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このドキュメントは、米国シスコ発行ドキュメントの参考和訳です。リンク情報につきましては、日本語版掲載時点で、英語版にアップデートがあり、リンク先のページが移動/変更されている場合がありますことをご了承ください。あくまでも参考和訳となりますので、正式な内容については米国サイトのドキュメントを参照ください。
この章では、PA-POS-2OC3 ポート アダプタについて説明します。この章の内容は、次のとおりです。
• 「機能」
• 「統計に基づいたリンク損失およびパワー バジェットの見積り」
• 「LED」
PA-POS-2OC3 では、シングル幅のポート アダプタ スロットあたり 2 つの Packet-over-SONET(POS)ポートを提供します。この 2 つのポートは、独立したデュアル OC-3c/STM1 ポートとしてか、または Automatic Protection Switching(APS; 自動保護スイッチング)機能を備えた単一のポートとして動作します。PA-POS-2OC3 は、サポート対象のルータまたはスイッチ プラットフォームと外部ネットワークを直接接続します。
PA-POS-2OC3 は、Cisco 7204 VXR ルータ、Cisco 7206 VXR ルータ、Cisco 7201 ルータ、Cisco 7301 ルータ、Cisco 7304 ルータに搭載された Cisco 7304 PCI ポート アダプタ キャリア カード、Cisco 7401 ASR ルータ、Cisco 7500 シリーズ ルータ(Cisco 7505、Cisco 7507、Cisco 7513)、および FlexWAN または拡張 FlexWAN モジュール搭載の Cisco 7600 シリーズ ルータのシングル幅のポート アダプタ スロットに取り付けることができます。
(注) Cisco 7206 VXR ルータは、Cisco AS5800 ユニバーサル アクセス サーバのルータ シェルフとして使用できます。
POS 仕様は、SONET/SDH(Synchronous Digital Hierarchy)リンクを介した PPP(ポイントツーポイント プロトコル)カプセル化に対応しています。SONET は、51.840 Mbps(STS-1)~ 2.5 Gbps(STS-48)以上までの速度段階に応じて定義された、光デジタル伝送用の American National Standards Institute(ANSI; 米国規格協会)規格(T1.1051988)です。SDH は、155.520 Mbps(STM-1)~ 2.5 Gbps(STM-16)以上までの速度段階に応じて定義された、光デジタル伝送用の国際規格です。
SONET/SDH はポイントツーポイント回路として定義されているため、これらのリンクでは PPP の使用が適しています。PPP は、ポイントツーポイント リンクでの標準通信方式として設計されました。
SONETは、一連の速度規格および形式を定義するオクテット同期型の多重化方式です。POS の基本速度は STS-3c/STM-1 に相当する 155.520 Mbps です。使用可能な情報帯域幅は 149.760 Mbps です。これは、STS-3c/STM-1 の Synchronous Payload Envelope(SPE; 同期ペイロード エンベロープ)であり、オクテット指向ユーザ データのマッピング先となる SONET フレームのペイロード部分です(オクテット境界は、SPE オクテット境界のアライメントに合わされます)。Cisco PA-POS-2OC3 を使用する SPE の場合には、セクション、ライン、およびパスのオーバーヘッドが除去されます。
International Telecommunications Union Telecommunication Standardization Sector(ITU-T; 国際電気通信連合電気通信標準化部門)は、155.520 Mbps から始まる一連の SDH 伝送速度を次のように定義しています。
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STS-3c 2 |
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SONET(Synchronous Optical Network)という名前にもかかわらず、SONET を利用できるのは光リンクだけではありません。電気仕様は、シングルモード ファイバ、マルチモード ファイバ、および CATV 75 Ω 同軸ケーブル用に定義されています。PA-POS-2OC3 は、シングルモードおよびマルチモードの光ファイバ伝送に対応しています。伝送速度は、T3/E3 ビット同期信号の伝送に使用できる 51.840 Mbps の整数倍です。
現在既定され、一般に使用されている伝送倍数は、次のとおりです。
• STS-3c ― 155.520 Mbps(PA-POS-2OC3 は STS-3c に準拠)
POS および PPP の概念および仕様については、次の資料を参照してください。
• Simpson, W., Editor,『 The Point-to-Point Protocol (PPP) 』RFC 1548, Daydreamer, December 1993
• Simpson, W., Editor,『 PPP in HDLC Framing 』RFC 1662, Daydreamer, July 1994
• Simpson, W, Editor,『 PPP Over SONET/SDH 』RFC1619, May 1995
• 『 American National Standard for Telecommunications - Digital Hierarchy - Optical Interface Rates and Formats Specification 』ANSI T1.105-1991
• 『 American National Standard for Telecommunications - Synchronous Optical Network (SONET) Payload Mappings 』ANSI T1.105.02-1993 draft
ITU-T Recommendation G.707, 『 Synchronous Digital Hierarchy Bit Rates 』June 1992
• シングル幅のポート アダプタでのデュアル ポート POS 機能
• Small Form-factor Pluggable(SFP)光モジュール対応のコンフィギュレーション オプション付きシングル プロダクト ID(PA-POS-2OC3)
–POM-OC3-SMIR(中距離、シングルモード ファイバ)
–POM-OC3-SMLR(長距離、シングルモード ファイバ)
• 任意の 2 つの SFP モジュールの組み合わせが使用可能
• Network Processing Engine(NPE; ネットワーク処理エンジン)および Network Switching Engine(NSE)のサポート ― Cisco 7200 VXR プラットフォーム上の NPE-400、NPE-G1、NSE-1
• Versatile Interface Processor(VIP)のサポート ― Cisco 7500 シリーズ ルータ上の VIP4-50、VIP4-80、VIP6-80
• シスコ製ルート スイッチ プロセッサのサポート ― Cisco 7500 シリーズ ルータ上の RSP4+、RSP 8、および RSP 16
• Cisco 7304 ルータ上の Cisco 7304 PCI ポート アダプタ キャリア カード
• Cisco 7600 シリーズ ルータの FlexWAN および拡張 FlexWAN モジュール
• 活性挿抜(Online Insertion and Removal; OIR)
–詳細については、「活性挿抜」を参照してください。
• 規格に準拠した SONET/SDHインターフェイス ― SONET/STS-3c および SDH/STM-1 のフレーミング オーバーヘッドとシグナリング オーバーヘッド
• 155 Mbps での全二重動作(半二重動作には対応していません)
• パケットの自己同期 X^43+1 スクランブルおよびスクランブル解除
• 16 および 32 ビットの Cyclic Redundancy Checking(CRC; 巡回冗長検査)のサポート(CRC-16 および CRC-32)
• シングルモードまたはマルチモードの光ファイバ ケーブル機能
–Cisco PA-POS-2OC3 ポート アダプタでのシングルモードおよびマルチモード ケーブルの使用については、「ケーブルおよびコネクタ」を参照してください。
PA-POS-2OC3 用の物理レイヤ インターフェイスは Optical Carrier-3(OC-3c:SONET STS-3c および SDH STM-1 伝送速度の仕様)であり、PA-POS-2OC3 は POS 仕様に従って設計されています。PA-POS-2OC3 は、サポート対象の全プラットフォームに対して 2 つの 155.520 Mbps Packet OC-3 ネットワーク インターフェイスを提供します。
各 PA-POS-2OC3 は 2 つのデュプレックス LC タイプのレセプタクルを備えているため、シングルモードまたはマルチモードの光ファイバを接続できます(このポート アダプタに使用する光ファイバ ケーブルの詳細については、ケーブルおよびコネクタを参照してください)。
パケット データは、PPP を使用して転送され、STS-3c/STM-1 フレームにマッピングされます。カプセル化を使用することで、ATM Adaptation Layer 5(AAL5; ATM アダプテーション レイヤ 5)および Line Card Control(LCC)Subnetwork Access Protocol(SNAP)カプセル化を使用する ATM の場合に必要な転送オーバーヘッドのバイトの約半数が追加されます。
PA-POS-2OC3 インターフェイスは、RFC 1619 の『 PPP over SONET/SDH 』、および RFC 1662 の『 PPP in HDLC-like Framing 』に準拠しています。PA-POS-2OC3 は、RFC 1619 で定義された PPT-over-SONET/SDH カプセル化に対応し、SNMP エージェント v1(RFC 1155 ~ 1157)および Management Information Base(MIB)II(RFC 1213)をサポートしています。
光ファイバ伝送に関する OC-3 の仕様には、シングルモードおよびマルチモードの 2 種類のファイバが定義されています。シングルモードの分類には、中距離および長距離の 2 種類の伝送が定義されています。マルチモードの分類には、短距離だけが定義されています。
モードとは、特定の角度でファイバに入射する光の束と考えることができます。シングルモード ファイバは 1 つのモードの光だけをファイバに伝播しますが、マルチモード ファイバは複数のモードの光をファイバに伝播します。
ファイバ内を伝播される複数のモードの光は、入射角に応じてそれぞれ異なる距離を進むため、宛先への到達時間がそれぞれ異なります(「 モード分散 」と呼ばれる現象)。したがって、シングルモード ファイバはマルチモード ファイバよりも広い帯域幅を扱うことができ、長いケーブル距離を進むことができます。 表1-1 に、シングルモードおよびマルチモードについて、光ファイバ伝送用の公称 OC-3 光パラメータを示します。
(注) 接続されている 2 台のステーション間の距離が、表示されている最大距離より長い場合は、信号損失のため、伝送の信頼性が失われます。
表1-1 に OC-3 光パラメータを示します。
タイプ 3 |
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最大パワー 4 (dBm) |
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シングルモード 5 |
-5 dBm(最小) |
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シングルモード 7 中距離 |
-15 dBm(最小) |
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マルチモード 8 |
-20 dBm(最小) |
4.この値は、レシーバーが耐えることのできる最大パワーを示しています。 5.Bellcore GR-253-CORE Long Reach Specification(LR-1)に準拠しています。 7.Bellcore GR-253-CORE Intermediate Reach Specification(IR-1)に準拠しています。 |
アプリケーションに関するリンク損失および分散損失を計算する場合は、次の仕様およびマニュアルを参照してください。
• EIA/TIA-IVa Dispersion Unshifted Single-Mode Fiber
• EIA-TIA- IVb Dispersion Shifted Single-Mode Fiber
• GR-20-CORE,『 Generic Requirements for Optical Fiber and Fiber-Optic Cable 』
• ITU-T Recommendation G.957,『 Optical Interfaces for Equipment and Systems Relating to the Synchronous Digital Hierarchy 』
Cisco PA-POS-2OC3 に関してサポートされているプロトコルおよび MIB は次のとおりです。
• SNMP エージェント v1(RFC 1155 ~ 1157)
• MIB II(RFC 1213)。Cisco IOS Release 12.0 では、POS MIB に対応しています。
Cisco PA-POS-2OC3 は、次のカプセル化方式に対応しています。
• RFC 1619 Point-to-Point Protocol over SONET/SDH
インターネット ドラフトの『 Enabling Transparency for the PPP over SONET/SDH Mapping 』を参照することを推奨します。これは、Internet Engineering Task Force(IETF)と Internet Engineering Steering Group(IESG)が承認したものであり、承認済み付録として RFC 1619 に添付されています。
統計モデルは、標準のワースト ケース方式よりも正確にパワー バジェットを査定します。統計方式でリンク損失を算出するには、データ リンク コンポーネントについての正確な知識が必要です。統計的なパワー バジェット分析は、このマニュアルでは扱っていません。詳細については、ITU-T 標準および使用している機器の仕様を参照してください。
減衰量およびパワー バジェットの決定についての情報が記載されている文書は、次のとおりです。
• T1E1.2/92-020R2 ANSI, Draft American National Standard for Telecommunications 『 Broadband ISDN Customer Installation Interfaces: Physical Layer Specification 』
• 『 Power Margin Analysis, AT&T Technical Note 』TN89-004LWP, May 1989
PA-POS-2OC3 の前面プレートには、ポート アダプタおよびインターフェイスのステータスを示す 5 つの LED があります(図1-2 を参照)。
表1-2 に、LED のカラー、ステート、および機能を示します。
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システムの初期設定後、ENABLED LED が点灯し、電力が供給され、PA-POS-2OC3 が動作可能な状態になったことを示します。
PA-POS-2OC3 を動作可能な状態にするためには、次の条件がすべて満たされている必要があります。
• PA-POS-2OC3 が正しく接続され、電力が供給されていること。
• ホスト システムのソフトウェアが PA-POS-2OC3 をサポートしていること。
この2つの条件のうち 1 つでも満たされていない、または初期設定が失敗した場合、ENABLED LED は点灯しません。
ルータをネットワークに接続する、または OC-3 を装備した 2 台のルータをバックツーバック接続する場合は、シングルモード(中距離または長距離の構成の場合)またはマルチモード光ファイバ ケーブルを使用します。
(注) 長距離 SFP 光モジュール(長距離の構成の場合)をバックツーバック接続する場合は、2 つの光モジュール間で減衰器を使用する必要があります。
PA-POS-2OC3 には、次の光ファイバ オプションがあります。
• マルチモード ― 155 Mbps、OC-3 光ファイバ(SONET STS-3c または SDH STM-1)
コア/クラッデング直径が 62.5/125 ミクロンのマルチモード光ファイバを使用します。
• シングルモード ― 155 Mbps、OC-3 光ファイバ(SONET STS-3c または SDH STM-1)
モーダル フィールド直径が 8.7 ± 0.5 ミクロンのシングルモード光ファイバを使用します(公称直径は約 10/125 ミクロン)。
(注) ステーション間の最大ケーブル長については、表1-1を参照してください。PA-POS-2OC3 用のシングルモードおよびマルチモードの光ファイバ ケーブルが別途必要です。
PA-POS-2OC3 は、デュプレックス LC タイプのレセプタクルを 2 つ備えています。SONET/SDH シングルモードおよびマルチモード光ファイバ接続の場合は、1 本のデュプレックス LC タイプ ケーブル(図1-3を参照)または送信用(TX)に 1 本と受信用(RX)に 1 本で合計 2 本のシンプレックス LC タイプ ケーブルを使用します。
図1-3 LC タイプ コネクタ付きデュプレックス パッチ ケーブル
(注) レーザーおよび LED の安全に関する注意事項については、「レーザーおよび LED の安全について」を参照してください。
ここでは、サポートされるプラットフォーム上でのポート アダプタのスロット位置について説明します。以下では図を使用して、各プラットフォームのスロットの位置と用途についてまとめます。
• 「ポート アダプタ ジャケット カード搭載の Cisco 7200 VXR ルータのスロット番号」
• 「Cisco 7304 PCI ポート アダプタ キャリア カードのスロット番号」
• 「VIP 搭載の Cisco 7500 シリーズ ルータのスロット番号」
• 「FlexWAN および拡張 FlexWAN モジュール搭載の Cisco 7600 シリーズ ルータのスロット番号」
Cisco 7204 VXR ルータには、ポート アダプタ用のスロットが 4 つと、Input/Output(I/O; 入力/出力)コントローラ用のスロットが 1 つ付いています。各スロットには、左下から右上に向かって、スロット 1 からスロット 4 までの番号が付けられています。ポート アダプタは、どのスロット(スロット 1 ~ 4)に取り付けてもかまいません。スロット 0 は I/O コントローラ用に予約されています。Cisco 7204 VXR の図は省略します。
Cisco 7206 VXR ルータ(Cisco AS5800 ユニバーサル アクセス サーバのルータ シェルフとして使用する Cisco 7206 VXR ルータも含む)には、ポート アダプタ用のスロットが 6 つと、I/O コントローラ用のスロットが 1 つ付いています。各スロットには、左下から右上に向かって、スロット 1 からスロット 6 までの番号が付けられています。ポート アダプタは、どのスロット(スロット 1 ~ 6)に取り付けてもかまいません。スロット 0 は I/O コントローラ用に予約されています。図1-4に、Cisco 7206 VXR ルータの各スロットの番号を示します。
図1-4 Cisco 7206 VXR ルータのポート アダプタ スロット
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NPE-G1 または NPE-G2 を搭載すると、Cisco 7204 VXR ルータまたは Cisco 7206 VXR ルータのポート アダプタ スロット 0 には、ポート アダプタ ジャケット カードを取り付けることができます。ポート アダプタ スロット 0 にポート アダプタ ジャケット カードを搭載した場合、ポート アダプタ ジャケット カードのポート アダプタは、Cisco 7204 VXR ルータではポート アダプタ スロット 5 に、Cisco 7206 VXR ルータではポート アダプタ スロット 7 になります。図1-5に、ポート アダプタ ジャケット カードを搭載した Cisco 7206 VXR ルータでのポート アダプタ スロット番号を示します。
図1-5 ポート アダプタ ジャケット カードを搭載した Cisco 7206 VXR ルータのポート アダプタ スロット
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図1-6に、ポート アダプタを搭載した Cisco 7201 ルータの正面図を示します。Cisco 7201 ルータのポート アダプタ スロットは 1 つ(スロット 1)だけです。
図1-6 Cisco 7201 ルータのポート アダプタ スロット
図1-7に、ポート アダプタを搭載した Cisco 7301 ルータの正面図を示します。Cisco 7301 ルータのポート アダプタ スロットは 1 つ(スロット 1)だけです。
図1-7 Cisco 7301 ルータのポート アダプタ スロット
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図1-8に、Cisco 7304 ルータのモジュール スロット番号を示します。Cisco 7304 PCI ポート アダプタ キャリア カードは、Cisco 7304 ルータのモジュール スロット 2 ~ 5 に搭載します。Cisco 7304 PCI ポート アダプタ キャリア カードには、シングル幅ポート アダプタを 1つ 取り付けることができます。ポート アダプタ スロット番号は、モジュール スロット番号と同じです。スロット 0 とスロット 1 は、NPE モジュールまたは NSE モジュール用に予約されています。
図1-8 Cisco 7304 ルータのモジュール スロット
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図1-9に、ポート アダプタを搭載した Cisco 7401 ASR ルータの正面図を示します。Cisco 7401 ASR ルータのポート アダプタ スロットは 1 つ(スロット 1)だけです。
図1-9 Cisco 7401 ASR ルータのポート アダプタ スロット
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PA-POS-2OC3 は、Cisco 7500 シリーズ ルータで使用される VIP4-50、VIP4-80、および VIP6-80 のVersatile Interface Processor(VIP)でサポートされます。Cisco 7507 ルータと Cisco 7513 ルータでは、VIP マザーボードを垂直方向に取り付けます。Cisco 7505 ルータでは、VIP マザーボードを水平方向に取り付けます。ポート アダプタは、VIP のいずれのベイ(ポート アダプタ スロット 0 または 1)にでも搭載できます。ベイは、VIP 上で左から右に向かって順に番号が付けられています。図1-10に、VIP 上のスロット番号を示します。
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Cisco 7505 ルータには、ポート アダプタ用のスロットが 4 つと、RSP 用のスロットが 1 つ付いています。スロットは、下から上に向かって番号が付けられています。ポート アダプタは、どの VIP インターフェイス スロット(スロット 0 ~ 3)に取り付けてもかまいません。RSP 用に、常に 1 つのスロットが予約されています。図1-11に、Cisco 7505 ルータのスロット番号を示します。
図1-11 Cisco 7505 ルータの VIP スロット
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Cisco 7507 にはポート アダプタ用のスロットが 4 つと、RSP 用のスロットが 2 つ付いています。スロットは、左から右に向かって番号が付けられています。ポート アダプタは、どの VIP インターフェイス スロット(スロット 0、1、4、5、または 6)に取り付けてもかまいません。スロット 2 と 3 は RSP 用に予約されています。図1-12に、Cisco 7507 ルータのスロット番号を示します。
図1-12 Cisco 7507 ルータの VIP スロット
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Cisco 7513 にはポート アダプタ用のスロットが 11 と、RSP 用のスロットが 2 つ付いています。スロットは、左から右に向かって番号が付けられています。ポート アダプタは、どの VIP インターフェイス スロット(スロット 0 ~ 5、または 9 ~ 12)に取り付けてもかまいません。スロット 6 と 7 は RSP 用に予約されています。図1-13に、Cisco 7513 ルータのスロット番号を示します。
図1-13 Cisco 7513 ルータの VIP スロット
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PA-POS-20C3 は、Cisco 7603 ルータ、Cisco 7606 ルータ、Cisco 7609 ルータ、または Cisco 7613 ルータに搭載した FlexWAN または拡張 FlexWAN モジュールでサポートされます。FlexWAN モジュールは、スロット 1 を除いた Cisco 7600 シリーズ ルータの任意のスロットに搭載できます。スロット 1 はスーパーバイザ エンジン用に予約されています。ポート アダプタは、FlexWAN モジュールのポート アダプタ ベイ 0 またはポート アダプタ ベイ 1 のいずれかに搭載できます。
Cisco 7603 ルータには、ポート アダプタ用のスロットが 2 つ付いています。スロットは、上から下に向かって番号が付けられています。ポート アダプタは、どの FlexWAN モジュール スロット(スロット 2 または 3)に取り付けてもかまいません。スロット 1 は、常にスーパーバイザ エンジン用に予約されています。図1-14に、Cisco 7603 ルータのスロット番号を示します。
図1-14 Cisco 7603 ルータの FlexWAN および拡張 FlexWAN スロット
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Cisco 7606 ルータには、ポート アダプタ用のスロットが 5 つ付いています。スロットは、上から下に向かって番号が付けられています。ポート アダプタは、どの FlexWAN モジュール スロット(スロット 2 ~ 6)に取り付けてもかまいません。スロット 1 は、常にスーパーバイザ エンジン用に予約されています。図1-15に、Cisco 7606 ルータのスロット番号を示します。
図1-15 Cisco 7606 ルータの FlexWAN および拡張 FlexWAN スロット
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(注) Cisco 7606 ルータの FlexWAN モジュール用スロットの一部を、RSP や OSM などの他のエンジンで使用することもできます。詳細については、次の URL の『Cisco 7600 Series Router Installation Guide』を参照してください。
http://www.cisco.com/en/US/products/hw/routers/ps368/products_installation_guide_book09186a008080269a.html
Cisco 7609 ルータには、ポート アダプタ用のスロットが 8 つ付いています。スロットは、右から左に向かって番号が付けられています。ポート アダプタは、どの FlexWAN モジュール スロット(スロット 2 ~ 9)に取り付けてもかまいません。スロット 1 は、常にスーパーバイザ エンジン用に予約されています。図1-16に、Cisco 7609 ルータのスロット番号を示します。
図1-16 Cisco 7609 ルータの FlexWAN および拡張 FlexWAN スロット
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(注) Cisco 7609 ルータの FlexWAN モジュール用スロットの一部を、RSP や OSM などの他のエンジンで使用することもできます。詳細については、次の URL の『Cisco 7600 Series Router Installation Guide』を参照してください。
http://www.cisco.com/en/US/products/hw/routers/ps368/products_installation_guide_book09186a008080269a.html
Cisco 7613 ルータには、ポート アダプタ用のスロットが 12 付いています。スロットは、上から下に向かって番号が付けられています。ポート アダプタは、どの FlexWAN モジュール スロット(スロット 2 ~ 13)に取り付けてもかまいません。スロット 1 は、常にスーパーバイザ エンジン用に予約されています。図1-17に、Cisco 7613 ルータのスロット番号を示します。
図1-17 Cisco 7613 ルータの FlexWAN および拡張 FlexWAN スロット
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(注) Cisco 7613 ルータの FlexWAN モジュール用スロットの一部を、RSP や OSM などの他のエンジンで使用することもできます。詳細については、次の URL の『Cisco 7600 Series Router Installation Guide』を参照してください。
http://www.cisco.com/en/US/products/hw/routers/ps368/products_installation_guide_book09186a008080269a.html
ここでは、サポート対象プラットフォームに搭載された、PA-POS-2OC3 のインターフェイス アドレスを識別する方法について説明します。インターフェイス アドレスによって、ルータまたはスイッチ上の各インターフェイスの物理的な位置を指定します。
ルータに搭載された PA-POS-2OC3 のインターフェイスでは、他のポート アダプタを取り付けたり取り外したりしても、同じアドレスが維持されます。ただし、ポート アダプタを別のスロットに移動すると、インターフェイス アドレスの最初の番号が、ポート アダプタの新しいスロット番号を反映して変更されます。
VIP または FlexWAN モジュールに搭載された PA-POS-2OC3 のインターフェイスでは、他のインターフェイス プロセッサやモジュールを取り付けたり取り外したりしても、同じアドレスが維持されます。ただし、VIP または FlexWAN モジュールを別のスロットに移動すると、インターフェイス プロセッサまたはモジュールのスロット番号が、インターフェイス プロセッサまたはモジュールの新しいスロットを反映して変更されます。
(注) インターフェイス ポートは、左から右に向かって、0 から順に番号が付けられています。
以下では、サポートされるプラットフォームでのインターフェイス アドレスの形式について説明します。
• 「Cisco 7200 VXR ルータのインターフェイス アドレス」
• 「ポート アダプタ ジャケット カード搭載の Cisco 7200 VXR ルータのインターフェイス アドレス」
• 「Cisco 7201 ルータのインターフェイス アドレス」
• 「Cisco 7301 ルータのインターフェイス アドレス」
• 「Cisco 7304 PCI ポート アダプタ キャリア カードのインターフェイス アドレス」
• 「Cisco 7401 ASR ルータのインターフェイス アドレス」
• 「Cisco 7500 シリーズ ルータの VIP インターフェイス アドレス」
• 「Cisco 7600 シリーズ ルータ FlexWAN モジュールのインターフェイス アドレス」
表1-3 に、サポートされる各プラットフォームでのインターフェイス アドレスの形式を示します。
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ポート アダプタ スロット ― 1 ~ 6(ルータのスロット数による) 9 |
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ポート アダプタ ジャケット カードを搭載した Cisco 7200 VXR ルータ 10 |
ポート アダプタ スロット ― 1 ~ 7(ルータのスロット数による) 11 |
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FlexWAN または拡張 FlexWAN モジュール搭載の Cisco 7600 シリーズ ルータ(7603、7606、7609、7613) |
モジュール スロット ― 12 2 ~ 13(ルータのスロット数による) |
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Cisco 7200 VXR シリーズ ルータでは、左下から右上に向かってポート アダプタ スロット番号が付けられています。Cisco 7204 VXR ではポート アダプタ スロット 1 ~ 4 が、Cisco 7206 VXR ではポート アダプタ スロット 1 ~ 6 がスロット番号になります。ポート アダプタは、使用可能な 1 ~ 6(ルータのスロット数による)のどのポート アダプタ スロットにも取り付けることができます(スロット 0 は I/O コントローラ用 [使用する場合] に予約されています)。図1-4を参照してください。
インターフェイス アドレスは 2 つの番号からなり、 ポート アダプタ スロット番号/インターフェイス ポート番号 という形式で表されます( 表1-3 を参照)。たとえば、PA-POS-2OC3 をスロット 1 に取り付け、各ポートを 2 つの独立したデュアル ポートとして使用する場合、インターフェイス アドレスは 1/0 と 1/1 になります。
NPE-G1 または NPE-G2 を搭載すると、Cisco 7204 VXR ルータまたは Cisco 7206 VXR ルータのポート アダプタ スロット 0 には、ポート アダプタ ジャケット カードを取り付けることができます。ポート アダプタ スロット 0 にポート アダプタ ジャケット カードを搭載した場合、ポート アダプタ ジャケット カードのポート アダプタは、Cisco 7204 VXR ルータではポート アダプタ スロット 5 に、Cisco 7206 VXR ルータではポート アダプタ スロット 7 になります(図1-5を参照)。
インターフェイス アドレスは 2 つの番号からなり、 ポート アダプタ スロット番号/インターフェイス ポート番号 という形式で表されます( 表1-3 を参照)。たとえば、Cisco 7204 VXR ルータの従来のスロット 0 にポート アダプタ ジャケット カードを搭載し、PA-POS-2OC3 を取り付けた場合、このスロットはスロット 5 となり、2 つの独立したデュアル ポートのインターフェイス アドレスは 5/0 と 5/1(スロット 5 およびインターフェイス ポート 0 と 1)になります。また、Cisco 7206 VXR ルータの従来のスロット 0 にポート アダプタ ジャケット カードを搭載し、PA-POS-2OC3 を取り付けた場合、このスロットはスロット 7 となり、インターフェイス アドレスは 7/0 と 7/1(スロット 7 およびインターフェイス ポート 0 と 1)になります。
Cisco 7201 ルータでポート アダプタに使用できるスロットは 1 つだけで、スロット番号はスロット 1 となります(図1-6を参照)。
インターフェイス アドレスは 2 つの番号からなり、 ポート アダプタ スロット番号/インターフェイス ポート番号 という形式で表されます( 表1-3 を参照)。たとえば、PA-POS-2OC3 を Cisco 7201 ルータに取り付け、各ポートを 2 つの独立したデュアル ポートとして使用する場合、インターフェイス アドレスは 1/0 と 1/1 になります。
Cisco 7301 ルータでポート アダプタに使用できるスロットは 1 つだけで、スロット番号はスロット 1 となります(図1-7を参照)。
インターフェイス アドレスは 2 つの番号からなり、 ポート アダプタ スロット番号/インターフェイス ポート番号 という形式で表されます( 表1-3 を参照)。たとえば、PA-POS-2OC3 を Cisco 7301 ルータに取り付け、各ポートを 2 つの独立したデュアル ポートとして使用する場合、インターフェイス アドレスは 1/0 と 1/1 になります。
Cisco 7304 ルータでは、Cisco 7304 PCI ポート アダプタ キャリア カードにポート アダプタを搭載し、これを Cisco 7304 ルータのモジュール スロット 2 ~ 5 に取り付けます。ポート アダプタ スロット番号は、モジュール スロット番号と同じです(図1-8を参照)。
インターフェイス アドレスは 2 つの番号からなり、 モジュール スロット番号/インターフェイス ポート番号 という形式で表されます( 表1-3 を参照)。たとえば、Cisco 7304 ルータのモジュール スロット 3 に搭載した Cisco 7304 PCI ポート アダプタ キャリア カードに PA-POS-2OC3 を取り付け、各ポートを 2 つの独立したデュアル ポートとして使用する場合、インターフェイス アドレスは 3/0 と 3/1 になります。
Cisco 7401ASR ルータでポート アダプタに使用できるスロットは 1 つだけで、スロット番号はスロット 1 となります(図1-9を参照)。
インターフェイス アドレスは 2 つの番号からなり、 ポート アダプタ スロット番号/インターフェイス ポート番号 という形式で表されます( 表1-3 を参照)。たとえば、PA-POS-2OC3 を Cisco 7401 ASR ルータに取り付け、各ポートを 2 つの独立したデュアル ポートとして使用する場合、インターフェイス アドレスは 1/0 と 1/1 になります。
Cisco 7500 シリーズ ルータでは、ポート アダプタを VIP に取り付けます。VIP はインターフェイス プロセッサ スロット 0 ~ 12(ルータのスロット数による)に取り付けます。ポート アダプタは、VIP のいずれのベイ(ポート アダプタ スロット 0 または 1)にでも搭載できます(図1-10、図1-11、図1-12、および図1-13を参照)。
VIP 用のインターフェイス アドレスは 3 つの番号からなり、 インターフェイス プロセッサ スロット番号/ポート アダプタ スロット番号/インターフェイス ポート番号 という形式で表されます( 表1-3 を参照)。
最初の番号は、VIP が搭載されたスロットを示します(ルータのスロット数に応じて、スロット 0 ~ 12)。
2 番めの番号は、ポート アダプタが搭載された VIP 上のベイ(ポート アダプタ スロット)を示します(0 または 1)。ベイは、VIP の左から右に向かって順に番号が付けられています。
3 番めの番号は、ポート アダプタの物理ポート番号(インターフェイス ポート番号)を示します。ポート番号は常に 0 から始まり、左から右に順に番号が付けられています。そのほかにいくつポートがあるかは、ポート アダプタのポート数によって異なります。PA-POS-2OC3 はデュアル ポート ポート アダプタであるため、ポートは 0 または 1 のいずれかとなります。
たとえば、インターフェイス プロセッサ スロット 3 に搭載した VIP のポート アダプタ スロット 1 に PA-POS-2OC3 を取り付け、各ポートを 2 つの独立したデュアル ポートとして使用する場合、インターフェイス アドレスは 3/1/0 と 3/1/1 になります。
(注) 7 スロットの Cisco 7507 および 13 スロットの Cisco 7513 シャーシでは、プロセッサ スロットは垂直方向ですが、5 スロットの Cisco 7505 では水平方向です。スロットおよびポート番号の付け方は、すべての Cisco 7500 シリーズ ルータで共通です。
Cisco 7600 シリーズ ルータでは、ポート アダプタを FlexWAN または拡張 FlexWAN モジュールに取り付けます。これらのモジュールは、モジュール スロット 2 ~ 13(ルータのスロット数による)に取り付けます。ポート アダプタは、FlexWAN または拡張 FlexWAN モジュールのいずれのベイ(ポート アダプタ ベイ 0 または 1)にでも搭載できます(図1-14、図1-15、図1-16、および図1-17を参照)。
インターフェイス アドレスは 3 つの番号からなり、 モジュール スロット番号/ポート アダプタ ベイ番号/インターフェイス ポート番号 という形式で表されます( 表1-3 を参照)。
最初の番号は、FlexWAN モジュールが搭載されたシャーシのモジュール スロットを示します(シャーシのスロット数に応じて、スロット 2 ~ 3、6、9、または 13)。モジュール スロットは通常、上から下に向かって 1 から順に番号が付けられています。Cisco 7609 のスロットは、例外的に、右から左に向かって 1 から順に番号が付けられています。
2 番目めの番号は、ポート アダプタが搭載された FlexWAN モジュールのベイを示します(0 または 1)。ベイは、FlexWAN モジュールの左から右に向かって順に番号が付けられています。
3 番めの番号は、ポート アダプタの物理ポート番号を示します。PA-POS-2OC3 はデュアル ポート ポート アダプタであるため、ポートは 0 または 1 のいずれかとなります。
たとえば、モジュール スロット 3 に装着した FlexWAN モジュールのポート アダプタ ベイ 0 に PA-POS-2OC3 を取り付け、各ポートを 2 つの独立したデュアル ポートとして使用する場合、ポート アダプタのインターフェイス アドレスは 3/0/0 と 3/0/1 になります(モジュール スロット 3、ポート アダプタ ベイ 0、インターフェイス 0 および 1)。