日本語による情報は、英語による原文の非公式な翻訳であり、英語原文との間で内容の齟齬がある場合には、英語原文が優先します。
概要
Cisco Cisco Firewall Services Module(FWSM; ファイアウォール サービス モジュール)には、複数の脆弱性が存在します。これらの脆弱性は、特定の Hypertext Transfer Protocol(HTTP; ハイパーテキスト転送プロトコル)、セキュア HTTP(HTTPS)、Session Initiation Protocol(SIP; セッション開始プロトコル)、および Simple Network Management Protocol(SNMP; 簡易ネットワーク管理プロトコル)トラフィックの処理で発生します。デバッグ目的で詳細なロギングが有効になっている場合は、FWSM が自分宛のパケットを処理する際に脆弱性が存在します。これらすべての脆弱性では、デバイスがリロードされる可能性があります。
さらに、このアドバイザリでは、オブジェクト グループを使用する Access Control List(ACL; アクセス コントロール リスト)を操作する際に ACL が破壊され、望ましくないトラフィックが許可されて、望ましいトラフィックがブロックされるような状況になる可能性がある別の脆弱性についても説明しています。
これらの脆弱性は相互に独立したものです。1 つの脆弱性に該当するリリースが必ずしもその他の脆弱性に該当するとは限りません。
このアドバイザリで公開される脆弱性の一部には回避策があります。
Cisco では、該当するお客様用に、この問題に対応するソフトウェアを無償で提供しております。
このアドバイザリは、https://sec.cloudapps.cisco.com/security/center/content/CiscoSecurityAdvisory/cisco-sa-20070214-fwsm で公開されています。該当製品
脆弱性のある製品
次の表には、Cisco FWSM のどのソフトウェア リリースがどのような条件で該当するかが示されています。
|
脆弱性の名前 |
該当する条件 |
デフォルトで脆弱性があるか |
該当するバージョン |
Cisco Bug ID |
|---|---|---|---|---|
|
1.不正なHTTPトラフィックの拡張検査によりリロードが発生する可能性 |
inspect http <appfw> コマンドで、HTTP トラフィックの拡張検査が有効になっている |
No |
3.1(3.24) より前のすべての 3.x ソフトウェア リリース |
|
|
2.不正なSIPメッセージの検査によりリロードが発生する場合がある |
fixup protocol sip <ボート番号> コマンドや fixup protocol sip udp <ポート番号> コマンド(FWSM ソフトウェア 2.x 以前の場合)または inspect sip コマンド(FWSM ソフトウェア 3.x 以降の場合)で、SIP 検査が有効になっている |
Yes |
2.3(4.12) より前のすべてのソフトウェア リリースおよび 3.1(3.24) より前のすべての 3.x リリース |
|
|
3. FWSM宛てのパケットの処理によりリロードが発生する場合がある |
(ロギングの宛先にかかわらず)「デバッグ」レベルでロギングし、syslog メッセージ 710006 が有効になっている |
No |
3.1(3.3) より前のすべての 3.x ソフトウェア リリース |
|
|
4.不正なHTTPSトラフィックの処理によりリロードが発生する場合がある |
aaa authentication match コマンドまたは aaa authentication include コマンドで、ネットワーク アクセス認証が有効になっている |
No |
3.1(3.18) より前のすべての 3.x ソフトウェア リリース |
|
|
5.長いHTTP要求の処理によりリロードが発生する場合がある |
aaa authentication match コマンドまたは aaa authentication include コマンドで、ネットワーク アクセス認証が有効になっている |
No |
3.1(2) より前のすべての 3.x リリース |
|
|
6. HTTPSトラフィックを処理するとリロードが発生する場合がある |
http server enable コマンドで、HTTPS サーバーが有効になっている |
No |
3.1(3.11) より前のすべての 3.x リリース |
|
|
7.不正なSNMP要求の処理によりリロードが発生する可能性 |
snmp-server host <インターフェイス名> <SNMP サーバの IP アドレス> コマンドにより、特定の IP アドレスからの SNMP トラフィックが許可されている |
No |
3.1(3.1) より前のすべての 3.x リリース |
|
|
8. ACL の操作により ACL が破損する場合がある |
ACL でオブジェクト グループが使用されており、管理者が ACL を操作している |
No |
2.3(4.7) より前のすべてのソフトウェア リリースおよび 3.1(3.1) より前のすべての 3.x リリース |
次の表には、このアドバイザリで説明されている脆弱性と Cisco PIX 500 シリーズ セキュリティ アプライアンスおよび Cisco ASA 5500 シリーズ適応型セキュリティ アプライアンスにある同等の脆弱性との関係が説明されています。このドキュメントで説明されている脆弱性が表にない場合、Cisco PIX 500 シリーズ セキュリティ アプライアンスおよび Cisco ASA 5500 シリーズ適応型セキュリティ アプライアンスには、その脆弱性は該当しません。
|
脆弱性 |
PIX/ASA Bug ID |
FWSM Bug ID |
|---|---|---|
|
不正形式 HTTP トラフィックの拡張検査によりリロードが発生する場合がある |
||
|
不正形式 SIP メッセージの検査によりリロードが発生する場合がある |
脆弱性のあるバージョンの FWSM ソフトウェアが稼働しているかどうかを判別するには、IOS か CatOS で show module コマンドを実行して、システムにインストールされているモジュールとサブモジュールを確認します。
次の例は、ファイアウォール サービス モジュール(WS-SVC-FWM-1)がスロット 4 にインストールされたシステムを示しています。
6506-B#show module Mod Ports Card Type Model Serial No. --- ----- -------------------------------------- ------------------ ----------- 1 48 SFM-capable 48 port 10/100/1000mb RJ45 WS-X6548-GE-TX SAxxxxxxxxx 4 6 Firewall Module WS-SVC-FWM-1 SAxxxxxxxxx 5 2 Supervisor Engine 720 (Active) WS-SUP720-BASE SAxxxxxxxxx 6 2 Supervisor Engine 720 (Hot) WS-SUP720-BASE SAxxxxxxxxx
正しいスロットを見つけたら、show module <スロット番号> コマンドを実行して、稼働しているソフトウェアのバージョンを確認します。
6506-B#sho module 4 Mod Ports Card Type Model Serial No. --- ----- -------------------------------------- ------------------ ----------- 4 6 Firewall Module WS-SVC-FWM-1 SAxxxxxxxxx Mod MAC addresses Hw Fw Sw Status --- ---------------------------------- ------ ------------ ------------ ------- 4 0003.e4xx.xxxx to 0003.e4xx.xxxx 3.0 7.2(1) 2.3(1) Ok
この例では、上記の「Sw」列に示されているように、FWSM ではバージョン 2.3(1) が動作しています。
注:最近のバージョンのIOSでは、show moduleコマンドの出力に各モジュールのソフトウェアバージョンが表示されるため、show module <slot number>コマンドを実行する必要はありません。
別の方法として、show version コマンドで、FWSM から情報を直接取得することもできます。
FWSM#show version FWSM Firewall Version 2.3(1)
PIX Device Manager(PDM)や Cisco Adaptive Security Device Manager(ASDM)で FWSM を管理しているお客様は、アプリケーションにログインすれば、ログイン ウィンドウの表か PDM や ASDM のウィンドウの左上に、次のようなラベルでバージョンが表示されます。
FWSMバージョン:2.3(1)
脆弱性を含んでいないことが確認された製品
詳細
Cisco ファイアウォール サービス モジュールは、Catalyst 6500 シリーズ スイッチおよび Cisco 7600 シリーズ ルータ用の高速な統合型ファイアウォール モジュールです。このモジュールでは、ステートフル パケット フィルタリングとディープ パケット インスペクションを使用したファイアウォール サービスが提供されています。
特定のバージョンの FWSM ソフトウェアに複数の脆弱性が存在するため、デバイスで予期しないリロードが発生したり、適用中のセキュリティ ポリシーに反したトラフィックの許可や拒否が行われたりする可能性があります。
1.不正なHTTPトラフィックの拡張検査によりリロードが発生する可能性
この脆弱性により、FWSM が HTTP 要求の拡張検査を実行する際、および不正形式の HTTP 要求が FWSM で検査される際に、FWSM のリロードが発生する場合があります。FWSM で HTTP トラフィックの拡張検査が行われるのは、inspect http <appfw> コマンドが設定に含まれている場合だけです(appfw は特定の HTTP マップの名前です)。 このコマンドは、デフォルトで無効になっています。
注:HTTPトラフィックの拡張検査は、設定に影響を与えます。HTTP トラフィックの通常検査(HTTP マップを指定しない inspect http コマンドを使用)の設定では、この脆弱性には該当しません。
HTTP トラフィックの拡張検査の内容および設定方法についての詳細は、次の URL を参照してください。
この脆弱性は、Cisco Bug ID CSCsd75794(登録ユーザ専用)に記載されています。
2.不正なSIPメッセージの検査によりリロードが発生する場合がある
この脆弱性により、TCP 上の SIP の場合には fixup protocol sip <ポート番号> コマンド、UDP 上の SIP の場合には fixup protocol sip udp <ポート番号> コマンド(FWSM ソフトウェア 2.3.x 以前の場合)か inspect sip コマンド(FWSM ソフトウェア 3.x 以降の場合)で、SIP メッセージのディープ パケット インスペクションが有効になっていると、不正形式の SIP メッセージを(TCP か UDP 上で)受信した際に FWSM がリロードする場合があります。SIP fixup(2.x 以前の場合)および SIP inspection(3.x 以降の場合)は、デフォルトで有効になっています。
この脆弱性は、Cisco Bug ID CSCsg80915(登録ユーザ専用)に記載されています。
3. FWSM宛てのパケットの処理によりリロードが発生する場合がある
この脆弱性により、syslog メッセージ 710006 を生成しようとする際に、FWSM がリロードします。この問題が発生するのは、次の 2 つの条件が満たされた場合だけです。
- デバイスのいずれかの IP アドレス宛てのパケットが FWSM で受信されたが、メッセージが TCP、UDP、ICMP、OSPF、フェールオーバー、PIM、IGMP、ESP のいずれのプロトコルでもない。パケットの送信元にはかかわりません。
-
syslogメッセージ710006を生成するのに十分なレベルでロギングを有効にする必要があります。デフォルトでは、デバッグレベル(レベル7)です。デフォルトでは、ロギングが無効になっていることに注意してください。デバッグとトラブルシューティングで必要な場合にだけ、デバッグ レベルでロギングすることを推奨いたします。
注:Cisco Security Monitoring, Analysis and Response System(CS-MARS)のドキュメントでは、より多くのイベントをファイアウォールで報告できるように、デバッグレベルでのロギングを推奨しています。
syslog メッセージ 710006 についての詳細は、次のドキュメントを参照してください。
-
Catalyst 6500 シリーズ スイッチと Cisco 7600 シリーズ ルータのファイアウォール サービス モジュール ロギング設定とシステム ログ メッセージ、3.1
http://www.cisco.com/en/US/products/hw/switches/ps708/products_system_message_guide_chapter09186a00804d74bd.html#wp1285757
この脆弱性は、Cisco Bug ID CSCse85707(登録ユーザ専用)に記載されています。
4.不正なHTTPS要求の処理によりリロードが発生する場合がある
この脆弱性により、ネットワーク アクセスをユーザに許可する前にユーザ認証を行うように、ネットワーク管理者がデバイスを設定している場合は、ユーザが Web サイトにアクセスしようとする際に、FWSM のリロードが発生する場合があります。この機能は、「ネットワーク アクセスの認証」つまり auth-proxy と呼ばれており、aaa authentication match コマンドや aaa authentication include コマンドで有効にされます。
実際には、無効な特定の HTTPS 要求により、このリロードが発生します。そのため、通常の Web ブラウザで発生する可能性は低いと考えられます。
この脆弱性は、Cisco Bug ID CSCsg50228(登録ユーザ専用)に記載されています。
5.長いHTTP要求の処理によりリロードが発生する場合がある
この脆弱性により、aaa authentication match コマンドや aaa authentication include コマンドでネットワーク アクセスの認証(「auth-proxy」)をネットワーク管理者が有効にしている場合にも、FWSM のリロードが発生する可能性があります。ただし、この場合、要求される URL が非常に長いという意味では通常の要求ではありませんが、リロードの原因となる HTTP 要求は有効です。Web ブラウザにより、通常の参照中にそのような要求が生成される可能性は潜在的にあります。
この脆弱性は、Cisco Bug ID CSCsd91268(登録ユーザ専用)に記載されています。
6. HTTPSトラフィックの処理によりリロードが発生する場合がある
この脆弱性により、FWSM 自身を宛先とする特定のタイプの HTTPS トラフィックが FWSM で受信された場合に、FWSM がリロードする場合があります。この問題が懸念されるのは、FWSM 上の HTTPS サーバが http server enable コマンドで有効になっている場合だけです。このコマンドは、デフォルトで無効になっています。
Cisco では、リロードを引き起こす HTTPS トラフィックを生成する可能性がある商用の脆弱性スキャナを確認しています。通常の Web ブラウザのトラフィックがこの不具合を引き起こす事例は報告されていません。
この脆弱性は、Cisco Bug ID CSCsf29974(登録ユーザ専用)に記載されています。
7.不正なSNMP要求の処理によりリロードが発生する可能性
この脆弱性により、信頼できるデバイスから不正形式の SNMP メッセージを受信すると FWSM がリロードする場合があります。この信頼できるデバイスは、snmp-server host <インターフェイス名> <信頼できるデバイスの IP> コマンドで明示的な SNMP ポーリング アクセスを許可されている必要があります。
この脆弱性は、Cisco Bug ID CSCse52679(登録ユーザ専用)に記載されています。
8. ACL の操作により ACL が破損する場合がある
この脆弱性により、ACL 内の Access Control Entry(ACE; アクセス コントロール エントリ)が、異常と評価されたり、評価が行われなかったりする可能性があります。トラフィックに明らかな影響が出る以外に、show access-list コマンドの出力と show running-config コマンドで対応する ACL を表示したときの内容が一致しない場合も、ACL が破損していることを示しています。デバイスを手動でリロードする以外に、この状態を修復する方法はありません。
オブジェクト グループを使用する ACL を操作すると ACL の破損が発生します。
この脆弱性は、Cisco Bug ID CSCse60868(登録ユーザ専用)、CSCse99740(登録ユーザ専用)、およびCSCsd50667(登録ユーザ専用)に記載されています。
回避策
Cisco 機器に適用可能な追加の軽減策については以下の "Cisco Applied Intelligence companion document" より入手可能です。
1.不正なHTTPトラフィックの拡張検査によりリロードが発生する可能性
HTTP トラフィックの拡張検査を無効にすれば、この脆弱性を緩和できます。HTTP の拡張検査を無効にすると、HTTP トラフィックに関連する可能性がある特定の攻撃や他の脅威を FWSM で防御できなくなることに注意してください。HTTP トラフィックの拡張検査は、inspect http <appfw> コマンドを設定から削除すれば無効になります。appfw は HTTP マップの名前です。
inspect http <appfw> コマンドおよびこのコマンドで HTTP トラフィックに対して行われる検査タイプについての詳細は、次の URL にあるこのコマンドのドキュメントを参照してください。
HTTP マップを指定しない inspect http コマンドは設定に残すことができます。残しても、この脆弱性の影響をデバイスが受けることはありません。
2.不正なSIPメッセージの検査によりリロードが発生する場合がある
SIP メッセージのディープ パケット インスペクション(3.x より前のソフトウェア バージョンの場合は「fixup」、3.x 以降の場合は「inspect」)を無効にすれば、この脆弱性を緩和できます。FWSMソフトウェア2.x以前では、TCPおよびUDPトランスポートを介したSIPメッセージのディープパケットインスペクションを停止するには、no fixup protocol sipとno fixup protocol sip udpの両方を使用する必要があります(FWSM 3.x以降では、no inspect sipはTCPとUDPの両方を介したSIPメッセージのディープパケットインスペクションを停止します)。 ただし、このようにすると、SIP トラフィックに対してステートフル アプリケーション インスペクションが実施されなくなるため、SIP セッションを終端するデバイスに悪影響が及ぶ可能性があり、このプロトコルのセッションを終端するデバイスに、デバイスのクラッシュや不正侵入を発生させる可能性があるパケットが到達する可能性があります。
FWSM ソフトウェア リリース 3.x が稼働している場合は、信頼できるホストだけからのトラフィックを許可するという代替策を利用できます。この方法を実施する場合の設定は次のとおりです。
access-list sip-acl extended permit udp 10.1.1.0 255.255.255.0 host 192.168.5.4 eq sip
access-list sip-acl extended permit udp host 192.168.5.4 10.1.1.0 255.255.255.0 eq sip
class-map sip-traffic
match access-list sip-acl
!
!
policy-map global_policy
class inspection_default
inspect dns maximum-length 512
inspect ftp
inspect h323 h225
inspect h323 ras
inspect rsh
inspect rtsp
inspect esmtp
inspect sqlnet
inspect skinny
inspect sunrpc
inspect xdmcp
inspect netbios
inspect tftp
class sip-traffic
inspect sip
!
service-policy global_policy global
この例では、10.1.1.0 ネットワーク内の任意のホスト(信頼できるネットワークの Inside)と IP アドレス 192.168.5.4 のホスト(信頼できるネットワークの Outside)が SIP エンドポイントになります。これらの IP アドレスは、実際のネットワークで使用されている IP アドレスに置き換える必要があります。
SIP は UDP ベースのプロトコルなので、SIP メッセージはスプーフィングされる可能性があることに注意してください。
3. FWSM宛てのパケットの処理によりリロードが発生する場合がある
この脆弱性が問題になるのは、syslog メッセージ 710006 が生成されるときだけなので、syslog メッセージ 710006 の生成をすべて無効にするか、このメッセージが生成される syslog レベルよりも低い syslog レベルでロギングすれば、問題を回避できます。
デフォルトでは、syslog メッセージ 710006 が生成されるのは syslog レベル 7(「デバッグ」)なので、レベル 6 以下でロギングすれば問題を回避できます。この方法は、logging <宛先> 6 コマンドを使用すれば実行できます。syslog メッセージ 710006 が別のロギング レベルに変更されている場合は、必要に応じて使用するロギング レベルを変更して、メッセージが生成されないようにする必要があります。
「デバッグ」レベルでロギングする必要がある場合は、no logging message 710006 コマンドを使用して、この syslog メッセージだけを無効にしてこの脆弱性を排除することもできます。
4.不正なHTTPS要求の処理によりリロードが発生する場合がある
この脆弱性に対する回避策はありません。
5.長いHTTP要求の処理によりリロードが発生する場合がある
この脆弱性に対する回避策はありません。
6. HTTPSトラフィックを処理するとリロードが発生する場合がある
この脆弱性は、特定のタイプの HTTPS トラフィックを正しく処理できない FWSM 上の HTTPS サーバで発生するので、この機能が不要な場合は、no http server enable コマンドで HTTPS サーバを無効にすれば問題を回避できます。この機能は ASDM で使用されているので、FWSM の設定が ASDM だけを使用して行われている場合、HTTPS サーバを無効するこの回避策を使用できない可能性があることに注意してください。
さらに、信頼できる IP アドレスやネットワークだけからの HTTPS 接続を許可して、問題が発生する可能性を下げることもできます。この方法は http コマンドを使用して実行できます。たとえば、次のコマンドを実行します。
FWSM(config)# http 192.168.1.10 255.255.255.255 inside
このようにすれば、IP アドレス 192.168.1.10 からの HTTPS 接続だけが許可されます。
7.不正なSNMP要求の処理によりリロードが発生する可能性
この不具合が発生するのは、FWSM 上で SNMP アクセスを許可されているデバイスから不正形式の SNMP メッセージを受信した場合だけです。SNMP が不要な場合は、no snmp-server host <インターフェイス名> <信頼できるデバイスの IP アドレス> コマンドを使用してこの機能を削除できます。そうすれば、この脆弱性を排除できます。
8. ACL の操作により ACL が破損する場合がある
この脆弱性に対する回避策はありません。ただし、デバイスの通常の動作時には ACL は破壊されず、特定のタイプのトラフィックを契機としてこの問題が発生する可能性もないことに注意してください。この問題が発生する可能性があるのは、管理者が設定を変更した場合(さらに具体的にいえば、管理者が ACL を操作した場合)だけです。 そのため、ACL の変更がメンテナンスの時間帯だけに行われており、変更後に FWSM がリロードされている場合には、この脆弱性を懸念する必要はありません。
修正済みソフトウェア
アップグレードを検討する場合は、http://www.cisco.com/go/psirt と後続のアドバイザリも参照して、問題の解決状況と完全なアップグレード ソリューションを確認してください。
いずれの場合も、アップグレードする機器に十分なメモリがあること、および現在のハードウェアとソフトウェアの構成が新しいリリースで引き続き適切にサポートされていることの確認を十分に行ってください。情報に不明な点がある場合は、Cisco Technical Assistance Center(TAC)または契約を結んでいるメンテナンス プロバイダーにお問い合せください。
次の FWSM ソフトウェアの表の各行には、このドキュメントで説明されている脆弱性のいずれかが説明されています。修正を含む最初のリリース(「第 1 修正済みリリース」)とその提供予定日が「第 1 修正済みリリース」の列に、脆弱性ごとに示されています。特定の列のリリースより古い(「第 1 修正済みリリースより古い)リリースが稼働中のデバイスは、脆弱であることが確認されています。このようなリリースは、少なくとも、示されているリリース以上(最初の修正リリース ラベル以上)にアップグレードしてする必要があります。
|
脆弱性 |
First Fixed Release(修正された最初のリリース) |
|---|---|
|
1.不正なHTTPトラフィックの拡張検査によりリロードが発生する可能性(CSCsd75794) |
3.1(3.24)(2.3.x シリーズは該当せず) |
|
2.不正なSIPメッセージの検査によりリロードが発生する場合がある(CSCsg80915) |
2.3.x シリーズの場合は 2.3(4.12)、3.x シリーズの場合は 3.1(3.24) |
|
3. FWSM宛てのパケット処理によりリロードが発生する場合がある(CSCse85707) |
3.1(3.3)(2.3.x シリーズは該当せず) |
|
4.不正なHTTPS要求の処理によりリロードが発生する場合がある(CSCsg50228) |
3.1(3.18)(2.3.x シリーズは該当せず) |
|
5.長いHTTP要求の処理によりリロードが発生する場合がある(CSCsd91268) |
3.1(1.9)(2.3.x シリーズは該当せず) |
|
6. HTTPSトラフィックの処理によりリロードが発生する場合がある(CSCsf29974) |
3.1(3.11)(2.3.x シリーズは該当せず) |
|
7.不正なSNMP要求の処理によりリロードが発生する場合がある(CSCse52679) |
3.1(3.1)(2.3.x シリーズは該当せず) |
|
8. ACLの操作によりACLが破損する(CSCse60868)、(CSCse99740)および(CSCsd50667) |
2.3.x シリーズの場合は 2.3(4.7)、3.x シリーズの場合は 3.1(3.1) |
2.3.x シリーズの場合、FWSM ソフトウェア バージョン 2.3(4.12) に、このドキュメントで説明したすべての脆弱性の修正が取り込まれています。
3.x シリーズの場合、FWSM ソフトウェア バージョン 3.1(4) に、このドキュメントで説明したすべての脆弱性の修正が取り込まれています。
FWSM ソフトウェアは、Cisco.com の次の場所からダウンロードできます。
http://www.cisco.com/pcgi-bin/tablebuild.pl/cat6000-fwsm?psrtdcat20e2
FWSM リリース 2.3(4.12) の場合は、次のリンクを使用してください。
http://www.cisco.com/pcgi-bin/tablebuild.pl/FWSMPSIRT?psrtdcat20e2
不正利用事例と公式発表
Cisco PSIRT では、本アドバイザリに記載されている脆弱性の不正利用事例やその公表は確認しておりません。
これらの脆弱性の一部に関しては、お客様の機器の通常運用中にこれらの問題が発生したことが Cisco に報告されています。それ以外の脆弱性は、社内テスト中に発見されたものです。
URL
改訂履歴
|
リビジョン 1.4 |
2007 年 6 月 20 日 |
FWSM のリリース ノートとの整合性を保つために CSCsd50667(CSCse99740 の重複)に関する情報を追加。 |
|
リビジョン 1.3 |
2007 年 2 月 23 日 |
「不正形式 SIP メッセージの検査によりリロードが発生する場合がある」の脆弱性が TCP と UDP の両方で転送される SIP トラフィックに影響すること、使用するコマンドによっては設定が両方に影響する可能性があることに関する記述を明確化。SIP を無効にするという回避策で、両方のコマンドの削除が必要になる場合もあります。 |
|
リビジョン 1.2 |
2007 年 2 月 21 日 |
このドキュメントの以前のバージョンでは、FWSM 3.x ソフトウェアでは、SIP 検査がデフォルトで無効になっているという誤記がありました。アドバイザリを改定して、「不正形式 SIP メッセージの検査によりリロードが発生する場合がある」という脆弱性に 2.x と 3.x のソフトウェアのデフォルト設定が該当することを明記しました。 |
|
リビジョン 1.1 |
2007 年 2 月 14 日 |
CSCsd91268 の CVSS スコアを見直しました(リモート コード実行の可能性を反映するため)。CSCse60868 と CSCse99740 の CVSS スコアを見直しました(認証が必要であることを反映するため)。 |
|
リビジョン 1.0 |
2007 年 2 月 14 日 |
初回公開リリース |
利用規約
本アドバイザリは無保証のものとしてご提供しており、いかなる種類の保証も示唆するものではありません。 本アドバイザリの情報およびリンクの使用に関する責任の一切はそれらの使用者にあるものとします。 また、シスコは本ドキュメントの内容を予告なしに変更したり、更新したりする権利を有します。
本アドバイザリの記述内容に関して情報配信の URL を省略し、単独の転載や意訳を施した場合、当社が管理した情報とは見なされません。そうした情報は、事実誤認を引き起こしたり、重要な情報が欠落していたりする可能性があります。 このドキュメントの情報は、シスコ製品のエンドユーザを対象としています。