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Cisco Aironet 1540 シリーズ屋外アクセス ポイント(以降アクセス ポイントまたは AP)はワイヤレス屋外アクセス ポイントで、各種のネットワーク構成での使用に対して設計されています。このアクセス ポイントは、ワイヤレス クライアント アクセス、ブリッジング、メッシュ ワイヤレス接続をサポートしています。
Cisco Aironet 1540 シリーズ屋外用アクセス ポイントの最新の技術仕様の詳細については、次の URL の 『Cisco Aironet 1540 Series Outdoor Access Point Data Sheet』で入手できます。
http://www.cisco.com/c/en/us/products/collateral/wireless/aironet-1540-series/datasheet-c78-738585.html
1540 シリーズ アクセス ポイントは 2.4 GHz と 5 GHz の両方の無線をサポートしており、ライセンス不要の RF Wi-Fi スペクトルを使用してクライアント アクセスを実現します。これらの無線には 802.11ac Wave 2 機能があります。
2.4 GHz 無線と 5 GHz 無線は、クライアント アクセス、バックホール トラフィック、またはその両方に使用できます。アクセス ポイントのモデルによっては、最大 867 Mbps のデータ レートをサポートできます。
アクセス ポイントはスタンドアロン型の装置で、モデルに応じて壁または柱に取り付けることができます。アクセス ポイントは、有線ネットワークに直接接続されていない他のアクセス ポイントのリレー ノードとしても動作します。
アクセス ポイントは、特許取得済みの Adaptive Wireless Path Protocol(AWPP)を使用してインテリジェントな無線ルーティングを実現します。これを使用することで、各アクセス ポイントはネイバー アクセス ポイントを識別し、パスごとにコントローラに到達するために必要な信号強度とホップ数についてコストを計算して、有線ネットワークへの最適なパスをインテリジェントに選択できます。
アクセス ポイントは、シスコ ワイヤレス LAN コントローラを介して設定、監視、運用できます。コントローラでは、ブラウザベースの管理システム、コマンドライン インターフェイス(CLI)、または Cisco Prime Infrastructure(PI)ネットワーク管理システムを使用して、コントローラおよびアソシエートされたアクセス ポイントが管理されます。アクセス ポイントは、ハードウェアに基づく高度な暗号化標準(AES)による暗号化を無線ノードとの間でサポートし、エンドツーエンドのセキュリティを提供します。
(注) アクセス ポイントは Mobility Express、Lightweight 導入モード(Local、Monitor、Sniffer、Bridge(Mesh)など。Cisco Wireless リリース 8.4 以降でワイヤレス コントローラを使用)、および FlexConnect をサポートしています。このアクセス ポイントは、Flex+Bridge または SE Connect、および自律モードはサポートしていません。
表 1-1 は、Cisco Aironet 1540 シリーズ屋外アクセス ポイントのモデル番号(または部品番号)と構成を示しています。
1540 のモデル番号の「-x」はドメインを表します。たとえば、AIR-AP1542I-x-K9 の場合、-x は特定の国の規制ドメインを表します。各 1540 シリーズ アクセス ポイント モデルがサポートする特定の規制ドメインについては、次の URL で 『Wireless LAN Compliance Status』を参照してください。
http:// www.cisco.com/go/aironet/compliance
この項では、1540 シリーズ アクセス ポイント モデルのハードウェア機能について説明します。次のハードウェア機能について説明します。
図 1-1 AP の前面および背面(スリークォーター ビュー)
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AP にはコンソール ポート用カバー キャップが付属しています。設置時にキャップを点検してください。キャップは取り外し時または交換時に毎回適切に締め付けてください。適切に締め付けないと、IP67 基準に準拠せず、装置内に水が流入する可能性があります。 |
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AP1542I モデルには半全方向性アンテナが内蔵されています。AP1542I アクセス ポイントの 802.11b/g/n 無線は主にローカル アクセスに使用され、802.11a/n/ac 無線はメッシュ モードでクライアントまたはワイヤレス バックホールに使用されます。
2.4 GHz b/g/n 無線は 2.4 GHz ISM 帯域で動作します。802.11b/g/n 動作用の最大総出力電力が 27 dBm の 2 つのトランスミッタが搭載されています。出力パワーは、3 dB 幅で 8 段階の電力レベルに設定できます。最大比合成(MRC)に対応する受信機が 2 つ搭載されています。
5 GHz a/n 無線は UNII-1 帯域(5.15 ~ 5.25 GHz)、UNII-2 帯域(5.25 ~ 5.35 GHz)、UNII-2 Extended/ETSI 帯域(5.47 ~ 5.725 GHz)、および上層 ISM 帯域(5.725 ~ 5.850 GHz)で動作します。規制ドメインによって、最大合計出力電力が 27 dBm の 2 つのトランスミッタがあります。Tx 電力設定は規制区域によって変わります。出力電力は 3 dB 幅で設定できます。最大比合成(MRC)に対応する受信機が 2 つ搭載されています。
AP1542D モデルには指向性アンテナが内蔵されています。1542D モデルには、狭帯域の指向性アンテナが内蔵されています。1542D は狭いクライアント カバレッジ領域に適しており、2 地点間のワイヤレス ブリッジ リンクとしても適しています。
2.4 GHz b/g/n 無線は 2.4 GHz ISM 帯域で動作します。802.11b/g/n 動作用の最大総出力電力が 27 dBm の 2 つのトランスミッタが搭載されています。出力パワーは、3 dB 幅で 8 段階の電力レベルに設定できます。最大比合成(MRC)に対応する受信機が 2 つ搭載されています。
5 GHz a/n 無線は UNII-1 帯域(5.15 ~ 5.25 GHz)、UNII-2 帯域(5.25 ~ 5.35 GHz)、UNII-2 Extended/ETSI 帯域(5.47 ~ 5.725 GHz)、および上層 ISM 帯域(5.725 ~ 5.850 GHz)で動作します。規制ドメインによって、最大合計出力電力が 27 dBm の 2 つのトランスミッタがあります。Tx 電力設定は規制区域によって変わります。出力電力は 3 dB 幅で設定できます。最大比合成(MRC)に対応する受信機が 2 つ搭載されています。
1540 シリーズ アクセス ポイントへの給電は、Power over Ethernet(PoE)によってのみ行うことができます。1540 シリーズ アクセス ポイントは、以下のパワー インジェクタをサポートします。
アクセス ポイントには PoE 入力ポートがあります。このポートは、RJ45 コネクタ(耐候性)を使用して、パワー インジェクタまたは適切に給電されたスイッチ ポートからのインライン パワーにアクセス ポイントをリンクします。
アクセス ポイントは、無線クライアント アクセスと、ポイントツーポイント ブリッジング、ポイントツーマルチポイント ブリッジング、およびポイントツーマルチポイント メッシュ無線接続に対応するよう設計された無線デバイスです。アクセス ポイントは、別のアクセス ポイントにリンクして有線ネットワーク接続にアクセスしたり、他のアクセス ポイントのリピータ動作を提供したりするための 5 GHz のバックホール機能を備えています。
アクセス ポイントには、ルート アクセス ポイント(以下、RAP)、またはすべてのアクセス ポイントのデフォルトの役割であるメッシュ(非ルート)アクセス ポイント(以下、MAP)という、無線が持つ 2 つの主要な役割があります。アクセス ポイントがファイバまたは有線イーサネットで(スイッチを経由して)コントローラに接続されている場合、その無線の役割は RAP と呼ばれます。RAP であると見なすには、アクセス ポイントが RAP として設定されている必要があります。RAP は、ブリッジングまたはメッシュ ネットワークへの親ノードとなります。コントローラは、1 つ以上の RAP をサポートでき、それぞれの RAP が同じ無線ネットワークまたは異なる無線ネットワークの親として機能します。同じメッシュ ネットワークに複数の RAP を配備して、冗長性を確保することもできます。RAP と MAP のどちらのアクセス ポイントも、2.4 GHz および 5 GHz 無線を使用して無線クライアントをサポートできます。5 GHz のクライアント アクセスはユニバーサル クライアント アクセスと呼ばれます。
アクセス ポイントが有線イーサネットで(スイッチ経由で)コントローラに接続されていない場合、その無線の役割は MAP と呼ばれます。MAP は、バックホール インターフェイスを介して他の MAP に無線接続され、最終的には、スイッチを経由してイーサネットでコントローラに接続された RAP に接続されます。MAP は、ローカル LAN に有線イーサネットで接続して、その LAN のブリッジエンド ポイントとして機能することもできます(ポイントツーポイント ブリッジ接続またはポイントツーマルチポイント ブリッジ接続を使用)。
アクセス ポイントは、5 GHz の無線を使用する無線バックホール機能をサポートすることで、別のアクセス ポイントをブリッジして、コントローラとの有線ネットワーク接続にアクセスします(図 1-4 を参照)。この構成では、有線ネットワークに接続されているアクセス ポイントは、RAP と見なされます。リモート アクセス ポイントは MAP と見なされ、無線クライアント トラフィックを RAP に転送して、有線ネットワークへの転送を実現します。Control And Provisioning of Wireless Access Points(CAPWAP)で制御されているトラフィックも、このブリッジ リンクを介して転送されます。
アクセス ポイントを使用すると、リモートネットワークを延長できます。それには、図 1-5 に示すように、5GHz のバックホール無線を使用して、2 つのネットワーク セグメントをブリッジングします。イーサネット ブリッジングをサポートするには、コントローラで各アクセス ポイントのブリッジングを有効にする必要があります。デフォルトでは、この機能はすべてのアクセス ポイントでオフになっています。
無線クライアント アクセスもサポートされますが、高層ビル間をブリッジングする場合、2.4 GHz では無線範囲が制限されることがあるため、直接的な無線クライアント アクセスには適さない場合があります。
図 1-5 アクセス ポイントのポイントツーポイント ブリッジングの例
アクセス ポイントを RAP として使用すると、複数のリモート MAP を、それらにアソシエートされた有線ネットワークに接続することができます。デフォルトでは、この機能はすべてのアクセス ポイントでオフになっています。イーサネット ブリッジングをサポートするには、コントローラで各アクセス ポイントのブリッジングを有効にする必要があります。無線クライアント アクセスもブリッジリンクを介して提供できますが、高層ビル間をブリッジングする場合、2.4 GHz では無線範囲が制限されることがあるため、直接的な無線クライアント アクセスには適さない場合があります。図 1-6 に、アクセス ポイントのポイントツーマルチポイント ブリッジングの例を示します。
図 1-6 アクセス ポイントツー マルチポイント ブリッジングの例
アクセス ポイントは、一般的にメッシュ ネットワーク構成に配置されます。一般的なメッシュ配置では、1 つ以上の RAP が、スイッチ経由でコントローラに有線ネットワーク接続されます。有線ネットワーク接続されない他のリモート MAP は、バックホール機能を使用して、有線ネットワークに接続されている RAP への最適なリンクを選択します。メッシュ ネットワークでは、アクセス ポイント間のリンクがバックホール リンクと呼ばれます。
インテリジェントな無線ルーティングは Adaptive Wireless Path Protocol(AWPP)によって実現されます。このプロトコルを使用することで、各 MAP はネイバー MAP を識別し、パスごとに信号の強度とコントローラへのアクセスに必要なホップ数についてコストを計算して、有線ネットワークに接続されている RAP までの最適なパスをインテリジェントに選択できるようになります。信号の強度でバックホールで使用できるデータ レートが決まるため、信号の強度にはプライオリティが設定されています。
図 1-7 は、MAP および RAP を使用した一般的なメッシュ構成を示しています。
図 1-7 アクセス ポイントを使用した一般的なメッシュ構成
アクセス ポイントは、レイヤ 3 ネットワーク動作をサポートします。レイヤ 3 構成のアクセス ポイントとコントローラは IP アドレスおよび UDP パケットを使用し、大規模なネットワークでルーティングが可能です。レイヤ 3 オペレーションは、拡張可能であり、シスコによって推奨されています。
図 1-8 は、アクセス ポイントやコントローラを含む一般的なレイヤ 3 無線ネットワーク構成を示しています。
図 1-8 レイヤ 3 アクセス ポイントの一般的なネットワーク構成例