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日本語による情報は、英語による原文の非公式な翻訳であり、英語原文との間で内容の齟齬がある場合には、英語原文が優先します。
概要
Cisco IOS XE ソフトウェアの複数の脆弱性により、権限レベル 15 を持つ認証済みのローカルの攻撃者、または該当デバイスへの物理的なアクセス権を持つ認証されていない攻撃者が、起動時に永続的なコードを実行し、信頼チェーンを破壊する可能性があります。
これらの脆弱性は、ソフトウェアパッケージの検証が不適切であることに起因します。攻撃者は、巧妙に細工されたファイルを該当デバイスの特定の場所に配置することにより、これらの脆弱性をエクスプロイトする可能性があります。エクスプロイトに成功すると、基盤となるオペレーティングシステムで永続的なコードが実行される可能性があります。
これらの脆弱性により、攻撃者がデバイスの主要なセキュリティ機能をバイパスできるようになるため、シスコはこのアドバイザリのセキュリティへの影響の評価(SIR)を「中」から「高」に引き上げました。
シスコはこれらの脆弱性に対処するソフトウェアアップデートをリリースしています。これらの脆弱性に対処する回避策はありません。
このアドバイザリは、次のリンクより確認できます。
https://sec.cloudapps.cisco.com/security/center/content/CiscoSecurityAdvisory/cisco-sa-secboot-UqFD8AvC
このアドバイザリは、2025 年 9 月に公開された Cisco IOS および IOS XE ソフトウェア セキュリティ アドバイザリ バンドルの一部です。アドバイザリとリンクの一覧については、『Cisco Event Response: September 2025 Semiannual Cisco IOS and IOS XE Software Security Advisory Bundled Publication』を参照してください。
該当製品
脆弱性のある製品
これらの脆弱性は、Cisco IOS XE ソフトウェアの脆弱性が存在するリリースを実行している以下のシスコ製品に影響を与えます。
次の表に、影響を受けるハードウェア プラットフォームと、最初に影響を受けるソフトウェアリリースを示します。
シスコ プラットフォーム | 最初に影響を受けるリリース |
---|---|
1000 シリーズ サービス統合型ルータ | 17.8.1 |
1100 ターミナル サービス ゲートウェイ | 17.7.1 |
4000 シリーズ サービス統合型ルータ | 17.3.1 |
8100 シリーズ セキュアルータ | 17.15.1 |
8400 シリーズ セキュアルータ | 17.12.1 |
ASR 1000 シリーズ アグリゲーション サービス ルータ | 17.7.1 |
C8375-E-G2 プラットフォーム | 17.15.3 |
Catalyst 8200 シリーズ エッジ プラットフォーム | 17.8.1 |
Catalyst 8300 シリーズ エッジ プラットフォーム | 17.8.1 |
Catalyst 8500L エッジプラットフォーム | 17.8.1 |
Catalyst 9200 シリーズ スイッチ | 17.8.1 |
Catalyst ESS9300エンベデッドシリーズスイッチ | 17.13.1 |
Catalyst IE3100ヘビーデューティシリーズスイッチ | 17.17.1 |
Catalyst IE 3100高耐久性シリーズスイッチ | 17.12.1 |
Catalyst IR1100 高耐久性シリーズ ルータ | 17.13.1 |
Catalyst IR8100 Heavy Duty シリーズ ルータ | 17.4.1 |
Catalyst IR8300 高耐久性シリーズ ルータ | 17.7.1 |
Catalyst IE9300 高耐久性シリーズ スイッチ | 17.13.1 |
IE3500ヘビーデューティシリーズスイッチ | 17.17.1 |
IE3500高耐久性シリーズスイッチ | 17.17.1 |
VG410 アナログ音声ゲートウェイ | 17.17.1 |
脆弱性のある Cisco ソフトウェアリリースの詳細については、このアドバイザリの「修正済みソフトウェア」セクションを参照してください。
脆弱性を含んでいないことが確認された製品
このアドバイザリの「脆弱性のある製品」セクションに記載されている製品のみが、これらの脆弱性の影響を受けることが分かっています。
シスコは、これらの脆弱性が次のシスコ製品に影響を与えないことを確認しました。
- IOS ソフトウェア
- IOS XR ソフトウェア
- NX-OS ソフトウェア
回避策
これらの脆弱性に対処する回避策はありません。
修正済みソフトウェア
シスコでは、回避策や緩和策は、修正済みソフトウェアリリースへのアップグレードが利用可能になるまでの一時的な解決策であると考えています。これらの脆弱性を完全に修正し、本アドバイザリに記載されているような将来のリスクを回避するために、シスコでは、本アドバイザリに記載されている修正済みソフトウェアにアップグレードすることを強く推奨します。
Cisco IOS および IOS XE ソフトウェア
お客様が Cisco IOS および IOS XE ソフトウェアの脆弱性による侵害の可能性を判断できるように、シスコは Cisco Software Checker を提供しています。このツールを使うことで、特定のソフトウェアリリースに関連するすべてのシスコ セキュリティ アドバイザリを検索でき、それぞれのアドバイザリで言及された脆弱性を修正した最初のリリース(「First Fixed」)を特定できます。 また、該当する場合には、Software Checker により判別されたすべてのアドバイザリに記載のすべての脆弱性が修正された最初のリリース(「Combined First Fixed」)を特定できます。
このツールを使用するには、「Cisco Software Checker」ページの手順に従います。あるいは、次のフォームを使用して、シスコ セキュリティ アドバイザリに該当するリリースであるかどうかを確認します。このフォームを使用するには、次の手順に従います。
- ツールで検索するアドバイザリを選択します。このアドバイザリのみ、セキュリティ影響評価(SIR)が「重大」または「高」のアドバイザリのみ、すべてのアドバイザリのいずれかです。
- リリース番号(例:15.9(3)M2、17.3.3)を入力します。
- [チェック(Check)] をクリックします。
不正利用事例と公式発表
Cisco Product Security Incident Response Team(PSIRT)では、本アドバイザリに記載されている脆弱性のエクスプロイト事例とその公表は確認しておりません。
出典
CVE-2025-20313:この脆弱性は、Cisco Advanced Security Initiatives Group(ASIG)の Andrew Kim による内部セキュリティテストで発見されました。
CVE-2025-20314:この脆弱性は、Cisco ASIG の Arthur Vidineyev による内部セキュリティテストで発見されました。
URL
改訂履歴
バージョン | 説明 | セクション | ステータス | 日付 |
---|---|---|---|---|
2.0 | IE9300、ESS9300、IE3100、IE3100H、IE3500、IE3500Hを追加。IE3300、ESS3300を削除。 | 脆弱性が存在する製品 | Final | 2025年10月15日 |
1.0 | 初回公開リリース | — | Final | 2025 年 9 月 24 日 |
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