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目次
この章では、IPv4 ネットワークおよび IPv6 ネットワークの Cisco NX-OS デバイスに Protocol Independent Multicast(PIM)および PIM6 機能を設定する方法を説明します。
(注) |
Cisco NX-OS Release 5.0(2a) 以降では、双方向フォワーディング検出(BFD)が PIM をサポートします。 『Cisco Nexus 7000 Series NX-OS Interfaces Configuration Guide』を参照してください。 |
マルチキャスト対応ルータ間で使用される PIM は、マルチキャスト配信ツリーを構築して、ルーティング ドメイン内にグループ メンバーシップをアドバタイズします。 PIM は、複数の送信元からのパケットが転送される共有配信ツリーと、単一の送信元からのパケットが転送される送信元配信ツリーを構築します。 マルチキャストの詳細については、 「マルチキャストに関する情報」を参照してください。
Cisco NX-OS は、IPv4 ネットワーク(PIM)および IPv6 ネットワーク(PIM6)で、PIM スパース モードをサポートしています PIM スパース モードでは、ネットワーク上の要求元だけにマルチキャスト トラフィックが伝送されます。 PIM と PIM6 は、ルータ上で同時に実行するように設定できます。 PIM および PIM6 グローバル パラメータを使用すると、Rendezvous Point(RP; ランデブー ポイント)、メッセージ パケット フィルタリング、および統計情報を設定できます。 PIM および PIM6 インターフェイス パラメータを使用すると、マルチキャスト機能のイネーブル化、PIM の境界の識別、PIM hello メッセージ インターバルの設定、および Designated Router(DR; 指定ルータ)のプライオリティ設定を実行できます。 詳細については、 「PIM または PIM6 スパース モードの設定」を参照してください。
(注) |
Cisco NX-OS は PIM デンス モードをサポートしていません。 |
Cisco NX-OS でマルチキャスト機能をイネーブルにするには、各ルータで PIM または PIM6 機能をイネーブルにしてから、マルチキャストに参加する各インターフェイスで、PIM または PIM6 スパース モードをイネーブルにする必要があります。 IPv4 ネットワークの場合は PIM を、IPv6 ネットワークの場合は PIM6 を設定できます。 IPv4 ネットワーク上のルータで IGMP がイネーブルになっていない場合は、PIM によって自動的にイネーブルにされます。 IPv6 ネットワークでは、デフォルトで Multicast Listener Discovery(MLD)がイネーブルになります。 IGMP および MLD の設定方法については、 「IGMP の設定」および 「MLD の設定」を参照してください。
(注) |
Nexus 7000 シリーズ デバイス用の Cisco NX-OS Release 5.2(1) 以降では、PIMv4 を設定し、発信インターフェイス(OIFs)を含む総称ルーティング カプセル化(GRE)トンネルを通して実行できます。 |
PIM および PIM6 グローバル コンフィギュレーション パラメータを使用すると、マルチキャスト グループ アドレスの範囲を設定して、次に示す 3 つのツリー配信モードで利用できます。
3 つのモードを組み合わせて、さまざまな範囲のグループ アドレスに対応することができます。 詳細については、 「PIM および PIM6 の設定」を参照してください。
ASM および Bidir モードで使用される PIM スパース モードと共有配信ツリーの詳細については、 RFC 4601 を参照してください。
PIM SSM モードの詳細については、 RFC 3569 を参照してください。
PIM Bidir モードの詳細については、 draft-ietf-pim-bidir-09.txt を参照してください。
ルータがマルチキャスト アドレス 224.0.0.13 に PIM hello メッセージを送信して、PIM 隣接ルータとの隣接関係を確立すると、PIM プロセスが開始されます。 hello メッセージは 30 秒間隔で定期的に送信されます。 PIM ソフトウェアはすべてのネイバーからの応答を確認すると、各 LAN セグメント内でプライオリティが最大のルータを指定ルータ(DR)として選択します。 DR プライオリティは、PIM hello メッセージの DR プライオリティ値に基づいて決まります。 全ルータの DR プライオリティ値が不明、またはプライオリティが等しい場合は、IP アドレスが最上位のルータが DR として選定されます。
hello メッセージには保持時間の値も含まれています。通常、この値は hello インターバルの 3.5 倍です。 ネイバーから後続の hello メッセージがないまま保持時間を経過すると、デバイスはそのリンクで PIM エラーを検出します。
PIM ソフトウェアで、PIM ネイバーとの PIM hello メッセージの認証に MD5 ハッシュ値を使用するよう設定すると、セキュリティを高めることができます。
hello メッセージ認証の設定方法については、 「PIM または PIM6 スパース モードの設定」を参照してください。
受信者から送信された、新しいグループまたは送信元に対する IGMP メンバーシップ レポート メッセージを受信すると、DR は、インターフェイスからランデブー ポイント方向(ASM または Bidir モード)または送信元方向(SSM モード)に PIM Join メッセージを送信して、受信者と送信元を接続するツリーを作成します。ランデブー ポイント(RP)は共有ツリーのルートであり、ASM モードまたは Bidir モードで、PIM ドメイン内のすべての送信元およびホストによって使用されます。 SSM では RP を使用せず、送信元と受信者間の最小コスト パスである Shortest Path Tree(SPT; 最短パス ツリー)が構築されます。
DR はグループまたは送信元から最後のホストが脱退したことを認識すると、PIM Prune メッセージを送信して、配信ツリーから該当するパスを削除します。
各ルータは、マルチキャスト配信ツリーの上流方向のホップに Join または Prune アクションを次々と転送し、パスを作成(Join)または削除(Prune)します。
(注) |
このマニュアル内の「PIM Join メッセージ」および「PIM Prune メッセージ」という用語は、PIM Join/Prune メッセージに関して、Join または Prune アクションのうち実行されるアクションをわかりやすく示すために使用しています。 |
Join/Prune メッセージは、ソフトウェアからできるだけ短時間で送信されます。 Join/Prune メッセージをフィルタリングするには、ルーティング ポリシーを定義します。 Join/Prune メッセージのポリシーの設定方法については、 「PIM または PIM6 スパース モードの設定」を参照してください。
PIM では、3.5 分の間隔でマルチキャスト エントリをリフレッシュする必要があります。 ステートをリフレッシュすると、トラフィックがアクティブなリスナーだけに配信されるため、ルータで不要なリソースが使用されなくなります。
PIM ステートを維持するために、最終ホップである DR は、Join/Prune メッセージを 1 分に 1 回送信します。 次に、(*, G) ステートおよび (S, G) ステートの構築例を示します。
ステートがリフレッシュされていない場合、PIM ソフトウェアは、上流ルータのマルチキャスト発信インターフェイス リストから転送パスを削除し、配信ツリーを再構築します。
Rendezvous Point(RP; ランデブー ポイント)は、マルチキャスト ネットワーク ドメイン内にあるユーザが指定したルータで、マルチキャスト共有ツリーの共有ルートとして動作します。 必要に応じて複数の RP を設定し、さまざまなグループ範囲をカバーすることができます。
マルチキャスト グループ範囲の RP を静的に設定できます。 この場合、ドメイン内のすべてのルータに RP のアドレスを設定する必要があります。
Bootstrap Router(BSR; ブートストラップ ルータ)を使用すると、PIM ドメイン内のすべてのルータで、BSR と同じ RP キャッシュが保持されるようになります。 BSR では、BSR 候補 RP から RP セットを選択するよう設定できます。 BSR は、ドメイン内のすべてのルータに RP セットをブロードキャストする役割を果たします。 ドメイン内の RP を管理するには、1 つまたは複数の候補 BSR を選択します。 候補 BSR の 1 つが、ドメインの BSR として選定されます。
注意 |
同じネットワーク内では、Auto-RP プロトコルと BSR プロトコルを同時に設定できません。 |
次の図に、BSR メカニズムを示します。 ルータ A(ソフトウェアによって選定された BSR)は、すべての有効なインターフェイスから BSR メッセージを送信しています(図の実線部分)。 このメッセージには RP セットが含まれており、ネットワーク内のすべてのルータに次々とフラッディングされます。 ルータ B および C は候補 RP であり、選定された BSR に候補 RP アドバタイズメントを直接送信しています(図の破線部分)。
選定された BSR は、ドメイン内のすべての候補 RP から候補 RP メッセージを受信します。 BSR から送信されるブートストラップ メッセージには、すべての候補 RP に関する情報が格納されています。 各ルータでは共通のアルゴリズムを使用することにより、各マルチキャスト グループに対応する同一の RP アドレスが選択されます。
RP 選択プロセスの実行中、ソフトウェアは最もプライオリティが高い RP アドレスを特定します。 2 つ以上の RP アドレスのプライオリティが等しい場合は、選択プロセスで RP ハッシュを使用することもできます。 1 つのグループに割り当てられる RP アドレスは 1 つだけです。
デフォルトでは、ルータは BSR メッセージの受信や転送を行いません。 BSR メカニズムによって、PIM ドメイン内のすべてのルータに対して、マルチキャスト グループ範囲に割り当てられた RP セットが動的に通知されるようにするには、BSR リスニング機能および転送機能をイネーブルにする必要があります。
ブートストラップ ルータの詳細については、 RFC 5059 を参照してください。
(注) |
BSR メカニズムは、サードパーティ製ルータで使用可能な、ベンダー共通の RP 定義方式です。 |
Auto-RP は、インターネット標準であるブートストラップ ルータ メカニズムの前身となったシスコのプロトコルです。 Auto-RP を設定するには、候補マッピング エージェントおよび候補 RP を選択します。 候補 RP は、サポート対象グループ範囲を含んだ RP-Announce メッセージを Cisco RP-Announce マルチキャスト グループ 224.0.1.39 に送信します。 Auto-RP マッピング エージェントは候補 RP からの RP-Announce メッセージを受信して、グループと RP 間のマッピング テーブルを形成します。 マッピング エージェントは、このグループと RP 間のマッピング テーブルを RP-Discovery メッセージに格納して、Cisco RP-Discovery マルチキャスト グループ 224.0.1.40 にマルチキャストします。
注意 |
同じネットワーク内では、Auto-RP プロトコルと BSR プロトコルを同時に設定できません。 |
次の図に、Auto-RP メカニズムを示します。 RP マッピング エージェントは、受信した RP 情報を、定期的に Cisco RP-Discovery グループ 224.0.1.40 にマルチキャストします(図の実線部分)。
デフォルトでは、ルータは Auto-RP メッセージの受信や転送を行いません。 Auto-RP メカニズムによって、PIM ドメイン内のルータに対して、グループと RP 間のマッピング情報が動的に通知されるようにするには、Auto-RP リスニング機能および転送機能をイネーブルにする必要があります。
(注) |
この項では、BSR ブートストラップ Auto-RP マッピング エージェントの選定プロセスについて説明します。
N7K-1 の設定: interface loopback0 ip address 192.168.1.1/32 ip pim sparse-mode ip pim bsr bsr-candidate loopback0 priority 128 ip pim bsr forward listen |
N7K-2 の設定: interface loopback0 ip address 192.168.2.1/32 ip pim sparse-mode ip pim bsr bsr-candidate loopback0 ip pim bsr forward listen |
N7K-1 の確認: show ip pim rp PIM RP Status Information for VRF "default" BSR: 192.168.1.1*, next Bootstrap message in: 00:00:12, priority: 128, hash-length: 30 |
N7K-2 の確認: show ip pim rp PIM RP Status Information for VRF "default" BSR: 192.168.1.1, uptime: 00:04:27, expires: 00:02:00, priority: 128, hash-length: 30 |
N7K-1 の設定: interface loopback0 ip address 192.168.1.1/32 ip pim sparse-mode ip pim auto-rp mapping-agent loopback0 ip pim auto-rp forward listen |
N7K-2 の設定: interface loopback0 ip address 192.168.2.1/32 ip pim sparse-mode ip pim auto-rp mapping-agent loopback0 ip pim auto-rp forward listen |
N7K-1 の確認: show ip pim rp PIM RP Status Information for VRF "default" BSR disabled Auto-RP RPA: 192.168.2.1, next Discovery message in: 00:00:52 |
N7K-2 の確認: show ip pim rp PIM RP Status Information for VRF "default" BSR disabled Auto-RP RPA: 192.168.2.1*, next Discovery message in: 00:00:47 |
この表は、ネットワーク内で BSR、Auto-RP、またはスタティック RP 設定を使用して複数の RP が設定されている場合に、マルチキャスト グループの RP の選択に使用されるプロセスを示しています。
(注) |
BSR-RP 対 Auto-RP は、同じネットワーク内で同時に実行しないことが推奨されるため、この表には示していません。 |
N7K-1 の設定: interface loopback0 ip address 192.168.1.1/32 ip pim sparse-mode ip pim bsr bsr-candidate loopback0 ip pim bsr rp-candidate loopback0 group-list 224.1.1.0/24 ip pim bsr forward listen |
N7K-2 の設定: interface loopback0 ip address 192.168.2.1/32 ip pim sparse-mode ip pim bsr bsr-candidate loopback0 ip pim bsr rp-candidate loopback0 group-list 224.0.0.0/4 ip pim bsr forward listen |
N7K-1 の確認: show ip pim group 224.1.1.0 PIM Group-Range Configuration for VRF "default" Group-range Mode RP-address Shared-tree-only range 224.1.1.0/24 ASM 192.168.1.1 - show ip pim group 224.3.0.0 PIM Group-Range Configuration for VRF "default" Group-range Mode RP-address Shared-tree-only range 224.0.0.0/4 ASM 192.168.2.1 - |
N7K-2 の確認: show ip pim group 224.1.1.0 PIM Group-Range Configuration for VRF "default" Group-range Mode RP-address Shared-tree-only range 224.1.1.0/24 ASM 192.168.1.1 - show ip pim group 224.3.0.0 PIM Group-Range Configuration for VRF "default" Group-range Mode RP-address Shared-tree-only range 224.0.0.0/4 ASM 192.168.2.1 |
Auto-RP 候補の選定は、BSR RP 候補の選定プロセスと似ていますが、プライオリティはサポートされていません( 「PIM BSR RP 候補対 BSR RP 候補の選定プロセス」を参照)。 Auto-RP にプライオリティを設定することはできません。デフォルト値は 0 です。
Auto-RP 候補対スタティック RP の選定には、BSR RP 候補対スタティック RP の選定プロセスと同じルールが使用されます( 「PIM BSR RP 候補対 スタティック RP の選定プロセス」を参照)。
Anycast-RP の実装方式には、Multicast Source Discovery Protocol(MSDP)を使用する場合と、RFC 4610(『Anycast-RP Using Protocol Independent Multicast (PIM)』)に基づく場合の 2 種類があります。 ここでは、PIM Anycast-RP の設定方法について説明します。
PIM Anycast-RP を使用すると、Anycast-RP セットというルータ グループを、複数のルータに設定された単一の RP アドレスに割り当てることができます。 Anycast-RP セットとは、Anycast-RP として設定された一連のルータを表します。 各マルチキャスト グループで複数の RP をサポートし、セット内のすべての RP に負荷を分散させることができるのは、この RP 方式だけです。 Anycast-RP はすべてのマルチキャスト グループをサポートします。
ユニキャスト ルーティング プロトコルの機能に基づいて、PIM Register メッセージが最も近い RP に送信され、PIM Join/Prune メッセージが最も近い RP の方向に送信されます。 いずれかの RP がダウンすると、これらのメッセージは、ユニキャスト ルーティングを使用して次に最も近い RP の方向へと送信されます。
PIM は、PIM Anycast RP に使用されるループバック インターフェイス上に設定する必要があります。
PIM Register メッセージは、マルチキャスト送信元に直接接続された Designated Router(DR; 指定ルータ)から RP にユニキャストされます。 PIM Register メッセージには次の機能があります。
DR は RP から Register-Stop メッセージを受信するまで、PIM Register メッセージを RP 宛に送信し続けます。 RP が Register-Stop メッセージを送信するのは、次のいずれかの場合です。
登録メッセージの IP 送信元アドレスが RP がパケットを送信できる一意のルーテッド アドレスではない場合、ip pim register-source コマンドを使用して登録メッセージの IP 送信元アドレスを設定できます。 このような状況は、受信したパケットが転送されないように送信元アドレスがフィルタリングされる場合、または送信元アドレスがネットワークに対して一意でない場合に発生します。 このような場合、RP から送信元アドレスへ送信される応答は DR に到達せず、Protocol Independent Multicast Sparse Mode(PIM-SM)プロトコル障害が発生します。
次に、登録メッセージの IP 送信元アドレスを DR のループバック 3 インターフェイスに設定する例を示します。
ip pim register-source loopback 3
(注) |
Cisco NX-OS では RP の処理の停滞を防ぐため、PIM Register メッセージのレート制限が行われます。 |
PIM Register メッセージをフィルタリングするには、ルーティング ポリシーを定義します。 PIM Register メッセージのポリシーの設定方法については、 「ASM 専用の共有ツリーの設定」を参照してください。
PIM の ASM モードおよび SSM モードでは、各ネットワーク セグメント上のルータの中から Designated Router(DR; 指定ルータ)が選択されます。 DR は、セグメント上の指定グループおよび送信元にマルチキャスト データを転送します。
各 LAN セグメントの DR は、 「hello メッセージ」に記載された手順で決定されます。
ASM モードの場合、DR は RP に PIM Register パケットをユニキャストします。 DR が、直接接続された受信者からの IGMP メンバーシップ レポートを受信すると、DR を経由するかどうかに関係なく、RP への最短パスが形成されます。 これにより、同じマルチキャスト グループ上で送信を行うすべての送信元と、そのグループのすべての受信者を接続する共有ツリーが作成されます。
SSM モードの場合、DR は、RP 方向または送信元方向に (*, G) または (S, G) PIM Join メッセージを発信します。 受信者から送信元へのパスは、各ホップで決定されます。 この場合、送信元が受信者または DR で認識されている必要があります。
PIM の Bidir モードでは、RP を検出する際に、各ネットワーク セグメント上のルータから Designated Forwarder(DF)が選択されます。 DF は、セグメント上の指定グループにマルチキャスト データを転送します。 DF は、ネットワーク セグメントから RP へのベスト メトリックに基づいて選定されます。
RPF インターフェイスで RP 方向へのパケットを受信したルータは、そのパケットを Outgoing Interface(OIF; 発信インターフェイス)リスト内のすべてのインターフェイスから転送します。 パケットを受信したインターフェイスが属するルータが、LAN セグメントの DF に選定されている場合、そのパケットは、着信インターフェイスを除く OIF リスト内のすべてのインターフェイスから転送されます。また、RPF インターフェイスを経由して RP 方向にも転送されます。
(注) |
Cisco NX-OS は F2 モジュールの PIM Bidir モードをサポートしていません。 |
(注) |
Cisco NX-OS では、RPF インターフェイスが Multicast Routing Information Base(MRIB)の OIF リストに追加されますが、Multicast Forwarding Information Base(MFIB)の OIF リストには追加されません。 |
(注) |
Cisco NX-OS では、RPF インターフェイスが Multicast Routing Information Base(MRIB)の OIF リストに追加されますが、Multicast Forwarding Information Base(MFIB)の OIF リストには追加されません。 |
ASM モードでは、共有ツリーだけを使用するように PIM パラメータを設定しないかぎり、受信者に接続された DR が、共有ツリーから送信元への Shortest-Path Tree(SPT; 最短パス ツリー)に切り替わります。 共有ツリーだけを使用するための設定方法については、 「ASM 専用の共有ツリーの設定」を参照してください。
このスイッチオーバーの間、SPT および共有ツリーのメッセージが両方とも表示されることがあります。 これらのメッセージの意味は異なります。 共有ツリー メッセージは上流の RP に向かって伝播されますが、SPT メッセージは送信元に向かって送信されます。
SPT スイッチオーバーの詳細については、 RFC 4601 の「Last-Hop Switchover to the SPT」の項を参照してください。
管理用スコープの IP マルチキャスト方式を使用すると、マルチキャスト データの配信先を制限できます。 詳細については、 RFC 2365 を参照してください。
インターフェイスを PIM 境界として設定し、PIM メッセージがこのインターフェイスから送信されないようにできます。 ドメイン境界パラメータの設定方法については、 「PIM または PIM6 スパース モードの設定」を参照してください。
Auto-RP スコープ パラメータを使用すると、存続可能時間(TTL)値を設定できます。 詳細については、 「ASM 専用の共有ツリーの設定」を参照してください。
Cisco NX-OS Release 5.0(2a) 以降では、双方向フォワーディング検出(BFD)により、ネットワーク内の障害をすばやく検出できます。 BFD の詳細については、『Cisco Nexus 7000 Series NX-OS Unicast Routing Configuration Guide, Release 6.x』を参照してください。
PIM では、hello インターバルの一部として設定された保持時間が経過すると、リンク グループまたはネイバー グループの障害が検出されます。 しかし、BFD はより効率的な障害検出手段を提供します。 このプロトコルは、2 つのエンドポイント間にリンク経由でセッションを確立し、転送エンジンを使用します。 BFD をイネーブルにすると、PIM プロセスはネイバーを検出するたびに BFD セッションを追加しようとします。 BFD セッションがすでに存在する場合、PIM はセッションを重複して作成せずに、BFD セッションのステートを含むコールバックを受信します。 PIM の BFD は、VRF 単位またはインターフェイス単位でイネーブルにすることができます。
VRF またはインターフェイスの BFD をディセーブルにした場合、インターフェイスが PIM インターフェイスでなくなった場合、および隣接する BFD セッションがダウンした場合、PIM はその BFD セッションを削除します。
Virtual Device Context(VDC; 仮想デバイス コンテキスト)は、一連のシステム リソースを論理的に表現する用語です。 各 VDC 内では、複数の Virtual Routing and Forwarding(VRF; 仮想ルーティングおよびフォワーディング)インスタンスを定義できます。 システムでは、VDC 内の VRF ごとに、MRIB や M6RIB などの独立したマルチキャスト システム リソースが用意されます。
PIM および PIM6 の show コマンドに VRF 引数を指定して実行すると、表示される情報のコンテキストを確認できます。 VRF 引数を指定しない場合は、デフォルト VRF が使用されます。
VDC の設定方法については、『Cisco Nexus 7000 Series NX-OS Virtual Device Context Configuration Guide』を参照してください。
VRF の設定方法については、『Cisco Nexus 7000 Series NX-OS Unicast Routing Configuration Guide』を参照してください。
ハイ アベイラビリティの詳細については、『Cisco Nexus 7000 Series NX-OS High Availability and Redundancy Guide』を参照してください。
PIM および PIM6 に関する注意事項および制限事項は次のとおりです。
(注) |
アグレッシブ PIM タイマーがテストされ、PIM タイマーを変更する必要がある配置でサポートされます。 ただしこのテストは限られており、SSO/ISSU はこのような配置で保証されません。 の詳細については、『 Cisco Nexus 7000 Series NX-OS Verified Scalability Guide』を参照してください。 |
PIM と PIM6 は、同一のルータに同時に設定できます。 インターフェイスで IPv4 または IPv6 のいずれが実行されているかに応じて、インターフェイスごとに PIM または PIM6 を設定できます。
(注) |
Cisco NX-OS がサポートしているのは PIM スパース モードのバージョン 2 だけです。 このマニュアルで「PIM」と記載されている場合は、PIM スパース モードのバージョン 2 を意味しています。 |
マルチキャスト配信モードを使用すると、PIM または PIM6 ドメインに、それぞれ独立したアドレス範囲を設定できます(次の表を参照)。
(注) |
次に、PIM または PIM6 の設定に使用される CLI コマンドの相違点を示します。
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(注) |
Cisco IOS の CLI に慣れている場合、この機能に対応する Cisco NX-OS コマンドは通常使用する Cisco IOS コマンドと異なる場合があるので注意してください。 |
PIM または PIM6 コマンドにアクセスするには、PIM または PIM6 機能をイネーブルにしておく必要があります。
スパース モード ドメインに参加させる各デバイス インターフェイスで、PIM または PIM6 スパース モードを設定します。 次の表に、設定可能なスパース モード パラメータを示します。
Auto-RP メッセージの受信と転送をイネーブルにします。 これらの機能はデフォルトではディセーブルになっているため、候補 RP またはマッピング エージェントとして設定されていないルータは、Auto-RP メッセージの受信と転送を行いません。
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BSR メッセージの受信と転送をイネーブルにします。 これらの機能はデフォルトではディセーブルになっているため、候補 RP または BSR 候補として設定されていないルータは、BSR メッセージの受信と転送を行いません。 |
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IPv4 および IPv6 に設定可能な Bidir RP の数を設定します。 PIM と PIM6 を組み合わせている場合は、各 VRF でサポートする Bidir RP の最大数を 8 以下にする必要があります。 有効範囲は 0 ~ 8 です。 デフォルトは、IPv4 の場合が 6、IPv6 の場合が 2 です。 |
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IPv4 または IPv6 Register のレート制限を毎秒のパケット数で設定します。 有効な範囲は 1 ~ 65,535 です。 デフォルト設定は無制限です。 |
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IPv4 または IPv6 の初期ホールドダウン期間を秒単位で設定します。 このホールドダウン期間は、MRIB が最初に起動するのにかかる時間です。 コンバージェンスを高速化するには、小さい値を入力します。 指定できる範囲は 90 ~ 210 です。 ホールドダウン期間をディセーブルにするには、0 を指定します。 デフォルト値は 210 です。 |
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現在のインターフェイスに、PIM hello メッセージの一部としてアドバタイズされる指定ルータ(DR)プライオリティを設定します。 複数の PIM 対応ルータが存在するマルチアクセス ネットワークでは、DR プライオリティの最も高いルータが DR ルータとして選定されます。 プライオリティが等しい場合は、IP アドレスが最上位のルータが DR に選定されます。 DR は、直接接続されたマルチキャスト送信元に PIM Register メッセージを送信するとともに、直接接続された受信者に代わって、ランデブー ポイント(RP)方向に PIM Join メッセージを送信します。 有効範囲は 1 ~ 4294967295 です。 デフォルトは、1 です。 |
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インターフェイスで、PIM hello メッセージ内の MD5 ハッシュ認証キー(パスワード)をイネーブルにして、直接接続されたネイバーによる相互認証を可能にします。 PIM hello メッセージは、認証ヘッダー(AH)オプションを使用して符号化された IP セキュリティです。 暗号化されていない(クリアテキストの)キーか、または次に示す値のいずれかを入力したあと、スペースと MD5 認証キーを入力します。 認証キーの文字数は最大 16 文字です。 デフォルトでは無効になっています。
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hello メッセージの送信インターバルを、ミリ秒単位で設定します。 指定できる範囲は 1000 ~ 18724286 です。 デフォルト値は 30000 です。
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インターフェイスを PIM ドメインの境界として設定し、対象のインターフェイスで、ブートストラップ、候補 RP、または Auto-RP の各メッセージが送受信されないようにします。 デフォルトでは無効になっています。
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ルートマップ ポリシーに基づいて PIM ネイバーの隣接関係を設定します。1 隣接関係は、match ip[v6] address コマンドを使用して IP アドレスで指定できます。 指定したポリシー名が存在しない場合、または IP アドレスがポリシー内で設定されていない場合は、すべてのネイバーとの隣接関係が確立されます。 デフォルトでは、すべての PIM ネイバーと隣接関係が確立されます。
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コマンドまたはアクション | 目的 | |||
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ステップ 1 | config t 例: switch# config t switch(config)# |
コンフィギュレーション モードに入ります。 |
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ステップ 2 | ipv6 pim bsr{listen[forward] | forward[listen]} 例: switch(config)# ip pim auto-rp listen |
(任意)BSR メッセージの受信と転送をイネーブルにします。 デフォルトではこれらの機能がディセーブルになっているため、BSR メッセージの受信と転送は行われません。 | ||
ステップ 3 | show ipv6 pim rp [ipv6-prefix][vrfvrf-name|all] 例: switch(config)# show ipv6 pim rp |
(任意)BSR の受信/転送ステートなど、PIM6 RP 情報を表示します。 |
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ステップ 4 | ipv6 pim bidir-rp-limitlimit 例: switch(config)# ipv6 pim bidir-rp-limit 4 |
(任意)IPv6 に設定可能な Bidir RP の数を指定します。 PIM と PIM6 を組み合わせている場合は、各 VRF でサポートする Bidir RP の最大数を 8 以下にする必要があります。 有効範囲は 0 ~ 8 です。 デフォルトは 2 です。 |
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ステップ 5 | ipv6 pim register-rate-limit rate 例: switch(config)# ipv6 pim register-rate-limit 1000 |
(任意)レート制限を毎秒のパケット数で設定します。 有効な範囲は 1 ~ 65,535 です。 デフォルト設定は無制限です。 |
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ステップ 6 | ipv6 routing multicast holddownholddown-period 例: switch(config)# ipv6 routing multicast holddown 100 |
(任意)初期ホールドダウン期間を秒単位で設定します。 指定できる範囲は 90 ~ 210 です。 ホールドダウン期間をディセーブルにするには、0 を指定します。 デフォルト値は 210 です。 |
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ステップ 7 | show running-configuration pim6 例: switch(config)# show running-configuration pim6 |
(任意)Bidir RP 制限および Register のレート制限を含む、PIM6 実行コンフィギュレーション情報を表示します。 |
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ステップ 8 | interfaceinterface 例: switch(config)# interface ethernet 2/1 switch(config-if)# |
指定したインターフェイスでインターフェイス モードを開始します。 |
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ステップ 9 | ipv6 pim sparse-mode 例: switch(config-if)# ipv6 pim sparse-mode |
現在のインターフェイスで PIM スパース モードをイネーブルにします。 デフォルトでは無効になっています。 |
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ステップ 10 | ipv6 pim dr-prioritypriority 例: switch(config-if)# ipv6 pim dr-priority 192 |
(任意)PIM6 hello メッセージの一部としてアドバタイズされる Designated Router(DR; 指定ルータ)プライオリティを設定します。 有効範囲は 1 ~ 4294967295 です。 デフォルトは、1 です。 |
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ステップ 11 | ipv6 pim hello-interval interval 例: switch(config-if)# ipv6 pim hello-interval 25000 |
(任意)hello メッセージの送信インターバルを、ミリ秒単位で設定します。 指定できる範囲は 1000 ~ 18724286 です。 デフォルト値は 30000 です。
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ステップ 12 | ipv6 pim border 例: switch(config-if)# ipv6 pim border |
(任意)インターフェイスを PIM6 ドメインの境界として設定し、対象のインターフェイスで、ブートストラップ、候補 RP、または Auto-RP の各メッセージが送受信されないようにします。 デフォルトでは無効になっています。
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ステップ 13 | ipv6 pim neighbor-policy policy-name 例: switch(config-if)# ip pim border |
(任意)match ipv6 address コマンドを使用し、ルートマップ ポリシーに基づいて PIM6 ネイバーの隣接関係を設定します。 ポリシー名の文字数は最大 63 文字です。 デフォルトでは、すべての PIM6 ネイバーと隣接関係が確立されます。
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ステップ 14 | show ipv6 pim interface [interface | brief ] [vrfvrf-name |all] 例: switch(config-if)# show ipv6 pim interface |
(任意)PIM6 インターフェイス情報を表示します。 |
||
ステップ 15 | copy running-config startup-config 例: switch(config-if)# copy running-config startup-config |
(任意)コンフィギュレーションの変更を保存します。 |
Any Source Multicast(ASM)および Bidirectional shared tree(Bidir; 双方向共有ツリー)のマルチキャスト配信モードでは、マルチキャスト データの送信元と受信者の間に、共通のルートとして動作する RP を設定する必要があります。
ASM または Bidir モードを有効にするには、スパース モードおよび RP の選択方式を設定します。RP の選択方式では、配信モードを指定して、マルチキャスト グループの範囲を割り当てます。
(注) |
Bidir モードは virtual Port Channel(vPC; 仮想ポート チャネル)ではサポートされません。 vPC の詳細については、『Cisco Nexus 7000 Series NX-OS Interfaces Configuration Guide』を参照してください。 |
RP を静的に設定するには、PIM ドメインに参加するルータのそれぞれに RP アドレスを設定します。
match ip multicast コマンドで、使用するグループ プレフィックスを示すルートマップ ポリシー名を指定できます。
Cisco NX-OS Release 5.1(3) 以降、 ip pim rp-address コマンドは次の機能で拡張されています。
(注) |
Cisco NX-OS は RP を検索するには、最長一致プレフィックスを常に使用します。 そのため、動作はルート マップまたはプレフィックス リストのグループ プレフィックスの位置にかかわらず同じです。 |
次の設定例は、Cisco NX-OS を使用して同じ出力を生成します(231.1.1.0/24 はシーケンス番号に関係なく常に拒否されます)。
ip prefix-list plist seq 10 deny 231.1.1.0/24 ip prefix-list plist seq 20 permit 231.1.0.0/16 ip prefix-list plist seq 10 permit 231.1.0.0/16 ip prefix-list plist seq 20 deny 231.1.1.0/24
この動作は、Cisco IOS とは異なります。 ip pim rp-address コマンドのその他の例の動作については、『Cisco Nexus 7000 Series NX-OS Multicast Routing Command Reference』を参照してください。
Enterprise Services ライセンスがインストールされていること、および PIM または PIM6 がイネーブルになっていることを確認してください。
コマンドまたはアクション | 目的 | |
---|---|---|
ステップ 1 | config t 例: switch# config t switch(config)# |
コンフィギュレーション モードに入ります。 |
ステップ 2 | ipv6 pim rp-address rp-address [group-list ipv6-prefix | route-map policy-name] [bidir] 例: switch(config)# ip pim rp-address 192.0.2.33 group-list 224.0.0.0/9 例: switch(config)# ip pim rp-address 192.0.2.34 group-list 224.128.0.0/9 bidir |
マルチキャスト グループ範囲に、PIM6 スタティック RP アドレスを設定します。 match ip multicast コマンドで、使用するグループ プレフィックスを示すルートマップ ポリシー名を指定できます。 bidir キーワードを指定しない場合、モードは ASM です。 デフォルトのグループ範囲は ff00::0/8 です。 例 1 では、指定したグループ範囲に PIM6 ASM モードを設定しています。 例 2 では、指定したグループ範囲に PIM6 Bidir モードを設定しています。 |
ステップ 3 | show ip pim group-rangeipv6-prefix|vrfvrf-nameall 例: switch(config)# show ip pim group-range |
(任意)BSR の受信/転送ステートなど、PIM6 RP 情報を表示します。 |
ステップ 4 | copy running-config startup-config 例: switch(config)# copy running-config startup-config |
(任意)コンフィギュレーションの変更を保存します。 |
Enterprise Services ライセンスがインストールされていること、および PIM または PIM6 がイネーブルになっていることを確認してください。
コマンドまたはアクション | 目的 | |
---|---|---|
ステップ 1 | config t 例: switch# config t switch(config)# |
コンフィギュレーション モードに入ります。 |
ステップ 2 | ipv6 pim rp-addressrp-address[ group-listipv6-prefix | route-mappolivy-nsmr ] [bidir 例: switch(config)# ipv6 pim rp-address 2001:0db8:0:abcd::1 group-list ff1e:abcd:def1::0/24 例: switch(config)# ipv6 pim rp-address 2001:0db8:0:abcd::2 group-list ff1e:abcd:def2::0/96 bidir |
マルチキャスト グループ範囲に、PIM6 スタティック RP アドレスを設定します。 match ip multicast コマンドで、使用するグループ プレフィックスを示すルートマップ ポリシー名を指定できます。 bidir キーワードを指定しない場合、モードは ASM です。 デフォルトのグループ範囲は ff00::0/8 です。 例 1 では、指定したグループ範囲に PIM6 ASM モードを設定しています。 例 2 では、指定したグループ範囲に PIM6 Bidir モードを設定しています。 |
ステップ 3 | show ipv6 pim rp ipv6-prefix|vrfvrf-nameall 例: switch(config)# show ipv6 pim group-range |
(任意)PIM6 モードおよびグループ範囲を表示します。 |
ステップ 4 | copy running-config startup-config 例: switch(config)# show ipv6 pim group-range |
(任意)PIM6 モードおよびグループ範囲を表示します。 |
BSR を設定するには、候補 BSR および候補 RP を選択します。
注意 |
同じネットワーク内では、Auto-RP プロトコルと BSR プロトコルを同時に設定できません。 |
候補 BSR の設定では、引数を指定できます(次の表を参照)。
ブートストラップ メッセージで使用する、BSR 送信元 IP アドレスを取得するためのインターフェイス タイプおよび番号。 |
|
マスクを適用するために使用される上位桁の 1 の個数です。マスクでは、候補 RP のグループ アドレス範囲の論理積をとることにより、ハッシュ値を算出します。 マスクは、グループ範囲が等しい一連の RP に割り当てられる連続アドレスの個数を決定します。 PIM の場合、この値の範囲は 0 ~ 32 であり、デフォルト値は 30 秒です。 PIM6 の場合、この値の範囲は 0 ~ 128 で、デフォルト値は 126 秒です。 |
|
現在の BSR に割り当てられたプライオリティ。 ソフトウェアにより、プライオリティが最も高い BSR が選定されます。BSR プライオリティが等しい場合は、IP アドレスが最上位の BSR が選定されます。 この値の範囲は 0(プライオリティが最小)~ 255 であり、デフォルト値は 64 です。 |
候補 RP の設定では、引数およびキーワードを指定できます(次の表を参照)。
ブートストラップ メッセージで使用する、BSR 送信元 IP アドレスを取得するためのインターフェイス タイプおよび番号。 |
|||
候補 RP メッセージの送信間隔(秒)。 この値の範囲は 1 ~ 65,535 であり、デフォルト値は 60 秒です。
|
|||
現在の RP に割り当てられたプライオリティ。 ソフトウェアにより、グループ範囲内でプライオリティが最も高い RP が選定されます。プライオリティが等しい場合は、IP アドレスが最上位の RP が選定されます。 (最も小さい数値が最も高いプライオリティになります)。この値の範囲は 0(最も高いプライオリティ)~ 255 で、デフォルトは 192 です。
|
|||
bidir を指定しない場合、現在の RP は ASM モードになります。 bidir を指定した場合は、Bidir モードになります。 |
|||
ヒント |
ヒント 候補 BSR および候補 RP は、PIM ドメインのすべての箇所と適切に接続されている必要があります。 |
BSR および候補 RP には同じルータを指定できます。 多数のルータが設置されたドメインでは、複数の候補 BSR および候補 RP を選択することにより、BSR または RP に障害が発生した場合に、自動的に代替 BSR または代替 RP へとフェールオーバーすることができます。
候補 BSR および候補 RP を設定する手順は、次のとおりです。
Enterprise Services ライセンスがインストールされていること、および PIM または PIM6 がイネーブルになっていることを確認してください。
コマンドまたはアクション | 目的 | |||
---|---|---|---|---|
ステップ 1 | config t 例: switch# config t switch(config)# |
コンフィギュレーション モードに入ります。 |
||
ステップ 2 | ip pim bsr listen forward listen|forward | forward|listen 例: switch(config)# ip pim bsr listen forward |
リッスンと転送を設定します。 リモート PE 上の各 VRF で確実にこのコマンドを入力してください。 |
||
ステップ 3 | ip pim bsr[bsr-candidate ] interface [hash-len hash-length ] [ priorty priority 例: switch(config)# ip pim bsr-candidate ethernet 2/1 hash-len 24 |
候補ブートストラップ ルータ(BSP)を設定します。 ブートストラップ メッセージで使用される送信元 IP アドレスは、インターフェイスの IP アドレスです。 ハッシュ長は 0 ~ 32 であり、デフォルト値は 30 です。 プライオリティは 0 ~ 255 であり、デフォルト値は 64 です。 |
||
ステップ 4 | ip [ bsr] rp-candidate interfacegroup-list ip-prefix route-map lpolicy-name prioritypriority interval interval bidir 例: switch(config)# ip pim rp-candidate ethernet 2/1 group-list 239.0.0.0/24 例: switch(config)# ip pim rp-candidate ethernet 2/1 group-list 239.0.0.0/24 bidir |
(任意)IPv6 に設定可能な Bidir RP の数を指定します。 PIM と PIM6 を組み合わせている場合は、各 VRF でサポートする Bidir RP の最大数を 8 以下にする必要があります。 有効範囲は 0 ~ 8 です。 デフォルトは 2 です。 BSR の候補 RP を設定します。 プライオリティは 0(プライオリティが最大)~ 65,535 であり、デフォルト値は 192 です。 インターバルは 1 ~ 65,535 秒であり、デフォルト値は 60 秒です。
例 1 では、ASM の候補 RP を設定しています。 例 2 では、Bidir の候補 RP を設定しています。 |
||
ステップ 5 | show ip pim group-range ip-prefix vrfvrf-name all 例: switch(config)# show ip pim group-range |
(任意)PIM モードおよびグループ範囲を表示します。 |
||
ステップ 6 | ipv6 routing multicast holddownholddown-period 例: switch(config)# ipv6 routing multicast holddown 100 |
(任意)コンフィギュレーションの変更を保存します。 |
Enterprise Services ライセンスがインストールされていること、および PIM または PIM6 がイネーブルになっていることを確認してください。
コマンドまたはアクション | 目的 | |
---|---|---|
ステップ 1 | config t 例: switch# config t switch(config)# |
コンフィギュレーション モードに入ります。 |
ステップ 2 | ip pim [bsr] bsr-candidate | interface [ hash-len hash-length priority priority 例: switch(config)# ipv6 pim bsr-candidate ethernet 2/1 hash-len 24 priority 192 |
候補ブートストラップ ルータ(BSP)を設定します。 ブートストラップ メッセージで使用される送信元 IP アドレスは、インターフェイスの IP アドレスです。 ハッシュ長は 0 ~ 128 で、デフォルト値は 126 です。 プライオリティは 0(プライオリティが最小)~ 255 で、デフォルト値は 64 です。 |
ステップ 3 | ipv6 [ bsr] rp-candidate interface group-list ipv6-prefix [ route-map policy-name priority priority interval intervalbidir 例: switch(config)# ipv6 pim rp-candidate ethernet 2/1 group-list ff1e:abcd:def1::0/24 例: switch(config)# ipv6 pim rp-candidate ethernet 2/1 group-list ff1e:abcd:def2::0/24 bidir |
BSR の候補 RP を設定します。 プライオリティは 0(プライオリティが最大)~ 65,535 であり、デフォルト値は 192 です。 インターバルは 1 ~ 65,535 秒であり、デフォルト値は 60 秒です。 例 1 では、ASM の候補 RP を設定しています。 例 2 では、Bidir の候補 RP を設定しています。 |
ステップ 4 | show ipv6 pim group-range ipv6-prefix vrfvrf-name all 例: switch(config)# show ipv6 pim group-range |
(任意)PIM6 モードおよびグループ範囲を表示します。 |
ステップ 5 | copy running-config startup-config holddown-period 例: switch(config)# copy running-config startup-config |
(任意)コンフィギュレーションの変更を保存します。 |
Auto-RP を設定するには、候補マッピング エージェントおよび候補 RP を選択します。 マッピング エージェントおよび候補 RP には同じルータを指定できます。
(注) |
注意 |
同じネットワーク内では、Auto-RP プロトコルと BSR プロトコルを同時に設定できません。 |
Auto-RP マッピング エージェントの設定では、引数を指定できます(次の表を参照)。
ブートストラップ メッセージで使用する、Auto-RP マッピング エージェントの IP アドレスを取得するためのインターフェイス タイプおよび番号。 |
|||
RP-Discovery メッセージが転送される最大ホップ数を表す存続可能時間(TTL)値。 この値の範囲は 1 ~ 255 であり、デフォルト値は 32 です。
|
複数の Auto-RP マッピング エージェントを設定した場合、1 つだけがドメインのマッピング エージェントとして選定されます。 選定されたマッピング エージェントは、すべての候補 RP メッセージを配信します。 すべてのマッピング エージェントが配信された候補 RP メッセージを受信し、受信した RP キャッシュを、RP-Discovery メッセージの一部としてアドバタイズします。
候補 RP の設定では、引数およびキーワードを指定できます(次の表を参照)。
ブートストラップ メッセージで使用する、候補 RP の IP アドレスを取得するためのインターフェイス タイプおよび番号。 |
|||
RP-Discovery メッセージが転送される最大ホップ数を表す存続可能時間(TTL)値。 この値の範囲は 1 ~ 255 であり、デフォルト値は 32 です。
|
|||
RP-Announce メッセージの送信間隔(秒)。 この値の範囲は 1 ~ 65,535 であり、デフォルト値は 60 です。
|
|||
指定しない場合、現在の RP は ASM モードになります。 指定した場合、現在の RP は Bidir モードになります。 |
|||
ヒント |
マッピング エージェントおよび候補 RP は、PIM ドメインのすべての箇所と適切に接続されている必要があります。 |
Auto-RP マッピング エージェントおよび候補 RP を設定する手順は、次のとおりです。
Enterprise Services ライセンスがインストールされていること、および PIM または PIM6 がイネーブルになっていることを確認してください。
Enterprise Services ライセンスがインストールされていること、および PIM または PIM6 がイネーブルになっていることを確認してください。
コマンドまたはアクション | 目的 | |||
---|---|---|---|---|
ステップ 1 | config t 例: switch# config t switch(config)# |
コンフィギュレーション モードに入ります。 |
||
ステップ 2 | lp pim {send-rp-discovery | { auto-rp mapping-agent }} interface [scope ttl ] 例: sswitch(config)# ip pim auto-rp mapping-agent ethernet 2/1 |
Auto-RP マッピング エージェントを設定します。 Auto-RP Discovery メッセージで使用される送信元 IP アドレスは、インターフェイスの IP アドレスです。 デフォルト スコープは 32 です。 | ||
ステップ 3 | lp pim { |send-rp-announce | {auto-rp rp-candidate ]}autointerface {group-list ip-prefix | route_map policy-name} [ scope ttl ] interval interval ] [ bidir 例: switch(config)# ip pim auto-rp rp-candidate ethernet 2/1 group-list 239.0.0.0/24 例: switch(config)# ip pim auto-rp rp-candidate ethernet 2/1 group-list 239.0.0.0/24 bidir |
Auto-RP の候補 RP を設定します。 デフォルト スコープは 32 です。 デフォルト インターバルは 60 秒です。 デフォルトでは、ASM の候補 RP が作成されます。 パラメータの詳細については、表 4-8 を参照してください。
例 1 では、ASM の候補 RP を設定しています。 例 2 では、Bidir の候補 RP を設定しています。 |
||
ステップ 4 | show ip pim group-range lip-prefix ] vrf vrf-name | all ] 例: switch(config)# show ip pim group-range |
(任意)PIM モードおよびグループ範囲を表示します。 |
||
ステップ 5 | copy running-config startup-config rate 例: switch(config)# copy running-config startup-config |
(任意)コンフィギュレーションの変更を保存します。 |
Enterprise Services ライセンスがインストールされていること、および PIM または PIM6 がイネーブルになっていることを確認してください。
コマンドまたはアクション | 目的 | |
---|---|---|
ステップ 1 | config t 例: switch# config t switch(config)# |
コンフィギュレーション モードに入ります。 |
ステップ 2 | interface loopback number| 例: switch(config)# interface loopback 0 |
インターフェイス ループバックを設定します。 この例では、インターフェイス ループバックを 0 に設定しています。 |
ステップ 3 | ip address ip-prefix 例: switch(config-if)# ip address 192.0.2.3/32 |
このインターフェイスの IP アドレスを設定します。 この例では、Anycast-RP の IP アドレスを設定しています。 |
ステップ 4 | ip pim sparse-mode |
PIM をイネーブルにします。 |
ステップ 5 | exit 例: switch(config)# exit |
コンフィギュレーション モードに戻ります。 |
ステップ 6 | ip pim anycast-rp anycast-rp-address anycast-rp-peer-address 例: switch(config)# ip pim anycast-rp 192.0.2.3 192.0.2.31 |
指定した Anycast-RP アドレスに対応する PIM Anycast-RP ピア アドレスを設定します。 各コマンドで同じ Anycast-RP アドレスを指定して実行すると、Anycast-RP セットが作成されます。 RP の IP アドレスは、同一セット内の RP との通信に使用されます。 |
ステップ 7 | RP セットに属する各 RP(ローカル ルータを含む)で、同じ Anycast-RP アドレスを使用してステップ 5 を繰り返します。 | -- |
ステップ 8 | show ip pim group-range [ ip-prefix ] [vrf vrf-name | all ] 例: switch(config)# show ip pim group-range |
指定した Anycast-RP アドレスに対応する PIM Anycast-RP ピア アドレスを設定します。 各コマンドで同じ Anycast-RP アドレスを指定して実行すると、Anycast-RP セットが作成されます。 RP の IP アドレスは、同一セット内の RP との通信に使用されます。 |
ステップ 9 | copy running-config startup-config [ ip-prefix ] [vrf vrf-name | all ] 例: switch(config)# copy running-config startup-config |
(任意)コンフィギュレーションの変更を保存します。 |
Enterprise Services ライセンスがインストールされていること、および PIM または PIM6 がイネーブルになっていることを確認してください。
コマンドまたはアクション | 目的 | |
---|---|---|
ステップ 1 | config t 例: switch# config t switch(config)# |
コンフィギュレーション モードに入ります。 |
ステップ 2 | interface loopback number| 例: switch(config)# interface loopback 0 |
インターフェイス ループバックを設定します。 この例では、インターフェイス ループバックを 0 に設定しています。 |
ステップ 3 | ipv6 address ipv6-prefix 例: switch(config-if)# ipv6 address 2001:0db8:0:abcd::3/32 |
このインターフェイスの IP アドレスを設定します。 この例では、Anycast-RP の IP アドレスを設定しています。 |
ステップ 4 | ip pim sparse-mode |
PIM をイネーブルにします。 |
ステップ 5 | exit 例: switch(config)# exit |
コンフィギュレーション モードに戻ります。 |
ステップ 6 | ipv6 pim anycast-rp anycast-rp-address anycast-rp-peer-address 例: switch(config)# ipv6 pim anycast-rp 2001:0db8:0:abcd::3 2001:0db8:0:abcd::31 |
指定した Anycast-RP アドレスに対応する PIM6 Anycast-RP ピア アドレスを設定します。 各コマンドで同じ Anycast-RP アドレスを指定して実行すると、Anycast-RP セットが作成されます。 RP の IP アドレスは、同一セット内の RP との通信に使用されます。 |
ステップ 7 | RP セットに属する各 RP(ローカル ルータを含む)で、同じ Anycast-RP アドレスを使用してステップ 5 を繰り返します。 | -- |
ステップ 8 | show ipv6 pim group-range [ ipv6-prefix ] [vrf vrf-name | all ] 例: switch(config)# show ipv6 pim group-range |
(任意)PIM6 モードおよびグループ範囲を表示します。 |
ステップ 9 | copy running-config startup-config [ ip-prefix ] [vrf vrf-name | all ] 例: switch(config)# copy running-config startup-config |
(任意)コンフィギュレーションの変更を保存します。 |
共有ツリーを設定できるのは、Any Source Multicast(ASM)グループの最終ホップ ルータだけです。この場合、新たな受信者がアクティブ グループに加入した場合、このルータでは共有ツリーから SPT へのスイッチオーバーは実行されません。 match ip[ v6] multicast コマンドで、共有ツリーを適用するグループ範囲を指定できます。 このオプションは、送信元ツリーに対する Join/Prune メッセージを受信した場合の、ルータの標準動作には影響を与えません。
(注) |
Cisco NX-OS ソフトウェアは、vPC での共有ツリー機能をサポートしません。 vPC の詳細については、『Cisco Nexus 7000 Series NX-OS Interfaces Configuration Guide, Release 6.x』を参照してください。 |
デフォルトではこの機能がディセーブルになっているため、ソフトウェアは送信元ツリーへのスイッチオーバーを行います。
(注) |
ASM モードでは、最終ホップ ルータだけが共有ツリーから SPT に切り替わります。 |
Enterprise Services ライセンスがインストールされていること、および PIM がイネーブルになっていることを確認してください。
コマンドまたはアクション | 目的 | |
---|---|---|
ステップ 1 | config t 例: switch# config t switch(config)# |
コンフィギュレーション モードに入ります。 |
ステップ 2 | ip pim use-shared-tree-only group-list policy-name 例: switch(config)# ip pim use-shared-tree-only group-list my_group_policy |
共有ツリーだけを構築します。共有ツリーから SPT へのスイッチオーバーは実行されません。 match ip multicast コマンドで、使用するグループを示すルートマップ ポリシー名を指定します。 デフォルトでは、送信元に対する (*, G) ステートのマルチキャスト パケットを受信すると、ソフトウェアは PIM (S, G) Join メッセージを送信元方向に発信します。 |
ステップ 3 | show ip pim group-range [ip-prefix]vrf vrf-name | all 例: switch(config)# show ip pim group-range |
(任意)PIM モードおよびグループ範囲を表示します。 |
ステップ 4 | copy running-config startup-config 例: switch(config-if)# copy running-config startup-config |
(任意)コンフィギュレーションの変更を保存します。 |
Enterprise Services ライセンスがインストールされていること、および PIM6 がイネーブルになっていることを確認してください。
コマンドまたはアクション | 目的 | |
---|---|---|
ステップ 1 | config t 例: switch# config t switch(config)# |
コンフィギュレーション モードに入ります。 |
ステップ 2 | ipv6 pim use-shared-tree-only group-list policy-name 例: switch(config)# ipv6 pim use-shared-tree-only group-list my_group_policy |
共有ツリーだけを構築します。共有ツリーから SPT へのスイッチオーバーは実行されません。 match ipv6 multicast コマンドで、使用するグループを示すルートマップ ポリシー名を指定します。 デフォルトでは、送信元に対する (*, G) ステートのマルチキャスト パケットを受信すると、ソフトウェアは PIM (S, G) Join メッセージを送信元方向に発信します。 |
ステップ 3 | show ipv6 pim group-range [ip-prefix]vrf vrf-name | all 例: switch(config)# show ipv6 pim group-range |
(任意)PIM6 モードおよびグループ範囲を表示します。 |
ステップ 4 | copy running-config startup-config 例: switch(config-if)# copy running-config startup-config |
(任意)コンフィギュレーションの変更を保存します。 |
Source-Specific Multicast(SSM)は、マルチキャスト送信元にデータを要求する受信者に対して、接続された DR 上のソフトウェアが対象の送信元への Shortest Path Tree(SPT; 最短パス ツリー)を構築するマルチキャスト配信モードです。
IPv4 ネットワーク上のホストから、送信元を特定してマルチキャスト データを要求するには、このホストおよびこのホストの DR で、IGMPv3 が実行されている必要があります。 SSM モードでインターフェイスに PIM を設定する場合は、IGMPv3 をイネーブルにするのが一般的です。 IGMPv1 または IGMPv2 を実行しているホストでは、SSM 変換を使用して、グループの送信元へのマッピングを設定できます。 詳細については、 「IGMP の設定」および 「MLD の設定」を参照してください。
コマンドラインに値を指定することにより、SSM で使用するグループ範囲を設定できます。 デフォルトでは、PIM の SSM グループ範囲は 232.0.0.0/8 で、PIM6 の SSM グループ範囲は FF3x/96 です。
match ip multicast コマンドで、使用するグループ プレフィックスを示すルートマップ ポリシー名を指定できます。
(注) |
デフォルトの SSM グループ範囲を使用する場合は、SSM グループ範囲の設定は不要です。 |
Enterprise Services ライセンスがインストールされていること、および PIM がイネーブルになっていることを確認してください。
コマンドまたはアクション | 目的 | |
---|---|---|
ステップ 1 | config t 例: switch# config t switch(config)# |
コンフィギュレーション モードに入ります。 |
ステップ 2 | [no] ip pim ssm range { ip-prefix | none | route-mappolicy-name } 例: switch(config)# ip pim ssm range 239.128.1.0/24 例: switch(config)# no ip pim ssm range none |
SSM モードで処理するグループ範囲を最大 4 つまで設定します。 match ip multicast コマンドで、使用するグループ プレフィックスを示すルートマップ ポリシー名を指定できます。 デフォルトの範囲は 232.0.0.0/8 です。 キーワード none を指定すると、すべてのグループ範囲が削除されます。 no オプションを指定すると、SSM 範囲から指定のプレフィックスが削除されるか、ルートマップ ポリシーが削除されます。 キーワード none を指定すると、SSM 範囲はデフォルトの 232.0.0.0/8 にリセットされます。 |
ステップ 3 | show ip pim group-range [ ip-prefix ] vrfvrf-name | all ] 例: switch(config)# show ip pim group-range |
|
ステップ 4 | copy running-config startup-config 例: switch(config)# copy running-config startup-config |
(任意)コンフィギュレーションの変更を保存します。 |
Enterprise Services ライセンスがインストールされていること、および PIM6 がイネーブルになっていることを確認してください。
コマンドまたはアクション | 目的 | |
---|---|---|
ステップ 1 | config t 例: switch# config t switch(config)# |
コンフィギュレーション モードに入ります。 |
ステップ 2 | [no] ipv6 pim ssm range { ipv6-prefix | none | route-mappolicy-name } 例: switch(config)# ipv6 pim ssm range FF30::0/32 |
SSM モードで処理するグループ範囲を最大 4 つまで設定します。 match ip multicast コマンドで、使用するグループ プレフィックスを示すルートマップ ポリシー名を指定できます。 キーワード none を指定すると、すべてのグループ範囲が削除されます。 デフォルトの範囲は FF3x/96 です。 |
ステップ 3 | show ipv6 pim group-range [ ipv6-prefix ] vrfvrf-name | all ] |
(任意)PIM6 モードおよびグループ範囲を表示します。 |
ステップ 4 | copy running-config startup-config 例: switch(config)# copy running-config startup-config |
(任意)コンフィギュレーションの変更を保存します。 |
ユニキャスト トラフィック パスを分岐させてマルチキャスト データを配信するには、マルチキャスト用 RPF ルートを定義します。 境界ルータにマルチキャスト用 RPF ルートを定義すると、外部ネットワークへの Reverse Path Forwarding(RPF)がイネーブルになります。
マルチキャスト ルートはトラフィック転送に直接使用されるわけではなく、RPF チェックのために使用されます。 マルチキャスト用 RPF ルートは再配布できません。
(注) |
IPv6 ではスタティック マルチキャスト ルートはサポートされていません。 |
Enterprise Services ライセンスがインストールされていること、および PIM または PIM6 がイネーブルになっていることを確認してください。
コマンドまたはアクション | 目的 | |
---|---|---|
ステップ 1 | config t 例: switch# config t switch(config)# |
コンフィギュレーション モードに入ります。 |
ステップ 2 | ip mroute{ip-addr mask | ip-prefix} {next-hop | nh-prefix | interface} [route-preference] [vrf vrf-name] 例: switch(config)# ip mroute 192.0.2.33/1 224.0.0.0/1 |
RPF 計算で使用するマルチキャスト用 RPF ルートを設定します。 ルート プリファレンスは 1 ~ 255 です。 デフォルト プリファレンスは 1 です。 |
ステップ 3 | show ip static-route [multicast] [vrf vrf-name] 例: switch(config)# show ip static-route multicast |
(任意)設定済みのスタティック ルートを表示します。 |
ステップ 4 | copy running-config startup-config [ ip-prefix ] vrfvrf-name | all ] |
(任意)コンフィギュレーションの変更を保存します。 |
デフォルトでは、使用可能な複数の ECMP パスがある場合、マルチキャストの RPF インターフェイスが自動的に選択されます。 自動選択をディセーブルにすると、マルチキャストに単一の RPF インターフェイスを指定することができます。
コマンドまたはアクション | 目的 | |
---|---|---|
ステップ 1 | config t 例: switch# config t switch(config)# |
コンフィギュレーション モードに入ります。 |
ステップ 2 | ip multicast multipath none 例: switch(config)# ip multicast multipath none |
マルチキャスト マルチパスをディセーブルにします。 |
ステップ 3 | clear ip mroute * vrf vrf-name 例: switch(config)# clear ip mroute * |
マルチパス ルートをクリアし、マルチキャスト マルチパス抑制をアクティブにします。 |
ルート マップは、一部の RP 設定のミスや悪意のある攻撃に対する保護機能を提供します。 ルート マップを使用できるコマンドについては、 「メッセージ フィルタリングの設定」を参照してください。
ルート マップを設定すると、ネットワーク全体について RP 情報の配信を制御できます。 各クライアント ルータで発信元の BSR またはマッピング エージェントを指定したり、各 BSR およびマッピング エージェントで、アドバタイズされる(発信元の)候補 RP のリストを指定したりできるため、目的の情報だけが配信されるようになります。
詳細については、 「BSR の設定」および 「Auto-RP の設定」を参照してください。
(注) |
ルート マップに影響を与えるコマンドは、match ipv6 multicast だけです。 |
Enterprise Services ライセンスがインストールされていること、および PIM または PIM6 がイネーブルになっていることを確認してください。
コマンドまたはアクション | 目的 | |||
---|---|---|---|---|
ステップ 1 | config t 例: switch# config t switch(config)# |
コンフィギュレーション モードに入ります。 |
||
ステップ 2 | route-map map-name [permit | deny] [sequence-number] 例: switch(config)# route-map ASM_only permit 10 switch(config-route-map)# 例: switch(config)# route-map Bidir_only permit 10 switch(config-route-map)# |
ルートマップ コンフィギュレーション モードを開始します。
|
||
ステップ 3 | match ip multicast {{rp ip-address [rp-type rp-type]} {{group-range {gadrr_start to gadrr_end} | {group ip-prefix}} {source source-ip-address} 例: switch(config-route-map)# match ip multicast group 224.0.0.0/4 rp 0.0.0.0/0 rp-type ASM 例: switch(config-route-map)# match ip multicast group 224.0.0.0/4 rp 0.0.0.0/0 rp-type Bdir |
指定したグループ、RP、および RP タイプを関連付けます。 ユーザは RP のタイプ(ASM または Bidir)を指定できます。 例で示すとおり、このコンフィギュレーション モードでは、グループおよび RP を指定する必要があります。
|
||
ステップ 4 | show route-map 例: switch(config-route-map)# show route-map |
(任意)設定済みのルート マップを表示します。 |
||
ステップ 5 | copy running-config startup-config 例: switch(config-route-map)# copy running-config startup-config |
(任意)設定済みのルート マップを表示します。 |
コマンドまたはアクション | 目的 | |||
---|---|---|---|---|
ステップ 1 | config t 例: switch# config t switch(config)# |
コンフィギュレーション モードに入ります。 |
||
ステップ 2 | route-map map-name [permit | deny] [sequence-number] 例: switch(config)# route-map ASM_only permit 10 switch(config-route-map)# 例: switch(config)# route-map Bidir_only permit 10 switch(config-route-map)# |
ルートマップ コンフィギュレーション モードを開始します。
|
||
ステップ 3 | match ipv6 multicast {{rp ip-address [rp-type rp-type]} {{group-range {gadrr_start to gadrr_end} | {group ip-prefix}} {source source-ip-address} 例: switch(config-route-map)# match ip multicast group 224.0.0.0/4 rp 0.0.0.0/0 rp-type ASM 例: switch(config-route-map)# match ip multicast group 224.0.0.0/4 rp 0.0.0.0/0 rp-type Bdir |
指定したグループ、RP、および RP タイプを関連付けます。 ユーザは RP のタイプ(ASM または Bidir)を指定できます。 例で示すとおり、このコンフィギュレーション モードでは、グループおよび RP を指定する必要があります。
|
||
ステップ 4 | show route-map 例: switch(config-route-map)# show route-map |
(任意)設定済みのルート マップを表示します。 |
||
ステップ 5 | copy running-config startup-config 例: switch(config-route-map)# copy running-config startup-config |
(任意)設定済みのルート マップを表示します。 |
(注) |
rp-candidate-policy でのプレフィックスの照合では、プレフィックスが c-rp によるアドバタイズの内容と比較して完全に一致する必要があります。 部分一致は許容されません。 |
次の表に、PIM および PIM6 でのメッセージ フィルタリングの設定方法を示します。
ルートマップ ポリシーに基づく、PIM Register メッセージのフィルタリングをイネーブルにします。2 match ip[v6] multicast コマンドで、グループ アドレスまたはグループと送信元アドレスを指定できます。 このポリシーは、RP として動作するルータに適用されます。 デフォルトではこの機能がディセーブルになっているため、PIM Register メッセージのフィルタリングは行われません。 |
|||
ルートマップ ポリシー 1 に基づく、BSR 候補 RP メッセージのフィルタリングをイネーブルにします。match ip[v6] multicast コマンドで、RP、グループ アドレス、およびタイプ(Bidir または ASM)を指定できます。 このコマンドは、BSR の選定対象のルータで使用できます。 デフォルトでは、BSR メッセージはフィルタリングされません。 |
|||
ルートマップ ポリシー 1 に基づく、BSR クライアント ルータによる BSR メッセージのフィルタリングをイネーブルにします。match ip[v6] multicast コマンドで、BSR 送信元アドレスを指定できます。 このコマンドは、BSR メッセージを受信するクライアント ルータで使用できます。 デフォルトでは、BSR メッセージはフィルタリングされません。 |
|||
ルートマップ ポリシー 1 に基づく、Auto-RP マッピング エージェントによる Auto-RP Announce メッセージのフィルタリングをイネーブルにします。 match ip multicast コマンドで、RP、グループ アドレス、およびタイプ(Bidir または ASM)を指定できます。 このコマンドは、マッピング エージェントで使用できます。 デフォルトでは、Auto-RP メッセージはフィルタリングされません。
|
|||
ルートマップ ポリシー 1 に基づく、クライアント ルータによる Auto-RP Discovery メッセージのフィルタリングをイネーブルにします。 match ip multicast コマンドで、マッピング エージェント送信元アドレスを指定できます。 このコマンドは、Discovery メッセージを受信するクライアント ルータで使用できます。 デフォルトでは、Auto-RP メッセージはフィルタリングされません。
|
|||
ルートマップ ポリシー 1 に基づく、Join/Prune メッセージのフィルタリングをイネーブルにします。match ip[v6] multicast コマンドで、グループ、グループと送信元、またはグループと RP アドレスを指定できます。 デフォルトでは、Join/Prune メッセージはフィルタリングされません。 |
次のコマンドでは、ルート マップをフィルタリング ポリシーとして使用できます(各ステートメントについて permit または deny のいずれか)。
次のコマンドでは、ルート マップ アクション(permit または deny)が無視された場合に、ルート マップをコンテナとして使用できます。
Enterprise Services ライセンスがインストールされていること、および PIM がイネーブルになっていることを確認してください。
コマンドまたはアクション | 目的 | |
---|---|---|
ステップ 1 | config t 例: switch# config t switch(config)# |
コンフィギュレーション モードに入ります。 |
ステップ 2 | ip pim log-neighbor-changes 例: switch(config)# ip pim log-neighbor-changes |
(任意)ネイバーのステート変更を通知する Syslog メッセージをイネーブルにします。 デフォルトではディセーブルになっています。 |
ステップ 3 | ip pim register-policy policy-name 例: switch(config)# ip pim register-policy my_register_policy |
(任意)ルートマップ ポリシーに基づく、PIM Register メッセージのフィルタリングをイネーブルにします。 match ip multicast コマンドで、グループ アドレスまたはグループと送信元アドレスを指定できます。 |
ステップ 4 | ip pim bsr rp-candidate-policy policy-name 例: switch(config)# ip pim bsr rp-candidate-policy my_bsr_rp_candidate_policy |
(任意)ルートマップ ポリシーに基づく、BSR 候補 RP メッセージのフィルタリングをイネーブルにします。match ip multicast コマンドで、RP、グループ アドレス、およびタイプ(Bidir または ASM)を指定できます。 このコマンドは、BSR の選定対象のルータで使用できます。 デフォルトでは、BSR メッセージはフィルタリングされません。 |
ステップ 5 | ip pim bsr bsr-policy policy-name 例: switch(config)# ip pim bsr bsr-policy my_bsr_policy |
(任意)ルートマップ ポリシーに基づく、BSR クライアント ルータによる BSR メッセージのフィルタリングをイネーブルにします。match ip multicast コマンドで、BSR 送信元アドレスを指定できます。 このコマンドは、BSR メッセージを受信するクライアント ルータで使用できます。 デフォルトでは、BSR メッセージはフィルタリングされません。 |
ステップ 6 | ip pim auto-rp rp-candidate-policypolicy-name 例: switch(config)# ip pim auto-rp rp-candidate-policy my_auto_rp_candidate_policy |
(任意)ルートマップ ポリシーに基づく、Auto-RP マッピング エージェントによる Auto-RP Announce メッセージのフィルタリングをイネーブルにします。match ip multicast コマンドで、RP、グループ アドレス、およびタイプ(Bidir または ASM)を指定できます。 このコマンドは、マッピング エージェントで使用できます。 デフォルトでは、Auto-RP メッセージはフィルタリングされません。 |
ステップ 7 | ip pim auto-rp mapping-agent-policy policy-name 例: switch(config)# ip pim auto-rp mapping-agent-policy my_auto_rp_mapping_policy |
(任意)ルートマップ ポリシーに基づく、クライアント ルータによる Auto-RP Discovery メッセージのフィルタリングをイネーブルにします。match ip multicast コマンドで、マッピング エージェント送信元アドレスを指定できます。 このコマンドは、Discovery メッセージを受信するクライアント ルータで使用できます。 デフォルトでは、Auto-RP メッセージはフィルタリングされません。 |
ステップ 8 | interface interface 例: switch(config)# interface ethernet 2/1 switch(config-if)# |
指定したインターフェイスでインターフェイス モードを開始します。 |
ステップ 9 | ip pim jp-policy policy-name[in | out] 例: switch(config-if)# ip pim jp-policy my_jp_policy |
(任意)ルートマップ ポリシーに基づく、Join/Prune メッセージのフィルタリングをイネーブルにします。match ip multicast コマンドで、グループ、グループと送信元、またはグループと RP アドレスを指定できます。 デフォルトでは、Join/Prune メッセージはフィルタリングされません。 Cisco NX-OS Release 4.2(3) 以降では、このコマンドは着信方向と発信方向の両方でメッセージをフィルタリングします。 |
ステップ 10 | show run pim 例: switch(config-if)# show run pim |
(任意)PIM コンフィギュレーション コマンドを表示します。 |
ステップ 11 | copy running-config startup-config interval 例: switch(config-if)# copy running-config startup-config |
(任意)コンフィギュレーションの変更を保存します。 |
Enterprise Services ライセンスがインストールされていること、および PIM6 がイネーブルになっていることを確認してください。
コマンドまたはアクション | 目的 | |
---|---|---|
ステップ 1 | config t 例: switch# config t switch(config)# |
コンフィギュレーション モードに入ります。 |
ステップ 2 | ipv6 pim log-neighbor-changes 例: switch(config)# ipv6 pim log-neighbor-changes |
(任意)ネイバーのステート変更を通知する Syslog メッセージをイネーブルにします。 デフォルトではディセーブルになっています。 |
ステップ 3 | ipv6 pim register-policy policy-name 例: switch(config)# ipv6 pim register-policy my_register_policy |
(任意)ルートマップ ポリシーに基づく、PIM Register メッセージのフィルタリングをイネーブルにします。 match ipv6 multicast コマンドで、グループ アドレスまたはグループと送信元アドレスを指定できます。 デフォルトでは無効になっています。 |
ステップ 4 | ipv6 pim bsr rp-candidate-policy policy-name 例: switch(config)# ipv6 pim bsr rp-candidate-policy my_bsr_rp_candidate_policy |
(任意)ルートマップ ポリシーに基づく、BSR 候補 RP メッセージのフィルタリングをイネーブルにします。match ipv6 multicast コマンドで、RP、グループ アドレス、およびタイプ(Bidir または ASM)を指定できます。 このコマンドは、BSR の選定対象のルータで使用できます。 デフォルトでは、BSR メッセージはフィルタリングされません。 |
ステップ 5 | ipv6 pim bsr bsr-policy policy-name 例: switch(config)# ipv6 pim bsr bsr-policy my_bsr_policy |
(任意)ルートマップ ポリシーに基づく、BSR クライアント ルータによる BSR メッセージのフィルタリングをイネーブルにします。match ipv6 multicast コマンドで、BSR 送信元アドレスを指定できます。 このコマンドは、BSR メッセージを受信するクライアント ルータで使用できます。 デフォルトでは、BSR メッセージはフィルタリングされません。 |
ステップ 6 | interface interface 例: switch(config)# interface ethernet 2/1 switch(config-if)# |
指定したインターフェイスでインターフェイス モードを開始します。 |
ステップ 7 | ipv6 pim jp-policy policy-name[in | out] 例: switch(config-if)# ipv6 pim jp-policy my_jp_policy |
(任意)ルートマップ ポリシーに基づく、Join/Prune メッセージのフィルタリングをイネーブルにします。match ipv6 multicast コマンドで、グループ、グループと送信元、またはグループと RP アドレスを指定できます。 デフォルトでは、Join/Prune メッセージはフィルタリングされません。 Cisco NX-OS Release 4.2(3) 以降では、このコマンドは着信方向と発信方向の両方でメッセージをフィルタリングします。 |
ステップ 8 | show run pim6 例: switch(config-if)# show run pim6 |
(任意)PIM6 コンフィギュレーション コマンドを表示します。 |
ステップ 9 | copy running-config startup-config interval 例: switch(config-if)# copy running-config startup-config |
(任意)コンフィギュレーションの変更を保存します。 |
PIM プロセスおよび PIM6 プロセスを再起動し、オプションとして、すべてのルートをフラッシュすることができます。 デフォルトでは、ルートはフラッシュされません。
フラッシュされたルートは、Multicast Routing Information Base(MRIB と M6RIB)および Multicast Forwarding Information Base(MFIB と M6FIB)から削除されます。
Enterprise Services ライセンスがインストールされていること、および PIM がイネーブルになっていることを確認してください。
コマンドまたはアクション | 目的 | |
---|---|---|
ステップ 1 | restart pim 例: switch# restart pim |
PIM プロセスを再起動します。 |
ステップ 2 | config t 例: switch# config t switch(config)# |
コンフィギュレーション モードに入ります。 |
ステップ 3 | ip pim flush-routes 例: switch(config)# ip pim flush-routes |
PIM プロセスの再起動時に、ルートを削除します。 デフォルトでは、ルートはフラッシュされません。 |
ステップ 4 | show running-configuration pim 例: switch(config)# show running-configuration pim |
(任意)flush-routes コマンドを含む、PIM 実行コンフィギュレーション情報を表示します。 |
ステップ 5 | copy running-config startup-config policy-name 例: switch(config)# copy running-config startup-config |
(任意)コンフィギュレーションの変更を保存します。 |
Enterprise Services ライセンスがインストールされていること、および PIM6 がイネーブルになっていることを確認してください。
コマンドまたはアクション | 目的 | |
---|---|---|
ステップ 1 | restart pim6 例: switch# restart pim |
PIM プロセスを再起動します。 |
ステップ 2 | config t 例: switch# config t switch(config)# |
コンフィギュレーション モードに入ります。 |
ステップ 3 | ipv6 pim flush-routes 例: switch(config)# ipv6 pim flush-routes |
PIM6 プロセスの再起動時に、ルートを削除します。 デフォルトでは、ルートはフラッシュされません。 |
ステップ 4 | show running-configuration pim6 例: switch(config)# show running-configuration pim6 |
(任意)flush-routes コマンドを含む、PIM6 実行コンフィギュレーション情報を表示します。 |
ステップ 5 | copy running-config startup-config policy-name 例: switch(config)# copy running-config startup-config |
(任意)コンフィギュレーションの変更を保存します。 |
(注) |
PIM の BFD は、VRF またはインターフェイスごとに設定できます。 |
Enterprise Services ライセンスがインストールされていること、PIM または PIM6 がイネーブルになっていること、および BFD がイネーブルになっていることを確認してください。
コマンドまたはアクション | 目的 | |||
---|---|---|---|---|
ステップ 1 |
config t 例: switch# config t switch(config)# |
|||
ステップ 2 |
vrf context vrf-name 例: switch# vrf convrf-name text test switch(config-vrf)# |
|||
ステップ 3 | ip pim bfd 例: switch(config-vrf)# ip pim bfd |
VRF コンフィギュレーション モードを開始します。 |
Enterprise Services ライセンスがインストールされていること、PIM または PIM6 がイネーブルになっていること、および BFD がイネーブルになっていることを確認してください。
コマンドまたはアクション | 目的 | |
---|---|---|
ステップ 1 |
config t
Example: 例: switch(config)# interface ethernet 7/40 switch(config-if)# |
|
ステップ 2 | interface interface-type 例: switch(config)# interface ethernet 7/40 switch(config-if)# |
インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 3 | config tip pim bfd instance 例: switch(config-if)# ip pim bfd instance |
指定したインターフェイスの BFD をイネーブルにします。 VRF の BFD をイネーブルにするかどうかに関係なく、RIM インターフェイスの BFD をイネーブルまたはディセーブルにすることができます。 |
ステップ 4 | exit 例: switch(config)# exit |
VRF またはインターフェイス コンフィギュレーション モードを終了します。 |
ステップ 5 | show running-configuration pim 例: switch(config)# show running-configuration pim |
(任意)PIM 実行コンフィギュレーション情報を表示します。 |
ステップ 6 | copy running-config startup-config 例: switch(config)# copy running-config startup-config |
(任意)コンフィギュレーションの変更を保存します。 |
PIM および PIM6 の設定情報を表示するには、次のいずれかの作業を行います。 PIM コマンドでは show ip という形式を、PIM6 コマンドでは show ipv6 という形式を使用します。
コマンド |
|
---|---|
show ip [ v6] mroute { source group | group [ source]} [ vrf vrf-name | all] |
|
学習済みまたは設定済みのグループ範囲およびモードを表示します。 同様の情報に関し、 show ip pim rp コマンドも参照してください。 |
|
show ip [ v6] pim interface [ interface | brief] [ vrf vrf-name | all] |
|
show ip [ v6] pim oif-list group [ source] [ vrf vrf-name | all] |
|
show ip [ v6] pim route {source group | group [source]} [ vrf vrf-name | all] |
各マルチキャスト ルートの情報を表示します。指定した (S, G) に対して、PIM Join メッセージを受信したインターフェイスなどを表示できます。 |
ソフトウェアの既知の Rendezvous Point(RP; ランデブー ポイント)およびその学習方法と、それらのグループ範囲を表示します。 同様の情報に関し、 show ip pim group-range コマンドも参照してください。 |
|
ブートストラップ ルータ(BSP)RP ハッシュ情報を表示します。 RP ハッシュの詳細については、 RFC 5059 を参照してください。 |
|
これらのコマンド出力のフィールドの詳細については、『Cisco Nexus 7000 Series NX-OS Multicast Routing Command Reference』を参照してください。
次の表に、PIM および PIM6 の統計情報とメモリ使用状況を表示するコマンドを示します。 PIM コマンドでは show ip という形式を、PIM6 コマンドでは show ipv6 という形式を使用します。
コマンド |
|
---|---|
これらのコマンド出力のフィールドの詳細については、『Cisco Nexus 7000 Series NX-OS Multicast Routing Command Reference』を参照してください。
PIM および PIM6 の統計情報をクリアするには、次の表に示す各種コマンドを使用します。 PIM コマンドでは show ip という形式を、PIM6 コマンドでは show ipv6 という形式を使用します。
コマンド |
|
---|---|
(注) |
その他の設定例については、 「1 つの PIM ドメイン内の複数の RP」を参照してください。 |
SSM モードで PIM を設定するには、PIM ドメイン内の各ルータで、次の手順を実行します。
switch# config t switch(config)# interface ethernet 2/1 switch(config-if)# ip pim sparse-mode
switch# config t switch(config)# interface ethernet 2/1 switch(config-if)# ip igmp version 3
switch# config t switch(config)# ip pim ssm range 239.128.1.0/24
switch# config t switch(config)# ip pim log-neighbor-changes
config t interface ethernet 2/1 ip pim sparse-mode ip igmp version 3 exit ip pim ssm range 239.128.1.0/24 ip pim log-neighbor-changes
BSR メカニズムを使用して ASM モードで PIM を設定するには、PIM ドメイン内の各ルータで、次の手順を実行します。
switch# config t switch(config)# interface ethernet 2/1 switch(config-if)# ip pim sparse-mode
switch# config t switch(config)# ip pim bsr forward listen
switch# config t switch(config)# ip pim bsr-candidate ethernet 2/1 hash-len 30
switch# config t switch(config)# ip pim rp-candidate ethernet 2/1 group-list 239.0.0.0/24
switch# config t switch(config)# ip pim log-neighbor-changes
次に、BSR メカニズムを使用して PIM ASM モードを設定し、同一のルータに BSR と RP を設定する場合の例を示します。
config t interface ethernet 2/1 ip pim sparse-mode exit ip pim bsr forward listen ip pim bsr-candidate ethernet 2/1 hash-len 30 ip pim rp-candidate ethernet 2/1 group-list 239.0.0.0/24 ip pim log-neighbor-changes
Auto-RP メカニズムを使用して Bidir モードで PIM を設定するには、PIM ドメイン内の各ルータで、次の手順を実行します。
switch# config t switch(config)# interface ethernet 2/1 switch(config-if)# ip pim sparse-mode
switch# config t switch(config)# ip pim auto-rp forward listen
switch# config t switch(config)# ip pim auto-rp mapping-agent ethernet 2/1
switch# config t switch(config)# ip pim auto-rp rp-candidate ethernet 2/1 group-list 239.0.0.0/24 bidir
switch# config t switch(config)# ip pim log-neighbor-changes
次に、Auto-RP メカニズムを使用して PIM Bidir モードを設定し、同一のルータにマッピング エージェントと RP を設定する場合の例を示します。
config t interface ethernet 2/1 ip pim sparse-mode exit ip pim auto-rp listen ip pim auto-rp forward ip pim auto-rp mapping-agent ethernet 2/1 ip pim auto-rp rp-candidate ethernet 2/1 group-list 239.0.0.0/24 bidir ip pim log-neighbor-changes
PIM Anycast-RP 方式を使用して ASM モードを設定するには、PIM ドメイン内の各ルータで、次の手順を実行します。
switch# config t switch(config)# interface ethernet 2/1 switch(config-if)# ip pim sparse-mode
switch# config t switch(config)# interface loopback 0 switch(config-if)# ip address 192.0.2.3/32
switch# config t switch(config)# interface loopback 1 switch(config-if)# ip address 192.0.2.31/32
switch# config t switch(config)# ip pim anycast-rp 192.0.2.3 193.0.2.31 switch(config)# ip pim anycast-rp 192.0.2.3 193.0.2.32
switch# config t switch(config)# ip pim log-neighbor-changes
次に、2 つの Anycast-RP を使用し、PIM ASM モードを設定する場合の例を示します。
config t interface ethernet 2/1 ip pim sparse-mode exit interface loopback 0 ip address 192.0.2.3/32 exit ip pim anycast-rp 192.0.2.3 192.0.2.31 ip pim anycast-rp 192.0.2.3 192.0.2.32 ip pim log-neighbor-changes
ip prefix-list plist11 seq 10 deny 231.129.128.0/17 ip prefix-list plist11 seq 20 deny 231.129.0.0/16 ip prefix-list plist11 seq 30 deny 231.128.0.0/9 ip prefix-list plist11 seq 40 permit 231.0.0.0/8 ip prefix-list plist22 seq 10 deny 231.129.128.0/17 ip prefix-list plist22 seq 20 deny 231.129.0.0/16 ip prefix-list plist22 seq 30 permit 231.128.0.0/9 ip prefix-list plist22 seq 40 deny 231.0.0.0/8 ip prefix-list plist33 seq 10 deny 231.129.128.0/17 ip prefix-list plist33 seq 20 permit 231.129.0.0/16 ip prefix-list plist33 seq 30 deny 231.128.0.0/9 ip prefix-list plist33 seq 40 deny 231.0.0.0/8 ip pim rp-address 21.21.0.11 prefix-list plist11 ip pim rp-address 21.21.0.22 prefix-list plist22 ip pim rp-address 21.21.0.33 prefix-list plist33 route-map rmap11 deny 10 match ip multicast group 231.129.128.0/17 route-map rmap11 deny 20 match ip multicast group 231.129.0.0/16 route-map rmap11 deny 30 match ip multicast group 231.128.0.0/9 route-map rmap11 permit 40 match ip multicast group 231.0.0.0/8 route-map rmap22 deny 10 match ip multicast group 231.129.128.0/17 route-map rmap22 deny 20 match ip multicast group 231.129.0.0/16 route-map rmap22 permit 30 match ip multicast group 231.128.0.0/9 route-map rmap22 deny 40 match ip multicast group 231.0.0.0/8 route-map rmap33 deny 10 match ip multicast group 231.129.128.0/17 route-map rmap33 permit 20 match ip multicast group 231.129.0.0/16 route-map rmap33 deny 30 match ip multicast group 231.128.0.0/9 route-map rmap33 deny 40 match ip multicast group 231.0.0.0/8 ip pim rp-address 21.21.0.11 route-map rmap11 ip pim rp-address 21.21.0.22 route-map rmap22 ip pim rp-address 21.21.0.33 route-map rmap33
dc3rtg-d2(config-if)# show ip pim rp PIM RP Status Information for VRF "default" BSR disabled Auto-RP disabled BSR RP Candidate policy: None BSR RP policy: None Auto-RP Announce policy: None Auto-RP Discovery policy: None RP: 21.21.0.11, (0), uptime: 00:12:36, expires: never, priority: 0, RP-source: (local), group-map: rmap11, group ranges: 231.0.0.0/8 231.128.0.0/9 (deny) 231.129.0.0/16 (deny) 231.129.128.0/17 (deny) RP: 21.21.0.22, (0), uptime: 00:12:36, expires: never, priority: 0, RP-source: (local), group-map: rmap22, group ranges: 231.0.0.0/8 (deny) 231.128.0.0/9 231.129.0.0/16 (deny) 231.129.128.0/17 (deny) RP: 21.21.0.33, (0), uptime: 00:12:36, expires: never, priority: 0, RP-source: (local), group-map: rmap33, group ranges: 231.0.0.0/8 (deny) 231.128.0.0/9 (deny) 231.129.0.0/16 231.129.128.0/17 (deny) dc3rtg-d2(config-if)# show ip mroute IP Multicast Routing Table for VRF "default" (*, 231.1.1.1/32), uptime: 00:07:20, igmp pim ip Incoming interface: Ethernet2/1, RPF nbr: 1.1.0.1 Outgoing interface list: (count: 1) loopback1, uptime: 00:07:20, igmp (*, 231.128.1.1/32), uptime: 00:14:27, igmp pim ip Incoming interface: Ethernet2/1, RPF nbr: 1.1.0.1 Outgoing interface list: (count: 1) loopback1, uptime: 00:14:27, igmp (*, 231.129.1.1/32), uptime: 00:14:25, igmp pim ip Incoming interface: Ethernet2/1, RPF nbr: 1.1.0.1 Outgoing interface list: (count: 1) loopback1, uptime: 00:14:25, igmp (*, 231.129.128.1/32), uptime: 00:14:26, igmp pim ip Incoming interface: Null, RPF nbr: 0.0.0.0 Outgoing interface list: (count: 1) loopback1, uptime: 00:14:26, igmp (*, 232.0.0.0/8), uptime: 1d20h, pim ip Incoming interface: Null, RPF nbr: 0.0.0.0 Outgoing interface list: (count: 0) dc3rtg-d2(config-if)# show ip pim group-range PIM Group-Range Configuration for VRF "default" Group-range Mode RP-address Shared-tree-only range 232.0.0.0/8 SSM - - 231.0.0.0/8 ASM 21.21.0.11 - 231.128.0.0/9 ASM 21.21.0.22 - 231.129.0.0/16 ASM 21.21.0.33 - 231.129.128.0/17 Unknown - -
『Cisco Nexus 7000 Series NX-OS Virtual Device Context Configuration Guide, Release 4.2』 |
|
『Cisco Nexus 7000 Series NX-OS Multicast Routing Command Reference』 |
|
『Cisco Nexus 7000 Series NX-OS Unicast Routing Configuration Guide, Release 6.x』 |
MIB を検索およびダウンロードするには、次の URL にアクセスしてください。 http://www.cisco.com/public/sw-center/netmgmt/cmtk/mibs.shtml |
機能名 |
リリース |
機能情報 |
---|---|---|
pim register-source コマンドのサポート。 |
5.2(1) |
登録メッセージの IP 送信元アドレスの設定のサポート。 |
PIM(IPv4)に対する BFD サポート |
5.0(2) |
BFD は IPv4 の PIM に対してサポートされています。 |
vPC |
4.1(3) |
Nexus 7000 シリーズ デバイス対応の Cisco NX-OS ソフトウェアは、vPC 上の PIM SSM または BIDR をサポートしません。 Cisco NX-OS ソフトウェアは、vPC 上の PIM ASM を完全にサポートします。 show ip pim statistics コマンドで vPC 統計を表示します。 |