21.1 ノード タイミングのパラメータ
SONET タイミング パラメータは、ONS 15454 ごとに設定する必要があります。各 ONS 15454 は、次の 3 つのソースの 1 つからタイミング基準を受け取ります。
• ONS 15454 バックプレーン(ANSI)または MIC-C/T/P 同軸コネクタ(ETSI)の Building Integrated Timing Supply(BITS; ビル内統合タイミング供給源)ピン
• ONS 15454 に取り付けた OC-N/STM-N カード。このカードは、BITS ソースからタイミングを受け取るノードに接続されます。
• TCC2/TCC2P カードの内部 ST3 クロック
ONS 15454 タイミングを、external、line、mixed のいずれかのモードに設定できます。BITS ピンからタイミングを導き出す場合は、ONS 15454 のタイミングを external に設定します。OC-N/STM-N カードからタイミングを導き出す場合は、line に設定します。通常の ONS 15454 ネットワークでは次のように設定します。
• 1 つのノードは external に設定されます。外部ノードは、BITS バックプレーン ピンに接続された BITS ソースからタイミングを導き出します。BITS ソースは、Stratum 1 クロックや GPS信号などの Primary Reference Source(PRS; プライマリ基準ソース)からタイミングを導き出します。
• ほかのノードは line に設定されています。ライン ノードは、OC-N トランク(スパン)カードを通して外部とタイミングをとるノードからタイミングを導き出します。DWDM ノードは、通常、OC-3/STM-1 チャネル内にある OSCM または OSC-CSM カードを使用して、ラインからタイミングを導き出します。
ONS 15454 ごとに 3 つのタイミング基準を設定することができます。通常、最初の 2 つの基準を、2 つの BITS レベルのソース、または BITS ソースのあるノードに光ファイバで接続されたライン レベルのソースになります。3 番めの基準は、すべての ONS 15454 TCC2/TCC2P カードに用意されている内部クロックになります。ただし、3 つのすべての基準を他のタイミング ソースに割り当てる場合、内部クロックは常にバックアップのタイミング基準として使用できます。内部クロックは Stratum 3 基準(ST3)なので、ONS 15454 ノードが切り離されると、タイミングは ST3 レベルで維持されます。
CTC の Maintenance > Timing > Report タブには、タイミング モード、クロック状態とステータス、切り替えタイプ、および基準データなど、ONS 15454 の現在のタイミング情報が示されます。
注意 mixed タイミング モードでは、外部タイミング ソースとライン タイミング ソースの両方を選択できますが、タイミング ループが発生する可能性があるため、このモードの使用は推奨しません。このモードを使用するときは注意が必要です。
21.2 ネットワーク タイミング
図21-1 に、ONS 15454 ネットワークのタイミング設定の例を示します。ノード 1 は external タイミングに設定されています。2 つのタイミング基準は BITS に設定されています。これらは、ノード 1 のバックプレーン上の、BITS 入力ピンに接続された Stratum 1 タイミング ソースです。3 番めの基準は内部クロックに設定されています。ノード 3 のバックプレーン上 の BITS 出力ピンが、デジタル アクセス回線アクセス マルチプレクサなどの外部の機器に対してタイミングを提供するのに使用されています。
この例では、スロット 5 と 6 にトランク(スパン)カードがあります。ノード 2、3、4 のタイミングは line に設定され、タイミング基準は BITS ソースからの距離に基づいてトランク カードに設定されています。基準 1 は BITS ソースに一番近いトランク カードに設定されています。ノード 2 では、基準 1 は、ノード 1 に接続されているためスロット 5 になります。ノード 4 では、基準 1 は、ノード 1 に接続されているため、スロット 6 になります。ノード 3 では、基準 1 は、ノード 1 から同じ距離にあるため、どちらかのトランク カードになります。
図21-1 ONS 15454 のタイミングの例
21.3 同期ステータス メッセージング
Synchronization Status Messaging(SSM; 同期ステータス メッセージング)はタイミング ソースの品質に関する情報をやり取りする SONET プロトコルです。SSM メッセージは、SONET 回線層の S1 バイトで運ばれます。SSM メッセージによって、SONET のデバイスは最高品質のタイミング基準を自動的に選択し、タイミング ループを回避できます。
SSM メッセージは Generation 1 または Generation 2 のどちらかです。Generation 1 は最初のバージョンで、最も広く配布されている SSM メッセージ セットです。Generation 2 は新しいバージョンです。ONS 15454 に対して SSM をイネーブルにする場合、タイミング基準の資料を参照して、どちらのメッセージ セットを使用するかを決めてください。 表21-1 と 表21-2 に、Generation 1 および Generation 2 のメッセージ セットを示します。
表21-1 SSM Generation 1 メッセージ セット
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PRS |
1 |
PRS:Stratum 1 |
STU |
2 |
同期トレーサビリティは不明 |
ST2 |
3 |
Stratum 2 |
ST3 |
4 |
Stratum 3 |
SMC |
5 |
SONET ミニマム クロック |
ST4 |
6 |
Stratum 4 |
DUS |
7 |
タイミングの同期には使用しない |
RES |
-- |
予約済み、ユーザが品質レベルを設定 |
表21-2 SSM Generation 2 メッセージ セット
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|
PRS |
1 |
PRS:Stratum 1 |
STU |
2 |
同期トレーサビリティは不明 |
ST2 |
3 |
Stratum 2 |
TNC |
4 |
中継ノード クロック |
ST3E |
5 |
Stratum 3E |
ST3 |
6 |
Stratum 3 |
SMC |
7 |
SONET ミニマム クロック |
ST4 |
8 |
Stratum 4 |
DUS |
9 |
タイミングの同期には使用しない |
RES |
-- |
予約済み、ユーザが品質レベルを設定 |