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このドキュメントは、米国シスコ発行ドキュメントの参考和訳です。リンク情報につきましては、日本語版掲載時点で、英語版にアップデートがあり、リンク先のページが移動/変更されている場合がありますことをご了承ください。あくまでも参考和訳となりますので、正式な内容については米国サイトのドキュメントを参照ください。
この章では、PA-POS-2OC3 ポート アダプタのサポート対象プラットフォームからの取り外し手順、新規または交換用ポート アダプタの取り付け手順、およびケーブルの接続手順について説明します。この章で説明する内容は、次のとおりです。
• 「活性挿抜」
各ポート アダプタの基板は金属フレームに搭載されており、ESD(静電破壊)を受けやすくなっています。
(注) ポート アダプタ スロットを使用しない場合、ルータまたはスイッチを EMI(電磁波干渉)放射規格に適合させ、ポート アダプタ周辺のエアーフローが適切な状態になるように、空スロットにブランク ポート アダプタを取り付けておく必要があります。したがって、未使用スロットに新しいポート アダプタを取り付ける場合、最初にブランク ポート アダプタを取り外す必要があります。
警告 作業中は、カードの静電破壊を防ぐため、必ず静電気防止用リスト ストラップを着用してください。感電する危険があるので、手や金属工具がミッドプレーンに直接触れないようにしてください。
一部のプラットフォームでは、ポート アダプタの活性挿抜(Online Insertion and Removal; OIR)が可能です。したがって、Cisco 7200 VXR ルータ、Cisco 7201 ルータ、Cisco 7301 ルータ、およびCisco 7401 ASR ルータでは、PA-POS-2OC3 の取り外しおよび交換時に、ルータの電源を切断する必要はありません。
Cisco 7304 PCI ポート アダプタ キャリア カード、Cisco 7500 シリーズ VIP モジュール、Cisco 7600 シリーズ FlexWAN モジュールおよび拡張 FlexWAN モジュールでは活性挿抜をサポートしていますが、これらのキャリア カードに取り付けた個々のポート アダプタでは活性挿抜はサポートされません。これらのキャリア カードに取り付けられたポート アダプタを交換するには、最初にルータからキャリア カード、VIP、FlexWAN または拡張 FlexWAN モジュール を取り外してから、必要に応じてポート アダプタの取り付けや交換を行う必要があります。
Cisco 7304 PCI ポート アダプタ キャリア カード、VIP、FlexWAN または拡張 FlexWAN モジュールにブランク ポート アダプタが取り付けられている場合は、最初にルータからキャリア カード、VIP、FlexWAN または拡張 FlexWAN モジュールを取り外してから、ブランク ポート アダプタを取り外してポート アダプタに交換する必要があります。
トラフィックの伝送に使用中のポート アダプタを取り外す場合は、事前にこのポート アダプタをシャットダウンすることを推奨します。トラフィックがポート内を通過している間にポート アダプタを取り外すと、システム破壊が生じることがあります。ポート アダプタを取り付けると、ポートは再びアップの状態になります。
(注) ポート アダプタ ジャケット カードでは、活性挿抜はサポートされていません。活性挿抜がサポートされているのは、ポート アダプタです。ポート アダプタ ジャケット カードを取り付けたり取り外したりする場合は、シャーシの電源を切る必要があります。
ルータまたはスイッチからポート アダプタを取り外すと、活性挿抜機能により、ポート アダプタのアクティブ インターフェイスがすべて管理上のシャットダウン状態になります。活性挿抜では、ルータが動作中でもポート アダプタの取り付けおよび取り外しができます。ソフトウェアに通知したり、システム電源をシャットダウンしたりする必要はありません。ただし、取り外し作業中は対象のポート アダプタにトラフィックを流すことはできません。活性挿抜機能により、ネットワークのエンド ユーザに影響を与えることなく、全ルーティング情報を維持しながら、セッションを継続することができます。
次に参考資料として、活性挿抜の機能を説明します。サポート対象プラットフォームでのポート アダプタの取り付けおよび取り外し手順については、「ポート アダプタの取り外しおよび取り付け手順」を参照してください。
各ポート アダプタには、ルータに接続するためのバス コネクタが 1 つあります。このコネクタには、3 種類の長さの階段状のピンがあり、ポート アダプタと接続すると特定の信号をシステムに送信します。システムでは、受信した信号および受信した順番を確認して、ポート アダプタがシステムから取り外されるところなのか、あるいはシステムに取り付けるところなのかを判断します。これらの信号により、システムは新規インターフェイスを再初期化するべきか、または取り外されたインターフェイスをシャット ダウンするべきかを判断します。
具体的には、ポート アダプタを取り付ける際は、最初に最長ピンがポート アダプタと接触し、最後に最短ピンが接触します。システムは信号および信号を受信した順番を認識します。
ポート アダプタの取り外しまたは取り付けを行うと、ピンによって信号が送信されるため、システムに変更が知らされます。その後、ルータでは次の手順が実行されます。
1. 構成の変更について、システムをすみやかにスキャンします。
2. 新しく取り付けたポート アダプタを初期化するか、空きとなったインターフェイスを管理上のシャットダウンに切り替えます。
3. ポート アダプタ上で以前設定されていたインターフェイスのすべてが、以前の動作状態に戻ります。新しく取り付けたインターフェイスは管理上のシャットダウン ステートに切り替わり、起動時に存在していたもの(ただし、未設定の状態)とみなされます。スロットに再び同じタイプのポート アダプタを取り付けると、ポートが設定され、元々取り付けられていた同タイプのポート アダプタのポート数を上限として、ポートがオンラインになります。
(注) インストレーションを開始する前に、「必要な工具および機器」を参照し、インストレーションに必要な部品および工具を確認してください。
ポート アダプタの取り外しまたは取り付けを行う際には、次のすべての警告および注意に従ってください。
警告 ブランクの前面プレートおよびカバー パネルには、3 つの重要な機能があります。シャーシ内の危険な電圧および電流による感電を防ぐこと、他の装置への EMI の影響を防ぐこと、およびシャーシ内の空気の流れを適切な状態に保つことです。必ずすべてのカード、前面プレート、前面カバー、および背面カバーをスロットに正しく取り付けた状態で、システムを運用してください。
ここでは、次の各サポート対象プラットフォームでポート アダプタの取り外しおよび取り付けを行う手順を、一連の図で説明します。
• 「Cisco 7200 VXR ルータ ― ポート アダプタの取り外しおよび取り付け」
• 「Cisco 7200 VXR ルータ ― ポート アダプタ ジャケット カードでのポート アダプタの取り外しおよび取り付け」
• 「Cisco 7201 ルータ ― ポート アダプタの取り外しおよび取り付け」
• 「Cisco 7301 ルータ ― ポート アダプタの取り外しおよび取り付け」
• 「Cisco 7304 PCI ポート アダプタ キャリア カード ― ポート アダプタの取り外しおよび取り付け」
• 「Cisco 7401 ASR ルータ ― ポート アダプタの取り外しおよび取り付け」
• 「Cisco 7500 シリーズ ルータおよび VIP ― ポート アダプタの取り外しおよび取り付け」
• 「Cisco 7600 シリーズ ルータ ― ポート アダプタの取り外しおよび取り付け」
ケーブル接続については、「PA-POS-2OC3 インターフェイス ケーブルの接続」を参照してください。
警告 作業中は、カードの静電破壊を防ぐため、必ず静電気防止用リスト ストラップを着用してください。感電する危険があるので、手や金属工具がミッドプレーンに直接触れないようにしてください。
ポート アダプタ ジャケット カードは、NPE-G1 が搭載された Cisco 7200 VXR ルータの I/O コントローラ スロットで使用され、このジャケット カードにより、ポート アダプタの取り付けが可能になります。NPE-G1 には I/O コントローラの機能が組み込まれているため、いずれの Network Processing Engine(NPE; ネットワーク処理エンジン)でも I/O コントローラ スロットを使用できます。NPE-G1 には、3 つめの専用 Peripheral Component Interconnect(PCI)バスがあり、シャーシに追加の帯域幅を提供します。3 つめの PCI バスにより、広帯域幅が重要な要件であるポート アダプタを、I/O コントローラ スロットのポート アダプタ ジャケット カードとともに使用できます。
(注) ポート アダプタ ジャケット カードでは、活性挿抜はサポートされていません。活性挿抜がサポートされているのは、ポート アダプタです。ポート アダプタ ジャケット カードを取り付けまたは取り外すには、シャーシの電源を切る必要があります。
図3-2 ポート アダプタ ジャケット カードの前面プレート
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取り付け済みのポート アダプタ ジャケット カードにポート アダプタを取り付けるには、次の手順を実行します。Cisco 7200 VXR ルータへのポート アダプタ ジャケット カードの取り付けの詳細については、『Port Adapter Jacket Card Installation Guide』を参照してください。
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ステップ 1 所定の位置に取り付けられたポート アダプタ ブランク パネルを取り外します。
a. ポート アダプタ ジャケット カードの上部左端にあるロック レバーを動かし、ポート アダプタ ブランク パネルを外します。
b. ポート アダプタ ジャケット カードからポート アダプタ ブランク パネルを引き出します。
図3-4 ポート アダプタのポート アダプタ ジャケット カードへの取り付け
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ステップ 2 ポート アダプタ ジャケット カードにポート アダプタを挿入し、固定します。
ステップ 3 ポート アダプタ ロック レバーをロック位置まで動かします。
ステップ 4 処理エンジンとポート アダプタを取り外した場合は、下から上の順で元に戻します。
Cisco 7304 PCI ポート アダプタ キャリア カードには、シングル幅ポート アダプタを 1 つ取り付けることができます。ここでは、Cisco 7304 PCI ポート アダプタ キャリア カードでのポート アダプタの取り外しおよび取り付けの手順を説明します。
Cisco 7304 PCI ポート アダプタ キャリア カードでポート アダプタの取り外しおよび取り付けを行う場合は、図3-5を参照しながら次の手順を実行します。
ステップ 1 Cisco 7304 PCI ポート アダプタ キャリア カードがルータに搭載されている場合は、最初に Cisco 7304 PCI ポート アダプタ キャリア カードを取り外してからポート アダプタを取り外します。
ステップ 2 Cisco 7304 PCI ポート アダプタ キャリア カードからポート アダプタを取り外すには、ポート アダプタのロックを回してロック位置(横)(図3-5の A を参照)からロック解除位置(縦)(図3-5の B を参照)にします。
ステップ 3 ポート アダプタのハンドルをつかみ、Cisco 7304 PCI ポート アダプタ キャリア カードからポート アダプタを引き出します(Cisco 7304 PCI ポート アダプタ キャリア カードを取り外すときには、先にポート アダプタからケーブルを取り外しておきます)。
ステップ 4 Cisco 7304 PCI ポート アダプタ キャリア カードにポート アダプタを取り付けるには、ポート アダプタを固定する Cisco 7304 PCI ポート アダプタ キャリア カードのガイド レールの位置を確認します。ガイド レールはポート アダプタ スロット上部の左右にあり、1 インチほどスロットの内側に入っています(図3-5の C を参照)。
ステップ 5 ポート アダプタがポート アダプタ インターフェイス コネクタとかみ合うまで、Cisco 7304 PCI ポート アダプタ キャリア カードにポート アダプタを静かに押し込みます。完全に装着されると、ポート アダプタの前面パネルと Cisco 7304 PCI ポート アダプタ キャリア カードがぴったりと揃い、同一平面になります。
ステップ 6 ポート アダプタが完全に装着されたら、ポート アダプタ ロックをロック位置(横)にします(図3-5の A を参照)。
図3-5に、Cisco 7304 PCI ポート アダプタ キャリア カードでポート アダプタの取り外しおよび取り付けを行う手順を示します。
図3-5 Cisco 7304 PCI ポート アダプタ キャリア カード ― ポート アダプタの取り外しおよび取り付け
PA-POS-2OC3 のインストレーションでは、次にインターフェイス ケーブルを接続する必要があります。ここで説明する手順は、サポート対象の全プラットフォームに適用できます。
(注) 光ファイバ ケーブルは別途購入する必要があります。このポート アダプタに使用するケーブルの詳細については、「ケーブルおよびコネクタ」を参照してください。
Cisco PA-POS-2OC3 にケーブルを接続するには、PA-POS-2OC3 上の PA-POS-2OC3 インターフェイス ポートとネットワークの間に 1 本のデュプレックス光ファイバ ケーブルまたは 2 本のシンプレックス光ファイバ ケーブルを取り付けます(図3-6 を参照)。
PA-POS-2OC3 上で受信(RX)ケーブルは RX LC タイプ レセプタクルに、送信(TX)ケーブルは TX LC タイプ レセプタクルに接続されていることを確認してください。
図3-6 Cisco PA-POS-2OC3 へのシンプレックスまたはデュプレックス光ファイバ ケーブルの接続
警告 接続されていない光ファイバケーブルやコネクタからは目に見えないレーザー光が放射されている可能性があります。レーザー光を直視したり、光学機器を使用して直接見たりしないでください。
ここでは、PA-POS-2OC3 で Small Form-factor Pluggable(SFP)光モジュールの取り外しおよび取り付けを行う手順を説明します。
(注) PA-POS-2OC3 で使用する SFP 光モジュールには、LC タイプのコネクタが付いています。
SFP 光モジュールは、活性挿抜対応です。ただし、ポート アダプタがルータにすでに搭載されていて、システムが稼働している場合は、SFP ポートを管理上のシャットダウンにしてから、新しい SFP 光モジュールを取り付けることを推奨します。
利用可能なシスコ製 SFP 光モジュールには、次のものがあります。
• POM-OC3-SMIR(中距離、シングルモード ファイバ)
• POM-OC3-SMLR(長距離、シングルモード ファイバ)
SFP 光モジュールを取り扱う際には、次の注意事項に従ってください。
• SFP 光モジュールは、静電気の影響を受けやすい部品です。Electrostatic Discharge(ESD; 静電放電)による損傷を防ぐために、基板およびコンポーネントの取り扱い手順に従ってください。
• SFP 光モジュールは、埃による影響を受けやすい部品です。SFP 光モジュールを保管する、または光ファイバ ケーブルがコネクタに接続していないときは、必ず SFP 光ファイバ ケーブル用の穴にプラグを取り付けてください。
(注) 光コネクタのフェルールにたまった埃が原因で、光ファイバの穴が汚れることがあります。アルコールを含ませた綿棒または吸水性の柔らかいクロスなどで、光コネクタの埃をふきとってください。
ここでは、垂直方向または水平方向のカード スロットから SFP 光モジュールを取り外す手順について説明します。
警告 この製品を廃棄処分する際には、各国の法律または規制に従って取り扱ってください。
ステップ 1 静電気防止用リスト ストラップを着用して、シャーシの ESD 接続ソケットまたはシャーシ/フレームの塗装されていない金属面に接続します。
ステップ 2 SFP 光モジュール コネクタからネットワーク ファイバ ケーブルを外します。
ステップ 3 スロットから SFP 光モジュールを取り外します。
a. 親指と人差し指で、SFP 光モジュール前面の色のついたラッチ バンドを持ちます。
b. ラッチ バンドをゆっくりと SFP スロットの方に押し戻します。カチッという音がして、SFP 光モジュールが固定ラッチから外れたことがわかります。
(注) すべての SFP モジュールが、同じラッチ機構を備えているわけではありません。
c. ラッチ バンドを固定しながら、スロットから SFP 光モジュールを引き出します。
ステップ 4 SFP 光モジュールを脇の静電気防止用マットの上に置きます。
ステップ 1 静電気防止用リスト ストラップを装着し、シャーシの塗装されていない面に接続します。
ステップ 2 取り付ける SFP が正しいものであることを確認します。
a. SFP 光モジュールのラベルにある部品番号および距離情報を確認します。
b. または距離情報がラベル上にない場合は、SFP 光モジュールの取り付け後に show controller pos x/y コマンドを使用して、距離情報を表示します。コマンドの使用方法については、「SFP 取り付けの確認」を参照してください。
ステップ 3 SFP 光モジュールをスロットの位置に合わせて、ラベルがハンドルと反対側を向くようにします。
ステップ 4 (親指と人差し指で)モジュールのラッチ バンドを持ち、SFP 光モジュールをポート アダプタのスロットに挿入します(図3-7を参照)。
ステップ 5 ラッチが固定されるまで、モジュールをスロットに押し戻します。完全に挿入されると、SFP 光モジュールの前面部分のバンドだけが見える状態になります。
ステップ 6 SFP 光ファイバ ケーブル用の穴からプラグを外して、あとで使用できるようにプラグを保管します。
ステップ 7 ネットワーク インターフェイス光ファイバ ケーブルを接続します(PA-POS-2OC3 インターフェイス ケーブルの接続を参照)。
• コンソールを使用して、設置した SFP タイプを確認する
• SFP にケーブルを接続して、PA-POS-2OC3 ポート アダプタ前面の LED を確認する
PA-POS-2OC3 ポート アダプタの SFP の取り付けを確認する手順は、次のとおりです。
ステップ 1 show controller pos x/y (例:2/0)を入力して、取り付けられた SFP タイプを確認します。
ステップ 2 出力テキストから、取り付けられた SFP タイプを確認します。
ステップ 3 SFP が動作していることを確認すると同時に、RCV LED がグリーンになっていることを確認します。
(注) グリーンの(RCV)LED が点灯するのは、ケーブルが接続され、リンクがアップになっている場合のみです。オレンジの(ALARM)LED がソフトウェアによって点灯するのは、インターフェイス上に SONET アラームが発生している場合です。
ステップ 4 ケーブルが正しく接続されていることを確認します(シングルモードはシングルモードに、マルチモードはマルチモードに接続されます)。
(注) SFP の波長は一致するがモードが異なる場合は(シングルモードに対してマルチモード、またはその逆)、SFP の動作は不安定になります。