この製品のマニュアルセットは、偏向のない言語を使用するように配慮されています。このマニュアルセットでの偏向のない言語とは、年齢、障害、性別、人種的アイデンティティ、民族的アイデンティティ、性的指向、社会経済的地位、およびインターセクショナリティに基づく差別を意味しない言語として定義されています。製品ソフトウェアのユーザーインターフェイスにハードコードされている言語、RFP のドキュメントに基づいて使用されている言語、または参照されているサードパーティ製品で使用されている言語によりドキュメントに例外が存在する場合があります。シスコのインクルーシブランゲージに対する取り組みの詳細は、こちらをご覧ください。
このドキュメントは、米国シスコ発行ドキュメントの参考和訳です。リンク情報につきましては、日本語版掲載時点で、英語版にアップデートがあり、リンク先のページが移動/変更されている場合がありますことをご了承ください。あくまでも参考和訳となりますので、正式な内容については米国サイトのドキュメントを参照ください。
この章では、Cisco IP Communicator で発生した不具合のトラブルシューティングに役立つ情報を説明します。
それ以外のトラブルシューティング情報については、次のドキュメントを参照してください。
• 『 Cisco IP Communicator ユーザ ガイド 』:トラブルシューティングの項に、インストールと音質の問題に関する詳細情報が記載されています。このユーザ ガイドは、Cisco IP Communicator インターフェイスの右クリックのメニュー、または Cisco IP Communicator のオンライン リンクから入手できます。
http://www.cisco.com/univercd/cc/td/doc/product/voice/c_ipphon/english/
• 『 Using the 79xx Status Information For Troubleshooting 』:このテクニカル ノートは Cisco Unified IP Phone(ハードウェア)が対象ですが、Cisco IP
Communicator で役に立つ情報も記載されています。Cisco.com の登録ユーザは、このドキュメントを次の URL で入手できます。
http://www.cisco.com/warp/customer/788/AVVID/telecaster_trouble.html
表8-1 に Cisco IP Communicator のインストール時のトラブルシューティング情報を示します。
Cisco IP Communicator をインストールし、Cisco Unified CallManager に追加した後、Cisco IP Communicator は、「起動プロセスについて」に説明されているように起動します。アプリケーションが正しく起動しない場合は、次の点を確認します。
• ネットワーク接続を確認します。Cisco IP Communicator と TFTP サーバ、または Cisco Unified CallManager との間でネットワークがダウンしている場合、Cisco IP Communicator は正常に起動できません。
• TFTP 設定を確認します。Cisco IP Communicator で正しい TFTP 設定が選択されていることを確認します( 右クリック >[設定]>[ネットワーク] )。アプリケーションを新たにインストールした新規のリモート ユーザは、TFTP アドレスを指定するまで Cisco IP Communicator を使用できないことがあります。
• Cisco IP Communicator のデバイス名が正確で( 右クリック >[設定]>[ネットワーク] )、Cisco Unified CallManager で指定したデバイス名と一致していることを確認します。
• Cisco IP Communicator デバイスが Cisco Unified CallManager に追加されていることを確認します。「Cisco Unified CallManager データベースへのデバイスの追加」の説明と手順を参照してください。
• デバイスが Cisco Unified CallManager データベース内にある場合、上記の基準がすべて満たされていても、デバイスの設定ファイルが破損している場合は、起動時の問題が発生する可能性があります。この場合は、問題が発生したデバイスを Cisco Unified CallManager データベースから削除し、そのデバイスと同じタイプで正常に機能している設定ファイルのコピーを作成して名前を変更します。SEP MAC_address .cnf.xml の形式を使用します。ここで、 MAC_address は、削除したデバイスの MAC アドレス(またはデバイス名)です。既存の設定ファイルを新しい設定ファイルに置き換え、デバイスを Cisco Unified CallManager データベースに追加します。詳細については、「Cisco Unified CallManager Administration によるデバイスの追加」を参照してください。
Cisco IP Communicator の起動時の問題の解決については、 表8-2 を参照してください。
|
|
---|---|
Cisco IP Communicator が TFTP サーバに連絡できません。TFTP サーバへのネットワーク接続を確認します。サーバを ping できる場合は、DHCP オプション 150 が正しく設定されていることを確認します。または、ネットワークで DHCP を使用していない場合は、TFTP サーバのアドレスが Cisco IP Communicator インターフェイスから指定されていることを確認します( 右クリック >[設定]>[ネットワーク] )。 リモート ユーザは、必ずネットワーク接続を確立してから Cisco IP Communicator を起動する必要があります。 |
|
当該の Cisco IP Communicator デバイスのデバイス レコードが Cisco Unified CallManager にないか、自動登録が無効になっています。作成したデバイス レコードが Cisco IP Communicator で選択したデバイス名と一致していることを確認します( 右クリック >[設定]>[ネットワーク] )。「デバイス名の選択」を参照してください。また、選択したネットワーク アダプタが、まだコンピュータ内に存在していることも確認します(たとえば、選択したワイヤレス カードが取り出されていないことを確認します)。最後に、Cisco IP Communicator が、正しい TFTP サーバの設定を使用するように設定されていることを確認します( 右クリック >[設定]>[ネットワーク] )。「TFTP サーバの指定」を参照してください。 |
|
Cisco IP Communicator がネットワーク インターフェイス デバイスを検出できず、ユーザに再びデバイスを挿入するか、新しいデバイスの選択を要求する。または、Cisco IP Communicator が起動時に誤った内線番号を表示する。 |
Cisco IP Communicator 用に選択したネットワーク インターフェイス( [設定]>[ネットワーク]>[ネットワークアダプタ:] )がシステムにインストールされていることを確認します。 ネットワーク アダプタの設定により、Cisco IP Communicator はネットワークに識別されます。この設定は、音声の転送には使用されません。そのため、選択したネットワーク インターフェイスを削除または無効にする場合を除き、確定後にこの設定を変更する必要はありません。ネットワーク インターフェイスを削除または無効にする場合は、新しいインターフェイスを選択し、デバイスを Cisco Unified CallManager Administration で再び管理し、既存のデバイス レコードを削除します。 通常、ドッキング ステーションを採用しているラップトップのユーザは、Cisco IP Communicator をインストール後に最初に起動する前にドック解除する必要があります。 詳細については、「デバイス名の選択」を参照してください。 |
表8-3 に、Cisco IP Communicator の一般的なトラブルシューティング情報を示します。『 Cisco IP Communicator ユーザ ガイド 』では、その他のトラブルシューティング情報について説明しています。このユーザ ガイドにアクセスするには、Cisco IP Communicator インターフェイス上で右クリックするか、
Cisco IP Communicator のオンライン リンクを選択します。
http://www.cisco.com/univercd/cc/td/doc/product/voice/c_ipphon/english/
|
|
---|---|
ユーザが低帯域幅(G.729 コーデック)を選択した場合、Cisco IP Communicator とデジタル式携帯電話間の通話の音質が悪くなることがあります。どうしても必要なときだけ、G.729 を使用してください。 |
|
Cisco IP Communicator は、Cisco Unified CallManager サーバとの接続がなくなるとリセットされます。この接続が失われた原因は、ケーブルの破損、スイッチの停止、スイッチのリブートなどによるネットワーク接続の中断の可能性があります。無線ネットワーク接続の使用時に、範囲外にローミングしたことが原因である可能性もあります。 または、Cisco Unified CallManager にアクセス権を持つ別のシステム管理者が、故意にデバイスをリセットした場合もあります。 |
|
RxType 統計および TxType 統計は、Cisco IP Communicator のデバイスと相手側のデバイス間の通話に使用されるコーデックを示します。これらの統計の値は一致する必要があります。コーデックが一致しない場合、相手側のデバイスがコーデック会話を処理できるかどうか、またはトランスコーダがサービスを処理するように設置されているかどうかを確認します。 「ローカルでの[コールの統計]スクリーンの表示」を参照してください。 |
|
RxSize 統計および TxSize 統計は、Cisco IP Communicator のデバイスと相手側のデバイス間の通話に使用される音声パケットのサイズを示します。これらの統計の値は一致する必要があります。 「ローカルでの[コールの統計]スクリーンの表示」を参照してください。 |
|
AvgJtr 統計および MaxJtr 統計を確認します。これらの統計の間に大きな差がある場合、ネットワーク上のジッタに問題があるか、ネットワーク アクティビティが周期的に増加することを示していることがあります。 「ローカルでの[コールの統計]スクリーンの表示」を参照してください。 |
|
ドッキング ステーションを使用しており、オーディオ デバイスのプラグがドッキング ステーションに差し込まれている場合は、コンピュータもドッキング ステーションに接続されていることを確認します。 |
|
Cisco IP Communicator で電話をかけた通話者の音声が通話相手に聞こえない場合は、次のいずれかの原因が考えられます。 • • • • Cisco IP Communicator の通話者に通話相手の音声が聞こえない場合は、次の原因が考えられます。 • • • ![]() ヒント 一方向の音声が時々発生する場合は、症状の発生時にコールを保留にし、再開します。この方法で問題が解決されることがあります。 |
|
通話相手にエコーが聞こえ、Cisco IP Communicator のユーザがヘッドセットを使用している場合、Cisco IP Communicator のユーザは、オーディオ調整ウィザードからマイクロフォンのレベルをできるだけ下げ、[マイクロフォンブースト]が無効になっていることを確認します。その後、別の通話相手に電話をかけて、新しい音量設定を確認します。 Cisco IP Communicator のユーザが PC の内蔵スピーカやマイクロフォンを使用している場合は、サウンド カードがスピーカフォン モードに割り当てられており、Cisco IP Communicator の通話者が Cisco IP Communicator インターフェイスのスピーカ ボタンをオンに切り替えていることを確認します。 Cisco IP Communicator の通話者にエコーが聞こえる場合、ユーザは、サウンド カードが音声をマイクロフォンからスピーカにフィードバックしていないことを確認する必要があります。ユーザに次の手順に従うように指示します。 1. システム トレイにあるマイクロフォンのアイコン上で右クリックし、 [ボリューム コントロールを開く] を選択します。 2. [オプション]>[プロパティ]>[再生] を選択し、ウィンドウの下部にあるすべてのチェックボックスがオンであることを確認してから、 OK をクリックします。 |
|
不要なアプリケーションをすべて閉じます。アプリケーションを起動してネットワークに負荷のかかるタスク(電子メール送信など)を実行すると、音質が低下する可能性があります。 ネットワークで輻輳やデータ トラフィックの問題が発生している場合は、時々ポンという音やカチッという音が聞こえたり、音声が途切れたりすることがあります。 ユーザがリモート接続(たとえば、自宅やホテルからの VPN 接続)で Cisco IP Communicator を使用している場合は、帯域幅が十分でないために音質が低下していることが考えられます。Cisco IP Communicator インターフェイス上で右クリックし、 [設定]>[オーディオ] を選択して、「低帯域幅のための最適化」機能を有効にします(低帯域幅を使用している場合は、フィルタを適用して音質を上げることもできます。「詳細なオーディオ設定の変更」、またはユーザ ガイドを参照してください)。 それでも問題が解決しない場合は、ユーザのサウンド カードおよびオーディオ デバイスが正しく取り付けられているかどうか確認します。 |
|
Cisco IP Communicator インターフェイスにある音量スライダの設定が高すぎる可能性があります。音量スライダの設定が高すぎる場合、音声が不自然に伝わる、雑音が聞こえる、時々受信側オーディオの音量が変わるなど、さまざまな問題が発生する可能性があります。 1. 各オーディオ モードに対して Cisco IP Communicator の音量レベルをテストします(ヘッドセット モード、スピーカフォン モード、またはヘッドセット モード(あるいはそのすべて))。(受話器モードをテストするには、受話器を取り上げます。スピーカフォン モード、またはヘッドセット モードをテストするには、ヘッドセット ボタン、またはスピーカ ボタンだけが点灯していることを確認します) 2. ダイヤル トーンが聞こえたら、メイン インターフェイスにある音量ボタンをクリックします。音量ボタンの上部に音量スライダが表示されます。スライダの位置が範囲の中央にない場合は、音量ボタンを押してスライダの位置を変え、音量レベルが範囲のほぼ中央になるようにします。 3. 各オーディオ モードに対してステップ 1 と 2 を繰り返します。 4. オーディオ調整ウィザード( 右クリック >[オーディオ調整ウィザード] )を実行して、音量レベルが良好であることを確認します。 |
|
この問題は、TFTP サーバ上の Communicator フォルダへの HTTP アクセスを有効にすることによって解決できます。HTTP アクセスを有効にするには、Cisco IP Communicator Administration Tool を実行し、HTTP アクセスを有効にするオプションを選択します。「Cisco IP Communicator Administration Tool の実行」を参照してください。 |
|
クイック検索が外部ディレクトリと連携して動作するように設定する場合は、Directory Wizard を使用できません。代わりに、カスタム設定ファイルを作成する必要があります。さらに、ユーザは資格情報の入力を求められる場合があります。「クイック検索の設定」を参照してください。 |
|
Windows 2000 を実行しているコンピュータ上の Cisco IP Communicator では、ユーザはオーディオ調整ウィザードを使用して、現在アクティブなオーディオ デバイスのマイクロフォンを調整することはできません。ユーザは、通話中でないとき、および別のアプリケーションがオーディオ デバイスを使用していないときを選んで調整する必要があります。この問題は Windows XP ユーザには関係ありません。 |
(注) ハードウェア ベースの電話機と異なり、Cisco IP Communicator は、テストのために 100 Hz のトーンを生成しません。
Quality Report Tool(QRT)は、Cisco IP Communicator とその他の Cisco Unified IP Phone デバイスの音質および一般的な問題を報告するためのツールです。QRT は、Cisco Unified CallManager のインストールの一部としてインストールされます。
システム管理者は、ユーザがコールに関する問題を報告できるように、Cisco IP Communicator に QRT を設定することができます。ユーザは QRT ソフトキーを使用して、問題を報告できます。QRT ソフトキーは、Cisco IP Communicator の状態が Connected、Connected Conference、Connected Transfer、または OnHook(あるいはそのすべて)のときにのみ使用できます。
ユーザが Cisco IP Communicator の QRT ソフトキーを選択すると、問題のカテゴリのリストが表示されます。ユーザが適切な問題のカテゴリを選択すると、XML ファイルにフィードバックが記録されます。実際に記録される情報は、ユーザの選択および送信先のデバイスが Cisco IP Communicator であるかどうかによって異なります。
QRT の使用の詳細については、『Cisco Unified CallManager Serviceability アドミニストレーション ガイド』および『Cisco Unified CallManager Serviceability システム ガイド』を参照してください。
Cisco IP Communicator のエラーレポートツールは、ユーザの PC から情報(トレース ファイル、レジストリ設定、オーディオ デバイスの設定など)を自動収集します。システム管理者は、不具合が生じた際にこれらの情報をトラブルシューティングに使用できます。
レポートを生成するには、ユーザは [スタート]>[すべてのプログラム]> Cisco IP Communicator >[Error Reporting] を選択し、プロンプトが表示されたら OK を選択します。
• Microsoft Windows XP を使用しているコンピュータ上:[スタート]>[マイ ドキュメント]> Cisco IP Communicator
• Microsoft Windows 2000 を使用しているコンピュータ上:[スタート]>[ドキュメント]>[マイ ドキュメント]> Cisco IP Communicator
(注) 上記のパスは、ユーザがエラー レポートを作成するまで表示されません。
Cisco IP Communicator の使用中に問題が発生したときは、常にエラー レポートを作成するようにユーザに勧めてください。シスコのテクニカル サポートでは、トラブルシューティングのためにレポートを必要とすることがあります。
さらに、Cisco IP Communicator のインストール後に、[設定]ダイアログボックスの[ユーザ]タブの「ロギングを有効にする」チェックボックスをオンにするように、ユーザに指示します( [ユーザ]>[トラブルシューティング]>[ロギングを有効にする] )。ロギングを有効にすると、最も役に立つ詳細なレポートが生成されます。
Cisco IP Communicator の内部 Web サーバを無効にするには、Windows レジストリの値を作成し、regedit ユーティリティを使用します。
ステップ 1 コマンドラインまたは[ スタート]>[ファイル名を指定して実行] から、Windows regedit を起動します。
ステップ 2 regedit で、 HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Cisco Systems, Inc.\
Communicator を選択します。
ステップ 3 [編集]メニューから、 [新規]>[DWORD 値] を選択します。
ステップ 4 値の名前を WebServerDisabled に変更し(この値はデフォルトでは表示されません)、0 以外の任意の値に設定します。
ステップ 5 Web サーバを再度有効にするには、このキーを削除するか、または 0 に設定します。
Cisco IP Communicator Release 1.1(5) の[Cisco IP Communicatorについて]ウィンドウに表示されるビルド バージョン番号は、ソフトウェア コンポーネントによって異なる場合があります。たとえば、Sfb.dll、Cpmt.sys、および CdpPacket.sys について表示されるバージョンは一致しない場合があります。これは、アプリケーションのインストールまたはアップグレードに伴う通常の結果であり、インストールまたはアップグレード プロセスに問題があるわけではありません。
ソフトウェア コンポーネントのビルド バージョンを表示するには、右クリック >[Cisco IP Communicatorについて] を選択します。ビルド バージョンが右側の列に表示されます。