始める前に
ブリッジを設置する前に、使用しているコンピュータがこのブリッジと同じネットワークに接続されていることを確認し、ネットワーク管理者から次の情報を取得してください。
•
ブリッジのシステム名
•
大文字と小文字を区別する、ブリッジで使用されている無線サービス セット ID(SSID)
•
DHCP サーバに接続されていない場合は、ブリッジの一意の IP アドレス(例 172.17.255.115)
•
使用している PC とブリッジが同じサブネット上にない場合、デフォルト ゲートウェイ アドレスとサブネット マスク
•
Simple Network Management Protocol(SNMP; 簡易ネットワーク管理プロトコル)コミュニティ名と SNMP ファイル属性(SNMP を使用している場合)
•
IPSU を使用して、ブリッジの IP アドレスを検索または割り当てる場合、ブリッジの製品ラベルにある MAC アドレス(例 00164625854c)
ブリッジのデフォルト設定へのリセット
Web ブラウザ インターフェイスまたは CLI を使用して、ブリッジを工場出荷時のデフォルト設定にリセットできます。
(注) 以降の手順では、パスワード、WEP キー、IP アドレス、SSID などのすべての設定を工場出荷時のデフォルトにリセットします。
Web ブラウザ インターフェイスの使用方法
次の手順に従って現在の設定を削除し、Web ブラウザ インターフェイスを使用してbridgeのすべての設定を工場出荷時のデフォルトに戻します。
ステップ 1
インターネット ブラウザを開きます。
ステップ 2
ブラウザのアドレスまたは場所の入力用ボックスにブリッジの IP アドレスを入力し、Enter キーを押します。Enter Network Password 画面が表示されます。
ステップ 3
User Name フィールドにユーザ名(デフォルトは Cisco)を入力します。
ステップ 4
Password フィールドにbridgeのパスワード(デフォルトは Cisco)を入力し、Enter キーを押します。Summary Status ページが表示されます。
ステップ 5
System Software をクリックして、System Software 画面を表示します。
ステップ 6
System Configuration をクリックして、System Configuration 画面を表示します。
ステップ 7
Default をクリックします。
(注) bridgeに静的 IP アドレスが設定されている場合は、この IP アドレスは変更されません。
ステップ 8
bridgeをリブートした後に、Web ブラウザ インターフェイスまたは CLI を使用して、bridgeを再設定できます(『Cisco IOS Software Configuration Guide for Cisco Aironet Bridges』または『Cisco Aironet アクセス ポイント Cisco IOS ソフトウェア コンフィギュレーション ガイド』を参照してください)。
CLI の使用方法
イネーブル EXEC モードから、次の手順に従って CLI を使用してブリッジの設定を工場出荷時のデフォルト値にリセットできます。
ステップ 1
erase nvram: を入力して起動コンフィギュレーションを含むすべての NVRAM ファイルを消去します。
ステップ 2
次の CLI メッセージが表示されたら、Y を入力します。Erasing the nvram filesystem will remove all configuration files!Continue?[confirm].
ステップ 3
次の CLI メッセージが表示されたら、reload を入力します。Erase of nvram:complete.このコマンドはオペレーティング システムをリロードします。
ステップ 4
次の CLI メッセージが表示されたら、Y を入力します。Proceed with reload?[confirm].
注意 コンフィギュレーション ファイルを破損しないためにもブート プロセスを中断しないでください。ブリッジのインストール モードの LED が緑に点滅し始めるまで待ってから CLI 設定の変更を続行してください。また、ロード プロセスの完了時には次の CLI メッセージが表示されます。Line protocal on Interface Dot11Radio0, changed state to up.
ステップ 5
ブリッジをリブートした後で、Web ブラウザ インターフェイスまたは CLI を使用して、ブリッジを再設定することができます。
ブリッジは、IP アドレスも含めて工場出荷時のデフォルト値に設定されます(DHCP を使用して IP アドレスを受信するように設定されます)。show interface bvi1 CLI コマンドを使用すると、bridgeの新しい IP アドレスを入手できます。ブリッジが DHCP サーバから IP アドレスを受信しない場合、ブリッジの IP アドレスは 10.0.0.1 です。
IP アドレスの取得と割り当て
ブリッジの Express Setup ページを表示するには、次のいずれかの方法でブリッジの IP アドレスを取得するか、割り当てる必要があります。
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ローカルでブリッジに接続する場合は、デフォルトのアドレス 10.0.0.1 を使用します。手順の詳細は、「ブリッジへのローカル接続」 を参照してください。
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DHCP サーバを使用すると(使用できる場合)、自動的に IP アドレスが割り当てられます。次のいずれかの方法により、DHCP によって割り当てられた IP アドレスを検索できます。
–
所属している組織のネットワーク管理者に、使用しているブリッジの Media Access Control(MAC; メディア アクセス制御)アドレスを知らせます。ネットワーク管理者は、MAC アドレスを使用して DHCP サーバに照会し、IP アドレスを確認します。ブリッジの MAC アドレスは、ブリッジの底面ラベルに記載されています。
–
Cisco IP Setup Utility(IPSU)を使用して、割り当てられたアドレスを確認します。DHCP サーバから IP アドレスを受け取っていない場合は、IPSU を使用して IP アドレスをブリッジに割り当てることもできます。IPSU は、Windows 9x、2000、Me、NT、XP など、ほとんどの Microsoft Windows オペレーティング システムで動作します。
IPSU は Cisco.com の Software Center からダウンロードできます。次のリンクをクリックして、Software Center を参照してください。
http://www.cisco.com/public/sw-center/sw-wireless.shtml
–
装置が非ルート ブリッジである場合は、その非ルート ブリッジがアソシエートされているルート ブリッジの Associations ページを表示します。非ルート ブリッジの MAC アドレスと IP アドレスがルート ブリッジの Associations ページに表示されます。
ブリッジへのローカル接続
ブリッジを(有線 LAN に接続せずに)ローカルに設定する必要がある場合、カテゴリ 5 のイーサネット ケーブルを使用して PC を長距離用パワー インジェクタのイーサネット ポートに接続できます。シリアル ポート接続を使用するのと同じように、パワー インジェクタのイーサネット ポートへのローカル接続を使用できます。
(注) PC をパワー インジェクタに接続するのに、特別なクロス ケーブルは不要です。ストレート型ケーブルまたはクロス ケーブルのいずれかを使用できます。
ブリッジは、デフォルト値が設定されていて DHCP サーバに接続されていないか、IP アドレスを取得できない場合、IP アドレス 10.0.0.1 にデフォルト設定されます。非ルート ブリッジはルート ブリッジにアソシエートすると、ルート ブリッジから IP アドレスを受信します。ルート ブリッジの Associations ページを表示して非ルート ブリッジの IP アドレスを検索するか、IPSU を使用して IP アドレスを検索してください。
ブリッジをローカルで接続する手順は、次のとおりです。
ステップ 1
使用する PC が IP アドレスを自動的に取得するように設定されていることを確認してください。そのように設定されていない場合は、PC に 10.0.0.2 ~ 10.0.0.10 の範囲で IP アドレスを手動で割り当てます。
ステップ 2
電源コードをパワー インジェクタからはずし、カテゴリ 5 のイーサネット ケーブルを使用してパワー インジェクタに PC を接続します。クロス ケーブルまたはストレート型ケーブルのいずれかを使用できます。
ステップ 3
二重同軸ケーブルを使用してパワー インジェクタをブリッジに接続します。
ステップ 4
パワー インジェクタの電源コードを接続し、ブリッジの電源を投入します。
ステップ 5
「基本設定の割り当て」 の手順に従って操作します。操作を間違えたため、最初からやり直す必要がある場合は、「ブリッジのデフォルト設定へのリセット」 の手順に従ってください。
ステップ 6
ブリッジの設定後、PC からイーサネット ケーブルを抜いて、パワー インジェクタを有線 LAN に接続します。
(注) PC をブリッジに接続するか、PC を有線 LAN に再接続する場合は、PC の IP アドレスを解放または更新しなければならない場合があります。ほとんどの PC では、PC をリブートするか、コマンド プロンプト画面で ipconfig /release および ipconfig /renew コマンドを入力することによって、IP アドレスを解放および更新できます。手順の詳細は、お使いの PC のオペレーティング マニュアルを参照してください。
基本設定の割り当て
ブリッジの IP アドレスを決定または割り当てたら、次の手順に従って、このブリッジの Express Setup ページにアクセスし、初期設定を行います。
ステップ 1
インターネット ブラウザを開きます。ブリッジの Web ブラウザ インターフェイスは、Microsoft Internet Explorer バージョン 5.0、5.01、5.5、6.0、および Netscape Navigator バージョン 4.79 および 7.0 と完全に互換性があります。
ステップ 2
ブラウザのアドレス入力用ボックスにブリッジの IP アドレスを入力し、Enter キーを押します。Enter Network Password 画面が表示されます。
ステップ 3
Tab キーを押して、Username フィールドの次の Password フィールドに進みます。
ステップ 4
大文字/小文字を区別して Cisco というパスワードを入力し、Enter キーを押します。Summary Status ページが表示されます。図 2-1 は、Summary Status ページを示しています。
図 2-1 Summary Status ページ
ステップ 5
Express Setup をクリックします。Express Setup ページが表示されます。図 2-2 は、Express Setup ページを示しています。
図 2-2 Express Setup ページ
ステップ 6
システム管理者から入手した設定を入力します。設定可能な項目は、次のとおりです。
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System Name:システム名は必須設定ではありませんが、ネットワーク上のブリッジの識別に役立ちます。システム名は、管理システム ページのタイトルに表示されます。
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Configuration Server Protocol:ネットワークの IP アドレスの割り当て方法に対応するボタンをクリックします。
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DHCP:IP アドレスは、ネットワークの DHCP サーバによって自動的に割り当てられます。
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Static IP:ブリッジで、IP Address フィールドに入力された静的 IP アドレスが使用されます。
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IP Address:ブリッジの IP アドレスを割り当てたり、変更したりします。DHCP がネットワークで有効な場合、このフィールドは空白のままにします。
(注) 有線 LAN 上で Web ブラウザ インターフェイスや Telnet セッションを使用してブリッジの設定をしている間にブリッジの IP アドレスが変更されると、そのブリッジへの接続は解除されます。接続が解除された場合は、新しい IP アドレスを使用してブリッジに再接続してください。もう一度、最初からやり直す必要がある場合は、「ブリッジのデフォルト設定へのリセット」の手順に従ってください。
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IP Subnet Mask:IP アドレスが LAN 上で認識されるように、ネットワーク管理者から提供された IP サブネット マスクを入力します。DHCP が有効な場合、このフィールドは空白のままにします。
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Default Gateway:ネットワーク管理者から提供されたデフォルト ゲートウェイ IP アドレスを入力します。DHCP が有効な場合、このフィールドは空白のままにします。
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SNMP Community:ネットワークで SNMP が使用されている場合、ネットワーク管理者から提供される SNMP コミュニティ名を入力して、(同じくネットワーク管理者から提供される)SNMP データの属性を選択します。
•
Role in Radio Network:ネットワークでのブリッジの役割を示したボタンをクリックします。
–
Root:ブリッジをルート ブリッジとして設定します。このモードでは、非ルート ブリッジとのリンクを確立します。このモードでは、ブリッジはクライアントからのアソシエーションも受け入れます。
–
Non-Root:ブリッジを非ルート モードに設定します。このモードでは、ブリッジはルート ブリッジにリンクされます。
–
Install Mode:ブリッジをインストール モードに設定します。これによってブリッジのリンクの効率を最適に調整できます。
(注) Install Mode は Role in Radio Network パラメータに対するブリッジのデフォルト設定です。
–
Root AP:ブリッジをアクセス ポイント モードに設定します。このモードにおいてブリッジは Cisco Aironet 1100 シリーズのアクセス ポイントをエミュレートし、クライアント デバイスからのアソシエーションを受け入れます。
–
Workgroup Bridge:ブリッジをワークグループ ブリッジ モードに設定します。このモードにおいてブリッジは Cisco Aironet 350 シリーズのワークグループ ブリッジをエミュレートし、無線クライアントを受け入れます。
(注) ブリッジ モードでは、対のブリッジの一方またはブリッジ グループの中の 1 つのブリッジをルートに設定する必要があります。設定したそのルート ブリッジにアソシエートされている 1 つ以上のブリッジを非ルートとして設定する必要があります。
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Optimize Radio Network for:ブリッジの無線に関して既定の設定を選択するか、カスタマイズされた設定を選択します。データ レートとスループットの詳細は、「無線距離の設定の実行」を参照してください。
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Throughput:ブリッジで処理されるデータ量が最大限に増えます。ただし、ブリッジの通信範囲は縮小される可能性があります。Throughput を選択すると、ブリッジはすべてのデータ レートを basic に設定します。
–
Range:ブリッジの通信範囲が最大限に拡張されます。ただし、スループットは減少する可能性があります。Range を選択すると、ブリッジは 6Mbps レートを basic に設定し、他のレートを enabled に設定します。
–
Default:ブリッジは、ほとんどのブリッジに対して適切な通信範囲とスループットを提供するよう設計されたデフォルトの無線設定を保持します。
–
Custom:Network Interfaces: Radio-802.11G Settings ページが表示されます。ブリッジは、このページで入力される設定を使用します。
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Aironet Extensions:この設定は 1300 シリーズ ブリッジで常に有効です。
ステップ 7
Apply をクリックして、設定を保存します。IP アドレスを変更すると、ブリッジへの接続が解除されます。新しい IP アドレスを参照して、ブリッジに再接続します。
これでブリッジは動作しますが、ネットワークの運用およびセキュリティに関する要件を満たすための追加の設定が必要になる場合があります。
Express Setup ページのデフォルト設定
表 2-1 は、Express Setup ページのデフォルト設定一覧です。
表 2-1 Express Setup ページのデフォルト設定
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System Name |
bridge |
Configuration Server Protocol |
DHCP |
IP Address |
デフォルトで DHCP により割り当てられます。DHCP が無効の場合、デフォルト設定は 10.0.0.1 です。 |
IP Subnet Mask |
デフォルトで DHCP により割り当てられます。DHCP が無効の場合、デフォルト設定は 255.255.255.224 です。 |
Default Gateway |
デフォルトで DHCP により割り当てられます。DHCP が無効の場合、デフォルト設定は 0.0.0.0 です。 |
SNMP Community |
defaultCommunity |
Role in Radio Network |
Install-Mode |
Optimize Radio Network for |
デフォルト |
Aironet Extensions |
Enable |
無線 LAN の保護
ブリッジに基本設定を割り当てたら、セキュリティ設定を行い、ネットワークを不正アクセスから保護する必要があります。ブリッジは無線デバイスであるため、建物の物理的な境界を越えて通信することができます。 基本セキュリティ設定の実行 の Express Security ページを使用して、ブリッジの基本セキュリティ設定を設定できます。高度なセキュリティ機能は、次の章で確認できます。
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ブリッジ ビーコンでブロードキャストされない一意の SSID( 第7章「SSID の設定」 を参照)
•
WEP と WEP 機能( 第9章「WEP と WEP 機能の設定」 を参照)
•
動的な WEP およびブリッジ認証( 第10章「認証タイプの設定」 を参照)
基本セキュリティ設定の実行
アクセス ポイントに基本設定を割り当てたら、セキュリティ設定を行い、ネットワークを不正アクセスから保護する必要があります。アクセス ポイントは無線デバイスであるため、職場の物理的な境界を越えて通信することができます。
Express Setup ページを使用して基本設定を割り当てるのと同じように、Express Security ページを使用して一意の SSID を作成し、これに 4 種類のセキュリティのうちの 1 つを割り当てます。図 2-3 は Express Security ページを示しています。
図 2-3 Express Security ページ
Express Security ページは、基本のセキュリティ設定に使用します。より高度なセキュリティ設定には、Web ブラウザ インターフェィスの主要セキュリティ ページを使用できます。
Express Security ページの設定の概要
ブリッジの設定が工場出荷時のデフォルトの場合、Express Security ページを使用して作成する最初の SSID によって、セキュリティ設定のないデフォルトの SSID である install が上書きされます。作成した SSID はページ下部の SSID 表に表示されます。1 つのアクセス ポイントに対して作成できる SSID は最大 16 個です。
VLAN の使用
無線 LAN に VLAN を使用して、SSID を VLAN に割り当てる場合、Express Security ページの 4 種類のセキュリティ設定のいずれかを使用して複数の SSID を作成できます。ただし、無線 LAN で VLAN を使用しない場合、SSID に割り当てることができるセキュリティ オプションは制限されます。これは Express Security ページ上で、暗号化設定と認証タイプがリンクされているためです。VLAN を使用しないと、暗号化設定(WEP と暗号)は 2.4GHz 無線などのインターフェイスに適用され、インターフェイスで複数の暗号化設定を使用することができません。たとえば、VLAN が無効化されている静的 WEP で SSID を作成する場合、異なる暗号化設定が使用されるため WPA 認証で追加の SSID を作成することができません。SSID のセキュリティ設定が別の SSID と競合していることが見つかった場合は、1 つ以上の SSID を削除することで競合を排除できます。
Express Security の種類
表 2-2 は、SSID に割り当てることができる 4 種類のセキュリティを示しています。
表 2-2 Express Security Setup ページのセキュリティの種類
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No Security |
これは安全性の最も低いオプションです。このオプションは、パブリック スペースで使用される SSID に対してのみ使用し、ネットワークへのアクセスを制限する VLAN に割り当てます。 |
なし |
Static WEP Key |
このオプションは、No Security よりも安全です。ただし、静的 WEP キーは攻撃に対する脆弱性があります。このオプションを設定する場合は、MAC アドレスに基づいたアクセス ポイントへのアソシエーションを制限することを検討するか、ネットワークに RADIUS サーバがない場合は、ローカル認証サーバとしてアクセス ポイントを使用することを検討してください。 |
WEP 暗号化および Open 認証が必須。キー管理はありません。Root AP モードでは、クライアント デバイスはアクセス ポイント キーと一致する WEP キーなしでこの SSID を使用してアソシエートできません。 |
EAP Authentication |
このオプションは、802.1x 認証(LEAP、PEAP、EAP-TLS、EAP-GTC、EAP-SIM など)を有効にします。ユーザはネットワーク上にある認証サーバの IP アドレスと共有秘密キーを入力する必要があります(サーバ認証ポート 1645)。802.1x 認証では動的暗号化キーが提供されるため、WEP キーを入力する必要はありません。 |
802.1x 認証が必須。Root AP モードにおいて、この SSID を使用してアソシエートするクライアント デバイスでは 802.1x 認証を実行する必要があります。 |
WPA |
Wi-Fi Protected Access(WPA)では、認証済みユーザからデータベースへの、認証サーバのサービスを介した無線アクセスを許可し、WEP で使用されているものよりも強力なアルゴリズムで IP トラフィックを暗号化します。EAP 認証では、ネットワーク上の認証サーバの IP アドレスと共有秘密キーを入力する必要があります(サーバ認証ポート 1645)。 |
WPA 認証が必須。Root AP モードでは、この SSID を使用してアソシエートするクライアント デバイスは WPA に対応している必要があります。 |
Express Security の制限事項
Express Security ページは基本セキュリティを簡単に設定することを目的に設計されているため、選択可能なオプションはブリッジのセキュリティ機能のサブセットとなります。Express Security ページを使用する場合、次の制限事項に留意してください。
•
SSID を編集することはできません。ただし、SSID を削除して再作成することは可能です。
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SSID を特定の無線インターフェイスに割り当てることはできません。作成する SSID はすべての無線インターフェイスで有効化されます。SSID を特定の無線インターフェイスに割り当てるには、Security SSID Manager ページを使用します。
•
複数の認証サーバを設定することはできません。複数の認証サーバを設定するには、Security Server Manager ページを使用します。
•
複数の WEP キーを設定することはできません。複数の WEP キーを設定するには、Security Encryption Manager ページを使用します。
•
ブリッジで設定済みの VLAN に SSID を割り当てることはできません。SSID を既存の VLAN に割り当てるには、Security SSID Manager ページを使用します。
•
同一の SSID に複数の認証タイプを組み合わせて設定することはできません(たとえば、MAC アドレス認証と EAP 認証)。複数の認証タイプを組み合わせて設定するには、Security SSID Manager ページを使用します。
Express Security ページの使用方法
Express Security ページを使用して SSID を作成する手順は、次のとおりです。
ステップ 1
SSID 入力フィールドに SSID を入力します。SSID には、最大 32 文字の英数字を使用できます。
a.
Broadcast SSID in Beacon 設定は、ブリッジが Root AP モードの時だけ有効です。SSID をブロードキャストする場合、SSID を指定しないデバイスは、ブリッジがルート アクセス ポイントのときにそのブリッジにアソシエートできます。これはゲスト、またはパブリック スペースのクライアント デバイスが使用する SSID についてだけ便利なオプションです。SSID をブロードキャストしない場合、クライアント デバイスの SSID がこの SSID と一致しない限り、クライアント デバイスはアクセス ポイントにアソシエートできません。ビーコンには SSID を 1 つだけ含めることができます。
ステップ 2
(オプション)Enable VLAN ID チェック ボックスをオンにして、VLAN 番号(1 ~ 4095)を入力して SSID を VLAN に割り当てます。SSID を既存の VLAN に割り当てることはできません。
ステップ 3
(オプション)Native VLAN チェック ボックスをオンにし、VLAN をネイティブ VLAN として指定します。
ステップ 4
SSID のセキュリティ設定を選択します。セキュリティ設定は、No Security から、最も安全な設定である WPA まで堅牢性の低いものから順に一覧表示されます。EAP Authentication または WPA を選択した場合は、ネットワークの認証サーバに対する IP アドレスと共有秘密キーを入力してください。
(注) 無線 LAN で VLAN を使用しない場合、複数の SSID に割り当てることのできるセキュリティ オプションは限定されます。詳細は、「VLAN の使用」を参照してください。
ステップ 5
Apply をクリックします。SSID はページ下部の SSID 表に表示されます。
例:No Security
この例は、Express Security ページを使用して no_security_ssid という SSIDを作成し、ビーコンに SSID を含め、これを VLAN 10 に割り当てて、ネイティブ VLAN として VLAN 10 を選択する設定の一部を示しています。
speed basic-1.0 basic-2.0 basic-5.5 6.0 9.0 basic-11.0 12.0 18.0 24.0 36.0 48.0 54.0
bridge-group 10 spanning-disabled
例:Static WEP
この例では、Express Security ページを使用して static_wep_ssid という SSID を作成してビーコンから SSID を除外し、この SSID を VLAN 20 に割り当てて、キー スロットとして 3 を選択し、128 ビット キーを入力する設定の一部を示しています。
encryption vlan 20 key 3 size 128bit 7 4E78330C1A841439656A9323F25A transmit-ke
encryption vlan 20 mode wep mandatory
speed basic-1.0 basic-2.0 basic-5.5 6.0 9.0 basic-11.0 12.0 18.0 24.0 36.0 48.0 54.0
bridge-group 20 spanning-disabled
interface FastEthernet0.20
bridge-group 20 spanning-disabled
例:EAP Authentication
この例は、Express Security ページを使用して eap_ssid という SSID を作成し、ビーコンから SSID を除外し、この SSID を VLAN 30 に割り当てる設定の一部を示しています。
encryption vlan 30 mode wep mandatory
authentication open eap eap_methods
authentication network-eap eap_methods
speed basic-1.0 basic-2.0 basic-5.5 basic-11.0
bridge-group 1 subscriber-loop-control
bridge-group 1 block-unknown-source
no bridge-group 1 source-learning
no bridge-group 1 unicast-flooding
bridge-group 1 spanning-disabled
bridge-group 30 subscriber-loop-control
bridge-group 30 block-unknown-source
no bridge-group 30 source-learning
no bridge-group 30 unicast-flooding
bridge-group 30 spanning-disabled
no bridge-group 1 source-learning
bridge-group 1 spanning-disabled
interface FastEthernet0.30
no bridge-group 30 source-learning
bridge-group 30 spanning-disabled
例:WPA
この例は、Express Security ページを使用して wpa_ssid という SSID を作成してビーコンから SSID を除外し、SSID を VLAN 40 に割り当てる設定の一部を示しています。
aaa group server radius rad_eap
server 10.91.104.92 auth-port 1645 acct-port 1646
aaa group server radius rad_mac
aaa group server radius rad_acct
aaa group server radius rad_admin
aaa group server tacacs+ tac_admin
aaa group server radius rad_pmip
aaa group server radius dummy
aaa authentication login eap_methods group rad_eap
aaa authentication login mac_methods local
aaa authorization exec default local
aaa authorization ipmobile default group rad_pmip
aaa accounting network acct_methods start-stop group rad_acct
encryption vlan 40 mode ciphers tkip
authentication open eap eap_methods
authentication network-eap eap_methods
authentication key-management wpa
speed basic-1.0 basic-2.0 basic-5.5 6.0 9.0 basic-11.0 12.0 18.0 24.0 36.0 48 54.0
interface FastEthernet0.40
ip http help-path http://www.cisco.com/warp/public/779/smbiz/prodconfig/help/eag
ip radius source-interface BVI1
radius-server attribute 32 include-in-access-req format %h
radius-server host 10.91.104.92 auth-port 1645 acct-port 1646 key 7 135445415F59
radius-server authorization permit missing Service-Type
radius-server vsa send accounting
IP Setup Utility の使用
IPSU は、DHCP サーバによって割り当てられたブリッジの IP アドレスを検索できるようにします。また、ブリッジの IP アドレスと SSID がデフォルトのまま変更されていない場合は、IPSU を使用して IP アドレスと SSID を設定することもできます。この項では、IPSU を Cisco.com からダウンロードしてインストールする方法、IPSU を使用してブリッジの IP アドレスを検索する方法、および IPSU を使用して IP アドレスと SSID を設定する方法について説明します。
(注) IPSU は、Windows 95、98、NT、2000、ME、XP 以外のオペレーティング システムでは使用できません。
IPSU の入手とインストール
ISPU は、シスコの Web サイトから入手できます。IPSU を入手およびインストールする手順は、次のとおりです。
ステップ 1
インターネット ブラウザを使用して、Cisco Software Center にアクセスします。URL は、次のとおりです。
http://www.cisco.com/public/sw-center/sw-wireless.shtml
ステップ 2
Cisco Aironet Wireless LAN Client Adapters をクリックします。
ステップ 3
Windows Utility セクションが表示されるまで、画面を下にスクロールします。
ステップ 4
Cisco Aironet Client Utility (ACU) for Windows をクリックします。
ステップ 5
ファイル IPSUvxxxxxx.exe をクリックします。vxxxxxx は、ソフトウェア パッケージのバージョン番号です。
ステップ 6
ソフトウェア使用許諾契約の条項を読んで、同意します。
ステップ 7
ファイルをハード ドライブの一時ディレクトリにダウンロードして保存した後、インターネット ブラウザを終了します。
ステップ 8
一時ディレクトリの IPSUvxxxxxx.exe をダブルクリックしてファイルを解凍します。
ステップ 9
Setup.exe をダブルクリックします。インストール ウィザードの手順に従って IPSU をインストールします。
IPSU アイコンがコンピュータのデスクトップに表示されます。
IPSU を使用したブリッジの IP アドレスの検索
ブリッジの IP アドレスを DHCP サーバから受け取っている場合は、IPSU を使用して IP アドレスを検索できます。IPSU はブリッジの MAC アドレスに基づいてリバース ARP 要求を送信するので、ブリッジと同じサブネット上にあるコンピュータから IPSU を実行する必要があります。ブリッジの IP アドレスを検索する手順は、次のとおりです。
ステップ 1
コンピュータのデスクトップの IPSU アイコンをダブルクリックして、ユーティリティを起動します。IPSU 画面が表示されます(図 2-4 を参照)。
図 2-4 IPSU Get IP Address 画面
ステップ 2
ユーティリティ ウィンドウが開いたら、Function ボックスの Get IP addr ラジオ ボタンが選択されていることを確認します。
ステップ 3
Device MAC ID フィールドに、ブリッジの MAC アドレスを入力します。ブリッジの MAC アドレスは、装置の背面ラベルに記載されています。MAC アドレスは、6 組の 16 進数から構成されます。ブリッジの MAC アドレスは、次の例のようになっています。
000164xxxxxx
(注) MAC アドレスのフィールドでは、大文字と小文字は区別されません。
ステップ 4
Get IP Address をクリックします。
ステップ 5
ブリッジの IP アドレスが IP Address フィールドに表示されたら、そのアドレスを書き留めます。
デフォルトの IP アドレスである 10.0.0.1 が表示された場合、ブリッジは DHCP から割り当てられる IP アドレスを受け取っていません。IPSU を使用して、ブリッジの IP アドレスにデフォルト以外の値を設定する方法は、「IPSU を使用したブリッジの IP アドレスと SSID の設定」を参照してください。
IPSU を使用したブリッジの IP アドレスと SSID の設定
ブリッジのデフォルト IP アドレス(10.0.0.1)は、IPSU を使用して変更できます。ブリッジの SSID も同時に設定できます。
(注) IPSU では、ブリッジの IP アドレスと SSID をデフォルト設定からのみ変更できます。IP アドレスおよび SSID は、一度変更した後に IPSU で再び変更することはできません。
(注) ブリッジに IP アドレスを割り当てるために使用するコンピュータには、ブリッジと同じサブネット(10.0.0.x)に IP アドレスが必要です。
IP アドレスと SSID をブリッジに割り当てる手順は、次のとおりです。
ステップ 1
コンピュータのデスクトップの IPSU アイコンをダブルクリックして、ユーティリティを起動します。
ステップ 2
Function ボックスの Set Parameters ラジオ ボタンをクリックします(図 2-5 を参照)。
図 2-5 IPSU の Set Parameters 画面
ステップ 3
Device MAC ID フィールドに、ブリッジの MAC アドレスを入力します。ブリッジの MAC アドレスは、ブリッジのラベルに記載されています。MAC アドレスは、6 組の 16 進数から構成されます。ブリッジの MAC アドレスは、次の例のようになっています。
004096xxxxxx
(注) MAC アドレスのフィールドでは、大文字と小文字は区別されません。
ステップ 4
IP Address フィールドに、ブリッジに割り当てる IP アドレスを入力します。
ステップ 5
SSID フィールドに、ブリッジに割り当てる SSID を入力します。
(注) IP アドレスを設定しないと、SSID は設定できません。ただし、IP アドレスは、SSID を設定しなくても設定できます。
ステップ 6
Set Parameters をクリックして、ブリッジの IP アドレスと SSID の設定を変更します。
ステップ 7
Exit をクリックして、IPSU を終了します。
CLI を使用した IP アドレスの割り当て
ブリッジは、有線 LAN に接続されると、自動的に生成される Bridge Virtual Interface(BVI)を使用してネットワークにリンクします。ネットワークでは、ブリッジのイーサネット ポートと無線ポート用の個別の IP アドレスがトラッキングされる代わりに、BVI が使用されます。
(注) ブリッジは 1 つの BVI だけをサポートします。複数の BVI を設定すると、ブリッジの ARP テーブルにエラーが発生することがあります。
CLI を使用してブリッジに IP アドレスを割り当てる場合は、そのアドレスを BVI に割り当てる必要があります。イネーブル EXEC モードから開始し、次の手順に従ってブリッジの BVI に IP アドレスを割り当てます。
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ステップ 1 |
configure terminal |
グローバル設定モードを開始します。 |
ステップ 2 |
interface bvi1 |
BVI のインターフェイス設定モードに切り替えます。 |
ステップ 3 |
ip address address mask |
IP アドレスとアドレス マスクを BVI に割り当てます。
(注) Telnet セッションを使用してブリッジに接続している場合は、BVI に新しい IP アドレスを割り当てると、このブリッジへの接続が失われます。Telnet を使用してブリッジの設定を続ける必要がある場合は、新しい IP アドレスで、そのブリッジへの別の Telnet セッションを開始します。
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Telnet セッションを使用した CLI へのアクセス
Telnet セッションを使用して CLI へアクセスするする手順は、次のとおりです。これらの手順は、Microsoft Windows を実行する PC で Telnet 端末アプリケーションを使用する場合を想定しています。オペレーティング システムの詳細な操作方法については、お使いの PC の操作マニュアルを確認してください。
ステップ 1
Start > Programs > Accessories > Telnet の順に選択します。
Accessories メニューに Telnet がない場合は、Start > Run の順に選択し、入力フィールドに Telnet と入力して Enter キーを押します。
ステップ 2
Telnet ウィンドウが表示されたら、Connect をクリックして、Remote System を選択します。
(注) Windows 2000 では、Telnet ウィンドウにドロップダウン メニューが表示されません。
Windows 2000 で Telnet セッションを起動するには、open と入力してから、ブリッジの IP アドレスを入力します。
ステップ 3
Host Name フィールドにブリッジの IP アドレスを入力して、Connect をクリックします。
コンソール ポートを使用した CLI へのアクセス
bridgeを(有線 LAN に接続せずに)ローカルに設定する必要がある場合、DB-9 to RJ-45 のシリアル ケーブルを使用して PC をパワー インジェクタのシリアル ポートに接続できます。次の手順に従ってシリアル ポートに接続し、CLI にアクセスします。
ステップ 1
9 ピンのメスの DB-9 to RJ-45 シリアル ケーブルを、パワー インジェクタの RJ-45 シリアル ポートと PC の COM ポートに接続します。図 2-6 は、パワー インジェクタのシリアル ポート コネクタを示しています。
図 2-6 シリアル ポート コネクタ
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シリアル ポート コネクタ(RJ-45 コネクタ) |
(注) DB-9 to RJ-45 シリアル ケーブルの Cisco 製品番号は AIR-CONCAB1200 です。シリアル ケーブルは、http://www.cisco.com/go/marketplace で注文できます。
ステップ 2
bridgeと通信できるようにターミナル エミュレータを設定します。ターミナル エミュレータの接続では、9600 ボー、データ ビット 8、パリティなし、ストップ ビット 1 の設定を使用します。フロー制御はなしです。
ステップ 3
ターミナル エミュレータが有効になったら、Enter キーを押します。Enter Network Password 画面が表示されます。
ステップ 4
User Name フィールドにユーザ名を入力します。デフォルトのユーザ名は Cisco です。
ステップ 5
Password フィールドにbridgeのパスワードを入力し、Enter キーを押します。デフォルトのパスワードは Cisco です。
CLI が有効になると、CLI コマンドを入力してbridgeを設定できます。