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目次
この章では、IPv4 ネットワークの Cisco NX-OS デバイスに Protocol Independent Multicast(PIM)機能を設定する方法を説明します。
マルチキャスト対応ルータ間で使用される PIM は、マルチキャスト配信ツリーを構築して、ルーティング ドメイン内にグループ メンバーシップをアドバタイズします。 PIM は、複数の送信元からのパケットが転送される共有配信ツリーと、単一の送信元からのパケットが転送される送信元配信ツリーを構築します。
Cisco NX-OS は、IPv4 ネットワーク(PIM)で、PIM スパース モードをサポートしています PIM スパース モードでは、ネットワーク上の要求元だけにマルチキャスト トラフィックが伝送されます。 PIM は、ルータ上で同時に実行するように設定できます。 PIM のグローバル パラメータを使用すると、ランデブー ポイント(RP)、メッセージ パケット フィルタリング、および統計情報を設定できます。 PIM インターフェイス パラメータを使用すると、マルチキャスト機能のイネーブル化、PIM の境界の識別、PIM hello メッセージ インターバルの設定、および指定ルータ(DR)のプライオリティ設定を実行できます。
(注) |
Cisco NX-OS は、PIM デンス モードをサポートしていません。 |
Cisco NX-OS でマルチキャスト機能をイネーブルにするには、各ルータで PIM 機能をイネーブルにしてから、マルチキャストに参加する各インターフェイスで、PIM スパース モードをイネーブルにする必要があります。 IPv4 ネットワークの場合は PIM を設定できます。 IPv4 ネットワーク上のルータで IGMP がイネーブルになっていない場合は、PIM によって自動的にイネーブルにされます。
PIM グローバル コンフィギュレーション パラメータを使用すると、次のツリー配信モードで処理するマルチキャスト グループ アドレスの範囲を設定できます。
ルータがマルチキャスト アドレス 224.0.0.13 に PIM hello メッセージを送信して、PIM 隣接ルータとの隣接関係を確立すると、PIM プロセスが開始されます。 hello メッセージは 30 秒間隔で定期的に送信されます。 PIM ソフトウェアはすべてのネイバーからの応答を確認すると、各 LAN セグメント内でプライオリティが最大のルータを指定ルータ(DR)として選択します。 DR プライオリティは、PIM hello メッセージの DR プライオリティ値に基づいて決まります。 全ルータの DR プライオリティ値が不明、またはプライオリティが等しい場合は、IP アドレスが最上位のルータが DR として選定されます。
hello メッセージには保持時間の値も含まれています。通常、この値は hello インターバルの 3.5 倍です。 ネイバーから後続の hello メッセージがないまま保持時間を経過すると、デバイスはそのリンクで PIM エラーを検出します。
PIM ソフトウェアで、PIM ネイバーとの PIM hello メッセージの認証に MD5 ハッシュ値を使用するよう設定すると、セキュリティを高めることができます。
受信者から送信された、新しいグループまたは送信元に対する IGMP メンバーシップ レポート メッセージを受信すると、DR は、インターフェイスからランデブー ポイント方向(ASM モード)に PIM Join メッセージを送信して、受信者と送信元を接続するツリーを作成します。ランデブー ポイント(RP)は共有ツリーのルートであり、ASM モードで、PIM ドメイン内のすべての送信元およびホストによって使用されます。
DR はグループまたは送信元から最後のホストが脱退したことを認識すると、PIM Prune メッセージを送信して、配信ツリーから該当するパスを削除します。
各ルータは、マルチキャスト配信ツリーの上流方向のホップに Join または Prune アクションを次々と転送し、パスを作成(Join)または削除(Prune)します。
(注) |
このマニュアル内の「PIM Join メッセージ」および「PIM Prune メッセージ」という用語は、PIM Join/Prune メッセージに関して、Join または Prune アクションのうち実行されるアクションをわかりやすく示すために使用しています。 |
Join/Prune メッセージは、ソフトウェアからできるだけ短時間で送信されます。 Join/Prune メッセージをフィルタリングするには、ルーティング ポリシーを定義します。
PIM では、3.5 分の間隔でマルチキャスト エントリをリフレッシュする必要があります。 ステートをリフレッシュすると、トラフィックがアクティブなリスナーだけに配信されるため、ルータで不要なリソースが使用されなくなります。
PIM ステートを維持するために、最終ホップである DR は、Join/Prune メッセージを 1 分に 1 回送信します。 次に、(*, G) ステートおよび (S, G) ステートの構築例を示します。
ステートがリフレッシュされていない場合、PIM ソフトウェアは、上流ルータのマルチキャスト発信インターフェイス リストから転送パスを削除し、配信ツリーを再構築します。
Rendezvous Point(RP; ランデブー ポイント)は、マルチキャスト ネットワーク ドメイン内にあるユーザが指定したルータで、マルチキャスト共有ツリーの共有ルートとして動作します。 必要に応じて複数の RP を設定し、さまざまなグループ範囲をカバーすることができます。
マルチキャスト グループ範囲の RP を静的に設定できます。 この場合、ドメイン内のすべてのルータに RP のアドレスを設定する必要があります。
Bootstrap Router(BSR; ブートストラップ ルータ)を使用すると、PIM ドメイン内のすべてのルータで、BSR と同じ RP キャッシュが保持されるようになります。 BSR では、BSR 候補 RP から RP セットを選択するよう設定できます。 BSR は、ドメイン内のすべてのルータに RP セットをブロードキャストする役割を果たします。 ドメイン内の RP を管理するには、1 つまたは複数の候補 BSR を選択します。 候補 BSR の 1 つが、ドメインの BSR として選定されます。
注意 |
同じネットワーク内では、Auto-RP プロトコルと BSR プロトコルを同時に設定できません。 |
次の図に、BSR メカニズムを示します。 ルータ A(ソフトウェアによって選定された BSR)は、すべての有効なインターフェイスから BSR メッセージを送信しています(図の実線部分)。 このメッセージには RP セットが含まれており、ネットワーク内のすべてのルータに次々とフラッディングされます。 ルータ B および C は候補 RP であり、選定された BSR に候補 RP アドバタイズメントを直接送信しています(図の破線部分)。
選定された BSR は、ドメイン内のすべての候補 RP から候補 RP メッセージを受信します。 BSR から送信されるブートストラップ メッセージには、すべての候補 RP に関する情報が格納されています。 各ルータでは共通のアルゴリズムを使用することにより、各マルチキャスト グループに対応する同一の RP アドレスが選択されます。
RP 選択プロセスの実行中、ソフトウェアは最もプライオリティが高い RP アドレスを特定します。 2 つ以上の RP アドレスのプライオリティが等しい場合は、選択プロセスで RP ハッシュを使用することがあります。 1 つのグループに割り当てられる RP アドレスは 1 つだけです。
デフォルトでは、ルータは BSR メッセージの受信や転送を行いません。 BSR メカニズムによって、PIM ドメイン内のすべてのルータに対して、マルチキャスト グループ範囲に割り当てられた RP セットが動的に通知されるようにするには、BSR リスニング機能および転送機能をイネーブルにする必要があります。
ブートストラップ ルータの詳細については、RFC 5059 を参照してください。
(注) |
BSR メカニズムは、サードパーティ製ルータで使用可能な、ベンダー共通の RP 定義方式です。 |
Auto-RP は、インターネット標準であるブートストラップ ルータ メカニズムの前身として導入されたシスコのプロトコルです。 Auto-RP を設定するには、候補マッピング エージェントおよび候補 RP を選択します。 候補 RP は、サポート対象グループ範囲を含んだ RP-Announce メッセージを Cisco RP-Announce マルチキャスト グループ 224.0.1.39 に送信します。 Auto-RP マッピング エージェントは候補 RP からの RP-Announce メッセージを受信して、グループと RP 間のマッピング テーブルを形成します。 マッピング エージェントは、このグループと RP 間のマッピング テーブルを RP-Discovery メッセージに格納して、Cisco RP-Discovery マルチキャスト グループ 224.0.1.40 にマルチキャストします。
注意 |
同じネットワーク内では、Auto-RP プロトコルと BSR プロトコルを同時に設定できません。 |
次の図に、Auto-RP メカニズムを示します。 RP マッピング エージェントは、受信した RP 情報を、定期的に Cisco RP-Discovery グループ 224.0.1.40 にマルチキャストします(図の実線部分)。
デフォルトでは、ルータは Auto-RP メッセージの受信や転送を行いません。 Auto-RP メカニズムによって、PIM ドメイン内のルータに対して、グループと RP 間のマッピング情報が動的に通知されるようにするには、Auto-RP リスニング機能および転送機能をイネーブルにする必要があります。
Anycast-RP の実装方式には、Multicast Source Discovery Protocol(MSDP)を使用する場合と、RFC 4610(『Anycast-RP Using Protocol Independent Multicast (PIM)』)に基づく場合の 2 種類があります。 ここでは、PIM Anycast-RP の設定方法について説明します。
PIM Anycast-RP を使用すると、Anycast-RP セットというルータ グループを、複数のルータに設定された単一の RP アドレスに割り当てることができます。 Anycast-RP セットとは、Anycast-RP として設定された一連のルータを表します。 各マルチキャスト グループで複数の RP をサポートし、セット内のすべての RP に負荷を分散させることができるのは、この RP 方式だけです。 Anycast-RP はすべてのマルチキャスト グループをサポートします。
ユニキャスト ルーティング プロトコルの機能に基づいて、PIM Register メッセージが最も近い RP に送信され、PIM Join/Prune メッセージが最も近い RP の方向に送信されます。 いずれかの RP がダウンすると、これらのメッセージは、ユニキャスト ルーティングを使用して次に最も近い RP の方向へと送信されます。
PIM Register メッセージは、マルチキャスト送信元に直接接続された Designated Router(DR; 指定ルータ)から RP にユニキャストされます。 PIM Register メッセージには次の機能があります。
DR は RP から Register-Stop メッセージを受信するまで、PIM Register メッセージを RP 宛に送信し続けます。 RP が Register-Stop メッセージを送信するのは、次のいずれかの場合です。
登録メッセージの送信元 IP アドレスが、RP がパケットを送信できる一意のルーテッド アドレスではない場合に、登録メッセージの送信元 IP アドレスを設定するには、ip pim register-source コマンドを使用します。 このような状況は、受信したパケットが転送されないように送信元アドレスがフィルタリングされる場合、または送信元アドレスがネットワークに対して一意でない場合に発生します。 このような場合、RP から送信元アドレスへ送信される応答は DR に到達せず、Protocol Independent Multicast Sparse Mode(PIM-SM)プロトコル障害が発生します。
次に、登録メッセージの IP 送信元アドレスを DR のループバック 3 インターフェイスに設定する例を示します。
ip pim register-source loopback 3
(注) |
Cisco NX-OS では RP の処理の停滞を防ぐため、PIM Register メッセージのレート制限が行われます。 |
PIM の ASM モードでは、各ネットワーク セグメント上のルータの中から指定ルータ(DR)が選択されます。 DR は、セグメント上の指定グループおよび送信元にマルチキャスト データを転送します。
各 LAN セグメントの DR は、「hello メッセージ」に記載された手順で決定されます。
ASM モードの場合、DR は RP に PIM Register パケットをユニキャストします。 DR が、直接接続された受信者からの IGMP メンバーシップ レポートを受信すると、DR を経由するかどうかに関係なく、RP への最短パスが形成されます。 これにより、同じマルチキャスト グループ上で送信を行うすべての送信元と、そのグループのすべての受信者を接続する共有ツリーが作成されます。
(注) |
Cisco NX-OS では、RPF インターフェイスを MRIB の OIF リストに追加しますが、MFIB の OIF リストには追加しません。 |
ASM モードでは、共有ツリーだけを使用するように PIM パラメータを設定しないかぎり、受信者に接続された DR が、共有ツリーから送信元への Shortest-Path Tree(SPT; 最短パス ツリー)に切り替わります。
このスイッチオーバーの間、SPT および共有ツリーのメッセージが両方とも表示されることがあります。 これらのメッセージの意味は異なります。 共有ツリー メッセージは上流の RP に向かって伝播されますが、SPT メッセージは送信元に向かって送信されます。
SPT スイッチオーバーについては、RFC 4601 の「Last-Hop Switchover to the SPT」の項を参照してください。
管理用スコープの IP マルチキャスト方式を使用すると、マルチキャスト データの配信先を制限できます。 詳細については、RFC 2365 を参照してください。
Protocol Independent Multicast(PIM)のグレースフル リスタートは、ルート プロセッサ(RP)スイッチオーバー後のマルチキャスト ルート(mroute)のコンバージェンスを向上するマルチキャスト ハイ アベイラビリティ(HA)の拡張です。 PIM のグレースフル リスタート機能では、RP スイッチオーバー時に、インターフェイス上の PIM ネイバーに、このインターフェイスをリバース パス転送(RPF)インターフェイスとして使用するすべての (*, G) および (S, G) 状態に対する PIM Join メッセージの送信をトリガーするためのメカニズムとして生成 ID(GenID)の値(RFC 4601 で規定)を使用します。 このメカニズムにより、PIM ネイバーでは、新しくアクティブになった RP 上でこれらの状態を即座に再確立できます。
生成 ID(GenID)は、インターフェイスで Protocol Independent Multicast(PIM)転送が開始または再開されるたびに生成し直される、ランダムに生成された 32 ビット値です。 PIM hello メッセージ内の GenID 値を処理するために、PIM ネイバーでは、RFC 4601 に準拠する PIM を実装した Cisco ソフトウェアを実行している必要があります。
(注) |
RFC 4601 に準拠しておらず、PIM hello メッセージ内の GenID の差異を処理できない PIM ネイバーは GenID を無視します。 |
この図は、PIM グレースフル リスタート機能をサポートするデバイスのルート プロセッサ(RP)のスイッチオーバー後に実行される動作を示します。
PIM グレースフル リスタート動作は次のとおりです。
PIM ネイバーのマルチキャスト トラフィック フローは、マルチキャスト トラフィックで PIM グレースフル リスタート PIM のサポートを検出するか、デフォルトの PIM hello 保持時間間隔内に、障害が発生した RP ノードからの PIM hello メッセージを検出した場合に影響を受けません。 障害が発生した RP のマルチキャスト トラフィック フローは、Non-Stop Forwarding(NSF)対応かどうかに影響されません。
注意 |
デフォルトの PIM hello 保持時間間隔は PIM hello 期間の 3.5 倍です。 デフォルト値の 30 秒のよりも小さい値で PIM hello 間隔を設定すると、マルチキャスト ハイ アベイラビリティ(HA)動作が設計どおりに機能しないことがあります。 |
ハイ アベイラビリティの詳細については、『Cisco Nexus 9000 Series NX-OS High Availability and Redundancy Guide』を参照してください。
PIM には Enterprise Services ライセンスが必要です。 Cisco NX-OS ライセンス方式の詳細と、ライセンスの取得および適用の方法については、『Cisco NX-OS Licensing Guide』を参照してください。 |
次の表に、PIM パラメータのデフォルト設定を示します。
(注) |
Cisco NX-OS は、PIM スパース モード バージョン 2 のみをサポートします。 このマニュアルで「PIM」と記載されている場合は、PIM スパース モードのバージョン 2 を意味しています。 |
マルチキャスト配信モードを使用すると、PIM ドメインに、それぞれ独立したアドレス範囲を設定できます(次の表を参照)。
(注) |
次に、PIM の設定に使用される CLI コマンドを示します。 |
(注) |
Cisco IOS の CLI に慣れている場合、この機能に対応する Cisco NX-OS コマンドは通常使用する Cisco IOS コマンドと異なる場合があるので注意してください。 |
スパース モード ドメインに参加させる各デバイス インターフェイスで、PIM スパース モードを設定します。 次の表に、設定可能なスパース モード パラメータを示します。
Auto-RP メッセージの待ち受けと転送をイネーブルにします。 これらの機能はデフォルトではディセーブルになっているため、候補 RP またはマッピング エージェントとして設定されていないルータは、Auto-RP メッセージの受信と転送を行いません。 |
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BSR メッセージの待ち受けと転送をイネーブルにします。 これらの機能はデフォルトではディセーブルになっているため、候補 RP または BSR 候補として設定されていないルータは、BSR メッセージの受信と転送を行いません。 |
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IPv4 Register のレート制限を毎秒のパケット数で設定します。 有効な範囲は 1 ~ 65,535 です。 デフォルト設定は無制限です。 |
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IPv4 の初期ホールドダウン期間を秒単位で設定します。 このホールドダウン期間は、MRIB が最初に起動するのにかかる時間です。 コンバージェンスを高速化するには、小さい値を入力します。 指定できる範囲は 90 ~ 210 です。 ホールドダウン期間をディセーブルにするには、0 を指定します。 デフォルト値は 210 です。 |
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現在のインターフェイスに、PIM hello メッセージの一部としてアドバタイズされる指定ルータ(DR)プライオリティを設定します。 複数の PIM 対応ルータが存在するマルチアクセス ネットワークでは、DR プライオリティの最も高いルータが DR ルータとして選定されます。 プライオリティが等しい場合は、IP アドレスが最上位のルータが DR に選定されます。 DR は、直接接続されたマルチキャスト送信元に PIM Register メッセージを送信するとともに、直接接続された受信者に代わって、ランデブー ポイント(RP)方向に PIM Join メッセージを送信します。 有効範囲は 1 ~ 4294967295 です。 デフォルトは、1 です。 |
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インターフェイスで、PIM hello メッセージ内の MD5 ハッシュ認証キー(パスワード)をイネーブルにして、直接接続されたネイバーによる相互認証を可能にします。 PIM hello メッセージは、認証ヘッダー(AH)オプションを使用して符号化された IP セキュリティです。 暗号化されていない(クリアテキストの)キーか、または次に示す値のいずれかを入力したあと、スペースと MD5 認証キーを入力します。 |
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hello メッセージの送信インターバルを、ミリ秒単位で設定します。 指定できる範囲は 1000 ~ 18724286 です。 デフォルト値は 30000 です。
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インターフェイスを PIM ドメインの境界として設定し、対象のインターフェイスで、ブートストラップ、候補 RP、または Auto-RP の各メッセージが送受信されないようにします。 デフォルトでは無効になっています。 |
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ルートマップ ポリシーに基づいて PIM ネイバーの隣接関係を設定します。1 隣接関係は、match ip address コマンドを使用して IP アドレスで指定できます。 指定したポリシー名が存在しない場合、または IP アドレスがポリシー内で設定されていない場合は、すべてのネイバーとの隣接関係が確立されます。 デフォルトでは、すべての PIM ネイバーと隣接関係が確立されます。
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Any Source Multicast(ASM)のマルチキャスト配信モードでは、マルチキャスト データの送信元と受信者の間に、共通のルートとして動作する RP を設定する必要があります。
ASM モードを有効にするには、スパース モードおよび RP の選択方式を設定します。RP の選択方式では、配信モードを指定して、マルチキャスト グループの範囲を割り当てます。
RP を静的に設定するには、PIM ドメインに参加するルータのそれぞれに RP アドレスを設定します。
match ip multicast コマンドで、使用するグループ プレフィックスを示すルートマップ ポリシー名を指定できます。
ip pim rp-address コマンドは、次の機能を追加して拡張されました。
(注) |
Cisco NX-OS は RP を検索するには、最長一致プレフィックスを常に使用します。そのため、動作はルート マップまたはプレフィックス リストのグループ プレフィックスの位置にかかわらず同じです。 |
次の設定例は、Cisco NX-OS を使用して同じ出力を生成します(231.1.1.0/24 はシーケンス番号に関係なく常に拒否されます)。
ip prefix-list plist seq 10 deny 231.1.1.0/24 ip prefix-list plist seq 20 permit 231.1.0.0/16 ip prefix-list plist seq 10 permit 231.1.0.0/16 ip prefix-list plist seq 20 deny 231.1.1.0/24
Enterprise Services ライセンスがインストールされていること、および PIM がイネーブルになっていることを確認してください。
コマンドまたはアクション | 目的 | |
---|---|---|
ステップ 1 | configure terminal 例: switch# configure terminal switch(config)# |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 | ip pim rp-address rp-address [group-list ip-prefix | route-map policy-name] 例: switch(config)# ip pim rp-address 192.0.2.33 group-list 224.0.0.0/9 |
マルチキャスト グループ範囲に、PIM スタティック RP アドレスを設定します。 match ip multicast コマンドで、使用するグループ プレフィックスを示すルートマップ ポリシー名を指定できます。 モードは ASM です。 デフォルトのグループ範囲は ff00::0/8 です。 この例では、指定したグループ範囲に PIM ASM モードを設定しています。 |
ステップ 3 | show ip pim group-range [ip-prefix | vrf vrf-name] 例: switch(config)# show ip pim group-range |
(任意) BSR の受信/転送ステートなど、PIM RP 情報を表示します。 |
ステップ 4 | copy running-config startup-config 例: switch(config)# copy running-config startup-config |
(任意) 実行コンフィギュレーションを、スタートアップ コンフィギュレーションにコピーします。 |
BSR を設定するには、候補 BSR および候補 RP を選択します。
注意 |
同じネットワーク内では、Auto-RP プロトコルと BSR プロトコルを同時に設定できません。 |
候補 BSR の設定では、引数を指定できます(次の表を参照)。
ブートストラップ メッセージで使用する、BSR 送信元 IP アドレスを取得するためのインターフェイス タイプおよび番号。 |
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マスクを適用するために使用される上位桁の 1 の個数です。マスクでは、候補 RP のグループ アドレス範囲の論理積をとることにより、ハッシュ値を算出します。 マスクは、グループ範囲が等しい一連の RP に割り当てられる連続アドレスの個数を決定します。 この値の範囲は 0 ~ 32 であり、デフォルトは 30 です。 |
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現在の BSR に割り当てられたプライオリティ。 ソフトウェアにより、プライオリティが最も高い BSR が選定されます。BSR プライオリティが等しい場合は、IP アドレスが最上位の BSR が選定されます。 この値の範囲は 0(プライオリティが最小)~ 255 であり、デフォルト値は 64 です。 |
候補 RP の設定では、引数およびキーワードを指定できます(次の表を参照)。
ブートストラップ メッセージで使用する、BSR 送信元 IP アドレスを取得するためのインターフェイス タイプおよび番号。 |
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候補 RP メッセージの送信間隔(秒)。 この値の範囲は 1 ~ 65,535 であり、デフォルト値は 60 秒です。
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現在の RP に割り当てられたプライオリティ。 ソフトウェアにより、グループ範囲内でプライオリティが最も高い RP が選定されます。プライオリティが等しい場合は、IP アドレスが最上位の RP が選定されます。 (最も小さい数値が最も高いプライオリティになります)。この値の範囲は 0(最も高いプライオリティ)~ 255 で、デフォルトは 192 です。
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ヒント |
候補 BSR および候補 RP は、PIM ドメインのすべての箇所と適切に接続されている必要があります。 |
BSR および候補 RP には同じルータを指定できます。 多数のルータが設置されたドメインでは、複数の候補 BSR および候補 RP を選択することにより、BSR または RP に障害が発生した場合に、自動的に代替 BSR または代替 RP へとフェールオーバーすることができます。
Enterprise Services ライセンスがインストールされていること、および PIM がイネーブルになっていることを確認してください。
コマンドまたはアクション | 目的 | |||
---|---|---|---|---|
ステップ 1 | configure terminal 例: switch# configure terminal switch(config)# |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
||
ステップ 2 | ip pim bsr {forward [listen] | listen [forward]} 例: switch(config)# ip pim bsr listen forward |
リッスンと転送を設定します。 リモート PE 上の各 VRF で確実にこのコマンドを入力してください。 |
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ステップ 3 | ip pim bsr [bsr-candidate] interface [hash-len hash-length] [priority priority] 例: switch(config)# ip pim bsr-candidate ethernet 2/1 hash-len 24 |
候補ブートストラップ ルータ(BSP)を設定します。 ブートストラップ メッセージで使用される送信元 IP アドレスは、インターフェイスの IP アドレスです。 ハッシュ長は 0 ~ 32 であり、デフォルト値は 30 です。 プライオリティは 0 ~ 255 であり、デフォルト値は 64 です。 |
||
ステップ 4 | ip [bsr] rp-candidate interface group-list ip-prefix route-map policy-name priority priority interval interval 例: switch(config)# ip pim rp-candidate ethernet 2/1 group-list 239.0.0.0/24 |
(任意) BSR の候補 RP を設定します。 プライオリティは 0(プライオリティが最大)~ 65,535 であり、デフォルト値は 192 です。 インターバルは 1 ~ 65,535 秒であり、デフォルト値は 60 秒です。
この例では、ASM の候補 RP を設定しています。 |
||
ステップ 5 | show ip pim group-range [ip-prefix | vrf vrf-name] 例: switch(config)# show ip pim group-range |
(任意) PIM モードおよびグループ範囲を表示します。 |
||
ステップ 6 | copy running-config startup-config 例: switch(config)# copy running-config startup-config |
(任意) 実行コンフィギュレーションを、スタートアップ コンフィギュレーションにコピーします。 |
Auto-RP を設定するには、候補マッピング エージェントおよび候補 RP を選択します。 マッピング エージェントおよび候補 RP には同じルータを指定できます。
注意 |
同じネットワーク内では、Auto-RP プロトコルと BSR プロトコルを同時に設定できません。 |
Auto-RP マッピング エージェントの設定では、引数を指定できます(次の表を参照)。
ブートストラップ メッセージで使用する、Auto-RP マッピング エージェントの IP アドレスを取得するためのインターフェイス タイプおよび番号。 |
|
RP-Discovery メッセージが転送される最大ホップ数を表す存続可能時間(TTL)値。 この値の範囲は 1 ~ 255 であり、デフォルト値は 32 です。 |
複数の Auto-RP マッピング エージェントを設定した場合、1 つだけがドメインのマッピング エージェントとして選定されます。 選定されたマッピング エージェントは、すべての候補 RP メッセージを配信します。 すべてのマッピング エージェントが配信された候補 RP メッセージを受信し、受信した RP キャッシュを、RP-Discovery メッセージの一部としてアドバタイズします。
候補 RP の設定では、引数およびキーワードを指定できます(次の表を参照)。
ブートストラップ メッセージで使用する、候補 RP の IP アドレスを取得するためのインターフェイス タイプおよび番号。 |
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RP-Discovery メッセージが転送される最大ホップ数を表す存続可能時間(TTL)値。 この値の範囲は 1 ~ 255 であり、デフォルト値は 32 です。 |
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RP-Announce メッセージの送信間隔(秒)。 この値の範囲は 1 ~ 65,535 であり、デフォルト値は 60 です。
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ヒント |
マッピング エージェントおよび候補 RP は、PIM ドメインのすべての箇所と適切に接続されている必要があります。 |
Auto-RP マッピング エージェントおよび候補 RP を設定する手順は、次のとおりです。
Enterprise Services ライセンスがインストールされていること、および PIM がイネーブルになっていることを確認してください。
Enterprise Services ライセンスがインストールされていること、および PIM がイネーブルになっていることを確認してください。
コマンドまたはアクション | 目的 | |||
---|---|---|---|---|
ステップ 1 | configure terminal 例: switch# configure terminal switch(config)# |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
||
ステップ 2 | ip pim {send-rp-discovery | auto-rp mapping-agent} interface [scope ttl] 例: switch(config)# ip pim auto-rp mapping-agent ethernet 2/1 |
Auto-RP マッピング エージェントを設定します。 Auto-RP Discovery メッセージで使用される送信元 IP アドレスは、インターフェイスの IP アドレスです。 デフォルト スコープは 32 です。 | ||
ステップ 3 | ip pim {send-rp-announce | auto-rp rp-candidate} interface {group-list ip-prefix | route_map policy-name} [scope ttl] interval interval] 例: switch(config)# ip pim auto-rp rp-candidate ethernet 2/1 group-list 239.0.0.0/24 |
Auto-RP の候補 RP を設定します。 デフォルト スコープは 32 です。 デフォルト インターバルは 60 秒です。 デフォルトでは、ASM の候補 RP が作成されます。
この例では、ASM の候補 RP を設定しています。 |
||
ステップ 4 | show ip pim group-range [ip-prefix | vrf vrf-name] 例: switch(config)# show ip pim group-range |
(任意) PIM モードおよびグループ範囲を表示します。 |
||
ステップ 5 | copy running-config startup-config 例: switch(config)# copy running-config startup-config |
(任意) 実行コンフィギュレーションを、スタートアップ コンフィギュレーションにコピーします。 |
Enterprise Services ライセンスがインストールされていること、および PIM がイネーブルになっていることを確認してください。
コマンドまたはアクション | 目的 | |
---|---|---|
ステップ 1 | configure terminal 例: switch# configure terminal switch(config)# |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 | interface loopback number 例: switch(config)# interface loopback 0 |
インターフェイス ループバックを設定します。 この例では、インターフェイス ループバックを 0 に設定しています。 |
ステップ 3 | ip address ip-prefix 例: switch(config-if)# ip address 192.0.2.3/32 |
このインターフェイスの IP アドレスを設定します。 この例では、Anycast-RP の IP アドレスを設定しています。 |
ステップ 4 | ip pim sparse-mode 例: switch(config)# ip pim sparse-mode |
PIM をイネーブルにします。 |
ステップ 5 | ip pim anycast-rp anycast-rp-address anycast-rp-peer-address 例: switch(config)# ip pim anycast-rp 192.0.2.3 192.0.2.31 |
指定した Anycast-RP アドレスに対応する PIM Anycast-RP ピア アドレスを設定します。 各コマンドで同じ Anycast-RP アドレスを指定して実行すると、Anycast-RP セットが作成されます。 RP の IP アドレスは、同一セット内の RP との通信に使用されます。 |
ステップ 6 | RP セットに属する各 RP(ローカル ルータを含む)で、同じ Anycast-RP アドレスを使用してステップ 5 を繰り返します。 | — |
ステップ 7 | show ip pim group-range [ip-prefix | vrf vrf-name] 例: switch(config)# show ip pim group-range |
(任意) 指定した Anycast-RP アドレスに対応する PIM Anycast-RP ピア アドレスを設定します。 各コマンドで同じ Anycast-RP アドレスを指定して実行すると、Anycast-RP セットが作成されます。 RP の IP アドレスは、同一セット内の RP との通信に使用されます。 |
ステップ 8 | copy running-config startup-config 例: switch(config)# copy running-config startup-config |
(任意) 実行コンフィギュレーションを、スタートアップ コンフィギュレーションにコピーします。 |
共有ツリーを設定できるのは、Any Source Multicast(ASM)グループの最終ホップ ルータだけです。この場合、新たな受信者がアクティブ グループに加入した場合、このルータでは共有ツリーから SPT へのスイッチオーバーは実行されません。 match ip multicast コマンドで、共有ツリーを適用するグループ範囲を指定できます。 このオプションは、送信元ツリーに対する Join/Prune メッセージを受信した場合の、ルータの標準動作には影響を与えません。
デフォルトではこの機能がディセーブルになっているため、ソフトウェアは送信元ツリーへのスイッチオーバーを行います。
(注) |
ASM モードでは、最終ホップ ルータだけが共有ツリーから SPT に切り替わります。 |
Enterprise Services ライセンスがインストールされていること、および PIM がイネーブルになっていることを確認してください。
コマンドまたはアクション | 目的 | |
---|---|---|
ステップ 1 | configure terminal 例: switch# configure terminal switch(config)# |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 | ip pim use-shared-tree-only group-list policy-name 例: switch(config)# ip pim use-shared-tree-only group-list my_group_policy |
共有ツリーだけを構築します。共有ツリーから SPT へのスイッチオーバーは実行されません。 match ip multicast コマンドで、使用するグループを示すルートマップ ポリシー名を指定します。 デフォルトでは、送信元に対する (*, G) ステートのマルチキャスト パケットを受信すると、ソフトウェアは PIM (S, G) Join メッセージを送信元方向に発信します。 |
ステップ 3 | show ip pim group-range [ip-prefix | vrf vrf-name] 例: switch(config)# show ip pim group-range |
(任意) PIM モードおよびグループ範囲を表示します。 |
ステップ 4 | copy running-config startup-config 例: switch(config-if)# copy running-config startup-config |
(任意) 実行コンフィギュレーションを、スタートアップ コンフィギュレーションにコピーします。 |
ユニキャスト トラフィック パスを分岐させてマルチキャスト データを配信するには、マルチキャスト用 RPF ルートを定義します。 境界ルータにマルチキャスト用 RPF ルートを定義すると、外部ネットワークへの Reverse Path Forwarding(RPF)がイネーブルになります。
マルチキャスト ルートはトラフィック転送に直接使用されるわけではなく、RPF チェックのために使用されます。 マルチキャスト用 RPF ルートは再配布できません。
(注) |
IPv6 ではスタティック マルチキャスト ルートはサポートされていません。 |
Enterprise Services ライセンスがインストールされていること、および PIM がイネーブルになっていることを確認してください。
コマンドまたはアクション | 目的 | |
---|---|---|
ステップ 1 | configure terminal 例: switch# configure terminal switch(config)# |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 | ip mroute {ip-addr mask | ip-prefix} {next-hop | nh-prefix | interface} [route-preference] [vrf vrf-name] 例: switch(config)# ip mroute 192.0.2.33/1 224.0.0.0/1 |
RPF 計算で使用するマルチキャスト用 RPF ルートを設定します。 ルート プリファレンスは 1 ~ 255 です。 デフォルト プリファレンスは 1 です。 |
ステップ 3 | show ip static-route [multicast] [vrf vrf-name] 例: switch(config)# show ip static-route multicast |
(任意) 設定されているスタティック ルートを表示します。 |
ステップ 4 | copy running-config startup-config |
(任意) 実行コンフィギュレーションを、スタートアップ コンフィギュレーションにコピーします。 |
デフォルトでは、使用可能な複数の ECMP パスがある場合、マルチキャストの RPF インターフェイスが自動的に選択されます。 自動選択をディセーブルにすると、マルチキャストに単一の RPF インターフェイスを指定することができます。
コマンドまたはアクション | 目的 | |
---|---|---|
ステップ 1 | configure terminal 例: switch# configure terminal switch(config)# |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 | ip multicast multipath {none | s-g-hash next-hop-based} 例: switch(config)# ip multicast multipath none |
マルチキャスト マルチパスをディセーブルにするか、デフォルトの (S/RP G) ベースのハッシュの代わりに (S, G, Nexthop) に基づいてハッシュを開始します。 |
ステップ 3 | clear ip mroute * 例: switch(config)# clear ip mroute * |
マルチパス ルートをクリアし、マルチキャスト マルチパス抑制をアクティブにします。 |
ルート マップは、一部の RP 設定のミスや悪意のある攻撃に対する保護機能を提供します。
ルート マップを設定すると、ネットワーク全体について RP 情報の配信を制御できます。 各クライアント ルータで発信元の BSR またはマッピング エージェントを指定したり、各 BSR およびマッピング エージェントで、アドバタイズされる(発信元の)候補 RP のリストを指定したりできるため、目的の情報だけが配信されるようになります。
Enterprise Services ライセンスがインストールされていること、および PIM がイネーブルになっていることを確認してください。
コマンドまたはアクション | 目的 | |||
---|---|---|---|---|
ステップ 1 | configure terminal 例: switch# configure terminal switch(config)# |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
||
ステップ 2 | route-map map-name [permit | deny] [sequence-number] 例: switch(config)# route-map ASM_only permit 10 switch(config-route-map)# |
ルートマップ コンフィギュレーション モードを開始します。 |
||
ステップ 3 | match ip multicast {rp ip-address [rp-type rp-type]} {{group-range {gadrr_start to gadrr_end} | {group ip-prefix}} {source source-ip-address} 例: switch(config-route-map)# match ip multicast group 224.0.0.0/4 rp 0.0.0.0/0 rp-type ASM |
指定したグループ、RP、および RP タイプを関連付けます。 ユーザは RP のタイプ(ASM)を指定できます。 例で示すとおり、このコンフィギュレーション方式では、グループおよび RP を指定する必要があります。
|
||
ステップ 4 | show route-map 例: switch(config-route-map)# show route-map |
(任意) 設定されたルート マップを表示します。 |
||
ステップ 5 | copy running-config startup-config 例: switch(config-route-map)# copy running-config startup-config |
(任意) 実行コンフィギュレーションを、スタートアップ コンフィギュレーションにコピーします。 |
(注) |
rp-candidate-policy でのプレフィックスの照合では、プレフィックスが c-rp によるアドバタイズの内容と比較して完全に一致する必要があります。 部分一致は許容されません。 |
次の表に、PIM でのメッセージ フィルタリングの設定方法を示します。
ルートマップ ポリシーに基づく、PIM Register メッセージのフィルタリングをイネーブルにします。2 match ip multicast コマンドで、グループ アドレスまたはグループと送信元アドレスを指定できます。 このポリシーは、RP として動作するルータに適用されます。 デフォルトではこの機能がディセーブルになっているため、PIM Register メッセージのフィルタリングは行われません。 |
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ルートマップ ポリシーに基づいてルータが BSR 候補 RP メッセージをフィルタリングできるようにします。match ipコマンドで、RP、グループ アドレスを指定できます。 このコマンドは、BSR の選定対象のルータで使用できます。 デフォルトでは、BSR メッセージはフィルタリングされません。 |
|
ルートマップ ポリシーに基づく、BSR クライアント ルータによる BSR メッセージのフィルタリングをイネーブルにします。match ip コマンドで、BSR 送信元アドレスを指定できます。 このコマンドは、BSR メッセージを受信するクライアント ルータで使用できます。 デフォルトでは、BSR メッセージはフィルタリングされません。 |
|
ルートマップ ポリシーに基づく、Auto-RP マッピング エージェントによる Auto-RP Announce メッセージのフィルタリングをイネーブルにします。 match ip multicast コマンドで、RP、グループ アドレスを指定できます。 このコマンドは、マッピング エージェントで使用できます。 デフォルトでは、Auto-RP メッセージはフィルタリングされません。 |
|
ルートマップ ポリシーに基づく、クライアント ルータによる Auto-RP Discovery メッセージのフィルタリングをイネーブルにします。 match ip multicast コマンドで、マッピング エージェント送信元アドレスを指定できます。 このコマンドは、Discovery メッセージを受信するクライアント ルータで使用できます。 デフォルトでは、Auto-RP メッセージはフィルタリングされません。 |
|
ルートマップ ポリシーに基づく、Join/Prune メッセージのフィルタリングをイネーブルにします。match ipコマンドで、グループ、グループと送信元、またはグループと RP アドレスを指定できます。 デフォルトでは、Join/Prune メッセージはフィルタリングされません。 |
次のコマンドでは、ルート マップをフィルタリング ポリシーとして使用できます(各ステートメントについて permit または deny のいずれか)。
次のコマンドでは、ルート マップ アクション(permit または deny)が無視された場合に、ルート マップをコンテナとして使用できます。
Enterprise Services ライセンスがインストールされていること、および PIM がイネーブルになっていることを確認してください。
コマンドまたはアクション | 目的 | |
---|---|---|
ステップ 1 | configure terminal 例: switch# configure terminal switch(config)# |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 | ip pim log-neighbor-changes 例: switch(config)# ip pim log-neighbor-changes |
(任意) ネイバーのステート変更を通知する Syslog メッセージをイネーブルにします。 デフォルトではディセーブルになっています。 |
ステップ 3 | ip pim register-policy policy-name 例: switch(config)# ip pim register-policy my_register_policy |
(任意) ルートマップ ポリシーに基づく、PIM Register メッセージのフィルタリングをイネーブルにします。 match ip multicast コマンドで、グループ アドレスまたはグループと送信元アドレスを指定できます。 |
ステップ 4 | ip pim bsr rp-candidate-policy policy-name 例: switch(config)# ip pim bsr rp-candidate-policy my_bsr_rp_candidate_policy |
(任意) ルートマップ ポリシーに基づいてルータが BSR 候補 RP メッセージをフィルタリングできるようにします。match ip multicast コマンドで、RP、グループ アドレスを指定できます。 このコマンドは、BSR の選定対象のルータで使用できます。 デフォルトでは、BSR メッセージはフィルタリングされません。 |
ステップ 5 | ip pim bsr bsr-policy policy-name 例: switch(config)# ip pim bsr bsr-policy my_bsr_policy |
(任意) ルートマップ ポリシーに基づく、BSR クライアント ルータによる BSR メッセージのフィルタリングをイネーブルにします。match ip multicast コマンドで、BSR 送信元アドレスを指定できます。 このコマンドは、BSR メッセージを受信するクライアント ルータで使用できます。 デフォルトでは、BSR メッセージはフィルタリングされません。 |
ステップ 6 | ip pim auto-rp rp-candidate-policy policy-name 例: switch(config)# ip pim auto-rp rp-candidate-policy my_auto_rp_candidate_policy |
(任意) ルートマップ ポリシーに基づく、Auto-RP マッピング エージェントによる Auto-RP Announce メッセージのフィルタリングをイネーブルにします。match ip multicast コマンドで、RP、グループ アドレスを指定できます。 このコマンドは、マッピング エージェントで使用できます。 デフォルトでは、Auto-RP メッセージはフィルタリングされません。 |
ステップ 7 | ip pim auto-rp mapping-agent-policy policy-name 例: switch(config)# ip pim auto-rp mapping-agent-policy my_auto_rp_mapping_policy |
(任意) ルートマップ ポリシーに基づく、クライアント ルータによる Auto-RP Discovery メッセージのフィルタリングをイネーブルにします。match ip multicast コマンドで、マッピング エージェント送信元アドレスを指定できます。 このコマンドは、Discovery メッセージを受信するクライアント ルータで使用できます。 デフォルトでは、Auto-RP メッセージはフィルタリングされません。 |
ステップ 8 | interface interface 例: switch(config)# interface ethernet 2/1 switch(config-if)# |
指定したインターフェイスでインターフェイス モードを開始します。 |
ステップ 9 | ip pim jp-policy policy-name [in | out] 例: switch(config-if)# ip pim jp-policy my_jp_policy |
(任意) ルートマップ ポリシーに基づく、Join/Prune メッセージのフィルタリングをイネーブルにします。match ip multicast コマンドで、グループ、グループと送信元、またはグループと RP アドレスを指定できます。 デフォルトでは、Join/Prune メッセージはフィルタリングされません。 |
ステップ 10 | show run pim 例: switch(config-if)# show run pim |
(任意) PIM コンフィギュレーション コマンドを表示します。 |
ステップ 11 | copy running-config startup-config 例: switch(config-if)# copy running-config startup-config |
(任意) 実行コンフィギュレーションを、スタートアップ コンフィギュレーションにコピーします。 |
PIM プロセスを再起動し、オプションとして、すべてのルートをフラッシュすることができます。 デフォルトでは、ルートはフラッシュされません。
フラッシュされたルートは、Multicast Routing Information Base(MRIB)および Multicast Forwarding Information Base(MFIB)から削除されます。
Enterprise Services ライセンスがインストールされていること、および PIM がイネーブルになっていることを確認してください。
コマンドまたはアクション | 目的 | |
---|---|---|
ステップ 1 | restart pim 例: switch# restart pim |
PIM プロセスを再起動します。 |
ステップ 2 | configure terminal 例: switch# configure terminal switch(config)# |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 3 | ip pim flush-routes 例: switch(config)# ip pim flush-routes |
PIM プロセスの再起動時に、ルートを削除します。 デフォルトでは、ルートはフラッシュされません。 |
ステップ 4 | show running-configuration pim 例: switch(config)# show running-configuration pim |
(任意) flush-routes コマンドを含む、PIM 実行コンフィギュレーション情報を示します。 |
ステップ 5 | copy running-config startup-config 例: switch(config)# copy running-config startup-config |
(任意) 実行コンフィギュレーションを、スタートアップ コンフィギュレーションにコピーします。 |
(注) |
VRF またはインターフェイスを使用して PIM の双方向フォワーディング検出(BFD)を設定できます。 |
Enterprise Services ライセンスがインストールされていること、PIM がイネーブルになっていること、および BFD がイネーブルになっていることを確認してください。
コマンドまたはアクション | 目的 | |||
---|---|---|---|---|
ステップ 1 |
configure terminal 例: switch# configure terminal switch(config)# |
|||
ステップ 2 |
vrf context vrf-name 例: switch# vrf context test switch(config-vrf)# |
|||
ステップ 3 | ip pim bfd 例: switch(config-vrf)# ip pim bfd |
|
Enterprise Services ライセンスがインストールされていること、PIM がイネーブルになっていること、および BFD がイネーブルになっていることを確認してください。
コマンドまたはアクション | 目的 | |
---|---|---|
ステップ 1 |
configure terminal 例: switch# configure terminal switch(config)# |
|
ステップ 2 | interface interface-type 例: switch(config)# interface ethernet 7/40 switch(config-if)# |
インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 3 | ip pim bfd instance 例: switch(config-if)# ip pim bfd instance |
指定したインターフェイスの BFD をイネーブルにします。 VRF の BFD をイネーブルにするかどうかに関係なく、PIM インターフェイスの BFD をイネーブルまたはディセーブルにすることができます。 |
ステップ 4 | show running-configuration pim 例: switch(config-if)# show running-configuration pim |
(任意) PIM 実行コンフィギュレーション情報を表示します。 |
ステップ 5 | copy running-config startup-config 例: switch(config-if)# copy running-config startup-config |
(任意) 実行コンフィギュレーションを、スタートアップ コンフィギュレーションにコピーします。 |
PIM の設定情報を表示するには、次のいずれかの作業を行います。
コマンド |
|
---|---|
学習済みまたは設定済みのグループ範囲およびモードを表示します。 同様の情報については、 show ip pim rp コマンドを参照してください。 |
|
show ip pim route [source group | group [source]][vrf vrf-name] |
各マルチキャスト ルートの情報を表示します。指定した (S, G) に対して、PIM Join メッセージを受信したインターフェイスなどを表示できます。 |
ソフトウェアの既知の Rendezvous Point(RP; ランデブー ポイント)およびその学習方法と、それらのグループ範囲を表示します。 同様の情報については、 show ip pim group-range コマンドを参照してください。 |
|
ブートストラップ ルータ(BSP)RP ハッシュ情報を表示します。 RP ハッシュの詳細については、RFC 5059 を参照してください。 |
|
これらのコマンドを使用すると、PIM の統計情報とメモリ使用状況を表示できます。
コマンド |
|
---|---|
これらのコマンドを使用すると、PIM 統計情報をクリアできます。
コマンド |
|
---|---|
BSR メカニズムを使用して ASM モードで PIM を設定するには、PIM ドメイン内の各ルータで、次の手順を実行します。
switch# configure terminal switch(config)# interface ethernet 2/1 switch(config-if)# ip pim sparse-mode
switch# configure terminal switch(config)# ip pim bsr forward listen
switch# configure terminal switch(config)# ip pim bsr-candidate ethernet 2/1 hash-len 30
switch# configure terminal switch(config)# ip pim rp-candidate ethernet 2/1 group-list 239.0.0.0/24
switch# configure terminal switch(config)# ip pim log-neighbor-changes
次に、BSR メカニズムを使用して PIM ASM モードを設定し、同一のルータに BSR と RP を設定する場合の例を示します。
configure terminal interface ethernet 2/1 ip pim sparse-mode exit ip pim bsr forward listen ip pim bsr-candidate ethernet 2/1 hash-len 30 ip pim rp-candidate ethernet 2/1 group-list 239.0.0.0/24 ip pim log-neighbor-changes
PIM Anycast-RP 方式を使用して ASM モードを設定するには、PIM ドメイン内の各ルータで、次の手順を実行します。
switch# configure terminal switch(config)# interface ethernet 2/1 switch(config-if)# ip pim sparse-mode
switch# configure terminal switch(config)# interface loopback 0 switch(config-if)# ip address 192.0.2.3/32
switch# configure terminal switch(config)# interface loopback 1 switch(config-if)# ip address 192.0.2.31/32
switch# configure terminal switch(config)# ip pim anycast-rp 192.0.2.3 193.0.2.31 switch(config)# ip pim anycast-rp 192.0.2.3 193.0.2.32
switch# configure terminal switch(config)# ip pim log-neighbor-changes
次に、2 つの Anycast-RP を使用し、PIM ASM モードを設定する場合の例を示します。
configure terminal interface ethernet 2/1 ip pim sparse-mode exit interface loopback 0 ip address 192.0.2.3/32 exit ip pim anycast-rp 192.0.2.3 192.0.2.31 ip pim anycast-rp 192.0.2.3 192.0.2.32 ip pim log-neighbor-changes
ip prefix-list plist11 seq 10 deny 231.129.128.0/17 ip prefix-list plist11 seq 20 deny 231.129.0.0/16 ip prefix-list plist11 seq 30 deny 231.128.0.0/9 ip prefix-list plist11 seq 40 permit 231.0.0.0/8 ip prefix-list plist22 seq 10 deny 231.129.128.0/17 ip prefix-list plist22 seq 20 deny 231.129.0.0/16 ip prefix-list plist22 seq 30 permit 231.128.0.0/9 ip prefix-list plist22 seq 40 deny 231.0.0.0/8 ip prefix-list plist33 seq 10 deny 231.129.128.0/17 ip prefix-list plist33 seq 20 permit 231.129.0.0/16 ip prefix-list plist33 seq 30 deny 231.128.0.0/9 ip prefix-list plist33 seq 40 deny 231.0.0.0/8 ip pim rp-address 172.21.0.11 prefix-list plist11 ip pim rp-address 172.21.0.22 prefix-list plist22 ip pim rp-address 172.21.0.33 prefix-list plist33 route-map rmap11 deny 10 match ip multicast group 231.129.128.0/17 route-map rmap11 deny 20 match ip multicast group 231.129.0.0/16 route-map rmap11 deny 30 match ip multicast group 231.128.0.0/9 route-map rmap11 permit 40 match ip multicast group 231.0.0.0/8 route-map rmap22 deny 10 match ip multicast group 231.129.128.0/17 route-map rmap22 deny 20 match ip multicast group 231.129.0.0/16 route-map rmap22 permit 30 match ip multicast group 231.128.0.0/9 route-map rmap22 deny 40 match ip multicast group 231.0.0.0/8 route-map rmap33 deny 10 match ip multicast group 231.129.128.0/17 route-map rmap33 permit 20 match ip multicast group 231.129.0.0/16 route-map rmap33 deny 30 match ip multicast group 231.128.0.0/9 route-map rmap33 deny 40 match ip multicast group 231.0.0.0/8 ip pim rp-address 172.21.0.11 route-map rmap11 ip pim rp-address 172.21.0.22 route-map rmap22 ip pim rp-address 172.21.0.33 route-map rmap33
dc3rtg-d2(config-if)# show ip pim rp PIM RP Status Information for VRF "default" BSR disabled Auto-RP disabled BSR RP Candidate policy: None BSR RP policy: None Auto-RP Announce policy: None Auto-RP Discovery policy: None RP: 172.21.0.11, (0), uptime: 00:12:36, expires: never, priority: 0, RP-source: (local), group-map: rmap11, group ranges: 231.0.0.0/8 231.128.0.0/9 (deny) 231.129.0.0/16 (deny) 231.129.128.0/17 (deny) RP: 172.21.0.22, (0), uptime: 00:12:36, expires: never, priority: 0, RP-source: (local), group-map: rmap22, group ranges: 231.0.0.0/8 (deny) 231.128.0.0/9 231.129.0.0/16 (deny) 231.129.128.0/17 (deny) RP: 172.21.0.33, (0), uptime: 00:12:36, expires: never, priority: 0, RP-source: (local), group-map: rmap33, group ranges: 231.0.0.0/8 (deny) 231.128.0.0/9 (deny) 231.129.0.0/16 231.129.128.0/17 (deny) dc3rtg-d2(config-if)# show ip mroute IP Multicast Routing Table for VRF "default" (*, 231.1.1.1/32), uptime: 00:07:20, igmp pim ip Incoming interface: Ethernet2/1, RPF nbr: 10.165.20.1 Outgoing interface list: (count: 1) loopback1, uptime: 00:07:20, igmp (*, 231.128.1.1/32), uptime: 00:14:27, igmp pim ip Incoming interface: Ethernet2/1, RPF nbr: 10.165.20.1 Outgoing interface list: (count: 1) loopback1, uptime: 00:14:27, igmp (*, 231.129.1.1/32), uptime: 00:14:25, igmp pim ip Incoming interface: Ethernet2/1, RPF nbr: 10.165.20.1 Outgoing interface list: (count: 1) loopback1, uptime: 00:14:25, igmp (*, 231.129.128.1/32), uptime: 00:14:26, igmp pim ip Incoming interface: Null, RPF nbr: 10.0.0.1 Outgoing interface list: (count: 1) loopback1, uptime: 00:14:26, igmp (*, 232.0.0.0/8), uptime: 1d20h, pim ip Incoming interface: Null, RPF nbr: 10.0.0.1 Outgoing interface list: (count: 0) dc3rtg-d2(config-if)# show ip pim group-range PIM Group-Range Configuration for VRF "default" Group-range Mode RP-address Shared-tree-only range 231.0.0.0/8 ASM 172.21.0.11 - 231.128.0.0/9 ASM 172.21.0.22 - 231.129.0.0/16 ASM 172.21.0.33 - 231.129.128.0/17 Unknown - -
『Cisco Nexus 9000 Series NX-OS Unicast Routing Configuration Guide』 |
PIM に関連した MIB |
サポートされている MIB を検索およびダウンロードするには、次の URL にアクセスしてください。 ftp://ftp.cisco.com/pub/mibs/supportlists/nexus9000/Nexus9000MIBSupportList.html |