この製品のマニュアルセットは、偏向のない言語を使用するように配慮されています。このマニュアルセットでの偏向のない言語とは、年齢、障害、性別、人種的アイデンティティ、民族的アイデンティティ、性的指向、社会経済的地位、およびインターセクショナリティに基づく差別を意味しない言語として定義されています。製品ソフトウェアのユーザーインターフェイスにハードコードされている言語、RFP のドキュメントに基づいて使用されている言語、または参照されているサードパーティ製品で使用されている言語によりドキュメントに例外が存在する場合があります。シスコのインクルーシブランゲージに対する取り組みの詳細は、こちらをご覧ください。
このドキュメントは、米国シスコ発行ドキュメントの参考和訳です。リンク情報につきましては、日本語版掲載時点で、英語版にアップデートがあり、リンク先のページが移動/変更されている場合がありますことをご了承ください。あくまでも参考和訳となりますので、正式な内容については米国サイトのドキュメントを参照ください。
この章では、Aironet Client Monitor(ACM)を使用してクライアント アダプタに関するステータス情報にアクセスし、基本的な作業を実行する手順を説明します。
ACM は、ACU で使用できる機能の一部をまとめたオプション アプリケーションです。具体的には、使用しているクライアント アダプタのステータス情報の確認、および基本的な作業の実行が可能です。ACM には Windows システム トレイのアイコンからアクセスできるため、アクセスしやすく使いやすくなっています。
ACM のアイコンは、クライアント アダプタがコンピュータにインストールされていて、そのインストールの際に ACM を無効にしなかった場合に表示されます。複数のクライアント アダプタがインストールされている場合、各アダプタのシステム トレイに ACM アイコンが表示されます。
ACM アイコンの外観は、クライアント アダプタの接続ステータスを表します。ACM はクライアント アダプタのステータスを読み込み、2 秒おきにアイコンを更新します。 表 8-1 に ACM アイコンのそれぞれの意味を示します。
(注) Windows 2000 および XP では、システム トレイに独自の無線ネットワーク接続のステータス アイコンが表示される場合があります。Windows のアイコンをオフにして、ACM アイコンから無線接続を監視することをお勧めします。
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ACM アイコンの上にカーソルを置くと、Tool Tip ウィンドウが表示されます(図 8-1 を参照)。
このウィンドウに、クライアント アダプタの現在のステータス情報が示されます。 表 8-2 に、Tool Tip ウィンドウの各要素と説明を示します。
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クライアント アダプタが現在使用しているネットワーク設定(またはプロファイル)。 (注) 自動プロファイル設定が有効になっている場合、「Auto」という語の前にプロファイル名が表示されます。 (注) ACU 以外のアプリケーションを使用してクライアント アダプタを設定した場合は、「Other Configuration Application」が表示されます。 |
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クライアント アダプタが現在アソシエートしているネットワークの名前。 (注) クライアント アダプタの SSID の設定手順については、表 5-2 の SSID1 パラメータを参照してください。 |
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値: Radio Off、Not Associated、Associated、Authenticating、Authenticated、または Authentication Failed |
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アクセス ポイントにアソシエートされているが、ユーザの認証の試行に失敗した。 (注) このステータスは表示されてすぐに消えますが、認証の失敗により最終的にクライアント アダプタのアソシエーションが解除された場合は、まったく表示されません。この場合、ステータスは「Not Associated」と表示されます。 |
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クライアント アダプタがアクセス ポイントと通信する能力。これは、アダプタの信号強度と信号品質の組み合わせで決まります。 |
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クライアント アダプタが現在データ パケットの送信に使用している速度。 値: 1、2、5.5、または 11Mbps(2.4GHz クライアント アダプタの場合)、 6、9、12、18、24、36、48、または 54Mbps(5GHz クライアント アダプタの場合) |
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ACM アイコンを右クリックすると、ACM ポップアップ メニューが表示されます(図 8-2 を参照)。
次の項で ACM ポップアップ メニューの各オプションを説明します。
(注) Aironet Client Monitor Preferences 画面を使用している場合、またはシステム管理者が管理ツールを使って特定の ACM メニューのオプションを無効にしている場合、次のオプションはメニューに表示されず、選択できません。
このオプションを選択すると、About 画面が表示されます(図 8-3 を参照)。
About 画面にはコンピュータで動作中の ACM のバージョンが表示されるほか、この画面からオンライン ヘルプにアクセスすることもできます。オンライン ヘルプにアクセスするには、Help ボタンをクリックします。ACM の概要が表示されます。
このオプションはすべてのクライアント アダプタで ACM を終了します。
(注) ACM を再度有効にするには、Windows エクスプローラを使用して ACM ソフトウェアがインストールされているパスを探します(デフォルトの場所は、C:¥Program Files¥Cisco Systems¥Aironet Client Monitor です)。ACUMon.exe をダブルクリックします。
ACU を起動します。ACU がインストールされている場合にだけ使用できます。Windows システム トレイに複数の ACM アイコンが表示されている場合、ACU は起動に使われたアイコンに関連付けられているクライアント アダプタを使用するように自動的に初期化されます。
Cisco Wireless LAN Adapter Troubleshooting Utility を起動し、クライアント アダプタで発生した設定とアソシエーションに関する問題を特定し、解決できるようにします。このユーティリティの使用方法の詳細は、「トラブルシューティング ユーティリティの使い方」を参照してください。
このオプションを選択すると、Aironet Client Monitor Preferences 画面が表示されます(図 8-4 を参照)。
図 8-4 Aironet Client Monitor Preferences 画面
この画面を使用すると、ACM を実行する条件を指定し、ACM ポップアップ メニューに表示されるオプションを選択できます。選択項目は、ACM のすべてのインスタンスに適用されます。たとえば、Troubleshooting オプションの選択を解除すると、ACM アイコンのポップアップ メニューに表示されなくなります。
ステップ 1 Windows が起動したときに ACM が自動的に実行されるようにするには、Run the program automatically when Windows starts チェックボックスがオンになっていることを確認します。それ以外の場合、このチェックボックスをオフにします。
(注) このオプションを選択せず、後で ACM を実行する場合は、Windows エクスプローラを使用して ACM ソフトウェアがインストールされているパスを探す必要があります(デフォルトの場所は、C:¥Program Files¥Cisco Systems¥Aironet Client Monitor です)。ACUMon.exe をダブルクリックします。
ステップ 2 画面の Menu Options 部分で、ACM ポップアップ メニューに表示するオプションのチェックボックスがすべてオンになっていることを確認します。オフになっているオプションは、メニューに表示されません。
(注) Preferences オプションはオフにできません。これは常に ACM ポップアップ メニューに表示されます。
このオプションを使用すると、クライアント アダプタの無線のオンとオフを切り替えることができます。 無線をオフにすると、アダプタの RF エネルギーの放出を防げます。次のような状況では、クライアント アダプタの無線をオフにする必要があります。
• EAP-SIM 認証が透過的に発生するように設定されている状態(SIM カードがリーダーに差し込まれたままで、PIN がコンピュータに保存されている状態)で、クライアントが認証を実行できるエリアに入ったときに、エアタイムに課金されないようにする。
• 飛行機内でラップトップ PC を使用しているときに、アダプタの送信が特定のデバイスの動作に干渉することを防止する。
無線がオンの間は、アクセス ポイントにアソシエートされていなくても、定期的にプローブが送信されます。これは、802.11 規格で要求されている動作です。したがって、RF 妨害を受けやすいデバイスの周囲では、無線をオフにしておくことが重要です。
(注) 無線がオフの間、クライアント アダプタはアソシエートされません。
(注) コンピュータをスタンバイ モードまたは休止モードにする前、またはコンピュータをリブートする前に、クライアント アダプタの無線をオフにした場合、コンピュータが通常動作に復帰しても無線はオフのままです。無線をオンに戻して動作を再開させる必要があります。
クライアント アダプタが現在のプロファイルで使用されている名前とパスワードを使用して再認証を試みるように指定します。
指定されたユーザ名とパスワードを使用してもクライアント アダプタが認証されずにリトライ制限を超えると(たとえば、LEAP および EAP-FAST 認証では、ユーザがシステムからロックアウトされずに認証を試すことができるのは 1 度だけです)、ユーザ名またはパスワードを変更するか、コンピュータをリブートするか、クライアント アダプタをいったん取り出して挿入し直すか、または Reauthenticate オプションを選択するまで現在のプロファイルは無効になります。
(注) EAP-TLS、PEAP、および EAP-SIM がオペレーティング システムで有効になっているため、単に ACM でプロファイルを切り替えてもこれらの認証タイプを切り替えることはできません。ホストベース EAP を使用するプロファイルを ACM で選択できますが、Windows で特定の認証タイプを有効にしなければなりません(Windows で Microsoft 802.1X サプリカントを使用していることが条件です)。また Windows で一度に設定できるのは 1 つの認証タイプだけです。このため、ホストベース EAP を使用する複数のプロファイルが ACM にある状態で、別の認証タイプを使用する場合は、ACM でプロファイルを切り替えた後で Windows で認証タイプを変更する必要があります。
ACM ポップアップ メニューから Select Profile を選択すると、プロファイルのサブメニューが表示されます(図 8-5 を参照)。
• Use Other Configuration Application:ACU 以外のアプリケーションでクライアント アダプタを設定できるようにします。このようなアプリケーションの例として、Windows XP および Boingo があります。
• Use Auto Profile Selection:自動プロファイル選択の対象となるように ACU で設定されているプロファイルのリストから、クライアント アダプタのドライバにより、プロファイルが自動的に選択されます。
クライアント アダプタのアソシエーションが失われている時間が 10 秒間(または、LEAP が有効な場合は LEAP Settings 画面、EAP-FAST が有効な場合は EAP-FAST Settings 画面の認証タイムアウト値で指定された時間)を超えると、プロファイルは、自動プロファイル選択の対象となっている別のプロファイルに自動的に切り替わります。アダプタは、アクセス ポイントにアソシエートされている間、または 10 秒以内(または認証タイムアウト値で指定された時間内)に再アソシエートした場合は、プロファイルを切り替えません。クライアント アダプタを強制的に別のアクセス ポイントにアソシエートするには、新しいプロファイルを選択する必要があります。
(注) このオプションが使用できるのは、自動プロファイル選択に複数のプロファイルが含まれている場合だけです。
(注) 自動プロファイル選択を LEAP または EAP-FAST で使用する場合は、ログイン スクリプトは信頼性に欠けます。コンピュータにログインする前またはログインと同時に認証を実行し、ネットワーク接続を正常に確立すると、ログイン スクリプトが実行されます。しかし、コンピュータにログインした後に認証を実行し、ネットワーク接続を正常に確立した場合は、ログイン スクリプトが実行されません。
• A specific profile:使用可能なプロファイルのリストからプロファイルを選択すると、クライアント アダプタはそのプロファイルに設定されているパラメータを使用してアクセス ポイントとの接続を設定しようとします。
選択されたプロファイルを使用して、アクセス ポイントへのアソシエーションに失敗したり、アソシエーションが失われたりした場合でも、クライアント アダプタは別のプロファイルを使用してアソシエートし直そうとはしません。アソシエートするには、別のプロファイルを選択するか、Use Auto Profile Selection を選択する必要があります。
目的のプロファイルをクリックして選択します。プロファイルの横にチェック マークが表示され、クライアント アダプタは選択されたプロファイルで接続を設定しようと試みます。
このオプションを選択すると、Connections Status 画面が表示されます(図 8-6 を参照)。
この画面にはクライアント アダプタの現在のステータスに関する情報が示されます。 表 8-3 に Connections Status 画面の各要素の意味を示します。
(注) ACM アイコンをダブルクリックしても、Connections Status 画面にアクセスできます。
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値: Radio Off、Not Associated、Associated、Authenticating、Authenticated、または Authentication Failed |
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アクセス ポイントにアソシエートされているが、ユーザの認証の試行に失敗した。 (注) このステータスは表示されてすぐに消えますが、認証の失敗により最終的にクライアント アダプタのアソシエーションが解除された場合は、まったく表示されません。この場合、ステータスは「Not Associated」と表示されます。 |
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クライアント アダプタがアクセス ポイントと通信する能力。これは、アダプタの信号強度と信号品質の組み合わせで決まります。 |
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クライアント アダプタが現在アソシエートしているネットワークの名前。 (注) クライアント アダプタの SSID の設定手順については、表 5-2 の SSID1 パラメータを参照してください。 |
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クライアント アダプタがアソシエートしているアクセス ポイントの名前。このフィールドが表示されるのは、クライアント アダプタがインフラストラクチャ モードで動作し、アクセス ポイントに名前が設定され、Aironet Extensions が有効になっている場合だけです(アクセス ポイントでは Cisco IOS リリース 12.2(4)JA 以降が実行されていること)。 (注) アクセス ポイント名が 15 文字を超えている場合でも、このフィールドには 15 文字までしか表示されません。 |
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クライアント アダプタのアソシエート先のアクセス ポイントの IP アドレス。このフィールドが表示されるのは、クライアント アダプタがインフラストラクチャ モードで動作し、アクセス ポイントに IP アドレスが設定され、Aironet Extensions が有効になっている場合だけです(アクセス ポイントでは Cisco IOS リリース 12.2(4)JA 以降が実行されていること)。 (注) Aironet Extensions が無効になっている場合、アソシエートされたアクセス ポイントの IP アドレスは 0.0.0.0 と表示されます。 |
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クライアント アダプタが現在データ パケットを送信している速度。 値: 1、2、5.5、または 11Mbps(2.4GHz クライアント アダプタの場合)、 6、9、12、18、24、36、48、または 54Mbps(5GHz クライアント アダプタの場合) |
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