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日本語による情報は、英語による原文の非公式な翻訳であり、英語原文との間で内容の齟齬がある場合には、英語原文が優先します。
概要
Cisco Identity Services Engine(ISE)およびCisco ISE Passive Identity Connector(ISE-PIC)の複数の脆弱性により、認証されたリモートの攻撃者が、基盤となるオペレーティングシステムでルートユーザとしてコマンドを発行し、IPアクセスフィルタをバイパスできるようになります。
シスコはこれらの脆弱性に対処するソフトウェアアップデートをリリースしています。これらの脆弱性に対処する回避策はありません。
これらの脆弱性の詳細については本アドバイザリの「詳細情報」セクションを参照してください。
このアドバイザリは、次のリンクより確認できます。
https://sec.cloudapps.cisco.com/security/center/content/CiscoSecurityAdvisory/cisco-sa-ise-multi-3VpsXOxO
該当製品
脆弱性のある製品
CVE-2025-20283およびCVE-2025-20284:公開時点で、これらの脆弱性はデバイス設定に関係なく、Cisco ISEおよびCisco ISE-PICに影響を与えました。
CVE-2025-20285:この脆弱性は、発行時点でIPアクセス制限機能が有効なCisco ISEおよびCisco ISE-PICに影響を与えました。
注:管理者は、IPアクセス制限機能を使用して、Cisco ISE管理ポータルおよびサービスにアクセスできるIPアドレスまたはIPアドレスの範囲を制御できます。詳細については、「ISEでのIPアクセス制限の設定」を参照してください。
このアドバイザリの公開時点で脆弱性が存在するシスコソフトウェアリリースについては、このアドバイザリの「修正済みソフトウェア」セクションを参照してください。最も完全で最新の情報については、このアドバイザリの上部にあるバグ ID の詳細セクションを参照してください。
脆弱性を含んでいないことが確認された製品
このアドバイザリの「脆弱性のある製品」セクションに記載されている製品のみが、これらの脆弱性の影響を受けることが分かっています。
詳細
これらの脆弱性は依存関係にはなく、いずれかの脆弱性をエクスプロイトするために別の脆弱性をエクスプロイトする必要はありません。さらに、いずれかの脆弱性の影響を受けるソフトウェアリリースであっても、他の脆弱性の影響は受けない場合があります。
脆弱性の詳細は以下のとおりです。
CVE-2025-20283およびCVE-2025-20284:Cisco ISE APIで認証されたリモートコード実行の脆弱性
Cisco ISEおよびCisco ISE-PICの特定のAPIにおける複数の脆弱性により、認証されたリモートの攻撃者が、基盤となるオペレーティングシステムでルートとして任意のコードを実行する可能性があります。
この脆弱性は、ユーザ提供による入力の検証が不十分であることが原因です。有効なクレデンシャルを持つ攻撃者が、巧妙に細工されたAPI要求を送信することで、これらの脆弱性を不正利用する可能性があります。エクスプロイトに成功すると、攻撃者はroot ユーザとしてコマンドを実行できる可能性があります。これらの脆弱性をエクスプロイトするには、攻撃者は有効な高特権クレデンシャルを持っている必要があります。
シスコはこれらの脆弱性に対処するソフトウェアアップデートをリリースしています。これらの脆弱性に対処する回避策はありません。
Bug ID:CSCwp02806およびCSCwp02819
CVE ID:CVE-2025-20283 および CVE-2025-20284
セキュリティ影響評価(SIR):中
CVSS ベーススコア:6.5
CVSS ベクトル:CVSS:3.1/AV:N/AC:L/PR:H/UI:N/S:U/C:H/I:H/A:N
CVE-2025-20285:管理者アクセスバイパスのCisco ISEのIPアクセス制限の脆弱性
Cisco ISEおよびCisco ISE-PICのIPアクセス制限機能の脆弱性により、認証されたリモートの攻撃者が、設定されたIPアクセス制限をバイパスし、許可されていないIPアドレスからデバイスにログインできる可能性があります。
この脆弱性は、IPアクセス制限機能を使用して設定されたアクセスコントロールの適用が不適切なことに起因します。攻撃者は、不正な送信元IPアドレスからAPIにログインすることで、この脆弱性を不正利用する可能性があります。エクスプロイトに成功すると、攻撃者は、制限すべきであったIPアドレスからターゲットデバイスにアクセスできる可能性があります。この脆弱性を不正利用するには、攻撃者は有効な管理者クレデンシャルを持っている必要があります。
シスコはこの脆弱性に対処するソフトウェアアップデートをリリースしています。この脆弱性に対処する回避策はありません。
バグID: CSCwp02811
CVE ID:CVE-2025-20285
セキュリティ影響評価(SIR):中
CVSS ベーススコア:4.1
CVSSベクトル:CVSS:3.1/AV:N/AC:L/PR:H/UI:N/S:C/C:N/I:L/A:N
回避策
これらの脆弱性に対処する回避策はありません。
修正済みソフトウェア
ソフトウェアのアップグレードを検討する際には、シスコ セキュリティ アドバイザリ ページで入手できるシスコ製品のアドバイザリを定期的に参照して、侵害を受ける可能性と完全なアップグレード ソリューションを確認してください。
いずれの場合も、アップグレードするデバイスに十分なメモリがあること、および現在のハードウェアとソフトウェアの構成が新規リリースで引き続き正しくサポートされていることを十分に確認してください。不明な点については、Cisco Technical Assistance Center(TAC)もしくは契約しているメンテナンスプロバイダーにお問い合わせください。
修正済みリリース
発行時点では、次の表に示すリリース情報は正確でした。最も完全で最新の情報については、このアドバイザリの上部にあるバグ ID の詳細セクションを参照してください。
Cisco ISE または ISE-PIC リリース | CVE-2025-20283およびCVE-2025-20284の最初の修正済みリリース | CVE-2025-20285 の最初の修正済みリリース |
---|---|---|
3.2 以前 | 脆弱性なし | 修正済みリリースに移行。 |
3.3 | 3.3 パッチ 7 | 3.3 パッチ 7 |
3.4 | 3.4 パッチ 2 | 3.4 パッチ 2 |
デバイスのアップグレード手順については、Cisco Identity Services Engine サポートページのアップグレードガイドを参照してください。
シスコの Product Security Incident Response Team(PSIRT; プロダクト セキュリティ インシデント レスポンス チーム)は、このアドバイザリに記載されている該当するリリース情報と修正済みリリース情報のみを検証します。
不正利用事例と公式発表
Cisco PSIRT では、本アドバイザリに記載されている脆弱性の不正利用事例とその公表は確認しておりません。
出典
シスコは、これらの脆弱性の報告に関し、IeraeのGMO Cybersecurityの川根健太郎氏とTrend Micro Zero Day Initiativeの協力に感謝いたします。
URL
改訂履歴
バージョン | 説明 | セクション | ステータス | 日付 |
---|---|---|---|---|
1.0 | 初回公開リリース | — | Final | 2025年7月16日 |
利用規約
本アドバイザリは無保証のものとしてご提供しており、いかなる種類の保証も示唆するものではありません。 本アドバイザリの情報およびリンクの使用に関する責任の一切はそれらの使用者にあるものとします。 また、シスコは本ドキュメントの内容を予告なしに変更したり、更新したりする権利を有します。
本アドバイザリの記述内容に関して情報配信の URL を省略し、単独の転載や意訳を施した場合、当社が管理した情報とは見なされません。そうした情報は、事実誤認を引き起こしたり、重要な情報が欠落していたりする可能性があります。 このドキュメントの情報は、シスコ製品のエンドユーザを対象としています。