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このガイドでは、Cisco Unified Computing System (Cisco UCS)の重要事項、Cisco UCS Manager の初期設定の手順、およびベスト プラクティスについて概要を説明します。次の表に、このガイドの全体を要約します。
章 |
説明 |
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概要 |
Cisco UCS アーキテクチャの概念の説明。Cisco ファブリック インターコネクト、I/O モジュール、キー サーバのコンポーネント、Cisco UCS Central の概要など。 |
システム要件 |
Cisco UCS Manager の初期設定に関係するハードウェア、ブラウザ、ポートの要件。 |
初期設定 |
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付録 |
推奨事項、ベスト プラクティス、設定例、および用語。 |
Cisco UCS Manager では、次の表に示す、使用例を基本とした従来よりもコンパクトな新しいマニュアルが用意されています。
ガイド |
説明 |
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Cisco UCS アーキテクチャのほか、Cisco UCS Manager の初期設定や構成のベスト プラクティスなど、稼働前に必要な操作について説明しています。 |
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パスワード管理、ロール ベース アクセスの設定、リモート認証、通信サービス、CIMC セッション管理、組織、バックアップと復元、スケジューリング オプション、BIOS トークン、および遅延展開について説明しています。 |
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Cisco UCS Manager によって使用および管理される物理および仮想インフラストラクチャ コンポーネントについて説明しています。 |
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ファームウェアのダウンロードと管理、Auto Install によるアップグレード、サービス プロファイルによるアップグレード、ファームウェアの自動同期によるエンドポイントでの直接アップグレード、機能カタログの管理、展開シナリオ、およびトラブルシューティングについて説明しています。 |
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新しいライセンス、Cisco UCS Central への Cisco UCS domainの登録、電力制限、サーバのブート、サーバ プロファイルおよびサーバ関連ポリシーについて説明しています。 |
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Cisco UCS Manager の SAN や VSAN など、ストレージ管理のあらゆる側面について説明しています。 |
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Cisco UCS Manager の LAN や VLAN 接続など、ネットワーク管理のあらゆる側面について説明しています。 |
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Cisco UCS Manager における、システム統計を含むシステムおよびヘルス モニタリングのあらゆる側面について説明しています。 |
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Cisco UCS Manager を使用して管理している UCS S シリーズ サーバの管理のあらゆる側面について説明しています。 |
Cisco UCS はユニークなアーキテクチャを搭載しており、コンピューティング、データ ネットワーク アクセス、およびストレージ ネットワーク アクセスを、一括管理インターフェイス内の共通コンポーネント セットに統合します。
Cisco UCS のアーキテクチャを単純化することにより、必要なデバイスの数を削減し、スイッチング リソースを中央に集中させることができます。シャーシ内部でのスイッチングを止めると、ネットワーク アクセス レイヤのフラグメンテーションが大きく減少します。Cisco UCS は、ラック、またはラックのグループでシスコ ユニファイド ファブリックを実装し、10 ギガビット シスコ データセンター イーサネット リンクおよび Fibre Channel over Ethernet(FCoE)リンク経由でイーサネットおよびファイバ チャネル プロトコルをサポートします。この徹底的な単純化により、スイッチ、ケーブル、アダプタ、および管理ポイントの最高 3 分の 2 が削減されます。Cisco UCS ドメイン内のデバイスはすべて、1 つの管理ドメイン下にとどまり、冗長コンポーネントの使用中、ハイ アベイラビリティを保ちます。
Cisco UCS の管理およびデータ プレーンはハイ アベイラビリティおよび冗長アクセス レイヤ ファブリック インターコネクトのために設計されています。さらに、Cisco UCS は、データ レプリケーションやアプリケーション レベルのクラスタ処理テクノロジーなど、データセンターに対する既存のハイ アベイラビリティおよびディザスタ リカバリ ソリューションをサポートします。
単一の Cisco UCS ドメインは、複数のシャーシおよびそれらのサーバをサポートします。それらはすべて、1 つの Cisco UCS Manager を介して管理されます。スケーラビリティの詳細については、シスコの担当者にお問い合わせください。
Cisco UCS ドメインでは、データセンターのコンピューティング リソースを、急速に変化するビジネス要件にすばやく合せることができます。この柔軟性を組み込むかどうかは、ステートレス コンピューティング機能の完全な実装が選択されているかどうかによって決定されます。必要に応じて、サーバやその他のシステム リソースのプールを適用し、作業負荷の変動への対応、新しいアプリケーションのサポート、既存のソフトウェアおよびビジネス サービスの拡張、スケジュール済みのダウンタイムおよび予定されていないダウンタイムの両方への適応を行うことができます。サーバの ID は、最小のダウンタイムで、追加のネットワーク設定を行わずにサーバからサーバへ移動できるモバイル サービス プロファイルに抽象化することができます。
このレベルの柔軟性により、サーバの ID を変更したり、サーバ、ローカル エリア ネットワーク(LAN)、または Storage Area Network(SAN)を再設定したりせずに、すばやく、簡単にサーバの容量を拡張することができます。メンテナンス ウィンドウでは、次の操作をすばやく行うことができます。
Cisco UCS は、VM-FEX テクノロジーを実装するために最適化されています。このテクノロジーは、より優れたポリシーベースの設定とセキュリティ、会社の運用モデルとの適合、VMware の VMotion への順応など、サーバ バーチャライゼーションに対してより優れたサポートを実現します。
上の図に示すように、Cisco UCS には、以下の主要コンポーネントが含まれます。
Cisco UCS 6200 Series Fabric Interconnect、Cisco UCS 6332 Series Fabric Interconnect、Cisco UCS Mini
ネットワークおよびストレージ接続のためのトランシーバ
さまざまなファブリック インターコネクト用の拡張モジュール
Cisco UCS Manager ソフトウェア
Cisco UCS ファブリック インターコネクトの詳細については、Cisco UCS ファブリック インフラストラクチャ ポートフォリオを参照してください。
40G バックプレーン設定は、22xx IOM には適用されません。
中小企業(SMB)では、ビジネス ニーズに基づいてさまざまな種類のブレード構成を選択できます。
(注) | Cisco UCS 6100 Series ファブリック インターコネクトおよび Cisco UCS 2104 I/O モジュールは、サポートを終了しました。 |
Cisco UCS 6200 シリーズでは、10G、FCoE、ファイバ チャネルのポートを増やすために使用できる拡張モジュールをサポートしています。
Cisco UCS 6300 シリーズ ファブリック インターコネクトのポートは、イーサネットまたはファイバ チャネルのトラフィックのいずれかを伝送するよう設定できます。これらのポートは予約されていません。ポートを設定するまで、Cisco UCS ドメインでそれらのポートを使用することはできません。
(注) | ファブリック インターコネクトのポートを設定すると、管理状態が自動的にイネーブルに設定されます。ポートが他のデバイスに接続されている場合は、これによってトラフィックが中断されることがあります。ポートは設定後にディセーブルにできます。 |
次の表に、Cisco UCS ファブリック インターコネクトの第 2 世代および第 3 世代のポートをまとめています。
|
Cisco UCS Mini |
第 2 世代 |
第 3 世代 |
||
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項目 |
Cisco UCS 6324 |
Cisco UCS 6248 UP |
Cisco UCS 6296 UP |
Cisco UCS 6332 |
Cisco UCS 6332-16UP |
説明 |
ユニファイド ポートを 4 つと拡張ポートを 1 つ備えたファブリック インターコネクト |
48 ポート ファブリック インターコネクト |
96 ポート ファブリック インターコネクト |
32 ポート ファブリック インターコネクト |
40 ポート ファブリック インターコネクト |
フォーム ファクタ |
1 RU |
1 RU |
2 RU |
1 RU |
1 RU |
40 GB 固定インターフェイスの数 |
— |
— |
— |
6(ポート 17 ~ 32) |
6(ポート 35 ~ 40) |
1GB/10GB インターフェイスの数(取り付けられている SFP モジュールの数による) |
すべて(All) |
すべて(All) |
すべて(All) |
ブレークアウト ケーブルを使用するポート 5 ~ 26 |
ブレークアウト ケーブルを使用するポート 17 ~ 34 |
ユニファイド ポート(8 Gbps、FC、FCoE) |
4 |
すべて(All) |
すべて(All) |
なし |
ポート 1 ~ 16 |
すべての IOM と互換性あり |
すべて(All) |
すべて(All) |
すべて(All) |
すべて(All) |
すべて(All) |
拡張スロット |
なし |
1(16 ポート) |
3(16 ポート) |
なし |
なし |
ファン モジュール |
4 |
2 |
5 |
4 |
4 |
電源モジュール |
— |
2(AC/DC 対応) |
2(AC/DC 対応) |
2(AC/DC 対応) |
2(AC/DC 対応) |
(注) | Cisco UCS 6300 シリーズ ファブリック インターコネクトではポートのブレークアウト機能をサポートしています。40G ポートを 4 つの 10G ポートに変換する方法については、Cisco UCS 6300 シリーズ ファブリック インターコネクトのポートのブレークアウト機能を参照してください。 |
ポート モードは、ファブリック インターコネクト上の統合ポートが、イーサネットまたはファイバ チャネル トラフィックを転送するかどうかを決定します。ポート モードは Cisco UCS Manager で設定します。ただし、ファブリック インターコネクトは自動的にポート モードを検出しません。
ポート モードを変更すると、既存のポート設定が削除され、新しい論理ポートに置き換えられます。VLAN や VSAN など、そのポート設定に関連付けられているオブジェクトもすべて削除されます。ユニファイド ポートのポート モードを変更できる回数に制限はありません。
ポート タイプは、統合ポート接続経由で転送されるトラフィックのタイプを定義します。
デフォルトでは、イーサネット ポート モードに変更されたユニファイド ポートはイーサネット アップリンク ポート タイプに設定されます。ファイバ チャネル ポート モードに変更された統合ポートは、ファイバ チャネル アップリンク ポート タイプに設定されます。ファイバ チャネル ポートを設定解除することはできません。
ポート タイプ変更時のリブートは不要です。
イーサネット ポート モード
イーサネットにポート モードを設定するときは、次のポート タイプを設定できます。
サーバ ポート
イーサネット アップリンク ポート
イーサネット ポート チャネル メンバ
FCoE ポート
アプライアンス ポート
アプライアンス ポート チャネル メンバ
SPAN 宛先ポート
SPAN 送信元ポート
(注) | SPAN 送信元ポートは、ポート タイプのいずれかを設定してから、そのポートを SPAN 送信元として設定します。 |
ファイバ チャネル ポート モード
ファイバ チャネルにポート モードを設定するときは、次のポート タイプを設定できます。
Cisco UCS ファブリック インターコネクトの 6300 シリーズでは、1 つの QSFP ポートを 4 つの 10G ポートに分割できます。このとき、サポートされているブレークアウト ケーブルを使用します。デフォルトでは、40G モードでは 32 個のポートがあります。これらの 40G ポートには、2 タプルの命名規則で番号が割り当てられます。たとえば、2 番目の 40G ポートには 1/2 という番号が割り当てられます。40G から 10G に設定を変更するプロセスはブレークアウトと呼ばれ、(4 つの)10G から 40G に設定を変更するプロセスは設定解除と呼ばれます。
40G ポートを 10G ポートにブレークアウトする場合、得られたポートには 3 タプルの命名規則を使用して番号が割り当てられます。たとえば、2 番目の 40 ギガビット イーサネット ポートのブレークアウト ポートには 1/2/1、1/2/2、1/2/3、1/2/4 という番号が割り当てられます。
1 |
L1 および L2 ハイ アベイラビリティ ポート |
||
2 |
|
||
3 |
40G QSFP ポート X 6 |
1 |
L1 および L2 ハイ アベイラビリティ ポート |
||
2 |
1/10G SFP ポート X 16(4/8/16G FC ポート X 16) |
||
3 |
|
||
4 |
40G QSFP ポート X 6 |
1 |
電源モジュール |
2 |
ファン X 4 |
3 |
電源モジュール |
4 |
シリアル ポート |
次の表に、Cisco UCS 6300 シリーズ ファブリック インターコネクトのブレークアウト機能の制約事項をまとめています。
Cisco UCS 6300 シリーズ ファブリック インターコネクト |
ブレークアウト設定が可能なポート |
ブレークアウト機能をサポートしていないポート |
||
---|---|---|---|---|
Cisco UCS 6332 |
1 ~ 12、15 ~ 26 |
13 ~ 14、27 ~ 32
|
||
Cisco UCS 6332-16UP |
17 ~ 34 |
1 ~ 16、35 ~ 40
|
QoS ジャンボ フレームを使用する場合、最大で 4 つのブレークアウト ポートが許可されます。
ブレークアウト ポートを設定する方法の詳細については、『Cisco UCS Manager Network Management Guide』を参照してください。
Cisco UCS Manager は、ファブリック インターコネクト上の組み込みソフトウェアで、Cisco UCS システムのすべてのコンポーネントを完全に設定および管理する機能が備わっています。この設定情報は 2 台のファブリック インターコネクト間で複製され、この重要な機能の高可用性ソリューションを提供します。単純な作業を行うために UCS Manager にアクセスする最も一般的な方法は、Web ブラウザを使用して Java ベースの GUI を開くことです。コマンドライン インターフェイス(CLI)と XML API が、コマンドラインまたはプログラムによる操作のために用意されています。
Cisco UCS Manager の GUI では、ロールベース アクセス コントロール(RBAC)が提供され、システム オブジェクトに対する管理権限を複数のユーザ レベルに許可することができます。作成できる任意の組織構造に対応するロケールに基づいて、ユーザのアクセスをシステムの特定の部分に制限できます。ユーザを各自のアクセス レベルや専門領域に基づいて、ストレージ管理者、サーバ機器の管理者、または読み取り専用のように分類することもできます。
Cisco UCS Manager は、すべてのソフトウェア コンポーネントとハードウェア コンポーネントの統一された組み込み管理を可能にします。Cisco UCS Manager のすべてのインスタンスとそれによって管理されるすべてのコンポーネントがドメインを形成します。複数の Cisco UCS ドメインを導入している組織では、Cisco UCS Central ソフトウェアが、何千台ものサーバからなる世界中に分散された複数の Cisco UCS ドメインを管理可能な集中型ユーザ インターフェイスを提供します。Cisco UCS Central は、Cisco UCS Manager と統合し、それを利用してプール、ポリシー、およびファームウェアのグローバル設定機能を提供します。
クラスタ設定では、ハイ アベイラビリティが提供されます。一方のファブリック インターコネクトが使用不可能になっても、もう一方が代わりを務めます。クラスタ設定をサポートには、1 つの管理ポート(Mgmt0)接続のみが必要です。ただし、リンクレベルの冗長性を提供するには、両方の Mgmt0 ポートが接続されている必要があります。クラスタの設定では、マスターおよびスレーブ スロットはプライマリおよび下位として識別されます。
さらに、クラスタ構成では、冗長仮想インターフェイス(VIF)接続のフェールオーバー リカバリ時間が大幅に向上します。アダプタに、あるファブリック インターコネクトへのアクティブな VIF 接続と別の(第 2 の)ファブリック インターコネクトへのスタンバイ VIF 接続が存在する場合、アクティブな VIF の学習済み MAC アドレスは複製されますが、第 2 のファブリック インターコネクトにはインストールされません。アクティブな VIF に障害が発生した場合、第 2 のファブリック インターコネクトは複製された MAC アドレスをインストールし、それを Gratuitous ARP メッセージを介してネットワークにブロードキャストして、切り替え時間を短縮します。
(注) | クラスタ構成では、管理プレーンに対してのみ冗長性が提供されます。データの冗長性はユーザの設定に依存するので、データの冗長性をサポートするにはサードパーティ製のツールが必要なこともあります。 |