この製品のマニュアルセットは、偏向のない言語を使用するように配慮されています。このマニュアルセットでの偏向のない言語とは、年齢、障害、性別、人種的アイデンティティ、民族的アイデンティティ、性的指向、社会経済的地位、およびインターセクショナリティに基づく差別を意味しない言語として定義されています。製品ソフトウェアのユーザーインターフェイスにハードコードされている言語、RFP のドキュメントに基づいて使用されている言語、または参照されているサードパーティ製品で使用されている言語によりドキュメントに例外が存在する場合があります。シスコのインクルーシブランゲージに対する取り組みの詳細は、こちらをご覧ください。
このドキュメントは、米国シスコ発行ドキュメントの参考和訳です。リンク情報につきましては、日本語版掲載時点で、英語版にアップデートがあり、リンク先のページが移動/変更されている場合がありますことをご了承ください。あくまでも参考和訳となりますので、正式な内容については米国サイトのドキュメントを参照ください。
この章では、PA-4E1G ポート アダプタについて説明します。内容は次のとおりです。
• 「LED」
PA-4E1G(図1-1 および図1-2 を参照)は、G.703/G.704 互換の E1 同期シリアル インターフェイスを最大 4 つ提供します。PA-4E1G ネットワーク インターフェイスは、V.35 などの標準シリアル インターフェイスと電話回線または Post, Telephone, and Telegraph(PTT; 電気通信省庁)ネットワーク間の接続を提供します。各 PA-4E1G インターフェイスは、E1(2.048 Mbps)速度の全二重モードで動作します。
PA-4E1G インターフェイスは、データ通信インターフェイスで一般的な Data Terminal Equipment(DTE; データ端末装置)および Data Communications Equipment(DCE; データ通信装置)モードでは動作しません。PA-4E1G インターフェイスは、回線から引き出される信号または内部クロック信号を使用して動作します。デフォルトでは、インターフェイスが受信したデータ ストリームから引き出す回線クロック信号を使用します。このインターフェイスは、内部クロック信号を使用して動作することも可能です。PA-4E1G は、内部クロック信号を生成します。マザーボード クロックまたはシステム クロックは使用しません。
図1-1 PA-4E1G -- 75 Ω、不平衡型(前面パネル)
図1-2 PA-4E1G -- 120 Ω、平衡型(前面パネル)
• ポート アダプタの 15 ピン、D シェル(DB-15)レセプタクルを使用する不平衡型 75 Ωまたは平衡型 120 Ω ケーブルで、フレーム付きおよびフレームなしサービス アクセス、E1(2.048 Mbps)回線速度を提供します。
• E1 専用線サービス上で動作し、High-Density Bipolar of order 3(HDB3)回線符号化方式を使用する ITU-T G.703 を提供します。
• 外部または内部のクロック信号を使用し、ワイヤスピードで動作します。
• ローカルおよびリモート ループバック テストが可能です。
• データ ストリームを 64 ~ 1,984 kbps(キロビット/秒)のチャネルに分割できます。
• n × 64 kbps サービス サポート用の G.704 フレーム構成を提供します( n = 1 ~ 31)。
• 4 ビットCyclic Redundancy Check(CRC4; 4 ビット巡回冗長検査)をサポートし、データの整合性を確保します。
• 対象プラットフォームへのポイントツーポイント接続をサポートします。
• V.35 などの標準シリアル インターフェイスを E1-G.703/G.704 に変換する目的で通常使用する、外部のデータ終端装置が不要になります。
(注) PA-4E1G は、スペア部品として PA-4E1G-120(=) および PA-4E1G-75(=) をご利用できます。
平衡型(120 Ω)モードまたは不平衡型(75 Ω)モードのいずれかで PA-4E1G インターフェイスを使用することができます。平衡型モードと不平衡型モード、または平衡型ケーブルと不平衡型ケーブルは、交換可能ではありません。平衡型のポートを不平衡型の回線用に設定することはできません。また、平衡型の回線用のインターフェイス ケーブルを不平衡型のポートに接続することもできません。
通常、平衡型インターフェイスは 3 つのコンダクタおよび 3 つの信号ステート(ハイ、ロー、およびグランド)を使用します。ハイ信号およびロー信号は、相互にミラーリングしています。不平衡型インターフェイスは、2 つの信号(シグナルおよびグランド)だけを使用します。各インターフェイスのモードを調べるには、各ポート アダプタの準拠規格ラベルを確認するか、または show controller cbus コマンドを使用します。
次に、PA-4E1G が平衡型モードまたは不平衡型モードのどちらであるかを確認する例を示します。
PA-4E1G インターフェイスは 32 のタイム スロット( フレーム )に分割されます(図1-3 を参照)。
32 のタイム スロットは、それぞれ 64 kbps でデータを転送する 8 ビット フレームです。各タイム スロットは、データを伝送するように設定することも、空白のままにしておくこともできます(空白のタイム スロットには、PA-4E1G によってアイドル パターンが挿入されます)。
タイム スロット 0(先頭の 8 ビット)は、オーバーヘッドとして予約されています。残りの 248 ビット(8 ビットずつの 31 フレーム)は、指定タイム スロット 1 ~ 3 です。フレーム モードを使用する場合、タイム スロット 16 は、フレーミング スロットとしても使用されます。フレーム モード(G.704)を使用する場合、タイム スロット 16 がデータを伝送する他のスロットと同様に動作するように設定することができます。したがってフレーム モードでは、タイム スロット 0 をフレーミング信号として指定する必要があります。タイム スロット 16 には、データ用またはフレーミング用のどちらに設定してもかまいません。
フレーム モード(G.704)では、31 のタイム スロットをデータ用に指定し、タイム スロット 0 をフレーミング(タイミング)用に予約することにより、インターフェイスの帯域を指定することができます。フレーム モードを使用する場合、スタートおよびストップ タイム スロットを指定する必要があります。スタートおよびストップ境界の間にあるスロットがデータに使用され、残りのスロットはアイドルのままになります。たとえば、あるインターフェイスでタイム スロット 1 ~ 8 にフレーミングを設定した場合、そのインターフェイスは指定された 8 フレームでデータを伝送し、フレーム 9 ~ 31 はアイドルのままになります。各タイム スロットは 64 kbps の速度で伝送を行うので、インターフェイスは 512 kbps(8 フレーム× 64 kbps = 512 kbps)で動作することになります。
16 のタイム スロットでデータを伝送し、残り 16 のタイム スロットが空白のままになるように設定する(半分のタイム スロットを空白にしてデータを伝送できないようにする)場合、そのインターフェイスは実質的に 1.024 Mbps に設定することになります。使用されないタイム スロットには、アイドル パターンが挿入され、(データ用に使用されない)オーバーヘッドとして識別されます。連続するタイム スロット範囲は、1 つしか使用できません。Private Automatic Branch Exchange(PABX; 構内自動交換機)システムでは、タイム スロット 16 は常に使用されません。デフォルトでは、PA-4E1G インターフェイス上のタイム スロット 16 をデータ伝送に使用することは できません 。コマンド ts16 を使用すると、このデフォルトが上書きされ、タイム スロット 16 がデータを伝送できるようになります。
非フレーム モード(G.703)では、32 のタイム スロット全部がデータに使用されます。32 のタイム スロットのうち、フレーミング信号に使用されるタイム スロットはありません。32 のタイム スロットがそれぞれ 64 kbps で伝送を行うので、32 タイムスロット× 64 kbps = 2.048 Mbps が達成されます。デフォルトは非フレーム モードですが、 timeslot 0-0 コマンドを使用して、非フレーム モードを指定することもできます。このコマンドは、タイム スロット 0 をスタート スロットに指定し、ストップ(終了)タイム スロットを指定しないので、すべてのスロットがデータに使用されます。 no timeslot コマンドを使用すると、デフォルト(非フレーム モード)に戻ります。
フレーム モード ではCRC4 がサポートされ、ソフトウェア コマンドを使用してイネーブルに設定できます。デフォルトでは、CRC は実行されません。
(注) PA-4E1G の E1-G.703/G.704 インターフェイスは、BABT 221 に準拠しています。
VIP、Cisco 7100 シリーズ ルータ、Cisco 7200 シリーズ ルータ、または Cisco uBR7200 シリーズ ルータ上の PA-4E1G における CRC4 の詳細については、 第4章「PA-4E1G の設定」 を参照してください。
PA-4E1G には、ポートごとに 3 つずつのステータス LED と、1 つの ENABLED LED があります(図1-4 を参照)。各ポートに対応するグリーンおよびオレンジの LED は、ポート ステータスを表します。
図1-4 PA-4E1G の LED -- 前面パネルの一部
システムの初期化が終了すると、ENABLED LED が点灯し、ポート アダプタが動作可能になったことが示されます。
PA-4E1G が動作可能になるには、次の条件が満たされている必要があります。
• PA-4E1G が正しく接続され、電力を供給されている。
• ポート アダプタ用の有効なシステム ソフトウェア イメージが正常にダウンロードされている。
• システムが PA-4E1G、または PA-4E1G を搭載した VIP を認識している。
上記のいずれかの条件が満たされていない場合、または他の理由で正しく初期化できなかった場合、ENABLED LED は点灯しません。
表1-1 に、LED のカラーとその意味を示します。
|
|
|
|
---|---|---|---|
Loss of Signal(LOS; 信号損失)、Loss of Frame(LOF; フレーム損失)、Alarm Indication Signal(AIS; アラーム表示信号)、またはこれらの組み合わせが検出されています。 |
|||
ここでは、データ通信および PA-4E1G インターフェイス用のポート アダプタ ケーブルについて説明します。各 PA-4E1G は最大 4 つの 15 ピン、D シェル(DB-15)レセプタクルを提供します。これらのレセプタクルがサポートするのは、E1-G.703/G.704 インターフェイスだけです。
PA-4E1G は、平衡型ポートおよび不平衡型ポートのどちらでも、DB-15 レセプタクルを使用します。各ポートが 75 Ωまたは 120 Ωのどちらであるかは、ポート アダプタ上のラベルで示されます(図1-1 および図1-2 を参照)。
E1-G.703/G.704 アダプタ ケーブルのポート アダプタ側は、すべて DB-15 コネクタです。ネットワーク側では、不平衡型(75 Ω)接続用アダプタ ケーブルは BNC コネクタを使用します。平衡型(120 Ω)接続用アダプタ ケーブルは各国の接続規格に応じて、DB-15、2 軸、または RJ-45 コネクタを使用します。
(注) ポートを正常に動作させるには、正しいタイプのインターフェイス ケーブルを接続する必要があります。
警告 E1-G.703/G.704 インターフェイスに関する規制により、ポート アダプタの動作時にはコネクタ バックシェルのジャックネジがしっかりと固定されている必要があります。
平衡型モードおよび不平衡型モード用のケーブルには、次のタイプのネットワーク側コネクタがあります。
• ネットワーク側にBNCコネクタを装備した不平衡型(75 Ω)同軸ケーブル。主に英国で使用します(図1-5 を参照)。
図1-5 不平衡型接続用の E1-G.703/G.704 インターフェイス ケーブル -- BNC コネクタおよび同軸ケーブルを使用
• ネットワーク側に DB-15 コネクタを装備した平衡型(120 Ω)ケーブル(図1-6 を参照)。
図1-6 平衡型接続用の E1-G.703/G.704 インターフェイス ケーブル -- 両端に DB-15 コネクタを使用
• 平衡型(120 Ω)2 軸スプリット ケーブル(個別の送信ケーブルと受信ケーブル)。それぞれ 2 軸コネクタを装備(図1-7 を参照)。
図1-7 平衡型接続用の E1-G.703/G.704 インターフェイス ケーブル -- 2 軸コネクタおよびケーブルを使用
表1-2 に、E1-G.703/G.704 ケーブルの製品番号および説明を示します。
|
|
---|---|
CAB-E1-TWINAX(=) 1 |
|
不平衡型 G.703 インターフェイスは、平衡型回線よりも長い最大ケーブル長に対応します。 表1-3 に、各 E1-G.703/G.704 ケーブル タイプの最大ケーブル長を、(ポート アダプタ側ではなく)ネットワーク側で使用するコネクタ別に示します。
|
|
|
---|---|---|
表1-4 に、E1-G.703/G.704 インターフェイス ケーブルのタイプ別に信号のピン割り当てを示します。各ケーブルはいずれも、ポート アダプタ側で DB-15 コネクタを使用します。
|
|
||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
|
|
(ヌル モデム) |
|
|
|
||
|
|
|
|
|
|
|
|
ここでは、サポート対象プラットフォームでのポート アダプタのスロット位置について説明します。各プラットフォームのスロット位置のルールを図で示します。
• 「Cisco 7000 シリーズ ルータの VIP スロット番号」
• 「Cisco 7100 シリーズ ルータのスロット番号」
• 「Cisco 7200 シリーズ ルータおよび Cisco 7200 VXR ルータのスロット番号」
• 「Cisco uBR7200 シリーズ ルータのスロット番号」
• 「Cisco 7304 PCI ポート アダプタ キャリア カードのスロット番号」
• 「Cisco 7500 シリーズ ルータの VIP スロット番号」
ポート アダプタは Cisco 7000 シリーズ ルータで使用される VIP(Versatile Interface Processor)でサポートされています。Cisco 7000 ルータでは、VIP マザーボードは VIP スロットに 垂直方向に搭載します。Cisco 7010 ルータでは、VIP マザーボードは VIP スロットに 水平方向に搭載します。ポート アダプタは、VIP 上のどちらのベイ(ポート アダプタ スロット 0 または 1)にも搭載できます。VIP ではベイは左から右へ番号が振られています。図1-8 に VIP のスロット番号を示します。
Cisco 7000 ルータにはポート アダプタ用に 5 つ、ルート スイッチ プロセッサ(RPS; Route Switch Processor)用に 2 つのスロットがあります。これらのスロットには左から右へ番号が振られます。ポート アダプタは VIP インターフェイス スロット(スロット 0 ~ 4)のいずれにも搭載できます。図1-9 に Cisco 7000 ルータのスロット番号を示します。
Cisco 7010 ルータにはポート アダプタ用に 3 つ、ルート スイッチ プロセッサ(RPS; Route Switch Processor)用に 2 つのスロットがあります。これらのスロットには下から上へ番号が振られます。ポート アダプタは VIP インターフェイス スロット(スロット 0 ~ 2)のいずれにも搭載できます。スロット 3 および 4 は常に RSP 用に確保されています。図1-10 に Cisco 7010 ルータのスロット番号を示します。
図1-10 Cisco 7010 ルータの VIP スロット
ポート アダプタは、Cisco 7120 シリーズ ルータのポート アダプタ スロット 3、および Cisco 7140 シリーズ ルータのポート アダプタ スロット 4 に搭載できます。図1-11 に Cisco 7120 シリーズ ルータのスロット番号を示します。図1-12 に Cisco 7140 シリーズ ルータのスロット番号を示します。
図1-11 Cisco 7120 シリーズ ルータのポート アダプタ スロット
図1-12 Cisco 7140 シリーズ ルータのポート アダプタ スロット
Cisco 7202 ルータには 2 つのポート アダプタ スロットがあります。これらのスロットには左から右へ番号が振られます。ポート アダプタはいずれのスロット(スロット 1 またはスロット 2)にも搭載できます。図1-13 に Cisco 7202 ルータのスロット番号を示します。
図1-13 Cisco 7202 ルータのポート アダプタ スロット
Cisco 7204 ルータおよび Cisco 7204VXR ルータにはポート アダプタ用に 4 つのスロット、入力/出力(I/O)コントローラ用に 1 つのスロットがあります。これらのスロットには左下から右上へスロット 1 ~スロット 4 までの番号が振られます。ポート アダプタはいずれのスロット(スロット 1 ~ 4)にも取り付けることができます。スロット 0 は常に I/O コントローラ用に確保されています。図1-14 に Cisco 7204 ルータのスロット番号を示します。Cisco 7204VXR ルータは省略します。
図1-14 Cisco 7204 ルータのポート アダプタ スロット
Cisco 7206 ルータおよび Cisco 7206VXR ルータにはポート アダプタ用に 6 つのスロット、入力/出力(I/O)コントローラ用に 1 つのスロットがあります。これらのスロットには左下から右上へスロット 1 ~スロット 6 までの番号が振られます。ポート アダプタはいずれのスロット(スロット 1 ~ 6)にも搭載できます。スロット 0 は常に I/O コントローラ用に確保されています。図1-15 に Cisco 7206 ルータのスロット番号を示します。Cisco 7206VXR ルータは省略します。
図1-15 Cisco 7206 ルータのポート アダプタ スロット
Cisco uBR7223 ルータにはポート アダプタ スロットが 1 つあります(スロット 1)。スロット 0 は常に I/O コントローラ用に確保されています(使用する場合)。図1-16に、Cisco uBR7223 ルータのポート アダプタのスロット番号を示します。
Cisco uBR7246 ルータおよび Cisco uBR7246VXR ルータには 2 つのポート アダプタ スロットがあります(スロット 1 およびスロット 2)。スロット 0 は常に I/O コントローラ用に確保されています(使用する場合)。図1-17 に、Cisco uBR7246 ルータのポート アダプタのスロット番号を示します。図1-18 に、Cisco uBR7246VXR ルータのポート アダプタのスロット番号を示します。
図1-16 Cisco uBR7233 ルータのポート アダプタ スロット
図1-17 Cisco uBR7246 ルータのポート アダプタ スロット
図1-18 Cisco uBR7246VXR ルータのポート アダプタ スロット
図1-19 に、ポート アダプタを搭載した Cisco 7201 ルータの前面を示します。Cisco 7201 ルータのポート アダプタ スロットは 1 つだけです(スロット 1)。
図1-19 Cisco 7201 ルータのポート アダプタ スロット
図1-20 に、ポート アダプタを搭載した Cisco 7301 ルータの前面を示します。Cisco 7301 ルータのポート アダプタ スロットは 1 つだけです(スロット 1)。
図1-20 ポート アダプタを搭載した Cisco 7301 ルータ
Cisco 7304 PCI ポート アダプタ キャリア カードは、Cisco 7304 ルータのモジュール スロット 2 ~ 5 に搭載します。図1-21 に、ポート アダプタを搭載した Cisco 7304 PCI ポート アダプタ キャリア カードを示します。Cisco 7304 PCI ポート アダプタ キャリア カードに搭載できるシングル幅ポート アダプタは 1 つだけです。
図1-22 に Cisco 7304 ルータのモジュール スロット番号を示します。ポート アダプタ スロット番号はモジュール スロット番号と同様です。スロット 0 およびスロット 1 は NPE モジュールまたは NSE モジュール用に確保されています。
図1-21 Cisco 7304 PCI ポート アダプタ キャリア カード -- ポート アダプタ搭載
図1-22 Cisco 7304 ルータのモジュール スロット
図1-23 に、ポート アダプタを搭載した Cisco 7401ASR ルータの前面を示します。Cisco 7401ASR ルータのポート アダプタ スロットは 1 つだけです(スロット 1)。
図1-23 Cisco 7401ASR ルータのポート アダプタ スロット
ポート アダプタは Cisco 7500 シリーズ ルータで使用される VIP(Versatile Interface Processor)でサポートされています。Cisco 7505 ルータでは、VIP マザーボードが VIP スロットに水平に搭載されます。Cisco 7507 ルータおよび Cisco 7513 ルータでは、VIP マザーボードが VIP スロットに垂直に搭載されます。ポート アダプタは、VIP 上のどちらのベイ(ポート アダプタ スロット 0 または 1)にも搭載できます。ベイは VIP 上で左から右に番号が振られます。図1-24 に VIP 上のスロット番号を示します。
Cisco 7505 ルータにはポート アダプタ用に 4 つのスロット、RSP 用に 1 つのスロットがあります。これらのスロットには下から上へ番号が振られます。ポート アダプタは VIP インターフェイス スロット(スロット 0 ~ 3)のいずれにも搭載できます。常に 1 つのスロットが RSP 用に確保されています。図1-25 に Cisco 7505 ルータのスロット番号を示します。
図1-25 Cisco 7505 ルータの VIP スロット
Cisco 7507 ルータにはポート アダプタ用に 5 つのスロット、RSP 用に 2 つのスロットがあります。これらのスロットには左から右へ番号が振られます。ポート アダプタは VIP インターフェイス スロット(スロット 0、1、4、5、または 6)のいずれにも搭載できます。スロット 2 および 3 は常に RSP 用に確保されています。Cisco 7507 ルータは省略します。
Cisco 7513 ルータにはポート アダプタ用に 11 個のスロット、RSP 用に 2 つのスロットがあります。これらのスロットには左から右へ番号が振られます。ポート アダプタは VIP インターフェイス スロット(スロット 0 ~ 5、またはスロット 9 ~ 12)のいずれにも搭載できます。スロット 6 および 7 は常に RSP 用に確保されています。Cisco 7513 ルータは省略します。
ここでは、サポート対象プラットフォームで PA-4E1G のインターフェイス アドレスを識別する方法について説明します。インターフェイス アドレスで、ルータまたはスイッチの各インターフェイスの物理位置を指定します。
ルータに搭載された PA-4E1G のインターフェイスは、他のポート アダプタの取り付けまたは取り外しに関係なく、常に同じアドレスを維持します。ただし、ポート アダプタを別のスロットに移した場合は、インターフェイス アドレスの最初の数値が新しいポート アダプタ スロット番号に変わります。
VIP に搭載された PA-4E1G のインターフェイスは、他のインターフェイス プロセッサの取り付けまたは取り外しに関係なく、常に同じアドレスを維持します。ただし、VIP を別のスロットに移した場合は、インターフェイス プロセッサ スロット番号が新しいインターフェイス プロセッサ スロット番号に変わります。
ここでは、サポートされるプラットフォームに用いるインターフェイス アドレスのフォーマットについて説明します。
• 「Cisco 7000 シリーズ ルータの VIP インターフェイス アドレス」
• 「Cisco 7100 シリーズ ルータのインターフェイス アドレス」
• 「Cisco 7200 シリーズ ルータおよび Cisco 7200 VXR ルータのインターフェイス アドレス」
• 「Cisco uBR7200 シリーズ ルータのインターフェイス アドレス」
• 「Cisco 7201 ルータのインターフェイス アドレス」
• 「Cisco 7301 ルータのインターフェイス アドレス」
• 「Cisco 7304 PCI ポート アダプタ キャリア カードのインターフェイス アドレス」
• 「Cisco 7401ASR ルータのインターフェイス アドレス」
• 「Cisco 7500 シリーズ ルータの VIP インターフェイス アドレス」
サポートされるプラットフォームに用いるインターフェイス アドレスのフォーマットを 表1-5 にまとめます。
|
|
|
|
---|---|---|---|
|
|||
|
|||
|
|||
Cisco 7200 シリーズ ルータおよび Cisco 7200 VXR ルータ(Cisco 7202、Cisco 7204、Cisco 7204VXR、Cisco 7206、Cisco 7206VXR) |
ポート アダプタ スロット ― 1 ~ 6(ルータのスロット数による) 6 |
|
|
|
|||
ポート アダプタ スロット ― 常に 1 1 |
|
||
ポート アダプタ スロット ― 1 または 2 1 |
|
||
|
|||
|
|||
|
|||
|
6.ポート アダプタ スロット 0 は、常に I/O コントローラ(使用する場合)のファスト イーサネット ポート用です。 |
Cisco 7000 シリーズ ルータでは、ポート アダプタは Versatile Interface Processor(VIP)に搭載されます。VIP はインターフェイス プロセッサ スロット 0 ~ 4(ルータのスロット数による)に搭載されます。ポート アダプタは、VIP 上のどちらのベイ(ポート アダプタ スロット 0 または 1)にも搭載できます。図1-8、図1-9、および図1-10 を参照してください。
VIP のインターフェイス アドレスは 3 つの番号で「 インターフェイス プロセッサ スロット番号/ポート アダプタ スロット番号/インターフェイス ポート番号 」の形式で構成されています。 表1-5 を参照してください。
最初の番号は、VIP が搭載されているスロット(ルータのスロット数に応じてスロット 0 ~ 4)を表します。
2 番めの番号は、VIP のどのベイにポート アダプタが搭載されているか(0 または 1)を表します。ベイは VIP 上で左から右に番号が振られます。
3 番めの番号は、ポート アダプタ上の物理ポート番号(インターフェイス ポート番号)を表します。ポートは常に 0 から始まり、左から右に番号が振られます。追加ポートの番号は、ポート アダプタ上のポートの数に応じて決まります。PA-4E1G は 4 つのポートを持つポート アダプタですから、ポートは 0 ~ 3 が可能です。
たとえば、4 ポート構成の PA-4E1G が、インターフェイス プロセッサ スロット 3、ポート アダプタ スロット 1 に搭載された VIP に搭載されている場合は、インターフェイス アドレスは 3/1/0、3/1/1、3/1/2、および 3/1/3(インターフェイス プロセッサ スロット 3、ポート アダプタ スロット 1、インターフェイス 0、1、および 3)となります。
(注) 7 スロットの Cisco 7000 上のスロットが垂直方向で、5 スロットの Cisco 7010 上のスロットが水平方向であっても、プロセッサ スロットおよびインターフェイス ポートの番号は、Cisco 7000 シリーズの全ルータで共通です。
Cisco 7120 シリーズ ルータでは、ポート アダプタはポート アダプタ スロット 3 に搭載します。図1-11 を参照してください。Cisco 7140 シリーズ ルータでは、ポート アダプタはポート アダプタ スロット 4 に搭載します。図1-12 を参照してください。
インターフェイス アドレスは 2 つの番号からなり、形式は、ポート アダプタ スロット番号/インターフェイス ポート番号です。 表1-5 を参照してください。たとえば、4 ポート構成の PA-4E1G が Cisco 7120 ルータに搭載されている場合、インターフェイス アドレスは 3/0 ~ 3/3 になります。4 ポート構成の PA-4E1G が Cisco 7140 ルータに搭載されている場合、インターフェイス アドレスは 4/0 ~ 4/3 になります。
Cisco 7200 シリーズ ルータおよび Cisco 7200 VXR ルータでは、ポート アダプタ スロットは左下から右上に番号が振られてスロット 1 から始まり、Cisco 7202 ではスロット 2 まで、Cisco 7204 および Cisco 7204VXR ではスロット 4 まで、Cisco 7206 および Cisco 7206VXR ではスロット 6 までになります。ポート アダプタはポート アダプタ スロット 1 ~ 6 まで(ルータのスロット数による)のうち、空いているどのポートにも搭載できます(スロット 0 は I/O コントローラ用に確保されています)。図1-13、図1-14、および図1-15 を参照してください。
インターフェイス アドレスは 2 つの番号からなり、形式は、 ポート アダプタ スロット番号/インターフェイス ポート番号です 。 表1-5 を参照してください。たとえば、4 ポート構成の PA-4E1G が Cisco 7200 シリーズ ルータのスロット 1 に搭載されている場合、インターフェイス アドレスは 1/0 ~ 1/3 になります。
Cisco uBR7223 では、ポート アダプタを受け入れるスロットは 1 つしかありません。その番号はスロット 1 です。図1-16 を参照してください。
Cisco uBR7246 ルータおよび Cisco uBR7246VXR ルータでは、ポート アダプタを 2 つのポート アダプタ スロット(スロット 1 およびスロット 2)に搭載できます。スロット 0 は常に I/O コントローラ用に確保されています(使用する場合)。図1-17 および図1-18 を参照してください。
インターフェイス アドレスは 2 つの番号からなり、形式は、ポート アダプタ スロット番号/インターフェイス ポート番号です。 表1-5 を参照してください。たとえば、4 ポート構成の PA-4E1G が Cisco uBR7223 ルータのスロット 1 に搭載されている場合、インターフェイス アドレスは 1/0 ~ 1/3 になります。4 ポート構成の PA-4E1G が Cisco uBR7246 または Cisco uBR7246VXR ルータのスロット 2 に搭載されている場合、インターフェイス アドレスは 2/0 ~ 2/3 になります。
Cisco 7201 ルータでは、ポート アダプタを受け入れるスロットは 1 つしかありません。その番号はスロット 1 です。図1-19 を参照してください。
インターフェイス アドレスは 2 つの番号からなり、形式は、 ポート アダプタ スロット番号/インターフェイス ポート番号です 。 表1-5 を参照してください。たとえば、4 ポート構成の PA-4E1G が Cisco 7201 ルータに搭載されている場合、インターフェイス アドレスは 1/0 ~ 1/3 になります。
Cisco 7301 ルータでは、ポート アダプタを受け入れるスロットは 1 つしかありません。その番号はスロット 1 です。図1-20 を参照してください。
インターフェイス アドレスは 2 つの番号からなり、形式は、 ポート アダプタ スロット番号/インターフェイス ポート番号です 。 表1-5 を参照してください。たとえば、4 ポート構成の PA-4E1G が Cisco 7301 シリーズ ルータに搭載されている場合、インターフェイス アドレスは 1/0 ~ 1/3 になります。
Cisco 7304 ルータでは、ポート アダプタは Cisco 7304 PCI ポート アダプタ キャリア カードに搭載します。このカードは Cisco 7304 ルータのモジュール スロット 2 ~ 5 に搭載されます。ポート アダプタ スロット番号はモジュール スロット番号と同様です。図1-21 および図1-22 を参照してください。
インターフェイス アドレスは 2 つの番号からなり、形式は、 モジュール スロット番号/インターフェイス ポート番号です 。 表1-5 を参照してください。たとえば、4 ポート構成の PA-4E1G が Cisco 7304 ルータのモジュール スロット 3 に搭載された Cisco 7304 PCI ポート アダプタ キャリア カードに搭載されている場合、インターフェイス アドレスは 3/0 ~ 3/3 になります。
Cisco 7401ASR ルータでは、ポート アダプタを受け入れるスロットは 1 つしかありません。その番号はスロット 1 です。図1-23 を参照してください。
インターフェイス アドレスは 2 つの番号からなり、形式は、 ポート アダプタ スロット番号/インターフェイス ポート番号です 。 表1-5 を参照してください。たとえば、4 ポート構成の PA-4E1G が Cisco 7401ASR ルータに搭載されている場合、インターフェイス アドレスは 1/0 ~ 1/3 になります。
Cisco 7000 シリーズ ルータおよび Cisco 7500 シリーズ ルータでは、ポート アダプタは Versatile Interface Processor(VIP)に搭載されます。VIP はインターフェイス プロセッサ スロット 0 ~ 12(ルータのスロット数による)に搭載されます。ポート アダプタは、VIP 上のどちらのベイ(ポート アダプタ スロット 0 または 1)にも搭載できます。図1-24 および図1-25 を参照してください。
VIP のインターフェイス アドレスは 3 つの番号で「 インターフェイス プロセッサ スロット番号/ポート アダプタ スロット番号/インターフェイス ポート番号 」の形式で構成されています。 表1-5 を参照してください。
最初の番号は、VIP が搭載されているスロット(ルータのスロット数に応じてスロット 0 ~ 12)を表します。
2 番めの番号は、ポート アダプタが搭載(0 または 1)されている VIP に搭載されているベイ(ポート アダプタ スロット)を表します。ベイは VIP 上で左から右に番号が振られます。
3 番めの番号は、ポート アダプタ上の物理ポート番号(インターフェイス ポート番号)を表します。ポートは常に 0 から始まり、左から右に番号が振られます。追加ポートの番号は、ポート アダプタ上のポートの数に応じて決まります。PA-4E1G は 4 ポートを持つポート アダプタですから、ポートは 0 ~ 3 が可能です。
たとえば、4 ポート構成の PA-4E1G が、インターフェイス プロセッサ スロット 3、ポート アダプタ スロット 1 に搭載された VIP に搭載されている場合は、インターフェイス アドレスは 3/1/0 ~ 3/1/3(インターフェイス プロセッサ スロット 3、ポート アダプタ スロット 1、インターフェイス 0、1、2 および 3)となります。
(注) プロセッサ スロットは、7 スロットのCisco 7507、13 スロットのCisco 7513および Cisco 7576 では垂直方向であり、5 スロットのCisco 7505 では水平方向です。スロットおよびインターフェイス ポートの番号方式は、Cisco 7000 シリーズの全ルータで共通です。