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D6 検出プロトコルは Comcast Next Generation on Demand(NGOD)仕様の一部です。このプロトコルは、周波数、変調モード、Annex などのビデオ QAM キャリア情報、ビデオ トラフィックのエッジ入力(IP アドレス、グループ名、最大帯域幅など)を Edge Resource Manager(ERM)にアドバタイズするのに役立ちます。D6 検出プロトコルは、各エッジ入力またはキャリア出力の固有の構造化名(トポロジカル ロケーション情報)も送信します。これらの構成化名、入力および RF ポート番号から、ERM は QAM ストリーミング入力ポート(IP)と RF 出力ポート(MPEG)の両方のトポロジカル ネットワークの場所を推測できます。
D6 検出プロトコルの詳細については、次の各項で説明します。
D6 検出プロトコルは論理エッジ デバイス(LED)ごとに設定する必要があります。LED がアクティブに設定されている場合、D6 検出プロトコルにより ERM との接続が確立されて、次の情報が ERM に送信されます。
ストリーミング ゾーン:LED が動作するストリーミング ゾーン。ストリーミング ゾーンはユーザによる設定が必要です。
コンポーネント名:後続の更新メッセージを関連付けるための ERM の LED の名前。コンポーネント名はユーザによる設定が必要です。
ベンダー固有文字列:ベンダー名とモード名が含まれています。PME の暗号化を使用する場合は、D6 ベンダー文字列は「Cisco」以外の文字列(「CBR8」など)に変更する必要があります。PowerKEY 暗号化の場合、ベンダー文字列の設定はオプションで、デフォルト値は「Cisco CBR8k」です。
エッジ入力は、LED の下、またはその LED と関連付けられている仮想キャリア グループ(VCG)の下に設定されています。エッジ入力ごとに、次の情報が ERM に送信されます。
IP アドレス:LED の下、またはその LED と関連付けられている VCG の下に設定されています。
ポート:入力ポートごとに設定されています。
最大帯域幅:D6 の設定の入力グループの下に設定されています。デフォルト値は 20 Gbps です。
グループ名:D6 設定の入力グループの下に設定されています。入力ポートが LED の下に設定されている場合のデフォルト値は LED 名、入力ポートが VCG の下に設定されている場合のデフォルト値は VCG 名です。
VCG を介して LED の下に設定されている QAM(RF チャネル)ごとに、次の情報が ERM に送信されます。
ルート:ルートの状態は、QAM が追加された場合は「Reachable」、QAM が削除された場合は「Withdrawn」です。
QAM グループ名:VCG 名に対して設定されています。
QAM 名:ストリーミング zone.tsid(1234.100 など)。ストリーミング ゾーンは D6 の下に設定され、TSID は QAM ごとに VCG の下に設定されています。
全帯域幅:QAM の全帯域幅。
UDP マップ:テーブルベースのセッションの設定にのみ送信されます。各 MPEG プログラム番号の UDP ポートのテーブルが送信されます。
出力ポート:設定済の VCG ID が出力ポート ID として送信されます。
設定の更新はさまざまな更新メッセージを介して ERM に送信されます。D6 は ERM との TCP 接続を維持するために、キープアライブ メッセージも定期的に交換します。
configure terminal cable video mgmt-intf VirtualPortGroup virtual port group id
ip name-server ip address ip domain name domain name ip domain lookup
(注) | この項で参照されているコマンドの詳細については、「Cisco IOS Master Command List」を参照してください。 |
管理 IP:外部 D6 サーバ(ERM)との接続を確立するために使用される送信元 IP アドレス。この IP アドレスは、仮想ポート グループで設定されているサブネット内にある必要があります。GQI LED の場合は、GQI LED 設定から自動的に取得されるため、この設定は D6 Discovery Protocol では不要です。
D6 Discovery Protocol サーバの IP アドレスとポート:これにより、LED で D6 クライアントがピアとの接続をセットアップするために使用するリモート D6 サーバ(ERM)の IP アドレスとリスニング ポートが識別されます。LED ごとにサーバ アドレスおよびポートを 1 つだけ設定できます。IP アドレスは、直接指定または FQDN 設定の 2 つの方法でセットアップできます。サーバとの接続を確立するには、いずれかの方法で十分です。両方を設定すると、FQDN よりも IP アドレスが優先されます。IP アドレスと FQDN 両方の設定が同じサーバおよびポートを指し示している必要があります。
ストリーミング ゾーン:D6 サーバ(ERM)で設定されるストリーミング ゾーン。接続を確立するには、この名前が ERM で設定されている名前と一致する必要があります。
コンポーネント名:エッジ QAM デバイスの名前。各 LED は、D6 サーバによって個別のエッジ QAM コンポーネントと見なされます。この名前は、D6 サーバによって LED を表すために使用されます。
はじめる前に
仮想ポート グループ インターフェイスを設定する必要があります。また、D6 Discovery Protocol の管理 IP を特定する必要があります(テーブルベース LED の場合)。
管理インターフェイスは、ケーブル ビデオ設定で、この仮想ポート グループ インターフェイスに設定されています。
D6 サーバの IP アドレスまたは FQDN、ポート値、およびストリーミング ゾーン名を確認しておいてください。
FQDN を使用する場合は、ネーム サーバが設定されていることを確認します。FQDN が IP アドレスに解決されることも確認します(ping <fqdn> コマンドを発行して確認する)。
LED は、テーブルベース プロトコルまたは GQI プロトコルのいずれかで設定されています。
LED が問題なくアクティブになります。エラーが発生する場合は、まず、それらを解決してください。
LED が「no active」状態に設定されています。
テーブルベース LED 用に D6 Discovery Protocol を設定するには、次の手順に従います。
configure terminal cable video logical-edge-device device name [id number] protocol table-based no active discovery-protocol d6 mgmt-ip ip address streaming-zone name component-name name d6-server ip address [port] d6-server fqdn domain-name [port] exit active
GQI LED 用に D6 Discovery Protocol を設定するには、次の手順に従います。
configure terminal cable video logical-edge-device device name [id number] protocol gqi no active discovery-protocol d6 streaming-zone name component-name name d6-server ip address [port] d6-server fqdn domain-name [port] exit active
D6 検出プロトコルの設定を確認するには、次の例のように、show cable video logical-edge-device コマンドを使用します。
この CLI コマンドを実行すると、LED に関連付けられている D6 クライアントのステータスと統計が表示されます。D6 クライアントのすべての設定と動作ステータスを確認できます。次の例では、対象期間内に D6 クライアントとサーバ間で交換された Open、Update、KeepAlive、Notification メッセージの期間と数が示されています。また、サーバから受信した Unknown または Unrecognized メッセージの数も示されています。Open メッセージのカウントが 1 より多い場合、接続が一旦終了して再接続されたことを示しています。
show cable video logical-edge-device id 1 d6
Logical Edge Device: LED_PME
Id: 1
Protocol: Table-based
D6 Summary:
-------------------------------------------------
Enabled : Yes
VREP Version : 2
D6 State : Established
Management IP : 1.21.2.250
Source Port : 6069
D6 server FQDN : New_host1.test1
D6 Server IP : 1.200.1.86
D6 Server Port : 6069
Hold Time(negotiated): 240
Timeout : 20
Keep Alive Interval : 80
Streaming Zone : 3409
Failure Reason : No Failure
-------------------------------------------------
D6 Statistics:
--------------------------------------------------------------
Duration Dir Open Update KeepAlive Notification Unknown
--------------------------------------------------------------
0 RX 1 0 19 0 0
0 TX 1 17 2 0 0
--------------------------------------------------------------
上記の例では、D6 State が「Established」、Failure Reason が「No Failure」となっていますが、これは D6 の設定が適切で、D6 サーバや ERM との接続を確立できることを示しています。
出力の D6 Statistics セクションは、D6 クライアントと D6 サーバ間で双方向に交換されたさまざまなメッセージを示しています(Rx は受信、Tx は送信)。D6 サーバから D6 クライアントへの更新メッセージは存在しないため、RX 行の Update メッセージのカウントは常に 0 です。通知メッセージはエラー発生時に送信されます。通知を受信すると、接続がリセットされます。Unknown メッセージのカウントは 0 である必要があり、0 より大きい数字はパケットの破損を示しています。更新メッセージは更新のたびに送信されます。エッジ入力 IP はすべて 1 つの更新メッセージで送信されますが、LED 内の QAM ごとに別の更新メッセージが存在します。そのため、更新メッセージのカウントは、LED 内の QAM の数に基づいて増加します。KeepAlive メッセージは、「Keep Alive Interval」で定義されている間隔に従い定期的に交換されます。Keep Alive Interval は保留時間の設定の機能であり、保留時間の 3 分の 1 になります。
障害の理由は、障害のタイプを示しています。ほとんどの障害では、 D6 クライアントが接続を定期的に再試行します。しばらくしてから回復しているかどうか確認します。
ストリーミング ゾーンの設定が D6 サーバの設定と一致しているかどうかを確認します。
Cisco cBR-8 で D6 サーバに関して設定されている TCP ポート番号が、D6 サーバまたは ERM のリスニング ポートと一致しているかどうかを確認します。
D6 Discovery Protocol のオプション設定パラメータは、次のとおりです。
ベンダー文字列:ERM がベンダーを識別するためのベンダー固有の文字列。ベンダー名とモデル名が含まれます。デフォルト値は「Cisco CBR8k」です。
タイムアウト値:ソケット コールで接続を待機する時間。デフォルト値は 10 秒です。
ホールド時間値:クライアントとサーバの間のキープアライブ メッセージ交換の間隔を決定する値。デフォルト値は 30 秒です。
入力グループ:LED にトラフィックを送信するために使用される入力グループ名と最大帯域幅を、LED で各仮想エッジ入力(VEI)IP アドレスに割り当てることができます。また、LED に関連付けられた各 VCG も、グループ名と帯域幅を持つことができます。D6 プロトコルは、VCG で、すべての VEI IP アドレスにこの名前を使用します。この情報は、エッジ入力を D6 サーバにアドバタイズする際に D6 メッセージで使用されます。グループ名に関してこれらのパラメータが設定されていない場合、LED では VEI IP アドレスに LED 名が使用され、VCG では VEI IP アドレスに VCG 名が使用されます。帯域幅のデフォルト値は20 Gbpsです。
LED で、VEI IP アドレスおよび VCG ごとに、このコマンドを繰り返し実行してください。
はじめる前に
D6 Discovery Protocol のオプション パラメータを設定するには、次の手順に従います。
configure terminal cable video logical-edge-device device name [id number] protocol table-based no active discovery-protocol d6 vendor-string <string> timeout seconds holdtime seconds input-group vcg id <id> group-name <name>[ bandwidth <mbps>] input-group led vei-ip <ip> group-name <name>[ bandwidth <mbps>] exit active
保留時間とタイムアウトの設定を確認するには、show cable video logical-edge-device コマンドを使用します。出力は、D6 検出プロトコルの設定の確認の項に表示されている内容と同じです。保留時間はキープアライブ インターバルに影響を与えるため、キープアライブ インターバルの新しい値は保留時間の 3 分の 1 にする必要があります。また、D6 Statistics セクションでは、キープアライブ カウントはキープアライブ インターバルに基づいて増加します(TX 行上)。
これらはオプション パラメータであり、D6 Discovery Protocol の基本機能には影響しません。D6 Discovery Protocol の設定が変更されると、D6 接続がリセットされ、新しい値で再接続されます。そのため、D6 の状態が一時的にアイドルに移行した後に、確立状態に戻ります。
次の例は、完全な D6 設定を示しています。
cable video mgmt-intf VirtualPortGroup 0 encryption linecard 7/0 ca-system pme scrambler dvs042 pme vodsid 111 pme cem 1.200.1.163 5000 pme mgmt-ip 1.25.2.6 service-distribution-group sdg-pme id 1 rf-port integrated-cable 7/0/7 virtual-carrier-group vcg-pme id 1 encrypt service-type narrowcast rf-channel 18 tsid 18 output-port-number 23 bind-vcg vcg vcg-pme sdg sdg-pme logical-edge-device led-pme id 1 protocol table-based virtual-edge-input-ip 174.101.1.1 vrf Video-VOD-Vrf input-port-number 1 vcg vcg-pme discovery-protocol d6 mgmt-ip 1.25.2.7 vendor-string cBR8 streaming-zone 3509 component-name led56100 d6-server 1.200.1.99 17654 timeout 20 holdtime 60 active table-based vcg vcg-pme rf-channel 18 session sess1 input-port 1 start-udp-port 49152 num-sessions-per-qam 2 processing-type remap start-program 1 jitter 100 cbr
次の図は、D6 の機能の一般的なトポロジを示しています。
D6 プロトコルを介して ERM にアドバタイズされるエッジ入力 IP により、ERM は QAM のエッジ入力オプションを認識します。複数の VEI IP 機能を使用すると、D6 は使用可能なすべての VEI IP を ERM にアドバタイズします。このため、ERM は物理トポロジに基づいて、QAM にビデオ トラフィックを送信するのに最も適したエッジ入力 IP を特定できます。
D6 が LED で使用可能な QAM をアドバタイズし、新しい QAM が追加、または既存の QAM が削除されるたびに ERM が更新されることで、ERM の所有リソースに関する情報は常に更新されます。
D6 はテーブルベースのセッションの各 MPEG プログラム番号に使用される UDP ポートをアドバタイズします。これで、ERM は各 TSID や QAM の適切な UDP の使用範囲を特定できます。
Cisco Feature Navigator を使用すると、プラットフォームおよびソフトウェア イメージのサポート情報を検索できます。Cisco Feature Navigator を使用すると、ソフトウェア イメージがサポートする特定のソフトウェア リリース、フィーチャ セット、またはプラットフォームを確認できます。Cisco Feature Navigator には、http://www.cisco.com/go/cfn からアクセスします。Cisco.com のアカウントは必要ありません。
(注) | 次の表は、特定のソフトウェア リリース トレインで各機能のサポートが導入されたときのソフトウェア リリースのみを示しています。その機能は、特に断りがない限り、それ以降の一連のソフトウェア リリースでもサポートされます。 |
機能名 |
リリース |
機能情報 |
---|---|---|
D6 Discovery Protocol |
Cisco IOS XE Everest 16.5.1 |
この機能は、 Cisco cBR シリーズ コンバージド ブロードバンド ルータ上の Cisco IOS XE Everest 16.5.1 に統合されました。 |