High
日本語による情報は、英語による原文の非公式な翻訳であり、英語原文との間で内容の齟齬がある場合には、英語原文が優先します。
概要
Cisco IOS XE ソフトウェアの DHCP スヌーピング機能に存在する脆弱性により、認証されていないリモート攻撃者が BOOTP パケットを VLAN 間で転送させ、サービス妨害(DoS)状態を引き起こす可能性があります。
この脆弱性は、Cisco Catalyst 9000 シリーズ スイッチでの BOOTP パケットの処理が適切でないことに起因します。攻撃者は、影響を受けるデバイスに BOOTP 要求パケットを送信することにより、この脆弱性をエクスプロイトする可能性があります。エクスプロイトが成功すると、攻撃者は BOOTP パケットを VLAN から別の VLAN に転送できるようになり、その結果 BOOTP VLAN リークが発生し、CPU の使用率が高くなる可能性があります。これにより、デバイスは(コンソールまたはリモート管理のいずれかを通じても)到達不能になり、トラフィックを転送できなくなるため、DoS 状態が発生します。
注:この脆弱性は、ユニキャストまたはブロードキャスト BOOTP パケットのいずれによってもエクスプロイトされる可能性があります。
シスコはこの脆弱性に対処するソフトウェアアップデートをリリースしています。本脆弱性に対処する回避策がいくつかあります。
このアドバイザリは、次のリンクより確認できます。
https://sec.cloudapps.cisco.com/security/center/content/CiscoSecurityAdvisory/cisco-sa-bootp-WuBhNBxA
このアドバイザリは、2026 年 3 月の Cisco IOS および IOS XE ソフトウェア セキュリティ アドバイザリ バンドル公開リリースの一部です。これらのアドバイザリとリンクの一覧については、『Cisco Event Response: March 2026 Semiannual Cisco IOS and IOS XE Software Security Advisory Bundled Publication』を参照してください。
該当製品
脆弱性のある製品
この脆弱性は、Cisco IOS XE ソフトウェアの脆弱性が含まれるリリースを実行し、次の設定条件を満たしている Cisco Catalyst 9000 シリーズ スイッチに影響を与えます。
- IP DHCP スヌーピングが有効になっている
- スイッチ仮想インターフェイス(SVI)に ip helper-address が設定されている
- ip helper-address のネクストホップがサブインターフェイスである
- サブインターフェイスのいずれかにネイティブ VLAN が設定されている
これら 4 つの条件が満たされている場合、BOOTP パケットは、送信元インターフェイスからネイティブ VLAN が設定されているサブインターフェイスに転送されます。さらに、ネイティブ VLAN が IP DHCP スヌーピング範囲に含まれている場合、CPU の使用率が増加し、DoS 状態が発生します。
脆弱性が存在する Cisco ソフトウェアリリースについては、このアドバイザリの「修正済みソフトウェア」セクションを参照してください。
デバイス設定の確認
次の方法を使用して、デバイスに脆弱な設定があるかどうかを確認してください。
デバイスで IP DHCP スヌーピングが有効かどうかを確認する方法
デバイスで IP DHCP スヌーピングが有効になっているかどうかを確認するには、管理者権限を使用してデバイスの CLI に接続し、show running-config | include ip dhcp snooping EXEC コマンドを使用してください。出力が返された場合、デバイスの IP DHCP スヌーピングは有効になっています。以下は、VLAN 16、32、および 64 で IP DHCP スヌーピングが有効になっているデバイスの例です。
Router# show running-config | include ip dhcp snooping
ip dhcp snooping vlan 16, 32, 64
ip dhcp snooping
Router#
出力が返されない場合、デバイスは影響を受けません。
デバイスの SVI に ip helper-address が設定されているかどうかの確認方法
デバイスの SVI に ip helper-address が設定されているかどうかを確認するには、管理者権限でデバイスの CLI に接続し、show running-config | section interface Vlan EXEC コマンドを使用してください。返される出力に ip helper-address <ip_address>で始まる行が含まれている場合、その SVI には IP ヘルパーアドレスが設定されています。以下は、SVI Vlan64 に IP ヘルパーアドレスが設定されているデバイスの例です。
Router# show running-config | section interface Vlan
!
interface Vlan16
ip address 10.101.16.1 255.255.255.0
no ip redirects
ip ospf 1 area 0
!
interface Vlan32
ip address 10.101.32.1 255.255.255.0
ip ospf 2 area 0
!
interface Vlan64
ip address 10.101.64.1 255.255.255.0
ip helper-address 10.100.128.1
no ip redirects
ip ospf 3 area 0
!
Router#
出力が返されない場合、および出力に ip helper-address コマンドが含まれていない場合は、デバイスは影響を受けません。
いずれかのサブインターフェイスにネイティブ VLAN が設定されているかどうかの確認方法
デバイスのサブインターフェイスにネイティブ VLAN が設定されているかどうかを確認するには、管理者権限を使用してデバイスの CLI に接続し、show running-config | section ^interface EXEC コマンドを使用してください。出力のサブインターフェイスの下に encapsulation dot1q <value> native が含まれている場合、そのサブインターフェイスにネイティブ VLAN が設定されています。以下は、サブインターフェイス twentyFiveGigE 1/0/2.2 にネイティブ VLAN が設定されているデバイスの例です。
Router#show running-config | section ^interface
!
interface twentyFiveGigE 1/0/2
no switchport
no ip address
ip ospf network point-to-point
ip ospf 4 area 0
!
interface twentyFiveGigE 1/0/2.1
encapsulation dot1Q 16
ip address 10.100.16.1 255.255.255.252
no ip redirects
ip ospf network point-to-point
ip ospf 4 area 0
!
interface twentyFiveGigE 1/0/2.2
encapsulation dot1Q 32 native
ip address 10.100.32.1 255.255.255.252
no ip redirects
ip ospf network point-to-point
ip ospf 5 area 0
!
Router#
出力の encapsulation dot1Q <value>に native パラメータが含まれていない場合、デバイスは影響を受けません。
脆弱性を含んでいないことが確認された製品
このアドバイザリの脆弱性のある製品セクションにリストされている製品だけがこの脆弱性の影響を受けることが知られています。
シスコは、この脆弱性が以下のシスコ製品には影響を与えないことを確認しました。
- IOS ソフトウェア
- IOS XR ソフトウェア
- NX-OS ソフトウェア
回避策
この脆弱性に対処する回避策はありません。
BOOTP トラフィックを処理する必要がない環境の場合は、影響を受けるデバイスに ip dhcp relay bootp ignore を設定します。
この回避策は導入されており、テスト環境では実証済みですが、お客様は、ご使用の環境および使用条件において適用性と有効性を判断する必要があります。また、導入されている回避策または緩和策が、お客様固有の導入シナリオおよび制限に基づいて、ネットワークの機能やパフォーマンスに悪影響を及ぼす可能性があることに注意してください。回避策や緩和策は、ご使用の環境への適用性と環境への影響を評価した後で導入してください。
修正済みソフトウェア
シスコでは、回避策や緩和策(該当する場合)は、修正済みソフトウェアリリースへのアップグレードが利用可能になるまでの一時的な解決策であると考えています。この脆弱性を完全に修正し、本アドバイザリに記載されているような将来のリスクを回避するために、シスコでは、本アドバイザリに記載されている修正済みソフトウェアにアップグレードすることを強く推奨します。
Cisco IOS および IOS XE ソフトウェア
お客様が Cisco IOS および IOS XE ソフトウェアの脆弱性による侵害の可能性を判断できるように、シスコは Cisco Software Checker を提供しています。このツールを使うことで、特定のソフトウェアリリースに関連するすべてのシスコ セキュリティ アドバイザリを検索でき、それぞれのアドバイザリで言及された脆弱性を修正した最初のリリース(「First Fixed」)を特定できます。 また、該当する場合には、Software Checker により判別されたすべてのアドバイザリに記載のすべての脆弱性が修正された最初のリリース(「Combined First Fixed」)を特定できます。
このツールを使用するには、「Cisco Software Checker」ページの手順に従います。あるいは、次のフォームを使用して、シスコ セキュリティ アドバイザリに該当するリリースであるかどうかを確認します。このフォームを使用するには、次の手順に従います。
- ツールで検索するアドバイザリを選択します。このアドバイザリのみ、セキュリティ影響評価(SIR)が「重大」または「高」のアドバイザリのみ、すべてのアドバイザリのいずれかです。
- リリース番号(例:15.9(3)M2、17.3.3)を入力します。
- [チェック(Check)] をクリックします。
不正利用事例と公式発表
Cisco Product Security Incident Response Team(PSIRT)は、本アドバイザリに記載されている脆弱性の不正利用事例やその公表を確認していません。
出典
この脆弱性は Cisco Cisco Technical Assistance Center(TAC)サポートケースの解決中に発見されました。
この脆弱性のトラブルシューティングおよび報告にご協力いただいた Matthijs van der Walk 氏に感謝いたします。
URL
改訂履歴
| バージョン | 説明 | セクション | ステータス | 日付 |
|---|---|---|---|---|
| 1.0 | 初回公開リリース | — | Final | 2026 年 3 月 25 日 |
利用規約
本アドバイザリは無保証のものとしてご提供しており、いかなる種類の保証も示唆するものではありません。 本アドバイザリの情報およびリンクの使用に関する責任の一切はそれらの使用者にあるものとします。 また、シスコは本ドキュメントの内容を予告なしに変更したり、更新したりする権利を有します。
本アドバイザリの記述内容に関して情報配信の URL を省略し、単独の転載や意訳を施した場合、当社が管理した情報とは見なされません。そうした情報は、事実誤認を引き起こしたり、重要な情報が欠落していたりする可能性があります。 このドキュメントの情報は、シスコ製品のエンドユーザを対象としています。