この製品のマニュアルセットは、偏向のない言語を使用するように配慮されています。このマニュアルセットでの偏向のない言語とは、年齢、障害、性別、人種的アイデンティティ、民族的アイデンティティ、性的指向、社会経済的地位、およびインターセクショナリティに基づく差別を意味しない言語として定義されています。製品ソフトウェアのユーザーインターフェイスにハードコードされている言語、RFP のドキュメントに基づいて使用されている言語、または参照されているサードパーティ製品で使用されている言語によりドキュメントに例外が存在する場合があります。シスコのインクルーシブランゲージに対する取り組みの詳細は、こちらをご覧ください。
このドキュメントは、米国シスコ発行ドキュメントの参考和訳です。リンク情報につきましては、日本語版掲載時点で、英語版にアップデートがあり、リンク先のページが移動/変更されている場合がありますことをご了承ください。あくまでも参考和訳となりますので、正式な内容については米国サイトのドキュメントを参照ください。
PA-4B-U Port Adapter を設定するには、PA-4B-U インターフェイスを設定する必要があります。ここで説明する手順は、サポート対象の全プラットフォームに当てはまります。手順では、プラットフォームによる多少の相違点についても説明します。
• 「設定の確認」
ルータの設定を変更するには、EXEC(またはイネーブル モード)と呼ばれるソフトウェア コマンド インタープリタを使用します。 configure コマンドを使用して新しいインターフェイスを設定したり、既存のインターフェイスの設定を変更するには、まず enable コマンドを入力して、EXEC コマンド インタープリタの特権レベルを開始する必要があります。パスワードが設定されている場合には、パスワードの入力が必要です。
特権レベルのシステム プロンプトは、最後にかぎカッコ(>)ではなくポンド記号(#)が表示されます。コンソール端末で特権レベルを開始する手順は、次のとおりです。
ステップ 1 ユーザ レベル EXEC プロンプトで、 enable コマンドを入力します。次のように、特権レベル パスワードの入力が必要です。
ステップ 2 パスワードを入力します(パスワードは大文字と小文字が区別されます)。セキュリティ保護のため、入力したパスワードは表示されません。
正しいパスワードを入力すると、イネーブル モードのシステム プロンプト(#)が表示されます。
新しい PA-4B-U が正しく搭載されている(ENABLED LED が点灯する)ことを確認してから、 configure コマンドを使用して、新しいインターフェイスを設定します。次の情報が必要になるので、用意しておいてください。
• 新しいインターフェイスで使用するプロトコルおよびカプセル化方式
• プロトコル固有の情報(IP ルーティング用のインターフェイスを設定する場合は IP アドレスなど)
• ISDN スイッチ タイプ( 表4-1 に記載されている ISDN サービス プロバイダのスイッチ タイプを参照)
(注) Cisco 7200 シリーズ ルータでは、ISDN PRI インターフェイスと ISDN BRI インターフェイスを一緒に使用することはできません。ISDN の設定で指定した ISDN スイッチ タイプ(PRI または BRI)は、ルータ内のすべての ISDN インターフェイス ポートに適用されます。
新しい PA-4B-U を取り付けた場合、または既存のインターフェイスの設定を変更する場合には、特権レベルのconfigureコマンドを使用する必要があります。設定済みの PA-4B-U を交換した場合は、システムが新しい PA-4B-U インターフェイスを認識し、既存の設定で新しいインターフェイスを起動します。
ポート アダプタでインターフェイスを設定するために使用できるインターフェイス サブコマンドおよび設定オプションの詳細は、「関連資料」に記載されている適切なコンフィギュレーション マニュアルを参照してください。
(注) EXEC コマンド インタープリタの特権レベルでコンフィギュレーション コマンドを実行するには、通常、パスワードが必要になります。「EXEC コマンド インタープリタの使用方法」を参照し、必要に応じて、システム管理者からパスワードを入手してください
ここでは、次の標準コンフィギュレーション タスクについて説明します。
インターフェイス ケーブルを外す場合、ポート アダプタを交換する場合、またはインターフェイスを交換せずに取り外す場合は、事前に shutdown コマンドを使用してインターフェイスをシャットダウン(ディセーブルに)してください。シャットダウンしなかった場合、新しいポート アダプタを再搭載したり、ポート アダプタを再設定したときに問題が生じることがあります。インターフェイスをシャットダウンすると、そのインターフェイスは show コマンドの出力に管理上のダウンとして表示されます。
ステップ 1 EXEC コマンド インタープリタの特権レベルを開始します(手順についてはEXEC コマンド インタープリタの使用方法を参照)。
ステップ 2 特権レベルのプロンプトからコンフィギュレーション モードを開始し、コンフィギュレーション サブコマンドの送信元としてコンソール端末を指定します。
ステップ 3 サブコマンド interface を入力し、続けて タイプ ( bri )と ポート アダプタ スロット番号/インターフェイス ポート番号 を入力する方法で、シャットダウンするコントローラのスロット/ポート アドレスを指定します。次の例では、ポート アダプタ スロット 1 に搭載した PA-4B-U を指定しています。
ステップ 4 次のように shutdown コマンドを入力します。
ステップ 5 既存のインターフェイスをさらにシャットダウンするには、各インターフェイスの ポート アダプタ スロット 番号 /インターフェイス ポート番号 を入力してから、 shutdown コマンドを入力します。シャットダウンするインターフェイスをすべて入力したら、 Ctrl-Z を押す( Ctrl キーを押しながら Z を押す)か、 end と入力して、コンフィギュレーション モードを終了し、EXEC コマンド インタープリタ プロンプトに戻ります。
ステップ 6 次のように、新しい設定をメモリに書き込みます。
ステップ 7 新しいインターフェイスが正しい状態(シャットダウン)になっているかどうかを確認するには、 show interfaces bri port adapter slot number/interface port number コマンドを使用して特定のインターフェイスの情報を表示するか、変数を指定せずに show interfaces コマンドを入力してシステムのすべてのインターフェイスのステータスを表示します。
ステップ 8 インターフェイスを再びイネーブルにするには、 no shutdown コマンドを使用して前述の手順を行い、新しい設定をメモリに書き込みます。
ソフトウェア コンフィギュレーション コマンドの詳細については、「関連資料」に記載されているマニュアルを参照してください。
ここでは、コントローラのイネーブル設定や IP ルーティングの指定など、基本的な設定手順を紹介します。ただし、システムの設定要件や、インターフェイス上で使用するルーティング プロトコルによっては、他のコンフィギュレーション サブコマンドを使用しなければならない場合もあります。使用できるコンフィギュレーション サブコマンドおよび設定オプションの詳細は、「関連資料」に記載されているマニュアルを参照してください。
次の手順では、特に明記されていないかぎり、各ステップの最後にReturnキーを押してください。次のようにプロンプトにdisableと入力すると、いつでも特権レベルを終了し、ユーザ レベルに戻ることができます。
(注) Cisco 7200 シリーズ ルータは、ポート アダプタ スロット番号とインターフェイス ポート番号(0 ~ 3)で PA-4B-U インターフェイスを識別します。たとえば、ポート アダプタ スロット 4 に搭載されている PA-4B-U のインターフェイス ポート 1 は、bri 4/1になります。
ステップ 1 特権レベルのプロンプトからコンフィギュレーション モードを開始し、コンフィギュレーション サブコマンドの送信元としてコンソール端末を指定します。
ステップ 2 ISDN スイッチ タイプを指定します。次の例では、スイッチ タイプとして basic-net3 スイッチ(EU 向けスイッチ)が指定されています。
(注) 指定した ISDN スイッチ タイプは、Cisco 7200 シリーズ ルータ内のすべての BRI インターフェイス ポートに適用されます。
ステップ 3 プロンプトにサブコマンド interface を入力し、続けてタイプ( bri )と ポート アダプタ スロット番号/インターフェイス ポート番号 を入力する方法で、設定する最初のインターフェイスを指定します。次の例では、ポート アダプタ スロット 1 に搭載した PA-4B-U のインターフェイス ポート 1 を指定しています。
ステップ 4 次の例のように、プロンプトに ip address コンフィギュレーション サブコンマンドを入力し、IP アドレスとサブネット マスクを指定します。
ステップ 5 ルーティング プロトコルをイネーブルにするために必要なコンフィギュレーション サブコマンドを追加し、インターフェイス特性を設定します。
ステップ 6 no shutdown コマンドを使用して、インターフェイスを再びイネーブルにします。 no shutdown コマンドの例については、「インターフェイスのシャットダウン」を参照してください。
ステップ 7 コンフィギュレーション サブコマンドをすべて入力し、設定が完了したら、 Ctrl-Z を押す( Ctrl キーを押しながら Z を押す)か、 end と入力して、コンフィギュレーション モードを終了します。
ステップ 8 次のように、新しい設定をメモリに書き込みます。
ステップ 9 次のようにプロンプトに disable と入力すれば、特権レベルを終了し、ユーザ レベルに戻ることができます。
これで、基本的な設定作業は完了です。次の項に進み、 show コマンドを使用して、インターフェイスの設定を確認してください。ISDN BRI インターフェイスの設定に関する詳細は、Cisco.com で提供されている『 Wide-Area Networking Configuration Guide 』および『 Wide-Area Networking Command Reference 』を参照してください。
新しいインターフェイスを設定した後、 show コマンドを使用して新しいインターフェイスまたは全インターフェイスのステータスを表示し、 ping コマンドを使用して接続状態を確認してください。ここで説明する内容は、次のとおりです。
• 「show コマンドによる新しいインターフェイスのステータス確認」
以下の手順では、 show コマンドを使用して新規インターフェイスが正しく設定されて動作しているかどうかを確認し、さらにポート アダプタが正しく表示されているかどうかを確認する方法を示します。さらに、後続の項で、特定の show コマンドの出力例を示します。コマンドの詳細および例については、「関連資料」に記載されているマニュアルを参照してください。
(注) ここに記載されている出力例は、実際のコマンド出力とは異なることがあります。これらは、出力の例にすぎません。
新しいインターフェイスが正しく設定され、正常に動作しているかどうかを次の手順で確認します。
ステップ 1 show version コマンドを使用して、システムのハードウェア構成を表示します。出力リストに新しい BRI インターフェイスが含まれていることを確認します。
ステップ 2 show interfaces type port adapter slot/interface port number コマンドを使用して新しい BRI インターフェイスの 1 つを指定し、出力の最初の行に表示されているインターフェイスとスロット番号が正しいかどうかを確認します。さらに、インターフェイスと回線プロトコルが正しい状態(up または down)になっていることを確認します。
ステップ 3 show isdn statusコマンドを使用すると、ルータに搭載されているすべての ISDN インターフェイスおよびこれらのインターフェイスの ISDN スイッチ タイプが表示されます。搭載されている ISDN インターフェイスに合致した ISDN スイッチ タイプが表示されていることを確認します。
ステップ 4 show protocols コマンドを使用して、システム全体および特定のインターフェイスに設定されているプロトコルを表示します。必要な場合は、コンフィギュレーション モードに戻り、システムまたは特定のインターフェイスに設定されているプロトコルの追加または削除を行います。
ステップ 5 show running-config コマンドを使用して、実行コンフィギュレーション ファイルを表示します。NVRAM に保存されている設定を表示するには、 show startup-config コマンドを使用します。システムおよび各インターフェイスの設定が正しいことを確認します。
アップに設定したインターフェイスがシャットダウンになっている場合、またはハードウェアが正しく動作していないというメッセージが表示された場合には、インターフェイスが正しく接続され、終端されているかどうかを確認してください。それでもインターフェイスがアップの状態にならない場合は、製品を購入した代理店に連絡してください。
• 「show version または show hardware コマンドの使用方法」
• 「show isdn status コマンドの使用方法」
個々のルータ プラットフォームのコマンドの詳細および使用例については、「関連資料」に記載されているマニュアルを参照してください。
show version (または show hardware )コマンドを使用して、システムのハードウェア構成、搭載されている各インターフェイス タイプの数、Cisco IOS ソフトウェアのバージョン、コンフィギュレーション ファイルの名前とソース、およびブート イメージを表示します。
(注) ここに記載されている出力例は、実際のコマンド出力とは異なることがあります。これらは、出力の例にすぎません。
次に、Cisco 7200 シリーズ ルータでの show version コマンドの例を示します。
show diag slot コマンドを使用して、システムに搭載されているポート アダプタのタイプ(および各ポート アダプタ固有の情報)を表示します。ここでは、 slot は ポート アダプタ スロット です。
(注) ここに記載されている出力例は、実際のコマンド出力とは異なることがあります。これらは、出力の例にすぎません。
次に、ポート アダプタ スロット 1 に PA-4B-U がインストールされている Cisco 7200 シリーズ ルータの show diag コマンドの例を示します。
show interfaces コマンドを使用して、指定したインターフェイスの(物理スロットおよびインターフェイス アドレスを含む)ステータス情報を表示します。
個々のインターフェイスで使用できるインターフェイス サブコマンドおよび設定オプションの詳細は、「関連資料」に記載されているマニュアルを参照してください。
(注) ここに記載されている出力例は、実際のコマンド出力とは異なることがあります。これらは、出力の例にすぎません。
次に、ポート アダプタ スロット 1 の最初の PA-4B-U インターフェイス ポート(インターフェイス ポート 0)に固有の情報すべてを表示する Cisco 7200 シリーズ ルータの show interfaces bri コマンドの例を示します。
show isdn statusコマンドを使用して、ルータに搭載されているすべての ISDN インターフェイスおよびこれらのインターフェイスの ISDN スイッチ タイプが表示されます。
次に、ポート アダプタ スロット 1 に PA-4B-U がインストールされていて、ISDN スイッチ タイプが basic-5ess である Cisco 7200 シリーズ ルータの show isdn status コマンドの例を示します。
ping コマンドを使用して、システムが正常に起動し、動作した後、インターフェイス ポートが正常に機能しているかどうかを確認できます。
ping コマンドは、指定した宛先 IP アドレスのリモート装置に対してエコー要求パケットを送信します。このコマンドは、エコー要求の送信後、指定された時間だけ、リモート装置からの応答を待ちます。各エコー応答は、コンソール端末に感嘆符(!)で表示されます。タイムアウトまでに戻されなかった各要求は、ピリオド(.)で表示されます。連続する感嘆符(!!!!!)は正常な接続状態を示します。連続するピリオド(.....)、[timed out]、または [failed] メッセージが表示された場合は、接続に失敗したことを意味します。
次に、アドレス 10.100.100.1 のリモート サーバに対して ping コマンドを実行し、接続が正常である例を示します。
接続に失敗した場合は、宛先の IP アドレスが正しいこと、および装置がアクティブである(電源がオンになっている)ことを確認し、再度 ping コマンドを実行してください。