マルチキャスト サブセカンド コンバージェンスの前提条件
サービス プロバイダは、シスコ マルチキャスト サブセカンド コンバージェンス機能を使用するには、マルチキャスト対応コアが必要です。
この製品のマニュアルセットは、偏向のない言語を使用するように配慮されています。このマニュアルセットでの偏向のない言語とは、年齢、障害、性別、人種的アイデンティティ、民族的アイデンティティ、性的指向、社会経済的地位、およびインターセクショナリティに基づく差別を意味しない言語として定義されています。製品ソフトウェアのユーザーインターフェイスにハードコードされている言語、RFP のドキュメントに基づいて使用されている言語、または参照されているサードパーティ製品で使用されている言語によりドキュメントに例外が存在する場合があります。シスコのインクルーシブランゲージに対する取り組みの詳細は、こちらをご覧ください。
このドキュメントは、米国シスコ発行ドキュメントの参考和訳です。リンク情報につきましては、日本語版掲載時点で、英語版にアップデートがあり、リンク先のページが移動/変更されている場合がありますことをご了承ください。あくまでも参考和訳となりますので、正式な内容については米国サイトのドキュメントを参照ください。
サービス プロバイダは、シスコ マルチキャスト サブセカンド コンバージェンス機能を使用するには、マルチキャスト対応コアが必要です。
サブセカンド指定ルータ(DR)フェールオーバー拡張機能を使用するデバイスは、到着した Hello インターバル情報をミリ秒単位で処理できる必要があります。輻輳しているデバイス、または Hello インターバルを処理するための十分な CPU サイクルがないデバイスは、それが事実でない可能性があっても、Protocol Independent Multicast(PIM)ネイバーが切断されていると見なす可能性があります。
スケーラビリティ コンポーネントは、サービス ユーザー(レシーバ)とサービス負荷(ソースまたはコンテンツ)の増加(または減少)を処理する際の効率を向上させます。
新しいアルゴリズムとプロセス(最大 1000 個の個別メッセージを 1 つのパケットに入れて配信する、集約された加入メッセージなど)が、コンバージェンスに達するまでの時間を 10 分の 1 にも低減します。
マルチキャスト サブセカンド コンバージェンスが、大規模なマルチキャスト ネットワークのサービス可用性を向上させます。
マルチキャスト機能は以前に必要とした何分の 1 かの時間で元に戻せるため、金融サービス会社や証券会社などのマルチキャスト ユーザーは、Quality of Service(QoS)の向上が得られます。
マルチキャスト サブセカンド コンバージェンス機能は、サービス ユーザー(レシーバ)とサービス負荷(ソースまたはコンテンツ)の増加(または減少)を処理する際の効率を向上させるスケーラビリティ拡張機能を提供します。このリリースのスケーラビリティ拡張機能に含まれているものは次のとおりです。
新しいタイマー管理テクニックによる、インターネット グループ管理プロトコル(IGMP)と PIM ステート メンテナンスの向上
Multicast Source Discovery Protocol(MSDP)Source-Active(SA)キャッシュの規模拡張の向上
スケーラビリティ拡張機能には、以下のメリットがあります。
可能な PIM マルチキャスト ルート(mroute)、IGMP、および MSDP SA キャッシュ ステート容量の増加
CPU 使用率の減少
マルチキャスト サブセカンド コンバージェンスによって、PIM ルータ クエリ メッセージ(PIM hello)を数ミリ秒ごとに送信できます。PIM hello メッセージは、隣接する PIM デバイスを探すために使用されます。この機能の導入前は、デバイスは PIM hello を数秒単位でしか送信できませんでした。デバイスがより頻繁に PIM ハロー メッセージを送信できるようにすることにより、デバイスは、この機能を使用して応答しないネイバーをより迅速に検出できるようになります。その結果、デバイスは、より効率的なフェールオーバー手順または回復手順を実装できます。
ユニキャスト リバース パス転送(RPF)機能は、裏付けのない IP ソース アドレスを持つ IP パケットを廃棄することにより、ネットワークに変形または偽造(スプーフィング)された IP ソース アドレスが注入されて引き起こされる問題の緩和に役立ちます。変形または偽造(スプーフィング)された送信元アドレスは、送信元 IP アドレスのスプーフィングに基づいたサービス拒絶(DoS)攻撃を示す場合があります。
RPF はアクセス コントロール リスト(ACL)を使用して、不正なまたは偽造の IP 送信元アドレスを持つデータ パケットをドロップまたは転送するかどうかを判断します。ACL コマンドのオプションを使用して、システム管理者は、ドロップまたは転送されたパケットに関する情報をログに記録できます。偽装パケットに関する情報をログに記録しておくと、可能性のあるネットワーク攻撃に関する情報の発見に役立てることができます。
インターフェイスごとの統計情報を使用して、システム管理者は、ネットワーク攻撃のエントリ ポイントとなっているインターフェイスを迅速に検出できます。
マルチキャスト サブセカンド コンバージェンス フィーチャ セットは、ユニキャスト ルーティングのリカバリの後にほぼ瞬時に完了するマルチキャスト パス リカバリを提供することにより、企業とサービス プロバイダ両方のネットワーク バックボーンを強化します。
ネットワーク トポロジの変更が発生すると、PIM は RPF の計算をユニキャスト ルーティング テーブルに依存するため、ユニキャスト プロトコルは最初にトラフィックのベスト パスのオプションを計算する必要があり、その後、マルチキャストはベスト パスを決定できるようになります。
マルチキャスト サブセカンド コンバージェンスは、ユニキャストの計算が完了した後の、ほぼ瞬時のマルチキャスト プロトコル計算完了を可能にします。その結果、トポロジの変更後、マルチキャスト トラフィックの転送は大幅に速く復元されます。
PIM ルータ クエリ メッセージ間隔を変更するには、次のタスクを実行します。
コマンドまたはアクション | 目的 | |
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ステップ 1 |
enable 例:
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特権 EXEC モードを有効にします。
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ステップ 2 |
configure terminal 例:
|
グローバル設定モードを開始します。 |
ステップ 3 |
interface type slot / subslot / port 例:
|
インターフェイスを指定し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 4 |
ip pim query-interval period [msec ] 例:
|
マルチキャスト ルータが PIM ルータ クエリー メッセージを送信する頻度を設定します。 |
マルチキャスト サブセカンド コンバージェンス機能に関する詳細情報を表示し、確認するには、次のタスクを実行します。
ステップ 1 |
enable 例:
特権 EXEC モードを有効にします。
|
ステップ 2 |
show ip pim interface type number このコマンドを使用して、PIM に設定されているインターフェイスに関する情報を表示します。 次に、show ip pim interface コマンドの出力例を示します。 例:
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ステップ 3 |
show ip pim neighbor Cisco IOS XE ソフトウェアによって検出された PIM ネイバーを表示するには、このコマンドを使用します。 次に、show ip pim neighbor コマンドの出力例を示します。 例:
|
次の例では、 ip pim query-interval コマンドが 100 ミリ秒に設定されています。このコマンドは、間隔値がデフォルト以外の値になるように設定されていない限り、show running-config コマンド出力に表示されません。
!
interface gigabitethernet 1/0/1
ip address 172.16.2.1 255.255.255.0
ip pim query-interval 100 msec
ip pim sparse-mode
関連項目 |
マニュアル タイトル |
---|---|
この章で使用するコマンドの完全な構文および使用方法の詳細。 |
の「IP マルチキャスト ルーティングのコマンド」の項を参照してください。Command Reference (Catalyst 9300 Series Switches) |
次の表に、このモジュールで説明する機能のリリースおよび関連情報を示します。
これらの機能は、特に明記されていない限り、導入されたリリース以降のすべてのリリースで使用できます。
リリース |
機能 |
機能情報 |
---|---|---|
Cisco IOS XE Everest 16.5.1a |
IP マルチキャストの最適化:マルチキャスト サブセカンド コンバージェンス |
マルチキャスト サブセカンド コンバージェンス機能は、サービス ユーザー(レシーバ)とサービス負荷(ソースまたはコンテンツ)の増加(または減少)を処理する際の効率を向上させるスケーラビリティ拡張機能を提供します。 |
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