Cisco AS5300 シリーズ ユニバーサルゲートウェイ

Cisco AS5350XM ユニバーサル ゲートウェイ

データ シート





Cisco AS5350XM ユニバーサル ゲートウェイ


Cisco® AS5350XM ユニバーサル ゲートウェイは、1 RU のサイズでこれまでにない容量と、高品質な音声、ファックス、およびリモートアクセス サービスを提供します。高密度(最大 1 つの Voice over IP [VoIP] のチャネライズド T3 [CT3])、低消費電力(G.711 CT3 ごとに 48 VDC で 2 A)、高密度パケット音声 Digital Signal Processor(DSP; デジタル シグナル プロセッサ)モジュール(PVDM2)、ユニバーサル ポート DSP、およびセッション ボーダ コントロール(SBC)などの機能を備えているため、Cisco AS5350XM ユニバーサル ゲートウェイは、さまざまなネットワーク展開アーキテクチャ、特にコロケーション環境や大規模な Point of Presence(POP; アクセス ポイント)に適しています。

図 1 Cisco AS5350XM ユニバーサル ゲートウェイ

図 1 Cisco AS5350XM ユニバーサル ゲートウェイ


新しいサービスを導入するための柔軟性

Cisco AS5350XM ユニバーサル ゲートウェイ(図 1)を使用すると、最初のビジネス チャンスがブロードバンドでの音声サービス、ホールセール音声伝送、ユニファイド コミュニケーション、コールセンター サービス、IP 対応の Interactive Voice Response(IVR)、ホステッド IP テレフォニー、プリペイド テレホン カード、SBC、共通線信号 No. 7(SS7/C7)相互接続、大容量インターネット アクセス、地域オフィスまたはブランチ オフィスの接続、企業 VPN、またはホールセール ダイヤルのいずれであっても、新しいサービスを容易に導入することができます。マルチサービス環境で Cisco AS5350XM を柔軟に使用できるため、これまでにない資本投資の保護が可能になります。ネットワークはビジネス環境の変化に迅速に適応し、新しいサービスに対する市場の需要に対応することができます。


Cisco AS5350XM ユニバーサル ゲートウェイによるシスコの新しいサービスの実現

Cisco AS5350XM ユニバーサル ゲートウェイは、IP ベースで付加価値の高いさまざまな音声、ファックス、およびデータ サービスをサポートします。サービス プロバイダーは既存のデータ ネットワークを使用して、迅速かつ容易に音声サービスをポートフォリオに追加できます。また、既存の TDM ネットワークで音声サービスを提供する通信事業者は、コスト効率よくカバレッジを拡大できます。Cisco AS5350XM は、PC と電話間、音声ポータル、音声対応の Web コマース、およびコンテンツ配信サービスの導入を検討しているテレフォニー Application Service Provider(ASP)に最適なソリューションを提供します。セッション開始プロトコル(SIP; Session Initiation Protocol)ボイス ゲートウェイ、サービス プラットフォーム、および SBC 相互接続を組み合わせることで、Cisco AS5350XM は、IMS(IP Multimedia Subsystem)と IMS 以外のシステムの両方に対応できます。SBC 機能は、課金のためのネットワーク分界点、セキュリティ、コール アドミッション制御(CAC; Call Admission Control)、Quality of Service(QoS)、および信号インタワークを提供します。また SBC 機能は、公衆電話網(PSTN; Public switched telephone network) と IP ゲートウェイとのゲートウェイ機能と同時に使用することができます。

Cisco AS5350XM ユニバーサル ゲートウェイで使用できる Cisco IOS® ソフトウェアの豊富な機能により、Internet Service Provider(ISP; インターネット サービス プロバイダー)と企業のネットワーク管理者は、Internetwork Packet Exchange(IPX)や AppleTalk などの従来のダイヤルイン アクセスのニーズに対応する一方で、新しいユニバーサル ポート サービスへの移行もサポートできます。

シスコシステムズの世界中のユーザによって、Cisco AS5000 ユニバーサル ゲートウェイは、市場の需要を満たすのに必要な柔軟性、規模、信頼性、および各種のサービスを提供することが実証されています。シスコでは、業界で最も幅広いインテリジェントな音声ゲートウェイおよびアクセス サーバ製品ファミリを提供しており、顧客は将来的な拡張性を犠牲にすることなく、収益に応じて段階的な導入ができるよう適切な初期投資の対象を容易に選択できます。さらにシスコは、業界最高レベルのサービスおよびサポートも提供し、スタートアップ、メンテナンス、およびマーケティングに関連する作業と、高度なカスタム ソリューションを支援します。


完全な POP ソリューション

Cisco AS5350XM ユニバーサル ゲートウェイを使用すると、スイッチおよびルータなしで POP または「POP-in-a-box」ソリューションを構築できます。Cisco AS5350XM ユニバーサル ゲートウェイに用意されているパケット音声およびユニバーサル ゲートウェイの基本構成には、CT1/CE1 × 2、CT1/CE1 × 4、CT1 × 8/CE1 × 7 の 3 種類があります。Cisco AS5350XM に対応した高密度パケット音声フィーチャ カード(AS5X-FC)と DSP モジュール(AS5X-PVDM2-64)により、G.711 VoIP ソリューション(最大 E1 × 12 または CT3 × 1 [672 チャネル])用の高密度構成が実現されます。また、SS7/C7 シグナリング ゲートウェイに直接接続するための Signaling Link Termination(SLT)機能も内蔵しています。

Cisco AS5350XM ユニバーサル ゲートウェイは、冗長機能およびファイアウォール アプリケーションに適した 2 つの 10/100/1000BASE-T 自動感知ギガビット イーサネット ポートを装備しています。また、フレームリレー、Point-to-Point Protocol(PPP; ポイントツーポイント プロトコル)、High-Level Data Link Control(HDLC; ハイレベル データリンク コントロール)バックホールをサポートするために、2 つの高速シリアル ポートも装備しています。すべてのイーサネット インターフェイスは Hot Standby Router Protocol(HSRP; ホット スタンバイ ルータ プロトコル)をサポートし、すべてのカードとファン トレイはホットスワップ可能なため、キャリアクラスの耐障害性を実現します。オプションの AC 冗長電源または DC 冗長電源により、アベイラビリティがさらに強化されます。Cisco AS5350XM は、1 RU のフォーム ファクタで音声、ファックス、SBC、およびリモートアクセス機能を提供し、これらのハイアベイラビリティ機能を備えたゲートウェイです。

Cisco AS5350XM ユニバーサル ゲートウェイは、ハイエンドのアクセス サーバおよびルータで通常使用されているプロトコル(Border Gateway Protocol Version 4 [BGPv4]、Open Shortest Path First [OSPF]、Enhanced Interior Gateway Routing Protocol [EIGRP]、Intermediate System-to-Intermediate System [IS-IS] など)を含む、広く展開されているルーティング プロトコルもサポートしています。この機能により、サービス プロバイダーと企業は、Cisco AS5350XM ユニバーサル ゲートウェイをスタンドアロンのユニバーサル ゲートウェイ ソリューションとして導入できます。


機能とソリューション

パケット テレフォニー

2,400 万を超える音声ゲートウェイ ポートの導入実績により、シスコはパケット テレフォニー サービス製品の技術革新におけるリーダーであることが実証されています。Cisco AS5000 ユニバーサル ゲートウェイは、シスコのさまざまなエンドツーエンド音声ソリューションにおける主要なコンポーネントです。

  • Cisco Voice Infrastructure and Applications(VIA)
  • 企業音声サービス
  • 住宅向け VoBB(Voice over Broadband)PSTN 終端サービス
  • Cisco Unified Customer Voice Portal(CVP)を組み合わせたコンタクト センター

Cisco AS5350XM ユニバーサル ゲートウェイでの VoIP サービスのフレームワークは、オープン インターフェイスおよび業界標準に基づいており、パートナーのグループは連携して、革新的なネットワーク サービスを開発できます。Cisco AS5350XM を選択すると、サービス プロバイダーは単一の VoIP シグナリング テクノロジーに縛られることはありません。SIP、H.323、Media Gateway Control Protocol(MGCP)、および Trunking Gateway Control Protocol(TGCP)に対するサポートがすべて組み込まれています。これにより、サービス プロバイダーは、現在のネットワークに適した呼制御プロトコルを有効にして、必要に応じていつでも新たな市場の要件に対応できるようになります。

SIP

SIP は、ピアツーピアのマルチメディア シグナリング プロトコルで、E メール、ボイスメール、インスタント メッセージング、マルチパーティ会議、マルチメディア コラボレーションなど、他のインターネット サービスと統合できます。SIP を IP インフラストラクチャで使用すると、さまざまなマルチベンダー デバイスおよびメディアとのリッチ コミュニケーションを実現できます。SIP は、IP でマルチメディア会議を行うための IETF 標準です。SIP は、RFC 2543 で定義され、RFC 3261 で更新された ASCII ベースのアプリケーション レイヤ制御プロトコルで、2 つ以上のエンドポイント間のコールを確立、保持、および終了するために使用します。

シスコは、SIP 標準の規定に助力しています。シスコは、1999 年に IETF の SIP に関する RFC が初めて公開されて以来、SIP テクノロジーに関して先頭に立っています。複数の SIP ワーキング グループの IETF 共同議長として、シスコは SIP 標準の定義に積極的に貢献しています。

Cisco AS5350XM ユニバーサル ゲートウェイに SIP を実装することで、RFC 3261 だけでなく、サードパーティの呼制御、Transport Layer Security(TLS)を使用した安全なシグナリング、RFC 2833(DTMF ディジット、テレフォニー トーン、テレフォニー シグナルのための RTP ペイロード)などの重要な機能もサポートされます。Cisco AS5350XM は、RFC 3262(SIP の暫定応答の信頼性 [PRACK] に関する標準)、RFC 3264(Session Description Protocol [SDP] によるオファー/アンサー モデルに関する標準)など、重要な SIP 拡張機能もサポートしています。

H.323

Cisco AS5350XM ユニバーサル ゲートウェイは、新しい標準ベースの H.323 テクノロジーを採用することで業界をリードし、H.323v2 および H.323v4 で導入された機能とスケーラビリティの拡張をサポートしています。次に例を示します。

  • Secure RTP を使用したメディア認証および暗号化
  • 1 つの H.225 コール シグナリング チャネルで複数のコールを同時にサポートすることで、コールの確立および切断にかかる時間を短縮し、ネットワークのコール容量を増加
  • H.323 Annex E に従い、H.225 メッセージを TCP または UDP で転送可能。コール シグナリングの転送に UDP を使用すると、1 回のラウンドトリップでメディアのカットスルーが可能
  • H.225 は、PSTN 側のインターフェイスに関連付けされた各 DS-0、トランク グループ、または通信事業者に関する容量の統計をコール単位でゲートキーパーにレポートすることで、ルーティング決定を支援

H.323 はほとんどの VoIP バックボーン ネットワークで動作し、世界最大規模の VoIP ネットワークの多くで数十億のコールを伝送します。H.323 ベースのサービスは、サービス プロバイダーでの利用が広がっており、それによる利益も増えています。

SIP と H.323 の類似点

SIP メッセージは、H.323 と直接互換性はありませんが、どちらのプロトコルも同じパケット テレフォニー ネットワーク内で共存できます。これは、Cisco AS5350XM ユニバーサル ゲートウェイが個別の SIP および H.323 コールを同時に処理できるためです。これにより、サービス プロバイダーは、同じネットワークで相補的な H.323 および SIP サービスを統合できます。

  • H323 と SIP は、分散型呼制御アーキテクチャでセッション制御およびシグナリング機能を処理するように設計されている
  • どちらも、インテリジェントなネットワーク エンドポイントとの通信に特に適している

どちらのプロトコルも、インテリジェントなメディア ゲートウェイを PSTN 終端に使用するソリューションに不可欠です。

MGCP

MGCP 1.0 は、Media Gateway Controller(MGC)またはコール エージェントと呼ばれる外部呼制御エレメントによる、VoIP コールの集中管理に使用されるプロトコルです。MGCP は、IETF が公開している Informational(参考)RFC 3660(基本的な Media Gateway Control Protocol [MGCP] パッケージ)に記載されています。

パッケージ タイプ

MGCP コール接続には、オフフック ステータス、呼び出し信号、通知を再生する信号など、コールに関連するエンドポイントのタイプに固有の一連のイベントと信号が含まれます。MGCP は、これらのイベントと信号をパッケージにグループ化します。たとえば、トランク パッケージは、トランキング ゲートウェイに関連するイベントと信号のグループです。通知パッケージは、通知サーバに関連するイベントと信号のグループです。

Cisco AS5350XM ユニバーサル ゲートウェイは、次の MGCP パッケージ タイプをサポートしています。

  • トランク パッケージ
  • 汎用メディア パッケージ
  • Dual Tone Multifrequency(DTMF; デュアル トーン多重周波数)パッケージ
  • DTMF トランク パッケージ(Channel-Associated-Signaling [CAS] エンドポイント用)
  • 多重周波数オペレータ サービス パッケージ(CAS エンドポイント用)
  • 多重周波数ウィンク スタートおよびイミディエート スタート パッケージ(CAS エンドポイント用)
  • Real-Time Transport Protocol(RTP)
  • ファックス送信用 FXR パッケージ
  • 通知サーバ パッケージ
  • スクリプト パッケージ
  • Resource Reservation Protocol(RSVP)パッケージ(QoS)

標準ベースの T.38 ファックス リレーおよび RFC 2833 DTMF リレーは、MGCP と高度な音声品質メトリックで使用できます。

音声品質

Cisco AS5350XM ユニバーサル ゲートウェイの広範な音声およびファックス機能により、信頼性が高く高品質の VoIP ネットワークを構築できます。音声品質テストにより、Cisco AS5350XM は、PSTN のトール品質音声サービス用に設定された高い基準を満たす、エンドツーエンドの音声品質パフォーマンスを提供することが証明されています。包括的な音声品質テストは、Cisco AS5350XM の開発プロセスの重要な構成要素です。シスコでは、主観的な音声品質テストを行って、ITU-T 勧告 P.830 および P.831 を基にした方法により Mean Opinion Score(MOS)を決定します。客観的な音声品質テストは、Perceptual Evaluation of Speech Quality(PESQ)アルゴリズム(P.862)を使用して行われます。これは、実際のネットワーク条件でエンドツーエンドの音声品質テストを行うために開発された、テレコミュニケーションでの音声品質の高度な測定基準です。

Cisco AS5350XM ユニバーサル ゲートウェイのハイパフォーマンス設計により、音声エンコーディングおよびパケット化プロセスでの遅延とパケット損失が最小限に抑えられます。高密度パケット音声/ファックス フィーチャ カード(AS5X-FC)および DSP モジュール(AS5X-PVDM2-64)により、パケット化のパフォーマンスが最適化され、前の世代の DSP フィーチャ カードに比べて遅延が最大 20% 軽減されます。IP Precedence、RSVP、WFQ(Weighted Fair Queuing; 重み付け均等化キューイング)、Weighted Random Early Detection(WRED; 重み付けランダム早期検出)、Multichassis Multilink PPP(MMP)フラグメンテーションおよびインターリービングなどのシスコの QoS 機能は、ユニバーサル ゲートウェイとバックボーン ルーティング インフラストラクチャの両方に実装され、最新のネットワークを流れる機密音声トラフィックに対して、低遅延で信頼性の高いパスを提供します。

パケット交換ネットワークで音声トラフィックを正常に伝送するためには、エコー制御が必要です。Cisco AS5350XM ユニバーサル ゲートウェイは、最大テール長 64 ms のエコー キャンセレーションに関する ITU-T 勧告 G.168 2002 の音声テストに準拠しています。固定および適応ジッタ バッファリングとコンフォート ノイズ生成により、音声品質がさらに向上します。Cisco AS5350XM は、Cisco IOS ソフトウェアにおける高度な測定機能とコール固有のデバッグ機能もサポートしています。また、ユーザは IP 側の減衰などの項目を、個別の T1 または E1 音声ポートに設定することもできます。

音声コーデック

Cisco AS5350XM ユニバーサル ゲートウェイは、さまざまな音声アプリケーションにおける相互運用性、圧縮、および遅延に関する要件に対応するために、複数のコーデックを提供します。高密度パケット音声/ファックス フィーチャ カード(AS5X-FC)では、柔軟なチャネル割り当てが可能で、最高の密度を実現します。各音声/ファックス フィーチャ カードは、1 ~ 6 つの AS5X-PVDM2-64 DSP モジュールをサポートし、64 ~ 384 チャネルに拡張可能です。Voice Activity Detection(VAD; 音声アクティビティ検出)を有効にすることで、ネットワークを経由するパケット トラフィックを削減できます。VAD を有効に設定した Cisco AS5350XM は、無音状態を検出し、発信者が話すのをやめたときにパケットの送信を停止します。可変フレーム サイズにより、音声のパケット化をさらに制御できます。

Cisco AS5350XM ユニバーサル ゲートウェイがサポートする音声コーデックを表 1 および表 2 に示します。

表 1 コーデックのサポート:高密度パケット音声/ファックス フィーチャ カードを搭載した Cisco AS5350XM ユニバーサル ゲートウェイ

DSP フィーチャ カード 低複雑度のコーデック 中複雑度のコーデック 高複雑度のコーデック
AS5X-PVDM2-64 DSP モジュール スロット× 6 を装備した Cisco AS5350XM 高密度パケット音声/ファックス フィーチャ カード(AS5X-FC)
  • G.711 mu-law
  • G.711 a-law
  • ファックス パススルー
  • モデム パススルー
  • クリア チャネル コーデック
  • G.729 a
  • G.729 ab
  • G.726 16K、24K、32K
  • T.38 ファックス リレー
  • Cisco ファックス リレー
  • 適応マルチレート ナローバンド(AMR-NB)4.75K、5.15K、5.9K、6.7K、7.4K、7.95K、10.2K、12.2K、SID
  • G.723.1 5.3K、6.3K
  • G.723.1A 5.3K、6.3K
  • G.728
  • モデム リレー
  • Internet Low Bitrate Codec(iLBC)
フィーチャ カード(AS5X-FC)あたりの最大チャネル容量 384 192 144


表 2 コーデックのサポート:ユニバーサル ポート フィーチャ カードを搭載した Cisco AS5350XM ユニバーサル ゲートウェイ

DSP フィーチャ カード コーデック
Cisco AS5350XM 音声/ユニバーサル ポート フィーチャ カード(AS5XM-VUFC-108NP、AS5XM-VUFC-60NP)
  • G.711 mu-law
  • G.711 a-law
  • ファックス パススルー
  • モデム パススルー
  • クリア チャネル コーデック
  • G.723.1 5.3K、6.3K
  • G.726 16K、24K、32K
  • G.729ab、G729a
  • GSM-FR
  • T.38 ファックス リレー
すべてのコーデック タイプに対するユニバーサル ポート フィーチャ カードあたりの最大チャネル容量
  • AS5XM-VUFC-60NP あたり 60
  • AS5XM-VUFC-108NP あたり 108


SBC(Session Border Control)

SBC は、データや音声を伝送するために、独立した VoIP ネットワークを相互に接続する機能です(表 3)。SBC は、ネットワーク内にアイランドが存在している状態からエンドツーエンド IP コミュニティへとネットワークを拡張するために不可欠なコンポーネントです。Cisco AS5350XM ユニバーサル ゲートウェイは、シグナリング インターワーキング、メディア インターワーキング、アドレス/ポート変換、課金、セキュリティ、QoS および帯域幅管理のためのネットワーク間境界インターフェイスを提供する、シンプルでコスト効果の高いソリューションです。SBC 機能は、音声ゲートウェイ機能と同時に使用することができます。Cisco AS5350XM ユニバーサル ゲートウェイは、H.323 および SIP に対する SBC 機能をサポートします。

表 3 SBC 機能

項目 サポートする機能
音声
プロトコル
  • H.323 および SIP
プロトコルおよびシグナル インターワーキング
  • H.323 間(Cisco Unified CallManager を含む)
  • H.323 と SIP 間(Cisco Unified CallManager を含む)
  • SIP 間(Cisco Unified CallManager を含む)
メディア サポート
  • RTP および Real-Time Control Protocol(RTCP)
メディア モード
  • メディア フロースルー
  • メディア フローアラウンド
トランスポート モード
  • TCP
  • UDP
  • TCP と UDP 間のインターワーキング
ファックスのサポート
  • T.38 ファックス リレー
  • T.38 Digit リレー
  • モデム パススルー
  • ファックス パススルー
  • Cisco ファックス リレー
DTMF
  • H.245 Alphanumeric
  • H.245 Signal
  • RFC 2833
  • SIP Notify
  • インターワーキング機能:
    • H.323 と SIP 間
サプリメンタリ サービス 1
  • H.450 および Empty Capability Set(ECS)の透過的送信による、H.323 ネットワーク用のコール保留、コール転送、および自動転送
CAC
  • RSVP
  • トランク当たりのコールの最大数
  • IP 回路に基づく CAC
QoS
  • IP Precedence と Differentiated Services Code Point(DSCP)マーキング
ネットワーク隠蔽
  • IP ネットワーク プライバシーとトポロジ隠蔽
  • IP ネットワーク セキュリティ境界
  • 呼のメディアとシグナリングについてのインテリジェントな IP アドレス変換
数値変換
  • VoIP 番号の数値変換ルール
  • E.164 番号の Domain Name System(DNS; ドメイン ネーム システム)へのマッピングの ENUM サポート
セキュリティ
  • IP Security(IPSec)
  • SRTP
  • TLS
Authentication, Authorization, and Accounting(AAA; 認証、許可、アカウンティング)
  • RADIUS を使用した AAA
音声メディア アプリケーション
  • アプリケーションのカスタマイズのための Tool Command Language(TCL)スクリプトのサポート
  • アプリケーションのカスタマイズのための Voice eXtensible Markup Language(VXML)スクリプトのサポート
課金
  • 正確な課金を行うための標準の Call Detail Record(CDR)
合法的な通信傍受
  • 複製されたパケットをサードパーティ製の仲介装置に提供
セッション パフォーマンス
  • フロースルー モードで 1000 同時コール、2000 セッションをサポート


1 サプリメンタリ サービスは、現時点では H.323 間ネットワークでのみサポート

コール アドミッション制御

VoIP が標準の PSTN テレフォニー サービスの事実上の代替となるには、基本的な電話サービスで受信するのと同じレベルの、安定した高品質の音声伝送をユーザが受信する必要があります。音声など、遅延に影響されやすいリアルタイムのトラフィックの場合、輻輳状態でのネットワークへのアクセスを拒否することが重要です。輻輳状態のネットワークへトラフィックを許可すると廃棄と遅延が発生し、QoS が断続的になって低下し、顧客満足度が低下します。

Cisco IOS ソフトウェアには、さまざまな QoS メカニズムがあり、サービス プロバイダーは、音声トラフィックに必要な低遅延と保証型の配信を提供するパケット ネットワークを設計および構成できます。この QoS メカニズムには、キューイング、ポリシング、トラフィック シェーピング、パケット マーキング、フラグメンテーション、インターリービングなどのツールが含まれます。

CAC は、音声トラフィックが他の音声トラフィックから悪影響を受けたり、ネットワークの音声トラフィックが超過したりしないように保護するために、QoS ツールを拡張します。CAC を使用すると、Cisco AS5350XM ユニバーサル ゲートウェイは、新しいコールに適切な QoS を提供するためのネットワーク リソースが使用できるかどうかに基づいて、音声コールが確立する前に情報を元にした確実な決定を下すことができます。CAC は次の機能を提供します。

  • 全体の CPU 使用率と各ゲートウェイでのコール受信率に基づいた、音声コール アドミッション決定機能
  • エンドツーエンドの遅延、ジッタなどのパケット ネットワークにおける一般的な条件に基づく音声コール アドミッション、またはコールの処理と品質の保証に必要なリソースを確保する機能
  • 接続の成功率を向上させるためにデータ、音声、またはファックス サービスで使用中の回線を考慮し、使用可能な回線のみに関する情報を H.323 ゲートキーパーにレポートする機能

VoiceXML ソリューション インフラストラクチャ

Cisco AS5350XM ユニバーサル ゲートウェイは、VoiceXML 文書を解釈することができます。VoiceXML は、音声対応の Web ブラウザおよび IVR(Interactive Voice Response; 自動音声応答)アプリケーションを作成するために使用される、オープン標準のマークアップ言語です。HTML を使用するとユーザが PC でデータを取得できるのと同じように、VoiceXML を使用すると加入者は電話でデータを取得できます。電話のアクセス性と使いやすさにより、インターネットが提供する情報やサービスへのアクセスに VoiceXML アプリケーションを HTML に代わる強力な手段として使用できます。Cisco VoiceXML ソリューション インフラストラクチャは、Cisco AS5350XM ユニバーサル ゲートウェイの DSP リソース、シグナリング、およびメディア変換機能を利用して、ネットワークのエッジで VoiceXML アプリケーション ロジックを実行し、ユニファイド コミュニケーション サービスをサポートするために、サーバとネットワークの負荷を軽減します。Cisco VoiceXML ゲートウェイは、録音と再生に .au(audio/basic)および .wav(audio/wav)の 2 つの標準音声形式をサポートしています。VoiceXML ストア アンド フォワード機能により、14 種類のシスコのコーデックおよび 2 つの標準音声ファイル形式で、ローカル メモリ、HTTP、Extended Simple Mail Transfer Protocol(ESMTP)、Real-Time Streaming Protocol(RTSP)など、さまざまなメディアに対応したストリーミングベースの音声の録音および再生機能を使用できます。

VoiceXML または TCL アプリケーションを実行する Cisco AS5350XM ユニバーサル ゲートウェイは、Media Resource Control Protocol(MRCP)を使用して、Text-To-Speech(TTS)用の音声合成装置、Automatic Speech Recognition(ASR)用の音声認識装置など、外部メディア サーバ上のメディア リソースを制御できます。MRCP は、シスコおよびシスコの ASR/TTS メディア サーバ パートナーである Nuance Communications と SpeechWorks International が開発した、アプリケーションレベルのプロトコルです。ゲートウェイは、ASR および TTS サーバと相互作用できるため、最も要件が厳しく高度な IVR ソリューションに必要な機能を提供できます。

プログラム可能な Tool Command Language IVR 2.0

統合されたプログラム可能な IVR により、Cisco AS5350XM ユニバーサル ゲートウェイの機能が拡張され、独自の差別化された音声サービスをサポートできます。音声アプリケーション ソフトウェアの開発者は、TCL IVR 2.0 Application Programming Interface(API; アプリケーション プログラミング インターフェイス)を使用して、ゲートウェイで送受信するコールを制御するカスタマイズされた TCL スクリプトを作成できます。IVR システムは、記録されたメッセージに対するユーザ入力を収集します。TCL IVR 2.0 スクリプトで使用されるプロンプトは、静的または動的のいずれでも使用できます。スクリプトはイベントによって実行され、コール フローは TCL スクリプトで定義された有限状態マシンによって制御されます。すべての動詞はノンブロッキングで、スクリプトの待ち時間を発生させずに実行できます。プロンプトの再生とディジットの収集はテレフォニーまたは VoIP コール レグで行います。RTSP ベースのプロンプトがサポートされています。TCL IVR 2.0 は、コア IVR インフラストラクチャに新しい言語と TTS 表記法を追加する機能を提供することで、多言語サポートを実現します。Cisco Developer Support プログラムは、企業が TCL IVR 2.0 スクリプトを開発または変更するのを支援します。

ユニファイド コミュニケーション

ボイスメール ソリューションは、従来の TDM ベースのメッセージング ソリューションから、加入者がさまざまなデバイスからメッセージにアクセスできる、ユニファイド メッセージング アーキテクチャに迅速に移行しています。

ユニファイド コミュニケーションは IP インフラストラクチャを使用して、E メール アプリケーション、ファックス機、ボイスメール システム、携帯電話、Web 通信など、以前は分断していた通信方法を統合します。これにより、使い慣れたデバイスを利用してメッセージにアクセスし、リアルタイムで通信を開始するための共通の手段がユーザにもたらされます。

サービス プロバイダーは、従来の PSTN または無線ネットワークとパケットベースのテレフォニー ネットワーク間に Cisco AS5350XM ユニバーサル ゲートウェイを導入し、ユニファイド コミュニケーション サービスをサポートするアプリケーション サーバを追加することで、ユニファイド コミュニケーション ソリューションを実装できます。シスコは業界をリードするいくつかのデベロッパーと協力して、ユニファイド コミュニケーション ソリューションを提供します。通信事業者がブランドの独自性を確立し、顧客のロイヤルティを高めながら顧客離れを抑制することができる、コスト効率に優れたサービスの一部を次に示します。

  • ボイスメール、ファックス、および E メールの統合
  • 電話による音声、ファックス、および E メールの受信
  • 電子文書とファックスの統合
  • パーソナル メッセージ エージェント
  • VoiceXML 対応アプリケーションによる Web ベースのコンテンツへの発信者のアクセス
  • ビジー状態にならないファックス回線
  • ブロードキャスト ファックス

ファックス機能

IP インフラストラクチャによるファックスの伝送は、特にファックスがネットワーク トラフィックの大部分を占める国際的市場では、重要かつ成長しているサービスの分野になっています。Cisco AS5350XM ユニバーサル ゲートウェイは、標準ベースの T.38 リアルタイム ファックス リレーおよび T.37 ファックス ストア アンド フォワードをサポートし、ネットワーク間の相互運用性を向上させます。Cisco AS5350XM ユニバーサル ゲートウェイのファックス検出機能により、サービス プロバイダーは、加入者の音声およびファックス サービスに 1 つの E.164 番号を提供できます。必要な加入者の電話番号が半分になるため、コストを大幅に削減できます。Cisco AS5350XM は、T.38 リアルタイム ファックス リレーをエンドツーエンドでサポートできない VoIP 環境で、ファックス パススルーと Cisco リアルタイム ファックス リレーもサポートします。ゲートウェイの RADIUS コール アカウンティング レコード内の高度な T.38 ファックス リレー統計では、変調速度、ページ数、送受信されたパケット数、ファックスの正常送信表示など、ファックス コールごとに詳細な情報が提供されます。

ソフトスイッチの相互運用性

SIP、H.323、または MGCP をサポートするソフトスイッチ製品を Cisco AS5350XM ユニバーサル ゲートウェイとともに使用すると、ブロードバンド サービスに対応した高度なアプリケーションをサポートできます。Cisco BTS 10200 ソフトスイッチと Cisco PGW 2200 ソフトスイッチは、Cisco AS5350XM ユニバーサル ゲートウェイと相互運用するさまざまなソフトスイッチ製品のうちの 2 つです。

SS7 相互接続

Cisco PGW 2200 PSTN シグナリング ゲートウェイ(またはサードパーティの SS7 ゲートウェイ)と、SLT 機能を統合した Cisco AS5350XM ユニバーサル ゲートウェイを使用することで、サービス プロバイダーは、SS7 リンクを介してデータおよび VoIP ネットワークを PSTN と相互接続できます。多くの国で通信事業者は相互補償の対象となるために、SS7 を介して相互接続する必要があります。

Cisco PGW 2200 PSTN シグナリング ゲートウェイと Cisco AS5350XM ユニバーサル ゲートウェイは、コール シグナリング IP トランスポート メカニズムとして、ISDN User Adaptation Layer(IUA)と Stream Control Transmission Protocol(SCTP)を使用して、SS7 相互接続に必要なインターフェイスを提供するため、サービス プロバイダーは、シグナリング要件のために従来は対象外だった市場に参入できるようになります。SS7 トランクは CAS トランクよりも効率的で、通常は PRI(Primary Rate Interface; 1 次群速度インターフェイス)トランクよりもコストを抑えることができます。SS7 を使用すると、コールの確立に要する時間が短縮される一方で、ネットワークで伝送される課金対象のトラフィックの量が増加します。

統合された SLT

Cisco AS5350XM ユニバーサル ゲートウェイ トランク カードには、統合された SLT 機能に対応したシリアル インターフェイスもあります。統合された SLT を使用すると、Cisco AS5350XM ユニバーサル ゲートウェイは、分散した Message Transfer Part(MTP)SS7 シグナリング機能をゲートウェイで直接提供できます。Cisco 2600 シリーズ ベースの SLT と同様に、統合された SLT は、Cisco Reliable UDP(RUDP)を使用して上位層の SS7 プロトコルを IP ネットワークにバックホールし、SS7 プロトコル スタックの MTP1 および MTP2 レイヤを終端します。統合された SLT のサポートは、ソフトウェアのアップグレードによって利用可能で、新しいハードウェアは不要です。MTP3/ISUP バックホールも含まれています。価格設定はプラットフォーム単位です。

TDM スイッチング

TDM スイッチングとは、特定の DS-0 でコールを受信し、ゲートウェイがそのコールに応答する前に、別の DS-0 から送信する機能です。この機能は、次のようなアプリケーションで使用されます。

  • SS7 から PRI へのグルーミング
  • 欧州での Local-Number-Portability(LNP)のサポート
  • Automatic Number Identification(ANI; 自動番号識別)または Digital Number Identification Service(DNIS)の操作
  • 特別な仮のテスト コールへの対応(緊急電話の処理など)

この機能は、通常は DSP リソースを必要としないため、プラットフォームの音声、ファックス、またはデータ処理機能には影響しません。TDM スイッチングとネットワーク側の ISDN 機能により、着信トラフィックをグルーミングし、選択されたコールを Private Branch Exchange(PBX; 構内交換機)、テスト セット、VoIP ゲートウェイ、アクセス サーバなどの外部デバイスに送信できます。Cisco AS5350XM ユニバーサル ゲートウェイは、SS7、PRI、および CAS トランク間のコールのスイッチングを実行できます。CAS コールの TDM スイッチングには DSP リソースが必要です。

Cisco AS5350XM ユニバーサル ゲートウェイの TDM バックプレーンは、CT3 から CT3 への TDM スイッチングをサポートしています。

リモートアクセス機能

Cisco AS5350XM ユニバーサル ゲートウェイは、最良の音声ゲートウェイとしての機能を維持する一方で、Cisco IOS ソフトウェアの豊富な機能と強力なルーティング機能も利用しています。Cisco AS5350XM ユニバーサル ゲートウェイは、マルチプロトコルの企業ネットワーク(IP、IPX、AppleTalk、NetBEUI など)からサービス プロバイダーの IP ネットワークまで、さまざまなアーキテクチャに導入できます。また、Cisco AS5350XM は、PPP、Layer 2 Tunneling Protocol(L2TP; レイヤ 2 トンネリング プロトコル)、または Transmission Control Protocol Clear(TCP Clear)接続を通じて AOL、MSN、およびその他のコンテンツベースのダイヤルアップ サービスの特殊なニーズもサポートしています。

Cisco AS5350XM ユニバーサル ゲートウェイは、PPP、IPX Control Protocol(IPXCP)、AppleTalk Control Protocol(ATCP)、AppleTalk Remote Access(ARA)、NetBIOS Frame Control Protocol(NBFCP)、NetBIOS over TCP/IP、NetBEUI over PPP、プロトコル変換など、業界のすべてのアクセス サーバのアクセス プロトコルのほとんどもサポートしています。

V.92 と V.44 のサポート

V.92 と V.44 は、業界が採用している最新のモデム規格です。この規格では、ブロードバンドの多くの利点と同様の利点をモデムで享受できるよう、次の一連の機能が定義されています。

  • V.44 は、インターネットにアクセスするときのスループットを 100% 以上向上
  • V.92 Modem on Hold は、インターネット セッションを中断して、電話を発信または受信
  • V.92 Quick Connect は、インターネットへの接続に要する時間を短縮

サービス プロバイダーは、V.92 および V.44 規格を使用することで、収益を生み出すサービスを提供し、加入者の維持率を高めることができます。シスコの RADIUS は Modem on Hold 機能をサポートするため、プレミアム加入者は、電話を発信または受信するためにインターネット セッションを長期間中断することができます。Quick Connect 機能は、最後にかけた電話番号の回線状態を保存し、加入者が同じ ISP にダイヤルできるようにして接続に要する時間を短縮します。V.92 と V.44 の高い圧縮率および接続速度により、サービス プロバイダーは「ブロードバンドのように軽い」接続を加入者に提供し、インターネット ユーザは、ダイヤルアップまたはモデム アクセスの価格でブロードバンド接続の品質を享受できます。

セキュリティ管理

Cisco IOS ソフトウェアのセキュリティ機能により、許可されたユーザのみにダイヤルアップ アクセスを許可し、侵入者のアクセスを防ぐことができます。これらの機能には、マルチレベルのパスワード保護、Password Authentication Protocol(PAP)や Challenge Handshake Authentication Protocol(CHAP)などのユーザ認証、Access Control List(ACL; アクセス コントロール リスト)、IP アドレス スプーフィングの防止とロギング、業界標準の AAA プロトコルのサポート、RADIUS、TACACS+ などがあります。

インターネット接続

企業やサービス プロバイダーでは、従業員、顧客、パートナーなど、さまざまなリモート ユーザにネットワーク アクセスを拡張する必要があります。リモート アクセスに成功するということは、これらのユーザが事実上どこからでもほぼ透過的に接続できることを意味します。Cisco AS5350XM ユニバーサル ゲートウェイと Cisco IOS ソフトウェアを組み合わせて使用すると、安全で信頼性の高いダイヤルイン接続によりコア インフラストラクチャを拡大でき、このようなニーズに対応することができます。

Data Over Voice Bearer Service(DoVBS)は、ISDN データ コールの課金レート(またはタリフ)が ISDN 音声コールよりも高額なエリアに使用されます。ISDN Customer Premises Equipment(CPE; 顧客宅内機器)装置(ターミナル アダプタまたはルータ)は、DoVBS の動作をサポートしている必要があります(現在利用できる一般的な ISDN 装置のほとんどは、DoVBS をサポートしています)。ISDN CPE 装置は、すべての ISDN データ コールを音声コールとしてシグナリングするようにプログラムされているため、これらのコールは低額の音声料金として請求されます。Cisco AS5350XM ユニバーサル ゲートウェイの Cisco Resource Pool Management(RPM)は、DNIS に基づく DoVBS コール用のユーザ プロファイルを設定するために使用されます。このプロファイルでは、PSTN ネットワークで音声コールとしてシグナリングされた場合でも、その番号で受信したすべてのコールを ISDN データ コールとして処理するように Cisco AS5350XM が設定されます。

ホールセール ダイヤル

ISP やコンテンツ プロバイダー(または「ポータル」)の多くは、サービス パッケージの一部としてダイヤルアップのインターネット アクセスを提供する必要があり、大企業では自社ブランドのプロモーションとして「プライベート レーベル」のインターネット アクセスを提供したいと考えています。しかし、ダイヤルアップ インフラストラクチャを構築するための経験、スタッフ、時間、資金がなく、特に新しい地域に展開する場合には迅速な構築は不可能です。サービス プロバイダーは、シスコのホールセール ダイヤル ソリューションを使用することで、このビジネス チャンスを活用できます。

シスコのホールセール ダイヤル アウトソーシング ソリューションは、任意の数のシスコ リモートアクセス サーバに「仮想ポート」機能を提供します。ホールセール カスタマーにポートのアベイラビリティを保証するサードパーティのポート ポリシー管理と組み合わせることで、シスコでは、通信事業者と ISP が、運用コストを抑えながら収益を増加させる独自のサービスを提供できるよう支援します。ホールセール ダイヤルアップ用に展開されるネットワーク インフラストラクチャは、標準的なリテール ダイヤルアップ サービスにも使用でき、企業のダイヤル アウトソーシング、インターネット ゲーム、ユニファイド コミュニケーション、VoIP、VPN など、その他の付加価値サービスにも使用できます。

地域オフィスおよびブランチオフィスへの接続

Cisco AS5350XM ユニバーサル ゲートウェイは、在宅勤務者やモバイル ユーザにリモート アクセスを提供するブランチ オフィスでの展開に適しています。リモート アクセスには、CT1、CE1、および PRI インターフェイスを使用でき、LAN 接続にはイーサネット ポートを使用できます。また、企業サイトまたはインターネットへのアクセスには、シリアル ポートを使用できます。Cisco IOS ソフトウェアの Enterprise Plus 機能を使用すると、デスクトップ プロトコルが有効になります。

アクセス VPN

Cisco AS5350XM ユニバーサル ゲートウェイは、ダイヤル プールを自社でサポートしない大企業や ISP へのホールセール ダイヤル サービスの提供に適しています。Cisco IOS ソフトウェアで VPN がサポートされているため、サービス プロバイダーは、既存のインフラストラクチャを利用して、企業ネットワークのユーザにローカルなダイヤルアップ アクセスを提供できます。仮想ダイヤルアップ ソリューションにより、サービス プロバイダーは、リモート ユーザにより密着したあらゆるサービスを提供できます。市内通話でコア インフラストラクチャにアクセスすることができます。仮想ダイヤルアップ サービスによってより多くのユーザを引き付けることができ、コールがローカルで終端されるため長距離料金が不要になりインフラストラクチャのコストを削減できます。

VPN のプロビジョニングと課金

VPN 環境を提供するサービス プロバイダーにとっては、VPN 利用者の接続数のプロビジョニングと課金の両方が重要になります。Cisco Virtual Private Dialup Network(VPDN)セッション カウンティング ソフトウェアを使用すると、Cisco AS5350XM ユニバーサル ゲートウェイからユーザのホーム ゲートウェイへの接続数を追跡できます。このソフトウェアは、Cisco AS5350XM で稼働する Cisco IOS ソフトウェア、および Cisco Access Control Server に組み込まれており、顧客が確立した仮想接続に関する包括的な課金および請求情報を ISP に提供します。

AOL のサポート

Cisco AS5350XM ユニバーサル ゲートウェイは、AOL 専用ダイヤルの設置に完全に対応します。また、TCP Clear や自動コマンド Telnet などの方法でダイヤルアップ データを送信する他のサービスも提供しています。DNS ラウンドロビンもサポートされているため、複数の AOL ホスト間で接続のロードバランスが可能になります。Cisco AS5350XM には、AOL 7.0 以上のバージョンのクライアントをサポートするために必要な L2TP 機能もすべて含まれています。

管理性

Cisco AS5350XM は、管理をサポートするためのさまざまなオープン プロトコルを提供しています。Simple Network Management Protocol(SNMP; 簡易ネットワーク管理プロトコル)バージョン 2 および 3 の管理機能には、設定可能なコール履歴バッファがあり、アクティブ コールと履歴コールの詳細な記録を提供する、豊富な機能を備えたコール追跡 SNMP MIB が含まれます。SNMP によるポーリングの代わりに、Syslog または RADIUS を介してコール記録を入手することもできます。コール記録には、接続レート、接続時間、接続解除コード、エンドツーエンドの遅延、および回線の統計が含まれます。音声およびダイヤル サービス プロバイダーは、このパフォーマンス管理データを使用して、顧客とのサービスレベル契約を確立することができます。

コンソール管理機能には、特定の Calling Line ID(CLID)または ANI、着信番号(DNIS)、ユーザ、またはインターフェイスで有効にできる包括的なデバッグ コマンドが含まれており、関連するデバッグ出力だけを即座に抽出することができます。

CiscoWorks には、Cisco AS5350XM ユニバーサル ゲートウェイを管理するためのプラグインが含まれています。

DSP モジュールまたはユニバーサル DSP を搭載した高密度パケット音声/ファックス フィーチャ カード

高密度パケット音声/ファックス フィーチャ カード(AS5X-FC)および DSP モジュール(AS5X-PVDM2-64)を使用すると、Cisco AS5350XM ユニバーサル ゲートウェイにおいてコスト パフォーマンスの向上、高密度、サポートするコーデックと機能の拡張がもたらされます。

ユニバーサル DSP フィーチャ カードにより、音声およびファックス アプリケーションと組み合わせたリモート アクセス サービスのサポートも可能になります。ユニバーサル DSP は、任意の DSP で常に複数のコーデックおよびモデム アルゴリズムを実行できます。特定のコールに必要なコーデックまたはモデムのタイプが決定すると、DSP は適切なタイプのサービスをリアルタイムで有効にします。


信頼性

DSP のスペアとプール

Cisco AS5350XM ユニバーサル ゲートウェイは、ハイアベイラビリティの要件に対応するよう設計されています。DSP をプールして、ホット スペアとして設定できます。DSP はコール単位で割り当てられるため、DSP に障害が発生しても、DSP がコールを終了しない状態で DS-0 または B チャネルが放置されることはありません。これにより、ハント グループ内に「ホール」(未使用チャネル)が発生することはありません。プール内に DSP のスペアがあることで、アクティブ コールに影響を与えずに DSP コードを更新することもできます。DSP リソースは、電源投入時および切断後に障害を調べるためにテストされます。障害のある DSP が見つかった場合は、リソース リカバリ プールに移動されます。自動 DSP リカバリ プロセスを有効にすると、リカバリ プールで DSP を復旧し、可能であればリソース プールに戻すことができます。

ホットスワップ可能なカードとファン トレイ

すべてのカードがホットスワップに対応しているため、サービスをほとんど中断することなく、アクティブな Cisco AS5350XM ユニバーサル ゲートウェイでハードウェアのメンテナンスを実行できます。ホットスワップ中に、カードの取り外し、挿入、または交換が可能であり、影響を受けるのは取り外されるカードのコールだけです。Cisco AS5350XM シャーシには、5 基の冷却用の大容量ファンが装備され、前面から背面へのエアフローが確保されます。ファン トレイはユニットの動作中でも交換可能です。

冗長バックホール方式

Cisco AS5350XM ユニバーサル ゲートウェイのデフォルト設定では、サーバからネットワークへトラフィックをバックホールするのに 3 つの冗長方式を使用できます。1 つめの方式では、2 つのギガビット イーサネット ポートを使用します。このポートは、信頼性を向上させるために、各リンクで異なるタイプのトラフィックを伝送するように設定できます。2 つめの方式では、2 つの高速 12-in-1 8 Mbps シリアル ポートを使用します。このポートは、リモート ネットワークに柔軟に接続できるように、シスコのシリアル ルーティング プロトコルをすべてサポートしています。3 つめの方式では、バックホール可能なインターフェイスとしてトランク フィーチャ カードを使用します。

環境モニタリング

温度センサーは、吸気口および排気口の温度をモニタし、各カードの温度の上昇をモニタします。システムの動作温度が上限を超えた場合、温度センサーはフィーチャ カードのシャットダウンを開始します。シャットダウンは、最初に DSP カード、最後にトランク カードで実行されます。セントラル オフィスでトランクがアラーム状態になる前に、システムが回復する可能性があるため、トランク カードは最後にシャットダウンされます。システムが動作温度の上限を超えたままの場合、温度センサーはシャットダウンを開始し、ユニットまたは周囲の環境が過熱によって損傷しないように保護します。

Cisco AS5350XM ユニバーサル ゲートウェイには、冗長電源または単一電源のオプションがあります。冗長電源システムは、メイン電源モジュールへの 2 つの AC(または 2 つの DC)入力を搭載した、完全冗長スイッチング電源装置で構成されています。入力と出力の両方が完全な冗長構成になっており、デュアル ファンによる信頼性の向上と、200,000 時間を超える Mean Time Between Failure(MTBF; 平均故障間隔)を実現します。また、単一の AC または DC 電源でも、デュアル ファンによる信頼性の向上と、200,000 時間を超える MTBF を実現します。冗長電源と単一電源の両方に、過電流、過電圧、および温度シャットダウンに対応した内部保護機能があります。電源装置への内部センサーは、すべての動作パラメータをモニタし、システムにアラーム状態が送られます。

適合規格

Cisco AS5350XM ユニバーサル ゲートウェイは、Telcordia SR-3580 で定義されている Network Equipment Building Standards(NEBS)レベル 3 要件、および ETSI で定義されている欧州での要件に準拠しています。

マルチベンダーのバックオフィスとの統合

Cisco AS5350XM ユニバーサル ゲートウェイは、RADIUS および TACACS+ プロトコルをサポートすることで、バックオフィスでの統合、制御、およびセキュリティを実現します。Cisco IOS ソフトウェアは、IETF で定義されている RADIUS 属性だけでなく、ベンダー固有のさまざまな RADIUS 属性をサポートすることで、事前認証、ユーザ認証、およびコール アカウンティングに対応します。つまり、Cisco AS5350XM は、バックオフィスのシステムを変更しなくても、あらゆるマルチベンダー リモートアクセスおよび音声ネットワークに統合することができます。

他国での適合性

Cisco AS5350XM ユニバーサル ゲートウェイは、主要なすべての T1 および E1 スイッチ タイプに適合しています。

Cisco AS5350XM ユニバーサル ゲートウェイのアーキテクチャ

Cisco AS5350XM ユニバーサル ゲートウェイは、サービス プロバイダーがキャリアクラスの製品に求めるすべてのシステム コンポーネント以外に、シスコのルーティング製品の特長であるルーティング、WAN、および QoS 機能も提供します。Cisco AS5350XM は、256 KB の二次キャッシュと 512 MB のメイン メモリを装備し、750 MHz の Reduced Instruction Set Computer(RISC)マイクロプロセッサを使用します。Cisco AS5350XM には、冗長または単一の AC または DC 電源のオプションもあり、トランクおよびユニバーサル ポート フィーチャ カードを搭載できる 3 つのスロットがあります。Cisco AS5350XM のアーキテクチャは、フィーチャ カードとマザーボード間で複数のデータおよび制御パスを使用して、メディアおよびシグナリング トラフィックを最適化し、優れたパフォーマンスを実現します(図 2)。

図 2 Cisco AS5350XM ユニバーサル ゲートウェイのシャーシ

図 2 Cisco AS5350XM ユニバーサル ゲートウェイのシャーシ

出力インターフェイス

Cisco AS5350XM ユニバーサル ゲートウェイには、パケットをネットワークに伝送するための 3 つの冗長 WAN バックホール方式があります。

  • 10/100/1000BASE-T 自動感知ギガビット イーサネット ポート× 2
  • 8 Mbps シリアル ポート× 2
  • トランク フィーチャ カード上の T1 または E1 ポート

入力インターフェイス

Cisco AS5350XM ユニバーサル ゲートウェイは、音声、ファックス、ダイヤルイン アナログ、デジタル ISDN、GSM V.110 コールなど、あらゆる種類のトラフィックを受け入れ統合します。次のトランク フィーチャ カードが入力インターフェイスとしてサポートされています。

  • 2 ポートの CT1/CE1/PRI 終端
  • 4 ポートの CT1/CE1/PRI 終端
  • 8 ポートの CT1/CE1/PRI 終端
  • CT3 終端

また、マザーボードとトランク フィーチャ カード上の 2 つのシリアル ポートを、専用回線の終端、およびフレーム リレー、HDLC、または PPP を使用した集約に使用できます。

Cisco AS5350XM ユニバーサル ゲートウェイ 2、4、および 8 ポート CE1/CT1/PRI 終端フィーチャ カード

これらのカードは、CE1 トランクとしてプロビジョニングした場合、E1 R1、E1 R2、E1 PRI、または Intermachine Trunk(IMT)用の物理的な終端を提供します。CT1 トランクとしてプロビジョニングした場合、CAS、PRI、または IMT トランク用の物理的な終端を提供し、Telco ネットワークに直接接続する Channel Service Unit(CSU; チャネル サービス装置)を装備しています。T1/E1 終端カードの前面にある 100 Ωのバンタム ジャックを使用すると、通信に影響を与えずに個別の T1/E1 信号をモニタできます(図 3)。

図 3 Cisco AS5350XM ユニバーサル ゲートウェイ 8 ポート終端フィーチャ カード

図 3 Cisco AS5350XM ユニバーサル ゲートウェイ 8 ポート終端フィーチャ カード

次に、サポートされているトランクの種類の概要を示します。

  • T1 トランクでは北米 Robbed-Bit Signaling(RBS; 損失ビット シグナリング)をサポート。このトランク上では、さまざまな北米 RBS プロトコル、フレーミング、およびエンコーディングがサポートされる
  • E1 トランクでは CAS がサポートされる(R2 シグナリングを使用)
  • IMT をサポート(SS7 シグナリング コントローラとともに使用した場合)
  • 多くの国で E1 R2 バリアントが必須。管理シグナリングおよびレジスタ間シグナリング用に国ごとのデフォルトを提供
  • ユニバーサル アクセス(アナログ モデムまたはデジタル コール)をサポート(インターフェイスが ISDN PRI シグナリング用に構成されている場合)。PRI シグナリングは、T1 および E1 トランクで使用可能

オプションの 19 インチ 1 RU ラックマウントを使用して、ラック内の任意の場所で、最大 6 つの 8 ポート ブレークアウト ケーブル(製品番号 DFC-8CT1/CE1)を保持できます(図 4)。

図 4 オプションのラックマウント機能

図 4 オプションのラックマウント機能

Cisco AS5350XM ユニバーサル ゲートウェイ CT3 トランク フィーチャ カード

チャネライズド T3 トランクとしてプロビジョニングした場合、CT3 インターフェイス カードは、CAS、PRI、または IMT 用の物理的な終端を提供し、Telco ネットワークに直接接続する CSU を装備しています(図 5)。CT3 インターフェイス カードは、チャネライズド T3 入力トランク回線用の物理的な回線終端を提供します。このカードは、オンボードのマルチプレクサを使用して、28 本のチャネライズド T1 回線を 1 本のチャネライズド T3 回線に多重化します。T1/E1 終端カードの前面にある 100 Ωのバンタム ジャックを使用すると、通信に影響を与えずに個別の T1/E1 信号をモニタできます。

図 5 Cisco AS5350XM CT3A 終端フィーチャ カード

図 5 Cisco AS5350XM CT3A 終端フィーチャ カード

Cisco AS5350XM ユニバーサル ゲートウェイ高密度パケット音声/ファックス フィーチャ カードおよび DSP モジュール

高密度パケット音声/ファックス フィーチャ カード(製品番号 AS5X-FC)は、1 ~ 6 つの高密度音声/ファックス DSP モジュール(製品番号 AS5X-PVDM2-64)をサポートし、フィーチャ カードの密度を 384 の低複雑度、192 の中複雑度、または 144 の高複雑度の VoIP コールに増加させます。Cisco AS5350XM ユニバーサル ゲートウェイは、コール単位で DSP リソースを管理し、すべてのコーデック タイプ(低複雑度、中複雑度、および高複雑度)を提供します。複数のコーデックの複雑度をサポートすることで、個別のネットワーク要件に合わせて、音声ゲートウェイの DSP 設定を容易にカスタマイズできます。ネットワークで使用される固有のコーデックの組み合わせにより、必要な DSP モジュールの数が決まります。DSP モジュールは Field Replaceable Unit(FRU; 現場交換可能ユニット)で、追加と保守が容易な一方で、ダウンタイムを削減します(図 6)。

高密度パケット音声/ファックス フィーチャ カードと DSP モジュールは、既存の Cisco AS5350XM ユニバーサル ゲートウェイ ネットワークに簡単に組み込むことができます。既存のユニバーサル ポート DSP フィーチャ カード用の Cisco IOS コンフィギュレーション ファイルを変更しなくても、新しいフィーチャ カードと DSP モジュールはゲートウェイで動作するため、ネットワークを簡単にアップグレードできます。現在の設定は自動的に更新されます。

図 6 Cisco AS5350XM ユニバーサル ゲートウェイ高密度パケット音声/ファックス フィーチャ カードおよび DSP モジュール

図 6 Cisco AS5350XM ユニバーサル ゲートウェイ高密度パケット音声/ファックス フィーチャ カードおよび DSP モジュール

Cisco AS5350XM ユニバーサル ゲートウェイ 60 および 108 ユニバーサル ポート フィーチャ カード

Cisco AS5350XM ユニバーサル ゲートウェイ 60 および 108 ユニバーサル ポート カードは、フル機能の DSP ベース カードで、60(前者)または 108(後者)の音声、ファックス、およびデータ コールをサポートします。DSP の状態、進行中のコールのリアルタイムの統計、DSP アクティビティ ログ、ハードおよびソフトのビジー アウト、DSP ファームウェアのアップグレードなどの DSP 管理機能は、トラブルシューティングの際に使用できます。コール追跡機能を備えたコンソール、SNMP、または RADIUS アカウンティングを使用すると、追加情報を入手できます(図 7)。

図 7 Cisco AS5350XM ユニバーサル ゲートウェイ 60 および 108 ユニバーサル ポート フィーチャ カード

図 7 Cisco AS5350XM ユニバーサル ゲートウェイ 60 および 108 ユニバーサル ポート フィーチャ カード


まとめ

Cisco AS5350XM ユニバーサル ゲートウェイは、音声ゲートウェイ、リモートアクセス サーバ、VPN ターミネータ、およびルータの機能を統合し、完全な「POP-in-a-box」ソリューションを構築するための、コスト効率に優れたプラットフォームです。Cisco AS5350XM は、コンパクトな T1 E1 × 8 の密度で高い信頼性とパフォーマンスを実現する 1 RU のユニバーサル ゲートウェイです。

Cisco AS5350XM ユニバーサル ゲートウェイを使用すると、最初のビジネス チャンスがブロードバンドでの音声サービス、ホールセール音声伝送、ユニファイド コミュニケーション、コールセンター サービス、IP 対応の IVR、ホステッド IP テレフォニー、プリペイド テレホン カード、SS7/C7 相互接続、大容量インターネット アクセス、地域オフィスまたはブランチ オフィスの接続、企業 VPN、またはホールセール ダイヤルのいずれであっても、新しいサービスを容易に導入することができます。

Cisco AS5350XM ユニバーサル ゲートウェイは、サービス プロバイダーと企業環境にスペースを考慮したソリューションを提供し、あらゆるシスコ音声ゲートウェイの各 DS-0 で最高の CPU パフォーマンスを実現します。

表 4 ~ 12 に、Cisco AS5350XM ユニバーサル ゲートウェイの詳細な仕様を示します。

表 4 Cisco AS5350XM ユニバーサル ゲートウェイのハードウェアの機能および利点

機能 利点
最大 8 つの T1/E1 音声またはファックス高複雑度セッション
最大 12 の E1、16 の T1、または CT3(672)音声低複雑度セッション
最大 8 つの T1/7 つの E1 リモート アクセス セッション
  • 容易に導入可能なコンパクトなフォームファクタで高密度を実現
複数の出力インターフェイス タイプ
  • 10/100/1000BASE-T ギガビット イーサネット LAN 接続× 2
  • 8 MB シリアル接続× 2
  • トランク フィーチャ カード
  • スタック可能な設計により、初期コストを削減
  • 単一の製品でユニバーサル ポート ソリューションを提供
高密度パケット音声/ファックス フィーチャ カードおよび DSP モジュール
  • 新しい革新的なサービスのためのコーデックと機能のサポートを拡張
  • 高密度構成が可能
  • インテリジェントなパケット音声サービスのコスト パフォーマンスを向上
ユニバーサル ポート DSP
  • 音声、ファックス、ダイヤルアップ、および ISDN 終端でサービスを柔軟に展開
  • サービス プロバイダーはいつでもすべてのポートでユニバーサル サービスを提供可能
耐障害性機能の搭載
  • ホットスワップ可能なカードとスペア DSP
  • 冗長電源オプション
  • 3 つの冗長バックホール方式
  • 温度管理と環境モニタリング
  • ラックに搭載したままホットスワップ可能なファン トレイ
  • ネットワークとサービスのアベイラビリティを向上させ、停止による時間とコストの損失を低減


表 5 Cisco AS5350XM ユニバーサル ゲートウェイのシステムに関するデータ

システム データ
プロセッサ
  • 750 MHz RISC プロセッサ
メモリ
  • 512 MB Synchronous Dynamic RAM(SDRAM)(デフォルト)
  • 128 MB コンパクト フラッシュ メモリ(システムおよびブート フラッシュ メモリ)
  • 256 KB 二次キャッシュ
フィーチャ カード スロット
  • 3 スロット
出力ポート
  • 10/100/1000BASE-T ギガビット イーサネット ポート× 2
  • 8 Mbps シリアル ポート× 2
  • T1/E1 DS-1 トランク フィーチャ カード
  • CT3 トランク フィーチャ カード


表 6 Cisco AS5350XM ユニバーサル ゲートウェイのシャーシに関するデータ

システム データ
寸法(高さ×幅×奥行)
  • 4.5 × 44.5 × 52 cm(1.75 × 20.5 × 17.5 インチ)
  • 1 RU
重量
  • 10 kg(22 ポンド)(フル装備の PRI × 2 構成)
通常の動作条件
  • 0 ~ 40°C(32 ~ 104°F)
  • 高度:-61 ~ 3,048 m(-200 ~ 10,000 フィート)


表 7 Cisco AS5350XM ユニバーサル ゲートウェイの電源装置に関するデータ

入力の説明 入力の仕様
入力電力(AC 電源装置) 114 ~ 140 W(最大)
入力電圧(AC 電源装置) 95 ~ 260 VAC
入力電流(AC 電源装置) 2 A(最大)、1 A(通常)
入力周波数(AC 電源装置) 47 ~ 63 Hz
入力電圧(DC 電源装置) -40 ~ -70 VDC
入力電流(DC 電源装置) 3.0 A(最大)、2.0 A(通常)


表 8 Cisco AS5350XM ユニバーサル ゲートウェイのプロトコルの概要

プロトコル 説明
LAN プロトコル
  • IP
  • IPX
  • AppleTalk
  • DECnet
  • ARA
  • NetBEUI
  • ブリッジング
  • HSRP
  • 802.1Q
WAN プロトコル
  • フレームリレー
  • PPP
  • HDLC(専用線)
ルーティング プロトコル
  • Routing Information Protocol(RIP)、RIP v2
  • OSPF
  • IGRP
  • EIGRP
  • BGPv4
  • IS-IS
  • AT-EIGRP
  • IPX-EIGRP
  • Next Hop Resolution Protocol(NHRP)
  • AppleTalk Update-Based Routing Protocol(AURP)
QoS プロトコル
  • IP Precedence
  • RSVP
  • WFQ
  • WRED
  • MMP フラグメンテーションおよびインターリービング
  • 802.1P
アクセス プロトコル
  • PPP
  • Serial Line Internet Protocol(SLIP; シリアル ライン インターネット プロトコル)
  • TCP Clear
  • IPXCP
  • ATCP
  • ARA
  • NBFCP
  • NetBIOS over TCP/IP
  • NetBEUI over PPP
  • プロトコル変換(PPP、SLIP、ARA、X.25、TCP、Local-Area Transport [LAT; ローカルエリア トランスポート]、および Telnet)
  • XRemote
帯域幅の最適化
  • Multilink PPP(MLP; マルチリンク PPP)
  • TCP/IP ヘッダー圧縮
  • Bandwidth Allocation Control Protocol(BACP)
音声圧縮およびファックス プロトコル(高密度パケット音声/ファックス DSP)
  • G.711 mu-law、G.711 a-law、G.729 a、G.729 ab、G.726 16K、24K、32K、G.728、G-Clear
  • 適応マルチレート:AMR-NB 4.75K、5.15K、5.9K、6.7K、7.4K、7.95K、10.2K、12.2K、SID
  • G.723.1 5.3K、6.3K、G.723.1A 5.3K、6.3K、iLBC
  • T.38 リアルタイム ファックス リレー
  • Super Group 3 ファックス相互運用
  • Cisco リアルタイム ファックス リレー
  • ファックス検出
  • ファックス パススルー
  • T.37 ストア アンド フォワード ファックス
  • モデム リレー、モデム パススルー
  • RFC 2833、H245 およびインバンド DTMF リレー、SIP NOTIFY および SUBSCRIBE
  • Secure RTP を使用したメディア認証および暗号化(H.323)
音声圧縮およびファックス プロトコル(ユニバーサル DSP)
  • G.711、G.723.1(5.3 KB および 6.3 KB)、G.726、G.729ab、G729a、G-Clear、および GSM-FR
  • T.38 リアルタイム ファックス リレー
  • T.37 ファックス ストア アンド フォワード
  • ファックス パススルー
  • モデム パススルー
  • ファックス検出
  • RFC 2833、H245 およびインバンド DTMF リレー、SIP NOTIFY および SUBSCRIBE
DSP 音声機能
  • エコー キャンセレーション、最大 64 ms までプログラム可能
  • a-law と mu-law エンコーディング間の透過的なトランスコーディング
  • 音声アクティビティ検出(VAD)、無音圧縮、およびコンフォート ノイズ生成
  • 固定および適応ジッタ バッファリング
  • コール進捗音検出および生成(国別のローカルなバリエーションのダイヤル トーン、ビジー、リングバック、輻輳、およびリオーダー トーン)
  • DTMF、多重周波数、および Continuity Testing(COT)
  • IP 側の減衰を DS-1 単位で変更
音声シグナリング プロトコル
  • H.323v4、SIP、MGCP 1.0、TGCP 1.0、VoiceXML、RTSP、および ESMTP
  • 変調 V.33、V.17、V.29、V.27ter、および V.21 におけるファックス(送信)グループ 3、EIA 規格 2388 クラス 2 および EIA 規格 592 クラス 2.0
  • Open Settlements Protocol(OSP)
  • Media Recording Control Protocol(MRCP)
  • TTS サーバ
  • ASR サーバ
SS7
  • MTP1 および MTP2 レイヤ終端用に統合された SLT 機能
  • SS7 メッセージの IUA および RUDP バックホール
ネットワーク セキュリティ
  • RADIUS または TACACS+、PAP または CHAP 認証、ローカルのユーザ/パスワード データベース
  • DNIS、CLID、およびコールタイプ事前認証
  • 着信および発信トラフィック フィルタリング(IP、IPX、AppleTalk、およびブリッジド トラフィックを含む)
  • Network Address Translation(NAT; ネットワーク アドレス変換)およびダイナミック アクセス リスト
  • SNMPv2 および SNMPv3
  • Secure Shell(SSH)バージョン 2
  • H.235
  • SRTP を使用したメディア認証および暗号化
  • TLS を使用した安全な SIP シグナリング
Virtual Private Network(VPN; バーチャル プライベート ネットワーク)
  • IPSec およびポリシー適用(RADIUS または TACACS+)
  • L2TP、Layer 2 Forwarding(L2F; レイヤ 2 転送)、および Generic-Routing-Encapsulation(GRE)トンネル
  • ACL ベースのセキュリティおよび侵入検知
  • QoS 機能(専用アクセス レート、ランダム早期検出、IP Precedence、およびポリシーベース ルーティング)
チャネライズド T1
  • RBS のループ スタート、イミディエート スタート、およびウィンク スタート プロトコル
  • Feature Group B および Feature Group D(オペレータ サービス付き)
チャネライズド E1
  • CAS、E1 R1、E1 R2、専用線、フレームリレー、G.703、および G.704
サポートされる ISDN プロトコル
  • 同期モード PPP、V.120、および V.110(最大レート 38,400 bps)
  • ユーザ側の PRI スイッチ タイプ:NTT、NI、4ESS、5ESS、DMS100、NET5、および TS014
  • バックアップ D チャネル付きの Non-Facility Associated Signaling(NFAS; ノンファシリティ アソシエーテッド シグナリング)
  • ユーザ側の NFAS スイッチ タイプ:NTT、NI、4ESS、および DMS100
  • ネットワーク側の PRI スイッチ タイプ:NTT、NI、および NET5
  • ネットワーク側の NFAS は非サポート
  • DoVBS
  • 基本的な Q.SIG 機能
サポートされるモデム プロトコル
  • 56,000 ~ 28,000 のレートをサポートする V.90 または V.92 規格(1,333 bps 単位)
  • V.92 Modem on Hold および Quick Connect
  • インターネット閲覧時にスループットを 100% 以上向上させるための V.44 圧縮のサポート
  • 56,000 ~ 32,000 での K56Flex(2,000 bps 単位)
  • 33,600 および 31,200 bps での ITU-T V.34 Annex 12
  • 28,800、26,400、24,000、21,600、19,200、16,800、14,400、12,000、9,600、7,200、4,800、または 2,400 bps での ITU-T V.34
  • V.32bis 14,400、12,000、9,600、7,200、および 4,800、V.32 9,600 および 4,800、V.22bis 2,400 および 1,200、V.21 300、Bell 103 および 300、V.22 1,200、V.23 1,200/75
  • ITU-T V.42(Microcom Networking Protocol [MNP] 2 ~ 4 および Link Access Procedure for Modems [LAPM; モデム用リンク アクセス手順] を含む)エラー補正
  • ITU-T V.42bis(1,000 ノード)および MNP 5 データ圧縮
  • 非同期モード PPP
ワイヤレス プロトコル
  • V.110 および V.120
TDM クロッキング
  • T1 または E1 チャネルとクロックを同期する機能
  • 外部 Building Integrated Timing Supply(BITS)クロックとクロックを同期する機能(Stratum 4E 準拠)
Cisco IOS ソフトウェアの完全なサポート
  • IP Plus および Enterprise Plus フィーチャ セット、Triple Data Encryption Standard(3DES)および合法的傍受イメージを含む
コンソール ポートおよび AUX ポート
  • 非同期シリアル(RJ-45)


表 9 Cisco AS5350XM ユニバーサル ゲートウェイの音声コール容量

音声コール容量
Direct Inward Dial(DID; ダイヤルイン)
  • 672
TCL IVR を使用したコール
  • 672
ボイスメール
  • 480
VoiceXML
  • 192(DSP およびトランク インターフェイスを装備)
  • 240 (DTMF 相互作用のみ)、ASR/TTS、トランク カード、および DSP はなし
TDM スイッチング
  • 1,344(CT3 × 2)、DSP なし(PRI または SS7)
  • 216(CAS または E1 R2)、DSP を装備


表 10 Cisco AS5350XM ユニバーサル ゲートウェイのダイヤル コール容量

ダイヤル コール容量
非同期モード PPP、同期モード PPP、MLPPP、TCP Clear、Microsoft Point-to-Point Compression(MPPC)非同期および同期モード 216


表 11 Cisco AS5350XM ユニバーサル ゲートウェイの適合性に関するデータ

認定 要件
NEBS 認定
  • Telcordia SR-3580
  • GR-1089-CORE(第 2 版)
  • GR-63-CORE(第 1 版)
  • レベル 3 認定(機器の使用状況および重要性に基づく)
  • Common Language Equipment Identifier(CLEI)コード化されたすべての機器
  • TIRKS データベースで入手可能
安全性認定
  • UL 1950(第 3 版)
  • CSA 950(第 3 版)
  • EN 60950(修正 1、2、3、4)
  • IEC 60950
  • AS/NZS 3260
  • TS 001
電磁波放射およびイミュニティ認定
  • EN 55022B(CISPR22)
  • EN 300386
  • NZS/AS3548 クラス A
  • VCCI B
  • FCC 47CR15 クラス A
BITS クロック
  • Stratum Layer 4E 準拠


表 12 Cisco AS5350XM ユニバーサル ゲートウェイの環境に関するデータ

環境仕様
熱放散
  • 478 BTU/Hr(最大)、389 BTU/Hr(通常)
AC システムに付属の AC 電源コード
  • 単一電源:18 American wire gauge、15 アンペア IEC 320 タイプ C13 標準ケーブル
  • 冗長電源:18 AWG、15 アンペア IEC 320 タイプ C5 標準ケーブル
DC システムに必要な DC 電源コード
  • 12 ~ 14 AWG より銅線
保管温度
  • -40 ~ 85°C(-40 ~ 185°F)
ドライ接点アラーム ポート
  • 5 V
音響
  • 最大 55 dBA(1 m での音圧)
湿度
  • 5 ~ 95%(結露しないこと)
高度
  • -60 ~ 3,050 m(-200 ~ 10,000 フィート)
信頼性(40°C、120 VAC、48 VDC、140 W の環境下)
  • TR-332 に従い 7,500 FIT(FIT = 1/MTBF)
  • シャーシあたりの MTBF は 165,000 時間


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