High
日本語による情報は、英語による原文の非公式な翻訳であり、英語原文との間で内容の齟齬がある場合には、英語原文が優先します。
概要
NC57 ラインカードおよび Cisco NCS 5700 ルータを搭載した Cisco Network Convergence System(NCS)5500 シリーズ向けの Cisco IOS XR ソフトウェア、ならびにサードパーティ製ソフトウェア向けの Cisco IOS XR ソフトウェアでの出力パケット ネットワーク インターフェイス(EPNI)アライナーの割り込み処理において脆弱性が確認されました。これにより、認証されていないリモートの攻撃者が、ネットワーク処理ユニット(NPU)および ASIC の処理を停止させ、トラフィックがインターフェイスを通過できなくする可能性があります。
この脆弱性は、影響を受けるデバイスで大量の中継トラフィックが発生しているときに EPNI アライナーの割り込みが発生した場合、特定のケースでパケットが破損することに起因します。攻撃者は、巧妙に細工されたパケットを影響を受けるデバイスのインターフェイスに継続的に送信することにより、この脆弱性をエクスプロイトする可能性があります。エクスプロイトに成功すると、攻撃者は持続的かつ大規模なパケット損失を引き起こし、その結果サービス妨害(DoS)状態に陥る危険性があります。
注:本脆弱性の不正利用が疑われる場合は、Cisco Technical Assistance Center(TAC)もしくは契約しているメンテナンスプロバイダーまでお問い合わせください。
スコアに示されているように、シスコはこのセキュリティアドバイザリのセキュリティ影響評価(SIR)に Medium(中)ではなく High(高)を割り当てています。この変更が行われたのは、影響を受けるデバイスが侵害された場合に大規模な中断や重大なリスクにつながる恐れのある重要なネットワークセグメント内で動作しており、その結果、全体的なリスクが技術的に基本的な重大度を超えて高まる恐れがあるためです。
シスコはこの脆弱性に対処するソフトウェアアップデートをリリースしています。この脆弱性に対処する回避策はありません。
このアドバイザリは、次のリンクより確認できます。
https://sec.cloudapps.cisco.com/security/center/content/CiscoSecurityAdvisory/cisco-sa-xrncs-epni-int-dos-TWMffUsN
このアドバイザリは、2026 年 3 月に公開された Cisco IOS XR ソフトウェアリリースのセキュリティ アドバイザリ バンドルに含まれています。アドバイザリとリンクの一覧については、Cisco Event Response: March 2026 Semiannual Cisco IOS XR Software Security Advisory Bundled Publication を参照してください。
該当製品
脆弱性のある製品
この脆弱性は、デバイスの設定に関係なく、Cisco IOS XR ソフトウェアの脆弱性が存在するリリースを実行している以下のシスコ製品に影響を与えます。
- 次の製品 ID(PID)を持つ NCS 5700 シリーズ ラインカード:
- NC57-18DD-SE
- NC57-24DD
- NC57-36H-SE
- NC57-36H6D-S
- NC57-MOD-S
- 次の PID を持つ NCS 5700 シリーズ固定シャーシ:
- NCS-57B1-5D24H-SE
- NCS-57B1-5DSE-SYS
- NCS-57B1-6D24-SYS
- NCS-57B1-6D24H-S
この脆弱性は、サードパーティハードウェアに Jericho 2 ASIC が搭載されている場合、サードパーティハードウェアの Cisco IOS XR にも影響を及ぼします。
脆弱性が存在する Cisco ソフトウェアリリースについては、このアドバイザリの「修正済みソフトウェア」セクションを参照してください。
影響を受けるラインカードが取り付けられているかどうかの確認
影響を受けるラインカードがシステムに取り付けられているかどうかを確認するには、show inventory CLI コマンドを使用して、影響を受けるラインカードの PID を探します。
RP/0/RP0/CPU0:NCS_Router# show inventory
Tue Feb 18 10:55:15.397 UTC
NAME: "0/0", DESCR: "NCS 5700 18x400GE Line Card with TCAM"
PID: NC57-18DD-SE , VID: V03, SN: JAE271602RT
NAME: "HundredGigE0/0/0/0", DESCR: "Cisco QSFP28 100G SR4 Pluggable Optics Module"
PID: QSFP-100G-SR4-S , VID: V03, SN: INL270701RY
NAME: "FourHundredGigE0/0/0/18", DESCR: "Cisco QSFPDD 400G DR4 Pluggable Optics Module"
PID: QDD-400G-DR4-S , VID: V02 , SN: INL27060SZ7
NAME: "0/1", DESCR: "NCS 5700 36x100GE 6x400GE Line Card"
PID: NC57-36H6D-S , VID: V01, SN: JAE27170FQG
NAME: "0/2", DESCR: "NCS 5700 2XMPA Scaled Line Card, MACSec"
PID: NC55-MOD-A-SE-S , VID: V02, SN: JAE2714041Y
NAME: "GigabitEthernet0/2/0/4", DESCR: "Cisco SFP 1G 1000BASE-SX Pluggable Optics Module"
PID: SFP-GE-S , VID: V01, SN: FNS11510HSN
NAME: "0/3", DESCR: "NCS 5700 36x100GE Line Card with TCAM"
PID: NC57-36H-SE , VID: V02, SN: JAE271406WC
脆弱性を含んでいないことが確認された製品
このアドバイザリの脆弱性のある製品セクションにリストされている製品だけがこの脆弱性の影響を受けることが知られています。
シスコは、この脆弱性が以下のシスコ製品には影響を与えないことを確認しました。
- IOS ソフトウェア
- IOS XE ソフトウェア
- このアドバイザリの「脆弱性のある製品」セクションにリストされているモデル以外のデバイスで実行されている IOS XR ソフトウェア
- NX-OS ソフトウェア
詳細
デバイスでの EPNI アライナーの割り込みは、この脆弱性を使用した攻撃が試行されたことを示す可能性があります。割り込みを確認するには、show asic-errors fia all location "" | begin Aligner コマンドを使用します。
RP/0/RP0/CPU0:NCS_Router# show asic-errors fia all location 0/4/CPU0 | begin Aligner
<Output Snipped>
Name : EPNI_0.Interrupt_Register.AlignerTransmitSizeAboveThInt
Leaf ID : 0x36030011
Error count : 2
Last clearing : DDD MMM X HH:MM:SS YYYY
Last N errors : 2
--------------------------------------------------------------
First N errors.
@Time, Error-Data
------------------------------------------
<Output Snipped>
Error description: Check for misconfiguration in ETPP|None
<Output Snipped>
Error description: Check for misconfiguration in ETPP|None
このコマンドの出力の Name フィールドに AlignerTransmitSizeAboveThInt が含まれている場合、EPNI アライナーの割り込みが発生しています。
ただし、Cisco IOS XR ソフトウェアの修正済みリリースを実行しているデバイス、またはこの脆弱性に対処する SMU がインストールされているデバイスは、割り込みを正常に処理するため、この脆弱性の影響を受けません。 デバイスが Cisco IOS XR ソフトウェアの脆弱性が存在するリリースを実行している場合、EPNI アライナーの割り込みによって DoS 状態が発生する可能性があります。
ネットワーク内で影響を受ける PID を持つすべてのお客様は、適切な SMU をインストールするか、または修正済みの Cisco IOS XR ソフトウェアリリースにアップグレードすることを強くお勧めします。詳細については、このアドバイザリの「修正済みソフトウェア」セクションを参照してください。
回避策
この脆弱性に対処する回避策はありません。
修正済みソフトウェア
シスコでは、回避策や緩和策(該当する場合)は、修正済みソフトウェアリリースへのアップグレードが利用可能になるまでの一時的な解決策であると考えています。この脆弱性を完全に修正し、本アドバイザリに記載されているような将来のリスクを回避するために、シスコでは、本アドバイザリに記載されている修正済みソフトウェアにアップグレードすることを強く推奨します。
修正済みリリース
次の表では、左の列にシスコ ソフトウェア リリースまたはトレインを記載しています。右側の列は、リリース(トレイン)がこのアドバイザリに記載されている脆弱性の影響を受けるかどうか、およびこの脆弱性に対する修正を含む最初のリリースを示しています。
| Cisco IOS XR ソフトウェアリリース | First Fixed Release(修正された最初のリリース) |
|---|---|
| 7.8.2 以前 | 影響なし。 |
| 7.9 | 修正済みリリースに移行するか、SMU を適用してください。 |
| 7.10 | 修正済みリリースに移行するか、SMU を適用してください。 |
| 7.11 | 修正済みリリースに移行するか、SMU を適用してください。 |
| 24.1 | 修正済みリリースに移行するか、SMU を適用してください。 |
| 24.2 | 修正済みリリースに移行するか、SMU を適用してください。 |
| 24.3 | 修正済みリリースに移行するか、SMU を適用してください。 |
| 24.4 | 修正済みリリースに移行するか、SMU を適用してください。 |
| 25.1 | 修正済みリリースに移行するか、SMU を適用してください。 |
| 25.2 | 脆弱性なし |
| 25.3 | 脆弱性なし |
| 25.4 | 脆弱性なし |
| 26.1 | 脆弱性なし |
この問題に対処するために、以下の SMU が公開されました。
| Cisco IOS XR ソフトウェア リリース | Cisco Bug ID | SMU 名 |
|---|---|---|
| 7.9.2 | CSCws66900 | ncs5500-7.9.2.CSCws66900 ncs5700-7.9.2.CSCws66900 iosxrwbd-7.9.2.CSCws66900 |
| 7.10.2 | CSCws66892 | ncs5500-7.10.2.CSCws66892 ncs5700-7.10.2.CSCws66892 |
| 7.11.2 | CSCws66900 | ncs5500-7.11.2.CSCws66900 ncs5700-7.11.2.CSCws66900 iosxrwbd-7.11.2.CSCws66900 |
| 7.11.21 | CSCws66900 | ncs5500-7.11.21.CSCws66900 ncs5700-7.11.21.CSCws66900 |
| 24.1.2 | CSCws66892 | ncs5500-24.1.2.CSCws66892 ncs5700-24.1.2.CSCws66892 |
| 24.2.2 | CSCws66892 | ncs5500-24.2.2.CSCws66892 ncs5700-24.2.2.CSCws66892 |
| 24.2.21 | CSCws66900 | ncs5500-24.2.21.CSCws66900 ncs5700-24.2.21.CSCws66900 |
| 24.3.2 | CSCws66900 | ncs5500-24.3.2.CSCws66900 ncs5700-24.3.2.CSCws66900 |
| 24.4.2 | CSCws66900 | ncs5500-24.4.2.CSCws66900 ncs5700-24.4.2.CSCws66900 |
| 25.1.2 | CSCws66900 |
ncs5500-25.1.2.CSCws66900 ncs5700-25.1.2.CSCws66900 |
シスコの Product Security Incident Response Team(PSIRT; プロダクト セキュリティ インシデント レスポンス チーム)は、このアドバイザリに記載されている該当するリリース情報と修正済みリリース情報のみを検証します。
不正利用事例と公式発表
Cisco PSIRT では、本アドバイザリに記載されている脆弱性の不正利用事例やその公表は確認しておりません。
出典
この脆弱性は Cisco Cisco Technical Assistance Center(TAC)サポートケースの解決中に発見されました。
URL
改訂履歴
| バージョン | 説明 | セクション | ステータス | 日付 |
|---|---|---|---|---|
| 1.0 | 初回公開リリース | — | Final | 2026 年 3 月 11 日 |
利用規約
本アドバイザリは無保証のものとしてご提供しており、いかなる種類の保証も示唆するものではありません。 本アドバイザリの情報およびリンクの使用に関する責任の一切はそれらの使用者にあるものとします。 また、シスコは本ドキュメントの内容を予告なしに変更したり、更新したりする権利を有します。
本アドバイザリの記述内容に関して情報配信の URL を省略し、単独の転載や意訳を施した場合、当社が管理した情報とは見なされません。そうした情報は、事実誤認を引き起こしたり、重要な情報が欠落していたりする可能性があります。 このドキュメントの情報は、シスコ製品のエンドユーザを対象としています。