この製品のマニュアルセットは、偏向のない言語を使用するように配慮されています。このマニュアルセットでの偏向のない言語とは、年齢、障害、性別、人種的アイデンティティ、民族的アイデンティティ、性的指向、社会経済的地位、およびインターセクショナリティに基づく差別を意味しない言語として定義されています。製品ソフトウェアのユーザーインターフェイスにハードコードされている言語、RFP のドキュメントに基づいて使用されている言語、または参照されているサードパーティ製品で使用されている言語によりドキュメントに例外が存在する場合があります。シスコのインクルーシブランゲージに対する取り組みの詳細は、こちらをご覧ください。
このドキュメントは、米国シスコ発行ドキュメントの参考和訳です。リンク情報につきましては、日本語版掲載時点で、英語版にアップデートがあり、リンク先のページが移動/変更されている場合がありますことをご了承ください。あくまでも参考和訳となりますので、正式な内容については米国サイトのドキュメントを参照ください。
HX Data Platform のハイ アベイラビリティ(HA)機能においては、通常動作時で 3 つ以上のノードが完全に機能し、ストレージ クラスタがすべてのデータの複製を少なくとも 2 つ維持できるようにします。
ストレージ クラスタ内の 1 つもしくは複数のノードに障害が発生した場合、ストレージ クラスタの状態に影響が及びます。複数のノードやディスクに障害が発生した場合は、同時障害と呼ばれます。
ストレージ クラスタ内のノード数、またデータ レプリケーション係数やアクセス ポリシーの設定が、ノード障害に起因するストレージ クラスタの状態を決定します。
データ レプリケーション係数により、ストレージ クラスタ全体のデータを冗長複製する数を設定するオプションを提供されます。データ レプリケーション係数設定を使用して、データを冗長複製する数を 2 または 3 の間で選択します。
デフォルトのデータ レプリケーション係数は 3 です。データ レプリケーション係数は、ストレージ クラスタの構成時に設定されます。データ レプリケーション係数は、ストレージ クラスタの構成後は変更できません。
(注) | HX Data Platform の HA 機能を使用する前に、vSphere Web クライアント上で DRS と vMotion を有効にします。 |
ストレージ クラスタの修復のタイムアウト時間は、ストレージ クラスタの自動修復前に HX Data Platform プラグインが待機する時間の長さになります。ディスク障害が発生した場合、修復のタイムアウト時間は 1 分になります。ノード障害が発生した場合、修復のタイムアウト時間は 2 時間になります。ディスクとノードに同時に障害が発生した場合や、ノード障害が発生し、修復が完了する前にディスク障害が発生した場合は、ノード障害のタイムアウトが優先されます。
クラスタ サイズ |
同時障害発生数 |
障害の発生したエンティティ |
HX Data Platform プラグイン クラスタ ステータス |
Action |
---|---|---|---|---|
3 ノード |
1 |
1 ノード |
[Summary] タブのクラスタ ステータスが [Degraded]。 |
ストレージ クラスタは自動的に修復されません。 ストレージ クラスタ ヘルスを復元するために、障害が発生したノードを交換します。 |
3 ノード |
1 |
同一ノード上の 1 つ以上のディスクが、障害が発生するかブラックリストにリストされます。 |
[Summary] タブのクラスタ ステータスが [Degraded]。 |
|
4 ノード |
1 |
1 ノード |
[Summary] タブのクラスタ ステータスが [Degraded]。 |
ノードが 2 時間以内に復元されない場合、ストレージ クラスタは残りのノードのデータの再調整によって修復を開始します。 |
4 ノード |
1 |
同一ノード上の 1 つ以上のディスク |
[Summary] タブのクラスタ ステータスが [Degraded]。 |
ディスクが 1 分以内に復元されない場合、ストレージ クラスタは残りのノードのデータの再調整によって修復を開始します。 |
5 以上のノード |
2 |
最大 2 ノード |
[Summary] タブのクラスタ ステータスが [Warning]。 障害箇所やストレージ クラスタの障害原因に関する解説については、ストレージ クラスタ ヘルスの詳細も参照してください。 |
ノードが 2 時間以内に復元されない場合、ストレージ クラスタは残りのノードのデータの再調整によって修復を開始します。 ストレージ クラスタがシャット ダウンする場合は、「Troubleshooting, Two Nodes Fail Simultaneously Causes the Storage Cluster to Shutdown」の項を参照してください。 |
5 以上のノード |
2 |
1 つ以上のディスクを持つ 2 つのノードの、それぞれのノード上で障害が発生。 |
[Summary] タブのクラスタ ステータスが [Warning]。 |
システムは、1 時間後に自動的に再調整をトリガーし、ストレージ クラスタ ヘルスを復元します。 |
5 以上のノード |
2 |
1 つのノードおよび別のノード上の 1 つ以上のディスク。 |
[Summary] タブのクラスタ ステータスが [Warning]。 |
ディスクが 1 分以内に復元されない場合、ストレージ クラスタは残りのノードのデータの再調整によって修復を開始します。 ノードが 2 時間以内に復元されない場合、ストレージ クラスタは残りのノードのデータの再調整によって修復を開始します。 ストレージ クラスタ内のノードに障害が発生し、別のノート上のディスクにも障害が発生している場合、ストレージ クラスタは、(残りのノードのデータの再調整によって)2 時間後にしか修復を開始しません。 |
(注) | データ レプリケーション係数は、最初の HX Data Platform のインストール時にのみ設定できます。 |
データ レプリケーション係数 3:データの冗長複製を 3 つ保持します。
この場合、より多くのストレージ リソースが使用され、ノード障害やディスク障害のイベント時にデータを最大限に保護します。データ レプリケーション係数が 3 に設定されている場合、クラスタ アクセス ポリシーはデフォルトで [strict] に設定されます。
データ レプリケーション係数 2:データの冗長複製を 2 つ保持します。
この場合、より少ないストレージ リソースが使用され、ノード障害やディスク障害のイベント時にデータ保護が低下します。また、ノード障害発生時のストレージ クラスタの復元力が強化されます。データ レプリケーション係数が 2 に設定されている場合、クラスタ アクセス ポリシーはデフォルトで [lenient] に設定されます。
データ レプリケーション係数は、HX Data Platform クラスタ アクセス ポリシーと統合されています。クラスタ アクセス ポリシーには、選択されたデータ レプリケーション係数ごとに、デフォルトの設定があります。
データ レプリケーション係数を 3 に設定すると、クラスタ アクセス ポリシーは [strict] に設定されます。
データ レプリケーション係数を 2 に設定すると、クラスタ アクセス ポリシーは [lenient] に設定されます。
ストレージ クラスタ設定の完了後にデータ レプリケーション係数の設定を変更することはできませんが、クラスタ アクセス ポリシーは変更できます。
データ レプリケーション係数の選択に際しては、ストレージ クラスタ ノードで障害が発生した場合のデータの取扱いに関係が生じます。データ レプリケーション係数の設定、クラスタ アクセス ポリシー、ストレージ クラスタ内のノード数の組み合わせたに応じて発生する可用性のレベルについて、次に説明します。
データ レプリケーション係数(2 または 3)、クラスタ アクセス ポリシー(「Lenient」または「Strict」)、ストレージ クラスタ内のノード数に応じて、ストレージ クラスタの機能が、「Read/Write」、「Read Only」、「Shutdown」に切り替わります。また、この切り替えは、障害の発生したノードの数、または障害の発生したノード内のディスク数に依存します。なお、一覧に記載されている機能の区別は、HX Data Platform プラグインの表示内でレポートされているストレージ クラスタの状態を示すものではありません。
次の表では、同時に発生するノード障害の数(0、1、2)に応じて、ストレージ クラスタの機能がどのように変更されるかを示しています。
Replication Factor |
クラスタの機能 |
ノード クラスタ 3 台もしくは 4 台 |
ノード クラスタ 5 台以上 |
||
Lenient |
strict |
Lenient |
strict |
||
2 |
読み取り/書き込み |
1 |
0 |
1 |
0 |
Read Only |
1 |
1 |
|||
シャットダウン |
2 |
2 |
2 |
2 |
|
3 |
読み取り/書き込み |
1 |
1 |
2 |
1 |
Read Only |
2 |
||||
シャットダウン |
2 |
2 |
3 |
3 |
次の表では、ノード内で同時に発生するディスク障害の数(0、1、2)に応じて、ストレージ クラスタの機能がどのように変更されるかを示しています。この表では、1 つ以上のディスクで障害が発生しているノードの数を記載しています。ノード自体に障害は発生しておらず、ノード内のディスクに障害が発生しています。たとえば、2 が示しているのは、2 台のノードでそれぞれ 1 台以上のディスクに障害が発生しているということです。
サーバには、SSD と HDD という 2 種類のディスクがあります。次の表で複数のディスク障害について説明する際には、同一タイプのディスクに言及します。たとえば、あるノードのキャッシュ SSD で障害が発生し、別のノードで HDD 障害が発生する場合、[Strict] 設定であっても、ストレージ クラスタの可用性は高いままです。2 つの異なるノードで SSD と HDD に障害が発生することと、2 つのノードそれぞれで HDD ディスクに障害が発生することは、同じではありません。
Replication Factor |
クラスタの機能 |
ノード クラスタ 3 台もしくは 4 台 |
ノード クラスタ 5 台以上 |
||
Lenient |
strict |
Lenient |
strict |
||
2 |
読み取り/書き込み |
1 |
0 |
1 |
0 |
Read Only |
1 |
1 |
|||
シャットダウン |
2 |
2 |
2 |
2 |
|
3 |
読み取り/書き込み |
2 |
1 |
2 |
1 |
Read Only |
2 |
2 |
|||
シャットダウン |
3 |
3 |
3 |
3 |