Cisco 3800 シリーズ サービス統合型ルータ

Cisco サービス統合型ルータによるブランチ オフィス ネットワーク インフラストラクチャの総所有コストの最適化

ホワイトペーパー





Cisco サービス統合型ルータによるブランチ オフィス ネットワーク インフラストラクチャの総所有コストの最適化


分散ビジネスの興隆

世界は地球村へと進化しました。企業は、戦略的に重要な地域で存在感を確立し、独自のパートナー提携と顧客機会によって利益を獲得することの必要性を見出しています。複数の業界筋によれば、世界中のエンタープライズ従業員の 30 〜 90% はブランチ オフィス ユーザによって構成され、ビジネス リソースの 70 〜 90% はリモート ロケーションでリモート ユーザによって使用されていることがわかっています。これらのリモート従業員は、業務を滞りなく遂行するために、本社の従業員と同じアプリケーション、システム、およびツールにアクセスできる必要があります。

テクノロジーの進化はビジネス ポリシーを変化させ、さらに、ブランチ オフィス ネットワーク インフラストラクチャの変化を推進しています。ビジネスの継続性はリソースの集中化を加速させ、結果的に、より重要な資産はエンタープライズの本社およびデータセンターに移管されています。このような状況は、ブランチ オフィスおよびリモート オフィスにも波及効果をもたらしています。多くの企業は、法規制への準拠とコスト管理の要件を満たすため、ブランチ オフィスにおいてリソースの最適化と複雑さの低減に努めています。

ブランチ リソースの集中化とアクセスの強化には大きな利点がありますが、同時に、セキュリティ、遅延、およびパフォーマンスに関連する課題も生まれてきます。最適なビジネス生産性を達成できるのは、ブランチ オフィスでも本社と同じサービス レベルを利用できる場合に限られます。ブランチ オフィス ネットワークは、セキュリティで保護され、ハイアベイラビリティを実現し、リモート管理と拡張が可能である必要があります。また、メイン オフィスと同レベルのアプリケーション パフォーマンスとサービス品質を提供できる必要があります。

テクノロジーの進化とポリシーへの準拠によって実現する利点は比較的把握しやすいにもかかわらず、フル サービス ブランチを所有および運用するためのコストと複雑さは予測が困難です。既存の機器は、ブランチ オフィス拡張のニーズに対応できるだけの十分な能力を備えているでしょうか。ブランチ オフィスに新しいアプリケーションを導入する際にはどのような複雑さがあるでしょうか。新しいソリューションを実装するには、多大なコストがかかり、習得が難しいでしょうか。

ネットワークの TCO:詳細分析

すべてのネットワークには導入コストと運用コストが必要ですが、それらの投資が企業の利潤線に影響する度合いは、ブランチ オフィス ネットワーク ソリューション自体の特徴、機能、および適合性によって左右されます。

総所有コスト(TCO)が高くなる原因の一部を次に紹介します。

  • ハードウェアの多様性:一般的なブランチ オフィスでデバイスの数と種類が増えると、プラットフォーム関連のトレーニングの必要性が増し、結果的に、担当者のトレーニングと管理に対するリソースの割り当てが増加します。
  • 構成とサポートの複雑さ:複雑なインストールは、維持することが負担になります。ハードウェア デバイス、ソフトウェア ロード、および管理システムが複数ある場合は、単純なソリューションよりもはるかにコストがかかります。問題の根本原因を特定することが困難であるため、修復にかかる平均時間が長くなり、IT リソースの稼働率が高まります。複数のデバイスが連携して動作しているときは、ネットワークの停止が発生しやすくなります。1 つのデバイスのダウンタイムが、その他のデバイスのパフォーマンスとアベイラビリティに影響する可能性もあります。ケーブル配線が複雑になると、人的ミスや機械的エラーのリスクが高まります。
  • セキュリティおよび法規制上の要件:暗号化およびハードウェアとデータの物理的なセキュリティの必要性は高まっています。機器が多様化すると、セキュリティ ホールのリスクが増し、特定のデバイスが攻撃に対する脆弱性を残す可能性が高くなります。多くの企業は、法規制に準拠するため、ブランチ オフィスにおいてリソースの削減と複雑さの低減に努めています。ブランチ オフィスで多様なアプライアンスを運用していると、このプロセスが減速しがちになります。
  • 機器のパフォーマンス条件の競合:複数のデバイスで構成されるクラスタでは、1 つのデバイスがその他のデバイスのパフォーマンスと生産性に影響する可能性があります。たとえば、音声およびビデオ アプリケーションのネットワーク構成要件が、セキュリティ構成によって阻害される場合があります。
  • 高い追加サービス コスト:多くのアプライアンスおよび特定用途向けデバイスは、ブランチ オフィスのネットワーキング ニーズの変化に対応する柔軟性がほとんどありません。多くの場合、追加サービスとは、以前にインストールされた機器の完全アップグレードを意味します。その結果、サイト訪問のためのコストが発生し、追加の資本コストは莫大になります。
  • 高い経常コスト(電源、通信、冷却、およびラック スペース):小規模なブランチ オフィス シナリオでは、オフィスとラック スペース、電源、および冷却の設備コストが膨大になることが多くあります。これらの経常コストを削減する方法を見出すことにより、ブランチ オフィスの TCO を改善できます。
  • 複数の保守契約:ブランチ内のデバイスの数が増えるにつれて、購入または更新する必要のある保守契約の数も増えます。さまざまなベンダー関係や保守契約を管理することは、時間がかかり、混乱の原因となる場合があります。
  • アプリケーション間の低い相乗効果:統合型デバイスでは、サービスの整合性が保護されると同時に、同期化された信頼性の高い単一のパスでトラフィックが伝送されます。非同期のマルチデバイス シナリオでは、デバイスどうしが QoS(Quality of Service)、セキュリティ、およびネットワーク ポリシーの適用で競合します。その結果、効率性の低いネットワークになり、管理上のエラーが発生する領域も増えます。
  • 高いアップグレード コスト:ブランチ オフィスでのアップグレード コストの大部分はサービス訪問に関連しているため、そのような訪問の頻度と重大度を抑えることが重要です。多様なアプライアンスを使用している環境では、新しいハードウェアを追加せずに新しい機能を追加すると、かえってコストがかかります。結果的に、ブランチ オフィスの肥大化と複雑さが恒常化し、IT サポート チームの機動性が低下して対応が遅くなります。

Gartner Group が行った調査によると、ネットワークの導入ライフサイクル全体で、継続的な運用コストが TCO に占める割合は 80% であるのに対し、機器を購入するための初期コストは 20% で、比較的少ないことがわかっています。これらのハードウェア関連のコスト以外でも、必要なテクノロジーへの過少投資が原因で「サービスのロックアウト(サービスを利用できない)」状態になり、追加の機会コストが発生することがあります。価格が低くても機能やサービスへの対応性に乏しいプラットフォームを購入してしまうと、初期コストは節約できますが、その運用コストおよびそれによって失われる機会コストは、節約の金額を上回ります(図 1)。

図 1 ネットワーク所有コスト

図 1 ネットワーク所有コスト

Cisco サービス統合型ルータ

シスコのブランチ オフィス ソリューションは、データ、セキュリティ、音声、アプリケーション アクセラレーションの同時サービスで優れたパフォーマンス、アベイラビリティ、および密度を備えたマルチサービス ルータを提供し、将来の拡張にも対応することで、他のブランチ オフィス ソリューションとの差別化を図っています。Cisco 3800 シリーズ サービス統合型ルータは、組み込みセキュリティ、オンボード DSP(Digital Signal Processor; デジタル信号プロセッサ)、パフォーマンスとメモリの強化、最新の WAN テクノロジーを導入したハイパフォーマンス インターフェイスなどの機能を提供して、最も要求の厳しいエンタープライズ ブランチ オフィスのニーズを満たします。

Cisco サービス統合型ルータには、オーバーレイ アプライアンスと比べて、次に示す具体的な利点があります。

  • サービスの一貫性:Cisco サービス統合型ルータは、複数の同時サービスを提供することを想定して設計および構築されています。また、複数の独立したデバイスよりも高いレベルのサービスの統合性および一貫性を提供します。
  • システム サポート:シスコは、ネットワークを全体として捉えるアプローチを採用しているので、サービス統合型ルータの導入および運用について万全の責任を果たします。保守契約およびソフトウェア ライセンスについては、サポート窓口が 1 つに集約され、複雑さが軽減されました。
  • 運用効率:統合型デバイスでは、管理するデバイスの数や、操作するユーザ インターフェイスの数が少なくなります。障害やエラーのトラブルシューティングは、統合型テクノロジーの方がオーバーレイ アプライアンスより簡単です。
  • 投資保護:サービス統合型ルータの統合型アプローチは、システムのモジュール性を通じて拡張したり、Cisco IOS® ソフトウェアを利用して新しい機能を導入したりできる柔軟性があります。

TCO モデル


図 2 Cisco サービス統合型ルータの導入による資本支出の削減

図 2 Cisco サービス統合型ルータの導入による資本支出の削減


Cisco サービス統合型ルータの統合型アプローチを採用すると、TCO を削減できます。ネットワーク インフラストラクチャを購入する際の資本コスト比較に基づくと、個々の製品を購入する場合、統合型ソリューションを購入する場合よりも、資本支出(CapEx)が 5 〜 30% も高くなります。同様に、導入コストも個々のデバイスの場合は高くなります。

シスコでは、TCO の主なコスト要素を計算するため、実装コスト(IMPEX)と運用コスト(OpEx)で構成される包括的なモデルを調査しました。信頼できるシステム インテグレータによって提供されたインストールおよび導入のコストを使用して、ブランチ オフィス ソリューションの初期導入コストを 10 か所のブランチ オフィス サイトについて見積もりました。各ブランチ オフィスには平均 50 名の従業員が在籍しているとします。

このモデルでは、今後 3 〜 5 年以内における人員の増加および IP ネットワーク上での複数の高度なサービス展開の結果、年間成長率を 8.9% と算出しています。

エンタープライズの場合は、ハイアベイラビリティで冗長性の高いネットワークを備えたデータ センターを含む、大規模で、ハイアベイラビリティを備えたインフラストラクチャを運用していると仮定しています。3 年間にわたる運用コストの具体的な比較を次に示します。

  • 直接コスト:ネットワーク管理ツールとハードウェア管理ツール、年間保守契約、設備コスト(スペース、電源、冷却)、および実装(導入とプロビジョニング)コスト
  • 間接コスト:計画されたダウンタイム、計画外のダウンタイム、ネットワーク ダウンタイムによる従業員の生産性の損失や収益の損失などのアベイラビリティ コスト

図 3 総所有コスト(TCO)

図 3 総所有コスト(TCO)


Cisco サービス統合型ルータを 3 年のライフサイクルで所有すると、オーバーレイ アプライアンスの場合と比べ、資本支出で 5 〜 30% 有利であるだけでなく、年間で 70% を超える削減になります。言い換えると、それぞれに 50 名の従業員が在籍する 10 か所のブランチ オフィスを運営するエンタープライズでは、ネットワーク内の多様な個々のオーバーレイ製品に 560,000 ドル以上も支出することになります。これには、毎日の運用、サポート、およびトラブルシューティングに関連する種々雑多のコストは含まれていません。

このモデルでは控え目な見積もりを行っています。ネットワークのアベイラビリティが向上することによって得ることのできる企業収益は計算に含まれていないからです。ネットワーク ダウンタイムの影響下にある、収益を創出する従業員の数を考慮に入れたモデルを詳細に分析することで、統合型ソリューションの優れた利点はさらに明らかになります。

コスト効果の方程式

Cisco サービス統合型ルータを所有することで、ネットワークの TCO を削減できるだけでなく、きわめて魅力的な ROI(Return on Investment; 投資回収率)も実現できることがわかります。サービス統合型ルータの 3 年間のライフサイクルで償却される金額の概要を表 1 に示します。

表 1 所有にかかる直接コストと間接コスト

  Cisco サービス統合型ルータ アプライアンス  
直接コスト $12,600 $57,900 4倍以上
間接コスト $3,100 $14,200 3 倍以上

表 1 に示した数字には、機器のコスト(資本コスト)は含まれていません。この調査は、運用コストと実装コストに基づいているためです。Cisco サービス統合型ルータを所有すると、ROI が 3 年間で 300% 以上改善することは明らかです。

TCO 分析の主な結果を次に示します。

  • 年間保守契約:ハードウェア保守(Cisco SMARTnet® サポート)および統合型プラットフォームのすべてのコンポーネントに対するソフトウェア アップデートの保守(Cisco Software Application Support plus Upgrades [SASU])を含む、シスコの 1 つの年間保守契約にかかるコストは、さまざまなベンダーと複数の契約を結んだ場合の 3 分の 1 に過ぎません。
  • 設備コスト:Cisco サービス統合型ルータは、環境に優しい選択肢です。統合型デバイスを所有することで、設備、電源、および冷却に関連するコストを大幅に削減できます。Cisco サービス統合型ルータが消費するリソースは、6 台の独立したアプライアンスを使用した場合の 5 分の 1 に過ぎません。
  • ネットワーク管理ツール:ネットワーク管理ツールのコストと導入コストは、デバイスを初めて所有した年度の大きな支出項目となりますが、理の簡素化によって 66% のコスト削減が実現されます。管理対象のデバイスの数とそれらをサポートするために必要なエンジニアの数には直接的な関係があり、デバイスの数が増えれば、より多くの人員が必要になります。
  • ダウンタイムと停止:ネットワークの停止および計画されたダウンタイムのコストを比較すると、Cisco サービス統合型ルータを所有している場合では、大幅なコスト削減を図ることができます。独立したデバイスを相互に接続して運用する方法は、統合型の運用に比べて、2 倍以上のコストがかかります。Cisco サービス統合型ルータの柔軟性とハイアベイラビリティは、ブランチ オフィス環境にとって理想的なバックボーンになります。
  • アベイラビリティ:ダウンタイムによる従業員の生産性と収益の損失などの関連コストを計算した結果、Cisco サービス統合型ルータは 4 倍のアベイラビリティを提供するので、大幅なコスト削減につながり、プラットフォームへの投資も効率よく回収できます。

何もしなくても発生するコスト

最後に、ブランチ オフィスの運用コストが簡単に膨張するという事実について説明します。これは、1 つのブランチ オフィスではわずかなコスト増加であっても、ブランチの数が増えれば莫大な金額になるということです。サービス料の場合も 1 か月分の料金は少なくても、何か月にもわたれば莫大な金額になります。新しいハードウェアのオンサイト構成では、技術者を派遣してもらうたびに、1 時間あたり 300 ドル(遠隔地ではそれ以上)の追加コストが発生します。したがって、数年後に要件が変わった場合(ネットワークへの音声サービスの追加や VPN サービスへの移行など)、新しい機器を手動で導入し直すとコストは増大します。

ブランチ オフィス ネットワークの TCO の場合、10 か所のブランチで構成されるネットワークの 3 年間にわたる運用コストは、700,000 ドルを超える可能性があります。企業の収入と収益性に影響するこれらの具体的なコストとは別に、このモデルでは金額計上されていない関連する機会コストも考慮に入れる必要があります。これらのコストには、ネットワークの複雑さ、異種ネットワークの管理ツールを操作するためのエンジニア トレーニングの必要性、ベンダー関係やさまざまな年間保守契約を管理するための時間と作業、機器の障害発生時のトラブルシューティングに関連するものが含まれます。

複数のベンダーが関与してくると、トラブルシューティングのシナリオが混同し、所有者が定まらない可能性も出てきます。また、ベンダーの計画に統一性がない場合は、ブランチ オフィス展開が頓挫したり、拡張の対応能力が低下したりする可能性もあります。

TCO 削減のためのロードマップ:統一性が導く成功

図 4 TCO 削減のためのロードマップ

図 4 TCO 削減のためのロードマップ


  • ネットワーク機器の TCO 削減:ネットワーク機器の TCO 削減は、上に示す 5 段階のプロセスで実現できます。Cisco サービス統合型ルータは、プロセスの各段階で統合ソリューションの利点を提供します。
  • 最適化:Cisco サービス統合型ルータには、ネットワークの特性を監視および把握するためのインテリジェンスが組み込まれています。これにより、帯域幅の利用効率を最大化し、ネットワーク リソースを適切に利用できます。
  • 標準化:Cisco サービス統合型ルータは、その柔軟性により、今日および将来のニーズに対応する標準ツールとして利用できます。
  • 統合化:Cisco サービス統合型ルータは、音声、セキュリティ、WAN 最適化、統合スイッチングなど、さまざまなサービスを提供できます。この柔軟性とサービスの密度により、IT 組織では、ブランチ ネットワーキング デバイス(およびコントロール ポイント)の数を最小限に抑えると同時に、各デバイスの効果を最大限に高めることができます。
  • 自動化:Cisco サービス統合型ルータは、導入、監視、トラブルシューティング、および脅威軽減のためのコストを最小限に抑えるための幅広い機能とツールを備えています。
  • 効率化:Cisco サービス統合型ルータの高度に柔軟なアーキテクチャは、絶え間なく変化するブランチ オフィス サービス環境に適応できます。Cisco サービス統合型ルータには、100 を超えるモジュールと多数の Cisco IOS ソフトウェア機能が組み込まれているので、最大限の投資保護を実現し、機器全体をアップグレードする必要性を最小限に抑えることができます。

ブランチ オフィスで使用している統一性のないオーバーレイ アプライアンスは、莫大な運用コストの原因となり、ブランチ オフィスのニーズに対応するには非効率的な手段です。今日の企業は、競争力の維持に必要な成長と技術革新のペースに対応するため、統合型のアプローチを使用して TCO を最小限に抑えると同時に、ブランチ オフィス従業員の生産性を最大限に高める必要があります。

シスコの違い

図 5 TCO 削減のためのロードマップ

図 5 TCO 削減のためのロードマップ

Cisco サービス統合型ルータ製品ラインの主力製品である Cisco 3800 シリーズは、他に類を見ない統合性、アベイラビリティ、およびネットワークの柔軟性を実現することにより、ネットワークの総運用コストを削減するための最大限の機会を提供します。Cisco 3800 シリーズは、ブランチ オフィスのさまざまなニーズに対応できる単体のデバイスです。たとえば、WAN 接続、接続サービス(QoS、圧縮、アクセス リスト)、セキュリティで保護された接続(暗号化、VPN)、セキュリティ サービス(ファイアウォール、IDS [Intrusion Detection System; 侵入検知システム]、URL フィルタリング)、有線 LAN とワイヤレス LAN、音声サービス(呼処理、ボイスメール、自動アテンダント、SRST [Survivable Remote Site Telephony] ゲートウェイ、会議)、アプリケーション アクセラレーション(キャッシング、事前配置、ストリーミング、URL フィルタリング)、高度な管理(フル RMON [Remote Monitoring; リモート モニタリング] サービス)などに対応しています。

多様な導入形態に対応できるように設計されている Cisco 3800 および 2800 シリーズ ルータは、設備利用の効率化、インストールとアップグレードの簡素化、およびダウンタイムの大幅な削減を実現することにより、TCO の観点から大きな見返りを提供します。このソリューションにより、IT 管理者は、既存の知識、トレーニング、およびインフラストラクチャを利用して、エンタープライズ全体のブランチ オフィス ソリューションをコスト効率よく実装できます。

冗長性のある構成

大規模で広範囲の導入に対応できるように設計されている Cisco 3800 シリーズ サービス統合型ルータは、設備利用の効率化、ハイアベイラビリティ、インストールとアップグレードの簡素化、およびダウンタイムの大幅な削減を実現することにより、TCO の観点から大きな見返りを提供します。このソリューションにより、IT 管理者は、既存の知識、トレーニング、およびインフラストラクチャを利用して、エンタープライズ全体のブランチ オフィス ソリューションをコスト効率よく実装できます。

Cisco サービス統合型ルータは、完全に堅牢で信頼性の高い導入を実現し、真のブランチ オフィス イン ア ボックス(Branch Office in a Box)を実証しています。冗長性のあるシナリオでは、重要なアプリケーション用に、ハイアベイラビリティを備えたホットスワップ環境が保証されます。シスコでは、二重構成にした Cisco サービス統合型ルータと音声/セキュリティ冗長機能を組み合わせて導入および稼働することにより、利潤線にどのような影響があるかについて調査しました。

冗長性のあるシナリオでは、ブランチ ネットワークの直接コストと間接コストに関連する所有コストが増加します。1 台の Cisco サービス統合型ルータを 3 年間使用した場合の TCO が 15,600 ドルであると予想されるのに対し、冗長性を提供するために二重構成にした Cisco サービス統合型ルータを同じく 3 年間使用した場合の TCO は 25,900 ドルです。

この冗長性のあるソリューションでも、比較シナリオのオーバーレイ アプライアンスを導入した場合に比べれば、約 60% の削減を達成できます。3 年の期間で見ると、比較シナリオと比べて、ROI は 250% 近くになります(図 6)。

図 6 総所有コスト(TCO):冗長性のある導入

図 6 総所有コスト(TCO):冗長性のある導入


3G WWAN によるバックアップの必要性

企業のバックアップ ソリューションのための高速で到達距離の広いワイヤレス テクノロジーにより、ビジネスおよびエンターテイメント市場にとって重要な意味を持つ将来の可能性が生まれ、力強く、柔軟性のある成長の機会が創出されています。

3G WWAN によるバックアップとは何でしょう。3G WWAN は、エンタープライズの重要なバックアップ ニーズに対応するために短時間で導入できる、セキュリティで保護された高帯域幅テクノロジーです。また、生産性の損失、機会の損失、および信頼性の低下を緩和することを目的としたビジネス ライフラインです。WAN のプライマリ リンクとバックアップ リンクに対する物理的な損傷によって引き起こされる可能性のあるネットワーク停止を、WAN の多様性によって保護するための手段でもあります。
では、このテクノロジーの重要性を、その適用例および企業利益への影響という観点から探ってみましょう。

ネットワークの停止には、さまざまな原因があります。従来のバックアップ オプションには、次のような欠点がありました。

  • 遅い速度: ISDN では 128 kbps を実現できますが、低帯域幅であるため、非効果的かつ非経済的です。エンタープライズは、バックアップ シナリオで使用できるアプリケーションを限られた選択肢の中から選ぶ必要があり、このことは、ブランチ オフィスの生産性と収益創出に大きく影響します。
  • バックアップ接続とプライマリ接続によるコンジットの共有:この場合、プライマリ接続が停止すれば、バックアップ接続も停止します。ケーブルやファイバの損傷はさまざまな原因で発生し、移動や保守の間に発生する可能性もあります。パフォーマンスに影響するその他の原因として、サービス プロバイダー側のネットワーク機器の障害や不具合があります。
  • 地上回線の中断:自然災害の場合は、ケーブルやコンジットの損傷が原因でネットワークが停止する可能性がきわめて高くなります。

現代の世界では、ネットワークはビジネスのライフラインです。IP を通じた音声、ビデオ、およびデータの統合が加速するにしたがって、エンタープライズ WAN の復元力は一層重要になっています。ネットワークのダウンタイムは、従業員の生産性の損失、機会の損失、および企業の信頼性の低下につながります。

3G WWAN によるバックアップ

統合型アプローチ自体が備えている価値に加えて、WWAN バックアップ ソリューションでサービス統合型ルータを使用すると、WAN の多様性、マルチホーム化される接続、より高い帯域幅などの要素により、多くの利点が実現します。ISDN を含む従来の WAN バックアップ手段に対する 3G テクノロジーの利点を説明するモデルの作成では、運用コストに特化した比較を行いました。

3 年間のライフサイクルにわたって、サービス統合型ルータに基づく 3G WWAN バックアップ ソリューションを所有すると、従来の地上回線によるバックアップ ソリューションと比べて、年間で 40% のコスト削減が可能になります。言い換えると、10 か所のブランチ オフィスでバックアップにかかる支出を 3 年間にわたって累積すると、1,200 万ドル近くの削減となります。この金額があれば、3 つの新しいブランチ オフィスでハイアベイラビリティを備えたバックアップ ソリューションを運用できます。

総所有コスト(TCO)分析のその他の主な結果を次に示します。

  • サービスのインストール コストと毎月のサービス コスト:北米でのサービス プロバイダーにかかるコストに基づいて、従来の ISDN バックアップ ソリューションと、サービス統合型ルータに基づく 3G WWAN オプションを比較すると、後者のソリューションは、同様の帯域幅を持つ従来の地上バックアップ回線を所有および運用した場合に生じるコストの半分以下で済みます。ブランチ オフィスごとに発生する月額のサービス利用料金でも、エンタープライズのバランス シートで累積すれば、収益性に影響するほどの金額になるため、このコストの差は大きな優位点です。この経常コストを削減することは、ビジネスにとって非常に大きな節約につながります。
  • 従業員の生産性の損失:ネットワークの停止および計画されたダウンタイムのコストを比較すると、サービス統合型ルータに基づく 3G WWAN ソリューションを導入している場合では、WAN の多様性による高帯域幅の利用およびアベイラビリティの向上により、大幅なコスト削減を図ることができます。生産性の損失には、データの損失や、ネットワークが停止した後でビジネス アプリケーションを正常な状態に復帰させるために発生する補修コストも含まれます。サービス統合型ルータに基づくソリューションは、2 倍のアベイラビリティを実現するため、生産性が向上します。
  • 収益と機会の損失:ダウンタイムによる収益および機会の損失などの関連コストを計算した結果、サービス統合型ルータに基づく 3G WWAN ソリューションは、2 倍のアベイラビリティを実現するため、収益創出とプラットフォームの投資回収のための最適な機会が提供されます。

図 7 3G WWAN によるバックアップと従来のバックアップの運用コストの比較

図 7 3G WWAN によるバックアップと従来のバックアップの運用コストの比較


シスコの違い

図 8 3G WWAN の HWIC

図 8 3G WWAN の HWIC

多様な導入形態に対応できるように設計されている Cisco® ISR 3800、2800、および 1800 シリーズ サービス統合型ルータの 3G ワイヤレス WAN HWIC(High-Speed WAN Interface Card; 高速 WAN インターフェイス カード)は、設備利用の効率化、インストールとアップグレードの簡素化、およびダウンタイムの大幅な削減を実現することにより、TCO の観点から大きな見返りを提供します。このソリューションにより、IT 管理者は、既存の知識、トレーニング、およびインフラストラクチャを利用して、エンタープライズ全体のブランチ オフィス ソリューションをコスト効率よく実装できます。ブランチ オフィス環境の場合は、ソリューションを短期間で導入し、サービスをただちに開始できるという利点もあります。

Cisco 3G WWAN ソリューションは、バックアップで要求される WAN ネットワークの復元力、信頼性、およびアベイラビリティをすべて提供すると同時に、市場で最初に完全統合された製品であるという優位性も備えています。すべてのブランチ オフィスで 1 つのサービス プロバイダーと契約することができ、ブランチ オフィス間で帯域幅を共有して月額のサービス料金を削減することで、コストの優位性はさらに高まります。従来のバックアップ ソリューションに取って代わる、この本当の意味でコスト効率の高いソリューションは、ビジネスに不可欠なアプリケーションで必要とされる帯域幅と継続性を提供します。


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