ホワイト ペーパー付加価値統合サービスおよびソリューションによるブランチ ネットワークの強化![]() Cisco サービス統合型ルータ テクノロジー概要 1.概要今日のビジネスの実状により、コミュニケーション環境は変化し、コンバージェンスと統合化が進んでいます。たとえば、ユビキタス携帯電話はもはや単なる電話ではありません。この種の携帯電話は、今や MP3 プレーヤー、カメラ、ビデオカメラ、Web ブラウザ、テキスト メッセージング、電子メール、無線機、ストレージ メディア、認証デバイスなど、数えきれない機能を統合したものに変化しています。同様に、コンピュータももはや単なる高速のコンピューティング マシンではなく、ワーク システム以外にも、DVD プレーヤー/レコーダー、VoIP 電話、オーディオ プレーヤー、ゲーム機、さらにはテレビとしても機能する、真のマルチメディア エンドポイントになっています。こうした状況を見れば、トレンドは明らかです。つまり、ますます小さなフォーム ファクタで統合型のサービスおよびアプリケーションが提供されるようになっており、それによってエンド ユーザの生産性と効率が向上しているのです。 ここ数年にわたり、シスコはこの革新的な概念をミッションクリティカルな領域、つまりブランチ ルータに適用する上で、業界の主導的役割を果たしてきました。結果として、Cisco ISR(Integrated Services Router; サービス統合型ルータ)は大きな成功を収め、約 2 年で 200 万台以上が販売されました。このホワイト ペーパーでは、ブランチ ルータに適用される統合サービスの概念と、これらのサービスが中堅・中小企業、大企業、およびマネージド サービスを提供するサービス プロバイダーの Empowered Branch を作成するうえでどのように役立つのかを説明します。 2.Empowered Branch昨日までの流行語が今日のビジネスの実状と化し、ネットワークの設計方法と実行方法が変わってきています。IP コンバージェンスが確固たるものとなり、統合アプリケーションの使用を促進するにつれ、コミュニケーション環境は急速に進化しています。エンタープライズ、SMB(Small and Midium-sized Businesses)、およびサービス プロバイダーは、こうしたトレンドを認識し、QoE(Quality of Experience)が最重視される傾向に対応しています。
図 1 ブランチ インフラストラクチャのアップグレードを促す、ビジネス上の必要事項とネットワークの実状 企業のブランチがビジネス活動の中心として台頭したことにより、課題と機会の両方が IT 企業にもたらされました。今日、企業のリソースの 70% 以上はブランチ オフィスに存在し1、全従業員の 1/3 以上がリモート サイトで働いています2。ブランチが「ミニ本社」に進化するにつれ、意思決定の局地化が進んでいます。このような状況で生産性を高めるために、ブランチの従業員は、地理的環境や組織のサイズにとらわれない、一貫したアプリケーションおよびエンドユーザ エクスペリエンスを求めています。またブランチの従業員は、本社に匹敵するサービスの統一性および一貫性も求めています。これらの目的を果たすには、信頼性の高いネットワーク インフラストラクチャが必須です。 結果として、今日のブランチは 2 つの課題に直面しています。1 つは、テクノロジーを導入してコラボレーティブなアプリケーションを提供することです。もう 1 つは、第 1 の課題を克服しつつ、コスト要因、すなわち ROI(Return on Investment; 投資回収率)と TCO(Total Costs of Ownership; 総所有コスト)を重視することです。「エンパワード ブランチ」という概念は、企業がネットワークに統合サービスを適用することによってこれら 2 つの課題を克服する方法を表す、シスコのイニシアティブです。この方法を実践することにより、シスコのお客様は、自社のビジネス潜在能力を増幅し、「クワッド プレイ」(統合された音声、ビデオ、データ、およびモビリティ アプリケーション)用に最適化された安全なコラボレーティブ アプリケーションを促進することができます。 3.ブランチ ルータにおける統合サービスの概念典型的なブランチの要件を考えてみます。一般に、CPE インフラストラクチャ(特に CPE ルータ)は、この変更を実現し、ブランチの生産性とビジネス効率を真の意味で強化するうえで、重要な役割を果たします。最近の Yankee Group によるブランチ調査によると、回答者の 60% 以上がルータに統合されたサービスを望んでいます。この調査では、次の図に示すように、回答者がルーティング プラットフォームへの統合を最も望んでいる機能も挙げられています。
図 2 要望が多いルータ統合サービスとその主な利点 こうした要望の理由は明らかです。サービス コンバージェンスは、企業がビジネスを保護、最適化、および成長させるのに役立ちます。実際、調査の回答者は、サポート性、優れたパフォーマンス、運用コストの軽減、および図 2 に示されているその他の要因と共に、管理性を最大の動機に挙げています。 この結果は、シスコがお客様から受け取り、製品の設計に組み込んだフィードバックと一致しています。前述した事項と、シスコ独自の経験に基づき、統合サービスとして提供されるか、独立した機能として提供されるかに関係なく、少なくとも以下の顧客機能に対する要望があると推測することができます。
3.1 顧客宅内で統合サービスを提供するためのアプローチ次に、これらのサービスをお客様に提供するために使用できる、さまざまなオプションについて見ていくことにします。その過程で、これらのオプションの進化をたどると共に、今日のネットワーク要件との関連についても考えます。 ごく簡単なシナリオとして、「WAN クラウド」を通じて本社に接続された典型的なブランチ オフィスを考えてみます。話を簡単にするために、WAN プロトコルや接続の手段については考えません。また、VPN(Virtual Private Network)の要件を、一般的な「セキュリティ サービス」のカテゴリに分類されるハイタッチ セキュリティ サービスの要件と考えます。この方法を使用し、さまざまなアプローチを 3 つの異なる領域に分類することができます。
図 3 CPE でのさまざまな統合サービス アプローチ 3.1.1 オーバーレイ モデル典型的な「オーバーレイ」ネットワーク アーキテクチャでは、ファイアウォール、侵入検知および防御、仮想プライベート ネットワーク、音声機能、ネットワーク監視などのサービスは、独立したアプライアンスによって提供されます。したがって単一のエンタープライズ ブランチ ネットワークで、ルーティング、スイッチング、セキュリティ確保などの機能を実現するために、6 〜 7 個の個別のデバイスを使用する場合があります。これは、予算が制限されているエンタープライズ IT 組織の大部分は、これまで受身の姿勢で稼働し、ブランチやリモート サイトが追加されるたびに、基本的な接続を確保することに専念してきたからです。今日存在するレガシー ネットワークの多くは、オーバーレイの「ストリング モデル」でまとめて構築されています。このモデルでは、デバイスは段階的な予算の割り当てに基づいて、または特定の「インシデント」に対応して、CPE インフラストラクチャに追加されます。たとえば、DDoS 攻撃が発生するとステートフル ファイアウォールや侵入検知/防御アプライアンスが追加され、ウイルス感染が見つかるとアンチウイルス アプリケーションが追加されるといった具合です。同様に、規制上の要件によって暗号化が導入されることもあります。その結果、統合性が劣る個々のオーバーレイ製品の異種混合マルチベンダー チェーンができあがります。 このモデルは、最初の資本コストが低いという利点がありますが、ネットワークが進化するにつれ、スケーラビリティと統合の問題が深刻化します。トレーニング、保証、ソフトウェア ロード、管理、およびサポート ニーズがマルチベンダー製品ごとに異なるため、オーバーレイ モデルをネットワークの成長に合わせて拡大することはできません。 3.1.2 疎結合統合モデルこのモデルは、「中間的」アプローチを提唱するものであり、通常は第 1 世代製品を提供している機器ベンダーや、基本機能に追加サービスを後付けしようとしている機器ベンダーによって推進されます。セキュリティ サービスの提供に最適化されたアーキテクチャを改良してルーティング サービスを追加したり、コラボレーティブ アプリケーションを追加したりすることは可能ですが、そうした統合では、非コア機能のパフォーマンスが標準以下になりがちです。 通常、このモデルは、1 つまたは 2 つのコア領域には長けているものの、幅広い領域には長けていない個々の製品ベンダーによって提供されます。顧客ニーズの増大に伴い、IP テレフォニーや高度なルーティングなどの追加の複雑な機能と、アプリケーション最適化機能は、疎結合のサードパーティ統合を通じて追加されます。このモデルは、ある程度の技術的な奥行きと広がりに対応しようと試みますが、マルチベンダーの相互運用性の問題とマルチボックスの管理性の問題により、ネットワークが拡大するにつれて必要以上に複雑になります。また、パフォーマンスも問題になります。 3.1.3 インテリジェントな結合モデルこのモデルは、柔軟なサービス統合を実現し、新しいサービスやアプリケーションの登場と共に進化する機能を備えた特定用途向けプラットフォームを提唱します。最大の違いは、アーキテクチャにあります。このモデルのアーキテクチャは、単一システム上の動的な仮想サービス コンテキストを通じて、密結合サービスをワイヤスピードで同時に提供するために最適化されています。これらの仮想サービス コンテキストは、アーキテクチャの最も基本的な形態において、同じオペレーティング システム、メモリ、およびプロセッサを利用します。これらの仮想サービス コンテキストは、サービス チェーン コンストラクトを利用し、安全なコラボレーティブ アプリケーションをインテリジェントに実現するように微調整されています。 パフォーマンスや、場合によっては機能性のわずかな低下は、スダンドアロンの「最善の」デバイスに比べれば許容範囲です。これは、潜在的な短所を長所が大幅に上回るからです。また、現世代の統合サービス デバイスはアプリケーションのパフォーマンスとスケーラビリティを高めるために組み込みのプロセッサとハード ドライブを利用しているため、前述のような短所は打ち消されます。さらに、さまざまなサービスが 1 つのデバイスに含まれるため、管理性、トレーニング、サポート、およびソフトウェア ロードが大幅に簡素化されます。 図 4 に、前述の 3 つのモデルの典型的動作の概念的な比較を示します。
図 4 サービス提供モデルの概念的な比較 インテリジェントに結合されたシステムは、オーバーレイ システムや疎結合システムに比べて、同時サービスで高いスケーラビリティ(およびパフォーマンス)を提供することができます。長期的に見ると、投資回収率はインテリジェントな結合システムが他のシステムよりもはるかに高くなります。これは運用コストが低く、TCO がきわめて低いからです。サービス統合型ルータの最優先事項として挙げられている管理性も、単一システムの方がはるかに勝ります。オーバーレイ モデルでは、構成、プロビジョニング、およびトラブルシューティングの要件が複数存在するため、リソースに大きな負担が強いられます。一方、疎結合システムでも、サードパーティのアドオンを使用してコア サービスに欠けている機能を補い始めると、同じ問題が発生します。点 C は、疎結合システムにおいて、ベース プラットフォームの機能を補うためにサードパーティの機能を統合したことを主な理由として、管理がマルチボックス ソリューションと化す変曲点を表します。 シスコでは、サービス統合型ルータのポートフォリオを通じた高度なアーキテクチャにより、インテリジェントな結合モデルを推奨および実現します。Cisco IOS® ソフトウェアが第 3 世代を迎え、20 年以上の経験を積み重ねた今、この方法はお客様に最大の価値を提供する成熟したアプローチです。 4. Cisco サービス統合型ルータについてCisco サービス統合型ルータ ポートフォリオは、シスコのお客様が特定の導入においてネットワークを「適正サイズ化」することを可能にしつつ、高度なサービス、プラットフォーム密度、ロードマップ、コスト、およびパフォーマンスに基づいてネットワーク進化の将来性の保証とスケーリングを行うことを可能にする、製品ファミリです。 さまざまな成長要件を満たす複数の製品が用意された Cisco サービス統合型ルータは、個別のネットワーク導入を支援する選択肢、柔軟性、および機能を提供します。Cisco IOS ソフトウェアは、プラットフォームの違いを超越する「接着剤」であり、一貫したユーザ エクスペリエンスを提供します。この固定スロットおよびモジュラ構成で利用できるハイパフォーマンス アーキテクチャは、過度の劣化を伴わずに同時サービスを展開できるように設計および最適化されており、将来の成長に対応するために拡張されたデフォルト メモリ構成と最大メモリ構成を提供します(図 5)。
図 5 Cisco サービス統合型ルータ ポートフォリオ Cisco 800 および Cisco ISR 1800 シリーズ ルータは主に SMB および在宅勤務者用ですが、モジュラ型の Cisco ISR 1841、2800、および 3800 シリーズ ルータは、さまざまなメディア タイプおよびアクセス プロトコルに対して比類のない柔軟性を備え、多様な LAN および WAN インターフェイス モジュールを提供します。これらのモジュールはフィールド アップグレードに対応しており、お客様はブランチ オフィス ネットワーク全体に影響を与えることなく、ネットワーク インターフェイスを容易に変更することができます。 4.1 パフォーマンス強化のためのアドオン モジュールおよび組み込みプロセッサ統合サービスの最大の利点は、ハイエンド モジュラ ルータを使用したときにわかります。たとえば、Cisco ISR 3800 シリーズに多数のサービス モジュールをオプションで統合することにより、スタンドアロンのネットワーク アプライアンスおよびコンポーネントの機能をシャーシ自体に容易に統合することができます。Cisco ネットワーク解析モジュール(NME-NAM)、ボイスメールおよび 最大24ポートをサポートする Cisco Unity Express ネットワーク モジュール(NME-CUE)、Cisco 侵入防御システム AIM モジュール(AIM-IPS-K9)など、これらのモジュールの多くは、組み込みのプロセッサとハード ドライブを備えています。これによって、ルータからほぼ独立して動作することができる共に、単一の管理インターフェイスからの管理が可能です。この「プラットフォーム内のプラットフォーム」という強力な概念は、統合の利点を維持しつつ、Cisco ISR 3800 シリーズの潜在的な適用範囲を従来のルーティングを超えて大幅に拡大します。 独立した外部検証により、同時サービスを実行する Cisco サービス統合型ルータ アーキテクチャのパフォーマンスおよびスケーラビリティは一貫して保証されています。 たとえば、Miercom3 による 2006 年 12 月の独自テストでは、統合型レイヤ 2 スイッチング、VPN、セキュリティ サービス、音声機能などを含む複数の領域で、Cisco 3845 サービス統合型ルータが評価されました。この Cisco 3845 ルータは、テスト ベッドで Cisco IOS(TM) ソフトウェア バージョン 12.4(9)T1 を実行していました。このパフォーマンス テストにおいて、Miercom はブランチ オフィスに展開された Cisco 3845 が同時サービスの豊富なセットを実行しつつ、本社サイトへの高レベルな双方向トラフィックを維持できることを確認しました。これには、機能テスト、パフォーマンス テストに加えて、ブランチ オフィスに適用されるフェールオーバー シナリオも含まれていました。
図 6 Cisco 3845 サービス統合型ルータの同時サービスのパフォーマンスをテストするために Miercom が設定した実際のテスト ベッド 5. 統合サービスおよびソリューションによるレベル向上Cisco サービス統合型ルータは、サービス構成要素の柔軟なフレームワークを通じて、ハイパフォーマンスでスケーラブルな統合サービスおよびソリューションを提供します。このフレームワーク全体は、提供されるソリューションとは関係なく容易な管理性を実現すると共に、「常にオン」であることが求められる成長著しい企業にとってきわめて重要である、パフォーマンス、アベイラビリティ、スケーラビリティの 3 つの柱を強化することを目的に設計されています。 図 7 に、音声、ビデオ、およびデータ用のソリューションと、Wide Area Application Services(WAAS)や Cisco TelePresence などの新しいテクノロジーに関連するソリューションを提供することに特化した、概念的サービス フレームワークを示します。このフレームワークは、レイヤ モデルとして理解するのではなく、異なる構築要素を組み合わせることによって考え得る最良のソリューションを提供することができるモジュラ モデルとして理解する必要があります。 「弊社が独自に実施した最新のテスト(2006 年 12 月)では、Cisco 3845 がギガビット イーサネット リンク上で 50 Mbps を超える音声、ビデオ、ワイヤレス、およびデータの同時ルーティング サービスを維持することができ、それでも 3845 プロセッサにはまだ余裕があることがわかりました。AIM 暗号化モジュールは、256 ビット AES 暗号化、IPSec リンク、およびクライアントレス SSL VPN 接続を処理しました。統合された EtherSwitch Service モジュールは、3845 のプロセッサ パフォーマンスに影響を与えることなく、2 つのスイッチ ポート間でほぼラインレートのトラフィックをルーティングすることができました。さらに、パフォーマンス負荷が実行された状態で、PSTN コール、セキュアなボイス コール、会議、自動応答、さまざまなボイスメール機能および FAX を含む、テレフォニー機能のすべてを使用することができました。」 Cisco サービス統合型ルータは、幅広い展開オプションのためのさまざまなモジュールを 100 以上サポートし、新しいモジュールも次々と導入されています。このフレームワークの洗練されたしくみにより、高度な機能を提供するオプションの専用モジュールのそれぞれが、他のネットワーク モジュールまたは WIC(WAN Interface Card)に依存することなく機能し、なおかつ Cisco IOS ソフトウェアとシームレスに統合されて統合ソリューションを提供することが保証されます。さらに Cisco サービス統合型ルータは、Cisco IOS ソフトウェアを通じて、または追加のハードウェア アクセラレーションにより、多数のサービスを実装する柔軟性を提供します。
図 7 Cisco サービス統合型ルータのモジュラ サービス フレームワーク 以下では、Cisco サービス統合型ルータによって提供することが可能な主要なサービスをいくつか見ていきます。 5.1 ルーティングCisco サービス統合型ルータは、Cisco IOS ソフトウェア スタックを利用する、業界で最も包括的なルーティング プロトコル スイートをサポートします。これには、EIGRP(Enhanced Interior Gateway Routing Protocol)、OSPF(Open Shortest Path First)、RIP(Routing Information Protocol)、BGP(Border Gateway Protocol)、および OER(Optimized Edge Routing)が含まれます。スケーラブルなルーティングを実行するために、IPv4 機能と IPv6 機能の両方のサポートが提供されます。 また Cisco サービス統合型ルータは、レイヤ3 VPN、レイヤ 2 AToM(Any Transport over MPLS)擬似ワイヤ、Multi-VRF(Multi Virtual Route Forwarding)などの MPLS(Multi-protocol Label Switching)ラベル エッジ ルーティングおよびカスタマー エッジ機能もサポートします。 Cisco サービス統合型ルータは、通常の IP トラフィックのルーティングに加えて、回線エミュレーションを通じて旧式の非 IP プロトコルに対するサポートも提供します。回線エミュレーションを提供するネットワーク モジュールを通じてサポートされるこの方法により、パケットベースの IP ネットワーク上で、プロトコルにとらわれない物理通信リンクが模倣されます。
図 8 IP 上での回線エミュレーション 回線エミュレーションは、IP 上でレガシー ネットワークを統合している大企業に大きな利点をもたらします。また、TDM および専用線の段階的な置き換えにも向いています。 5.2 統合スイッチングCisco ISR 2800 および 3800 シリーズでは、Cisco EtherSwitch® サービス モジュールを使用することで、スイッチング機能の統合をサポートします。ルータにスイッチ ポートを統合することにより、ルーティングとスイッチングを単一プラットフォームで提供できるようになります。ブランチでの管理ポイントの数が減り、総所有コストが削減されます。 その他の主な機能は次のとおりです。
独自のアーキテクチャ設計により、Cisco EtherSwitch モジュールは Cisco Catalyst 3750 シリーズ スイッチと同等の機能を提供する独立した Cisco IOS ソフトウェア イメージを実行し、ルータの Cisco IOS ソフトウェアがリロードされているとき(ウォーム リロード中を含む)でも、スイッチを介したボイス コールとデータ接続を維持することができます。 5.3 VPNCisco サービス統合型ルータは、サイト間展開およびリモート アクセス展開のための、業界で最も広範かつ安全な VPN オプションを提供します。サイト間 VPN オプションには、IPsec ベースの VPN と MPLS ベースの VPN の強力なスイートが含まれます。ブランチ ルータの場合、IPsec ベースの VPN の方が一般的です。リモート アクセス VPN には、IPsec をベースにしたものと、補足的な機能を持つ SSL(Secure Sockets Layer)をベースにしたものが含まれます。図 9 に、さまざまなオプションの分類を示します。
図 9 Cisco サービス統合型ルータの VPN オプション モジュラ型の Cisco サービス統合型ルータ用に、SSL と IPSec の両方を暗号化する新しい IPsec および SSL アクセラレーション AIM(Advanced Integration Module)が導入されました。この AIM は IPsec をアクセラレートするため、GET(Group Encrypted Transport)VPN および DMVPN(Dynamic Multipoint VPN)に最適です。また、この AIM は、従来のモジュールに比べて、SSL VPN のスループットとセッション数を 2 倍にします。 5.3.1 サイト間 VPN
図 10 GET によるトンネルレス VPN の基本原理
Easy VPN サーバにより、リモート オフィス デバイスが Cisco Easy VPN Remote 機能を使用しているサイト間 VPN またはリモート アクセス VPN 用のヘッドエンドとして、サービス統合型ルータを使用することが可能になります。この機能により、中央サイトで定義されたセキュリティ ポリシーがリモート VPN デバイスにプッシュされ、それらの接続で最新のポリシーが保持されてから接続が確立されることが保証されます。さらに、Cisco Easy VPN Server に対応したデバイスは、PC 上で Cisco VPN Client ソフトウェアを実行しているモバイル リモート従業員によって開始された VPN トンネルを終端することができます。この柔軟性により、モバイルおよびリモートの従業員は企業イントラネット上の重要なデータおよびアプリケーションにアクセスすることが可能になります。 5.3.2 リモート アクセス VPNCisco サービス統合型ルータは、リモート アクセスのための IPsec VPN と SSL VPN を両方サポートします。
IPSec ベースの VPN オプションと SSL ベースの VPN オプションは、異なる問題を解決するものであり、補完的な関係にあります(図 11)。これらのソリューションを同じプラットフォームに共存させ、Cisco サービス統合型ルータによって異なるリモートアクセス ユーザ要件を満たすことが可能です。
図 11 IPsec ベースのリモートアクセス VPN と SSL ベースのリモート クセス VPN のソリューション領域 5.4 ハイタッチ セキュリティ サービス安全なサイト間 VPN およびリモートアクセス VPN に加えて、Cisco サービス統合型ルータは Cisco SDN(Self-Defending Network; 自己防衛型ネットワーク)セキュリティ戦略の主要な要素です。その包括的なサービスにより、単一で復元力のあるプラットフォームを迅速に展開し、セキュアなネットワークおよびアプリケーションを実現できます。ネットワークへのすべてのエントリ ポイントは、トレーニングおよび管理のコストを軽減するように簡素化された、複数レイヤに存在するクラス最高のセキュリティ機能によって保護され、それによって ATD(Adaptive Threat Defense)を提供します。主な脅威防御機能は次のとおりです。
NAT や VPN などの他のセキュリティ機能、および L2TP(Layer 2 Tunneling Protocol)や QoS などの他の Cisco IOS ソフトウェア機能を Cisco サービス統合型ルータに組み合わせると、ブランチおよび周辺部のセキュリティ ソリューションを含む、セキュリティで保護されたブランチ オフィス環境ができあがります。 これらのセキュリティ サービスの多くは、厳しい業界認定標準にも準拠します。VPN 機能とファイアウォール機能は定期的にテストされており、FIPS 140-2、ICSA、Common Criteria EAL-4 の各認定に準拠します。 5.4.1 NFP(Network Foundation Protection)セキュリティ サービスを提供することを目的としたデバイスをセキュリティで保護し、そのデバイスが DoS(Denial-of-Service; サービス拒絶)攻撃や不正なアクセスから生じる操作に打ち負かされないようにするには、どうすればよいでしょうか。Cisco IOS ソフトウェアは、Cisco サービス統合型ルータの継続的な運用を保証する強力なセキュリティ機能を提供します。
この同じ概念を拡大して、SSHv2(Secure Shell v2)プロトコルおよび SNMPv3 をサポートすることにより、管理のセキュリティが確保されます。セキュリティ侵犯を最小限に抑えるため、Cisco サービス統合型ルータはロールベースの CLI アクセスもサポートします。この機能は、管理権限およびプロファイルに基づいた階層的な構成および表示機能を提供します。 5.5 音声統合Cisco サービス統合型ルータは、エンタープライズ ブランチ オフィスおよび SMB オフィスで手頃かつ堅牢な IP コミュニケーションを実現します。Cisco サービス統合型ルータ プラットフォームは、セキュリティ、音声ゲートウェイ、コール処理、ボイスメール、自動応答、会議、およびトランスコーディングの各機能の統合を通じて、完成度の高いオフィス IP コミュニケーション ソリューションを実現します。 このプラットフォーム アーキテクチャでは、音声機能がルータのマザーボードに直接組み込まれています。そのため、DSP(Digital Signal Processor)と AIM を搭載するだけで、IP テレフォニー会議、音声ゲートウェイ、Cisco Unity(TM) Express のボイス メール、および自動応答を実現でき、業界標準のセキュリティも確保されます。この DSP ベースのアプローチの利点は、ルータのモジュラ スロットが他のモジュールや HWIC(High-speed WAN Interface Card; 高速 WAN インターフェイス カード)用に開放されることです。マザーボードの PVDM(Packet Voice DSP Module)は、ネットワーク モジュールまたは AIM を必要とせずに、会議、トランスコーディング、および音声の終端を実現します。サービス統合型ルータ内にインストールされた Cisco PVDM2 製品は、VoIP(Voice-over-IP)トラフィックと TDM(Time-Division Multiplexed; 時分割多重)トラフィックの両方に対して、これらのサービスを提供します。
図 12 Cisco 3845 サービス統合型ルータ内に組み込まれた音声機能による IP テレフォニー ブランチ オフィス ソリューション用の IP コミュニケーション コンポーネントには、Cisco IOS® ソフトウェアの一部である CUME(Cisco Unified Communications Manager Express)と Cisco Unity Express、および SRST(Survivable Remote Site Telephony)と Cisco Unified Communications Manager が含まれます。Cisco サービス統合型ルータは、MGCP(Media Gateway Control Protocol)、SIP(Session Initiation Protocol)、H.323 などの業界標準プロトコルに加えて、FAX 機、PBX、キー システム、電話などの標準テレフォニー機器に接続するためのさまざまな高密度アナログおよびデジタル ネットワーク モジュールをサポートします。Cisco サービス統合型ルータでは、Cisco CME によってローカライズされたコール処理を行うと同時に、Cisco EtherSwitch サービス モジュールを使用することでスイッチング機能の統合をサポートし、IEEE 802.3af への準拠により IP 電話に給電することができます。 Cisco サービス統合型ルータによる主要な音声アプリケーションと利点には、成熟した機能と最新の技術革新の両方が含まれます。
図 13 ブランチ ネットワークの IP テレフォニーに使用される Cisco サービス統合型ルータ プラットフォーム Cisco サービス統合型ルータ プラットフォームは、エンタープライズ ブランチ オフィスおよび中堅・中小規模のオフィスで IP コミュニケーションを実装するための理想的なプラットフォームです。ワイヤスピードの IP コミュニケーションを提供するこのプラットフォームの機能は、高性能のプロセッサ、専用の音声シリコン、革新的なアナログおよび BRI インターフェイス機能、組み込みのモジュラ DSP、および Cisco Unified Communications Manager Express、Cisco Unity Express、会議、トランスコーディングなどの先進的なテレフォニー サービスの成果です。サービス拡大の余地と、統合モジュール機能のためのスケーラブルなオプションを備えた Cisco サービス統合型ルータ プラットフォームは、将来の投資を保護する IP コミュニケーションのプラットフォームです。 5.6 ビデオQoS、マルチキャスト、セキュリティ、および帯域幅拡大と同じ強力なサポートに基づき、シスコはブランチにビデオ会議機能も提供します。Cisco Unified MeetingPlace® 会議ソリューションは、音声、ビデオ、および Web 会議を備える完成度の高いマルチメディア会議ソリューションです。業界をリードするビデオ設定機能と制御機能を提供する Cisco Unified MeetingPlace 会議は、ブランチの管理者が本社の経営幹部との連絡を維持するのに役立ちます。Cisco Unified MeetingPlace の会議機能は、緊密な共同作業が必要な会議から、トレーニング セッションやプレゼンテーションに至るまで、幅広い用途をサポートします。
Cisco サービス統合型ルータの新しいビデオ関連機能は、音声統合機能を補い、ハイアベイラビリティを促進します。
5.7 帯域幅とアプリケーションの最適化WAN パフォーマンスを最適化し、LAN と WAN のアクセス速度と操作性をある程度一致させるための取り組みの一環として、シスコでは革新的な帯域幅およびアプリケーション最適化ソリューションを導入しました。これらのソリューションは、Cisco サービス統合型ルータ上の専用のネットワーク モジュールを通じてサポートされ、アプリケーション エクスペリエンスの全体的な品質を強化します。 シスコでは、この WAN 最適化およびアプリケーション アクセラレーションのための包括的なソリューション フレームワークを提供します。これには、WAN リンクからさらなるパフォーマンスを引き出し、WAN 上での分散ファイル サービス管理のために Cisco WAFS(Wide Area File Services)を組み込むことを検討している企業に適した Cisco WAAS(Wide Area Application Services)ソリューションが含まれます。 5.7.1 Cisco WAAS(Cisco Wide Area Application Services)同じく専用のネットワーク モジュールを通じて提供される Cisco WAAS ソフトウェアは、圧縮、冗長性の排除、伝送の最適化、キャッシング、コンテンツ配信などの手法を使用することにより、WAN 全体で TCP ベースのアプリケーションを最適化します。 他の WAN 最適化ソリューションと異なり、Cisco WAAS はアプリケーション アクセラレーションと WAN 最適化を組み合わせ、ネットワークと透過的に統合されて、セキュリティ、QoS、可視性、監視などの機能を維持するために TCP 情報を保持します。Cisco WAAS は展開と管理が容易であり、Cisco IOS ソフトウェアと統合されます。 5.7.1.1 Cisco WAFS(Cisco Wide Area File Services)Cisco ISR 2800 および Cisco ISR 3800 シリーズで Cisco ACNS(Application and Content Networking System)をサポートする専用の Cisco コンテント エンジン ネットワーク モジュールを通じて使用できる Cisco WAFS ソフトウェアは、高度なプロトコル最適化テクノロジーによって WAN の遅延、帯域幅、およびパケット損失の制限を克服し、リモート オフィス ユーザが WAN 上で中央集中型のファイル ストレージにアクセスしたときに、LAN と同等のパフォーマンスを提供します。 Cisco WAFS は、遅延緩和、オブジェクト キャッシング、メタデータ キャッシング、WAN 伝送の最適化などのプロトコル固有の最適化を利用して、WAN 上での標準ファイル システム プロトコルの効率的な運用を保証しつつ、ファイルの統一性、ロック、セキュリティ、およびアクセス ポリシーを維持してデータの完全性を保証します。このソリューションでは、クライアント ワークステーション、ファイル サーバ、または NAS デバイスにソフトウェアをインストールする必要はありません。エンド ユーザにとって完全に透過的である Cisco WAFS は、既存のネットワークおよびファイル ストレージ インフラストラクチャに透過的に統合されます。
図 14 WAN およびアプリケーション最適化のための汎用フレームワーク 5.7.2 Cisco WAAS ソリューションの利点ネットワーク WAN 帯域幅を最適化し、ファイル サーバおよびストレージを中央集中型データセンターに統合することを検討しているブランチと、帯域幅のリースに価値を加えることを検討しているサービス プロバイダーの両方にとって有益な Cisco WAFS ソリューションと Cisco WAAS ソリューションは、次のような全体にわたる利点をもたらします。
さらに、これによってネットワーク管理者が空いた帯域幅を使用し、音声やその他の高度な機能などの新しいアプリケーションを展開することも可能になります。ネットワーク管理者は、ユーザに影響を与えずにブランチ サーバ、ストレージ、およびバックアップ システムを統合することにより、規制のガイドラインを満たすようにリモート リソースを一元化することもできます。Cisco WAAS は、遅延を軽減することによってエンドユーザ エクスペリエンスも改善し、従業員の生産性を向上させます。Cisco WAAS はサービス統合型ソリューションなので、新しいスペースを設けずに展開でき、新しいアプライアンスや継続的に発生する WAN コストも必要ありません。サービス動作は、ネットワークの透過性を通じて保持されます。 Cisco WAAS を Cisco IOS ソフトウェアと統合することにより、IT 管理者は WAN の最適化、アプリケーションのアクセラレーション、および広域ファイル サービスを通じて、アプリケーションを高速化し、WAN の経費を削減し、ブランチを統合することができます。管理者は、優れた監視およびプロビジョニング、NetFlow v9、優れたパフォーマンス、視覚的な監視性、および IP SLA を通じて、管理の容易な WAN の利点を享受できます。また、動的な自動検出とネットワーク透過性を通じて、ネットワーク サービスの保持と投資の保護を改善することもできます。追加の帯域幅に基づき、アプリケーションは高度なキューイング、シェーピング、およびポリシングを使用する優れた QoS およびコール制御を通じて目標を達成します。 5.8 ワイヤレス アプリケーションCisco サービス統合型ルータを使用すると、リモート サイトやブランチ オフィス用に最適化された、安全性と管理性に優れたワイヤレス LAN を企業全体で展開できます。また、高速で安全なモビリティ、存続可能な認証、および管理の簡素化も実現できます。 Unified Wireless Architecture のフレームワークを提供する Cisco サービス統合型ルータは、ルータ プラットフォーム上で魅力的な機能を提供します。
5.9 ネットワーク管理とツール製品の最も重要な機能の 1 つは、管理性です。この Cisco サービス統合型ルータは、デバイスレベル管理とネットワークレベル管理の両方の管理ライフサイクルの全要素を満たす、包括的な管理フレームワークを提供します。その他にも、サードパーティの管理ツールとの統合のためのオープン フレームワークが含まれます。 シスコの管理ソリューションは、幅広いニーズと機能に対応します。これには、次のようなものが含まれます。
5.9.1 Cisco Router and Security Device Manager(SDM)Cisco SDM は、使いやすい Web ベースの GUI であり、単一のデバイスの管理を目的としています。Cisco SDM は、NSA ガイドライン、ICSA、および Cisco TAC の推奨を実装し、「ワンタッチ」のルータ ロックダウンを提供します。Cisco SDM は、無料でプリインストールされており、VPN、ファイアウォール、ルーティング、ワイヤレス、LAN/WAN インターフェイス、および QoS のための業界をリードするルータおよび包括的なセキュリティ デバイス管理ツールです。Cisco SDM により、Cisco サービス統合型ルータの設定に必要な多くの専門技術を身に付けなくても、設定エラーを最小限に抑えることができます。 5.9.2 Cisco NAM(Network Analysis Module)Cisco NAM は、Cisco サービス統合型ルータ内でパフォーマンス、ユーザ、またはその他のサービスに影響を与えることなくアクティブ化される、統合サービス モジュールです。Cisco NAM は、エンタープライズ WAN ファブリックの詳細なビューを提供し、ネットワーク上のすべてのアプリケーションの詳細なトラフィック分析を提供します。収集される詳細情報には、次のようなデータが含まれます。
図 15 Cisco NAM トラフィック アナライザによる監視 Cisco NAM は、Cisco サービス統合型ルータ上の Cisco WAAS ソリューションを補い、トラフィックのパターンおよび傾向に対する重要な展開前および展開後の可視性を提供します。Cisco WAAS は、IP ヘッダーを変更することなく通信を高速化するので、データの収集および分析への影響はありません。Cisco NAM は、WAN トラフィックの問題に対する可視性を提供するソフトウェア ソリューションである NetFlow v9 によって収集されたデータを利用し、ビジネスへの影響の計測と継続的な運用の監視に使用できるベースライン メトリックを提供して、WAN に現れる新しいホストおよびアプリケーションの動作に対する重要な洞察を提供します。 Cisco NAM は、ネットワーク アベイラビリティを最大化するためのプロアクティブなネットワークおよびアプリケーション パフォーマンス監視、報告、およびトラブルシューティング システムである Cisco Performance Visibility Manager アプリケーションによってもサポートされます。このアプリケーションは、トラフィック分析機能、アプリケーション応答時間監視、直感的な GUI、自動ベースライン モジュール、および包括的レポート機能を提供します。Cisco NAM は、Cisco Catalyst 6500 スイッチング プラットフォームでも使用できるエンドツーエンド ソリューションです。 5.9.3 メトロ イーサネット アクセスをサポートする OAM 拡張機能Cisco サービス統合型ルータ ポートフォリオでのイーサネット アクセスの管理性を強化するために、OAM(Operations, Administrations, and Maintenance)のための標準ベースの機能が実装されています。次の拡張機能は、Cisco IOS ソフトウェアを使用するサービス統合型ルータのイーサネット アクセス ポートで使用できます。
Cisco サービス統合型ルータ上のイーサネット OAM と CFM は、次の機能を提供します。
6. Cisco サービス統合型ルータの利点ブランチ ルータで統合サービスを使用することの利点は、デバイスを所有して管理するデバイス所有者と、サービス統合型ルータからサービスを受けるエンド ユーザの両方に、さまざまなメリットをもたらすことです。
図 16 Cisco サービス統合型ルータとオーバーレイ アプライアンスの TCO の比較 同じような機能ソリューションを提供できる一連のオーバーレイ アプライアンスに対する Cisco サービス統合型ルータの TCO 削減を調べることを目的とした、内部的なシスコ委託調査では、運用コストだけで、1 年間の直接コストおよび間接コストが 40 〜 70% 削減されると推測されました。
リライアビリティ エンジニアリングのための統計モデリングでは、システム全体に含まれるコンポーネントが増えると、MTBF(Mean Time Between Failures; 平均故障間隔)とアベイラビリティは低下するとされています。
図 17 CPE 冗長性展開シナリオの比較 単一の Cisco サービス統合型ルータによる冗長性ソリューションは、コスト、アベイラビリティ、および管理性の点ではるかに優れています。 Cisco ISR 3800 シリーズなどのハイエンドの Cisco サービス統合型ルータは、ダウンタイムをさらに最小限に抑えるために、一連のアベイラビリティ機能をシステム レベルで実装しています。これには、オプションの冗長電源、障害の隔離と修正を向上させるための ECC(Error Checking and Correction)メモリ、イメージ復旧を容易にするための USB フラッシュ メモリ、高度な温度監視と可変速の冷却ファン、起動時間を改善するための Cisco IOS ソフトウェア ウォーム リブート、ネットワーク モジュールの OIR(Online Insertion and Removal; 活性挿抜)、およびファン トレイ、マザーボード、電源などの現場交換可能なコンポーネント(Cisco 3845 のみ)が含まれます。 さらに、Cisco IOS ソフトウェアはコントロール プレーンおよびデータ プレーンで復元性を提供し、さまざまなネットワーク エンジニアリング ソリューションによってアベイラビリティを強化することを可能にします。 Cisco サービス統合型ルータを採用することのその他の重要な利点は次のとおりです。
7. MSP(Managed Service Providers)との関連マネージド サービスを提供するサービス プロバイダーは、Cisco サービス統合型ルータを管理 CPE ソリューションとして展開することにより、大きな利益を得ることができます。現在では、世界中のサービス プロバイダーが、Cisco サービス統合型ルータにより、お客様がマネージド VPN、ファイアウォール、NAT、ハイタッチ セキュリティ サービス、および音声ソリューションを導入するのを支援しています。
図 18 マネージド サービス用の完成度が高いソリューション プラットフォームとしての Cisco サービス統合型ルータ 7.1 サービス プロバイダーにとっての利点
「Cisco サービス統合型ルータにより、高いパフォーマンス、幅広い接続オプション、および新しいサービスを含めたソリューションをお客様に提供することが可能になります。Cisco サービス統合型ルータを使用すると、高いパフォーマンスを提供することに加えて、高度なネットワークとサービス プラットフォームを最大限に活用し、これまで以上に多くの利点をお客様に提供することができます。」 7.2 マネージド エンタープライズおよび SMB 顧客にとっての利点ネットワーク管理の観点から言うと、Cisco サービス統合型ルータを使用するマネージド CPE 顧客は、ダウンタイムの短縮、ネットワーク アベイラビリティの向上、および簡易性を享受することができます。
8. 結論今日の SMB、エンタープライズ、およびサービス プロバイダーは、ネットワークがビジネス アプリケーションおよびコンシューマ アプリケーションを効果的に使用するための鍵であることを認識し、ネットワーク インフラストラクチャをますます重視するようになっています。当然ながら、これらのアプリケーションを実現し、スケーラブルでハイパフォーマンスな音声、ビデオ、データ、およびモビリティ サービスを提供するうえで、ブランチ ルータは重要な役割を果たします。 ご好評をいただいている Cico サービス統合型ルータ ポートフォリオは、単一の統合デバイス上でサービスのモジュラ フレームワークを提供することにより、ブランチ ネットワークを強化します。これにより、従来のブランチ ネットワークを、高価でレイヤ化されたマルチボックス環境から、統合ビジネス サービスのための単一で強力かつ低コストなプラットフォームに事実上変換します。この強力な概念により、エンタープライズ ブランチ オフィスと SMB は、現地での意思決定をサポートし、コラボレーションを強化し、生産性を向上させることが可能となり、またサービス プロバイダーは、収益につながる幅広いマネージド サービスを提供することが可能になります。 9. 参考資料1. http://www.cisco.com/jp/go/isr/ 1 Internet Research Group、(米国商務省)、2005 年 9 月 |
