この製品のドキュメントセットは、偏向のない言語を使用するように配慮されています。このドキュメントセットでの偏向のない言語とは、年齢、障害、性別、人種的アイデンティティ、民族的アイデンティティ、性的指向、社会経済的地位、およびインターセクショナリティに基づく差別を意味しない言語として定義されています。製品ソフトウェアのユーザインターフェイスにハードコードされている言語、RFP のドキュメントに基づいて使用されている言語、または参照されているサードパーティ製品で使用されている言語によりドキュメントに例外が存在する場合があります。シスコのインクルーシブ ランゲージの取り組みの詳細は、こちらをご覧ください。
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このドキュメントでは、インターネットでの異なるドメイン間のフェデレーションのための Microsoft Lync/Skype for Business の DNS および証明書の要件について説明します。
次の項目に関する知識があることが推奨されます。
このドキュメントの情報は、次のソフトウェアとハードウェアのバージョンに基づいています。
このドキュメントの情報は、特定のラボ環境にあるデバイスに基づいて作成されました。このドキュメントで使用するすべてのデバイスは、初期(デフォルト)設定の状態から起動しています。本稼働中のネットワークでは、各コマンドによって起こる可能性がある影響を十分確認してください。
このドキュメントでは、Expressway および Cisco Meeting Server(CMS)を使用して外部 Microsoft クライアントとシスコ インフラストラクチャを統合する特定の側面について説明します。 この統合の設定については、Cisco Expressway Series 設定ガイド リストにある、ご使用のバージョン用の『Cisco Expressway Options with Cisco Meeting Server and/or Microsoft Infrastructure』ドキュメントで説明しています。
現在のドキュメントでは、外部フェデレーションのための Microsoft Lync または Skype for Businesse の DNS および証明書の要件のみを扱います。その他の設定については、上記の設定ガイドで説明しています。
コール フローとその設定の例として、標準 SIP と Microsoft プロトコル間の会話に CMS を使用し、Skype クライアント(オンプレミス、オフプレミス、または Office365 を使用してクラウドに登録済み)にダイヤルする(または Skype クライアントからダイヤルされる)、CUCM に登録されているエンドポイントが考えられます。次の図に示すように、これは Expressway サーバを使用した統合およびコール ルーティングによって実現されます。これは、このドキュメントの最後に参照先として示す『Cisco Expressway Cisco Expressway Options with Cisco Meeting Server and/or Microsoft Infrastructure』設定ガイドからの引用です。

注:これは、模範的なコール フロー シナリオです。その他のコールのシナリオも可能です。
Microsoft Lync/Skype for Business は、_sipfederationtls._tcp.<ドメイン> SRV レコードを、コール(およびプレゼンス情報)の送信先となる外部フェデレーション サーバを検出するために、または、着信 SIP INVITE の From/P-Asserted-Identity ヘッダーで指定されているドメインに基づくコールバック機能用に使用します。このシナリオでは、両方のドメインが互いに連携するには、パブリック DNS で DNS レコードが使用可能である必要があります。
SRV レコードのドメイン検索で返される FQDN (完全修飾ドメイン名)のドメイン部分は、正確に一致する必要があります(他のドメインまたはサブドメインは許可されません)。 次の表に、example.com という名前のドメインの DNS 設定の例を示します。
| SRV レコード | _sipfederationtls._tcp.example.com | expe.example.com |
| A レコード | expe.example.com | Expressway-E の IP アドレス |
注意:SRV が解決する A レコードは、設定されているドメインと完全に一致する必要があります。サブドメイン(expe.sub.example.comなど)または異なるドメイン(expe.dummy.com)はMicrosoft Lync/Skype for Businessによって信頼されず、適切なAレコードを持っている可能性があり、IPを修正するために解決される場合でもコールが失敗します。
Microsoft Lync/Skype for Businessは、Lync側とExpressway側で構成されたドメイン間にTLS接続を設定します。Microsoft Lync/Skype for Businessには、フェデレーションと通信先のサーバ(このドキュメントのExpressway-E)に関する次サーバ証明書の要件があります。
以下に、いくつかの例を示します。
上記の例に示した expe.example.com と一致する Expressway-E サーバのサーバ証明書には、次の最小エントリが存在する必要があります。
注:
ドメイン(example.com)自体をサブジェクト代替名として含める必要はありません。
ここでは、設定のトラブルシューティングに使用できる情報を示します。
このセクションには、次の仕様のテスト ラボ展開環境から取得されるログ情報とトレースが含まれています。
Cisco Meeting Server 用に別個の(UCM/Expressway 上の他の UC ドメインとは異なる)ドメインを使用することが推奨されているため、Expressway-E サーバ上に異なるドメインが存在する可能性があります。その場合、Microsoft Lync/Skype for Business サーバ側で SIP フェデレーションの要件に関連する統合の問題が発生する可能性があります。
DNS 証明書の要件が Microsoft Lync/Skype サーバ側で一致しない場合は、次のような症状が発生します。

このサブセクションでは、ログを使用してこのシナリオをより詳しく確認し、設定の誤りを厳密に確認する方法について説明します。
このコール フローでは、次のログ スニペットに示すように、Expressway-E の診断ログに、SIP INVITE が Skype へと発信され(_sipfederationtls._tcp SRV レコードを FQDN と IP に解決できる場合)、直後に 504 サーバ タイムアウト応答が発生したことが詳細情報なしで示されます。
2017-03-02T08:10:46.240+01:00 vcse tvcs: UTCTime="2017-03-02 07:10:46,240" Module="network.sip" Level="DEBUG": Action="Received" Local-ip="10.48.36.47" Local-port="25002" Src-ip="10.48.36.6" Src-port="5061" Msg-Hash="13707918855517357847" SIPMSG: |SIP/2.0 504 Server time-out Via: SIP/2.0/TLS 10.48.36.47:5061;egress-zone=DNSZone1;branch=z9hG4bK42ee6fd77d32cc8925196770b950b33554.731d73c3f4246d6a255e38a9f695bfc0;proxy-call-id=6b2a018a-2da5-4013-a7e5-4e1455feadf7;rport;received=10.48.36.47;ms-received-port=25002;ms-received-cid=100 Via: SIP/2.0/TLS 10.48.36.46:5061;egress-zone=TraversalZoneClient1;branch=z9hG4bK1f8bbe5926dc6abd06ea964d8fde1450156486;proxy-call-id=e7e33845-c384-4c28-a42d-016863640fbb;received=10.48.36.46;rport=28119;ingress-zone=TraversalZoneServer1 Via: SIP/2.0/TLS 10.48.54.160:52768;branch=z9hG4bK6594a02846406f4a5459d5f58a8d26b3;received=10.48.54.160;ingress-zone=NeighborZoneAcano1SIP Call-ID: f1b3ad5d-183b-4632-b210-c2f9bec71960 CSeq: 2066245576 INVITE From: "DX70 Steven" <sip:2000@acano.steven.lab>;tag=9fea3e7d70afd884 To: <sip:stejanss@skype.lab>;tag=C65A7B0A8766A5F1D386474833D07882 Server: RTC/6.0 Content-Length: 0
DNS レコード、または Expressway-E のサーバ証明書にエラーがあるかどうかにかかわらず、同じ応答が(詳細情報なしで)示されます。
したがって、これを詳細に確認するには、Lync/Skype Edge サーバ ログを調べる必要があります。このログでは、発生している可能性のある障害に応じて警告とエラーを確認できます。
TL_WARN(TF_DIAG) [sfvedge\sfvedge]0584.0A44::03/02/2017-07:10:46.230.0000773E (SIPStack,SIPAdminLog::WriteDiagnosticEvent:SIPAdminLog.cpp(830)) [156659184] $$begin_record Severity: warning Text: The domain of the message resolved by DNS SRV but none of the FQDNs is in the same domain Result-Code: 0xc3e93d6f SIPPROXY_E_EPROUTING_MSG_ALLOWED_DOMAIN_NO_SRV_MATCH SIP-Start-Line: INVITE sip:stejanss@skype.lab SIP/2.0 SIP-Call-ID: f1b3ad5d-183b-4632-b210-c2f9bec71960 SIP-CSeq: 2066245576 INVITE Peer: vcse.steven.lab:25002 Data: domain="acano.steven.lab";fqdn1="vcse.steven.lab:5061" $$end_record
TL_ERROR(TF_DIAG) [sfvedge\sfvedge]0B60.0D6C::03/02/2017-06:30:40.025.00005602 (SIPStack,SIPAdminLog::WriteDiagnosticEvent:SIPAdminLog.cpp(833)) [3634190282] $$begin_record Severity: error Text: Message cannot be routed because the peer's certificate does not contain a matching FQDN Result-Code: 0xc3e93d67 SIPPROXY_E_ROUTING_MSG_CERT_MISMATCH SIP-Start-Line: INVITE sip:stejanss@skype.lab SIP/2.0 SIP-Call-ID: e144704c-1dd0-4ea7-929f-77e7e071c24c SIP-CSeq: 1567605805 INVITE Peer: vcse.steven.lab:25001 Data: expected-fqdn="vcse.acano.steven.lab";certName="vcse.steven.lab";info="The peer certificate does not contain a matching FQDN" $$end_record
このコール フローの場合、Skype Edge サーバは INVITE を送信せず、Skype ログに依存する必要があるため、Expressway-E のログには詳細は表示されません。問題を詳しく調査するには、Lync/Skype(Edge)サーバ ログまたは Lync/Skype クライアント ログ自体のいずれかを使用します。
Windows PC 上の Skype クライアント ログは、次のパスで参照できます。
C:\Users\<username>\AppData\Local\Microsoft\Office\16.0\Lync\Tracing\Lync-UccApi-x.UccApiLog
これは、Skype サーバに直接アクセスできない Office365 Skype ユーザにとって役立ちます。このログでは、クライアントによって発信された SIP INVITE メッセージとその応答を確認できます。
このドキュメントに示した Skype の DNS または証明書の要件に関する問題が発生した場合は、Skype サーバから 504 サーバ タイムアウト応答(障害の理由を含む)を受信します。
SIP/2.0 504 Server time-out Authentication-Info: TLS-DSK qop="auth", opaque="FA404B9C", srand="8168D157", snum="38", rspauth="65d8d93b66e5b217115e3b1636bf433c9f5df54a", targetname="SfBFE.skype.lab", realm="SIP Communications Service", version=4 From: "Steven Janssens"
;tag=280f2bf329;epid=c21eec507a To:
;tag=98283FD4A66E24FFB4967CDB73149B25 Call-ID: d0bce97cce8a45fcbb8cc973ba0282da CSeq: 1
INVITE Via: SIP/2.0/TLS 10.55.186.71:62937;ms-received-port=62937;ms-received-cid=6DA00 ms-diagnostics: 1009;
reason="No match for domain in DNS SRV results";
domain="
cms.steven.lab";
fqdn1="
vcse.sub.cms.steven.lab:5061";source="sip.skype.lab" Server: RTC/6.0 Content-Length: 0
SIP/2.0 504 Server time-out Authentication-Info: TLS-DSK qop="auth", opaque="FA404B9C", srand="1D8F66EF", snum="49", rspauth="67836c7ffc0f6132b2304006969a219d9252aabd", targetname="SfBFE.skype.lab", realm="SIP Communications Service", version=4 From: "Steven Janssens"
;tag=a1ea5f9a46;epid=c21eec507a To:
;tag=B7D9BF35417873B07792AAD244E6B230 Call-ID: 5e38e39898cf40188170f0d70644a87b CSeq: 1
INVITE Via: SIP/2.0/TLS 10.55.186.71:62937;ms-received-port=62937;ms-received-cid=6DA00 ms-diagnostics: 1010;
reason="Certificate trust with another server could not be established";ErrorType="The peer certificate does not contain a matching FQDN";
tls-target="
vcse.cms.steven.lab";
PeerServer="
vcse.steven.lab";HRESULT="0x80090322(SEC_E_WRONG_PRINCIPAL)";source="sip.skype.lab" Server: RTC/6.0 Content-Length: 0
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