SIP 300 Multiple Choice メッセージの送信
Cisco ゲートウェイでの VoIP サービスのシャットダウンまたはイネーブル
Cisco ゲートウェイでの VoIP サブモードのシャットダウンまたはイネーブル
SIP 300 Multiple Choice メッセージの設定
SIP 300 Multiple Choice メッセージの送信設定
SIP 300 Multiple Choice メッセージ:例
• Session Initiation Protocol(SIP)レジスタ サポート
• SIP 300 Multiple Choice メッセージ
SIP レジスタ サポート、SIP リダイレクト処理拡張、および SIP 300 Multiple Choice メッセージ機能の履歴
SIP 実装の拡張:フォーキング プロキシとの相互作用および SIP ゲートウェイ内ヘアピニング機能の履歴
プラットフォームおよび Cisco IOS ソフトウェア イメージのサポート情報の検索
プラットフォームのサポートおよび Cisco IOS ソフトウェア イメージのサポートに関する情報を検索するには、Cisco Feature Navigator を使用します。Cisco Feature Navigator には、 http://www.cisco.com/go/fn からアクセスしてください。Cisco.com のアカウントが必要です。アカウントを持っていないか、ユーザ名またはパスワードを忘れた場合は、ログイン ダイアログボックスで [Cancel] をクリックし、表示される指示に従います。
• 「参考資料」
SIP 基本設定作業を実行するには、次の概念について理解する必要があります。
• 「SIP 300 Multiple Choice メッセージの送信」
H.323 により、Cisco IOS ゲートウェイは Plain Old Telephone Service(POTS; 一般電話サービス)ダイヤル ピアの E.164 番号をゲートキーパーに登録できます。ユーザのコンタクト情報がゲートキーパーに通知されます。Session Initiation Protocol(SIP)ゲートウェイは同じ機能を提供しますが、登録では SIP プロキシまたはレジストラが使用されます。SIP ゲートウェイでは、アナログ電話機の音声ポート(FXS)、IP Phone の仮想音声ポート(EFXS)、およびローカル SCCP 電話機の代わりに、SIP プロキシまたはレジストラに E.164 番号を登録できます。
ダイヤル ピアを外部レジストラに登録する場合、セカンダリ SIP プロキシまたはレジストラにも登録して冗長性を確保できます。セカンダリ登録は、プライマリ レジストラに障害が発生したときに使用できます。
SIP ゲートウェイでは、アナログ電話機の音声ポート(FXS)、IP Phone の仮想音声ポート(EFXS)、およびローカル SCCP 電話機の代わりに、SIP プロキシまたはレジストラ サーバに E.164 番号を登録できます。デフォルトでは、SIP ゲートウェイは SIP Register メッセージを生成しません。次の作業では、ゲートウェイは E.164 電話番号を外部 SIP レジストラに登録するように設定されます。
(注) H.323 プロトコルと SIP プロトコル間の登録を可能にするコマンドはありません。
SIP リダイレクト処理拡張により、着信リダイレクトまたは 3 xx 応答クラスの処理に柔軟性をもたらされます。リダイレクト応答はコマンドライン インターフェイスによってイネーブルまたはディセーブルにすることができるため、Cisco SIP ゲートウェイを配置するサービス プロバイダーにとって有用です。リダイレクト処理はデフォルトでアクティブです。つまり、SIP ゲートウェイは着信 3 xx メッセージを RFC 2543 に準拠して処理します。RFC 2543 の規定では、SIP ユーザ エージェントはリダイレクト応答メッセージを使用して、ユーザが既知の場所から移動したことをエージェントが認識したときに新規 Invite を開始します。
RFC 2543-bis-04 に従って、3 xx リダイレクションは次のように処理されます。
• 3 xx リダイレクト メッセージによって提供される新しいコンタクト情報が含まれるように、リダイレクトされる INVITE の Uniform Resource Identifier(URI; ユニフォーム リソース識別子)が更新されます。
• CSeq ヘッダー内の送信される CSeq 番号が 1 増加します。更新された CSeq は新規 INVITE に含まれます。
• コール レッグを識別する To、From、および Call ID ヘッダーは同じままです。同じ Call ID によって、課金履歴を取得するときに一貫性が維持されます。
• User Agent Client(UAC; ユーザ エージェント クライアント)は、3 xx Contact ヘッダー フィールドに指定された新しいアドレスで要求を再試行します。
リダイレクト処理は、SIP ユーザ エージェント コンフィギュレーション モードで no redirection コマンドを使用してディセーブルにすることができます。この場合、ユーザ エージェントは着信 3 xx 応答を 4 xx エラー クラス応答として処理します。コールはリダイレクトされず、適切な Public Switched Telephone Network(PSTN; 公衆電話交換網)原因コード メッセージで解放されます。 表 1 に、3 xx 応答と 4 xx 応答のマッピングを示します。
SIP リダイレクト処理では、アカウンティングまたは統計情報のために使用できる適切な解放原因コードを持つコール履歴情報が生成されます。3 xx 応答が 4 xx 応答クラスにマッピングされる場合、コール履歴に格納される原因コードは、マッピングされる 4 xx 応答コードに基づきます。
リダイレクト サーバが関係する SIP コール転送が成功するには、ゲートウェイでコール リダイレクションをイネーブルにする必要があります。
着信 VoIP コールが発信 VoIP ダイヤル ピアと一致する場合、Cisco IOS 音声ゲートウェイもコール リダイレクションを使用できます。ゲートウェイは 300 または 302 リダイレクト メッセージをコール発信者に送信し、発信者はコールを再確立できます。2 つのコマンド redirect ip2ip (dial-peer) および redirect ip2ip (voice service) を使用すると、リダイレクト機能をグローバルに、または特定の着信ダイヤル ピアでイネーブルにすることができます。
従来は、コールがリダイレクトされると、SIP ゲートウェイは 302 Moved Temporarily メッセージを送信していました。ゲートウェイでの最初の最長一致ルート(ダイヤル ピア宛先パターン)が、302 メッセージの Contact ヘッダーで使用されていました。現在は、リダイレクトされる番号に対して宛先への複数のルートが存在する場合(複数のダイヤル ピアが一致する場合)、SIP ゲートウェイは 300 Multiple Choice メッセージを送信し、Contact ヘッダー内の複数のルートが表示されます。
redirect contact order コマンドを使用すると、Contact ヘッダー内のルートの順序を柔軟に選択できます。
• 「シスコ ゲートウェイでの SIP VoIP サービスの設定」
• 「SIP 300 Multiple Choice メッセージの設定」
(注) 手順のヘルプについては、上記の確認およびトラブルシューティングの項を参照してください。
Cisco ゲートウェイで VoIP サブモードをシャットダウンするかまたはイネーブルにするには、次の手順を実行します。
redirection コマンドを使用したリダイレクト処理は、デフォルトでイネーブルになっています。リダイレクト処理をディセーブルにし、リセットするには、次の項で説明する手順を実行します。
IP/IP コール リダイレクションをグローバルに、またはダイヤル ピアに基づいてイネーブルにすることができます。設定するには、次の項で説明する手順を実行します。
コールをグローバルにサポートするようにコール リダイレクトを設定するには、次の手順を実行します。
(注) すべての VoIP ダイヤル ピアについてグローバルな IP/IP コール リダイレクションをイネーブルにするには、音声サービス コンフィギュレーション モードを使用します。デフォルトの SIP アプリケーションは、IP/IP リダイレクションをサポートしています。
特定の VoIP ダイヤル ピアでコールをサポートするようにコール リダイレクトを設定するには、次の手順を実行します。
(注) • 特定の VoIP ダイヤル ピアについて IP/IP コール リダイレクションを指定するには、ダイヤル ピア コンフィギュレーション モードで、着信ダイヤル ピアにおいて設定します。SIP Survivable Remote Site Telephony(SRST)のデフォルト アプリケーションは、IP/IP リダイレクションをサポートしています。
• ダイヤル ピア コンフィギュレーション モードで IP/IP リダイレクションが設定されている場合、特定の着信ダイヤル ピアでの設定が、音声サービス設定で入力されたグローバル設定よりも優先されます。
SIP 300 Multiple Choice メッセージを送信するには、次の手順を実行します。
(注) リダイレクトされる番号に対して宛先への複数のルートが存在する場合(複数のダイヤル ピアが一致する場合)、SIP ゲートウェイは 300 Multiple Choice メッセージを送信し、Contact ヘッダー内の複数のルートが表示されます。この設定では、ユーザは Contact ヘッダー内のルートの順序を選択できます。
重要度の低い基本的な機能または最小限設定可能な機能について、次の項で説明します。
SIP 実装の拡張の詳細については、 「Achieving SIP RFC Compliance」 を参照してください。
コール フォーキングによって、終端ゲートウェイは複数の要求を処理でき、発信ゲートウェイは同じコールの複数の暫定応答を処理できます。コール フォーキングは、 find me や follow me タイプのサービスの配置に必要です。
コール フォーキングのサポートによって、終端ゲートウェイは複数の要求を処理でき、発信ゲートウェイは同じコールの複数の暫定応答を処理できます。フォーキング プロキシとの相互作用は、UAC として動作するゲートウェイに適用され、ユーザが複数の異なる場所に対して登録される場合に発生します。UAC が INVITE メッセージをプロキシに送信すると、プロキシは要求をフォークして複数のユーザ エージェントに送信します。SIP ゲートウェイは複数の 18X 応答を、同じコール ID での独立したトランザクションとして処理します。該当するダイヤル ピアが QoS に対して設定されている場合、ゲートウェイはステートを維持し、これらの独立したトランザクションごとに RSVP 予約を開始します。200 OK などの確認応答を受信すると、ゲートウェイは成功の確認応答を受け入れ、他のすべてのトランザクションのステートを破棄します。
フォーキング機能では、ダイヤル ピアが QoS に対して設定されている場合に だけ 、トランザクションごとに RSVP が設定されます。それ以外の場合、コールはベストエフォート型として続行されます。
フォーキング プロキシとの相互作用のサポートは、UAC として動作するゲートウェイにだけ適用されます。ゲートウェイが UAS として動作する場合には適用されません。その場合、プロキシは、同じゲートウェイへの同じコール ID を持つが異なる要求 URL を持つ複数の INVITE をフォークします。
また、フォーキング機能では、ダイヤル ピアが QoS に対して設定されている場合に だけ 、トランザクションごとに RSVP が設定されます。それ以外の場合、コールはベストエフォート型として続行されます。
SIP ヘアピニングは、特定のゲートウェイでの着信コールが IP ネットワークでシグナリングされ、同じゲートウェイから戻されるコール ルーティング機能です。SIP ヘアピニングには、IP ネットワークにルーティングされ、同じゲートウェイで PSTN に戻される PSTN コールがあります(図 11 を参照)。
同様に、SIP ヘアピニングには、回線(電話回線など)から IP ネットワークにシグナリングされ、同じアクセス ゲートウェイで回線に戻されるコールもあります(図 12 を参照)。
SIP ヘアピニングでは、入力専用および出力専用のゲートウェイは必要ありません。
SIP は、一般電話サービス(POTS)/POTS ヘアピニングをサポートします(つまり、コールは 1 つの音声ポートから着信し、別の音声ポートへルーティングされます)。また、POTS/IP コール レッグおよび IP/POTS コール レッグもサポートします。ただし、IP/IP ヘアピニングはサポートしません。つまり、SIP ゲートウェイは着信 SIP コールを取得できず、VoIP ダイヤル ピアを使用して別の SIP デバイスへ再ルーティングします。
この機能には、最小限の設定だけが必要です。SIP ゲートウェイでヘアピニングをイネーブルにするには、ダイヤル ピアの次の設定例を参照してください。次の点に注意してください。
• POTS ダイヤル ピアにはプリファレンス 2 が定義されている必要があり、VoIP ダイヤル ピアにはプリファレンス 1 が定義されている必要があります。これにより、コールは一般電話サービス(POTS)ではなく IP で送信されます。
このコマンドを使用して、SIP ゲートウェイの SIP コール サービスのステータスを表示します。
次の出力例は、SIP コール サービスがイネーブルであることを示しています。
次の出力例は、SIP コール サービスが shutdown コマンドでシャットダウンされたことを示しています。
次の出力例は、SIP コール サービスが call service stop コマンドでシャットダウンされたことを示しています。
次の出力例は、SIP コール サービスが shutdown forced コマンドでシャットダウンされたことを示しています。
次の出力例は、SIP コール サービスが call service stop forced コマンドでシャットダウンされたことを示しています。
ステップ 2 show sip-ua register status
このコマンドを使用して、SIP ゲートウェイが外部プライマリ SIP レジストラに登録した E.164 番号のステータスを表示します。
このコマンドを使用して、コール リダイレクションがディセーブルかどうかなど、応答、トラフィック、および再試行の SIP 統計情報を表示します。
次の出力例は、RedirectResponseMappedToClientError ステータス メッセージを示しています。数字の増分は、3 xx 応答が 4 xx 応答として処理されることを示しています。コール リダイレクションがイネーブルの場合(デフォルト)、RedirectResponseMappedToClientError ステータス メッセージは増分されません。
このコマンドを使用して、コール リダイレクションがイネーブルかディセーブルかなど、SIP User Agent(UA; ユーザ エージェント)のステータスを表示します。
このコマンドを使用して、SIP ユーザ エージェント(UA)タイマーの現在の設定を表示します。
次の出力例は、登録要求が送信されるまでの待ち時間、つまり timers register コマンドで設定される値を示しています。
(注) トラブルシューティングの詳細については、次の参考資料を参照してください。
• 『 Cisco IOS Voice Troubleshooting and Monitoring Guide 』
• Cisco Technical Support( http://www.cisco.com/en/US/support/index.html )
• 『 Cisco IOS Debug Command Reference 』
• 『 Cisco IOS Voice, Video, and Fax Configuration Guide 』
• 『 Troubleshooting and Debugging VoIP Call Basics 』
• 『 VoIP Debug Commands 』
• SIP でサポートされるコーデックが使用されていることを確認します。コーデックのサポートはプラットフォームによって異なります。 codec ? コマンドを使用して、特定のプラットフォームで使用可能なコーデックを確認します。
• debug aaa authentication コマンドを使用して、AAA ログインに関係するハイレベル診断を表示します。
• debug asnl events コマンドを使用して、SIP 登録サーバが起動していることを確認します。クライアントがサーバと通信できないなどの場合は、保留メッセージが出力に表示されます。
• debug call fallback コマンド ファミリを使用して、VoIP コールのフォールバックの詳細を表示します。
• debug cch323 コマンド ファミリを使用して、H.323 サブシステム内のさまざまなコンポーネントにデバッグ出力を提供します。
• debug ccsip コマンド ファミリを一般的な SIP デバッグに使用します。方向アトリビュート設定、ポートやネットワーク アドレス変換トレースの表示などです。次の関連コマンドを使用します。
– debug ccsip all :すべての SIP 関連のデバッグをイネーブルにします。
– debug ccsip calls :すべての SIP Service-Provider Interface(SPI; サービス プロバイダー インターフェイス)コールのトレースをイネーブルにします。
– debug ccsip error :SIP SPI エラーのトレースをイネーブルにします。
– debug ccsip events :すべての SIP SPI イベントのトレースをイネーブルにします。
– debug ccsip info :一般的な SIP SPI 情報のトレースをイネーブルにします。コール リダイレクションがディセーブルであるかどうかも確認します。
– debug ccsip media :SIP メディア ストリームのトレースをイネーブルにします。
– debug ccsip messages :すべての SIP SPI メッセージ トレースをイネーブルにします。SIP ユーザ エージェント クライアント(UAC)とアクセス サーバ間で交換されるメッセージのトレースなどです。
– debug ccsip preauth :SIP コールの Authentication, Authorization, and Accounting(AAA; 認証、認可、アカウンティング)事前認証の診断レポートをイネーブルにします。
– debug ccsip states :すべての SIP SPI ステート トレースのトレースをイネーブルにします。
– debug ccsip transport :SIP 転送ハンドラおよび TCP またはユーザ データグラム プロトコル(UDP)プロセスのトレースをイネーブルにします。
• debug isdn q931 コマンドを使用して、ローカル ルータ(ユーザ側)とネットワーク間の ISDN ネットワーク接続(レイヤ 3)の呼の確立と解放に関する情報を表示します。
• debug kpml コマンドを使用して、KeyPad Markup Language(KPML)パーサーおよびビルダ エラーのデバッグ トレースをイネーブルにします。
• debug radius コマンドを使用して、RADIUS アトリビュートのデバッグ トレースをイネーブルにします。
• debug rpms-proc preauth コマンドを使用して、H.323 コール、SIP コール、または H.323 コールと SIP コールの両方の RPMS プロセスで、デバッグ トレースをイネーブルにします。
• debug rtr trace コマンドを使用して、SAA 操作の実行をトレースします。
• 次に示す debug voip コマンド ファミリを使用します。
– debug voip ccapi protoheaders : 発信ゲートウェイと終端ゲートウェイ間で送信されるメッセージを表示します。終端ゲートウェイでヘッダーが受信されない場合は、発信ゲートウェイで header-passing コマンドがイネーブルであることを確認します。
– debug voip ivr script: Tcl スクリプトの実行時に発生したエラーを表示します。
– debug voip rtp session named-event 101 : コーデック タイプ g726r16 または g726r24 を使用している場合に、DTMF リレー デバッグにとって重要な情報を表示します。失敗によるメッセージとすべてのコールでコンソール画面がフラッディングしないように、引数 101 をコマンドに付加してください。
• 「debug ccsip events コマンドの出力例」
• この例は、Proxy-Authorization ヘッダーがデコード済みのユーザ名およびパスワードに分解されていることを示しています。
この例は、コール リダイレクションがディセーブルであることを示すデバッグ出力の一部だけを示しています。コール リダイレクションがイネーブルの場合(デフォルト)、デバッグ行の変更はありません。
• 「SIP 300 Multiple Choice メッセージ:例」
ここでは、前の項で説明した設定作業に対応する設定例を示します。
• 「IP/IP リダイレクションを使用するコール リダイレクション」
• 「SIP 300 Multiple Choice メッセージ:例」
(注) 例で使用する IP アドレスおよびホスト名は架空のものです。
この例では、コール リダイレクションはゲートウェイでディセーブルにされています。
この例では、コール リダイレクションはゲートウェイでイネーブルにされています(デフォルト)。コール リダイレクションがイネーブルの場合、出力にはリダイレクションは表示されません。
シスコ ルータ プラットフォームを音声対応 Cisco IOS ソフトウェア イメージを使用して設置する場合、プラットフォームで適切な機能をイネーブルにして、不正なユーザによる電話ハッカー侵入の可能性を防ぐ必要があります。これらの機能を、音声コールを処理するすべてのシスコ ルータ統合通信アプリケーションに導入します。アプリケーションには、Cisco Unified Communications Manager Express(Cisco Unified CME)、Cisco Survivable Remote Site Telephony(SRST)、Cisco Unified Border Element(Cisco UBE)、Cisco IOS ベースのルータ、スタンドアロンのアナログとデジタルの PBX、公衆電話交換網(PSTN)ゲートウェイ、Cisco コンタクト センター VoiceXML ゲートウェイなどがあります。次に示すような機能がありますが、これらの機能に限定されません。
• 音声ポートで第 2 発信音をディセーブルにする:デフォルトでは、シスコ ルータ ゲートウェイの音声ポートで第 2 発信音が提示されます。Foreign eXchange Office(FXO)ポート、および T1/E1 ポートの Direct-Inward-Dial(DID)に対して Private Line Automatic Ringdown(PLAR; 専用回線自動リングダウン)を使用して、第 2 発信音がインバウンド発信者に提示されないようにします。
• シスコ ルータ Access Control List(ACL; アクセス コントロール リスト):ACL を定義して、ルータまたはゲートウェイに対して明示的に有効なコールの発信元だけを許可し、未知の発信元からの不正な SIP または H.323 コールがルータまたはゲートウェイによって処理および接続されないようにします。
• 未使用の SIP および H.323 ポートを閉じる:配置で SIP または H.323 プロトコルが使用されない場合、関連するプロトコル ポートを閉じます。シスコ音声ゲートウェイに、Time Division Multiplexing(TDM; 時分割多重)トランクまたは IP を使用して PSTN に発信コールをルーティングするように設定されたダイヤル ピアがある場合、不正なエンドポイントからのコールがコールを接続できないように、未使用の H.323 または SIP ポートを閉じます。これらのプロトコルが使用されており、ポートを開いておく必要がある場合、ACL を使用して正当な発信元へのアクセスを制限します。
• SIP ポート 5060 を変更する:SIP がアクティブに使用される場合、ポートを well-known ポート 5060 以外に変更することを検討します。
• SIP 登録:SIP トランクで SIP 登録を使用できる場合、この機能をオンにします。正当な発信元だけがコールを接続できるという認証および検証レベルが追加されるためです。使用できない場合は、適切な ACL を設定します。
• SIP ダイジェスト認証:登録またはインバイトに対して SIP ダイジェスト認証機能を使用できる場合、この機能をオンにします。正当な発信元だけがコールを接続できるという認証および検証レベルが追加されるためです。
• 明示的な着信および発信ダイヤル ピア:明示的なダイヤル ピアを使用して、特に Cisco Unified CME、SRST、および Cisco UBE での IP/IP 接続において、ルータによって許可されるコールのタイプおよびパラメータを制御します。着信ダイヤル ピアはコールの発信元に対する追加制御を提供し、発信ダイヤル ピアは宛先に対する追加制御を提供します。着信ダイヤル ピアはコールに対して常に使用されます。ダイヤル ピアが明示的に定義されない場合、暗黙のダイヤル ピア 0 が使用され、すべてのコールが許可されます。
• 明示的な宛先パターン:宛先パターンについて .T よりも詳細なダイヤル ピアを使用して、許可されないネット外のコール宛先をブロックします。特定の宛先パターンを持つダイヤル ピアで Class Of Restriction(COR; 制限クラス)を使用すると、PSTN のさまざまな宛先へのコールをさらに詳細に制御できます。
• トランスレーション ルール:トランスレーション ルールを使用して、コールが PSTN に接続する前にダイヤル番号を操作し、PSTN の宛先にダイヤルできるユーザを詳細に制御します。正当なユーザは、アクセス コードおよび特定の PSTN(国際など)の場所について PSTN の追加番号をダイヤルします。
• Tcl および VoiceXML スクリプト:Tcl/VoiceXML スクリプトをダイヤル ピアに付加して、データベース検索または追加のルータ外許可チェックを実行し、発信番号または宛先番号に基づいてコール フローを許可または拒否します。Tcl/VoiceXML スクリプトは、インバウンド DID コールにプレフィクスを追加するために使用することもできます。プレフィクスと DID が内線と一致すると、コールは完了します。一致しない場合、無効な番号がダイヤルされたというプロンプトを発信者に対して再生できます。
• ホスト名の確認:「ホスト名の許可」機能を使用して、Request Uniform Resource Identifier(Request URI)に Fully Qualified Domain Name(FQDN; 完全修飾ドメイン名)ホスト名を含む初期 SIP Invite を、正当な発信元ホスト名の設定済みリストに対して確認します。
• ダイナミック Domain Name Service(DNS; ドメイン ネーム サービス):ダイヤル ピアで「セッション ターゲット」として DNS を使用している場合、コール接続の実際の IP アドレス宛先はコールごとに異なります。音声ソース グループおよび ACL を使用して、DNS 応答で予期される有効なアドレス範囲を制限します(その後、コール設定宛先に対して使用されます)。
設定ガイドについては、「 Cisco IOS Unified Communications Manager Express Toll Fraud Prevention 」を参照してください。
• 「SIP Features Roadmap」 :Cisco Feature Navigator へのアクセス方法について説明します。また、Cisco IOS リリース別に、そのリリースの SIP 機能についても説明します。