システム メッセージ ロギングについて
スイッチはデフォルトで、システム メッセージおよび debug 特権 EXEC コマンドの出力をロギング プロセスに送信します。ロギング プロセスはログ メッセージを各宛先(設定に応じて、ログ バッファ、端末回線、UNIX Syslog サーバなど)に配信する処理を制御します。ロギング プロセスは、コンソールにもメッセージを送信します。
(注) Syslog フォーマットは 4.3 Berkeley Standard Distribution(BSD)UNIX と互換性があります。
ロギング プロセスがディセーブルの場合、メッセージはコンソールにのみ送信されます。メッセージは生成時に送信されるため、メッセージおよびデバッグ出力にはプロンプトや他のコマンドの出力が割り込みます。メッセージは、そのメッセージの生成プロセスが終了するとコンソールに表示されます。
メッセージの重大度を設定して、コンソールおよび各宛先に表示されるメッセージのタイプを制御できます。ログ メッセージにタイム スタンプを設定したり、Syslog 送信元アドレスを設定したりして、リアルタイムのデバッグ機能および管理機能を強化できます。表示されるメッセージについては、このリリースに対応するシステム メッセージ ガイドを参照してください。
ロギングされたシステム メッセージにアクセスするには、スイッチのコマンドライン インターフェイス(CLI)を使用するか、または適切に設定された Syslog サーバにこれらのシステム メッセージを保存します。スイッチ ソフトウェアは Syslog メッセージをスイッチの内部バッファに保存します。スイッチに障害が発生した場合、フラッシュ メモリに保存していないかぎり、ログは失われます。
システム メッセージをリモートでモニタするには、Syslog サーバ上でログを表示するか、または Telnet あるいはコンソール ポートを使用してスイッチにアクセスします。
システム メッセージ ロギングの設定
ここでは、システム メッセージ ロギングの設定方法について説明します。
• 「システム ログ メッセージのフォーマット」
• 「システム メッセージ ロギングのデフォルト設定」
• 「メッセージ ロギングのディセーブル化」
• 「メッセージ表示宛先デバイスの設定」
• 「ログ メッセージの同期化」
• 「ログ メッセージのタイムスタンプのイネーブル化とディセーブル化」
• 「ログ メッセージのシーケンス番号のイネーブル化およびディセーブル化(任意)」
• 「メッセージの重大度の定義(任意)」
• 「履歴テーブルおよび簡易ネットワーク管理プロトコル(SNMP)への Syslog メッセージの送信制限(任意)」
• 「UNIX Syslog サーバの設定」
システム ログ メッセージのフォーマット
システム ログ メッセージは最大 80 文字とパーセント記号(%)、およびその前に配置されるオプションのシーケンス番号やタイム スタンプ情報(設定されている場合)で構成されています。メッセージは次の形式で表示されます。
seq no:timestamp: %facility-severity-MNEMONIC:description
パーセント記号の前にあるメッセージの部分は、
service sequence-numbers 、 service timestamps log datetime 、
service timestamps log datetime [ localtime ] [ msec ] [ show-timezone ] コマンド、または
service timestamps log uptime グローバル コンフィギュレーション コマンドの設定によって異なります。
表 58-1 に、Syslog メッセージの要素を示します。
表 58-1 システム ログ メッセージの要素
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seq no: |
service sequence-numbers グローバル コンフィギュレーション コマンドが設定されている場合だけ、ログ メッセージにシーケンス番号をスタンプします。 詳細については、「ログ メッセージのシーケンス番号のイネーブル化およびディセーブル化(任意)」を参照してください。 |
timestamp のフォーマット: mm/dd h h:mm:ss または hh:mm:ss (短時間) または d h (長時間) |
メッセージまたはイベントの日時です。 service timestamps log [ datetime | log ] グローバル コンフィギュレーション コマンドが設定されている場合だけ、この情報が表示されます。 詳細については、「ログ メッセージのタイムスタンプのイネーブル化とディセーブル化」を参照してください。 |
facility |
メッセージが参照する機能(SNMP、SYS など)です。サポートされる機能の一覧については、表 58-4を参照してください。 |
severity |
メッセージの重大度を示す 0 ~ 7 の 1 桁のコードです。重大度の詳細については、表 58-3を参照してください。 |
MNEMONIC |
メッセージを一意に示すテキスト ストリングです。 |
description |
レポートされているイベントの詳細を示すテキスト ストリングです。 |
次に、スイッチ システム メッセージの一部を示します。
00:00:46: %LINK-3-UPDOWN: Interface Port-channel1, changed state to up
00:00:47: %LINK-3-UPDOWN: Interface GigabitEthernet1/0/1, changed state to up
00:00:47: %LINK-3-UPDOWN: Interface GigabitEthernet1/0/2, changed state to up
00:00:48: %LINEPROTO-5-UPDOWN: Line protocol on Interface Vlan1, changed state to down
00:00:48: %LINEPROTO-5-UPDOWN: Line protocol on Interface GigabitEthernet1/0/1, changed state to down 2
*Mar 1 18:46:11: %SYS-5-CONFIG_I: Configured from console by vty2 (10.34.195.36)
18:47:02: %SYS-5-CONFIG_I: Configured from console by vty2 (10.34.195.36)
*Mar 1 18:48:50.483 UTC: %SYS-5-CONFIG_I: Configured from console by vty2 (10.34.195.36)
システム メッセージ ロギングのデフォルト設定
表 58-2 に、システム メッセージ ロギングのデフォルト設定を示します。
表 58-2 システム メッセージ ロギングのデフォルト設定
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コンソールへのシステム メッセージ ロギング |
イネーブル。 |
コンソールの重大度 |
debugging(および数値的により低いレベル。表 58-3を参照) |
ログ ファイル設定 |
ファイル名の指定なし。 |
ログ バッファ サイズ |
4096 バイト。 |
ログ履歴サイズ |
1 メッセージ。 |
タイムスタンプ |
ディセーブル。 |
同期ロギング |
ディセーブル。 |
ログ サーバ |
ディセーブル。 |
Syslog サーバの IP アドレス |
未設定。 |
サーバ機能 |
Local7(表 58-4を参照)。 |
サーバの重大度 |
informational(および数値的により低いレベル。表 58-3を参照) |
メッセージ ロギングのディセーブル化
メッセージ ロギングはデフォルトでイネーブルに設定されています。コンソール以外のいずれかの宛先にメッセージを送信する場合は、メッセージ ロギングをイネーブルにする必要があります。メッセージ ロギングがイネーブルの場合、ログ メッセージはロギング プロセスに送信されます。ロギング プロセスは、メッセージを生成元プロセスと同期しないで指定場所に記録します。
メッセージ ロギングをディセーブルにするには、次の作業を行います。
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ステップ 1 |
Switch#
configure terminal
|
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
Switch(config)#
no logging on
|
メッセージ ロギングをディセーブルにします。 |
ステップ 3 |
|
特権 EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 4 |
Switch#
show running-config
|
入力を確認します。 |
ステップ 5 |
Switch#
copy running-config startup-config
|
(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。 |
ロギング プロセスをディセーブルにすると、メッセージがコンソールに書き込まれるまでプロセスは処理続行を待機する必要があるため、スイッチの処理速度が低下することがあります。ロギング プロセスがディセーブルになると、メッセージは作成されるとすぐにコンソールに表示され、コマンド出力の途中で表示されることが多くなります。
logging synchronous グローバル コンフィギュレーション コマンドも、コンソールへのメッセージ表示に影響します。このコマンドをイネーブルにすると、Return を押さなければメッセージが表示されません。詳細については、「ログ メッセージの同期化」を参照してください。
メッセージ ロギングをディセーブルにした後に再びイネーブルにするには、 logging on グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。
メッセージ表示宛先デバイスの設定
メッセージ ロギングがイネーブルの場合、コンソールだけでなく特定の場所にもメッセージを送信できます。
メッセージの受信先を指定するには、特権 EXEC モードを開始して次の作業を実行します。
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ステップ 1 |
Switch#
configure terminal
|
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
Switch(config)#
logging buffered
[
size
]
|
スイッチの内部バッファにメッセージを保存します。デフォルトのバッファ サイズは 4096 です。指定できる範囲は 4096 ~ 2147483647 バイトです。 スイッチで障害が発生すると、あらかじめフラッシュ メモリに保存していない限りログ ファイルは失われます。ステップ 4 を参照してください。 ください。 |
ステップ 3 |
Switch(config)#
logging host
|
UNIX Syslog サーバ ホストにメッセージを保存します。 host には、Syslog サーバとして使用するホストの名前または IP アドレスを指定します。 ログ メッセージを受信する Syslog サーバのリストを作成するには、このコマンドを複数回入力します。 Syslog サーバの設定手順については、「UNIX Syslog サーバの設定」を参照してください。 |
ステップ 4 |
|
特権 EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 5 |
|
現在のセッション間、非コンソール端末にメッセージを保存します。 端末パラメータ コンフィギュレーション コマンドはローカルに設定され、セッションの終了後は無効になります。デバッグ メッセージを表示する場合は、セッションごとにこのステップを実行する必要があります。 |
ステップ 6 |
Switch#
show running-config
|
入力を確認します。 |
ステップ 7 |
Switch#
copy running-config startup-config
|
(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。 |
logging buffered グローバル コンフィギュレーション コマンドを実行すると、ログ メッセージが内部バッファにコピーされます。循環バッファなので、バッファがいっぱいになると、古いメッセージが新しいメッセージで置き換えられます。バッファに記録されたメッセージを表示するには、 show logging 特権 EXEC コマンドを使用します。バッファ内の最も古いメッセージが最初に表示されます。バッファの内容を消去するには、 clear logging 特権 EXEC コマンドを使用します。
コンソールへのロギングをディセーブルにするには、 no logging console グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。ファイルへのロギングをディセーブルにするには、no logging file [ severity-level-number | type ] グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。
ログ メッセージの同期化
特定のコンソール ポート回線または仮想端末回線に対して、非送信請求メッセージおよび debug 特権 EXEC コマンドの出力を送信請求デバイスの出力およびプロンプトと同期させることができます。重大度に応じて非同期に出力されるメッセージのタイプを特定できます。また、端末の非同期メッセージが削除されるまで保存しておくバッファの最大数を設定することもできます。
割り込みメッセージと debug コマンド出力の同期ロギングがイネーブルの場合、送信請求装置出力が表示またはプリンタ出力されたあとに割り込み装置出力がコンソールに表示またはプリンタ出力されます。非送信請求メッセージおよび debug コマンドの出力は、ユーザ入力用プロンプトが返された後に、コンソールに表示されます。非送信請求メッセージおよび debug コマンドの出力は、送信請求デバイス出力およびプロンプトに割り込まれることはありません。割り込みメッセージが表示されると、コンソールは再びユーザ プロンプトを表示します。
同期ロギングを設定するには、次の作業を行います。
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ステップ 1 |
Switch#
configure terminal
|
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
Switch(config)#
line
[
console
|
vty
]
line-number
[
ending-line-number
]
|
メッセージの同期ロギングに設定する回線を指定します。 • スイッチのコンソール ポートを使用して行われる設定には、 console キーワードを使用します。 • 同期ロギングをイネーブルにする vty 回線を指定するには、 line vty line-number コマンドを使用します。Telnet セッションを介して行われる設定には、vty 接続を使用します。回線番号に指定できる範囲は 0 ~ 15 です。 16 個の vty 回線の設定をすべて一度に変更するには、次のように入力します。 line vty 0 15 また、現在の接続に使用されている 1 つの vty 回線の設定を変更することもできます。たとえば、vty 回線 2 の設定を変更するには、次のように入力します。 line vty 2 このコマンドを入力すると、ライン コンフィギュレーション モードになります。 |
ステップ 3 |
Switch(config)#
logging synchronous
[
level
[
severity-level
|
all
] |
limit
number-of-buffers
]
|
メッセージの同期ロギングをイネーブルにします。 • (任意) level severity-level には、メッセージの重大度を指定します。重大度がこの値以上であるメッセージは、非同期に出力されます。値が小さいほど重大度は大きく、値が大きいほど重大度は小さくなります。デフォルトは 2 です。 • (任意) level all を指定すると、重大度に関係なく、すべてのメッセージが非同期に出力されます。 • (任意) limit number-of-buffers には、キューイングされる端末のバッファ数を指定します。これを超える新しいメッセージは廃棄されます。指定できる範囲は 0 ~ 2147483647 です。デフォルトは 20 です。 |
ステップ 4 |
|
特権 EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 5 |
Switch#
show running-config
|
入力を確認します。 |
ステップ 6 |
Switch#
copy running-config startup-config
|
(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。 |
割り込みメッセージおよびデバッグ出力の同期化をディセーブルにするには、
no logging synchronous [ level severity-level | all ] [ limit number-of-buffers ] ライン コンフィギュレーション コマンドを使用します。
ログ メッセージのタイムスタンプのイネーブル化とディセーブル化
(注) デフォルトでは、ログ メッセージにはタイム スタンプが適用されません。
ログ メッセージのタイムスタンプをイネーブルにするには、次の作業を実行します。
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ステップ 1 |
Switch#
configure terminal
|
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
Switch(config)#
service timestamps log uptime
Switch(config)#
service timestamps log datetime
[
msec
] [
localtime
] [
show-timezone
]
|
ログのタイムスタンプをイネーブルにします。 最初のコマンドはログ メッセージのタイムスタンプをイネーブルにし、システムがリブートされてからの時間が示されます。 2 番めのコマンドはログ メッセージのタイムスタンプをイネーブルにします。選択したオプションに応じて、タイムスタンプに日付、時間(ローカル時間帯を基準、ミリ秒単位)、タイム ゾーン名を指定できます。 |
ステップ 3 |
|
特権 EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 4 |
Switch#
show running-config
|
入力を確認します。 |
ステップ 5 |
Switch#
copy running-config startup-config
|
(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。 |
デバッグおよびログ メッセージのタイムスタンプをディセーブルにするには、 no service timestamps グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。
次に、 service timestamps log datetime グローバル コンフィギュレーション コマンドをイネーブルにした場合のログ表示の一部を示します。
*Mar 1 18:46:11: %SYS-5-CONFIG_I: Configured from console by vty2 (10.34.195.36)
次に、 service timestamps log uptime グローバル コンフィギュレーション コマンドをイネーブルにした場合のロギング表示(一部)の例を示します。
00:00:46: %LINK-3-UPDOWN: Interface Port-channel1, changed state to up
ログ メッセージのシーケンス番号のイネーブル化およびディセーブル化(任意)
複数のメッセージに同じタイムスタンプが表示される可能性があるので、シーケンス番号を使用してメッセージを表示することにより参照するメッセージを明確にすることができます。デフォルトでは、ログ メッセージにシーケンス番号は表示されません。
ログ メッセージのシーケンス番号をイネーブルにするには、次の作業(任意)を実行します。
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ステップ 1 |
Switch#
configure terminal
|
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
Switch(config)#
service sequence-numbers
|
シーケンス番号をイネーブルにします。 |
ステップ 3 |
|
特権 EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 4 |
Switch#
show running-config
|
入力を確認します。 |
ステップ 5 |
Switch#
copy running-config startup-config
|
(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。 |
シーケンス番号をディセーブルにするには、 no service sequence-numbers グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。
次に、 シーケンス番号 をイネーブルにした場合のロギング表示の一部を示します。
000019: %SYS-5-CONFIG_I: Configured from console by vty2 (10.34.195.36)
メッセージの重大度の定義(任意)
選択したデバイスに表示されるメッセージを制限するには、メッセージの重大度を指定します( 表 58-3 を参照)。
メッセージの重大度を定義するには、次の作業を実行します。
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ステップ 1 |
Switch#
configure terminal
|
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
Switch(config)#
logging console
level
|
コンソールに保存するメッセージを制限します。 デフォルトで、コンソールはデバッグ メッセージ、および数値的により低いレベルのメッセージを受信します(表 58-3を参照)。 |
ステップ 3 |
Switch(config)#
logging monitor
level
|
端末回線に出力するメッセージを制限します。 デフォルトで、端末はデバッグ メッセージ、および数値的により低いレベルのメッセージを受信します(表 58-3を参照)。 |
ステップ 4 |
Switch(config)#
logging trap
level
|
Syslog サーバに保存するメッセージを制限します。 デフォルトで、Syslog サーバは通知メッセージ、および数値的により低いレベルのメッセージを受信します(表 58-3を参照)。 Syslog サーバの設定手順については、「UNIX Syslog サーバの設定」を参照してください。 |
ステップ 5 |
|
特権 EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 6 |
Switch#
show running-config
|
入力を確認します。 |
ステップ 7 |
Switch#
copy running-config startup-config
|
(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。 |
(注) level を指定すると、この数値以下のレベルのメッセージが出力先に表示されます。
コンソールへのロギングをディセーブルにするには、 no logging console グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。コンソール以外の端末へのロギングをディセーブルにするには、 no logging monitor グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。Syslog サーバへのロギングをディセーブルにするには、 no logging trap グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。
表 58-3 に level キーワードを示します。また、対応する UNIX Syslog 定義を、重大度の最も高いものから順に示します。
表 58-3 メッセージ ロギング レベル キーワード
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0 |
システムが不安定 |
LOG_EMERG |
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1 |
即時処理が必要 |
LOG_ALERT |
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2 |
クリティカルな状態 |
LOG_CRIT |
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3 |
エラー状態 |
LOG_ERR |
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4 |
警告状態 |
LOG_WARNING |
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5 |
正常だが注意を要する状態 |
LOG_NOTICE |
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6 |
情報メッセージのみ |
LOG_INFO |
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7 |
デバッグ メッセージ |
LOG_DEBUG |
ソフトウェアは、これ以外の 4 つのカテゴリのメッセージを生成します。
• ソフトウェアまたはハードウェアの誤動作に関するエラー メッセージ: warnings ~ emergencies の重大度で表示されます。このタイプのメッセージは、スイッチの機能に影響があることを示します。この誤動作からの回復手順については、このリリースに対応するシステム メッセージ ガイドを参照してください。
• debug コマンドの出力: debugging の重大度で表示されます。通常、デバッグ コマンドは Technical Assistance Center(TAC)でのみ使用されます。
• インターフェイスのアップまたはダウン トランジション メッセージおよびシステム再起動メッセージ: notifications の重大度で表示されます。このメッセージは単なる情報であり、スイッチの機能には影響がありません。
• リロード要求と低プロセス スタック メッセージ: informational の重大度で表示されます。このメッセージは単なる情報であり、スイッチの機能には影響がありません。
履歴テーブルおよび簡易ネットワーク管理プロトコル(SNMP)への Syslog メッセージの送信制限(任意)
snmp-server enable trap グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用して、SNMP Network Management Station(NMS; ネットワーク管理ステーション)に送信されるように Syslog メッセージ トラップがイネーブルに設定されている場合は、スイッチの履歴テーブルに送信および格納されるメッセージの重大度を変更できます。また、履歴テーブルに格納されるメッセージの数を変更することもできます。
SNMP トラップは宛先への到達が保証されていないため、メッセージは履歴テーブルに格納されます。デフォルトでは、Syslog トラップがイネーブルでない場合も、重大度が warnings のメッセージ、および数値的により低いメッセージ(表 58-3を参照)が、履歴テーブルに 1 つ格納されます。
レベルおよび履歴テーブルのサイズのデフォルトを変更するには、次の作業を実行します。
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ステップ 1 |
Switch#
configure terminal
|
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
Switch(config)#
logging history
level
|
履歴ファイルに保存され、SNMP サーバに送信される syslog メッセージのデフォルト レベルを変更します。 level キーワードのリストについては、表 58-3を参照してください。 デフォルトでは、 warnings 、 errors 、 critical 、 alerts 、および emergencies のメッセージが送信されます。 |
ステップ 3 |
Switch(config)#
logging history size
number
|
履歴テーブルに保存できる Syslog メッセージの数を指定します。 デフォルトでは 1 つのメッセージが格納されます。指定できる範囲は 0 ~ 500 です。 |
ステップ 4 |
|
特権 EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 5 |
Switch#
show running-config
|
入力を確認します。 |
ステップ 6 |
Switch#
copy running-config startup-config
|
(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。 |
履歴テーブルがいっぱいの場合( logging history size グローバル コンフィギュレーション コマンドで指定した最大メッセージ エントリ数が格納されている場合)は、新しいメッセージ エントリを格納できるように、最も古いエントリがテーブルから削除されます。
Syslog メッセージのロギングをデフォルトの重大度に戻すには、 no logging history グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。履歴テーブル内のメッセージ数をデフォルト値に戻すには、 no logging history size グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。
UNIX Syslog サーバの設定
次に、UNIX サーバの Syslog デーモンを設定し、UNIX システム ロギング機能を定義する手順について説明します。
UNIX Syslog デーモンへのログ メッセージ
システム ログ メッセージを UNIX Syslog サーバに送信する前に、UNIX サーバ上で Syslog デーモンを設定する必要があります。この手順は任意です。
(注) 最新バージョンの UNIX Syslog デーモンの中には、デフォルトでネットワークからの Syslog パケットを受け入れないものがあります。このようなシステムの場合に、Syslog メッセージのリモート ロギングをイネーブルにするには、Syslog コマンド ラインに追加または削除する必要があるオプションを、UNIX の man syslogd コマンドを使用して判別します。
root としてログインし、次のステップを実行します。
ステップ 1 /etc/syslog.conf ファイルに次のような行を 1 行追加します。
local7.debug /usr/adm/logs/cisco.log
local7 キーワードは、使用するロギング機能を指定します。機能の詳細については、表 58-4を参照してください。 debug キーワードは、Syslog の重大度を指定します。重大度の詳細については、表 58-3を参照してください。Syslog デーモンは、これ以上の重大度の場合に、次のフィールドで指定されたファイルにメッセージを送信します。このファイルは、Syslog デーモンに書き込み権限がある既存ファイルでなければなりません。
ステップ 2 UNIX シェル プロンプトに次のコマンドを入力して、ログ ファイルを作成します。
$ touch /var/log/cisco.log
$ chmod 666 /var/log/cisco.log
ステップ 3 Syslog デーモンが新しい変更内容を読み取るようにします。
$ kill -HUP `cat /etc/syslog.pid`
詳細については、ご使用の UNIX システムの man syslog.conf および man syslogd コマンドを参照してください。
UNIX システム ロギング機能の設定
システム ログ メッセージを外部デバイスに送信する場合は、メッセージを UNIX Syslog 機能から送信されたメッセージとして特定するようにシステムを設定できます。
UNIX システム ファシリティ メッセージ ロギングを設定するには、次の作業(任意)を実行します。
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ステップ 1 |
Switch#
configure terminal
|
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
Switch(config)#
logging
host
|
IP アドレスを入力することにより、メッセージを UNIX Syslog サーバ ホストに保存するようにします。 ログ メッセージを受信する Syslog サーバのリストを作成するには、このコマンドを複数回入力します。 |
ステップ 3 |
Switch(config)#
logging trap
level
|
Syslog サーバに保存するメッセージを制限します。 デフォルトでは、Syslog サーバは通知メッセージおよびそれより下のレベルのメッセージを受信します。 level キーワードについては、表 58-3を参照してください。 |
ステップ 4 |
Switch(config)#
logging facility
facility-type
|
Syslog ファシリティを設定します。 facility-type キーワードについては、表 58-4を参照してください。 デフォルトは local7 です。 |
ステップ 5 |
|
特権 EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 6 |
Switch#
show running-config
|
入力を確認します。 |
ステップ 7 |
Switch#
copy running-config startup-config
|
(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。 |
Syslog サーバを削除するには、 no logging host グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用して、Syslog サーバの IP アドレスを指定します。Syslog サーバへのロギングをディセーブルにするには、 no logging trap グローバル コンフィギュレーション コマンドを入力します。
表 58-4 に、ソフトウェアでサポートされている UNIX システム機能を示します。これらの機能の詳細については、ご使用の UNIX オペレーティング システムの操作マニュアルを参照してください。
表 58-4 ロギング facility-type キーワード
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許可システム |
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cron 機能 |
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システム デーモン |
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カーネル |
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ローカルに定義されたメッセージ |
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ライン プリンタ システム |
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メール システム |
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USENET ニュース |
|
システムで使用 |
|
システム ログ |
|
ユーザ プロセス |
|
UNIX から UNIX へのコピー システム |