診断モードの概要
ルータは、次のような場合に、診断モードを開始するか、または診断モードにアクセスします。
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IOS プロセスの障害が原因の場合があります。あるいは、IOS プロセスで障害が発生したときにシステムがリセットすることがあります。
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transport-map コマンドを使ってユーザ設定のアクセス ポリシーが設定されると、ユーザは診断モードに誘導されます。
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ルータにアクセスしている間に送信ブレーク信号(Ctrl-C または Ctrl-Shift-6)が入力されると、ブレーク信号を受信したルータが診断モードを開始するように設定されている場合があります。
診断モードでは、ユーザ EXEC モードで使用可能なコマンドのサブセットを使用できます。このコマンドは、次のような場合に使用できます。
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IOS ステートなど、ルータ上のさまざまなステートを検査する。
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コンフィギュレーションの置き換えまたはロールバック。
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IOS またはその他のプロセスの再開方法を提供する。
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ルータ全体、モジュール、またはその他のハードウェア コンポーネントなどのハードウェアをリブートします。
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FTP、TFTP、および SCP などのリモート アクセス方式を使用した、ルータに対するファイル転送、またはルータからのファイル転送。
以前のルータでは、障害時に ROMMON などの制限付きアクセス方式を使用して Cisco IOS 問題を診断し、トラブルシューティングを行っていましたが、診断モードを使用すると、より広範なユーザ インターフェイスを使用してトラブルシューティングできるようになります。診断モード コマンドは、Cisco IOS プロセスが正常に動作していないときでも動作可能です。また、ルータが正常に動作しているときに、ルータの特権 EXEC モードでもこれらのコマンドを使用できます。