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この章は、次の項で構成されています。
Cisco UCS では、シスコから取得し、シスコによって認定されたファームウェアを使用して、Cisco UCS ドメインのエンドポイントをサポートします。各エンドポイントは、ファームウェアが機能するために必要となる Cisco UCS ドメインのコンポーネントです。Cisco UCS ドメインのエンドポイントのアップグレード順序は、アップグレード パスによって異なります。次の項目が含まれます。
Cisco UCS Manager
I/O モジュール
ファブリック インターコネクト
NIC や HBA ファームウェア、サービス プロファイルに含まれているファームウェア パッケージを使用してアップグレードできるオプション ROM(該当する場合)など、アダプタ上に物理的に存在するエンドポイント
サービス プロファイルに含まれているファームウェア パッケージを使用してアップグレードできる BIOS、ストレージ コントローラ(RAID コントローラ)、Cisco Integrated Management Controller(CIMC)など、サーバ上に物理的に存在するエンドポイント
Cisco UCS ドメインのエンドポイントをアップグレードする適切な順序を確認するには、アップグレード パスに必要な手順の順序を参照してください。
![]() (注) | Cisco UCS リリース 1.4(1) 以降では、シスコは 1 つの大きなファームウェア パッケージではなく、複数のバンドルでファームウェア アップグレードをリリースしています。詳細については、ファームウェア イメージの管理を参照してください。 |
シスコでは、このマニュアルおよびテクニカル ノート『Unified Computing System Firmware Management Best Practices』において、ファームウェア イメージおよびファームウェア アップデートを管理するための一連のベスト プラクティスを保持しています。
このマニュアルでは、ファームウェアの管理について、次の定義を使用しています。
エンドポイントで実行しているファームウェアを、リリースやパッチなどの他のイメージに変更します。アップグレードには、アップデートとアクティベーションが含まれます。
ファームウェア イメージをエンドポイントのバックアップ パーティションにコピーします。
バックアップ パーティションのファームウェアをエンドポイントのアクティブなファームウェア バージョンとして設定します。アクティベーションには、エンドポイントのリブートが必要な場合やリブートが発生する場合があります。
Management Extension および機能カタログのアップグレードの場合は、アップデートとアクティブ化が同時に行われます。このようなアップグレードについては、アップデートまたはアクティブ化のいずれかのみを実行する必要があります。両方の手順を実行する必要はありません。
Cisco UCS はバージョンをまたがるファームウェアをサポートしています。サーバ(ホスト ファームウェア(FW)、BIOS、CIMC、アダプタ FW およびドライバ)で以前のリリースの B バンドルまたは C バンドルと同時に使用できる Cisco UCS Manager A バンドル ソフトウェア(Cisco UCS Manager、Cisco NX-OS、IOM のファームウェア)については、該当するリリースの『Release Notes for Cisco UCS Software(Cisco UCS ソフトウェアのリリース ノート)』を参照してください。
Cisco UCSM リリース 2.2以降では、アダプタのファームウェア バージョンが Cisco UCSM のリリース バージョンと異なります。
バージョンをまたがるファームウェアを設定する場合は、サーバのエンドポイントのファームウェアのバージョンが Cisco UCS ドメインの設定に対応するようにする必要があります。
クラスタを構成するために、セカンダリ ファブリック インターコネクトを交換、またはスタンバイから HA への変換として追加するには、インフラストラクチャ バンドルのファームウェアのバージョンが一致する必要があります。管理者は現在、交換 FI を適切なバージョンに手動でアップグレードまたはダウングレードしてからクラスタに接続しています。ファームウェア自動同期を使用すると、交換 FI がスタンバイとして HA に追加されるときに、そのインフラストラクチャ バンドルを存続 FI と同じバージョンに自動的にアップグレードまたはダウングレードできます。ソフトウェア パッケージは、FI に存在する UCS ソフトウェアまたはファームウェアです。
存続 FI 上のソフトウェア パッケージは、Cisco UCS リリース 1.4 以降である必要があります。ファブリック インターコネクトのモデル番号も同様です。たとえば、ファームウェア自動同期は、HA 用に設定されている 61XX および 62XX FI モデルの組み合わせの場合はトリガーされません。
以前の実装では、ソフトウェア パッケージのバージョンに不一致が存在する場合、交換 FI を強制的にスタンドアロン モードとして設定します。交換 FI は、通常のアップグレードまたはダウングレード プロセスで、存続 FI 上のソフトウェア パッケージと同じバージョンに手動でアップグレードまたはダウングレードされます。次に、交換 FI がクラスタに追加されます。これは、交換 FI のアップグレードまたはダウングレードは手動プロセスであるからです。
現在のオプションに加えて、交換 FI のソフトウェア パッケージを存続 FI と同期するためのオプションが追加されました。ユーザがファームウェアを自動同期する場合、存続 FI のソフトウェア パッケージが交換 FI にコピーされます。次に、交換 FI のソフトウェア パッケージがアクティブになり、交換 FI がクラスタに追加されます。Cisco UCSM データベースと設定の同期は、HA クラスタが正常に構成されると通常のメカニズムによって発生します。
UCS クラスタ内の 1 つのファブリック インターコネクトで障害が発生した場合、自動同期の機能により、交換 FI のソフトウェア パッケージのリビジョンが存続 FI と同じになります。このプロセスでは、エンド ユーザは最小限の対話で、明確かつ簡潔なフィードバックを実行中に得ることができます。
Cisco UCS ファームウェアは、次の複数の方式によってアップグレードできます。
![]() (注) | 1 つ以上の Cisco UCS ドメインを、あるリリースから別のリリースにアップグレードするために実行するステップと必要な順序については、そのアップグレード パスの『Cisco UCS upgrade guide』を参照してください。特定のリリースからのアップグレードのためのアップグレード ガイドが提供されていない場合は、そのリリースからの直接のアップグレードがサポートされていない場合があるため、Cisco Technical Assistance Center にお問い合わせください。 |
そのドメインの Cisco UCS Manager を使用して Cisco UCS ドメインをアップグレードする場合は、次のいずれかのアップグレード オプションを選択できます。
自動インストールによるインフラストラクチャとサーバのアップグレード:このオプションでは、最初の段階ですべてのインフラストラクチャ コンポーネントをアップグレードします。次の段階で、ホスト ファームウェア パッケージを使用してすべてのサーバ エンドポイントをアップグレードできます。
サービス プロファイルのファームウェア パッケージを使用してサーバをアップグレード:このオプションを使用すると 1 回のステップですべてのサーバのエンドポイントをアップグレードできるため、サーバのリブートによる中断時間を短くすることができます。サービス プロファイルの更新の延期導入とこのオプションを組み合わせて、スケジュールされたメンテナンス ウィンドウ時にサーバのリブートが行われるようにすることができます。
インフラストラクチャおよびサーバのエンドポイントの直接アップグレード:このオプションでは、ファブリック インターコネクト、I/O モジュール、アダプタ、ボード コントローラなど、多数のインフラストラクチャとサーバのエンドポイントを直接アップグレードできます。ただし、直接アップグレードは、サーバ BIOS、ストレージ コントローラ、HBA ファームウェア、HBA オプション ROM、ローカル ディスクなど、すべてのエンドポイントで利用できるわけではありません。それらのエンドポイントは、サーバに関連付けられているサービス プロファイルに含まれているホスト ファームウェア パッケージによって、アップグレードする必要があります。
1 つ以上の Cisco UCS ドメインを Cisco UCS Central に登録している場合は、Cisco UCS Central を使用してドメイン内のすべてのファームウェアのコンポーネントを管理およびアップグレードできます。このオプションを使用すると、ファームウェア アップグレードの制御を集中化して、データセンターのすべての Cisco UCS ドメインを必要なレベルにすることができます。
Cisco UCS Central を使用すると、グローバルなファームウェア管理向けに設定されたすべての登録済み Cisco UCS ドメインの機能カタログ、インフラストラクチャ、およびサーバのエンドポイントをアップグレードできます。
自動インストールでは、次の 2 つの段階によって、Cisco UCS ドメインを 1 つのパッケージに含まれるファームウェア バージョンにアップグレードすることができます。
インフラストラクチャ ファームウェアのインストール:Cisco UCS インフラストラクチャ ソフトウェア バンドルを使用して、ファブリック インターコネクト、I/O モジュール、Cisco UCS Manager などのインフラストラクチャ コンポーネントをアップグレードすることができます。
サーバ ファームウェアのインストール:Cisco UCS B シリーズ ブレード サーバ ソフトウェア バンドルを使用して Cisco UCS ドメインのすべてのブレード サーバをアップグレードする、または Cisco UCS C シリーズ ラックマウント UCS 管理対象サーバ ソフトウェア バンドルを使用してすべてのラック サーバをアップグレードすることができます。
この 2 つの段階は独立したものであり、異なる時刻に実行することや、実行されるようにスケジュールすることができます。
自動インストールを使用して、インフラストラクチャ コンポーネントを Cisco UCS のあるバージョンに、またサーバ コンポーネントを異なるバージョンにアップグレードすることができます。
![]() (注) | ドメイン内の Cisco UCS Manager が Cisco UCS 2.1(1) より前のリリースである場合は、自動インストールを使用して、Cisco UCS ドメイン内のインフラストラクチャまたはサーバをアップグレードすることはできません。ただし、Cisco UCS Manager をリリース 2.1(1) 以降にアップグレードすると、自動インストールを使用して、ファームウェア レベルの最低要件を満たしている Cisco UCS ドメイン内の他のコンポーネントをアップグレードできます。詳細については、「自動インストールによるアップグレードに関する注意、ガイドライン、および制約事項」および該当する『Cisco UCS アップグレード ガイド』を参照してください。 |
インフラストラクチャ ファームウェアのインストール では、Cisco UCS Manager など、Cisco UCS ドメイン内のすべてのインフラストラクチャ コンポーネントと、すべてのファブリック インターコネクトおよび I/O モジュールをアップグレードします。すべてのコンポーネントが、選択した Cisco UCS インフラストラクチャ ソフトウェア バンドルに含まれるファームウェア バージョンにアップグレードされます。
インフラストラクチャ ファームウェアのインストール では、Cisco UCS ドメイン ドメイン内の一部のインフラストラクチャ コンポーネントだけを対象とする部分アップグレードはサポートしていません。
メンテナンス ウィンドウに対応する特定の時刻にインフラストラクチャのアップグレードをスケジュールできます。ただし、インフラストラクチャのアップグレードが進行中の場合、別のインフラストラクチャのアップグレードをスケジュールすることはできません。次のアップグレードをスケジューリングするには、現在のアップグレードが完了するまで待つ必要があります。
![]() (注) | インフラストラクチャ ファームウェア アップグレードが今後行われる予定の場合は、キャンセルできます。ただし、インフラストラクチャ ファームウェア アップグレードがいったん開始すると、キャンセルすることはできません。 |
サーバ ファームウェアのインストール では、ホスト ファームウェア パッケージを使用して、Cisco UCS ドメイン内のすべてのサーバおよびコンポーネントをアップグレードします。サービス プロファイルに選択したホスト ファームウェア パッケージが含まれているサーバは、次のように、選択したソフトウェア バンドルのファームウェア バージョンにすべてアップグレードされます。
シャーシ内のすべてのブレード サーバ用の Cisco UCS B シリーズ ブレード サーバ ソフトウェア バンドル。
Cisco UCS ドメインに統合されているすべてのラックマウント サーバ用の Cisco UCS C シリーズ ラックマウント UCS 管理対象サーバ ソフトウェア バンドル。
![]() (注) | Install Server Firmware ウィザードの設定が完了した後で、サーバ ファームウェアのアップグレード プロセスをキャンセルすることはできません。Cisco UCS Manager は、変更を即座に反映します。ただし、サーバが実際にリブートされるタイミングは、サーバに関連付けられたサービス プロファイル内のメンテナンス ポリシーによって異なります。 |
サービス プロファイル内のファームウェア パッケージを使用して、サーバの BIOS など、サーバおよびアダプタのファームウェアをアップグレードできます。ホスト ファームウェア ポリシーを定義して、これをサーバに関連付けられているサービス プロファイルにインクルードします。
デフォルトのホスト ファームウェア パックが更新され、サーバがサービス プロファイルに関連付けられていない場合、サーバがリブートされ、新しいファームウェアが適用されます。この動作は、新たに検出されたサーバのみが対象であるため、ファームウェア自動同期サーバ ポリシーによって管理されません。
サービス プロファイルによって、I/O モジュール、ファブリック インターコネクト、または Cisco UCS Manager のファームウェアをアップグレードすることはできません。それらのエンドポイントのファームウェアは直接アップグレードする必要があります。
![]() (注) | Cisco UCS は、新しい管理ファームウェア パッケージの作成をサポートしなくなりました。必要な場合は、既存の管理ファームウェア パッケージを変更および更新することができます。ただし、管理ファームウェア パッケージをすべてのサービス プロファイルから削除し、ホスト ファームウェア パッケージを使用してサーバ上の Cisco Integrated Management Controller(CIMC)を更新することをお勧めします。 |
このポリシーでは、ホスト ファームウェア パッケージ(ホスト ファームウェア パック)を構成するファームウェア バージョンのセットを指定することができます。ホスト ファームウェア パッケージには、次のサーバおよびアダプタ エンドポイントのファームウェアが含まれています。
アダプタ
サーバ BIOS
CIMC
ボード コントローラ
Flexフラッシュ コントローラ
グラフィックス カード
ホスト HBA
ホスト HBA オプション ROM
ホスト NIC
ホスト NIC オプション ROM
ローカル ディスク
![]() (注) | ローカル ディスクは、デフォルトでホスト ファームウェア パックから除外されます。 ローカル ディスク ファームウェアを更新するには、ホスト ファームウェア パッケージにブレード パッケージを必ず含めます。ブレード パッケージには、ブレード サーバとラック サーバのローカル ディスク ファームウェアが含まれています。 |
PSU
SAS エクスパンダ
RAID コントローラ
ストレージ コントローラのオンボード デバイス
ストレージ コントローラのオンボード デバイス Cpld
ストレージ デバイスのブリッジ
ブレードまたはラック サーバのローカル ディスク ファームウェアを更新するには、ホスト ファームウェア パッケージにブレード パッケージを必ず含めます。ブレード パッケージには、ブレード サーバとラック サーバの両方のローカル ディスク ファームウェアが含まれています。
![]() ヒント | 同じホスト ファームウェア パッケージに複数のファームウェアを含めることができます。たとえば、1 つのホスト ファームウェア パッケージで BIOS ファームウェアとストレージ コントローラ ファームウェアの両方を使用したり、異なる 2 つのアダプタのモデル用のアダプタ ファームウェアを使用することができます。ただし、同じ種類、ベンダー、モデル番号に対しては 1 つのファームウェア バージョンしか使用できません。システムはエンドポイントで必要なファームウェア バージョンを認識し、それ以外のファームウェア バージョンは無視します。 |
また、新しいホスト ファームウェア パッケージを作成するとき、または既存のホスト ファームウェア パッケージを変更するときに、ホスト ファームウェア パッケージから特定のコンポーネントのファームウェアを除外できます。たとえば、ホスト ファームウェア パッケージによって RAID コントローラ ファームウェアをアップグレードしない場合は、ファームウェア パッケージ コンポーネントのリストから RAID コントローラ ファームウェアを除外できます。
![]() (注) | 各ホスト ファームウェア パッケージは、すべてのファームウェア パッケージ(ブレードおよびラック)に共通の除外されたコンポーネントの 1 つのリストに関連付けられます。ファームウェア パッケージ タイプごとに別の除外リストを設定するには、別のホスト ファームウェア パッケージを使用します。 |
ファームウェア パッケージは、このポリシーが含まれるサービス プロファイルに関連付けられたすべてのサーバにプッシュされます。
このポリシーにより、同じポリシーを使用しているサービス プロファイルが関連付けられているすべてのサーバでホスト ファームウェアが同一となります。したがって、サービス プロファイルをあるサーバから別のサーバに移動した場合でも、ファームウェア バージョンはそのまま変わりません。さらに、ファームウェア パッケージのエンドポイントのファームウェア バージョンを変更した場合、その影響を受けるサービス プロファイルすべてに新しいバージョンが適用されます。この結果、サーバがリブートされることがあります。
このポリシーはサービス プロファイルにインクルードする必要があります。また、このサービス プロファイルを有効にするには、サーバに関連付ける必要があります。
このポリシーは他のどのポリシーにも依存していません。しかし、ファブリック インターコネクトに適切なファームウェアがダウンロードされていることを確認する必要があります。Cisco UCS Manager によりサーバとサービス プロファイルの関連付けが実行される際にファームウェア イメージが使用できない場合、Cisco UCS Manager はファームウェア アップグレードを無視し、関連付けを終了します。
![]() (注) | Cisco UCS は、新しい管理ファームウェア パッケージの作成をサポートしなくなりました。必要な場合は、既存の管理ファームウェア パッケージを変更および更新することができます。ただし、管理ファームウェア パッケージをすべてのサービス プロファイルから削除し、ホスト ファームウェア パッケージを使用してサーバ上の Cisco Integrated Management Controller(CIMC)を更新することをお勧めします。 |
このポリシーでは、管理ファームウェア パッケージ(管理ファームウェア パック)を構成するファームウェア バージョンのセットを指定することができます。管理ファームウェア パッケージには、サーバの Cisco Integrated Management Controller(CIMC)が含まれています。CIMC を直接アップグレードする場合は、このパッケージを使用する必要はありません。
ファームウェア パッケージは、このポリシーが含まれるサービス プロファイルに関連付けられたすべてのサーバにプッシュされます。このポリシーにより、同じポリシーを使用しているサービス プロファイルに関連付けられているすべてのサーバで CIMC ファームウェアが同一となります。したがって、サービス プロファイルをあるサーバから別のサーバに移動した場合でも、ファームウェア バージョンはそのまま変わりません。
このポリシーはサービス プロファイルにインクルードする必要があります。また、このサービス プロファイルを有効にするには、サーバに関連付ける必要があります。
このポリシーは他のどのポリシーにも依存していません。しかし、ファブリック インターコネクトに適切なファームウェアがダウンロードされていることを確認する必要があります。
サービス プロファイルのホスト ファームウェア パッケージ ポリシーを使用して、サーバおよびアダプタ ファームウェアをアップグレードすることができます。
![]() 注意 | メンテナンス ウィンドウを設定およびスケジュールしている場合を除き、エンドポイントを追加するか既存のエンドポイントのファームウェア バージョンを変更してホスト ファームウェア パッケージを変更した場合は、変更を保存するとすぐに Cisco UCS Manager によって、エンドポイントがアップグレードされます。そのファームウェア パッケージに関連付けられているすべてのサーバがリブートされるため、サーバ間のデータ トラフィックが中断します。 |
新しいサービス プロファイルの場合、このアップグレードは次のステージで行われます。
このステージでは、ホスト ファームウェア パッケージを作成します。
このステージで、サービス プロファイルにファームウェア パッケージを含め、サービス プロファイルとサーバとの関連付けを形成します。システムによって、選択したファームウェア バージョンがエンドポイントにプッシュされます。サーバをリブートし、ファームウェア パッケージで指定したバージョンがエンドポイントで確実に実行されるようにします。
サーバと関連付けられているサービス プロファイルの場合は、メンテナンス ウィンドウを設定およびスケジュールしている場合を除いて、ファームウェア パッケージへの変更を保存するとすぐに Cisco UCS Manager によってファームウェアがアップグレードされ、サーバがリブートされます。メンテナンス ウィンドウを設定およびスケジュールしている場合は、Cisco UCS Manager によってその時間までアップグレードとサーバのリブートが延期されます。
サービス プロファイルのファームウェア パッケージを使用してファームウェアをアップデートするには、パッケージ内のファームウェアをアップデートする必要があります。ファームウェア パッケージへの変更を保存した後の動作は、Cisco UCS ドメインの設定によって異なります。
次の表に、サービス プロファイルのファームウェア パッケージを使用するサーバのアップグレードに対する最も一般的なオプションを示します。
Cisco UCS Central を使用すると、登録されているすべての Cisco UCS ドメインのすべてのファームウェア コンポーネントを管理することができます。
![]() (注) | Cisco UCS Central から Cisco UCS ドメインのファームウェアを管理するには、Cisco UCS Manager でグローバル ファームウェア管理オプションをイネーブルにする必要があります。グローバル ファームウェア管理オプションは、Cisco UCS Manager を Cisco UCS Central に登録するときにイネーブルにできます。また、管理要件に基づいてグローバル管理オプションのオン/オフを切り替えることもできます。 |
Cisco UCS ドメインは、Cisco UCS Central のドメイン グループに管理目的で分類されます。ファームウェアは、ドメイン グループ レベルで各ドメイン グループごとに別個に管理することも、ドメイン グループのルートからドメイン グループ全体に対して管理することもできます。Cisco UCS Central には、次の Cisco UCS ドメインのファームウェア パッケージを管理するオプションがあります。
機能カタログ:ドメイン グループごとに機能カタログを 1 つ使用します。特定のドメイン グループに登録されたすべての Cisco UCS ドメインによって、ドメイン グループで定義された機能カタログが使用されます。
インフラストラクチャ ファームウェア:ドメイン グループごとにインフラストラクチャ ファームウェア ポリシーを 1 つ使用します。特定のドメイン グループに登録されたすべての Cisco UCS ドメインによって、ドメイン グループで定義された同じインフラストラクチャ ファームウェア バージョンが使用されます。
ホスト ファームウェア:ドメイン グループ内のさまざまなホスト ファームウェア コンポーネントに対して、複数のホスト ファームウェア ポリシーを設定できます。ドメイン グループに登録されている Cisco UCS ドメインでは、グループに定義されているホスト ファームウェア ポリシーを選択できます。Cisco UCS Central には、ドメイン グループのすべての Cisco UCS ドメインにホスト ファームウェアを同時にグローバルにアップグレードするオプションがあります。
正しい手順に従って、正しい順序でアップグレードを適用すれば、エンドポイントの直接のファームウェア アップグレードと新しいファームウェア バージョンのアクティブ化による、Cisco UCS ドメインのトラフィックの中断を最小限に留めることができます。
次のエンドポイントのファームウェアを直接アップグレードできます。
アダプタおよびボード コントローラ ファームウェアも、サービス プロファイル内のホスト ファームウェア パッケージによってアップグレードできます。ホスト ファームウェア パッケージを使用して、このファームウェアをアップグレードする場合、ファームウェアのアップグレード プロセス中に、サーバをリブートする必要がある回数を削減できます。
![]() (注) | 管理ファームウェア パッケージによる CIMC のアップグレードまたは、サーバに関連付けられたサービス プロファイル内のファームウェア パッケージによるアダプタのアップグレードは、直接のファームウェア アップグレードより優先されます。サーバに関連付けられたサービス プロファイルにファームウェア パッケージが含まれる場合、エンドポイントを直接アップグレードすることはできません。直接のアップグレードを実行するには、サービス プロファイルからファームウェア パッケージを削除する必要があります。 |
Cisco UCS Manager は直接アップグレードのプロセスを 2 つのステージに分け、サーバやその他のエンドポイントのアップタイムに影響を与えずに、システムの実行中にエンドポイントにファームウェアをプッシュできるようにします。
このステージでは、選択したファームウェア バージョンがプライマリ ファブリック インターコネクトから、エンドポイントのバックアップ パーティションにコピーされ、ファームウェア イメージが破損していないことが確認されます。アップデート プロセスでは、常にバックアップ スロットのファームウェアが上書きされます。
アップデート ステージは、次のエンドポイントにのみ適用されます。
このステージでは、指定したイメージ バージョン(通常はバックアップ バージョン)がスタートアップ バージョンとして設定され、[Set Startup Version Only] を指定していない場合、エンドポイントがただちにリブートされます。エンドポイントがリブートされると、バックアップ パーティションがアクティブなパーティションになり、アクティブなパーティションがバックアップ パーティションになります。新しいアクティブなパーティションのファームウェアはスタートアップ バージョンおよび実行されているバージョンになります。
指定したファームウェア イメージがすでにエンドポイントに存在するため、次のエンドポイントのみアクティベーションが必要です。
ファームウェアをアクティブにすると、エンドポイントがリブートされ、新しいファームウェアがアクティブなカーネル バージョンおよびシステム バージョンになります。スタートアップ ファームウェアからエンドポイントをブートできない場合、デフォルトがバックアップ バージョンに設定され、エラーが生成されます。
![]() 注意 | I/O モジュールに対して [Set Startup Version Only] を設定した場合、そのデータ パス内のファブリック インターコネクトがリブートされると、I/O モジュールがリブートされます。I/O モジュールに対して、[Set Startup Version Only] を設定しない場合、I/O モジュールがリブートし、トラフィックが中断します。また、Cisco UCS Manager がファブリック インターコネクトと I/O モジュールの間のプロトコルとファームウェア バージョンの不一致を検出した場合、Cisco UCS Manager は、ファブリック インターコネクトのファームウェアに一致するファームウェア バージョンを使用して I/O モジュールを自動的に更新し、ファームウェアをアクティブ化して、I/O モジュールを再度リブートします。 |
エンドポイントで、直接のファームウェア アップグレードを実行する場合、Cisco UCS ドメインで、1 つ以上のエンドポイントでトラフィックの中断や、停止が発生することがあります。
ファブリック インターコネクトのファームウェアをアップグレードする場合、次の停止の影響や中断が発生します。
Cisco UCS Manager へのファームウェア アップグレードにより、次の中断が発生します。
I/O モジュールのファームウェアをアップグレードする場合、次の停止の影響と中断が発生します。
単一のファブリック インターコネクトのスタンドアロン設定の場合、I/O モジュールのリブート時にデータ トラフィックが中断されます。2 つのファブリック インターコネクトのクラスタ設定の場合、データ トラフィックは他方の I/O モジュールおよびそのデータ パス内のファブリック インターコネクトにフェールオーバーします。
新しいファームウェアをスタートアップ バージョンとしてのみアクティブにした場合、対応するファブリック インターコネクトがリブートされると、I/O モジュールがリブートします。
新しいファームウェアを実行されているバージョンおよびスタートアップ バージョンとしてアクティブにした場合、I/O モジュールがただちにリブートします。
ファームウェアのアップグレード後に、I/O モジュールを使用できるようになるまで最大 10 分かかります。
サーバの CIMC のファームウェアをアップグレードした場合、CIMC と内部プロセスのみが影響を受けます。サーバ トラフィックは中断しません。このファームウェア アップグレードにより、CIMC に次の停止の影響と中断が発生します。
アダプタのファームウェアをアクティブにし、[Set Startup Version Only] オプションを設定していない場合、次の停止の影響と中断が発生します。
使用されるファームウェア バージョンの用語は、次のようなエンドポイントのタイプによって異なります。
各 CIMC、I/O モジュール、およびアダプタには、フラッシュにファームウェア用の 2 つのスロットがあります。各スロットに 1 つのバージョンのファームウェアを装着します。1 つのスロットはアクティブで、他方のスロットはバックアップ スロットです。コンポーネントは、アクティブとして指定されているスロットからブートします。
Cisco UCS Manager では次のファームウェア バージョンの用語が使われます。
実行されているバージョンは、アクティブで、エンドポイントで使用されているファームウェアです。
スタートアップ バージョンは、エンドポイントの次回のブート時に使用されるファームウェアです。Cisco UCS Manager はアクティベーション操作によって、スタートアップ バージョンを変更します。
バックアップ バージョンは、他方のスロットのファームウェアで、エンドポイントによって使用されていません。このバージョンは、エンドポイントをアップデートしたが、まだアクティブにしていないファームウェアか、または最近アクティブ化されたバージョンによって交換された古いファームウェア バージョンなどです。Cisco UCS Manager はアップデート操作によって、バックアップ スロットのイメージを置き換えます。
スタートアップ バージョンからエンドポイントをブートできない場合、バックアップ バージョンからブートします。
アクティブにできるのは、ファブリック インターコネクトのファームウェアとファブリック インターコネクト上の Cisco UCS Manager だけです。すべてのイメージがファブリック インターコネクトに保存されるため、ファブリック インターコネクトおよび Cisco UCS Manager ファームウェアにはバックアップ バージョンがありません。その結果、ブート可能ファブリック インターコネクト イメージは、サーバ CIMC とアダプタのように、2 つに制限されません。代わりに、ブート可能ファブリック インターコネクト イメージは、ファブリック インターコネクトのメモリの空き領域と、そこに保存されるイメージの数によって制限されます。
ファブリック インターコネクトおよび Cisco UCS Manager ファームウェアには、カーネル ファームウェアとシステム ファームウェアの実行されているバージョンとスタートアップ バージョンがあります。カーネル ファームウェアとシステム ファームウェアは、同じバージョンのファームウェアを実行している必要があります。
Cisco UCS ドメインのファームウェアは、アップグレードと同じ方法でダウングレードできます。ファームウェアのアップデート時に選択したパッケージまたはバージョンによって、アップグレードを実行するか、ダウングレードを実行するかが決まります。
ボード コントローラ ファームウェアをダウングレードする必要はありません。
Cisco UCS B シリーズ ブレード サーバのボード コントローラ ファームウェアは、ダウングレードするように設計されていません。システム全体のファームウェア ダウングレード操作を実行する際、「Error: Update failed: Server does not support board controller downgrade」というエラー メッセージが表示された場合は、このエラー メッセージを無視して、システム ファームウェアのダウングレードを続行しても問題ありません。UCS Manager は、ボード コントローラ ファームウェアを自動的にスキップして、他のファームウェア コンポーネントのダウングレードを続行します。
ブレード サーバのボード コントローラ ファームウェア バージョンは、インストール済みソフトウェア バンドルと同じか、または新しいバージョンである必要があります。ボード コントローラ ファームウェアのバージョンが、既存の Cisco UCS 環境で実行されているバージョンよりも新しい場合でも、ソフトウェア マトリックスまたは TAC のサポート範囲には違反しません。
ボード コントローラ ファームウェアの更新は、他のコンポーネントのファームウェアと下位互換性があります。
![]() (注) | Cisco UCS Manager GUI では、リリースでサポートされていないオプションを選択できません。ダウングレードするリリースでサポートされていないハードウェアが Cisco UCS ドメインに含まれている場合は、Cisco UCS Manager GUI にそのハードウェアのオプションとしてそのファームウェアが表示されないか、ダウングレードできません。 |
UCS B200 M4、C220 M4、C240 M4 サーバ、および Intel Xeon プロセッサ E5-2600 v4 製品ファミリまたは TPM 2.0 での Cisco UCS の設定では、ダウングレード プロセスが次のシナリオで失敗します:
CMC または BIOS、B および C バンドルを Cisco UCS Manager リリース 2.2(7) より前のリリースにダウングレードしようとしても、Cisco UCS Manager によってダウングレード プロセスは開始されません。このサーバにインストールされているタイプのプロセッサまたは TPM がサポートされていないため、指定された CIMC または BIOS、B/C バンドルにはダウングレードできないというエラー メッセージが表示されます。
先に Cisco UCS Manager のダウングレードを開始して、その後 B および C バンドル を Cisco UCS Manager リリース 2.2(7) より前のリリースにダウングレードした場合、BIOS と CIMC のダウングレードは成功しますが、FSM では失敗します。
自動インストールを使用して、Cisco UCS ドメインを Cisco UCS のリリース 2.1 より前のリリースにダウングレードすることはできません。
Cisco UCS ドメインを以前のリリースにダウングレードする場合は、まず、以前のリリースでサポートされていない機能を現在のバージョンからすべて削除または設定解除して、機能しない設定をすべて修正する必要があります。
![]() (注) | 以前のリリースでサポートされていない機能をすべて削除または設定解除しないでダウングレードしようとすると、ダウングレードが失敗し、「This operation is not supported for UCSM version below 2.1」というメッセージが表示されます。 |
たとえば、Cisco UCS ドメインを Cisco UCS リリース 2.1 からリリース 2.0 にダウングレードする場合は、まず、サポートされていない機能を削除または設定解除する必要があります。サポートされていない機能として、VLAN ポート数の最適化や適切なサービス プロファイル設定などがあげられます。これらは iSCSI 関連の問題により正常に機能しません。
たとえば、Cisco UCS ドメインを Cisco UCS リリース 2.1 からリリース 1.4 にダウングレードする場合には、まず次のようなサポートされていない機能を削除または設定解除する必要があります。
サービス プロファイル、サービス プロファイル テンプレート、ブート順序ポリシー、LAN 接続ポリシーなどのオブジェクトの iSCSI 設定(iSCSI vNIC とイニシエータ IQN を含む)
FCoE アップリンク ポート
FCoE ストレージ ポート
ユニファイド アップリンク ポート
アプライアンスのストレージ ポート
2232PP FEX を解放して取り外すことなく Cisco UCS ドメインを Cisco UCS 2232PP FEX で Cisco UCS リリース 2.1 以降からリリース 1.4 にダウングレードした場合、DME プロセスはクラッシュし、Cisco UCS Manager は応答しなくなります。
サービス プロファイル レベルで定義されているイニシエータ IQN がある場合は、Cisco UCS リリース 2.1(2) から Cisco UCS リリース 2.0(1) にダウングレードすると、そのイニシエータ IQN が iSCSI vNIC レベルで定義されているすべてのイニシエータ IQN にコピーされます。
サービス プロファイル レベルで定義されているイニシエータ IQN があり、サービス プロファイルに iSCSI vNIC が 1 つだけ存在している場合は、Cisco UCS リリース 2.1(2) から Cisco UCS リリース 2.1(1) 以前にダウングレードすると、そのサービス プロファイル レベルのイニシエータ IQN が iSCSI vNIC レベルで定義されているイニシエータ IQN にコピーされます。
複数の iSCSI vNIC がある場合に Cisco UCS リリース 2.1(1) から 2.0(2) にダウングレードすると、エラー メッセージが生成され、iSCSI vNIC レベルで定義されているすべてのイニシエータ IQN に同一のイニシエータ IQN をコピーできないことが示されます。
Cisco UCS をリリース 2.1(2) から以前のリリースにダウングレードし、その Cisco UCS ドメインを Cisco UCS Central に登録する場合は、ダウングレードする前に Cisco UCS Central から Cisco UCS ドメインを登録解除する必要があります。
ファームウェアを以前のリリースにダウングレードする必要がある場合は、次の順序で実行することを推奨します。