オンライン診断の設定
この章では、Catalyst 3560 スイッチでオンライン診断を設定する方法について説明します。
(注) この章で使用するコマンドの構文および使用方法の詳細については、次の URL にあるスイッチ コマンド リファレンスを参照してください。
http://www.cisco.com/en/US/products/hw/switches/ps5528/prod_command_reference_list.html
この章で説明する内容は、次のとおりです。
• 「オンライン診断の概要」
• 「オンライン診断テストの実行」
オンライン診断の概要
オンライン診断では、スイッチが稼動中のネットワークに接続されている間にスイッチのハードウェア機能のテストと検証を実行できます。
オンライン診断には、個別のハードウェア コンポーネントをチェックし、データ パスおよび制御信号を検証するパケット スイッチング テストが含まれています。
オンライン診断では、次の領域での問題を検出できます。
• ハードウェア コンポーネント
• インターフェイス(イーサネット ポートなど)
• はんだ接合
オンライン診断は、オンデマンド診断、スケジュール診断、またはヘルス モニタリング診断に分類されます。オンデマンド診断は、CLI(コマンドライン インターフェイス)から実行します。スケジュール診断は、ユーザが指定する時間間隔で実行するか、またはスイッチが稼動ネットワークに接続するように指定された時間に実行します。ヘルス モニタリングはバックグランドで実行します。
オンライン診断のスケジューリング
特定のスイッチについて指定した時間、または日、週、月単位でオンライン診断をスケジューリングできます。スケジュールを削除するには、このコマンドの no 形式を使用します。
オンライン診断をスケジューリングにするには、グローバル コンフィギュレーション モードで、次のコマンドを使用します。
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diagnostic schedule test { test_id | test_id_range | all | basic | non-disruptive } { daily hh : mm | on mm dd yyyy hh : mm } | weekly day_of_week hh : mm } |
特定日時のオンデマンド診断テスト、テストの実行回数(反復)、エラーを検出したときに実行する処理をスケジューリングします。 |
次に、特定のスイッチに対して、特定の日時にオンデマンド診断テストを実行するようにスケジューリングする例を示します。
Switch(config)# diagnostic schedule test 1,2,4-6 on january 3 2006 23:32
次に、特定のスイッチに対して、毎週一定の時間にオンデマンド診断テストを実行するようにスケジューリングする例を示します。
Switch(config)# diagnostic schedule test 1,2,4-6 weekly friday 09:23
ヘルス モニタリング診断の設定
スイッチが稼動中のネットワークに接続している間に、ヘルス モニタリング診断テストを設定できます。ヘルス モニタリング診断テストの実行間隔と、テストに障害が発生したときにシステム メッセージを生成するかどうか、あるいは各テストをイネーブルにするかディセーブルにするかを設定できます。テストをディセーブルにするには、このコマンドの no 形式を使用します。
ヘルス モニタリング診断を設定にするには、グローバル コンフィギュレーション モードで、次のコマンドを使用します。
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diagnostic monitor interval test { test_id | test_id_range } hour:mm:ss milliseconds day |
指定したテストのへルス モニタリングの間隔を設定します。モニタリングは、デフォルトではディセーブルに設定されています。 |
diagnostic monitor syslog |
ヘルス モニタリング テストに失敗した場合の syslog メッセージの生成をイネーブルにします。syslog は、デフォルトではディセーブルに設定されています。 |
diagnostic monitor threshold test { test_id | test_id_range } failure count count |
モニタリング テストの障害しきい値を設定します。モニタリングは、デフォルトではディセーブルに設定されています。 |
間隔をデフォルト値またはゼロに変更するには、 no diagnostic monitor interval test { test-id | test-id-range } グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。ヘルス モニタリング テストに失敗した場合の syslog メッセージの生成をディセーブルにするには、 no diagnostic monitor syslog コマンドを使用します。障害しきい値を削除するには、 diagnostic monitor threshold test { test_id | test_id_range } failure count コマンドを使用します。
次に、2 分ごとに指定したテストを実行するように設定する例を示します。
Switch(config)#
diagnostic monitor interval test 1 00:02:00 0 1
次に、スイッチでのモニタリング テストの障害しきい値を設定する例を示します。
Switch(config)#
diagnostic monitor threshold test 1 failure count 50
次に、ヘルス モニタリング テストに失敗したときに Syslog メッセージの生成をイネーブルにする例を示します。
Switch(config)#
diagnostic monitor syslog
オンライン診断テストの実行
オンライン診断を設定したあと、診断テストを開始したり、テスト結果を表示したりできます。また、各スイッチに設定されているテストの種類、およびすでに実行された診断テスト名を確認できます。
ここでは、オンライン診断テストの設定後に、実行する例を示します。
• 「オンライン診断テストの開始」
• 「オンライン診断テストおよびテスト結果の表示」
オンライン診断テストの開始
スイッチまたは各スイッチで実行する診断テストを設定したあと、start を使用して診断テストを開始できます。
オンライン診断テストを開始するには、グローバル コンフィギュレーション モードで、次のコマンドを使用します。
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diagnostic start test { test-id | test-id-range | all | basic | non-disruptive} |
特定のスイッチで診断テストを開始します。 |
次に、特定のスイッチで診断テストを開始する例を示します。
Switch# diagnostic start test 1
06:27:50: %DIAG-6-TEST_RUNNING: Running TestPortAsicStackPortLoopback{ID=1} ...
06:27:51: %DIAG-6-TEST_OK: TestPortAsicStackPortLoopback{ID=1} has completed
オンライン診断テストおよびテスト結果の表示
show コマンドを使用すると、特定のスイッチに設定されたオンライン診断テストの表示と、テスト結果の確認をすることができます。
スイッチに設定されている診断テストとテスト結果を表示するには、この特権 EXEC コマンドを使用します。
表 49-1 show diagnostic コマンド
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show diagnostic content |
スイッチに設定されたオンライン診断を表示します。 |
show diagnostic status |
スイッチでテストが実行中かどうかを表示します。 |
show diagnostic result detail show diagnostic result test [test_id | test_id_range] [detail] |
オンライン診断テスト結果を表示します。 |
show diagnostic schedule |
オンライン診断テスト スケジュールを表示します。 |
show diagnostic post |
POST の結果を表示します ( show post コマンドと同様)。 |
次に、スイッチに設定されたオンライン診断を表示する例を示します。
Switch# show diagnostic content
Diagnostics test suite attributes:
B/* - Basic ondemand test / NA
P/V/* - Per port test / Per device test / NA
D/N/* - Disruptive test / Non-disruptive test / NA
S/* - Only applicable to standby unit / NA
X/* - Not a health monitoring test / NA
F/* - Fixed monitoring interval test / NA
E/* - Always enabled monitoring test / NA
A/I - Monitoring is active / Monitoring is inactive
R/* - Switch will reload after test list completion / NA
P/* - will partition stack / NA
ID Test Name attributes day hh:mm:ss.ms shold
==== ================================== ============ =============== =====
1) TestPortAsicStackPortLoopback B*N****A** 000 00:01:00.00 n/a
2) TestPortAsicLoopback B*D*X**IR* not configured n/a
3) TestPortAsicCam B*D*X**IR* not configured n/a
4) TestPortAsicRingLoopback B*D*X**IR* not configured n/a
5) TestMicRingLoopback B*D*X**IR* not configured n/a
6) TestPortAsicMem B*D*X**IR* not configured n/a
次に、スイッチのオンライン診断結果を表示する例を示します。
Switch# show diagnostic result
Overall diagnostic result: PASS
Test results: (. = Pass, F = Fail, U = Untested)
1) TestPortAsicStackPortLoopback ---> .
2) TestPortAsicLoopback ------------> .
3) TestPortAsicCam -----------------> .
4) TestPortAsicRingLoopback --------> .
5) TestMicRingLoopback -------------> .
6) TestPortAsicMem -----------------> .
次に、スイッチのオンライン診断テスト スケジュールを表示する例を示します。
Switch# show diagnostic scheduleCurrent Time = 14:39:49 PST Tue Jul 5 2005
Test ID(s) to be executed: 1.