ブート ローダーの動作
SD カードで以下のブート ローダー コマンドを実行できます。
■boot:実行可能な IOS イメージをロードして起動します
■cat:ファイルを連結(して出力)します
■copy:ファイルをコピーします
■delete:ファイルを削除します
■dir:ディレクトリ内のファイルを一覧表示します
■fsck:ファイル システムの一貫性をチェックします
■format:ファイル システムをフォーマットします
■mkdir:ディレクトリを作成します
■more:ファイルを連結(して表示)します
■rename:ファイル名を変更します
■rmdir:空のディレクトリを削除します
■sd_init:sd フラッシュ ファイル システムを初期化します
重要: スイッチは、内部フラッシュ メモリ、または SD カードから起動することができます。SD カードは、内部フラッシュ メモリよりも優先されます。スイッチに SD カードが挿入されている場合、スイッチは次の順序で起動しようとします。
1. SD カードのシステム ブート パスに指定されている IOS イメージから
2. SD カードの最初の IOS イメージから
3. 内部フラッシュ メモリのシステム ブート パスに指定されている IOS イメージから
4. 内部フラッシュの最初の IOS イメージから
IOS の動作
IOS の実行中に、SD カードの挿入、または取り出しが可能です。IOS の実行中に、サポートされている Cisco SD カードを挿入すると、スイッチは、Product Name(PNM)フィールドにシスコによって埋め込まれている文字列を確認し、SD カードの製品番号とフラッシュ容量を表示します。IOS の実行中に SD カードを取り出すと、SD カードが取り出されたことを通知するために、スイッチによって警告メッセージが出されます。
また、syslog が有効になっている場合は、SD カードが挿入または取り出されたときにシステムによってメッセージが送信されます。
SD カードがスイッチに挿入されている場合、次に示すように IOS コマンドが動作します。
■ write コマンド:実行中の設定を保存します。SD カードからシステムを起動して write コマンドを実行すると、カードがまだ挿入されている場合、システムは実行中の設定を SD カードに保存します。SD カードが取り出されている場合、システムは、実行中の設定を内部フラッシュ メモリに保存して次のメッセージを表示します。
WARNING: The SD flash is not present.
The running-config is saved to the on-board flash.
NOTE: This warning message is displayed only once.
システムが内部フラッシュ メモリから起動された後で SD カードを挿入し、 write コマンドを実行した場合、システムは、実行中の設定を内部フラッシュ メモリに保存します。
■ boot コマンド:システムの boot パラメータを変更します。
システムが SD カードから起動されている場合に boot コマンドを実行すると、次のように動作します。
–SD カードが挿入されていて、システム ブート パスまたはコンフィギュレーション ファイル パスが SD カードを指している場合、システム ブート パスまたはコンフィギュレーション ファイル パスは SD カードに保存されます。
–SD カードが挿入されていて、システム ブート パスまたはコンフィギュレーション ファイル パスが内部フラッシュ メモリを指している場合、システム ブート パスまたはコンフィギュレーション ファイル パスは内部フラッシュ メモリに保存されます。
–SD カードが取り出されていて、システム ブート パスまたはコンフィギュレーション ファイル パスが SD カードを指している場合、システム ブート パスまたはコンフィギュレーション ファイル パスは保存されず、次のメッセージが表示されます。
WARNING: The BOOT/config file path points to the
SD flash card and the SD flash card is not present.
The environment variable(s) is not saved.
NOTE: This warning message is displayed only once.
システムが内部フラッシュ メモリから起動された後で SD カードを挿入し、 boot コマンドを実行した場合、次のように動作します。
–システム ブート パスまたはコンフィギュレーション ファイル パスが内部フラッシュ メモリを指している場合、システム ブート パスまたはコンフィギュレーション ファイル パスは内部フラッシュ メモリに保存されます。
–システム ブート パスまたはコンフィギュレーション ファイル パスが SD カードを指している場合、システム ブート パスまたはコンフィギュレーション ファイル パスは SD カードに保存され、次のメッセージが表示されます。
WARNING: The BOOT/config file path points to the
SD flash card. The environment variable(s) is
saved onto the SD flash card.
NOTE: This warning message is displayed only once.
— SD カードが取り出されていて、システム ブート パスまたはコンフィギュレーション ファイル パスが SD カードを指している場合、システム ブート パスまたはコンフィギュレーション ファイル パスは保存されず、次のメッセージが表示されます。
WARNING: The BOOT/config file path points to the
SD flash card and the SD flash card is not present.
The environment variable(s) is not saved.
NOTE: This warning message is displayed only once.
n sync コマンド:IOS イメージ ディレクトリ(IOS イメージ ファイル、FPGA イメージ ファイル、デバイス マネージャ ファイル、Profinet/CIP コンフィギュレーション ファイルが含まれている)、config.text IOS コンフィギュレーション ファイル、vlan.dat VLAN コンフィギュレーション ファイル、IOS ブート パラメータを、内部フラッシュ メモリから SD カードへ、または SD カードから内部フラッシュ メモリへコピーします。このコマンドは、スイッチ モデルに対して IOS イメージが適切であること、および同期先に十分なフラッシュ メモリが存在することを確認し、潜在的な問題が検出された場合は同期プロセスを中断します。 sync コマンドは、 sync コマンドに指定されている同期元フラッシュ デバイスの IOS ブート パラメータから、同期元 IOS イメージ ディレクトリ パスおよび同期元 IOS コンフィギュレーション ファイル パスを取得します。デフォルトでは、このコマンドは同期先 IOS イメージ ディレクトリおよび IOS コンフィギュレーション ファイルを上書きします。save-old-files オプションを使用すると、このデフォルトの動作をオーバーライドできます。実行中の設定を保存していない場合に sync コマンドを実行すると、スイッチでは、コマンドを実行する前に実行中の設定を保存するかどうかの確認が示されます。
sync コマンドのオプションは次のとおりです。
–Switch# sync flash: sdflash: :IOS イメージ ディレクトリ、コンフィギュレーション ファイル、ブート パラメータを内部フラッシュ メモリから SD カードへ同期します。
–Switch# sync sdflash: flash: :IOS イメージ ディレクトリ、コンフィギュレーション ファイル、ブート パラメータを SD カードから内部フラッシュ メモリへ同期します。
–Switch# sync flash: sdflash: ios-image-name IOS_image_path :指定された IOS イメージ ディレクトリ、コンフィギュレーション ファイル、ブート パラメータを内部フラッシュ メモリから SD カードへ同期します。たとえば、 IOS_image_path は flash:/ie2000-universalk9-mz.150-2.EA1/ie2000-universalk9-mz.150-2.EA1.bin のようになります。
–Switch# sync sdflash: flash: ios-image-name IOS_image_path :指定された IOS イメージ ディレクトリ、コンフィギュレーション ファイル、ブート パラメータを SD カードから内部フラッシュ メモリへ同期します。たとえば、 IOS_image_path は flash:/ie2000-universalk9-mz.150-2.EA1/ie2000-universalk9-mz.150-2.EA1.bin のようになります。
–Switch# sync flash: sdflash: skip config.text vlan.dat :IOS イメージ ディレクトリのみを内部フラッシュ メモリから SD カードへ同期します。
–Switch# sync sdflash: flash: skip config.text vlan.dat :IOS イメージ ディレクトリのみを SD カードから内部フラッシュ メモリへ同期します。
–Switch# sync flash: sdflash: skip ios-image :IOS コンフィギュレーション ファイルのみを内部フラッシュ メモリから SD カードへ同期します。
–Switch# sync sdflash: flash: skip ios-image :IOS コンフィギュレーション ファイルのみを SD カードから内部フラッシュ メモリへ同期します。