RPR の概要
RPR は、メトロ ファイバ リング ネットワーク向けに設計されたネットワーク アーキテクチャであり、現在急速に普及しつつあります。この新しい MAC(メディア アクセス制御) プロトコルは、パケットベース ネットワークの IEEE 802.1D Spanning Tree Protocol(STP;スパニング ツリー プロトコル)、IEEE 802.1W Rapid Spanning Tree Protocol(RSTP;高速スパニング ツリー プロトコル)、および SONET/SDH の限界を克服することを目的として設計されています。RPR はレイヤ 2 レベルで動作し、イーサネットおよび SONET/SDH と互換性があります。
ML シリーズ カードの RPR は、Service Level Agreement(SLA;サービス レベル契約)をサポートする効果的な帯域幅利用率を実現するために、ML シリーズ カードの Quality of Service(QoS;サービス品質)機能を信頼しています。ML シリーズ カードの QoS メカニズムは、トラフィックがパススルー、ブリッジ、またはストリッピングされているかどうかに関係なく、ML シリーズ カードのすべての SONET/SDH トラフィックに適用されます。
RPR で ML シリーズ カードを設定し、Shared Packet Ring(SPR;共有パケット リング)に含めると、ML シリーズ カードはリングの一部とみなされます。パケットが特定の ML シリーズに接続された装置宛てのものでない場合、ML シリーズ カードは、リング アーキテクチャの巡回パスを信頼して、SONET/SDH 回線に沿ってこの中継トラフィックの転送を続け、パケットが最終的に宛先に到達することを保証します。これにより、宛先ではない ML シリーズ カード経由で通過するパケットをキューに入れて転送する必要性がなくなります。レイヤ 2 または レイヤ 3 から見ると、RPR 全体が 1 つの共有ネットワーク セグメントのように見えます。
RPR は、SONET/SDH 保護回線および非保護回線上での動作をサポートしています。SONET/SDH 非保護回線上では、RPR は SONET/SDH の冗長保護パスがなくても SONET/SDH と同様の保護を提供します。SONET/SDH 冗長パスの必要性がなくなることにより、帯域幅が解放され、トラフィック量を増やすことができます。また、RPR はイースト/ウエスト パケット送信のハッシュ アルゴリズムによる、帯域幅のスペース再利用を取り入れています。RPR はリングの帯域幅全体を使用するため、STP や RSTP のようにリング セグメントをブロックする必要はありません。
パケット処理動作
送信パケットのヘッダー情報を使用する RPR プロトコルによって、インターフェイスはパケットに適用する必要のある動作を迅速に決定できます。RPR が設定された ML シリーズ カードは、リングの一部として、ブリッジ、パススルー、ストリッピングという 3 つの基本的なパケット処理動作を行います。図17-1図17-1に、これらの動作を示します。ブリッジングは、ML シリーズのイーサネット ポートと、リングを取り囲む Packet-over-SONET/SDH(POS)回線間を接続し、パケットを渡します。パススルーによって、パケットは ML シリーズ カード経由でリング内を巡回します。また、ストリッピングはリングからパケットを除去し廃棄します。RPR が設定されていると、STP または RSTP はノード間で有効ではないため、リングを一巡してパケットが戻ってくると、RPR 送信ポートはポート自身のパケットを除去します。ハッシュ アルゴリズムは、RPR を巡回するパケットの方向を決定する際に使用されます。
図17-1 RPR のパケット処理動作
リング ラッピング
ファイバ カット、ノードの障害、ノードの復元、新しいノードの挿入、またはその他のトラフィック上の問題が発生すると、RPR はリング ラップを開始します。この保護メカニズムによって、リンク状態の変更後、または SONET/SDH パス レベルのアラーム受信後に、トラフィックはリング内で反対方向に送信され、元の宛先にリダイレクトされます。ML シリーズ カードのリング ラッピングでは、50 ミリ秒未満のコンバージェンス時間が許容されます。RPR のコンバージェンス時間は SONET/SDH と同程度であり、STP または RSTP に比べるとかなり速くなっています。
ML シリーズ カードの RPR は、リング内で発生する単一方向送信と双方向送信の両方の障害に対応します。STP や RSTP とは異なり、RPR の復元はスケーラブルです。リング内で ML シリーズ カードの数が増えても、コンバージェンス時間は延びません。
RPR はただちにリング ラップを開始するか(デフォルト)、または設定されたキャリア遅延時間を使用してラップを遅らせます。キャリア遅延後にトラフィックをラップするように設定している場合は、POS トリガー遅延時間をキャリア遅延時間に加え、コンバージェンス時間を概算する必要があります。ML シリーズ カードのデフォルトの最小 POS トリガー遅延時間は 200 ミリ秒です。キャリア遅延時間の 200 ミリ秒(デフォルト)と、POS トリガー遅延時間の 200 ミリ秒(デフォルトの最小時間)を合わせると、合計のコンバージェンス時間は約 400 ミリ秒となります。キャリア遅延時間が 0 に設定されている場合、コンバージェンス時間は約 200 ミリ秒です。図17-2 に、リング ラッピングを示します。
図17-2 RPR リング ラッピング
(注) ML シリーズ カードの RPR コンバージェンス時間は、同じリングで複数の障害が発生したときに、ML シリーズ カードのリロード中に DRPRI が設定された ML シリーズ カード(アクティブ モード)をトラフィックが通過する場合、または ML シリーズ カード間のマイクロコード イメージにミスマッチが発生した場合に、50 ミリ秒を超える可能性があります。
(注) キャリア遅延時間をデフォルトから変更する場合、新しいキャリア遅延時間は、SPR、POS、およびギガビットイーサネットまたはファストイーサネット インターフェイスなど、ML シリーズ カードのすべてのインターフェイスで設定する必要があります。
(注) ML シリーズ カードの POS インターフェイスは通常、POS リンクがダウンまたは RPR がラップしたときに、PDI-P を遠端に送信します。PDI-P が検出されたとき、RDI-P が遠端に送信されているとき、検出された障害が GFP LFD、GFP CSF、VCAT LOM または VCAT SQM の場合には、ML シリーズ カードの POS インターフェイスは PDI-P を遠端に送信しません。
MAC アドレスと VLAN サポート
RPR では、ML シリーズ カードがパススルー パケットの MAC アドレスを学習する必要がないため、MAC アドレスのサポートが向上します。ML シリーズ カードの MAC アドレス テーブルは、そのカードによってブリッジまたはストリッピングされたパケットの MAC ID だけを保持します。これにより、リング内の ML シリーズ カードの集合テーブルに、より多くの MAC アドレスを保持することが可能になります。
また、RPR では VLAN (仮想LAN)サポートが STP および RSTP に比べて拡張されます。STP および RSTP では、新しい VLAN はリング上のすべての POS インターフェイスで設定する必要があります。RPR の場合、VLAN は、その VLAN でパケットをブリッジまたはストリップするインターフェイスの設定にだけ追加します。ML シリーズ カードには、カードごとに設定できる VLAN またはブリッジグループの最大数が 255 というアーキテクチャ上の制限がまだ残されています。ただし、ML シリーズ カードが MAC アドレスを管理する必要があるのは、カードごとに直接接続されている装置であるため、RPR ネットワークではより多くの接続装置を使用できます。
RPR の CTC でのポイントツーポイント回線の設定
Cisco ONS 15454 または Cisco ONS 15454 SDH の RPR を使用すると、2 枚以上の ML シリーズ カードを 1 つの機能的なネットワーク セグメント(SPR)にすることができます。ブリッジングされた ML シリーズ カード間は、ポイントツーポイント STS/STM 回線によって相互接続されます。ポイントツーポイント STS/STM 回線では、1 枚めの ML シリーズ カードの POS ポートのいずれかを送信元として使用し、2 枚めの ML シリーズ カードの POS ポートのいずれかを宛先として使用します。SPR 内のすべての ML シリーズ カードは、ポイントツーポイント回線によって、直接または間接的に接続する必要があります。
ポイントツーポイント回線では、ONS 15454 SONET/SDH ネットワークを使用します。Cisco
Transport Controller(CTC)または Transaction Language One(TL1)を使用して、ONS 15454 OC-N カードの STS/STM 回線と同じ方法でポイントツーポイント回線をプロビジョニングします。自動的にルーティングされる光回線の設定方法については、『Cisco ONS 15454 Procedure Guide』または『Cisco ONS 15454 SDH Procedure Guide』で、具体的に説明しています。
ML シリーズでポイントツーポイント回線を設定するには、次の手順を実行します。
• Circuit Routing Preferences ダイアログボックスの Fully Protected Path を除く CTC Circuit
Creation Wizard のすべてのオプションをデフォルトのままにします。Fully Protected Path には SONET/SDH 保護が指定されているため、オフにする必要があります。RPR は通常、SPR 回線のレイヤ 2 保護を提供します。
• Circuit Routing Preferences ダイアログボックスで、Using Required Nodes and Spans をオンにし、自動的にルーティングするようにします。送信元ノードと宛先ノードがリング上で隣接している場合、Circuit Routing Preferences ダイアログボックスで、送信元と宛先を除くすべてのノードを除外します。これにより、回線で送信元ノードと宛先ノード間が直接ルーティングされるようになり、STS/STM 回線を使用しなくてすみます。この STS/STM 回線は、リング内の他のノード経由で回線がルーティングされると消費されます。ML シリーズ カードが設定された 2 つのノード間に、ML シリーズ カードが設定されていない 1 つまたは複数のノードが存在する場合は、Circuit Routing Preference ダイアログボックスの含まれているノード領域に、送信元および宛先ノードとともにこれらのノードを含めます。
• ML シリーズ カードの STS/STM 回線は、双方向トラフィック、クロス コネクトのみの作業(TL1と同様)、ドメイン間(Unified Control Plane[UCP])、保護ドロップ、SCNP、Unidirectional Path Switched Ring(UPSR; 単方向パス スイッチ型リング)パス セレクタなど、関係のない回線作成オプションはサポートしていません。
CTC 回線プロセスが完了したら、Cisco IOS セッションを開始し、ML シリーズ カードとインターフェイスで RPR/SPR を設定します。
(注) 最適な方法は、イーストからウエスト、またはウエストからイーストに SONET/SDH 回線を設定することです。つまり、SONET/SDH リングで、ポート 0(イースト)からポート 1(ウエスト)、またはポート 1(ウエスト)からポート 0(イースト)のように設定します。ポート 0 からポート 0 またはポート 1 からポート 1 は設定しないでください。イーストからウエストまたはウエストからイーストのセットアップは、Cisco Transport Manager(CTM)ネットワーク管理ソフトウェアが ML シリーズの設定を SPR として認識するために必要です。
Cisco IOS の RPR の設定
ML シリーズ カードで RPR を設定するには、Cisco IOS の CLI (コマンドライン インターフェイス)から SPR インターフェイスを作成します。EtherChannel インターフェイスと同様に、SPR は仮想インターフェイスです。POS インターフェイスは、RPR SPR インターフェイスに関連付けられた物理インターフェイスです。1 枚の ML シリーズ カードで 1 つの SPR インターフェイスをサポートします。SPR インターフェイスは単一の MAC アドレスを持ち、デフォルト ルートのサポートなど、Cisco IOS インターフェイスの通常のすべての属性を提供します。SPR インターフェイスはトランク ポートとみなされるため、すべてのトランク ポートと同様に、SPR インターフェイスがブリッジ グループに属するようにサブインターフェイスを設定する必要があります。
SPR インターフェイスは、EtherChannel(ポートチャネル)インターフェイスと同様に設定されます。SPR インターフェイスのメンバーは、POS インターフェイスであることが必要です。
channel-group コマンドを使用してメンバーを定義するのではなく、spr-intf-ID コマンドを使用します。また、ポートチャネルと同様に、POS インターフェイスの代わりに SPR インターフェイスを設定します。
注意 SPR の設定時に、1 枚の ML シリーズ カードで SPR インターフェイスを設定せずに、有効な STS/STM 回線でこの ML シリーズ カードを SPR 内の他の ML シリーズ カードに接続すると、SPR 内で適切に設定された ML シリーズ カード間でトラフィックが流れなくなり、この状況を示すアラームも出ません。シスコでは、トラフィックを送信する前に、SPR 内のすべての ML シリーズ カードを設定することを推奨しています。
注意 ネイティブ VLAN を使用して RPR でトラフィックを伝送しないでください。
(注) RPR は LEX カプセル化でのみサポートされています。LEX は、ML シリーズ カードのデフォルトのカプセル化です。
RPR を設定するには、グローバル コンフィギュレーション モードで次の手順を実行します。
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ステップ 1 |
Router(config)# bridge irb
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Cisco IOS ソフトウェアで、1 枚の ML シリーズ カード内の個々のインターフェイスで特定のプロトコルをルーティングおよびブリッジングできるようにします。 |
ステップ 2 |
Router(config)#
interface spr 1
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ML シリーズ カードの SPR インターフェイスを作成するか、SPR インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。有効な SPR 番号は 1 だけです。 |
ステップ 3 |
Router(config-if)# spr station-id station-ID-number
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ステーション ID を設定します。ユーザは、RPR に接続する各 SPR インターフェイスごとに異なる番号を設定する必要があります。有効なステーション ID 番号の範囲は、1 ~ 254 です。 |
ステップ 4 |
Router(config-if)# spr wrap {
immediate |
delayed }
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(任意) RPR リング ラップ モードを、リンク状態の変更を検出したらすぐにトラフィックをラップするか、キャリア遅延後にトラフィックをラップするかのいずれかに設定します。これにより、不具合を記録して、リンクダウンしていることを宣言する SONET/SDH 保護時間を指定します。RPR が SONET/SDH 非保護回線上で稼働している場合は、 immediate を使用します。BLSR、UPSR、MS-SPRing、または SNCP 保護回線には、 delayed を使用します。 デフォルトの設定は immediate です。 |
ステップ 5 |
Router(config-if)# bridge-group bridge-group-number
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(任意) SPR インターフェイスをブリッジ グループに割り当てます。bridge-group-number は、SPR とファスト イーサネットまたはギガビット イーサネット インターフェイスをブリッジします。 |
ステップ 6 |
Router(config-if)# carrier-delay msec milliseconds
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(任意)キャリア遅延時間を設定します。デフォルトの設定は、200 ミリ秒です。これは、SONET/SDH 保護回線に最適な時間です。
(注) キャリア遅延時間をデフォルトから変更する場合、新しいキャリア遅延時間は、SPR、POS、およびギガビットイーサネットまたはファストイーサネット インターフェイスなど、ML シリーズ カードのすべてのインターフェイスで設定する必要があります。
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ステップ 7 |
Router(config-if)#
[no] spr load-balance
{auto | port-based }
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(任意)ユニキャスト パケットの RPR ロード バランシング方式を指定します。port-based ロード バランシング オプションは、POS 0 インターフェイスに偶数ポートをマップし 、POS 1 インターフェイスに奇数ポートをマップします。デフォルトの auto オプションは、IP パケットの MAC アドレスまたは送信元アドレスと宛先アドレスに基づいてロード バランシングを行います。 |
ステップ 8 |
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イネーブル EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 9 |
Router#
copy running-config startup-config
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(任意)設定の変更を NVRAM (不揮発性RAM)に保存します。 |
注意 SPR インターフェイスは、ルーテッド インターフェイスです。レイヤ 3 アドレスをイネーブルにしたり、SPR インターフェイスに割り当てられた POS インターフェイスにブリッジ グループを割り当てたりしないでください。
注意 SPR インターフェイスの着信トラフィックでポリシングが必要な場合は、SPR インターフェイスの一部である両方の POS ポートに同じ入力サービス ポリシーを適用する必要があります。
ML シリーズ カードの 2 つの POS ポートをそれぞれ SPR インターフェイスに割り当てる必要があります。ML シリーズの POS インターフェイスを SPR に割り当てるには、グローバル コンフィギュレーション モードで次の手順を実行します。
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ステップ 1 |
Router(config)# interface pos number
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インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始し、SPR に割り当てる 1 つめの POS インターフェイスを設定します。 |
ステップ 2 |
Router(config-if)#
spr-intf-id
shared-packet-ring-number
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POS インターフェイスを SPR インターフェイスに割り当てます。共有パケット リング番号は、SPR インターフェイスに割り当てた共有パケット リング番号と同じ番号であることが必要です。 |
ステップ 3 |
Router(config-if)# carrier-delay msec milliseconds
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(任意)キャリア遅延時間を設定します。デフォルトの設定は、200 ミリ秒です。これは、SONET/SDH 保護回線に最適な時間です。
(注) キャリア遅延時間の設定に使用するデフォルトの時間単位は秒です。msec コマンドは、時間単位をミリ秒にリセットします。
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ステップ 4 |
Router(config-if)# pos trigger defect ber_sd-b3
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(任意)SONET/SDH ビット エラー レートが信号劣化アラームに設定されているスレッシュホールドを超えたときに、POS インターフェイスがダウンするようにトリガーを設定します。POS インターフェイスがダウンすると、RPR ラップを開始します。 過度の SONET/SDH ビットエラーにより RPR トラフィックでパケット損失が発生する可能性があるため、すべての RPR POS インターフェイスに対してこのコマンドを使用することをお勧めします。 |
ステップ 5 |
Router(config-if)# interface pos number
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インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始し、SPR に割り当てる 2 つめの POS インターフェイスを設定します。 |
ステップ 6 |
Router(config-if)#
spr-intf-id
shared-packet-ring-number
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POS インターフェイスを SPR インターフェイスに割り当てます。共有パケット リング番号は、SPR インターフェイスに割り当てた共有パケット リング番号と同じ番号であることが必要です。 |
ステップ 7 |
Router(config-if)# carrier-delay msec milliseconds
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(任意)キャリア遅延時間を設定します。デフォルトの設定は、200 ミリ秒です。これは、SONET/SDH 保護回線に最適な時間です。 |
ステップ 8 |
Router(config-if)# pos trigger defect ber_sd-b3
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(任意)SONET/SDH ビットエラー レートが信号劣化アラームに設定されているスレッシュホールドを超えたときに、POS インターフェイスがダウンするようにトリガーを設定します。POS インターフェイスがダウンすると、RPR ラップを開始します。 過度の SONET/SDH ビット エラーにより RPR トラフィックでパケット損失が発生する可能性があるため、すべての RPR POS インターフェイスに対してこのコマンドを使用することをお勧めします。 |
ステップ 9 |
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イネーブル EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 10 |
Router#
copy running-config startup-config
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(任意)設定の変更を NVRAM に保存します。 |
RPR Cisco IOS の設定例
図17-3 に、RPR Cisco IOS の設定例を示します。関連するコードは、 例17-1、 17-2 、および 17-3 に示します。この設定は、ML シリーズ カードの POS ポートが、CTC から設定されたポイントツーポイント SONET/SDH 回線によって、すでにリンクされていることを前提としています。
図17-3 RPR の設定例
例17-1 SPR ステーション ID 1 の設定
interface Gigabit Ethernet0
interface Gigabit Ethernet1
例17-2 SPR ステーション ID 2 の設定
interface Gigabit Ethernet0
interface Gigabit Ethernet1
例17-3 SPR ステーション ID 3 の設定
interface Gigabit Ethernet0
interface Gigabit Ethernet1
RPR のモニタリングおよび確認
RPR を設定した後、 show interface spr または show run interface spr コマンドを使用して、RPR のステータスをモニタリングできます(例17-4)。
例17-4 RPR のモニタリングおよび確認
Router# show interfaces spr 1
SPR1 is up, line protocol is up
Hardware is POS-SPR, address is 0005.9a39.714a (bia 0000.0000.0000)
MTU 1500 bytes, BW 1244160 Kbit, DLY 100 usec,
reliability 255/255, txload 1/255, rxload 1/255
Encapsulation ONS15454-G1000, loopback not set
DTR is pulsed for 33391 seconds on reset
ARP type: ARPA, ARP Timeout 04:00:00
No. of active members in this SPR interface: 2
Last input never, output never, output hang never
Last clearing of "show interface" counters never
Input queue: 0/150/0/0 (size/max/drops/flushes); Total output drops: 0
Output queue: 0/80 (size/max)
5 minute input rate 1000 bits/sec, 2 packets/sec
5 minute output rate 2000 bits/sec, 4 packets/sec
1014 packets input, 96950 bytes
Received 0 broadcasts (0 IP multicast)
0 runts, 0 giants, 0 throttles
0 input errors, 0 CRC, 0 frame, 0 overrun, 0 ignored
0 input packets with dribble condition detected
1640 packets output, 158832 bytes, 0 underruns
0 output errors, 0 applique, 9 interface resets
0 babbles, 0 late collision, 0 deferred
0 lost carrier, 0 no carrier
0 output buffer failures, 0 output buffers swapped out
RPR LFPの概要
Link Fault Propagation(LFP; リンク障害伝播)は、リンク パススルーとしても知られ、ルータが ML シリーズ カードの RPR で相互接続されているネットワーク内でコンバージェンス時間を短縮します。LFP は、マスター ギガビット イーサネット リンクからギガビット イーサネットやファスト イーサネットのリモート スレーブ リンクへリンク障害をすばやく中継します。LFP により、スレーブ リンクに接続されたルータから代替パスへのフェールオーバーの時間が大幅に改善されます。通常の保護方式では、コンバージェンス時間は 40 秒くらいとなります。LFP を使用すると、スレーブ インターフェイスはマスター インターフェイスの状態を 1 秒未満で反映します。この機能は多くの場合、遠端ハブ サイトのリンク障害をトリガーとして、近端アクセス サイトをリンク ダウン状態にするために使用します。図17-4 に LFP を示します。
図17-4 RPR リンク障害の伝播例
LFP の更新は CDP パケット拡張で行われます。更新は定期的に送信されますが、マスター インターフェイスでリンク障害が発生した場合は、ただちに送信されます。LFP の更新は通常の CDP パケットとは別に送信され、これらは互いに影響し合うことはありません。インターフェイス上で CDP を設定したり、ディセーブルにしても LFP の更新には影響しません。
管理上の理由でシャットダウンする場合も含め、マスター インターフェイスがダウンすると、スレーブ インターフェイスが強制的にダウンします。マスター インターフェイスがアップ状態になると、スレーブ インターフェイスもアップ状態に戻ります。スレーブ インターフェイスを管理上の理由でシャットダウンすると、スレーブ インターフェイスで LFP 機能が一時停止します。スレーブ インターフェイスを再度起動すると、LFP 機能が再開します。
マスターからスレーブへの接続で障害があると、スレーブ リンクでもまたリンクのダウン障害が強制的に起こります。接断の原因を次に示します。
• マスター ML シリーズ カードの取り外しまたは再設置
• マスターとスレーブ間の両方の RPR パスでのシャットダウンまたは障害
• マスター インターフェイス上での LFP のディセーブル
リンク障害はマスターからスレーブへのみ伝播されます。通常のスレーブのリンク障害は伝播されません。RPR のラッピングとラッピングの解除は LFP には影響しません。
伝播遅延
伝播遅延には、スレーブ インターフェイスでのキャリア遅延時間も含まれます。キャリア遅延時間は設定可能で、そのデフォルト値は 200 ミリ秒です。キャリア遅延時間の設定の詳細については、「Cisco IOS の RPR の設定」 を参照してください。
伝播遅延にはそれぞれ、異なる LFP のシナリオがあります。
• マスターのリンクダウンとスレーブのリンクダウンの間の伝播遅延は、50 ミリ秒にスレーブ インターフェイスでのキャリア遅延時間を加えたものです。
• マスターのリンクアップとスレーブのリンクアップの間の伝播遅延には、インターフェイスのフラッピングを防止するために、マスター インターフェイスでの組み込み遅延がさらに加わります。リンクアップの伝播には、約 50 ~ 200 ミリ秒とスレーブ インターフェイスでのキャリア遅延時間がかかります。
• マスターからスレーブへのリンク障害からスレーブ リンクがダウンするまでの伝播遅延は、約 600 ミリ秒にスレーブ インターフェイスでのキャリア遅延時間を加えたものです。
LFP の設定
図17-4 に LFP を設定した RPR の例を示します。LFP 設定のプロセスは、次のタスクで構成されます。
1. ある ML シリーズ カードのギガビット イーサネット インターフェイスをマスター リンクとして設定します。
2. 別の ML シリーズ カードのギガビット イーサネットまたはファスト イーサネット インターフェイスをスレーブ リンクとして設定します。
LFP マスター リンクをイネーブルにして設定するには、グローバル コンフィギュレーション モードで次の手順を実行します。
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ステップ 1 |
Router#
interface
gigabit ethernet
number
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インターフェイス コンフィギュレーション モードを起動してギガビット イーサネット インターフェイスを設定します。 |
ステップ 2 |
Router(config-if)# link-fault rpr-master
|
インターフェイスのリンク障害マスター ステータスをイネーブルにします。 このコマンドの no 形式はリンク障害マスター ステータスをディセーブルにします。 |
ステップ 3 |
Router(config-if)#
no shutdown
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インターフェイスがシャット ダウンしないようにすることにより、インターフェイスをイネーブルにします。 |
ステップ 4 |
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イネーブル EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 5 |
Router#
copy running-config startup-config
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(任意)設定の変更を TCC2/TCC2P フラッシュ データベースに保存します。 |
LFP スレーブ リンクをイネーブルにして設定するには、マスター リンク用に設定された ML シリーズ カード以外の、RPR 内の ML シリーズ カードに対して次の手順を実行します。グローバル コンフィギュレーション モードで、次の手順を実行します。
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ステップ 1 |
Router#
interface
[
gigabit ethernet
| fastethernet]
number
|
インターフェイス コンフィギュレーション モードを起動してギガビット イーサネットまたはファスト イーサネット インターフェイスを設定します。 |
ステップ 2 |
Router(config-if)# link-fault rpr-slave
|
インターフェイスのリンク障害スレーブ ステータスをイネーブルにします。 このコマンドの no 形式はリンク障害スレーブ ステータスをディセーブルにします。 |
ステップ 3 |
Router(config-if)#
no shutdown
|
インターフェイスがシャット ダウンしないようにすることにより、インターフェイスをイネーブルにします。 |
ステップ 4 |
|
イネーブル EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 5 |
Router#
copy running-config startup-config
|
(任意)設定の変更を TCC2 フラッシュ データベースに保存します。 |
LFP の設定要件
LFP の設定要件には次のものがあります。
• リンク障害マスターとリンク障害スレーブを同じカード上で設定しない。
• ML シリーズ カードで拡張マイクロコード イメージを実行する必要がある。
• RPR 内のすべての ML シリーズ カードでリリース 5.0 以降のソフトウェアを実行する必要がある。
• DRPRI 用に設定された ML シリーズ カードは LFP 用に設定しない。DRPRI での LFP はサポートされていない。
• ML シリーズ カードのギガビット イーサネット インターフェイスだけがリンク障害マスターになれる。
• RPR ごとに許可されているリンク障害マスターは 1 つのみ。
• ギガビット イーサネット インターフェイスとファスト イーサネット インターフェイスの両方がリンク障害スレーブになれる。
• RPR のリンク障害スレーブには設定に関する制限はありません。
LFP のモニタリングおよび確認
リンク ダウン状態のスレーブ インターフェイスがあると、CTC で CARLOSS アラームが発生します。CTC は、スレーブ リンクでのローカルの損失と LFP による損失とを区別しません。CARLOSS の詳細については、『 Cisco ONS 15454 Troubleshooting Guide 』の「Alarm Troubleshooting」の章または 『 Cisco ONS 15454 SDH Troubleshooting Guide 』の「Alarm Troubleshooting」の章を参照してください。
リンク ダウンしているインターフェイスの Cisco IOS ステータスは、プロトコル ダウンまたはリンク ダウンとして表示されます。show controller コマンドでも show interface コマンドでも、リンク上のローカル損失と LFP 損失との違いは表示されません。
LFP を設定した後、 show link-fault コマンドを使用して各マスター リンクまたはスレーブ リンクの LFP ステータスをモニタリングできます。このコマンドを使用して、LFP が原因でスレーブ インターフェイスでリンク ダウンが発生したかを判別します。例17-5 に、スレーブ インターフェイスでこのコマンドを実行した場合の出力を示します。
例17-5 LFP のモニタリングおよび確認
Link Fault Propagation Configuration:
-------------------------------------
LFP Config Mode : LFP_SLAVE
LFP Master State : LFP_STATUS_DOWN
Interfaces configured for LFP:
デュアル RPR 相互接続の概要
Cisco ML シリーズの RPR には、ノード障害から保護するためにリング間を相互接続するメカニズムがあります。ブリッジグループ プロトコルである DRPRI は、RSTP の特殊なインスタンスによってリンクされたリングの 2 つのパラレル接続を提供します。一方の接続はアクティブ ノードであり、もう一方はスタンバイ ノードです。アクティブ ノード、リンク、またはカードで障害が発生すると、独自のアルゴリズムによって障害が検出され、スタンバイ ノードにスイッチオーバーします。ML シリーズ カードで拡張マイクロコード イメージを使用している場合は、DRPRI でレイヤ 2 のブリッジド トラフィックに適用される回復時間は 200 ミリ秒未満です。ML シリーズが基本マイクロコード イメージ、または Multiprotocol Label Switching(MPLS;マルチプロトコル ラベル スイッチング)マイクロコード イメージを使用している場合、レイヤ 2 ブリッジド トラフィックの回復時間は最長 12 秒になります。どのマイクロコード イメージを使用している場合でも、レイヤ 3 のユニキャストおよびマルチキャスト トラフィックの回復時間は、実装しているルーティング プロトコルのコンバージェンス時間にも依存します。
ML1000-2 カードのペアは同じステーション ID を共有し、RPR の他のメンバーには 1 枚のカードとして認識されます。図17-5 では、ペア カード A と B が、同じ SPR ステーション ID を持ち、ペア カード C と D が、同じステーション ID を持ちます。相互接続するノードは、RPR で隣接している必要はありません。ブリッジング、IP ルーティング、ポリシング、および帯域幅割り当ては、DRPRI ML1000-2 カードにもプロビジョニングできます。
図17-5 デュアル RPR 相互接続ネットワークとペア カード
DRPRI には、次の特性があります。
• 4 枚の ML1000-2 カードが必要です。
• 4 枚の ML1000-2 カードはすべて、同じブリッジ グループ(VLAN)に属している必要があります。
• ML1000-2 カードの各ペアは、同じ SPR ステーション ID が割り当てられている必要があります。
• ブリッジグループを SPR サブインターフェイスで設定する必要があります。
• DRPRI ブリッジグループは 1 つのプロトコルに制限されるため、DRPRI を実装しているブリッジグループは、RSTP や STP を実装することはできません。
• 4 枚の各 ML1000-2 カードで、両方のギガビット イーサネット ポートは、DRPRI ブリッジ グループに含まれている Gigabit EtherChannel(GEC)と GEC インターフェイスに加入する必要があります。または、一方のギガビット イーサネット ポートをシャットダウンし、もう一方のポートを DRPRI ブリッジ グループに含める必要があります。GEC 方式を推奨します。
• DRPRI ブリッジグループに含まれるサブインターフェイスまたは GEC インターフェイス上で手動シャットダウンを行う場合、リング間の GEC またはイーサネット接続の両端のインターフェイスで行う必要があります。
• また、DRPRI ブリッジ グループをデータ トラフィックの伝送に使用することはできません。
• DRPRI ノードを使用できるのは、2 つの RPR を相互接続する場合だけです。カードのフロント ポートを他のトラフィックの伝送に使用しないでください。
• リング間でトラフィックを伝送する DRPRI 以外のブリッジグループでは、STP または RSTP を設定できません。
• リング間でトラフィックを伝送する DRPRI 以外のブリッジグループは、4 枚の各 ML シリーズ カードで設定する必要があります。
• QinQ およびプロトコル トンネルを DRPRI ノードで開始することはできませんが、DRPRI ノードは接続されたリング間で QinQ とプロトコル トンネルをブリッジすることができます。
• ユーザが DRPRI ブリッジグループのメンバーのパス コストを変更してはなりません。パスコストは ML シリーズ カードによって割り当てられ、DRPRI が正常に動作することが保証されます。ユーザが設定したパスコストは、割り当てられた DRPRI のデフォルトのパスコストで上書きされます。
DRPRI の設定
DRPRI には、2 組の ML シリーズ カードが必要です。1 組は RPR として設定し、隣接する 2 つの RPR の 1 つめに属します。もう 1 組は RPR として設定し、2 つのめの RPR に属します(図17-5)。2 つの隣接する RPR を接続する 4 枚の各 ML1000-2 カードで DRPRI を設定します。DRPRI の設定プロセスは、次の作業で構成されます。
1. DRPRI プロトコルでブリッジグループを設定します。
2. SPR インターフェイスを設定します。
a. ステーション ID 番号を割り当てます。
b. DRPRI ID として 0 または 1 を割り当てます。
3. SPR サブインターフェイスを作成し、ブリッジ グループをサブインターフェイスに割り当てます。
4. GEC インターフェイスを作成します。
5. GEC サブインターフェイスを作成し、ブリッジ グループをサブインターフェイスに割り当てます。
DRPRI をイネーブルにして設定するには、グローバル コンフィギュレーション モードで次の手順を実行します。
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ステップ 1 |
Router(config)# bridge crb
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同時ルーティングとブリッジングをイネーブルにします。同時ルーティングとブリッジングがイネーブルになっている場合、デフォルトの動作では、ブリッジ グループで明示的にルーティングされていないすべてのプロトコルがブリッジされます。 |
ステップ 2 |
Router(config)# bridge bridge-group-number protocol drpri-rstp
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4 枚の ML1000-2 カードで共有するブリッジ グループ番号を作成し、DRPRI のプロトコルをブリッジ グループに割り当てます。同じブリッジ グループ番号を使用した同じコマンドを、4 枚の各カードで指定する必要があります。 |
ステップ 3 |
Router(config)#
interface spr 1
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RPR の SPR インターフェイスを作成するか、すでに作成済みの SPR インターフェイスで SPR インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。有効な SPR 番号は 1 だけです。 |
ステップ 4 |
Router(config-if)# spr station-ID station-ID-number
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ステーション識別番号を設定します。ユーザは、2 組のカードで同じステーション ID を設定する必要があります。有効なステーション ID 番号の範囲は、1 ~ 254 です。 |
ステップ 5 |
Router(config-if)# spr drpri-ID {0 | 1}
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DRPRI ID 番号(0 または 1)を作成し、DRPRI の ML1000-2 カードのペアを区別します。 |
ステップ 6 |
Router(config-if)#
interface spr
shared-packet-ring-subinterface-number
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SPR サブインターフェイスを作成します。 |
ステップ 7 |
Router(config-subif)# encapsulation dot1q vlan-ID
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SPR サブインターフェイスのカプセル化を IEEE 802.1Q に設定します。 |
ステップ 8 |
Router(config-subif)#
bridge-group
bridge-group-number
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SPR サブインターフェイスをブリッジグループに割り当てます。 |
ステップ 9 |
Router(config)#
interface port-channel
channel-number
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GEC インターフェイスまたはチャネルグループを作成します。 |
ステップ 10 |
Router(config-if)#
interface Gigabit Ethernet
number
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インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始し、GEC サブインターフェイスに割り当てる 1 つめのギガビット イーサネット インターフェイスを指定します。 |
ステップ 11 |
Router(config-if)#
channel-group
channel-number
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ギガビット イーサネット インターフェイスを GEC に割り当てます。チャネル番号は、EtherChannel インターフェイスに割り当てたチャネル番号と同じ番号であることが必要です。 |
ステップ 12 |
Router(config-if)#
interface Gigabit Ethernet
number
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インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始し、GEC サブインターフェイスに割り当てる 2 つめのギガビット イーサネット インターフェイスを指定します。 |
ステップ 13 |
Router(config-if)#
channel-group
channel-number
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ギガビット イーサネット インターフェイスを GEC に割り当てます。チャネル番号は、EtherChannel インターフェイスに割り当てたチャネル番号と同じ番号であることが必要です。 |
ステップ 14 |
Router(config-subif)#
interface port-channel channel-sub-interface-number
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GEC サブインターフェイスを作成します。 |
ステップ 15 |
Router(config-subif)# encapsulation dot1q vlan-ID
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サブインターフェイスのカプセル化を IEEE 802.1Q に設定します。使用する VLAN ID は、ステップ 7 で使用した VLAN ID と同じ ID であることが必要です。 |
ステップ 16 |
Router(config-subif)#
bridge-group
bridge-group-number
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GEC サブインターフェイスをブリッジグループに割り当てます。 |
ステップ 17 |
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イネーブル EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 18 |
Router#
copy running-config startup-config
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(任意)設定の変更を NVRAM に保存します。 |
DRPRI IOS の設定例
図17-5 に、RPR の設定例を示します。関連するコードは、例17-6、 17-7 、 17-8 、および 17-9 に示します。
例17-6 ML シリーズ カード A の設定
bridge 100 protocol drpri-rstp
interface Port-channel1.1
interface Gigabit Ethernet0
interface Gigabit Ethernet1
例17-7 ML シリーズ カード B の設定
bridge 100 protocol drpri-rstp
interface Port-channel1.1
interface Gigabit Ethernet0
interface Gigabit Ethernet1
例17-8 ML シリーズ カード C の設定
bridge 100 protocol drpri-rstp
interface Port-channel1.1
interface Gigabit Ethernet0
interface Gigabit Ethernet1
例17-9 ML シリーズ カード D の設定
bridge 100 protocol drpri-rstp
interface Port-channel1.1
interface Gigabit Ethernet0
interface Gigabit Ethernet1
DRPRI のモニタリングおよび確認
DRPRI を設定した後、 show bridge verbose コマンドを使用して DRPRI のステータスをモニタリングできます(例17-10)。
例17-10 show bridge verbose コマンド
Router# show bridge bridge-group-number verbose