Cisco 4400 シリーズ Wireless LAN Controller

Cisco Unified Wireless Network ソフトウェア Release 3.2

Product Bulletin





Cisco Unified Wireless Network ソフトウェア Release 3.2


シスコシステムズは Cisco® Unified Wireless Network ソフトウェア Release 3.2 を発表しました。このリリースでは Cisco Centralized Wireless LAN ソフトウェア Release 3.1 で提供される機能のほかに、新しい機能がサポートされています。このソフトウェア リリースでサポートされる新機能は次のとおりです。

  • Cisco Catalyst® 6500 シリーズ Wireless Services Module(WiSM)
  • サービス統合型ルータ用 Cisco Wireless LAN Controller Module(WLCM)
  • Cisco Wireless Control System(WCS)の無線メッシュ拡張機能
  • Cisco 2700 シリーズ Wireless Location Appliance の拡張機能
  • マルチキャスト パフォーマンスの拡張機能
  • Cisco 4400 シリーズおよび Cisco WiSM のリンク集約
  • レイヤ 3 QoS パケット マーキングの拡張機能
  • Cisco 2000 シリーズ Wireless LAN Controller のゲスト トンネル起点
  • Cisco WCS サービサビリティの向上
  • 同一 WLAN 上におけるスタティックおよびダイナミック Wired Equivalent Privacy(WEP)
  • 規制区域の更新

新機能

ここでは、Cisco Unified Wireless Network ソフトウェア Release 3.2 の新機能について説明します。これらの機能は Cisco Aironet® Lightweight アクセス ポイント、Cisco Wireless LAN Controller、Cisco 2700 シリーズ Wireless Location Appliance、および Cisco Wireless Control System(WCS)でサポートされます。

Cisco Catalyst 6500 Wireless Services Module(WiSM)

Cisco Unified Wireless Network ソフトウェア Release 3.2 は、Cisco Catalyst 6500 シリーズ用の新しい Cisco WiSM をサポートします。詳細は、以下をご覧ください。
http://www.cisco.com/jp/product/hs/ifmodule/csm/wism/

サポートする Wireless LAN Controller:Cisco WiSM

サポートするアクセス ポイント:Cisco Aironet 1000、1130、1230、1240 シリーズ Lightweight アクセス ポイント

サポートする管理インターフェイス:Cisco WCS、コントローラの Web ユーザ インターフェイス、CLI(コマンドライン インターフェイス)

サービス統合型ルータ用 Cisco Wireless LAN Controller Module(WLCM)

Cisco Unified Wireless Network ソフトウェア Release 3.2 は、サービス統合型ルータ用の新しい Cisco WLCM をサポートします。詳細は、以下をご覧ください。
http://www.cisco.com/jp/product/hs/ifmodule/cnm/wlancm/

サポートする Wireless LAN Controller:サービス統合型ルータ用 Cisco WLCM

サポートするアクセス ポイント:Cisco Aironet 1000、1130、1230、1240 シリーズ Lightweight アクセス ポイント

サポートする管理インターフェイス:Cisco WCS、コントローラの Web ユーザ インターフェイス、CLI

Cisco 2700 シリーズ Wireless Location Appliance の拡張機能

Cisco Unified Wireless Network ソフトウェア Release 3.2 では、Cisco 2700 シリーズ Wireless Location Appliance の機能を大幅に拡張しています。

  • ロケーションベースのアラート

以下のイベントが発生すると、イベント通知が Cisco 2700 シリーズ Wireless Location Appliance からプロアクティブに送信されます。

    • ゾーン検出 - 特定のエリアにおけるエンドポイントの出入り
    • 不在検出 - エンドポイントが一定のインターバル後に 802.11 ネットワークで検出不可能になった場合
    • 移動検出 - エンドポイントが移動してフロア上の特定の場所を越えた場合
  • Cisco WCS と Cisco 2700 シリーズ Wireless Location Appliance との自動同期

Cisco WCS で行われた設定の変更は、Cisco 2700 シリーズ Wireless Location Appliance に自動的に同期されます。また、その逆の同期も行われます。これまでは、ユーザ インターフェイスを使用して WCS と Wireless Location Appliance を手動で同期する必要がありました。この 2 つが同期されていないと、要素が追跡されなかったり、誤ったロケーション情報が計算されたりするなど、問題が発生することがあります。この機能により、マップやアクセス ポイントの位置を変更したあとで、設定を手動で同期する必要がなくなりました。同期は次の場合に行われます。

  • Cisco WCS で要素を変更した場合(プッシュ)
  • Cisco 2700 シリーズ Wireless Location Appliance で要素を変更した場合(プル)
  • Cisco 2700 シリーズ Wireless Location Appliance に存在する要素が、Cisco WCS ではまだ存在していない場合(自動同期化ポリシーによってこれらの要素がプルされます)

また、Cisco 2700 シリーズ Wireless Location Appliance と同期外れになっている要素については、Cisco WCS でアラームが生成されます。

  • 簡素化されたイメージのインストール

1 つの ISO ファイルから、システムをすべてインストールできます。このファイルには、オペレーティング システムと Cisco 2700 シリーズ Wireless Location Appliance イメージの両方が含まれています。

Wireless Location Appliance 拡張機能の利点

  • ロケーションベースのアラートにより、ロケーション座標と時間に関連するビジネス ポリシーをプロアクティブに実施します。
  • Cisco WCS と Cisco 2700 シリーズ Wireless Location Appliance 間の設定変更の追跡および同期の方法が改善されました。
  • Cisco 2700 シリーズ Wireless Location Appliance のインストールとメンテナンスが容易になりました。

サポートする Wireless LAN Controller:該当なし

サポートするアクセス ポイント:該当なし

サポートする管理インターフェイス:Cisco WCS

マルチキャスト パフォーマンスの拡張機能

Release 3.2 では、Cisco Unified Wireless Network のマルチキャスト パフォーマンスが大幅に最適化されています。これにより、Cisco IP/TV® などの広帯域マルチキャスト アプリケーションを無線ネットワークで実行することができます。

以前のリリースでは、コントローラで受信された各マルチキャスト フレームは、コントローラと接続している各アクセス ポイントに Lightweight Access Point Protocol(LWAPP)トンネル経由でユニキャストされていました(図 1 を参照)。

図 1 従来のマルチキャスト転送メカニズム

図 1 従来のマルチキャスト転送メカニズム

そのため、プラットフォームによっては、コントローラは各マルチキャスト パケットのコピーを最大 300 まで生成する必要がありました。このメカニズムは、コントローラの処理負担が大きく、ネットワークに大量のパケットがフラッディングされるので非効率的です。

Release 3.2 では、より効率的な方法でコントローラからアクセス ポイントにマルチキャスト トラフィックを配信できます。各マルチキャスト パケットを、LWAPP トンネル経由で各アクセス ポイントにユニキャストする代わりに、LWAPP マルチキャスト グループを使用してマルチキャスト パケットを各アクセス ポイントに配信します。メカニズムは次のとおりです。

  1. アクセス ポイントは起動時に Internet Group Management Protocol(IGMP)加入要求を発行し、LWAPP マルチキャスト グループに加入します。
  2. コントローラはマルチキャスト パケットを受信すると、管理インターフェイスを通じてそのパケットを LWAPP マルチキャスト グループに送信します。
  3. ネットワークは必要に応じてマルチキャスト パケットを複製し、LWAPP マルチキャスト グループに加入した各アクセス ポイントにパケットを配信します(図 2)。
図 2 機能が拡張されたマルチキャスト転送メカニズム

図 2 機能が拡張されたマルチキャスト転送メカニズム

このメカニズムを機能させるには、コントローラとアクセス ポイント間のネットワークがマルチキャスト対応になっていることが必要です。ただし、コントローラは、ネットワークがマルチキャストをサポートしない場合に備えて、従来のマルチキャスト転送メカニズムも引き続きサポートします。オプションの設定により、2 種類のメカニズムのいずれかを選択できます。

マルチキャスト パフォーマンスに関する注意事項

  • マルチキャスト パフォーマンス拡張機能を使用するには、Wireless LAN Controller がレイヤ 3 LWAPP モードで動作している必要があります。
  • コントローラとアクセス ポイント間のネットワークが複数のレイヤ 3 サブネットで構成されている場合は、Protocol-Independent Multicast(PIM)など、マルチキャスト ルーティング プロトコルを有効にする必要があります。
  • LWAPP マルチキャスト グループに使用するマルチキャスト アドレスは、システムで設定できます。コントローラは加入プロセス中に、LWAPP マルチキャスト グループ アドレスを LWAPP アクセス ポイントにダウンロードします。管理者がマルチキャスト グループを変更すると、アクセス ポイントに変更が通知され、アクセス ポイントはそれまでのグループ アドレスから脱退して新しいグループ アドレスに加入します。
  • 同じクラスタ(モビリティ グループ)に属するすべてのコントローラは、LWAPP マルチキャスト グループと同じマルチキャスト アドレスを使用する必要があります。
  • マルチキャスト パケットは最低レベルの QoS で送信されます。
  • WLAN 上のマルチキャスト トラフィックは、すべてのアクセス ポイントから送信されます。マルチキャスト トラフィックを要求したクライアントに対応付けられていない(すなわち、IGMP スヌーピングのない)アクセス ポイントにも等しく送信されます。
  • アクセス ポイントは IGMPv1 を使用して LWAPP マルチキャスト グループに加入します。
  • モビリティ イベント(クライアントが自身のアンカー コントローラのアクセス ポイントから外部コントローラのアクセス ポイントに移動する場合)が発生したときに、クライアントがマルチキャスト パケットを受信できるのは、次のいずれかの条件が成立する場合のみです。
    • 外部コントローラが、クライアントの存在する VLAN に接続可能である場合。この場合、外部コントローラがクライアントのアンカー コントローラになり、クライアントは引き続きマルチキャスト ストリームを受信します。
    • 外部コントローラの別のクライアント(ローミング中のクライアントと同じ VLAN に存在)が、同じマルチキャスト ストリームをすでに受信している場合
  • 同じ VLAN に接続されているすべてのコントローラは、同じマルチキャスト パケットを LWAPP マルチキャスト グループに転送します。その結果、マルチキャスト パケットの複数のコピーが LWAPP マルチキャスト グループに送信されます。ただしアクセス ポイントは、現在加入しているコントローラが送信したマルチキャスト パケットのみを受信し、それ以外のコピーは廃棄します。したがって、無線クライアントに無線で送信されるのは、マルチキャスト パケットの 1 つのコピーだけです。
  • Cisco 4100 シリーズ Wireless LAN Controller、Airespace 4000 シリーズ Wireless Switch、および Airespace 4100 シリーズ Wireless LAN Appliance では、マルチキャスト パフォーマンス拡張機能は使用できません。

マルチキャスト パフォーマンスの向上による利点

  • マルチキャスト パフォーマンスの向上により、Cisco IP/TV などの広帯域マルチキャスト アプリケーションを無線ネットワークで実行できます。
  • マルチキャスト パケットの複製は、ネットワーク内の必要な箇所だけで行われるため、有線ネットワーク帯域幅が節約されます。

サポートする Wireless LAN Controller:Cisco 2000 および 4400 シリーズ Wireless LAN Controller、Cisco WiSM、サービス統合型ルータ用 Cisco WLCM

サポートするアクセス ポイント:Cisco Aironet 1000、1130、1230、1240 シリーズ Lightweight アクセス ポイント

サポートする管理インターフェイス:Cisco WCS、コントローラの Web ユーザ インターフェイス、CLI

Cisco 4400 シリーズおよび Cisco WiSM のリンク集約

Cisco 4400 シリーズ Wireless LAN Controller とネットワーク インフラストラクチャ間の高速接続は、リンク集約によって効率的に実現します。トラフィックがチャネル内のリンク間でロード シェアリングされるだけでなく、リンクの 1 つに障害が発生した場合には冗長機能が働きます。また、設定や設計も簡単です。必要とされるのは、AP-Manager インターフェイス 1 つだけで、バックアップ インターフェイスは不要です。すべてのインターフェイスでリンク集約バンドルの合計帯域幅を使用できます。

リンク集約では、Cisco EtherChannel® を使用して、Cisco 4404 Wireless LAN Controller 上の 4 つの物理イーサネット ポート(4402 の場合は 2 つ)をすべて組み合わせて、リンク集約バンドルと呼ばれる 1 つの論理チャネルにします。次の図 3 および図 4 を参照してください。

図 3 Cisco 4402 のリンク集約

図 3 Cisco 4402 のリンク集約

図 4 Cisco 4404 のリンク集約

図 4 Cisco 4404 のリンク集約

Cisco Catalyst 6500 シリーズ WiSM でもリンク集約が採用されています。WiSM は、2 つの Cisco 4404 Wireless LAN Controller サブシステムで構成されています。4404 サブシステムごとに 4 つのギガビット リンクが集約されます(図 5 を参照)。

図 5 Cisco WiSM のリンク集約

図 5 Cisco WiSM のリンク集約

Cisco WiSM ではリンク集約がデフォルトで有効に設定されており、無効にはできないので注意してください。

リンク集約に関する注意事項

  • リンク集約の設定を変更する場合は、システムのリブートが必要です。
  • リンク集約を有効にすると、既存のインターフェイスは次のように変更されます。
    • 管理インターフェイスはリンク集約ポートに移動します。
    • スタティック AP-Manager インターフェイスはリンク集約ポートに移動します。ダイナミック AP-Manager インターフェイスはシステムからすべて削除されます。
    • VLAN タグ付きのダイナミック インターフェイスはすべてリンク集約ポートに移動します。タグなしのインターフェイスはシステムから削除されます。
  • リンク集約を無効にすると、既存のインターフェイスは次のように変更されます。
    • 管理インターフェイスはポート 1 に移動します。
    • スタティック AP-Manager インターフェイスはポート 1 に移動します。
    • ダイナミック インターフェイスはすべてポート 1 に移動します。
  • リンク間でトラフィック負荷を分散するメカニズムは、コントローラの接続先であるイーサネット スイッチによって左右されます。コントローラはパケットを受信しても、その同じポートからパケットを送信するだけです。たとえば、LWAPP パケットがアクセス ポイントからコントローラの物理ポート 1 に着信した場合、コントローラは LWAPP ラッパーを削除し、パケットの処理を行ってから物理ポート 1 のネットワークに転送します。
  • Cisco WiSM ではリンク集約がデフォルトで有効に設定されており、無効にはできません。

リンク集約の利点

  • リンクの冗長性 - バンドル内のいずれかのリンクがダウンすると、トラフィックは他のリンクに自動的に移行します。物理リンクが 1 つでも機能していれば、システムは動作し続け、アクセス ポイントはスイッチに接続された状態を保持するため、ユーザへのデータ サービスが中断されません。
  • 管理インターフェイスとダイナミック インターフェイスのプライマリ ポートおよびバックアップ ポートの設定の複雑さを解消 - リンク集約バンドルにはリンク障害に対する保護機能が組み込まれているので、ネットワーク管理者による設定が不要です。
  • 簡素化された設定 - 複数の AP-Manager インターフェイスを使用する必要がありません。1 つの AP-Manager インターフェイスをシステムで定義するだけです。
  • 簡素化されたネットワーク設計 - トラフィック エンジニアリングを必要とせずに、複数の物理インターフェイス間でトラフィックを確実に分散させることができます。コントローラのすべての論理インターフェイスで、リンク集約バンドルの合計帯域幅を使用できます。

サポートする Wireless LAN Controller:Cisco 4400 シリーズ Wireless LAN Controller、Cisco WiSM

サポートするアクセス ポイント:該当なし

サポートする管理インターフェイス:Cisco WCS、コントローラの Web ユーザ インターフェイス、CLI

レイヤ 3 QoS パケット マーキングの拡張機能

Wireless LAN Controller および Lightweight アクセス ポイントによって送信されるパケットに対し、レイヤ 3 IP Differentiated Services Code Point(DSCP)マーキングがサポートされるようになりました。また、アクセス ポイントによるレイヤ 3 情報の使用方法も拡張され、アクセス ポイントから無線クライアントへの正確な無線トラフィックの優先順位付けがパケットに適用されます。

中央集中型の無線 LAN アーキテクチャでは、無線 LAN データはアクセス ポイントと Wireless LAN Controller の間で LWAPP によってトンネリングされます。このトンネル上で元の QoS 分類を保つには、カプセル化されたデータ パケットの QoS 設定値が、外側トンネル パケットのレイヤ 2(802.1p)およびレイヤ 3(IP DSCP)フィールドに適切にマッピングされる必要があります(図 6 を参照)。

図 6 QoS パケット マーキングのマッピング

図 6 QoS パケット マーキングのマッピング

たとえば、WLAN クライアントによって 802.11e トラフィックが送信される場合、そのフレームには User Priority(UP)分類が付けられます。Wireless LAN Controller に着信するまでの間に、適切なプライオリティがパケットに適用されるようにするには、アクセス ポイントはこの 802.11e 分類を、フレームの入った LWAPP パケットの DSCP 値にマッピングする必要があります。Wireless LAN Controller からアクセス ポイントに送信される LWAPP パケットについても、同じプロセスを実行しなければなりません。また、LWAPP パケットにも適切なプライオリティが与えられるように、アクセス ポイントおよび Wireless LAN Controller の両方で、802.11e 以外のクライアントのトラフィックを分類するメカニズムも必要です。

表 1 に、パケットに対して実行されるさまざまなマッピングの詳細を示します。表 2 に、実行される変換処理を示します。

表 1 QoS パケット マーキングのマッピング

# 送信元 宛先 UP(802.1p/802.11e) IP DSCP
1 コントローラ アクセス ポイント 着信パケットの DSCP 値を AVVID 802.1p UP 値に変換します。 着信パケットから DSCP 値をコピーします。
2 アクセス ポイント 無線クライアント WMM クライアント:着信 LWAPP パケットの DSCP 値を 802.11e UP 値に変換します。この値をポリシングして、クライアントに割り当てられた WLAN QoS ポリシーの最大許容値を超えないようにします。UP 値に対応する 802.11 Tx キューにパケットを格納します。
通常のクライアント:クライアントに割り当てられた WLAN QoS ポリシーの 802.11 Tx キュー(デフォルト)にパケットを格納します。
該当なし(元の DSCP 値が残されます)
3 アクセス ポイント コントローラ 該当なし(アクセス ポイントは 802.1Q/802.1p タグをサポートしません) WMM クライアント:802.11e UP 値をポリシングして、クライアントに割り当てられた QoS ポリシーの最大許容値を超えないようにします。この値を DSCP 値に変換します。
通常のクライアント:クライアントに割り当てられた QoS ポリシーの 802.11e UP 値を使用します。この値を DSCP 値に変換します。
4 コントローラ イーサネット スイッチ 着信 LWAPP パケットの DSCP 値を 802.1p UP 値に変換します。 該当なし(元の DSCP 値が残されます)


表 2 に、802.11e/802.1p UP 値と IP DSCP 値の間で実行される変換処理を示します。Cisco AVVID(Architecture for Voice, Video and Integrated Data)で 802.1 UP から IP DSCP への変換が定義され、IEEE で IP DSCP から 802.11e UP への変換が定義されているので、2 種類の変換を使用する必要があります。

表 2 QoS パケット マーキングの変換

Cisco AVVID 802.1p
UP ベースのトラフィック タイプ
Cisco AVVID IP DSCP Cisco AVVID 802.1p UP IEEE 802.11e UP
ネットワーク制御 - 7 - ネットワーク制御専用に予約済み
ネットワーク間制御 48 6 7(AC_VO) LWAPP 制御
音声 46(EF) 5 6(AC_VO) コントローラ:Platinum QoS プロファイル
ビデオ 34(AF41) 4 5(AC_VI) コントローラ:Gold QoS プロファイル
音声制御 26(AF31) 3 4(AC_VI) -
ベストエフォート 0(BE) 0 3(AC_BE)
0(AC_BE)
コントローラ:Silver QoS プロファイル
-
バックグラウンド(Cisco AVVID Gold バックグラウンド) 18(AF21) 2 2(AC_BK) -
バックグラウンド(Cisco AVVID Silver バックグラウンド) 10(AF11) 1 1(AC_BK) コントローラ:Bronze QoS プロファイル


レイヤ 3 QoS パケット マーキング拡張機能に関する注意事項

  • レイヤ 2 LWAPP を使用する場合は、レイヤ 3 QoS はサポートされません。QoS マーキングには 802.1p タグを使用し、パケットに適切な QoS レベルを与える必要があります。
  • レイヤ 3 QoS パケット マーキングの変換処理は、設定不可能です。

レイヤ 3 QoS パケット マーキング拡張機能の利点

  • パケットは、エンドツーエンドで適切な QoS 処理を受けられます。
  • 802.11e UP/802.1p および IP DSCP 値のポリシングにより、無線エンドポイントがネットワークの QoS ポリシーに確実に適合します。

サポートする Wireless LAN Controller:Cisco 2000、4100、および 4400 シリーズ Wireless LAN Controller、Cisco WiSM、サービス統合型ルータ用 Cisco WLCM、Airespace 3500、4000、および 4100 シリーズ Wireless LAN Controller

サポートするアクセス ポイント:Cisco Aironet 1000、1130、1230、1240 シリーズ Lightweight アクセス ポイント

サポートする管理インターフェイス:該当なし

Cisco 2000 シリーズ Wireless LAN Controller のゲスト トンネル起点

Cisco Unified Wireless Network ソフトウェア Release 3.0 で初めて導入されたゲスト トンネリング機能は、企業の無線ネットワークにアクセスするゲスト ユーザへのセキュリティを強化します。ゲスト トンネリング機能についての詳細は、Cisco Unified Wireless Network ソフトウェア Release 3.0(http://www.cisco.com/en/US/products/ps6366/prod_bulletin0900aecd802d2742.html)を参照してください。Release 3.0 の場合、Cisco 2000 シリーズ Wireless LAN Controller ではこの機能を使用することができませんでした。Release 3.2 では、Cisco 2000 シリーズがゲスト トンネルの起点としてサポートされます。また、サービス統合型ルータ用 Cisco WLCM でもこの機能を使用できます。これらのプラットフォームは通常、リモート オフィスで配備されます。これらのコントローラを起点に DMZ 内のゲスト コントローラまでゲスト トンネルを利用できるので、リモート オフィスでは柔軟かつ安全にゲスト アクセスを提供できます。

図 7 Cisco 2000 シリーズ Wireless LAN Controller によるゲスト トンネリング

図 7 Cisco 2000 シリーズ Wireless LAN Controller によるゲスト トンネリング
※ 画像をクリックすると、大きく表示されます。popup_icon

Cisco 2000 シリーズのゲスト トンネル起点に関する注意事項

  • ゲスト ユーザの IP アドレスは、DMZ によって管理されます。
  • ユーザ トラフィックはすべて、通常の Wireless LAN Controller と仮想アンカー Wireless LAN Controller 間の Ethernet over IP(EoIP)トンネル上で転送されます。仮想アンカー Wireless LAN Controller は、クライアントがネットワークで移動する際のアンカーとなります。
  • クライアント デバイスが Wireless LAN Controller 間をローミングするとき、モビリティがサポートされます。
  • それぞれの仮想アンカー コントローラは、さまざまな「内部」コントローラからのトンネルを 40 個サポートできます。これらのトンネルは、各コントローラから SSID ごとに仮想アンカーを使用して確立されます。したがって、多数の無線クライアントがトンネルを使用できます。
  • Cisco 2000 シリーズ Wireless LAN Controller および WLCM は、ゲスト トンネルを終端できないので、仮想アンカー コントローラとして使用することはできません。これらのコントローラは、ゲスト トンネルの起点としてのみ使用できます。

Cisco 2000 シリーズのゲスト トンネル起点機能の利点

  • リモート サイトで Cisco 2000 シリーズ Wireless LAN Controller またはサービス統合型ルータ用 Cisco WLCM をご使用のお客様は、ゲスト トンネリング機能を使用することにより、企業の無線ネットワークにアクセスするゲスト ユーザへのセキュリティを強化できます。

サポートする Wireless LAN Controller:Cisco 2000 シリーズ Wireless LAN Controller、サービス統合型ルータ用 Cisco WLCM、Airespace 3500 シリーズ Wireless LAN Controller(Cisco 4100 および 4400 シリーズ、Cisco WiSM、Airespace 4000 および 4100 シリーズではすでにサポートされています)

サポートするアクセス ポイント:該当なし

サポートする管理インターフェイス:Cisco WCS、コントローラの Web ユーザ インターフェイス、CLI

Cisco WCS サービサビリティの向上

Cisco WCS サービサビリティは次のように改善されています。

  • 自動バックアップのスケジュールをユーザ側で設定できます。
  • サーバの動作時にクライアントがログインした状態で、バックアップを実行できます。
  • GUI と CLI の両方で、バックアップと復元を実行できます。
  • Cisco WCS バックアップ ファイルが単一の圧縮ファイルになりました。
  • Cisco WCS の Linux バージョンをサービスとしてインストールできるようになりました。

Cisco WCS サービサビリティの向上による利点

  • オフピークの時間帯にバックアップを自動的に実行できます。
  • Cisco WCS を使用しているアクティブ ユーザに影響を与えずにバックアップを実行できます。
  • 単一の圧縮バックアップ ファイルにより、ファイル転送時間が短縮され、ディスク容量が節約されるとともに、バックアップ ファイルの管理が容易になります。
  • Linux システムに簡単にインストールできます。

サポートする Wireless LAN Controller:該当なし

サポートするアクセス ポイント:該当なし

サポートする管理インターフェイス:Cisco WCS

同一 WLAN 上におけるスタティックおよびダイナミック WEP

Cisco Unified Wireless Network ソフトウェアの従来のリリースでは、スタティック WEP とダイナミック WEP の両方を同じ WLAN 上で使用することができず、スタティック WEP 用とダイナミック WEP 用に、それぞれ別の WLAN を設定する必要がありました。Release 3.2 では、同じ WLAN 上でスタティック WEP とダイナミック WEP を使用できます。

スタティックおよびダイナミック WEP を同じ WLAN 上で使用することの利点

  • セキュア WLAN の展開を柔軟に行うことができます。

サポートする Wireless LAN Controller:Cisco 2000、4100、および 4400 シリーズ Wireless LAN Controller、Cisco WiSM、サービス統合型ルータ用 Cisco WLCM、Airespace 3500、4000、および 4100 シリーズ Wireless LAN Controller

サポートするアクセス ポイント:Cisco Aironet 1000、1130、1230、1240 シリーズ Lightweight アクセス ポイント

サポートする管理インターフェイス:Cisco WCS、コントローラの Web ユーザ インターフェイス、CLI

規制区域の更新

規制基準の変更は世界中で絶えず行われています。このような変更に対応し、最新の状態を保つために、Cisco Unified Wireless Network ソフトウェア Release 3.2 には、規制区域に関する次の更新が組み込まれています。

  • -P 規制区域の追加により、日本向けの新しい 802.11a チャネル設定およびパワー設定をサポートしています。次のアクセス ポイントを組み合わせて使用できます。
    • 新しいすべての -P アクセス ポイント(国別コード JP2) - 標準の 2.4 GHz チャネルのほか、新しい周波数プランの UNII 1 および UNII 2 の変更が完全にサポートされています。
    • 旧「ブランク」および -J アクセス ポイントの混合(国別コード JP) - 標準の 2.4 GHz チャネルのほか、レガシーの 5 GHz 周波数プランを使用して動作するすべてのアクセス ポイント
    • 旧「ブランク」、-J、および -P アクセス ポイントの混合(国別コード JP) - 2.4 GHz チャネルではすべてのアクセス ポイントが動作可能ですが、5 GHz では「ブランク」および -J アクセス ポイントだけが動作可能であり、非シフト型 UNII 1 チャネルだけがサポートされます。この動作モードの -P アクセス ポイントは、5 GHz 帯では動作しません。
    • 旧「ブランク」、-J、および -P アクセス ポイントの混合(国別コード JP2) - 2.4 GHz チャネルではすべてのアクセス ポイントが動作可能ですが、5 GHz では -P アクセス ポイントだけが動作可能であり、シフト型 UNII 1 チャネルと新しい UNII 2 チャネルがサポートされます。
  • -K 規制区域の追加により、韓国で 802.11a がサポートされます。
  • -I 規制区域が変更され、802.11a のサポートが追加されました。
  • マレーシアで 802.11a を使用できるようになりました。
  • Wireless LAN Controller で設定できる国別コードの一覧に、アルゼンチンが追加されました。
  • Wireless LAN Controller で設定できる国別コードの一覧に、ブラジルが追加されました。

規制区域の更新による利点:

  • 日本で使用可能になった新しい 802.11a 周波数を使用できます。
  • 韓国、イスラエル、およびマレーシアで 802.11a を使用できます。
  • アルゼンチンとブラジルで Lightweight アクセス ポイントによる Cisco WLAN を使用できます。

サポートする Wireless LAN Controller:Cisco 2000、4100、および 4400 シリーズ Wireless LAN Controller、Cisco WiSM、サービス統合型ルータ用 Cisco WLCM、Airespace 3500、4000、および 4100 シリーズ Wireless LAN Controller

サポートするアクセス ポイント:Cisco Aironet 1000、1130、1230、1240 シリーズ Lightweight アクセス ポイント

サポートする管理インターフェイス:Cisco WCS、コントローラの Web ユーザ インターフェイス、CLI


新リリースのソフトウェアのダウンロード

Cisco Unified Wireless Network ソフトウェア Release 3.2 は、Cisco Wireless Software Display Tables からダウンロードしてください。


関連情報

Cisco WLAN 製品の詳細については、次の URL を参照してください。
http://www.cisco.com/jp/go/wireless/

Cisco Unified Wireless Network の詳細については、次の URL を参照してください。
http://www.cisco.com/jp/go/unifiedwireless/

ワイヤレス セキュリティの詳細については、次の URL を参照してください。
http://www.cisco.com/jp/solution/netsol/mobility/lan_sec/

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