Mobility Express コントローラのフェールオーバーのための冗長性
Cisco Mobility Express ネットワークには、すべての AP にプライマリ AP として機能する能力があるわけではありません。プライマリ AP として機能できる AP モデルについては、サポートされているシスコのアクセス ポイントを参照してください。
フェールオーバーを可能にする冗長性を Cisco Mobility Express コントローラに持たせるには、プライマリ AP として機能できるアクティブな AP がネットワークに複数必要です。フェールオーバーの発生時に、これらの AP の 1 つが自動的にプライマリとして選定されます。新しく選定されたプライマリは、元のプライマリと同じ
IP および構成になります。管理者にとっては、フェールオーバー発生時、元のプライマリと新しく選定されたプライマリに違いはありません。
(注) |
プライマリ AP に接続されているクライアントは、フェールオーバー時に切断されます。
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Mobility Express コントローラの強制フェールオーバー
Cisco Mobility Express ネットワークには、すべての AP にプライマリ AP として機能する能力があるわけではありません。プライマリ AP として機能できる AP モデルについては、サポートされているシスコのアクセス ポイントを参照してください。
プライマリ AP として機能できる任意の AP を手動で強制的にプライマリ AP にすることができます。プライマリとして機能できる AP を選択し、その AP にプライマリ AP の強制フェールオーバーを実行する場合、GUI と CLI の両方を使用できます。
GUI を使用して強制フェールオーバーを実行するには、以下の手順に従います。
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[Wireless Settings] > [Access Points] の順に選択します。
[Access Points Administration] ウィンドウが表示されます。
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プライマリとして設定する AP の横にある [Edit] アイコンをクリックします。
[Edit] ウィンドウが表示され、[General] タブが表示されます。
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[General] タブで、[Operating Mode] フィールドの横にある [Make me Controller] をクリックします。
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プライマリ AP では、[Operating Mode] フィールドには [AP & Controller] と表示されます。関連付けられている他の AP の場合、このフィールドには [AP Only] と表示されます。[Make me Controller] ボタンは、プライマリの選定プロセスに含めることができる下位 AP に対してのみ使用できます。
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CLI を使用して強制フェールオーバーを実行するには、次のコマンドを使用します。 config ap next-preferred-master cisco-ap-name forced-failover
GUI 方式または CLI 方式を使用して、選択した AP へのプライマリのフェールオーバーを強制すると、現在のプライマリ AP はリブートし、新しい AP が以前のプライマリの IP アドレスと構成を使用してコントローラとして継承します。以前のプライマリは、リブート後、オンラインに戻り、下位
AP として新しいプライマリ AP に join します。
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他のフェールオーバーと同様に、この強制フェールオーバーは、Cisco Mobility Express ネットワークにダウンタイムを引き起こします。このダウンタイム中に、スタンドアロン機能を有効にした AP に関連付けられたクライアントでサービスの中断が発生することはありません。スタンドアロン機能を有効になっていない AP のクライアントが影響を受けます。
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プライマリ AP の選定プロセス
Cisco Mobility Express ネットワークでプライマリ AP がシャットダウンすると、この導入環境でプライマリとして機能できる他の AP の 1 つが自動的にプライマリ AP に指定されます。内部のプライマリ自動選定プロセスにより、Cisco Mobility Express 対応の AP からプライマリ AP が自動的に選択されます。このプロセスは 2 つの目的で使用されます。1 つはプライマリ AP の障害を検出すること、もう 1 つはプライマリとして機能できる AP から新しいプライマリ AP を指定することです。このプロセスは
Virtual Router Redundancy Protocol(VRRP)に基づいており、優先順位の降順でリストしてある次のパラメータを基にアルゴリズムで次のプライマリ AP を決定します。
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他のCisco Mobility Express 対応の AP と比べて最も高いコントローラ稼働時間を持つ AP
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コントローラの CLI で VRRP コマンド config ap next-preferred-master を使用して VRRP プライマリとして設定された AP。
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関連付けられているクライアント数を基準に負荷が最小である AP。
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クライアントの負荷が同程度の AP の中で、MAC アドレスが最小である AP。