シスコ ブレード スイッチ(HP 向け)

Cisco N ポート バーチャライザと FlexAttach:大規模ブレード サーバ ファイバ チャネル SAN 展開の簡素化

ソリューション概要





Cisco N ポート バーチャライザと FlexAttach:大規模ブレード サーバ ファイバ チャネル SAN 展開の簡素化



概要

このホワイト ペーパーの対象読者は、ブレード サーバを SAN 接続で展開する計画があるサーバ管理者およびストレージ管理者です。

このホワイト ペーパーではまず、サーバ管理者およびストレージ管理者がブレード サーバを SAN 接続で展開する際に直面する課題を取り上げます。次に、このような課題に対するシスコのファイバ チャネル SAN ブレード スイッチを用いたソリューションを示します。さらに、お客様への包括的なバリュープロポジションを示します。

課題

大企業では、ブレード サーバの展開が増えつつあります。業界アナリストによると、ブレード サーバはサーバ市場の中で最も急速に成長している分野であり、その数は今後数年で激増すると見られています。ニーズを満たし、ストレージを集中化して電力効率を高め、サーバ交換を容易にし、仮想環境を展開するために、大企業ではブレード サーバをファイバ チャネル SAN に接続することが増えています。

ファイバ チャネル SAN ブレード スイッチ展開の規模が大きくなると、課題も生まれます。企業は次のようなことを求めています。

  • スケーラビリティの問題を気にせずに数百台のブレード スイッチを SAN コアに接続するための簡単な方法
  • ブレード スイッチをマルチベンダーの SAN コアに接続できること
  • サーバ管理者が SAN 管理者の手を借りずにサーバを移動、追加、変更できる柔軟性
  • SAN を統合および仮想化して最高レベルの復元力を実現し、簡単な管理ツールを使用できること

シスコはこのような課題に対処するためにブレード スイッチ ソリューションを進化させ続け、Cisco® N ポート バーチャライザ(NPV)と Cisco FlexAttach を導入しました。

ビジネス上の利点

シスコのソリューションでは、次のようなビジネス上の利点が得られます。

  • 大規模ファイバ チャネル SAN 展開に対応可能な高スケーラビリティ
  • 任意の SAN コアとの透過的な相互運用性
  • サーバのモビリティ:追加、移動、および変更を柔軟に行うことが可能
  • 統合、分割、および障害隔離を実現する仮想 SAN(VSAN)
  • エンタープライズ クラスのハイアベイラビリティ
  • 管理の簡素化

シスコのソリューション

Cisco NPV と Cisco FlexAttach には、いくつかの重要な利点があります。

Cisco N ポート バーチャライザ

Cisco NPV を使用すると、ブレード スイッチ(およびその他のエッジ スイッチ)はホスト バス アダプタ(HBA)アグリゲータとして動作できるようになります。ブレード サーバを使用する企業は、Cisco NPV を有効にすれば、ハードウェアやソフトウェアを追加しなくても、大規模 SAN を展開して任意のベンダーの SAN コアで運用できるようになります。この機能は、Cisco MDS 9000 SAN-OS ソフトウェア リリース 3.2(1a) 以降で利用できます。

シスコのブレード スイッチは、NPV モードで使用されているとき、SAN ファブリックからはスイッチとして認識されません。代わりに、このスイッチは HBA アグリゲータとして機能します。Cisco NPV は、N ポート ID バーチャライゼーション(NPIV)という業界標準機能をサポートおよび実行するために、コア スイッチを利用しています。図 1 に示すように、ブレード スイッチは F ポートと、N ポート プロキシ(NP)ポートによる SAN コアへのアップリンクを使用してサーバに接続しています。シスコのブレード スイッチは VSAN に対応しています。特定の VSAN に接続されたすべてのサーバからのトラフィックは、その VSAN を伝送する NP ポート上のコアにアップリンクされます。また、Cisco NPV の高度なトラフィック管理機能によって、設定の柔軟性が大幅に高まります。

図 1.	Cisco NPV の展開シナリオ

図 1. Cisco NPV の展開シナリオ


Cisco NPV の主な利点

使用するドメイン ID の削減とスケーラビリティの向上

大規模なブレード サーバ展開を行う際の大きな課題の 1 つは、必要なファイバ チャネル ドメイン ID の数です。ブレード サーバ内のファイバ チャネル ブレード スイッチのそれぞれがファイバ チャネル ドメイン ID を使用し、最大 16 台のブレード サーバにファイバ チャネル接続を提供します。たとえば、ブレード サーバ 1,000 台の展開に必要なファイバ チャネル ブレード スイッチは最大 63 個で、これは 63 のファイバ チャネル ドメイン ID に相当します。冗長構成の場合は、ファイバ チャネル ブレード スイッチが最大 126 個、つまり 126 のファイバ チャネル ドメイン ID が必要になります。ストレージ アレイ プロバイダーは SAN 内のファイバ チャネル ドメイン ID の数に上限を設けているので、この構成で展開することは困難です。理論上の上限は 239 ですが、一般的な値は 50 未満です。

Cisco NPV を設定すると、ファイバ チャネル ブレード スイッチは HBA のように動作し、ファイバ チャネル ドメイン ID を使用しません。代わりに、コア SAN のブレード サーバ用のファイバ チャネル ID(FCID)が取得されます。したがって、ブレード サーバ 1,000 台の展開の場合、使用されるファイバ チャネル ドメイン ID は 2 つ程度です。

マルチベンダー環境での透過的な相互運用性

マルチベンダー SAN 間で既存のスイッチどうしを相互運用するには、特殊な相互運用モードを設定して、進行中のプロセスを慎重に管理する必要があります。

Cisco NPV を設定すると、ファイバ チャネル ブレード スイッチは HBA のように動作し、マルチベンダー環境での透過的な相互運用が実現します。NPV が有効になっているシスコ ファイバ チャネル ブレード スイッチとコア SAN の間の相互運用性は、N ポートと F ポートの間の接続を使用して SAN と接続されているサーバの相互運用性と同じです。

高度なトラフィック管理

シスコ ファイバ チャネル ブレード スイッチは、高度なトラフィック管理機能を備えています。同じ VSAN 内のサーバからのトラフィックは、その VSAN を伝送するすべてのアップリンク NP ポートの間で自動的にロード バランシングされます。サーバはラウンドロビン方式で均等に分散されます。また、各サーバで使用される NP ポート アップリンクを指定できます。このオプションを使用すると、独自のトラフィック エンジニアリング ポリシーを実装できます。

NP ポート アップリンクに障害が発生した場合、障害が発生した NP ポート アップリンク上のすべてのサーバは、残りの使用可能な NP ポートの間で再分散されます。リンクが再び使用可能になると、サーバは自動的に均等に再分散されます。この場合も、手動操作は不要です。

Cisco FlexAttach

ブレード サーバを使用する場合に Cisco FlexAttach を有効にすると、SAN スイッチやストレージ アレイを再構成したりハードウェアやソフトウェアを追加購入しなくても、サーバを柔軟に追加、移動、交換できます。この機能は、Cisco MDS 9000 SAN-OS ソフトウェア リリース 3.3(1a) 以降で利用できます。

Cisco FlexAttach を使用すると、サーバの SAN アイデンティティを仮想化できます。ブレード サーバ シャーシ内で、またはシャーシから外にサーバを移動したり、サーバを交換する場合でも、サーバの SAN アイデンティティは維持されます。Cisco FlexAttach は、サーバの到着前にサーバの位置を決定する場合にも便利です。図 2 に示すように、SAN アイデンティティを有効にすると、SAN スイッチやストレージ アレイの再構成が不要になります。したがって、サーバ管理者は毎回 SAN 管理者の手を借りなくてもサーバを移動、追加、変更できます。

図 2 Cisco FlexAttach の展開シナリオ

図 2 Cisco FlexAttach の展開シナリオ


Cisco FlexAttach には、次のような独自の機能があります。

  • Cisco FlexAttach は仮想サーバ環境に展開できます。したがって、各仮想マシンがそれぞれ固有の仮想ワールドワイド名(WWN)を持っている状態で Cisco NPIV を実行している仮想サーバは、Cisco FlexAttach を使用できます。
  • サーバのファイバ チャネル SAN アイデンティティは、サーバをブレード サーバ シャーシ外に移動しても維持されるので、サーバ管理者はより柔軟に作業を行うことができます。

Cisco FlexAttach の主な利点

サーバ モビリティの柔軟性

Cisco FlexAttach を使用すると、SAN スイッチやストレージ アレイを再構成することなくブレード サーバを容易に追加、移動、交換できます。Cisco FlexAttach によってサーバの SAN アイデンティティ(物理 WWN)が仮想化され、プロビジョニング用の仮想アイデンティティ(仮想 WWN)が示されます。物理サーバを変更する場合、SAN スイッチやストレージ アレイを再構成する必要はありません。仮想アイデンティティは変わらず、新しい物理アドレスは自動的に仮想アドレスにマッピングされるからです。サーバは、ブレード サーバ シャーシ外にも移動可能です。

運用効率の向上

サーバを追加、移動、または変更する場合、サーバ管理者は、SAN 管理者が SAN スイッチやストレージ アレイを再構成するまで待たなければならないことがあります。Cisco FlexAttach を使用すると、サーバの変更の際にサーバ管理者と SAN 管理者が連携する必要がなくなるため、運用を効率化できます。

Cisco ソリューションのその他の利点

VSAN による統合、分割、および障害隔離

ファブリック仮想化の業界標準規格である VSAN を利用して、複数の孤立した物理 SAN 環境を単一の物理 SAN ファブリックまたはスイッチ内に統合することで、ストレージ ネットワークをより効率的に利用できます。これは、企業の資本投資の削減にも役立ちます。ブレード スイッチ 1 台あたり最大 16 個の VSAN がサポートされます。各 VSAN は、ロール ベース アクセス コントロール(RBAC)をサポートし、独立した設定と独立したファブリック サービスを持ち、独立した SAN として機能します。各 VSAN のトラフィックは分離されます。個々のブレード サーバまたはブレード サーバのグループを 1 つの VSAN に配置できます。これにより、柔軟性と復元力を最大限まで高めることができ、VSAN 内で障害や機能停止が発生しても他の VSAN に影響が及びません。

エンタープライズ クラスのハイアベイラビリティ

Cisco NPV を Cisco MDS 9000 SAN-OS ソフトウェアの機能と組み合わせることで、ブレード サーバによる展開にエンタープライズ クラスのハイアベイラビリティを実現することができます。Cisco MDS 9000 SAN-OS ソフトウェアは、インサービス ソフトウェア アップグレード(ISSU)をサポートしており、動作を継続したままでソフトウェアをアップグレードできます。デュアル HBA を持つサーバの場合、サーバのファブリック スイッチへのデュアル ホーミングと、デュアルコア設計を組み合わせることで、シングル ポイント障害が排除されます。HBA の障害、ブレード スイッチの障害、またはリンクの障害は、接続を維持したまま対処されます。

ファイバ チャネル ブレード スイッチ管理の簡素化

Cisco Fabric Manager は、応答性が高く使いやすい GUI アプリケーションです。このアプリケーションにより、シスコ ファイバ チャネル ブレード スイッチの管理が簡素化されます。Cisco Fabric Manager では、ストレージ管理者は、検出、複数のスイッチ構成、継続的なネットワーク モニタリング、トラブルシューティングなど、ファブリック全体を対象にした管理機能を使用することができます。この強力なアプローチにより、スイッチのセットアップ時間が大幅に短縮され、ファブリック全体の信頼性が向上し、ネットワークの問題と設定の不統一を解決できる堅牢な診断が行われます。

以下の要素も管理を簡素化しています。

  • 共通の Cisco MDS 9000 SAN-OS ソフトウェアを使用し、一貫したフィーチャ セットとユーザ インターフェイスを利用できるエンドツーエンドのシスコ スイッチ
  • ポートとフローの包括的な統計情報による、高度なパフォーマンス分析と診断
  • 認証用の集中型 AAA(認証、許可、およびアカウンティング)サーバ
  • VSAN 単位の RBAC
  • 構成と管理が最小限で済む、HBA としてのスイッチ

機能サポート対応表

Cisco NPV のサポート

HP BladeSystem:Cisco MDS 9000 SAN-OS ソフトウェア リリース 3.2(1a) 以降
IBM BladeCenter:Cisco MDS 9000 SAN-OS ソフトウェア リリース 3.3(1a) 以降

FlexAttach のサポート

HP BladeSystem:Cisco MDS 9000 SAN-OS ソフトウェア リリース 3.3(1a) 以降
IBM BladeCenter:今後対応予定

まとめ

シスコは、多くの企業がブレード サーバを展開していることを認識しています。多くの場合、企業は大規模ブレード サーバ展開に対応できる、シンプルで柔軟な SAN 接続ソリューションを求めています。Cisc NPV と FlexAttach を実行するシスコ ファイバ チャネル ブレード スイッチは、このようなお客様向けの高度なスケーラビリティ、柔軟性、復元力、および管理性を備えた SAN 接続ソリューションを提供します。

関連情報

詳細については、http://www.cisco.com/jp/go/bladeswitch/ を参照してください。

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