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このドキュメントは、米国シスコ発行ドキュメントの参考和訳です。リンク情報につきましては、日本語版掲載時点で、英語版にアップデートがあり、リンク先のページが移動/変更されている場合がありますことをご了承ください。あくまでも参考和訳となりますので、正式な内容については米国サイトのドキュメントを参照ください。
目次
QoS 機能は、ネットワークを経由するトラフィックの最も望ましいフローを提供するために使用します。 QoS を使用すると、ネットワーク トラフィックの分類、トラフィック フローのポリシングと優先順位付けが可能になり、ネットワーク内でトラフィックの輻輳回避が容易になります。 トラフィックの制御は、システムを通過するパケット内のフィールドに基づいて行われます。 モジュラ QoS コマンドライン インターフェイス(MQC)は、QoS 機能のトラフィック クラスとポリシーを作成するために使用します。
QoS 機能は、QoS ポリシーとキューイング ポリシーを使用して次のように適用します。
QoS ポリシーには、分類機能とマーキング機能が含まれます。
QoS ポリシーにはポリシング機能が含まれます。
QoS ポリシーには、シェーピング、重み付けランダム早期検出(WRED)、および明示的輻輳通知(ECN)機能が含まれます。
キューイング ポリシーでは、キューイングおよびスケジューリング機能を使用します。
(注) |
「モジュラ QoS コマンドライン インターフェイス(MQC)の使用」の項で説明するシステム定義の QoS 機能と値は、デバイス全体にグローバルに適用され、変更できません。 |
トラフィックは、ユーザによるトラフィックの分類方法と、ユーザが作成してトラフィック クラスに適用するポリシーに基づいて処理されます。
QoS 機能を設定するには、次の手順を使用します。
トラフィック クラスを作成します。これには、Internet Protocol(IP)アドレスや QoS フィールドなどの基準に一致する着信パケットを分類します。
ポリシーを作成します。これには、パケットのポリシング、マーキング、ドロップなど、トラフィック クラスに対して実行するアクションを指定します。
ポリシーをポート、ポート チャネル、またはサブインターフェイスに適用します。
QoS 機能のトラフィック クラスとポリシーを作成するには、MQC を使用します。
(注) |
QoS 機能全般のキューイングおよびスケジューリングの処理では、IPv4 および IPv6 の両方に適用されます。 |
分類は、トラフィックをクラスに区分けするのに使用します。 トラフィックは、ポート特性またはパケット ヘッダー フィールドに基づいて分類します。パケット ヘッダー フィールドには、IP precedence、DiffServ コード ポイント(DSCP)、レイヤ 3 からレイヤ 4 までのパラメータ、およびパケット長が含まれます。
トラフィックの分類に使用する値を、一致基準と呼びます。 トラフィック クラスを定義する場合、一致基準を複数指定することも、特定の基準について照合しないように選択することも、一部または全部の基準を照合することによってトラフィック クラスを決定することもできます。
どのクラスにも一致しないトラフィックは、class-default と呼ばれるデフォルトのトラフィック クラスに割り当てられます。
マーキングとは、パケットに関連する QoS 情報を設定することです。 標準の QoS フィールドである COS、IP precedence、DSCP、および後続のアクションで使用できる内部ラベル(QoS グループなど)を設定できます。 QoS グループ マーキングは、トラフィックのキューイング、およびスケジューリングに対応したトラフィック タイプを識別するのに使用します。
ポリシングとは、トラフィックの特定のクラスについて、データ レートをモニタリングすることです。 デバイスでは、関連するバースト サイズもモニタできます。
シングルレート ポリサーは、トラフィックの指定の認定情報レート(CIR)をモニタします。 デュアルレート ポリサーは、トラフィックの CIR と最大情報レート(PIR)の両方をモニタします。
キューイングおよびスケジューリングのプロセスによって、トラフィック クラスに割り当てられる帯域幅を制御することができるので、スループットと遅延の望ましいトレードオフを実現できます。
重み付けランダム早期検出(WRED)をトラフィックのクラスに適用できます。これにより、サービス クラス(QoS)グループに基づいてパケットをドロップできます。 WRED のアルゴリズムにより、キューを予防的に管理してトラフィックの輻輳を防ぐことができます。
トラフィックのクラスに対して最大データ レートを強制してトラフィックをシェーピングすることができます。これにより、超過パケットがキューに保持され、出力レートが平滑化(制限)されます。 さらに、トラフィック クラスに最小帯域幅保証を提供するために、最小帯域幅のシェーピングを設定できます。
スタティックまたはダイナミックな制限を適用することで、トラフィックの特定のクラスについてキューのサイズを制限できます。
ECN は、パケットをドロップする代わりに輻輳状態をマーキングするために、特定のトラフィック クラスで WRED とともに使用できます。
ポリシーには次の 3 種類があります。
network qos:ネットワーク全体の QoS プロパティの特性を定義します。
qos:マーキングおよびポリシングに使用できる MQC オブジェクトを定義します。
queuing:キューイングおよびスケジューリングに使用できる MQC オブジェクトを定義します。
(注) |
ポリシーのデフォルト タイプは qos です。 |
ユーザが QoS ポリシーを qos タイプのサービス ポリシーの下で定義した場合にだけ、システムはそれらの QoS ポリシーに対してアクションを実行します。
入力トラフィックに対する QoS アクションのシーケンスは次のようになります。
出力トラフィックに対する QoS アクションのシーケンスは次のようになります。
Cisco NX-OS QoS ソフトウェアは、ソフトウェアの再起動後に以前の状態を回復し、状態を失うことなく、アクティブ スーパーバイザからスタンバイ スーパーバイザに切り替えることができます。
(注) |
ハイ アベイラビリティの詳細については、『Cisco Nexus 9000 Series NX-OS High Availability and Redundancy Guide』を参照してください。 |
QoS 機能を設定するには MQC を使用します。 MQC コンフィギュレーション コマンドを次の表に示します。
MQC コマンド |
説明 |
---|---|
class-map |
トラフィックのクラスを表すクラス マップを定義します。 |
policy-map |
クラス マップのセットに適用するポリシーのセットを表すポリシー マップを定義します。 |
オブジェクトがどのインターフェイスにも関連付けられていない場合、システム定義オブジェクトを除いて、MQC オブジェクトを変更または削除できます。
QoS ポリシーを定義したら、次の表に示すインターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用して、ポリシー マップをインターフェイスに付加できます。
インターフェイス コマンド |
説明 |
---|---|
service-policy |
指定されたポリシー マップをインターフェイス上の入力パケットまたは出力パケットに適用します。 |
各ポリシー、クラス アクション、および一致基準について、インターフェイスごとに統計情報が維持されます。 統計情報の収集をイネーブルまたはディセーブルにすることができ、show policy-map インターフェイス コマンドを使用して統計情報を表示でき、clear qos statistics コマンドを使用してインターフェイスまたはポリシー マップに基づく統計情報をクリアできます。 統計情報はデフォルトでイネーブルになっており、グローバルにディセーブルにすることができます。
QoS のキューイング機能はデフォルトでイネーブルになっています。 ポリシングおよびマーキングなどの一部の QoS タイプの機能は、ポリシーがインターフェイスに付加された場合にだけイネーブルになります。 一部のポリシーは、そのポリシーがインターフェイスに付加された場合にだけイネーブルになります。
デバイスでは、各ポートおよびポート チャネル上で、システムのデフォルトのキューイング ポリシーまたはシステム定義のキューイング ポリシー マップが、デフォルトで常にイネーブルになっています。 キューイング ポリシーを設定して、指定したインターフェイスに新しいキューイング ポリシーを適用した場合は、デフォルトのキューイング ポリシーが新しいキューイング ポリシーによって置き換えられ、新しいキューイング ポリシーのルールが適用されます。
デバイスで他の QoS 機能(ポリシングおよびマーキング)がイネーブルになるのは、ポリシー マップをインターフェイスに適用した場合だけです。
Cisco NX-OS では、仮想デバイスをエミュレートする Virtual Device Context(VDCs)に、OS およびハードウェア リソースを分割できます。 Cisco Nexus 9000 シリーズ デバイスは、現在複数の VDC をサポートしていません。 すべてのデバイス リソースはデフォルト VDC で管理されます。
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QoS 機能は、ネットワークを経由するトラフィックの最も望ましいフローを提供するために使用します。 QoS を使用すると、ネットワーク トラフィックの分類、トラフィック フローのポリシングと優先順位付けが可能になり、ネットワーク内でトラフィックの輻輳回避が容易になります。 トラフィックの制御は、システムを通過するパケット内のフィールドに基づいて行われます。 モジュラ QoS コマンドライン インターフェイス(MQC)は、QoS 機能のトラフィック クラスとポリシーを作成するために使用します。
QoS 機能は、QoS ポリシーとキューイング ポリシーを使用して次のように適用します。
QoS ポリシーには、分類機能とマーキング機能が含まれます。
QoS ポリシーにはポリシング機能が含まれます。
QoS ポリシーには、シェーピング、重み付けランダム早期検出(WRED)、および明示的輻輳通知(ECN)機能が含まれます。
キューイング ポリシーでは、キューイングおよびスケジューリング機能を使用します。
(注) |
「モジュラ QoS コマンドライン インターフェイス(MQC)の使用」の項で説明するシステム定義の QoS 機能と値は、デバイス全体にグローバルに適用され、変更できません。 |
トラフィックは、ユーザによるトラフィックの分類方法と、ユーザが作成してトラフィック クラスに適用するポリシーに基づいて処理されます。
QoS 機能を設定するには、次の手順を使用します。
トラフィック クラスを作成します。これには、Internet Protocol(IP)アドレスや QoS フィールドなどの基準に一致する着信パケットを分類します。
ポリシーを作成します。これには、パケットのポリシング、マーキング、ドロップなど、トラフィック クラスに対して実行するアクションを指定します。
ポリシーをポート、ポート チャネル、またはサブインターフェイスに適用します。
QoS 機能のトラフィック クラスとポリシーを作成するには、MQC を使用します。
(注) |
QoS 機能全般のキューイングおよびスケジューリングの処理では、IPv4 および IPv6 の両方に適用されます。 |
分類は、トラフィックをクラスに区分けするのに使用します。 トラフィックは、ポート特性またはパケット ヘッダー フィールドに基づいて分類します。パケット ヘッダー フィールドには、IP precedence、DiffServ コード ポイント(DSCP)、レイヤ 3 からレイヤ 4 までのパラメータ、およびパケット長が含まれます。
トラフィックの分類に使用する値を、一致基準と呼びます。 トラフィック クラスを定義する場合、一致基準を複数指定することも、特定の基準について照合しないように選択することも、一部または全部の基準を照合することによってトラフィック クラスを決定することもできます。
どのクラスにも一致しないトラフィックは、class-default と呼ばれるデフォルトのトラフィック クラスに割り当てられます。
マーキングとは、パケットに関連する QoS 情報を設定することです。 標準の QoS フィールドである COS、IP precedence、DSCP、および後続のアクションで使用できる内部ラベル(QoS グループなど)を設定できます。 QoS グループ マーキングは、トラフィックのキューイング、およびスケジューリングに対応したトラフィック タイプを識別するのに使用します。
ポリシングとは、トラフィックの特定のクラスについて、データ レートをモニタリングすることです。 デバイスでは、関連するバースト サイズもモニタできます。
シングルレート ポリサーは、トラフィックの指定の認定情報レート(CIR)をモニタします。 デュアルレート ポリサーは、トラフィックの CIR と最大情報レート(PIR)の両方をモニタします。
キューイングおよびスケジューリングのプロセスによって、トラフィック クラスに割り当てられる帯域幅を制御することができるので、スループットと遅延の望ましいトレードオフを実現できます。
重み付けランダム早期検出(WRED)をトラフィックのクラスに適用できます。これにより、サービス クラス(QoS)グループに基づいてパケットをドロップできます。 WRED のアルゴリズムにより、キューを予防的に管理してトラフィックの輻輳を防ぐことができます。
トラフィックのクラスに対して最大データ レートを強制してトラフィックをシェーピングすることができます。これにより、超過パケットがキューに保持され、出力レートが平滑化(制限)されます。 さらに、トラフィック クラスに最小帯域幅保証を提供するために、最小帯域幅のシェーピングを設定できます。
スタティックまたはダイナミックな制限を適用することで、トラフィックの特定のクラスについてキューのサイズを制限できます。
ECN は、パケットをドロップする代わりに輻輳状態をマーキングするために、特定のトラフィック クラスで WRED とともに使用できます。
Cisco NX-OS QoS ソフトウェアは、ソフトウェアの再起動後に以前の状態を回復し、状態を失うことなく、アクティブ スーパーバイザからスタンバイ スーパーバイザに切り替えることができます。
(注) |
ハイ アベイラビリティの詳細については、『Cisco Nexus 9000 Series NX-OS High Availability and Redundancy Guide』を参照してください。 |
QoS 機能を設定するには MQC を使用します。 MQC コンフィギュレーション コマンドを次の表に示します。
MQC コマンド |
説明 |
---|---|
class-map |
トラフィックのクラスを表すクラス マップを定義します。 |
policy-map |
クラス マップのセットに適用するポリシーのセットを表すポリシー マップを定義します。 |
オブジェクトがどのインターフェイスにも関連付けられていない場合、システム定義オブジェクトを除いて、MQC オブジェクトを変更または削除できます。
QoS ポリシーを定義したら、次の表に示すインターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用して、ポリシー マップをインターフェイスに付加できます。
各ポリシー、クラス アクション、および一致基準について、インターフェイスごとに統計情報が維持されます。 統計情報の収集をイネーブルまたはディセーブルにすることができ、show policy-map インターフェイス コマンドを使用して統計情報を表示でき、clear qos statistics コマンドを使用してインターフェイスまたはポリシー マップに基づく統計情報をクリアできます。 統計情報はデフォルトでイネーブルになっており、グローバルにディセーブルにすることができます。
QoS のキューイング機能はデフォルトでイネーブルになっています。 ポリシングおよびマーキングなどの一部の QoS タイプの機能は、ポリシーがインターフェイスに付加された場合にだけイネーブルになります。 一部のポリシーは、そのポリシーがインターフェイスに付加された場合にだけイネーブルになります。
デバイスでは、各ポートおよびポート チャネル上で、システムのデフォルトのキューイング ポリシーまたはシステム定義のキューイング ポリシー マップが、デフォルトで常にイネーブルになっています。 キューイング ポリシーを設定して、指定したインターフェイスに新しいキューイング ポリシーを適用した場合は、デフォルトのキューイング ポリシーが新しいキューイング ポリシーによって置き換えられ、新しいキューイング ポリシーのルールが適用されます。
デバイスで他の QoS 機能(ポリシングおよびマーキング)がイネーブルになるのは、ポリシー マップをインターフェイスに適用した場合だけです。