Cisco HyperFlex 2.5 と Veeam v9.5 Update 2 の統合
Veeam Backup & Replication は、Cisco HX Data Platform ネイティブ スナップショット API を介して Cisco HyperFlex Systems と統合されます。これらの API により、HyperFlex クラスタでホストされている VMware vSphere 仮想マシンのバックアップとレプリケーションのパフォーマンスが向上します。
HyperFlex スナップショットは、VMware vSphere Storage APIs Array Integration(VAAI)を利用します。VAAI によって、VMware ESXi ホストはストレージ デバイスと通信して、ストレージ操作(スナップショットの作成やクローニングなど)をストレージ コントローラにオフロードできるようになります。
Veeam Backup & Replication は、HyperFlex ネイティブ スナップショットを使用して VM データを処理できます。これにより、バックアップおよびレプリケーション操作が高速化し、バックアップおよびレプリケーション アクティビティによる実稼働環境への影響が軽減され、目標復旧時点(RPO)が改善されます。
HyperFlex ネイティブ スナップショットと Veeam のエージェントレス VM 取り込みプロセスを使用して、アプリケーションに対応したバックアップおよびレプリケーションの整合性を維持することで、Veeam は VMware VM の redo ログ スナップショットを使用する必要がなくなります。
VMware redo ログ スナップショットと HyperFlex ネイティブ スナップショット
最初に Veeam 統合を使用できない場合は、VMware redo ログ スナップショットと HyperFlex ネイティブ スナップショットを利用できます。
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デフォルトで、vSphere Webclient、PowerCLI、およびサード パーティ製バックアップ アプリケーションは、VMware API を使用して VMware redo ログ ベースのスナップショットを作成します。
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ただし、サード パーティ製バックアップ アプリケーションは、HyperFlex API を使用して HyperFlex ネイティブ スナップショットを作成することもできます。
HyperFlex ネイティブ スナップショットは、VMware redo ログ スナップショットよりも優れたパフォーマンスを実現します。ネイティブ スナップショットは、redo ログ スナップショットが存在しない場合にのみ作成できます。最初に作成されたスナップショットがネイティブ スナップショットである場合は、以降のスナップショットもすべてネイティブ スナップショットになります。HyperFlex は、すべてのスナップショット呼び出しをインターセプトして、redo ログ スナップショットの呼び出しであってもネイティブ スナップショットを作成します。
HyperFlex API 統合を使用しなくても、次の方法でネイティブ スナップショットを作成できます。
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Cisco HX Data Platform Plug-in
vSphere Webclient:
を右クリックします。 - HyperFlex ストレージ コントローラのコマンドラインで次のコマンドを使用します。
stcli vm snapshot