設定プロファイル
電話機は XML 形式の構成を受け入れます。
このドキュメントの例では、XML 形式(XML)シンタックスを含む設定プロファイルを使用します。
電話機の詳細については、使用しているデバイスのアドミニストレーション ガイドを参照してください。 各ガイドでは、管理 Web サーバを使って設定できるパラメータについて説明しています。
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電話機は XML 形式の構成を受け入れます。
このドキュメントの例では、XML 形式(XML)シンタックスを含む設定プロファイルを使用します。
電話機の詳細については、使用しているデバイスのアドミニストレーション ガイドを参照してください。 各ガイドでは、管理 Web サーバを使って設定できるパラメータについて説明しています。
設定プロファイルは、電話機のパラメータ値を定義します。
設定プロファイルの XML 形式では、標準の XML 作成ツールを使用してパラメータと値をコンパイルします。
(注) |
UTF-8 文字セットのみサポートされます。 エディタでプロファイルを変更する場合は、エンコーディング形式を変更しないでください。変更すると、電話機はファイルを認識できません。 |
電話機ごとに機能セットが異なるため、パラメータのセットも異なります。
オープン形式のプロファイルは、要素の階層に含まれる XML に似たシンタックスを使用するテキスト ファイルで、要素の属性と値が含まれます。 この形式では、標準のツールを使用して設定ファイルを作成できます。 この形式の設定ファイルは、同期操作中にプロビジョニング サーバから電話機に送信できます。 ファイルは、バイナリ オブジェクトとしてコンパイルせずに送信できます。
電話機は、標準ツールで生成された設定形式を受け入れることができます。 この機能により、既存のデータベースから設定プロファイルを生成するバックエンドのプロビジョニング サーバ ソフトウェアの開発が容易になります。
設定プロファイル内の機密情報を保護するために、プロビジョニング サーバはこのタイプのファイルを TLS で保護されたチャネル経由で電話機に送信します。 オプションで、gzip deflate アルゴリズムを(RFC1951)を使用して圧縮できます。
ファイルは、次のいずれかの暗号化方式で暗号化できます:
AES-256-CBC 暗号化
AES-128-GCM暗号化を使用したRFC-8188ベースのHTTPコンテンツ暗号化
<flat-profile>
<Resync_On_Reset> Yes </Resync_On_Reset>
<Resync_Periodic> 7200 </Resync_Periodic>
<Profile_Rule> tftp://prov.telco.com:6900/cisco/config/CP_xxxx_MPP.cfg</Profile_Rule>
</flat-profile>
<flat-profile> 要素タグで、電話機で認識されるすべてのパラメータ要素を囲みます。
設定ファイルには、次のコンポーネントを含めることができます。
要素タグ
Attributes
パラメータ
フォーマット機能
XML コメント
XML プロビジョニング形式と Web UI の構成を、同じ設定にすることができます。 XML タグ名と Web UI 内のフィールド名は似ていますが、XML 要素名の制限によって異なります。 たとえば、"" の代わりにアンダースコア(_)を使用します。
電話機は、特殊な <flat-profile> 要素でカプセル化された適切なパラメータ名の要素を認識します。
要素名は山カッコで囲まれます。
ほとんどの要素名は、デバイスの管理 Web ページのフィールド名と似ていますが、以下が変更されています。
要素名にはスペースまたは特殊文字を含めることはできません。 管理 Web フィールド名から要素名を派生するには、すべてのスペースまたは特殊文字 [
、]
、(
、)
、または /
をアンダースコアに置き換えます。
例:<Resync_On_Reset> 要素は [リセット時に再同期(Resync On Reset)] フィールドを表します。
各要素名は固有の名前でなければなりません。 管理 Web ページでは、同じフィールドが、[回線(Line)]、[ユーザ(User)]、および [拡張(Extension)] ページなど、複数の Web ページに表示される場合があります。 [N]
を要素名に追加して、ページ タブに表示される番号を示します。
例:<Dial_Plan_1_> 要素は回線 1 の [ダイヤルプラン(Dial Plan)] を表します。
各開始要素タグには、対応する終了要素タグが必要です。 次に例を示します。
<flat-profile>
<Resync_On_Reset> Yes
</Resync_On_Reset>
<Resync_Periodic> 7200
</Resync_Periodic>
<Profile_Rule>tftp://prov.telco.com: 6900/cisco/config/CP_xxxx_MPP.cfg
</Profile_Rule>
</flat-profile>
要素タグは、大文字と小文字が区別されます。
空の要素タグは許可され、値が空になるよう設定されているものと解釈されます。 対応する終了要素タグのない開始要素タグを入力し、閉じ山カッコ(>)の前にスペースとスラッシュを挿入します。 この例では、プロファイル ルール B が空です。
<Profile_Rule_B />
空の要素タグは、同期操作中にユーザが指定した値の上書きを防ぐために使用できます。 以下の例では、ユーザの短縮ダイヤル設定は変更されません。
<flat-profile>
<Speed_Dial_2_Name ua="rw"/>
<Speed_Dial_2_Number ua="rw"/>
<Speed_Dial_3_Name ua="rw"/>
<Speed_Dial_3_Number ua="rw"/>
<Speed_Dial_4_Name ua="rw"/>
<Speed_Dial_4_Number ua="rw"/>
<Speed_Dial_5_Name ua="rw"/>
<Speed_Dial_5_Number ua="rw"/>
<Speed_Dial_6_Name ua="rw"/>
<Speed_Dial_6_Number ua="rw"/>
<Speed_Dial_7_Name ua="rw"/>
<Speed_Dial_7_Number ua="rw"/>
<Speed_Dial_8_Name ua="rw"/>
<Speed_Dial_8_Number ua="rw"/>
<Speed_Dial_9_Name ua="rw"/>
<Speed_Dial_9_Number ua="rw"/>
</flat-profile>
空の値を使用して対応するパラメータを空の文字列に設定します。 開始要素と終了要素の間に値を含めずに入力します。 次の例では、GPP_A パラメータが空の文字列に設定されます。
<flat-profile>
<GPP_A>
</GPP_A>
</flat-profile>
認識されない要素名は無視されます。
プロファイルで指定されないパラメータは、電話機で変更されません。
認識されないパラメータは無視されます。
オープン形式プロファイルに同じパラメータ タグが複数回含まれている場合、最後のタグが前のタグを上書きします。 パラメータの設定値の不注意な上書きを避けるために、プロファイルごとに 1 つのパラメータのインスタンスを 1 回だけ指定することをお勧めします。
最後に処理されたプロファイルが優先されます。 複数のプロファイルで同じ設定パラメータが指定される場合、後のプロファイルの値が優先されます。
コメントは標準の XML シンタックスを通じて許可されます。
<!-- My comment is typed here -->
先頭および末尾の空白文字は読みやすくするために許可されていますが、パラメータ値からは削除されます。
値内の改行はスペースに変換されます。
<? ?>
形式の XML ヘッダーは使用できますが、電話機では無視されます。
特殊文字を入力するには、次の表に示すように基本的な XML エスケープ文字を使用します。
特殊文字 |
XML エスケープ シーケンス |
---|---|
&(アンパサンド) |
& |
<(より小さい) |
< |
>(より大きい) |
> |
’(アポストロフィ) |
' |
"(二重引用符) |
" |
次の例では、エスケープ文字は、ダイヤル プラン ルールに必要なより大きい記号とより小さい記号を表すために入力されています。 この例では、<Dial_Plan_1_> パラメータ(
)を(S0 <:18005551212>)と同じに設定する情報ホットラインダイヤルプランを定義しています。
<flat-profile>
<Dial_Plan_1_>
(S0 <:18005551212>)
</Dial_Plan_1_>
</flat-profile>
10 進数値および 16 進数値を使用した、数値による文字エスケープ( (
および .
)は変換されます。
電話ファームウェアは、ASCII 文字のみサポートします。
オープン設定プロファイルを圧縮してプロビジョニング サーバのネットワーク負荷を軽減できます。 プロファイルを暗号化して機密情報を保護することもできます。 圧縮は必須ではありませんが、暗号化よりも前に実行する必要があります。
サポートされている圧縮方法は、gzip 圧縮アルゴリズム(RFC1951)です。 gzip ユーティリティと、同じアルゴリズム(zlib)を実装する圧縮ライブラリをインターネット サイトから入手できます。
圧縮を識別するために、電話機には gzip 互換ヘッダーを含む圧縮ファイルが必要です。 元のオープン プロファイルで gzip ユーティリティを呼び出すと、ヘッダーが生成されます。 電話機はダウンロードされたファイル ヘッダーを検査し、ファイル形式を判断します。
たとえば、profile.xml
が有効なプロファイルである場合、ファイル profile.xml.gz
も受け入れられます。 このプロファイルは、次のいずれかのコマンドで生成できます。
>gzip profile.xml
元のファイルを圧縮ファイルで置き換えます。
>cat profile.xml | gzip > profile.xml.gz
元のファイルは残して、新しい圧縮ファイルを生成します。
圧縮のチュートリアルについては、gzip によるオープン プロファイルの圧縮のセクションを参照してください。
ファイルを圧縮するかどうかに関わらず、オープン設定プロファイルを対称キー暗号化を使用して暗号化できます。 圧縮を適用する場合は、暗号化の前に適用する必要があります。
プロビジョニング サーバは、HTTPS を使用して、電話機導入後の最初のプロビジョニングを処理します。 設定プロファイルをオフラインで事前に暗号化すると、後でプロファイルを再同期するためにHTTPを使用できます。 これより、大規模な導入で HTTPS サーバの負荷が軽減します。
電話機は、設定ファイルに対して2つの暗号化方式に対応しています。
AES-256-CBC 暗号化
AES-128-GCM暗号化を使用したRFC 8188ベースのHTTPコンテンツ暗号化
キーは、ユニットに先に事前プロビジョニングする必要があります。 秘密キーのブートストラップは、HTTPS を使用して安全に実行できます。
設定ファイル名は特定のフォーマットを必要としませんが、拡張子.cfgで終わるファイル名は通常構成プロファイルを示します。
電話機は、設定ファイル用の AES-256-CBC 暗号化をサポートしています。
さまざまなインター ネット サイトからダウンロードできる OpenSSL 暗号化ツールで暗号化を実行できます。 256 ビットの AES 暗号化をサポートするために、ツールを再コンパイルして AES コードを有効化することが必要な場合があります。 ファームウェアはバージョン openssl-1.1.1d に対してテストされています。
OpenSSL によるプロファイルの暗号化 では、暗号化に関するチュートリアルを提供します。
暗号化されたファイルの場合、プロファイルには、次のコマンドで生成されたものと同じ形式のファイルが必要です。
# example encryption key = SecretPhrase1234
openssl enc –e –aes-256-cbc –k SecretPhrase1234 –in profile.xml –out profile.cfg
# analogous invocation for a compressed xml file
openssl enc –e –aes-256-cbc –k SecretPhrase1234 –in profile.xml.gz –out profile.cfg
小文字 -k を秘密キーの前に置きます。秘密キーは任意のプレーン テキスト文字列で、ランダムな 64 ビット salt の生成に使用されます。 -k 引数で指定された秘密キーを使用して、暗号化ツールは、ランダムな 128 ビットの初期ベクトルと実際の 256 ビットの暗号キーを生成します。
この形式の暗号化を設定プロファイルで使用する場合、ファイルを復号するために電話機に秘密キーの値を通知する必要があります。 この値は、プロファイル URL の修飾子として指定されます。 シンタックスは明示的な URL を使用し、次のようになります。
[--key “SecretPhrase1234”] http://prov.telco.com/path/profile.cfg
この値は、Profile_Rule パラメータのいずれかを使用してプログラムされます。
いくつかのプロビジョニング パラメータは、評価される前に内部でマクロ展開によって処理されます。 この評価前の手順によって、電話機の再同期とアップグレードのアクティビティをより柔軟に制御できます。
次のパラメータ グループは、評価前にマクロ展開によって処理されます。
Resync_Trigger_*
Profile_Rule*
Log_xxx_Msg
Upgrade_Rule
特定の条件下では、オプションの再同期引数で明確に説明されているように、いくつかの汎用パラメータ(GPP_*)もマクロ展開により処理されます。
マクロ展開時に、名前付き変数の内容は $NAME および $(NAME) 形式の式を置き換えます。 これらの変数には、汎用パラメータ、いくつかの製品識別子、特定のイベント タイマー、およびプロビジョニング状態の値が含まれます。 完全なリストについては、マクロ展開変数を参照してください。
次の例では、式 $(MAU) を使用して MAC アドレス 000E08012345 を挿入します。
管理者は次を入力します。$(MAU)config.cfg
MAC アドレス 000E08012345 のデバイスのマクロ展開の結果は次のようになります。000E08012345config.cfg
マクロ名が認識されない場合、展開されません。 たとえば、名前 STRANGE は有効なマクロ名として認識されませんが、MAU は有効なマクロ名として認識されます。
管理者は次を入力します。$STRANGE$MAU.cfg
MAC アドレス 000E08012345 のデバイスのマクロ展開の結果は次のようになります。$STRANGE000E08012345.cfg
マクロ展開は再帰的に適用されません。 たとえば、$$MAU” は $MAU” に展開し($$ が展開される)、MAC アドレスにはなりません。
特殊な目的のパラメータ(GPP_SA ~ GPP_SD)の内容は、マクロ式 $SA ~ $SD にマッピングされます。 これらパラメータのみ、resync URL の --key、--uid、および --pwd オプションの引数としてマクロ展開されます。
条件式によって、再同期イベントをトリガーし、再同期およびアップグレード操作の代替 URL から選択できます。
条件式は、and 演算子で区切られた比較の一覧で構成されています。 条件が true になるためにはすべての比較が満たされる必要があります。
各比較は、次の 3 種類のリテラルのいずれかに関連付けることができます。
マルチプラットフォームファームウェアを搭載した Cisco IP 電話のソフトウェアバージョンでは、次の形式(BNはビルド番号です) が使用されます。
ファームウェアリリース 11.3(1)SR1 以前: sipyyyy.11-0-1MPP-376
yyyyは、電話機のモデルまたは電話シリーズを示します。11はメジャーバージョンです。0はマイナーバージョンです。1MPPはマイクロバージョンを示し、376はビルド番号です。
ファームウェアリリース 11.3(2) 以降: sipyyyy.11-3-2MPP0001-609
yyyyは、電話機のモデルまたは電話シリーズを示します。11はメジャーバージョンです。3はマイナーバージョンです。2MPP0001はマイクロバージョンを示し、609はビルド番号です。
比較文字列は、同じ形式を使用する必要があります。 異なる形式を使用すると、形式解析エラーが発生します。
ソフトウェア バージョンを比較する場合、メジャーバージョン、マイナーバージョン、マイクロバージョンは順番に比較され、左端の数字が後に続く数字よりも優先されます。 バージョン番号が同一の場合は、ビルド番号が比較されます。
sip78xx.11-0-1MPP-312
sip78xx.11-3-2MPP0001-609
ファームウェアリリース 11.3 (1) SR1 以前:
sipyyyy.11-3-1MPP-110 ˃ sipyyyy.11-2-3MPP-256
ファームウェアリリース 11.3 (2) 以降:
sipyyyy.11-3-2MPP0002-256 ˃ sipyyyy.11-3-2MPP0001-609
引用符で囲まれた文字列は、等しいかどうか比較できます。 整数とバージョン番号は算術的に比較することもできます。 比較演算子は記号または略語で表すことができます。 略語はオープン形式のプロファイルで条件を表す場合に便利です。
演算子 |
代替シンタックス |
説明 |
整数およびバージョンのオペランドに適用可能 |
引用符で囲まれた文字列のオペランドに適用可能 |
---|---|---|---|---|
= |
eq |
等しい |
可 |
可 |
!= |
ne |
等しくない |
可 |
可 |
< |
lt |
より少ない |
可 |
不可 |
<= |
le |
以下 |
可 |
不可 |
> |
gt |
より大きい |
可 |
不可 |
>= |
ge |
以上 |
可 |
不可 |
および |
および |
可 |
可 |
リテラル文字列が必要な場合はマクロ変数を二重引用符で囲むことが重要です。 数字またはバージョン番号が必要な場合は二重引用符で囲まないでください。
Profile_Rule* および Upgrade_Rule パラメータのコンテキストで使用する場合は、このアップグレード ルールの例のようにシンタックス「(expr)?」内に条件式を含める必要があります。 BN をアップグレードするファームウェアロードのビルド番号に置き換えることを忘れないでください。
($SWVER ne sip78xx.11-0-0MPP-256)? http://ps.tell.com/sw/sip78xx.11-0-0MPP-BN.loads
($SWVER ne sip78xx.11-3-2MPP0001-609)? http://ps.tell.com/sw/sip78xx.11-3-2MPP0001-BN.loads
Resync_Trigger_* パラメータを設定するために、前述のシンタックスをかっこを付けて使用しないでください。
標準の URL シンタックスを使用して、設定ファイルとファームウェアのロードを Profile_Rule* および Upgrade_Rule パラメータにそれぞれに取得する方法を指定します。 構文は次のとおりです。
[ scheme:// ] [ server [:port]] filepath
scheme は次のいずれかの値になります。
tftp
http
https
scheme を省略すると、tftp が使用されます。 server には DNS で認識されるホスト名または数値の IP アドレスを使用できます。 port は宛先の UDP または TCP ポート番号です。 filepath はルート ディレクトリ(/)で始まり、絶対パスであることが必要です。
server を指定しない場合、DHCP(オプション 66)で指定される TFTP サーバが使用されます。
(注) |
アップグレード ルールでは、サーバを指定する必要があります。 |
port を指定しない場合、指定されたスキームの標準ポートが使用されます Tftp は UDP ポート 69、http は TCP ポート 80、https は TCP ポート 443 をそれぞれ使用します。
filepath は存在する必要があります。 静的なファイルを参照する必要はありませんが、CGI を通じて取得されるダイナミック コンテンツを指定できます。
マクロ展開は、URL 内に適用されます。 次は有効な URL の例です。
/$MA.cfg
/cisco/cfg.xml
192.168.1.130/profiles/init.cfg
tftp://prov.call.com/cpe/cisco$MA.cfg
http://neptune.speak.net:8080/prov/$D/$E.cfg
https://secure.me.com/profile?Linksys
DHCP オプション 66 を使用する場合、空のシンタックスはアップグレード ルールでサポートされません。 プロファイルルール*にのみ適用されます。
電話機は、設定ファイル用の AES-128-GCM 暗号化を使用する RFC 8188 ベースの HTTP コンテンツ暗号化に対応しています。 この暗号化方法では、どのエンティティも HTTP メッセージヘッダーを読み取ることができます。 ただし、IKM(Input Keying Material)を認識しているエンティティのみがペイロードを読み取ることができます。 電話機に IKM がプロビジョニングされている場合、電話機とプロビジョニングサーバは構成ファイルを安全に交換でき、サードパーティのネットワーク要素は分析および監視の目的でメッセージヘッダーを使用できます。
XML 構成パラメーター IKM_HTTP_Encrypt_Content IKM を電話機で保持します。 セキュリティ上の理由から、電話管理 Web ページでこのパラメータにアクセスすることはできません。 電話機の IP アドレスから、またはプロビジョニングサーバに送信された電話機の設定レポートからアクセスできる電話機の設定ファイルにも表示されません。
RFC 8188 ベースの暗号化を使用する場合は、次の点を確認してください:
プロビジョニングサーバから電話機に送信される設定ファイルでXMLパラメータIKM_HTTP_Encrypt_Contentを使用してIKMを指定し、IKMを使用して電話機をプロビジョニングします。
プロビジョニングサーバから電話機に送信される設定ファイルにこの暗号化が適用されている場合は、設定ファイルのContent-EncodingHTTPヘッダーに"aes128gcm"があることを確認してください。
このヘッダーがない場合、AES-256-CBC メソッドが優先されます。 AES-256-CBCキーがプロファイルルールに存在する場合、電話機はIKMに関係なくAES-256-CBC復号化を適用します。
プロビジョニングサーバに送信する設定レポートにこの暗号化を適用する場合は、レポートルールに AES-256-CBC キーが指定されていないことを確認します。
Profile_Rule* パラメータに入力した URL の前にオプションの引数 key、uid、および pwd を角かっこで囲んでまとめて指定できます。
--key オプションは、ファイル内の Content-Encoding ヘッダーが "aes128gcm" 暗号化を示さない限り、プロビジョニングサーバーから受信する設定ファイルが AES-256-CBC 暗号化で暗号化されていることを電話に伝えます。 キー自体は--keyという用語の後に続く文字列として指定されます。 オプションで暗号キーを二重引用符(")で囲むことができます。 電話機は、キーを使用して設定ファイルを復号化します。
[--key VerySecretValue]
[--key “my secret phrase”]
[--key a37d2fb9055c1d04883a0745eb0917a4]
カッコで囲まれたオプションの引数はマクロ展開されています。 特殊な目的のパラメータ(GPP_SA ~ GPP_SD)は、key オプションの引数として使用される場合のみ、マクロ変数 $SA ~$SD にマクロ展開されます。 次の例を参照してください。
[--key $SC]
[--key “$SD”]
オープン形式のプロファイルでは、--key に対する引数は、openssl に与えられた -k オプションに対する引数と同じであることが必要です。
Uidおよびpwdオプションは、指定した URL が要求されたときに HTTP ベーシックおよびダイジェスト認証のチャレンジに対する応答として送信されるユーザIDとパスワードを指定するために使用される場合があります。 カッコで囲まれたオプションの引数はマクロ展開されています。 特殊な目的のパラメータ(GPP_SA ~ GPP_SD)は、key オプションの引数として使用される場合のみ、マクロ変数 $SA ~$SD にマクロ展開されます。 次の例を参照してください。
GPP_SA = MyUserID
GPP_SB = MySecretPassword
[--uid $SA --pwd $SB] https://provisioning_server_url/path_to_your_config/your_config.xml
これは次のように展開されます。
[--uid MyUserID --pwdMySecretPassword] https://provisioning_server_url/path_to_your_config/your_config.xml
XML 構成スクリプトを作成した後、適用するにはそのスクリプトを電話機に渡す必要があります。 構成を適用するには、Webブラウザを使用して TFTP、HTTP、または HTTPS サーバから設定ファイルを電話機にダウンロードするか、cURL コマンド ライン ユーティリティを使用します。
PC 上の TFTP サーバ アプリケーションに設定ファイルをダウンロードするには、次の手順を実行します。
ステップ 1 |
PC を電話機の LAN に接続します。 |
ステップ 2 |
PC 上の TFTP サーバ アプリケーションを実行し、設定ファイルが TFTP ルート ディレクトリで利用可能であるか確認します。 |
ステップ 3 |
Web ブラウザで、電話機の LAN IP アドレス、コンピュータの IP アドレス、ファイル名、ログイン クレデンシャルを入力します。 次の形式を使用します。
例:
|
cURL を使用して電話機に設定をダウンロードするには、次の手順を実行します。 このコマンドライン ツールを使用して、データを URL シンタックスで転送します。 cURL をダウンロードするには、次を参照してください。
https://curl.haxx.se/download.html
(注) |
cURL の使用中にユーザ名とパスワードが取得される可能性があるため、設定を電話機に転送する場合は cURL を使用しないことをお勧めします。 |
ステップ 1 |
PC を電話機の LAN ポートに接続します。 |
ステップ 2 |
次の cURL コマンドを入力して、電話機に設定ファイルをダウンロードします。
|
このセクションでは、機能に合わせておおまかに分類されたプロビジョニング パラメータを説明します。
次のタイプのプロビジョニング パラメータがあります。
汎用
可能
トリガー
設定可能なスケジュール
プロファイル ルール
アップグレード ルール
汎用パラメータ GPP_*(
)は、電話機を特定のプロビジョニング サーバ ソリューションと連携するよう構成するときに自由文字列レジスタとして使用されます。 GPP_* パラメータはデフォルトでは空です。 これらのパラメータには、次を含むさまざまな値を含むよう設定できます。暗号キー
URL 数
マルチステージ プロビジョニング ステータス情報。
Post 要求テンプレート
パラメータ名エイリアス マップ
最終的に完全なパラメータ値に組み込まれる部分文字列値
GPP_* パラメータは、他のプロビジョニング パラメータ内でのマクロ展開に使用できます。 この目的のために、GPP_A ~ GPP_P の内容を特定するには、単一の大文字マクロ名(A ~ P)があれば十分です。 また、2 文字の大文字のマクロ名 SA ~ SD は、次の URL オプションの引数として使用される特殊なケースとして、GPP_SA ~ GPP_SD を識別します。
key、uid、および pwd
これらのパラメータは、プロビジョニングおよびアップグレード ルールの変数として使用できます。 これらは、$GPP_A のように変数名の前に '$' 文字を付けて参照されます。
たとえば、GPP_A に文字列 ABC、GPP_B に 123 が含まれている場合、式 $A$ B は ABC123 にマクロ展開されます。
電話管理の Web ページにアクセスします。 電話機 ウェブインターフェイスへのアクセスを参照してください。
ステップ 1 |
を選択します。 |
ステップ 2 |
[汎用パラメータ(General Purpose Parameters)] セクションまでスクロールします。 |
ステップ 3 |
フィールド GPP A ~ GPP P に有効な値を入力します。 |
ステップ 4 |
[すべての変更の送信(Submit All Changes)] をクリックします。 |
Provision_Enable および Upgrade_Enable のパラメータは、すべてのプロファイルの再同期とファームウェアのアップグレード操作を制御します。 これらのパラメータは、再同期とアップグレードをそれぞれ個別に制御します。 これらのパラメータは、管理 Web サーバで発行される再同期およびアップグレード URL コマンドも制御します。 これらのパラメータはどちらも、デフォルトでは Yes に設定されます。
Resync_From_SIP パラメータは、再同期操作の要求を制御します。 SIP NOTIFY イベントは、サービス プロバイダーのプロキシ サーバから電話機に送信されます。 有効にした場合、プロキシは再同期を要求できます。 これを行うには、プロキシが Event: resync ヘッダーを含む SIP NOTIFY メッセージをデバイスに送信します。
デバイスは、401 応答(使用しているクレデンシャルで拒否された認証)の要求をチャレンジします。 デバイスは、プロキシからの再同期要求を受け入れる前に、認証済みの後続要求を求めます。 Event: reboot_now ヘッダーと Event: restart_now ヘッダーは、それぞれコールド スタートとウォーム リスタートを実行し、それらもチャレンジを受けます。
残りの 2 つのイネーブルは、Resync_On_Reset と Resync_After_Upgrade_Attempt です。 これらのパラメータによって、デバイスで電源投入ソフトウェアの再起動後、または各アップグレード試行後のどちらに再同期操作を実行するか決定します。
Resync_On_Reset が有効になると、デバイスには、リセット実行前のブートアップ シーケンスに続くランダム遅延が導入されます。 遅延は、Resync_Random_Delay(秒単位)で指定した値を上限とするランダムな時間です。 同時に起動する電話のプールでは、この遅延によってユニットの再同期要求の開始時間が延びます。 この機能は、地域の停電時に大規模な宅内導入で役立つ場合があります。
電話機では、特定の間隔で、または特定の時間に再同期を実行できます。
電話機は、プロビジョニング サーバと定期的に再同期するよう設計されています。 再同期間隔は Resync_Periodic(秒単位)で設定されます。 この値が空の場合、デバイスは定期的に再同期されません。
再同期は通常、音声回線がアイドル状態のときに行われます。 再同期が予定されている場合に、電話機は、回線が再度アイドル状態になるまで再同期手順を延期します。 再同期によって設定パラメータの値が変わる場合があります。
電話機がサーバからプロファイルを取得できない、ダウンロードしたファイルが破損している、または内部エラーが発生した場合、再同期操作が失敗する可能性があります。 デバイスは、Resync_Error_Retry_Delay(秒単位)で指定された時間が経過した後に、再び再同期を試行します。 Resync_Error_Retry_Delay が 0 に設定されている場合、デバイスは再同期が失敗しても、再同期を再試行しません。
アップグレードが失敗すると、Upgrade_Error_Retry_Delay の秒数が経過した後に再試行が実行されます。
Resync_Trigger_1 と Resync_Trigger_2 の 2 つの設定可能なパラメータを使用して、条件付きで再同期をトリガーできます。 各パラメータは、マクロ展開される条件式でプログラムできます。 再同期間隔の期限(次の再同期の時間)が切れると、トリガーが設定されている場合は、1 つ以上のトリガーが true に評価されていない場合、再同期は行われません。
次の例の条件は、再同期をトリガーします。 この例では、最後の電話機のアップグレードから 5 分(300 秒)以上経過し、前回の再同期から少なくとも 10 分(600 秒)経過しています。
$UPGTMR gt 300 and $PRVTMR ge 600
Resync_At パラメータを使用すると、電話機を特定の時間に再同期できます。 このパラメータは、24 時間形式(hhmm)で時間を指定します。
Resync_At_Random_Delay パラメータでは、指定されていない遅延時間で電話機を再同期できます。 このパラメータでは正の整数形式を使用して時間を指定します。
同時に再同期するよう設定された複数の電話機からの再同期要求でサーバがフラッディングしないようにしてください。 そのために、電話機は指定された時間の最大 10 分後に再同期をトリガーします。
たとえば、再同期時間を 1000(午前 10 時)に設定した場合、電話機は午前 10 時から午前 10 時 10 分の間のいずれかの時間に再同期をトリガーします。
デフォルトで、この機能は無効になっています。 Resync_At パラメータがプロビジョニングされた場合、Resync_Periodic パラメータは無視されます。
定期的な再同期のスケジュールを設定できます。再同期とアップグレードが失敗した場合の再試行間隔を次のプロビジョニング パラメータを使用して指定できます。
Resync_Periodic
Resync_Error_Retry_Delay
Upgrade_Error_Retry_Delay
各パラメータは単一の遅延値(秒)を受け入れます。 新しい拡張シンタックスでは、連続遅延要素のコンマ区切りの一覧を使用できます。 シーケンスの最後の要素は、暗黙的に永遠に繰り返されます。
オプションで、プラス記号を使用して、ランダムな追加遅延を追加する別の数値を指定できます。
この例では、電話機が 2 時間おきに定期的に再同期します。 再同期が失敗すると、デバイスは 30 分、1 時間、2 時間、4 時間の間隔で再試行します。 デバイスは、再同期が成功するまで 4 時間間隔で試行を続けます。
Resync_Periodic=7200
Resync_Error_Retry_Delay=1800,3600,7200,14400
この例では、デバイスは毎時間(プラス最大 10 分間の追加のランダム遅延)定期的に再同期します。 再同期が失敗した場合、デバイスは、30 分(プラス最大 5 分間)、 1 時間(プラス最大 10 分間)、2 時間(プラス最大 15 分間)の間隔で再試行します。 デバイスは、再同期が成功するまで 2 時間間隔(プラス最大 15 分間)で試行を続けます。
Resync_Periodic=3600+600
Resync_Error_Retry_Delay=1800+300,3600+600,7200+900
この例では、リモート アップグレードの試行が失敗した場合、デバイスは 30 分間アップグレードを再試行した後、もう 1 時間再試行し、その後 2 時間再試行します。 それでもアップグレードが失敗する場合、デバイスはアップグレードが成功するまで 4 〜 5 時間ごとに再試行します。
Upgrade_Error_Retry_Delay = 1800,3600,7200,14400+3600
電話機は、複数のリモート設定プロファイル パラメータ(Profile_Rule*)を提供します。 そのため、各再同期操作で、さまざまなサーバが管理する複数のファイルを取得できます。
最も単純なシナリオでは、デバイスは、関係するすべての内部パラメータを更新する、中央管理サーバの単一のプロファイルに対して定期的に再同期されます。 または、プロファイルを異なるファイルに分割できます。 1 ファイルが、導入時のすべての電話機に対して共通です。 アカウントごとに異なる固有のファイルが提供されます。 暗号キーと証明書情報は、別のサーバに保存されている、さらに別のプロファイルから取得できます。
再同期操作の時間になると、電話機は次の 4 つの Profile_Rule* パラメータを順番に評価します。
Profile_Rule
Profile_Rule_B
Profile_Rule_C
Profile_Rule_D
各評価の結果、リモート プロビジョニング サーバからプロファイルが取得され、いくつかの内部パラメータが更新される場合があります。 評価に失敗すると、再同期シーケンスが中断し、Resync_Error_Retry_Delay パラメータ(秒単位)で指定された開始から再試行されます。 すべての評価に成功すると、デバイスは Resync_Periodic パラメータで指定された秒数の間待機してから、別の再同期を実行します。
各 Profile_Rule* パラメータの内容は、一連の選択肢で構成されます。 選択肢は、|(パイプ)文字で区切られます。 各選択肢は条件式、代入式、プロファイルの URL、および関連の URL オプションで構成されます。 これらすべてのコンポーネントは、各選択肢内のオプションです。 次に、オプションの有効な組み合わせと、それらが存在する場合に必要な表示順序を示します。
[ conditional-expr ] [ assignment-expr ] [[ options ] URL ]
各 Profile_Rule* パラメータ内で、最後の選択肢を除くすべての選択肢が条件式を示す必要があります。 この式は次のように評価され、処理されます。
条件は、true と評価されるものが見つかるまで(または条件式のない 1 つの選択肢が見つかるまで)、左から右に評価されます。
代入式が存在する場合、それも評価されます。
URL が選択肢の一部として指定されている場合、指定された URL にあるプロファイルのダウンロードが試行されます。 システムは、パラメータを必要に応じて更新しようとします。
すべての選択肢に条件式があり、どれも true に評価されない場合(またはプロファイル ルール全体が空の場合)、Profile_Rule* パラメータ全体がスキップされます。 シーケンス内の次のプロファイル ルール パラメータが評価されます。
この例では、指定された URL にあるプロファイルに無条件で再同期し、リモート プロビジョニング サーバに対して HTTP GET リクエストを実行します。
http://remote.server.com/cisco/$MA.cfg
この例では、デバイスが、回線 1 の登録状態に応じて、2 つの異なる URL に再同期されます。登録が失われた場合、デバイスは、CGI スクリプトに対して HTTP POST を実行します。 デバイスは、デバイスの状態に関する追加情報を提供する場合がある、マクロ展開された GPP_A の内容を送信します。
($PRVTMR ge 600)? http://p.tel.com/has-reg.cfg
| [--post a] http://p.tel.com/lost-reg?
この例では、デバイスは同じサーバに対して再同期されます。 デバイスは、証明書がユニットにインストールされていない場合、追加の情報を提供します(2.0 よりも前のレガシー ユニットの場合)。
(“$CCERT” eq “Installed”)? https://p.tel.com/config?
| https://p.tel.com/config?cisco$MAU
この例では、回線 1 は、GPP_A が最初の URL で Provisioned に等しくなるよう設定されるまでは無効です。 その後、2 番目の URL に対して再同期されます。
(“$A” ne “Provisioned”)? (Line_Enable_1_ = “No”;)! https://p.tel.com/init-prov
| https://p.tel.com/configs
この例では、サーバから返されるプロファイルに XML 要素タグが含まれると推測されます。 これらのタグは、GPP_B に保存されているエイリアス マップによって適切なパラメータ名に再マッピングされる必要があります。
[--alias b] https://p.tel.com/account/$PN$MA.xml
通常、再同期は、要求されたプロファイルがサーバから受信されなかった場合に失敗と見なされます。 Resync_Fails_On_FNF パラメータは、このデフォルト動作をオーバーライドできます。 Resync_Fails_On_FNF が No に設定される場合、デバイスはサーバから file-not-found 応答を再同期の成功として受け入れます。 Resync_Fails_On_FNF のデフォルト値は Yes です。
アップグレード ルールは、必要に応じて新しい負荷に対して、その負荷を取得する場所からアクティブにするようデバイスに通知します。 デバイスにすでに負荷がかかっている場合、その負荷は取得されません。 そのため、負荷の場所の有効性は、必要な負荷が非アクティブなパーティションにある場合は問題になりません。
Upgrade_Rule はファームウェアの負荷を指定します。その負荷が現在の負荷と異なる場合は、条件式で制限されていたり、Upgrade_Enable が No に設定されていない限り、ダウンロードされて適用されます。
電話機には、1 つの設定可能なリモート アップグレード パラメータ(Upgrade_Rule)があります。 このパラメータは、プロファイル ルール パラメータに似たシンタックスを受け入れます。 アップグレードでは URL オプションがサポートされませんが、条件式と代入式は使用できます。 条件式が使用されている場合、パラメータに | 文字で区切られた複数の選択肢を含めることができます。 各選択肢のシンタックスは、次のとおりです。
[ conditional-expr ] [ assignment-expr ] URL
Profile_Rule* パラメータの場合のように、Upgrade_Rule パラメータは、条件式が満たされるか、選択肢に条件式がなくなるまで各選択肢を評価します。 付属する代入式を指定している場合、それも評価されます。 その後、指定された URL へのアップグレードが試行されます。
Upgrade_Rule に条件式のない URL が含まれている場合、デバイスは URL で指定されているファームウェア イメージにアップグレードします。 ルールのマクロ展開と評価の後、デバイスはルールが変更されるまで、またはスキーム、サーバ、ポート、ファイルパスの有効な組み合わせが変更されるまで、アップグレードを再試行しません。
ファームウェア アップグレードを試行するために、デバイスは手順の最初に音声を無効にし、手順の終わりにリブートします。 デバイスは、すべての音声回線が現在非アクティブな場合にのみ Upgrade_Rule の内容で駆動されるアップグレードを開始します。
たとえば、
https://10.73.10.223/firmware/sip78xx.11-3-1MPP-678.loads
この例では、Upgrade_Rule が、指定された URL に保存されているイメージにファームウェアをアップグレードします。
(“$F” ne “beta-customer”)? http://p.tel.com/firmware/sip78xx.11-3-1MPP-678.loads
| http://p.tel.com/firmware/sip78xx.11-3-1MPP-678.loads
この例では、汎用パラメータ GPP_F の内容に基づいて 2 つのイメージのいずれかをロードするようユニットに指示しています。
デバイスは、ファームウェアのリビジョン番号に関するダウングレード制限を適用できます。これは便利なカスタマイズ オプションです。 有効なファームウェア リビジョン番号が Downgrade_Rev_Limit パラメータに設定されている場合、デバイスは指定された制限よりも前のファームウェア バージョンのアップグレード試行を拒否します。
以下のデータ型は、設定プロファイルのパラメータで使用されます。
{a,b,c,…}:a、b、c… からの選択肢。
Bool:「yes」または「no」のブール値。
CadScript:信号のパターン パラメータを指定するミニスクリプト。 最大 127 文字。
シンタックス:S1[;S2]。次の意味があります。
Si=Di(oni,1/offi,1[,oni,2/offi,2[,oni,3/offi,3[,oni,4/offi,4[,oni,5/offi,5[,oni,6/offi,6]]]]]) で、これはセクションとして知られています。
oni,j および offi,j は segment の秒単位の on/off 継続時間です。i = 1 または 2、および j = 1 ~ 6 です。
Di は、セクションの合計継続時間(秒単位)です。
すべての継続時間には、1 ミリ秒単位の精度を実現するため、小数点以下第 3 位まで含めることができます。 ワイルドカード文字 “*” は無期限を意味します。 セクション内のセグメントは順番に実行され、合計時間が実行されるまで繰り返されます。
例 1:
60(2/4)
Number of Cadence Sections = 1
Cadence Section 1: Section Length = 60 s
Number of Segments = 1
Segment 1: On=2s, Off=4s
Total Ring Length = 60s
例 2:特殊呼び出し音(短、短、短、長)
60(.2/.2,.2/.2,.2/.2,1/4)
Number of Cadence Sections = 1
Cadence Section 1: Section Length = 60s
Number of Segments = 4
Segment 1: On=0.2s, Off=0.2s
Segment 2: On=0.2s, Off=0.2s
Segment 3: On=0.2s, Off=0.2s
Segment 4: On=1.0s, Off=4.0s
Total Ring Length = 60s
DialPlanScript:回線 1 と回線 2 のダイヤル プランを指定するために使用するスクリプト シンタックス。
Float<n>:小数点以下第 n 位までを含む浮動小数点値。
sip.Cisco.com:5060 または 109.12.14.12:12345
sip.Cisco.com または 109.12.14.12
FreqScript:トーンの周波数とレベル パラメータを指定するミニスクリプト。 最大 127 文字です。
シンタックス:F1@L1[,F2@L2[,F3@L3[,F4@L4[,F5@L5[,F6@L6]]]]]。次の意味があります。
F1 ~ F6 は Hz 単位の周波数(符号なし整数のみ)です。
L1 ~ L6 は、dBm 単位の対応レベル(小数点以下第 1 位までを含む)です。
コンマの前後に空白は使用できますが、推奨されません。
例 1:コール ウェイティング トーン
440@-10
Number of Frequencies = 1
Frequency 1 = 440 Hz at –10 dBm
例 2:ダイヤル トーン
350@-19,440@-19
Number of Frequencies = 2
Frequency 1 = 350 Hz at –19 dBm
Frequency 2 = 440 Hz at –19 dBm
IP: x.x.x.x 形式の有効な IPv4 アドレス。x は 0 ~ 255 です。例:10.1.2.100。
UserID:URL に表示されるユーザー ID。最大 63 文字です。
電話:14081234567、*69、*72、345678 などの電話番号文字列。または 1234@10.10.10.100:5068 や jsmith@Cisco.com などの一般的な URL。 文字列には最大 39 文字を含めることができます。
PhTmplt:電話番号テンプレート。 各テンプレートには、コンマ(,)で区切られた 1 つ以上のパターンを含めることができます。 各パターンの先頭の空白は無視されます。 「?」と「*」はワイルドカード文字を表します。 文字どおり表すには、%xx を使用します。 たとえば、%2a は * を表します。 テンプレートには最大 39 文字を含めることができます。 例:“1408*、1510*”、“1408123????, 555?1.”。
Port:TCP/UDP ポート番号(0 ~ 65535)。 これは 10 進数または 16 進数形式で指定できます。
ProvisioningRuleSyntax:設定の再同期とファームウェア アップグレード ルールを定義するために使用するスクリプト シンタックス。
PwrLevel:–小数点以下第 1 位を含む、dBm 単位で表されるパワー レベル。13.5 や 1.5(dBm)など。
RscTmplt:SIP 応答ステータス コードのテンプレート。“404, 5*”、“61?”、“407、408、487、481”。 加入者 ID には最大 39 文字を指定できます。
Sig<n>:署名付き n ビット値。 これは 10 進数または 16 進数形式で指定できます。 「-」符号を負の値の前に付ける必要があります。 正の値の前の「+」符号はオプションです。
Star Codes:* 69 などの補足サービス用アクティベーション コード。 コードには最大 7 文字を含めることができます。
Str<n>:最大 n 文字の非予約文字。
Time<n>:小数点以下第 n 位までを含む秒単位の継続時間。 追加で指定した小数点以下の桁は無視されます。
ToneScript:コールプログレストーンの周波数、レベル、パターン パラメータを指定するミニスクリプト。 スクリプトには最大 127 文字を指定できます。
シンタックス:FreqScript;Z1[;Z2]。
セクション Z1 は CadScript の S1 セクションと似ていますが、各 on/off セグメントの後に周波数コンポーネント パラメータが続く点が異なります。Z1 = D1(oni,1/offi,1/fi,1[,oni,2/offi,2/fi,2 [,oni,3/offi,3/fi,3 [,oni,4/offi,4/fi,4 [,oni,5/offi,5/fi,5 [,oni,6/offi,6/fi,6]]]]])。次の意味があります。
fi,j = n1[+n2]+n3[+n4[+n5[+n6]]]]]。
1 < nk < 6 は、そのセグメントで使用される FreqScript 内の周波数コンポーネントを指定します。
1 つのセグメントで複数の周波数コンポーネントが使用されている場合、コンポーネントは合計されます。
例 1:ダイヤル トーン:
350@-19,440@-19;10(*/0/1+2)
Number of Frequencies = 2
Frequency 1 = 350 Hz at –19 dBm
Frequency 2 = 440 Hz at –19 dBm
Number of Cadence Sections = 1
Cadence Section 1: Section Length = 10 s
Number of Segments = 1
Segment 1: On=forever, with Frequencies 1 and 2
Total Tone Length = 10s
例 2:断絶トーン:
350@-19,440@-19;2(.1/.1/1+2);10(*/0/1+2)
Number of Frequencies = 2
Frequency 1 = 350 Hz at –19 dBm
Frequency 2 = 440 Hz at –19 dBm
Number of Cadence Sections = 2
Cadence Section 1: Section Length = 2s
Number of Segments = 1
Segment 1: On=0.1s, Off=0.1s with Frequencies 1 and 2
Cadence Section 2: Section Length = 10s
Number of Segments = 1
Segment 1: On=forever, with Frequencies 1 and 2
Total Tone Length = 12s
Uns<n>:符号なし n ビット値。n は 8、16、または 32 です。値は、n ビットにフィットする限り、12 または 0x18 のように 10 進数または 16 進数形式で指定できます。
(注) |
次の点に注意してください。
|
電話機は、セキュアなリモート プロビジョニング(設定)とファームウェア アップグレードをサポートします。 プロビジョニングされていない電話機は、そのデバイスを対象とする暗号化されたプロファイルを受信できます。 SSL 機能を使用するセキュアな初回のプロビジョニング メカニズムにより、電話機には明示的なキーは不要です。
プロファイル更新、ファームウェア アップグレード、または古いリリースから将来のアップグレード状態にするための中間アップグレードが要求される場合、開始または完了いずれにもユーザの介入は不要です。 プロファイルの再同期は、再同期がソフトウェアのリブートをトリガーし、コールが切断される場合があるため、電話機がアイドル状態の場合にのみ試行されます。
汎用パラメータは、プロビジョニング プロセスを管理します。 各電話機は、通常のプロビジョニング サーバ(NPS)に定期的に接続するよう設定できます。 更新されたプロファイルは共有秘密キーによって暗号化されるため、NPS との通信ではセキュアなプロトコルを使用する必要はありません。 NPS には、クライアント証明書を使用する標準の TFTP、HTTP、または HTTPS サーバを使用できます。
管理者は、電話機の Web ユーザ インターフェイスを使用して電話機のアップグレード、リブート、再起動または再同期を実行できます。 管理者はこれらのタスクを SIP 通知メッセージを使用して実行することもできます。
設定プロファイルは、サービス プロバイダーのプロビジョニング システムに統合されている共通のオープン ソース ツールを使用して生成されます。
指定した間隔でのプロファイルの更新を許可できます。 更新されたプロファイルは、TFTP、HTTP または HTTPS を使用してサーバから電話機に送信されます。
XML(cfg.xml)コードを使用して電話機構成ファイルのパラメータを設定することもできます。
電話管理の Web ページにアクセスします。 電話機 ウェブインターフェイスへのアクセスを参照してください。
ステップ 1 |
を選択します。 |
ステップ 2 |
[設定プロファイル(Configuration Profile)] セクションで、[プロビジョン有効(Provision Enable)] パラメータから [はい(Yes)]を選択します。 次の形式で文字列を入力することによって、設定ファイル (cfg.xml) でこのパラメータを設定することができます。
デフォルト:はい(Yes) |
ステップ 3 |
プロファイルの再同期パラメータ表に指定しているように、パラメータを設定します。 |
ステップ 4 |
[すべての変更の送信(Submit All Changes)] をクリックします。 |
指定した間隔でのファームウェアのアップデートを許可できます。 更新されたファームウェアは、TFTP または HTTP を使用してサーバから電話機に送信されます。 ファームウェアには個人情報が含まれないため、ファームウェア アップグレードではセキュリティは問題になりません。
XML(cfg.xml)コードを使用して電話機構成ファイルのパラメータを設定することもできます。
電話管理の Web ページにアクセスします。 電話機 ウェブインターフェイスへのアクセスを参照してください。
ステップ 1 |
を選択します。 |
ステップ 2 |
[ファームウェアアップグレード(Firmware Upgrade)] セクションで、[アップグレードの有効化(Upgrade Enable)] セクションから [はい(Yes)] を選択します。 次の形式で文字列を入力することによって、設定ファイル (cfg.xml) でこのパラメータを設定することができます。
オプション: [はい(Yes)] と [いいえ(No)] デフォルト:はい(Yes) |
ステップ 3 |
アップグレードエラー再試行遅延パラメータを秒数で設定します。 アップグレードが失敗した場合のアップグレードの再試行間隔(秒単位)。 デバイスには、ファームウェア アップグレードが失敗した後にアクティブになるファームウェア アップグレード エラー タイマーがあります。 タイマーは、このパラメータの値で初期化されます。 このタイマーが 0 までカウント ダウンすると、次のファームウェア アップグレードが試行されます。 次の形式で文字列を入力することによって、設定ファイル (cfg.xml) でこのパラメータを設定することができます。
デフォルト:3600 :
|
ステップ 4 |
アップグレード条件と関連のファームウェア URL を定義するファームウェア アップグレード スクリプトを入力することによって、 アップグレードルール を設定します。 プロファイル ルールと同じシンタックスが使用されます。 スクリプトを入力し、次の形式を使用してアップグレードルールを入力します。
次に例を示します。 tftp://192.168.1.5/image/sip88xx.11-0-0MPP-BN.loads tftp://192.168.1.5/image/sip78xx.11-0-1MPP-BN.loads 次の形式で文字列を入力することによって、設定ファイル (cfg.xml) でこのパラメータを設定することができます。
|
ステップ 5 |
[すべての変更の送信(Submit All Changes)] をクリックします。 |
電話機は、TFTP、HTTP、または HTTPS によるファームウェアアップグレードをサポートしています。
(注) |
以前のバージョンにダウングレードできないデバイスもあります。 詳細については、使用している電話機とファームウェア バージョンのリリース ノートを参照してください。 |
ファームウェアのロード ファイルは、アクセス可能なサーバにダウンロードする必要があります。
ステップ 1 |
イメージの名前を次のとおり変更します。 cp-x8xx-sip.aa-b-cMPP.cop から cp-x8xx-sip.aa-b-cMPP.tar.gz 引数の説明 x8xx は、7811 や 7832 などの電話機のシリーズです。 aa-b-c は 10-4-1 などのリリース番号です。 |
ステップ 2 |
tar –xzvf コマンドを使用して tar ボールを解凍します。 |
ステップ 3 |
フォルダを TFTP、HTTP、HTTPS のダウンロード ディレクトリにコピーします。 |
ステップ 4 |
電話管理の Web ページにアクセスします。 電話機 ウェブインターフェイスへのアクセスを参照してください。 |
ステップ 5 |
を選択します。 |
ステップ 6 |
.loads で終わるロード ファイル名を見つけ、有効な URL に追加します。 |
ステップ 7 |
[すべての変更の送信(Submit All Changes)] をクリックします。 |
ブラウザのアドレス バーに入力したアップグレード コマンドを使用して、電話機のファームウェアをアップグレードできます。 電話機は、アイドル状態の場合にのみ更新されます。 通話の完了後、更新が自動的に試行されます。
Web ブラウザで URL を使用して電話機をアップグレードするには、次のコマンドを入力します。
|