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日本語による情報は、英語による原文の非公式な翻訳であり、英語原文との間で内容の齟齬がある場合には、英語原文が優先します。
概要
Cisco Identity Services Engine(ISE)およびCisco ISE Passive Identity Connector(ISE-PIC)の複数の脆弱性により、認証されたリモートの攻撃者が該当デバイスの設定の一部を変更したり、保存されたクロスサイトスクリプティング(XSS)攻撃を実行したりする可能性があります。
これらの脆弱性の詳細については本アドバイザリの「詳細情報」セクションを参照してください。
シスコはこれらの脆弱性に対処するソフトウェアアップデートをリリースしています。これらの脆弱性に対処する回避策はありません。
このアドバイザリは、次のリンクより確認できます。
https://sec.cloudapps.cisco.com/security/center/content/CiscoSecurityAdvisory/cisco-sa-ise_xss_acc_cont-YsR4uT4U
該当製品
脆弱性のある製品
公開時点で、これらの脆弱性はCisco ISEソフトウェアに影響を与えました。Cisco ISE-PICソフトウェアはCVE-2025-20331の影響を受けますが、CVE-2025-20332の影響を受けません。
このアドバイザリの公開時点で脆弱性が存在するシスコソフトウェアリリースについては、このアドバイザリの「修正済みソフトウェア」セクションを参照してください。最も完全で最新の情報については、このアドバイザリの上部にあるバグ ID の詳細セクションを参照してください。
脆弱性を含んでいないことが確認された製品
このアドバイザリの「脆弱性のある製品」セクションに記載されている製品のみが、これらの脆弱性の影響を受けることが分かっています。
詳細
これらの脆弱性は依存関係にはなく、いずれかの脆弱性をエクスプロイトするために、他の脆弱性をエクスプロイトする必要はありません。また、いずれかの脆弱性の影響を受けるリリースであっても、他の脆弱性の影響は受けない場合があります。
脆弱性の詳細は以下のとおりです。
CVE-2025-20331:Cisco ISEストアドXSSの脆弱性
Cisco ISEおよびCisco ISE-PICのWebベース管理インターフェイスの脆弱性により、認証されたリモートの攻撃者がインターフェイスのユーザに対してストアドXSS攻撃を実行する可能性があります。
この脆弱性は、該当システムのWebベース管理インターフェイスでユーザ入力の検証が不十分なことに起因します。攻撃者は、悪意のあるコードをインターフェイスの特定のページに挿入することにより、この脆弱性をエクスプロイトする可能性があります。エクスプロイトに成功すると、攻撃者は該当インターフェイスのコンテキストで任意のスクリプトコードを実行したり、ブラウザベースの機密情報にアクセスする可能性があります。この脆弱性を不正利用するには、攻撃者は該当デバイスに少なくとも低特権のアカウントを持っている必要があります。
シスコはこの脆弱性に対処するソフトウェアアップデートをリリースしています。この脆弱性に対処する回避策はありません。
バグID: CSCwk14928
CVE ID:CVE-2025-20331
セキュリティ影響評価(SIR):中
CVSS ベーススコア:5.4
CVSS ベクトル:CVSS:3.1/AV:N/AC:L/PR:L/UI:R/S:C/C:L/I:L/A:N
CVE-2025-20332:Cisco ISE の認証バイパスの脆弱性
Cisco ISEのWebベース管理インターフェイスの脆弱性により、認証されたリモートの攻撃者が該当デバイスの設定の一部を変更できる可能性があります。
この脆弱性は、管理者権限に対するサーバ側の検証が不十分であることに起因します。攻撃者は、巧妙に細工されたHTTP要求を該当システムに送信することにより、この脆弱性を不正利用する可能性があります。エクスプロイトに成功すると、攻撃者は特定のページのファイルの説明を変更できる可能性があります。この脆弱性を不正利用するには、攻撃者は有効な読み取り専用の管理者クレデンシャルを必要とします。
シスコはこの脆弱性に対処するソフトウェアアップデートをリリースしています。この脆弱性に対処する回避策はありません。
バグID: CSCwm03606
CVE ID:CVE-2025-20332
セキュリティ影響評価(SIR):中
CVSS ベーススコア:4.3
CVSSベクトル:CVSS:3.1/AV:N/AC:L/PR:L/UI:N/S:U/C:N/I:L/A:N
回避策
これらの脆弱性に対処する回避策はありません。
修正済みソフトウェア
ソフトウェアのアップグレードを検討する際には、シスコ セキュリティ アドバイザリ ページで入手できるシスコ製品のアドバイザリを定期的に参照して、侵害を受ける可能性と完全なアップグレード ソリューションを確認してください。
いずれの場合も、アップグレードするデバイスに十分なメモリがあること、および現在のハードウェアとソフトウェアの構成が新規リリースで引き続き正しくサポートされていることを十分に確認してください。不明な点については、Cisco Technical Assistance Center(TAC)もしくは契約しているメンテナンスプロバイダーにお問い合わせください。
修正済みリリース
公開時点では、次の表のリリース情報は正確でした。最も完全で最新の情報については、このアドバイザリの上部にあるバグ ID の詳細セクションを参照してください。
左の列には、シスコソフトウェアリリースが表示されます。中央の列と右の列は、リリースがこれらの脆弱性の影響を受けるかどうか、およびこれらの脆弱性に対する修正を含む最初のリリースを示しています。
Cisco ISE リリース | CVE-2025-20331 の最初の修正済みリリース | CVE-2025-20332 の最初の修正済みリリース |
---|---|---|
3.0 以前 | 修正済みリリースに移行。 | 修正済みリリースに移行。 |
3.1 | 3.1P10 | 3.1P10 |
3.21 | 3.2P8(2025年11月) | 3.2P8(2025年11月) |
3.3 | 3.3P4 | 3.3P4 |
3.4 | 脆弱性なし | 3.4P1 |
Cisco ISE-PICリリース | CVE-2025-20331 の最初の修正済みリリース | CVE-2025-20332 の最初の修正済みリリース |
---|---|---|
3.0 以前 | 修正済みリリースに移行。 | 影響なし。 |
3.1 | 3.1P10 | 影響なし。 |
3.2 | 3.2P8(2025年11月) | 影響なし。 |
3.3 | 3.3P4 | 影響なし。 |
3.4 | 脆弱性なし | 影響なし。 |
デバイスのアップグレード手順については、Cisco Identity Services Engine サポートページにあるアップグレードガイドを参照してください。
シスコの Product Security Incident Response Team(PSIRT; プロダクト セキュリティ インシデント レスポンス チーム)は、このアドバイザリに記載されている該当するリリース情報と修正済みリリース情報のみを検証します。
不正利用事例と公式発表
Cisco PSIRT では、本アドバイザリに記載されている脆弱性の不正利用事例とその公表は確認しておりません。
出典
シスコは、これらの脆弱性を報告していただいた次の方々に感謝いたします。
- デロイトのMatei BadanoiuおよびRazvan Ilisanu:CVE-2025-20331
- Matei Badanoiu、Razvan Ilisanu、およびSebastian Radulea of Deloitte:CVE-2025-20332
URL
改訂履歴
バージョン | 説明 | セクション | ステータス | 日付 |
---|---|---|---|---|
1.0 | 初回公開リリース | — | Final | 2025年8月6日 |
利用規約
本アドバイザリは無保証のものとしてご提供しており、いかなる種類の保証も示唆するものではありません。 本アドバイザリの情報およびリンクの使用に関する責任の一切はそれらの使用者にあるものとします。 また、シスコは本ドキュメントの内容を予告なしに変更したり、更新したりする権利を有します。
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