Cisco ASR 1000 シリーズ アグリゲーション サービス ルータ

Cisco ASR 1000 シリーズ ルータ用 IOS XE ソフトウェア

製品速報





Cisco ASR 1000 シリーズ ルータ用 IOS XE ソフトウェア



PB448387

この製品資料は、Cisco® ASR 1000 シリーズ アグリゲーション サービス ルータの Cisco IOS® XE ソフトウェア リリース方式について説明します。

シスコは、Cisco ASR 1000 シリーズの Cisco IOS XE ソフトウェアの発表に伴い、時間ベースのソフトウェア リリース方式を採用しました。このリリース方式では、スケジュールに従って順次リリースすることで、最適化された予測可能な方法でソフトウェア機能およびハードウェア機能を提供できます。Cisco IOS XE ソフトウェアは、Linux カーネル上に構築されたモジュラ型のオペレーティング システムです。これに Cisco IOS ソフトウェアの機能を取り込むために、Cisco IOS ソフトウェア リリース 12.2SR リリース トレインから導出されたソフトウェア サブパッケージが組み込みで提供されます。シスコは、Cisco IOS XE ソフトウェアで必要となる機能およびその他のコードを、Cisco IOS ソフトウェア リリース 12.2SR のリリース トレインから選択します。つまり、このリリース方式では、追加する Cisco IOS を十分に検討して選択するため、Cisco IOS XE ソフトウェア リリースがより安定したものになり、検証に必要な時間が短縮されます。

Cisco IOS XE ソフトウェア リリースの概要


シスコは Cisco ASR 1000 シリーズ ルータおよび Cisco IOS XE ソフトウェアのリリースに伴って、新たなソフトウェア供給方式を採用しました。お客様はこの供給方式により、リリースごとの検証時間を短縮でき、また、ソフトウェアのリリース スケジュールを把握できます。

この新しいソフトウェア リリース方式の特徴は以下のとおりです。

  • 時間ベースのリリース:1 年間に 3 回のリリース(4 か月ごと)が予定されています。リリースごとに新しいソフトウェアまたはハードウェア機能が追加されます。これらのリリースで追加される機能の数は、従来の Cisco IOS ソフトウェア リリースに比べて少なくなります。この結果、お客様による検証時間が短縮されます。
  • 2 つのリリース サポート期間:各 Cisco IOS XE ソフトウェア リリースは、標準サポートと延長サポート リリースのいずれかに分類されます。標準サポート リリースでは、全エンジニアリング サポート期間が 1 年、その間 2 回のリビルドが計画されています。延長サポート リリースは、全エンジニアリング サポート期間が 2 年、その間に 4 回のリビルドが計画されています。Cisco IOS XE ソフトウェア サポート終了ポリシーおよび特定の Cisco IOS XE ソフトウェア リリースに関するサポート マイルストーンについての詳細情報は、製品速報 PB448258(http://www.cisco.com/en/US/prod/collateral/routers/ps9343/product_bulletin_c25-448258.html)[英語] を参照してください。
  • 定期的にスケジュールされたリビルド:リビルドはバグの修正を目的としたものであり、新機能の追加はありません。標準サポート リリースでは、親リリースの First Customer Shipment(FCS; 出荷開始時点)の 2 か月後に最初のリビルドがリリースされます。2 回目のリビルドは親リリースの FCS の 4 か月後にリリースされます。延長サポート リリースでは、リビルドが定期的に 4 回提供されます。最初の 2 回のリビルドは、影響を受ける Cisco IOS XE ソフトウェア リリースの FCS 後 2 か月間隔でリリースされ、後の 2 回のリビルドはその後 4 か月間隔でリリースされます。重要な問題(たとえば、Cisco Product Security Incident Response Team [PSIRT] によって特定されるような問題)を解決するためのリリースは、必要に応じて追加されます。
  • モジュラ型のソフトウェア パッケージング:各リリースは 7 つの異なるソフトウェア サブパッケージから構成されます。各サブパッケージには、Cisco ASR 1000 シリーズ ルータの異なるコンポーネントに対応する機能が搭載されています。Cisco IOS XE ソフトウェア統合パッケージ ファイルには、すべてのサブパッケージが含まれています。
  • 簡素化された Cisco IOS ソフトウェア イメージ オプション:Cisco IOS XE ソフトウェア イメージは次の 5 種類が提供されています。
    • Cisco ASR 1000 シリーズ RP1 IP Base
    • Cisco ASR 1000 シリーズ RP1 IP Base 暗号化なし
    • Cisco ASR 1000 シリーズ RP1 Advanced IP Services
    • Cisco ASR 1000 シリーズ RP1 Advanced Enterprise Services
    • Cisco ASR 1000 シリーズ RP1 Advanced Enterprise Services 暗号化なし

リリースの命名方式


Cisco IOS XE ソフトウェアは、ドットで区切った 3 つの数字で表現され、それぞれソフトウェア リリースのメジャー リリース、リリース バージョン、およびリビルド番号を表します。命名の形式は次の通りです。

したがって、メジャー リリース 2 のバージョン 1 は 2.1.0 と表されます。リリース 1 の最初のリビルドは 2.1.1、リリース 1 の 2 番目のリビルドは 2.1.2 と表記されます。

一部の例外的状況(ソフトウェア イメージ提供の停止など)では、一般公開される Cisco IOS XE ソフトウェアの後続のリビルド番号がない場合や、または 0 で始まるリビルド番号がない場合があります。たとえば最初に一般公開されるリリースが、Cisco IOS XE ソフトウェア リリース 2.2.0 ではなく 2.2.1 となる場合があります。

ソフトウェアのパッケージング


Cisco IOS XE ソフトウェア リリースは、1 つの統合パッケージに 7 つのサブパッケージを組み込んだパッケージになっています。個々のサブパッケージを Cisco.com からダウンロードすることはできません。サブパッケージは、Cisco ASR 1000 シリーズ ルータのコマンドライン インターフェイス(CLI)を使用して統合パッケージから抽出できます。図 1 は、Cisco IOS XE ソフトウェア サブパッケージのバンドル方式を示しています。

図 1 Cisco IOS XE ソフトウェア サブパッケージのバンドル方式

図 1 Cisco IOS XE ソフトウェア サブパッケージのバンドル方式


Cisco IOS XE ソフトウェアの各サブパッケージは、Cisco ASR 1000 シリーズ ルータの特定の機能を提供します。表 1 では、Cisco IOS XE ソフトウェアに搭載された各サブパッケージの機能を示します。表 2 では、Cisco IOS XE ソフトウェアのサブパッケージ ファイル命名方式を簡単に説明します。

表 1 Cisco IOS XE ソフトウェア サブパッケージの機能

サブパッケージ 機能
RPBase ルート プロセッサのオペレーティング システム ソフトウェアを提供します。
RPControl Cisco IOS ソフトウェアとプラットフォームの残りの部分とのインターフェイスとなるコントロール プレーンのプロセスを制御します。
RPAccess

ルータ アクセスに必要なソフトウェアです。

  • RPAccess ソフトウェア サブパッケージ(non-K9 バージョン)は暗号化をサポートしない統合パッケージにのみ含まれます。
  • K9 バージョンでは、制限付きのコンポーネント(Secure Socket Layer [SSL] および Secure Shell [SSH] プロトコル)も含まれます。このサブパッケージを含む統合パッケージは輸出規制の対象となります。
RPIOS Cisco IOS ソフトウェアの機能の保存および実行場所となる Cisco IOS ソフトウェア カーネルを提供します。ソフトウェア リリースは RPIOS サブパッケージごとに異なります。
ESPBase ESP オペレーティング システム、制御プロセス、および ESP サブパッケージを提供します。
SIPSPA Shared Port Adaptor(SPA; 共有ポート アダプタ)ドライバおよび関連する Field Programmable Device(FPD; フィールド プログラマブル デバイス)イメージを提供します。
SIPBase Session Initiation Protocol(SIP; セッション開始プロトコル)キャリア カード オペレーティング システムおよび制御プロセスを制御します。

表 2 Cisco IOS XE ソフトウェア サブパッケージのファイル命名方式

サブパッケージ サブパッケージのファイル名
RPBase ASR1000rp1-rpbase.<ASR_RELEASE>.<IOS_VERSION>.pkg
RPControl ASR1000rp1-rpcontrol.<ASR_RELEASE>.<IOS_VERSION>.<IOS_TRAIN>.pkg
RPAccess ASR1000rp1-rpaccess.<ASR_RELEASE>.<IOS_VERSION>.<IOS_TRAIN>.pkg
ASR1000rp1-rpaccessk9.<ASR_RELEASE>.<IOS_VERSION>.<IOS_TRAIN>.pkg
RPIOS ASR1000rp1-rpios-ipbase.<ASR_RELEASE>.<IOS_VERSION>.<IOS_TRAIN>.pkg
ASR1000rp1-rpios-ipbasek9.<ASR_RELEASE>.<IOS_VERSION>.<IOS_TRAIN>.pkg
ASR1000rp1-rpios-advipservicesk9.<ASR_RELEASE>.<IOS_VERSION>.<IOS_TRAIN>.pkg
ASR1000rp1-rpios-adventservicesk9.<ASR_RELEASE>.<IOS_VERSION>.<IOS_TRAIN>.pkg
ESPBase ASR1000rp1-espbase.<ASR_RELEASE>.<IOS_VERSION>.<IOS_TRAIN>.pkg
SIPSPA ASR1000rp1-sipspa.<ASR_RELEASE>.<IOS_VERSION>.<IOS_TRAIN>.pkg
SIPBase ASR1000rp1-sipbase.<ASR_RELEASE>.<IOS_VERSION>.<IOS_TRAIN>.pkg

< > 内の意味は次のとおりです。

ASR_RELEASE:Cisco ASR 1000 シリーズ ルータの Cisco IOS XE ソフトウェア リリース バージョン

IOS_VERSION:Cisco IOS XE ソフトウェア サブパッケージの導出元の Cisco IOS ソフトウェア リリース

IOS_TRAIN:Cisco IOS XE ソフトウェア サブパッケージの導出元の Cisco IOS ソフトウェア トレイン

これらのサブパッケージは、Cisco IOS XE ソフトウェアの In Service Software Upgrade(ISSU)機能に対応しています。アップグレードが必要なサブパッケージのみをアップグレードできるため、アップグレードするサブパッケージで必要とされない限り、統合パッケージ全体をアップグレードする必要はありません。

図 2 および図 3 の例では、この命名方式を使用してサブパッケージを識別する方法を示します。

図 2 Cisco IOS XE ソフトウェア サブパッケージの例および文字位置の定義(RPIOS を除く)

図 2 Cisco IOS XE ソフトウェア サブパッケージの例および文字位置の定義(RPIOS を除く)


図 3 Cisco IOS XE RPIOS サブパッケージの例

図 3 Cisco IOS XE RPIOS サブパッケージの例


Cisco IOS XE ソフトウェア統合パッケージのオプション


Cisco IOS XE ソフトウェア統合パッケージには、Cisco IOS ソフトウェア リリース 12.2SR リリース トレインから導出された Cisco IOS ソフトウェア カーネル(RPIOS)が含まれています。Cisco IOS XE ソフトウェアの個々のリリースは、リリース 12.2SR のリリース サイクルから独立しています。RPIOS サブパッケージに組み込む内容は、機能の必要性、問題解決の必要性、およびソフトウェア全体の品質を考慮して決定されます。

統合パッケージ


5 つの統合パッケージは、7 つの個別サブパッケージから構成されています。これらのサブパッケージの名前および内容を表 3 に示します。

表 3 Cisco IOS XE ソフトウェア統合パッケージ

統合パッケージ RPBase RPControl RPIOS RP Access*** RPAccessK9 SIPBase SIPSPA ESP Base
Cisco ASR 1000 Advanced Enterprise Services* Advanced Enterprise Services -
Cisco ASR 1000 Advanced Enterprise Services*(暗号化なし) Advanced Enterprise Services(暗号化なし) -
Cisco ASR 1000 Advanced IP Services** Advanced IP Services -
Cisco ASR 1000 IP Base IP Base -
Cisco ASR 1000 IP Base(暗号化なし) IP Base (暗号化なし) -

* Cisco ASR 1000 Advanced Enterprise Services には、Lawful Intercept および Cisco Unified Border Element(SP Edition)(セッション ボーダー コントローラ [SBC] とも呼ばれる)を含む RPIOS サブパッケージ「Advanced Enterprise Services-Crypto(K9)」が含まれています。

** Cisco ASR 1000 Advanced IP Services には、Cisco ASR 1000 Advanced Enterprise Services イメージに含まれるすべての機能をサポートする(一部旧来のプロトコルを除く)RPIOS サブパッケージ「Advanced IP Services-Crypto(K9)」が含まれています。

*** RPAccess は、統合パッケージのタイプによって、暗号化付きまたは暗号化なしのいずれかのバージョンで提供されます。暗号化なしのバージョンは、Cisco ASR 1000 シリーズ IP Base(暗号化なし)統合パッケージにのみバンドルされています。

注:

  • IP Security(IPsec)Triple Data Encryption Standard(3DES)および Advanced Encryption Standard(AES)暗号化をサポートするには、Cisco ASR 1000 Advanced IP Services より上位の統合パッケージが必要です。
  • IP Base 統合パッケージは SSH のみサポートしており、IPsec 3DES および AES はサポートされません。
  • IP Base(暗号化なし)、Advanced IP Services(暗号化なし)および Advanced Enterprise Services(暗号化なし)統合パッケージでは、SSH または IPsec 3DES および AES がサポートされません。

Cisco.com から発注できるのは、5 つの Cisco IOS XE ソフトウェア統合パッケージのみです。一部のプレミアム サービスでは、追加の機能ライセンス料金が発生します。表 4 は、提供されている Cisco IOS XE ソフトウェア統合パッケージ、および統合パッケージに使用するファイル名の例を示しています。図 4 は、ファイル名の解釈方法を示しています。Cisco IOS XE ソフトウェアで使用されるライセンス モデルについては、製品速報 PB448292、「Cisco IOS XE ソフトウェア ライセンス」(http://www.cisco.com/en/US/prod/collateral/routers/ps9343/product_bulletin_c25-448292.html [英語])を参照してください。

表 4 Cisco IOS XE ソフトウェア統合パッケージのファイル命名方式

統合パッケージ ファイル名の例
Cisco ASR 1000 シリーズ RP1 Advanced IP Services ASR1000rp1-advipservicesk9.02.00.00.122-33.SR.bin
Cisco ASR 1000 シリーズ RP1 Advanced Enterprise Services ASR1000rp1-adventservicesk9. 02.00.00.122-33.SR.bin
Cisco ASR 1000 シリーズ RP1 IP Base ASR1000rp1-ipbasek9.02.00.00.122-33.SR.bin
Cisco ASR 1000 シリーズ RP1 IP Base(暗号化なし) ASR1000rp1-ipbase.02.00.00.122-33.SR.bin

図 4 Cisco IOS XE ソフトウェア統合パッケージのファイル名の例

図 4 Cisco IOS XE ソフトウェア統合パッケージのファイル名の例


Cisco IOS XE ソフトウェア パッケージングの機能の継承


Cisco IOS XE ソフトウェア パッケージングの優れた特性として、機能の継承があります。あるパッケージに組み込まれている機能は、その上位の統合パッケージに必ず組み込まれています。たとえば、IP Base に含まれるすべての機能は、Advanced IP Services および Advanced Enterprise Services にも含まれています。機能の継承により、さまざまな統合パッケージの機能の内容およびパッケージ間の関係が明確化されます。

図 5 Cisco IOS XE ソフトウェア機能の継承

図 5 Cisco IOS XE ソフトウェア機能の継承


注:ソフトウェア冗長性を有効にするには、Cisco ASR 1000 シリーズ向けソフトウェア冗長性機能使用ライセンス(FLASR1IOSRED-RTU)を購入する必要があります。

Cisco IOS XE ソフトウェアの製品 ID


Cisco IOS XE ソフトウェア パッケージは、英数字の製品 ID(PID)で表されます。表 5 では、提供されている統合パッケージと、その PID を示します。図 6 では、Cisco IOS XE ソフトウェアの PID およびそれぞれの文字位置を示します。表 6 では、各文字位置の定義を示します。

表 5 Cisco IOS XE ソフトウェア統合パッケージ

統合パッケージ 製品コードの例
Cisco ASR1000 シリーズ RP1 Advanced IP Services SASR1R1-AISK9-21SR
Cisco ASR1000 シリーズ RP1 Advanced Enterprise Services SASR1R1-AESK9-21SR
Cisco ASR1000 シリーズ RP1 Advanced Enterprise Services(暗号化なし) SASR1R1-AES-21SR
Cisco ASR 1000 シリーズ RP1 IP BASE SASR1R1-IPBK9-21SR
Cisco ASR 1000 シリーズ RP1 IP BASE(暗号化なし) SASR1R1-IPB-21SR

図 6 Cisco IOS XE ソフトウェアの PID の例および文字位置の定義

図 6 Cisco IOS XE ソフトウェアの PID の例および文字位置の定義


表 6 Cisco IOS XE ソフトウェア PID の定義

ID 定義
ソフトウェア PID ソフトウェアの SKU
プラットフォーム名 製品プラットフォーム(Cisco ASR 1000 シリーズ ルータ)
ルート プロセッサ ルート プロセッサの互換性
統合パッケージ 提供されている 6 つの Cisco IOS XE 統合パッケージの 1 つ
Cisco ASR 1000 シリーズのリリース メジャー リリースおよびリリース バージョン
Cisco IOS ソフトウェアのリリース Cisco IOS ソフトウェアのリリース

発注情報


シスコ製品の購入方法の詳細は、「購入案内」を参照してください。ソフトウェアをダウンロードするにはソフトウェア ダウンロードページにアクセスしてください。

関連情報


Cisco IOS XE ソフトウェアのリリースおよび Cisco ASR 1000 シリーズについての詳細情報は、次の製品速報を参照してください。

  • 製品速報 PB448292:Cisco IOS XE ソフトウェア ライセンス
  • 製品速報 PB448258:Cisco IOS XE ソフトウェア サポート終了(End-of-Life)ポリシー [英語]