IP Next-Generation Networks

Cisco Global Cloud Index 補足資料:クラウドへの対応状況の地域別詳細

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Cisco Global Cloud Index 補足資料:地域別クラウド対応準備状況の詳細




概要


Cisco® Global Cloud Index は、世界のデータセンターおよびクラウド ベースの IP トラフィックの成長を予測する継続的な取り組みです。この調査には、基本レベル、中間レベル、高度レベルのビジネスおよびコンシューマ向けのクラウド アプリケーションをサポートするため、世界の各地域(アジア太平洋、中央および東ヨーロッパ、西ヨーロッパ、中東およびアフリカ、北アメリカ、中南米)のクラウドへの対応能力を調査する、「クラウドへの対応状況」分析も含まれています。各地域のクラウドへの対応準備状況は、固定ネットワークおよびモバイル ネットワークのダウンロード速度とアップロード速度に基づいてサンプリングされたサービス、ならびにそれに伴うネットワーク遅延に基づいて評価されます。本補足資料では、各地域内でのクラウド コンピューティング導入に必要なインフラストラクチャおよびエンドユーザの準備状況に関連する国別の詳細データを提示します。これらの集計結果は、地域別ネットワーク性能の総合平均(速度および遅延)を表わしています。詳しい調査結果および予測については、Cisco Global Cloud Index:予測と方法論(2014 〜 2019 年)をご覧ください。

クラウドへの地域の対応状況に関する国ごとの詳細


Cisco Global Cloud Index のクラウドへの対応状況に関する調査には、Ookla[1]から入手した 2 億 5,000 万件を超えるデータに加えて、Data Meter アプリケーション、Ovum/Informa、Point Topic、Synergy リサーチ、NetCraft、国際電気通信連合(ITU)、世界銀行、国際労働機関、および国際連合(UN)からのデータが含まれています。ネットワーク性能に関して収集されたデータは、約 150 ヵ国から 2 年にわたって集められたものです。Cisco Global Cloud Index:予測と方法論(2014 〜 2019 年)に示されている地域別の平均値は、速度試験の詳細な分析に基づき算出されています。

クラウドへの対応状況をより詳しく理解するには、エンドユーザの行動とインターネット アクセスに影響を与えるさまざまな要素に着目する必要があります。クラウド コンピューティングの導入に影響を与え、一部の国や地域でクラウドへの対応をより進んだものとする要因には、本質的な要因と付帯的な要因が数多く存在します。このドキュメントでは、主に人口統計学的および経済的な要因をいくつか検証します。これには、Y 世代(Gen)のメンバーの役割、固定インターネットにおける国民 1 人あたりの国内総生産(GDP)の割合、発電量、および国民 1 人あたりの電力量(kWh)などが含まれます。コンピュータを保有している世帯、世帯あたりのモバイル契約件数、固定ブロードバンド加入者総数に対する光ファイバ回線加入者の割合、モバイル契約合計件数に対する第 4 世代(4G)契約件数の割合、Web に対面するサーバ総数に対するセキュアなインターネット サーバの割合、および固定ブロードバンド速度とモバイル ブロードバンド速度が、クラウド コンピューティングのネットワーク対応状況を決める重要な要素として検証されます。

人口統計学的なクラウド導入の要因:Y 世代


科学技術、なかでもクラウドは、Y 世代のメンバー(1977 〜 1994 年生まれの世代)の必要を満たす上で重要な役割を果たします。この世代の人々は、インターネットを頻繁に使用し、企業やコンシューマ向けのアプリケーションとガジェットからなるスイートのみに制限されることを望まない傾向があります。現在はわずか 15% ですが、2020 年までに従業員の 60% がクラウドを活用するようになるという予想も驚くにはあたりません。[2] 2020 年までに、全従業員の 50% が Y 世代か Z 世代(1995 〜 2012 年生まれの世代)、つまり、インターネットを頻繁に使用し、共同作業を行いやすいモバイル環境で育った世代のメンバになります。図 1 は、2015 年の世界人口における Y 世代の割合の詳細を表しています。[3]

図 1. 国別の総人口に占める Y 世代の割合。円のサイズは人口を表わす


出典:Cisco Global Cloud Index 2015、国際労働機関、国際連合





経済的なクラウド導入の要因:国民 1 人あたりの GDP における固定インターネット費の割合


固定ブロードバンドの費用負担が可能かどうかは、クラウドの導入および国のデジタル化推進における重要な要因です。固定ブロードバンド費とは、エントリレベルの固定ブロードバンド プランの月ごとの契約使用料を指します。比較上の理由で、固定ブロードバンド費は 1 か月あたり最低 1 ギガバイト(GB)の使用量に基づいて計算しています。上限を月ごとの転送データ量を 1GB 以下に制限するプランの場合、超過バイト分の費用はサブ バスケットに追加されます。図 2 は、世界銀行による最新の世界開発指標(2013 年)を基に作成した、固定インターネット費と国民 1 人あたりの GDP を表しています。新興市場の国々は、固定インフラストラクチャとサービスを改善するか、固定ネットワークを通り越して、インターネットの提供とクラウド サービスの導入を可能にするユビキタス モバイル テクノロジーを導入することにより、ギャップを埋めようとしています。

図 2. 国民 1 人あたりの GDP における固定インターネット費の割合。円のサイズは GDP 費の割合を表す


出典:Cisco Global Cloud Index 2015、世界銀行 世界開発指標、国際通貨基金





経済的なクラウド導入の要因:発電量、国民 1 人あたりの電力量(kWh)


データセンターは、現代の経済を支え、クラウド導入の鍵となる重要な要素です。一方、デジタル コンテンツ、ビッグデータ、e-コマース、およびインターネット トラフィックの急増に伴い、データセンターは最も成長速度の速い電力消費要因の 1 つにもなっています。

2013 年時点で、米国のデータセンターは推計 910 億キロワット時(kWh)を消費しており、これは大型の石炭火力発電所 (500 メガワット)34 基の年間出力に相当するものでした。現在、データセンター運営事業者の間で、施設への電力供給と冷却にグリーン テクノロジーを採用する傾向が広まりつつあります。とはいえ、米国のデータセンターの電力消費は 2020 年までに年間約 1,400 億 kWh(発電所 50 基の年間出力に相当)に達するものと予測されています。つまり、米国企業の電気代は年間 130 億ドルに達し、1 億メトリック トンの炭素汚染物質が放出されることになります。[4] 図 3 は世界銀行による最新のデータに基づいています。

図 3. 消費電力(国民 1 人あたりの電力量。単位 kWh)。円のサイズは国民 1 人あたりの電力量(kWh)を表す


出典:世界銀行世界開発指標





ネットワーク クラウド導入の要因:コンピュータを保有している世帯の割合


家庭におけるパーソナル コンピュータ(PC)の使用は、インターネットの広範な普及につながってきただけでなく、クラウド サービス導入の重要な加速要因ともなっています。ソーシャル ネットワーキング、ファイル共有、Web ブラウジング アプリケーションなどを皮切りとして、DVR を使用したビデオ ストリーミング、クラウド ストレージ、ホーム オートメーションなどのさまざまな制御技術が利用されるようになり、クラウド サービス導入に向けた新たな波が生まれています。図 4 は、世界銀行の最新の指標報告に基づく、PC を保有している世帯の相対割合を表わしています。

図 4. PC を保有している世帯の割合


出典:世界銀行世界開発指標





ネットワーク クラウド導入の要因:世帯あたりのモバイル契約件数


携帯電話は今やほとんどの地域で使用されていますが、農村人口が多く土地面積も広い新興国や新興地域にスマートフォンやタブレットが普及していることは、クラウド サービスの導入につながる新しいレベルのモビリティが進んでいることを示すものです。図 5 は、2015 年の 1 世帯あたりの全体的なモバイル契約件数を表わしています。

図 5. 世帯あたりのモバイル契約件数


出典:Cisco Global Cloud Index 2015、Ovum/Informa





ネットワーク クラウド導入の要因:固定ブロードバンド加入者総数に対する光ファイバ回線加入者の割合


遠隔医療、超高解像度(UHD)ビデオ ストリーミング、バーチャル オフィス、その他のハイエンド サービスのように高度なクラウド アプリケーションの導入を加速させる重要な要素は、高品質の固定ブロードバンド環境です。住宅向け光ファイバ インフラストラクチャの導入により、固定ネットワーク性能の拡張につながる基盤が整備されています。より高速なブロードバンドと遅延短縮により、最適なユーザ エクスペリエンスが実現できます。図 6 は、2014 年末時点の固定ブロードバンド加入者総数に対する光ファイバ回線加入者の割合を表しています。

図 6. 固定インターネット加入者総数に対する光ファイバ回線加入者の割合


出典:Cisco Global Cloud Index 2015、Point Topic、Ovum/Informa





ネットワーク クラウド導入の要因:モバイル契約合計件数に対する 4G 契約件数の割合


4G がさらに広範に普及するにつれて、接続性の問題はクラウド導入の障壁ではなくなっていきます。4G の利用可能範囲が広がり、実際に利用されるようになれば、ユーザが選択したモバイル デバイスでクラウドベースのアプリケーションをほぼどこからでも、いつでも使用できるようになります。図 7 は、2015 年のモバイル契約合計件数に対する 4G 契約件数の割合を表しています。

図 7. モバイル契約合計件数に対する 4G 契約件数の割合


出典:Cisco Global Cloud Index 2015、Ovum/Informa





ネットワーク クラウド導入の要因:セキュアなインターネット サーバ


セキュアなインターネット サーバが増えると、サービス プロバイダー、データセンター運営事業者、および大企業は、セキュリティや認証に対してより大きなフットプリントを確立でき、セキュアなトランザクションと通信を使用した信頼できるサービスをエンド ユーザに対して提供できます。2014 年時点での、Web に対面するサーバの総数に対して、Secure Sockets Layer(SSL)を使用してインターネット上で暗号化トランザクションを行うセキュアなインターネット サーバの割合を図 8 に示します。過去 1 年間で見ると、百万人あたりのセキュアなインターネット サーバ数では、北米と西ヨーロッパが上位を占めました。

図 8. 地域別の Web に対面するインターネット サーバ総数に対するセキュアなインターネット サーバの割合


出典:Cisco Global Cloud Index 2015、Synergy リサーチ、NetCraft、国際連合世界開発指標





ネットワークの対応状況:ダウンロード速度、アップロード速度、および遅延


クラウド コンピューティング アーキテクチャにより、ハードウェア コンポーネント、オペレーティング システム、ライブラリ、およびサードパーティ製ソフトウェアを、仮想マシンおよびコンテナとして効果的に実行することが可能になりました。現在、データセンターには、クラウド プラットフォームの一部として相互接続された数千台のコンピュータが含まれており、これらによって消費者と企業ユーザ向けの多くのアプリケーションおよびサービスを同時にホストできています。ビデオ会議、遠隔医療、車両安全関連のアプリケーション、その他のアプリケーションには、Mbps 単位の高速なダウンロード速度とアップロード速度が要求されるのに加え、遅延に関するミリ秒単位の厳しい要件があります。

ダウンロード速度はメガビット/秒(Mbps)、アップロード速度は Mbps、遅延はミリ秒(ms)を単位として、これら 3 つを同等に測定し、国別ネットワーク性能の測定に用いました。従来、調査ではダウンロード平均値(平均 DL)、アップロード平均値(平均 UL)、および遅延平均値(平均遅延)の特性のみに焦点が当てられていました。Mbps 単位のダウンロード速度の中央値(中央 DL)、Mbps 単位のアップロード速度の中央値(中央 UL)、およびミリ秒単位の遅延の中央値(中央遅延)を調査報告に加えたのは、エンドユーザがそれぞれの居住国で体験する速度の変動性を明らかにするためです。ほとんどの国では、速度の中央値が平均速度よりも低くなっています。これは、高い速度がより広範囲に分布しているのと比較して、低い速度は 50 パーセンタイル値以下に多く発生しているためです。数値セットの中央値は中央のポイントで、数値の半分はそれより低く、残りの半分はそれより高くなります。数値セットの平均値は、そのセット内のすべての数値の合計を項目の数で割ったものです。

150 ヵ国以上でのブロードバンド速度と遅延の分析では、ダウンロード速度、アップロード速度、ネットワーク遅延が、その地域の平均と比較すると、いくらか(または非常に)高い(または低い)値を示す場合があります。一部、国によっては十分な試験結果が得られなかったため、特定のネットワーク メトリック カテゴリ(固定またはモバイル ネットワークのダウンロード速度またはアップロード速度など)に盛り込まれなかったものもあります。正規化とデータ歪曲防止のため、今回の調査には 5 〜 95 パーセンタイル手法(固定およびモバイル ネットワークの各性能カテゴリから上位 5% と下位 5% の結果を除外する方法)を適用しています。ダウンロード速度、アップロード速度、遅延を同等に重視した結果、図 9 と図 10 の円のサイズに示されている各国のパフォーマンス インジケータが得られました。国、速度、および遅延の数値に関する詳細は、Cisco Cloud Readiness Tool [英語] をご覧ください。

図 9. 固定クラウドへの対応状況


出典:Cisco Global Cloud Index 2015、Ookla Speedtest.net/Ziff Davis





図 10. モバイル クラウドへの対応状況


出典:Cisco Global Cloud Index 2015、Ookla Speedtest.net/Ziff Davis





上位国


表 1 と表 2 は、2015 年に固定ネットワークとモバイル ネットワークのおける性能面で上位に位置付けられた国を示しています。10 ヵ国のうち 9 ヵ国は、固定ネットワークとモバイル ネットワークの両方で上位国に含まれています。

表 1. 2015 年度上位固定ネットワーク性能(トップ 10)の国(アルファベット順)

ダウンロード(Mbps) アップロード(Mbps) レイテンシ(ms)
デンマーク 34 24 22
香港 75 67 41
アイスランド 35 31 23
日本 56 42 70
韓国 65 59 24
リトアニア 37 36 23
モルドバ 34 32 29
ルーマニア 46 32 29
ロシア 36 37 24
シンガポール 80 71 17

出典:Cisco Global Cloud Index 2015、Ookla Speedtest.net/Ziff Davis



表 2. 2015 年度上位モバイル ネットワーク性能(トップ 10)の国(アルファベット順)

ダウンロード(Mbps) アップロード(Mbps) レイテンシ(ms)
デンマーク 20 13 40
香港 28 24 40
アイスランド 21 20 38
日本 26 17 53
韓国 25 23 41
リトアニア 17 14 46
モルドバ 16 14 42
オランダ 23 11 33
ルーマニア 23 23 51
シンガポール 31 14 44

出典:Cisco Global Cloud Index 2015、Ookla Speedtest.net/Ziff Davis



高成長国


表 3 と表 4 は、2014 〜 2015 年にかけて、固定ネットワークとモバイル ネットワークのおける性能面で最も高い成長率を達成した国の詳細を示しています。

表 3. 2014 〜 2015 年にかけて固定ネットワーク性能で最も高い成長率を達成した国(アルファベット順)

成長率(前年比)
アフガニスタン 101%
バングラデシュ 111%
英領ケイマン諸島 117%
ヨルダン 141%
オマーン 186%
ペルー 163%
ロシア 144%
シンガポール 156%
アラブ首長国連邦 98%
ジンバブエ 142%

出典:Cisco Global Cloud Index 2015、Ookla Speedtest.net/Ziff Davis



表 4. 2014 〜 2015 年にかけてモバイル ネットワーク性能で最も高い成長率を達成した国(アルファベット順)

成長率(前年比)
ベラルーシ 471%
ブルガリア 413%
ホンジュラス 240%
イスラエル 308%
カザフスタン 278%
モルドバ 228%
ナイジェリア 218%
セルビア 524%
スーダン 240%
ベトナム 271%

出典:Cisco Global Cloud Index 2015、Ookla Speedtest.net/Ziff Davis



国別速度試験分析


2015 年の各国におけるダウンロード速度の変動を示すために、図 11 〜 16 にあるように、6 つの地域における 6 ヵ国のデータを使用しました。国の選択は無作為に行い、選択にあたって特定の基準は使用していません。エンドユーザが低い速度を体験した頻度が高いほど、利用可能なクラウド アプリケーションの使用において最適な水準以下の体験となります。代わりにユーザは、基本アプリケーションや小規模なアプリケーションを選択する可能性があります。

以下の図に示す Mbps 単位の平均速度は、各国の速度試験における全体的な平均値を表します。中央値は速度試験の中央ポイントを表します。平均値と中央値の差異が大きい場合は、速度の分布がゆがんでいることを意味します。ダウンロード速度に複数のピークがある国もありますが、これはプロバイダーが提供するサービスにさまざまな料金別コースがあるためです。また、この図には、基本レベル、中間レベル、および上級レベルの要件を表す 3 つのサンプル クラウド アプリケーションを同時に使用した状態が表わされています。

特定の国に焦点を当てた北米地域速度試験の分布:米国


図 11 は、ダウンロード速度試験における米国の平均値または中央値の分布を示しています。2014 年には、ダウンロード速度が 1.5 〜 4.5 Mbps と低い状態が頻繁に発生していました。2015 年の速度試験では、10 〜 30 パーセンタイルの範囲に加え、50 〜 70 パーセンタイルの範囲でも高い速度が測定されており、ダウンロード速度が大幅に向上していることがわかります。平均速度と中央速度の差は 8.5 Mbps です。ユーザの大部分は、サンプル アプリケーションを同時に使用した場合でも最適な結果が得られています。

図 11. ダウンロード速度分布曲線:米国


出典:Cisco Global Cloud Index, 2015





特定の国に焦点を当てた中南米地域速度試験の分布:メキシコ


図 12 は、ダウンロード速度試験におけるメキシコの平均値および中央値の分布を示しています。速度の大部分が 1.2 〜 3.7 Mbps(10 〜 40 パーセンタイル)の範囲にあり、80 〜 90 パーセンタイル(10.7 〜 18.4 Mbps)の範囲にある速度試験の結果は少数です。60 パーセンタイルを超える高い速度は広くゆるやかに分布しています。平均速度と中央速度の差は 3.1 Mbps です。ユーザの大部分は、サンプル アプリケーションを同時に使用した場合でも最適な結果が得られています。

図 12. ダウンロード速度分布曲線:メキシコ


出典:Cisco Global Cloud Index, 2015





特定の国に焦点を当てたアジア太平洋地域速度試験の分布:中国


図 13 は、ダウンロード速度試験における中国の平均値および中央値の分布を示しています。最も頻度の高い速度は 3.7 〜 9.5 Mbps(10 〜 40 パーセンタイル)の範囲にあり、80 〜 90 パーセンタイル(36 〜 65 Mbps)の範囲にある速度試験の結果は少数です。70 パーセンタイルを超える高い速度は長くゆるやかに分布しています。平均速度と中央速度の差は約 11 Mbps で、サンプルの最大の差異はこのセクションに示されています。ユーザの大部分は、サンプル アプリケーションを同時に使用した場合でも最適な結果が得られています。

図 13. ダウンロード速度分布曲線:中国


出典:Cisco Global Cloud Index, 2015





特定の国に焦点を当てた中央および東ヨーロッパ地域速度試験の分布:ロシア


図 14 は、ダウンロード速度試験におけるロシアの平均値および中央値の分布を示しています。最も多く発生している速度は 3.4 〜 10 Mbps(10 〜 30 パーセンタイル)の範囲にあり、63.8 〜 75 Mbps(70 〜 90 パーセンタイル)の範囲にある速度試験の結果は少数です。50 パーセンタイルを超える高い速度は長くゆるやかに分布しています。平均速度と中央速度の差は 9.5 Mbps です。ユーザの大部分は、サンプル アプリケーションを同時に使用した場合でも最適な結果が得られています。

図 14. ダウンロード速度分布曲線:ロシア


出典:Cisco Global Cloud Index, 2015





特定の国に焦点を当てた西ヨーロッパ地域速度試験の分布:英国


図 15 は、ダウンロード速度試験における英国の平均値および中央値の分布を示しています。最も多く発生している速度は 2.8 〜 11.6 Mbps(10 〜 40 パーセンタイル)の範囲にあり、43 〜 59.4 Mbps(80 〜 90 パーセンタイル)の範囲にある速度試験の結果は少数です。60 パーセンタイルを超える高い速度は長くゆるやかに分布しています。平均速度と中央速度の差は約 8 Mbps です。ユーザの大部分は、サンプル アプリケーションを同時に使用した場合でも最適な結果が得られています。

図 15. ダウンロード速度分布曲線:英国


出典:Cisco Global Cloud Index, 2015





特定の国に焦点を当てた中東およびアフリカ地域速度試験の分布:南アフリカ


図 16 は、ダウンロード速度試験における南アフリカの平均値および中央値の分布を示しています。これまでのグラフでは、最も多く発生している速度が 10 〜 30 パーセンタイルの範囲にありましたが、このグラフでは、ダウンロード速度の大部分が 3.1 〜 4.1 Mbps(40 〜 70 パーセンタイル)の範囲にあります。平均ダウンロード速度は中央値とほとんど同じです。ユーザの半数強が、サンプル アプリケーションを同時に使用した場合でも最適な結果が得られています。

図 16. ダウンロード速度分布曲線:南アフリカ


出典:Cisco Global Cloud Index, 2015





まとめ


各国のクラウド対応状況を左右する要因は、人口統計学的なもの、経済学的なもの、ネットワークに関係するものなどさまざまで、そのすべての要因が重要なものです。多くの民間企業と公共団体が、デジタル化と国の将来のクラウド ネットワーク性能の進化のためのエコシステムに関与しています。

現時点では、モバイル ネットワークよりも固定ネットワークの方が、アップロード速度、ダウンロード速度、遅延時間の点で優れています。ただし、固定ネットワークとモバイル ネットワークの性能の差は急速に縮まっています。世界中で第 3 世代や第 4 世代(3G および 4G)ロング ターム エボリューション(LTE)などの高度なモバイル技術の導入が拡大し、タブレット、スマートフォンといった次世代デバイスのワイヤレス接続への需要が高まる中、近い将来、固定ネットワークとモバイル ネットワークの性能の差はさらに縮まっていくことが見込まれます。

地域の平均ネットワーク性能を大幅に上回る平均ネットワーク性能をもつ国もあります。高度なクラウド サービスに対応できる国は増加していますが、今後、ネットワークを介して提供される広帯域サービス(UHD ビデオ ストリーミングなど)によって、これらの国のクラウド トラフィックの増加率は大幅に伸びることが予想されます。

ビジネス向けクラウド サービスの観点では、現在、多くのネットワークが中間レベルのビジネス アプリケーション(エンタープライズ リソース プランニング、顧客リソース管理、基本的なビデオ会議など)をサポートしており、中には高度レベルのビジネス アプリケーション(高画質ビデオや音声会議など)をサポートしているネットワークもあります。必要なインフラストラクチャを整備すれば、あらゆる規模のビジネスや企業が、こうした生産性向上アプリケーションや通信サービスを効果的に導入できるようになります。

関連情報


詳細については、www.cisco.com/jp/go/cloudindex を参照してください。












[1] これは、Speedtest.net [英語] によって測定されたもので、Web サーバとクライアントとの間で小型バイナリ ファイルをダウンロードおよびアップロードすることで、接続速度(kbps)を予測します。

[2] http://www.channelnomics.com/channelnomics-us/news/2424142/saas-adoption-boosts-enterprise-software-fortunes [英語]

[3] http://www.lifehealthpro.com/2015/01/07/in-5-years-millennials-will-make-up-50-of-the-work [英語]

[4] 天然資源保護協議会:www.nrdc.org/energy/files/data-center-efficiency-assessment-IP.pdf [英語]