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目次
ご使用のソフトウェア リリースでは、このモジュールで説明されるすべての機能がサポートされているとは限りません。 最新の機能情報および警告については、使用するプラットフォームおよびソフトウェア リリースの Bug Search Tool およびリリース ノートを参照してください。 このモジュールに記載されている機能の詳細を検索し、各機能がサポートされているリリースのリストを確認する場合は、このモジュールの最後にある機能情報の表を参照してください。
プラットフォームのサポートおよびシスコ ソフトウェア イメージのサポートに関する情報を検索するには、Cisco Feature Navigator を使用します。 Cisco Feature Navigator には、http://www.cisco.com/go/cfn からアクセスします。 Cisco.com のアカウントは必要ありません。
Power over Ethernet(PoE)対応スイッチ ポートでは、回路に電力が供給されていないことをスイッチが検出した場合、接続している次のデバイスに電力が自動的に供給されます。
シスコ先行標準受電デバイス(Cisco IP Phone および Cisco Aironet アクセス ポイントなど)
IEEE 802.3af 準拠の受電装置
IEEE 802.3at 準拠の受電装置
受電デバイスが PoE スイッチ ポートおよび AC 電源に接続されている場合、冗長電力として利用できます。 受電装置が PoE ポートにだけ接続されている場合、受電装置には冗長電力は供給されません。
受電デバイスを検出すると、スイッチは受電デバイスの電力要件を判断し、受電デバイスへの電力供給を許可または拒否します。 また、スイッチは消費電力をモニタリングおよびポリシングすることで、装置の電力の消費をリアルタイムに検知できます。
スイッチは PoE のサポートで次のプロトコルと規格を使用します。
電力の消費について CDP を使用:受電デバイスは、スイッチに消費している電力量を通知します。 スイッチはこの電力消費に関するメッセージに応答しません。 スイッチは、PoE ポートに電力を供給するか、このポートへの電力を取り除くだけです。
シスコ インテリジェント電力管理:受電デバイスおよびスイッチは、電力ネゴシエーション CDP メッセージによって電力消費レベルについてネゴシエーションを行います。 このネゴシエーションにより、7 W より多くを消費する高電力のシスコ受電デバイスは、最も高い電力モードで動作できるようになります。 受電デバイスは、最初に低電力モードでブートして 7 W 未満の電力を消費し、ネゴシエーションを行って高電力モードで動作するための十分な電力を取得します。 受電装置が高電力モードに切り替わるのは、スイッチから確認を受信した場合に限られます。
高電力装置は、電力ネゴシエーション CDP をサポートしないスイッチで低電力モードによって動作できます。
シスコのインテリジェントな電力管理の機能には、電力消費に関して CDP との下位互換性があるため、スイッチは、受信する CDP メッセージに従って応答します。 CDP はサードパーティの受電デバイスをサポートしません。このため、スイッチは、IEEE 分類を使用して装置の消費電力を判断します。
IEEE 802.3af:この規格の主な機能は、受電装置の検出、電力の管理、切断の検出です。オプションとして受電装置の電力分類があります。 詳細については、この規格を参照してください。
IEEE 802.3at:PoE+ 標準では、受電デバイスに供給される最大電力が、1 ポートあたり 15.4 W から 30 W に増えました。
Cisco UPoE 機能は、CDP や LLDP などのレイヤ 2 電力ネゴシエーション プロトコルを使用して、シグナル ペアおよび RJ-45 イーサネット ケーブルのスペア ペアの両方に、最大 60 W の電力(2 X 30 W)を供給します。 4 線式 Cisco 独自開発スペ アペア電力 TLV での 30 W 以上の LLDP および CDP 要求により、スペア ペアに電力を供給できます。
スイッチは、PoE 対応ポートがシャットダウンの状態でなく、PoE はイネーブルになっていて(デフォルト)、接続した装置は AC アダプタから電力供給されていない場合、シスコの先行標準受電デバイスまたは IEEE 準拠の受電デバイスを検出します。
装置の検出後、スイッチは、次のように装置のタイプに応じて電力要件を判断します。
シスコ先行標準の受電デバイスは、スイッチがそのデバイスを検出しても電力要件を提供しないので、スイッチは、電力バジェットの初期割り当てとして 15.4 W を割り当てます。
初期電力割り当ては、受電デバイスが要求する最大電力量です。 スイッチは、受電デバイスを検出および電力供給する場合、この電力を最初に割り当てます。 スイッチが受電デバイスから CDP メッセージを受信し、受電デバイスが CDP 電力ネゴシエーション メッセージを通じてスイッチと電力レベルをネゴシエートしたときに、初期電力割り当てが調整される場合があります。
スイッチは検出した IEEE 装置を消費電力クラス内で分類します。 スイッチは、電力バジェットに使用可能な電力量に基づいて、ポートに通電できるかどうかを決定します。 表 1 に、各種レベルの一覧を示します。
クラス |
スイッチから要求される最大電力レベル |
---|---|
0(クラス ステータスは不明) |
15.4 W |
1 |
4 W |
2 |
7 W |
3 |
15.4 W |
スイッチは電力要求をモニタリングおよび追跡して必要な場合にだけ電力供給を許可します。 スイッチは自身の電力バジェット(PoE のスイッチで使用可能な電力量)を追跡します。 電力の供給許可または拒否がポートで行われると、スイッチはパワーアカウンティング計算を実行し、電力バジェットを最新に保ちます。
電力がポートに適用されたあとで、スイッチは CDP を使用して、接続されたシスコ受電デバイスの CDP 固有の電力消費要件を調べます。この要件は、CDP メッセージに基づいて割り当てられる電力量です。 これに従って、スイッチは電力バジェットを調整します。 これは、サードパーティの PoE 装置には適用されません。 スイッチは要件を処理して電力の供給を許可または拒否します。 要求が許可されると、スイッチは電力バジェットを更新します。 要求が拒否された場合は、スイッチはポートの電力がオフに切り替わっていることを確認し、syslog メッセージを生成して LED を更新します。 受電デバイスはより多くの電力について、スイッチとのネゴシエーションを行うこともできます。
不足電圧、過電圧、オシレータ障害、または短絡状態による障害をスイッチが検出した場合、ポートへの電源をオフにし、syslog メッセージを生成し、電力バジェットと LED を更新します。
スタック可能なスイッチでは、StackPower もサポートされます。これによって、電源スタック ケーブルでスイッチを接続する場合、スタック内の複数のシステムの電源モジュールで負荷を分担できます。 最大 4 つのスタック メンバーの電源モジュールを 1 つの大規模な電源モジュールとして管理できます。
スイッチでは、次の PoE モードがサポートされます。
auto:接続されている装置で電力が必要であるかどうか、スイッチが自動的に検出します。 ポートに接続されている受電デバイスをスイッチが検出し、スイッチに十分な電力がある場合、スイッチは電力を供給して電力バジェットを更新し、先着順でポートの電力をオンに切り替えて LED を更新します。 LED の詳細については、ハードウェア インストレーション ガイドを参照してください。
すべての受電デバイス用としてスイッチに十分な電力がある場合は、すべての受電デバイスが起動します。 スイッチに接続された受電デバイスすべてに対し十分な電力が利用できる場合、すべての装置に電力を供給します。 使用可能な PoE がない場合、または他の装置が電力供給を待機している間に装置の接続が切断されて再接続した場合、どの装置へ電力を供給または拒否されるかが判断できなくなります。
許可された電力がシステムの電力バジェットを超えている場合、スイッチは電力を拒否し、ポートへの電力がオフになっていることを確認したうえで syslog メッセージを生成し、LED を更新します。 電力供給が拒否された後、スイッチは定期的に電力バジェットを再確認し、継続して電力要求の許可を試みます。
スイッチにより電力を供給されている装置が、さらに壁面コンセントに接続している場合、スイッチは装置に電力を供給し続ける場合があります。 このとき、装置がスイッチから受電しているか、AC 電源から受電しているかにかかわらず、スイッチは引き続き装置へ電力を供給していることを報告し続ける場合があります。
受電デバイスが取り外された場合、スイッチは切断を自動的に検出し、ポートから電力を取り除きます。 非受電装置を接続しても、その装置に障害は発生しません。
ポートで許可される最大ワット数を指定できます。 受電デバイスの IEEE クラス最大ワット数が設定されている最大値より大きい場合、スイッチはそのポートに電力を供給しません。 スイッチが受電デバイスに電力供給したが、受電デバイスが設定の最大値より多くの電力を CDP メッセージによって後で要求した場合、スイッチはポートの電力を取り除きます。 その受電デバイスに割り当てられていた電力は、グローバル電力バジェットに送られます。 ワット数を指定しない場合、スイッチは最大値の電力を供給します。 任意の PoE ポートで auto 設定を使用してください。 auto モードがデフォルト設定です。
static:スイッチは、受電デバイスが接続されていなくてもポートに電力をあらかじめ割り当て、そのポートで電力が使用できるようにします。 スイッチは、設定された最大ワット数をポートに割り当てます。その値は、IEEE クラスまたは受電デバイスからの CDP メッセージによって調節されることはありません。 これは、電力があらかじめ割り当てられていることから、最大ワット数以下の電力を使用するすべての受電デバイスが固定ポートに接続されている場合に電力が保証されるためです。 ポートはもう先着順方式ではなくなります。
ただし、受電装置の IEEE クラスが最大ワット数を超えると、スイッチは装置に電力を供給しません。 受電デバイスが最大ワット数を超える電力を消費していることを CDP メッセージによって知ると、スイッチは受電デバイスをシャットダウンします。
ワット数を指定しない場合、スイッチは最大数をあらかじめ割り当てます。 スイッチは、受電デバイスを検出した場合に限り、ポートに電力を供給します。 優先順位が高いインターフェイスには、static 設定を使用してください。
never:スイッチは受電装置の検出をディセーブルにして、電力が供給されていない装置が接続されても、PoE ポートに電力を供給しません。 PoE 対応ポートに電力を絶対に適用せず、そのポートをデータ専用ポートにする場合に限り、このモードを使用してください。
ほとんどの場合、デフォルトの設定(自動モード)の動作は適切に行われ、プラグアンドプレイ動作が提供されます。 それ以上の設定は必要ありません。 しかし、プライオリティの高い PoE ポートを設定したり、PoE ポートをデータ専用にしたり、最大ワット数を指定して高電力受電デバイスをポートで禁止したりする場合は、このタスクを実行します。
スタック対応スイッチでは、StackPower もサポートされます。これによって、電源スタック ケーブルで最大 4 つのスイッチを接続する場合、スタック内の複数のシステムの電源モジュールで負荷を分担できます。
PoE 設定を変更するとき、設定中のポートでは電力が低下します。 新しい設定、その他の PoE ポートの状態、電力バジェットの状態により、そのポートの電力は再びアップしない場合があります。 たとえば、ポート 1 が自動でオンの状態になっていて、そのポートを固定モードに設定するとします。 スイッチはポート 1 から電力を取り除き、受電デバイスを検出してポートに電力を再び供給します。 ポート 1 が自動でオンの状態になっていて、最大ワット数を 10 W に設定した場合、スイッチはポートから電力を取り除き、受電デバイスを再び検出します。 受電デバイスがクラス 1、クラス 2、シスコ専用受電デバイスのうちいずれかである場合、スイッチはポートに電力を再び供給します。
リアルタイムの消費電力のポリシングをイネーブルにした場合、受電デバイスが最大割り当て(カットオフ電力値)を超えて電力を消費すると、スイッチはアクションを開始します。
PoE がイネーブルである場合、スイッチは受電デバイスのリアルタイムの電力消費を検知します。 接続されている受電デバイスのリアルタイム電力消費をスイッチが監視することを、電力モニタリングまたは電力検知といいます。 また、スイッチはパワー ポリシング機能を使用して消費電力をポリシングします。
電力モニタリングは、シスコのインテリジェントな電力管理および CDP ベースの消費電力に対して下位互換性があります。 電力モニタリングはこれらの機能とともに動作して、PoE ポートが受電デバイスに電力を供給できるようにします。
スイッチは次のようにして、接続されている装置のリアルタイム電力消費を検知します。
スイッチは、個々のポートでリアルタイム消費電力をモニタリングします。
スイッチは、ピーク時の電力消費を含め、電力消費を記録します。 スイッチは CISCO-POWER-ETHERNET-EXT-MIB を介して情報を報告します。
電力ポリシングがイネーブルの場合、スイッチはリアルタイムの消費電力を装置に割り当てられた最大電力と比較して、消費電力をポリシングします。 最大消費電力は、PoE ポートでカットオフ電力とも呼ばれます。
装置がポートで最大電力割り当てを超える電力を使用すると、スイッチは、スイッチ コンフィギュレーションに基づいて、ポートへの電力をオフにするか、受電装置に電力を供給しながら syslog メッセージを生成して LED(ポート LED はオレンジ色で点滅)を更新することができます。 デフォルトでは、すべての PoE ポートで消費電力のポリシングはディセーブルになっています。
PoE の errdisable ステートからのエラー回復がイネーブルの場合、指定の時間の経過後、スイッチは PoE ポートを errdisable ステートから自動的に回復させます。
エラー回復がディセーブルの場合、shutdown および no shutdown インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用して、手動で PoE ポートをイネーブルにできます。
ポリシングがディセーブルの場合、受電デバイスが PoE ポートに割り当てられた最大電力より多くの量を消費し、スイッチに悪影響を与える可能性がある場合でも、アクションは実行されません。
ポートの初期電力割り当ておよび最大電力割り当てを設定することができます。 ただし、これらの値は、スイッチが PoE ポートの電力をオンまたはオフにするときを指定するために設定する値です。 最大電力割り当ては、受電デバイスの実際の電力と同じではありません。 スイッチによって電力ポリシングに使用される実際のカットオフ電力値は、設定済みの電力値と同等ではありません。
電力ポリシングがイネーブルの場合、スイッチは、スイッチ ポートで、受電装置の消費電力を超える消費電力ポリシングを行います。 最大電力割り当てを手動で設定する場合、スイッチ ポートと受電デバイス間のケーブルでの電力損失を考慮する必要があります。 カットオフ電力とは、受電デバイスの定格消費電力とケーブル上での最悪時の電力損失を合計したものです。
スイッチの PoE がイネーブルの場合、電力ポリシングをイネーブルにすることを推奨します。 たとえば、ポリシングがディセーブルで、power inline auto max 6300 インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用してカットオフ値を設定すると、PoE ポートに設定される最大電力割り当ては 6.3 W(6300 mW)です。 装置が 6.3 W までの電力を必要とする場合、スイッチはポートに接続されている装置に電力を供給します。 CDP によるパワー ネゴシエーション実施後の値または IEEE 分類値が設定済みカットオフ値を超えると、スイッチは接続されている装置に電力を供給しなくなります。 スイッチは PoE ポートで電力をオンにしたあとは、受電装置のリアルタイム電力消費のポリシングを行わないので、受電装置は最大割り当て量を超えて電力を消費できることになり、スイッチと、他の PoE ポートに接続されている受電装置に悪影響を及ぼすことがあります。
スタンドアロン スイッチでは内部電源装置がサポートされるため、受電デバイスが利用できる総電力量は電源装置の設定によって異なります。
電源装置を取り外して、低電力の新しい電源装置に交換すると、スイッチは受電デバイスに対して十分な電力を供給できなくなり、auto モードでポート番号の降順に従って PoE ポートへの電力供給を拒否します。 これでも十分な電力を利用できない場合、スイッチは、static モードでポート番号の降順に従って PoE ポートへの電力供給を拒否します。
新しい電源装置の電力が前の電源装置より大きく、スイッチが大電力を使用できる場合、スイッチは static モードでポート番号の昇順に従って PoE ポートへの電力供給を許可します。 これでもまだ使用可能な電力がある場合、スイッチは、ポート番号の昇順に従って auto モードで PoE ポートへの電力供給を許可します。
スタック対応スイッチでは、StackPower もサポートされます。これによって、電源スタック ケーブルでスイッチを接続する場合、スタック内の複数のシステムの電源モジュールで負荷を分担できます。 最大 4 つのスタック メンバーの電源モジュールを 1 つの大規模な電源モジュールとしてまとめて管理できます。
Cisco Universal Power Over Ethernet(Cisco UPOE)は、シグナル ペア(導線 1、2、3、6)付きの RJ-45 ケーブルのスペア ペア(導線 4、5、7、8)を使用して、IEEE 802.at PoE 標準を拡張するシスコ独自のテクノロジーで、標準のイーサネット ケーブル配線インフラストラクチャ(クラス D 以上)により最大 60 W の電力を供給する機能を提供します。 スペア ペアの電力は、スイッチ ポートとエンドデバイスが Cisco UPOE 対応であることを CDP または LLDP を使用して相互に識別し、エンドデバイスがスペア ペアの電力のイネーブル化を要求したときにイネーブルになります。 スペア ペアに給電されると、エンドデバイスは、CDP または LLDP を使用して、スイッチから最大 60 W の電力をネゴシエートできます。
エンド デバイスがシグナル ペアおよびスペア ペアの両方で PoE 対応であるが、Cisco UPOE に必要な CDP または LLDP の拡張をサポートしない場合、4 ペアの強制モード設定により自動的にスイッチ ポートからシグナル ペアおよびスペア ペアの両方の電力がイネーブルになります。
1. configure terminal
2. interface interface-id
3. power inline {auto [max max-wattage] | never | static [max max-wattage]}
4. end
5. show power inline [interface-id | module switch-number]
(注) |
エンド デバイスがスペア ペアのインライン パワー給電に未対応の場合、またはエンド デバイスが Cisco UPoE に CDP または LLDP 拡張をサポートしている場合は、このコマンドを入力しないでください。 |
1. configure terminal
2. interface interface-id
3. power inline four-pair forced
4. end
コマンドまたはアクション | 目的 | |
---|---|---|
ステップ 1 | configure terminal 例: Switch# configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 | interface interface-id 例: Switch(config)# interface gigabitethernet2/0/1 |
設定する物理ポートを指定し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 3 | power inline four-pair forced 例: Switch(config-if)# power inline four-pair forced |
スイッチ ポートから信号ペアおよびスペア ペアの両方の電力をイネーブルにします。 |
ステップ 4 | end 例: Switch(config-if)# end |
特権 EXEC モードに戻ります。 |
デフォルトでは、スイッチは接続されている受電デバイスの消費電力をリアルタイムでモニタリングします。 消費電力に対するポリシングを行うようにスイッチを設定できます。 デフォルトではポリシングはディセーブルです。
1. configure terminal
2. interface interface-id
3. power inline police [action{log | errdisable}]
4. exit
5. 次のいずれかを使用します。
6. exit
7. 次のいずれかを使用します。
コマンドまたはアクション | 目的 | |||
---|---|---|---|---|
ステップ 1 | configure terminal 例: Switch# configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
||
ステップ 2 | interface interface-id 例: Switch(config)# interface gigabitethernet2/0/1 |
設定する物理ポートを指定し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。 |
||
ステップ 3 | power inline police [action{log | errdisable}] 例: Switch(config-if)# power inline police |
ポートでリアルタイム消費電力が最大電力割り当てを超えるときに、次のいずれかのアクションを実行するようにスイッチを設定します。
action log キーワードを入力しない場合、デフォルトのアクションによってポートがシャットダウンされ、errdisable ステートになります。 |
||
ステップ 4 | exit 例: Switch(config-if)# exit |
グローバル コンフィギュレーション モードに戻ります。 |
||
ステップ 5 | 次のいずれかを使用します。
例: Switch(config)# errdisable detect cause inline-power
Switch(config)# errdisable recovery cause inline-power
Switch(config)# errdisable recovery interval 100
|
(任意)PoE errdisable ステートからのエラー回復をイネーブルにし、PoE 回復メカニズム変数を設定します。 デフォルトでは、回復間隔は 300 秒です。 interval interval では、errdisable ステートから回復する時間を秒単位で指定します。 指定できる範囲は 30 ~ 86400 です。 |
||
ステップ 6 | exit 例: Switch(config)# exit |
特権 EXEC モードに戻ります。 |
||
ステップ 7 | 次のいずれかを使用します。
例: Switch# show power inline police
Switch# show errdisable recovery
|
電力モニタリング ステータスを表示し、エラー回復設定を確認します。 |
コマンド |
目的 |
---|---|
show env power switch [switch-number] |
(任意)スタック内の各スイッチまたは指定したスイッチの内部電源装置のステータスを表示します。 指定できる範囲は、スタック内のスイッチ メンバ番号に従って 1 ~ 9 です。 次のキーワードは、スタック対応スイッチ上でだけ使用できます。 |
show power inline [interface-id | module switch-number] |
スイッチまたはスイッチ スタック、インターフェイス、またはスタック内の特定のスイッチの PoE ステータスを表示します。 |
show power inline police |
電力ポリシングのデータを表示します。 |
説明 | Link |
---|---|
このリリースのシステム エラー メッセージを調査し解決するために、エラー メッセージ デコーダ ツールを使用します。 |
https://www.cisco.com/cgi-bin/Support/Errordecoder/index.cgi |
MIB | MIB のリンク |
---|---|
本リリースでサポートするすべての MIB |
選択したプラットフォーム、Cisco IOS リリース、およびフィーチャ セットに関する MIB を探してダウンロードするには、次の URL にある Cisco MIB Locator を使用します。 |
説明 | リンク |
---|---|
シスコのサポート Web サイトでは、シスコの製品やテクノロジーに関するトラブルシューティングにお役立ていただけるように、マニュアルやツールをはじめとする豊富なオンライン リソースを提供しています。 お使いの製品のセキュリティ情報や技術情報を入手するために、Cisco Notification Service(Field Notice からアクセス)、Cisco Technical Services Newsletter、Really Simple Syndication(RSS)フィードなどの各種サービスに加入できます。 シスコのサポート Web サイトのツールにアクセスする際は、Cisco.com のユーザ ID およびパスワードが必要です。 |
リリース |
変更内容 |
---|---|
Cisco IOS XE 3.2SE |
この機能が導入されました。 |
Cisco IOS XE 3.3SE |
four-pair forced キーワードが追加されました。 |
目次
ご使用のソフトウェア リリースでは、このモジュールで説明されるすべての機能がサポートされているとは限りません。 最新の機能情報および警告については、使用するプラットフォームおよびソフトウェア リリースの Bug Search Tool およびリリース ノートを参照してください。 このモジュールに記載されている機能の詳細を検索し、各機能がサポートされているリリースのリストを確認する場合は、このモジュールの最後にある機能情報の表を参照してください。
プラットフォームのサポートおよびシスコ ソフトウェア イメージのサポートに関する情報を検索するには、Cisco Feature Navigator を使用します。 Cisco Feature Navigator には、http://www.cisco.com/go/cfn からアクセスします。 Cisco.com のアカウントは必要ありません。
Power over Ethernet(PoE)対応スイッチ ポートでは、回路に電力が供給されていないことをスイッチが検出した場合、接続している次のデバイスに電力が自動的に供給されます。
シスコ先行標準受電デバイス(Cisco IP Phone および Cisco Aironet アクセス ポイントなど)
IEEE 802.3af 準拠の受電装置
IEEE 802.3at 準拠の受電装置
受電デバイスが PoE スイッチ ポートおよび AC 電源に接続されている場合、冗長電力として利用できます。 受電装置が PoE ポートにだけ接続されている場合、受電装置には冗長電力は供給されません。
受電デバイスを検出すると、スイッチは受電デバイスの電力要件を判断し、受電デバイスへの電力供給を許可または拒否します。 また、スイッチは消費電力をモニタリングおよびポリシングすることで、装置の電力の消費をリアルタイムに検知できます。
スイッチは PoE のサポートで次のプロトコルと規格を使用します。
電力の消費について CDP を使用:受電デバイスは、スイッチに消費している電力量を通知します。 スイッチはこの電力消費に関するメッセージに応答しません。 スイッチは、PoE ポートに電力を供給するか、このポートへの電力を取り除くだけです。
シスコ インテリジェント電力管理:受電デバイスおよびスイッチは、電力ネゴシエーション CDP メッセージによって電力消費レベルについてネゴシエーションを行います。 このネゴシエーションにより、7 W より多くを消費する高電力のシスコ受電デバイスは、最も高い電力モードで動作できるようになります。 受電デバイスは、最初に低電力モードでブートして 7 W 未満の電力を消費し、ネゴシエーションを行って高電力モードで動作するための十分な電力を取得します。 受電装置が高電力モードに切り替わるのは、スイッチから確認を受信した場合に限られます。
高電力装置は、電力ネゴシエーション CDP をサポートしないスイッチで低電力モードによって動作できます。
シスコのインテリジェントな電力管理の機能には、電力消費に関して CDP との下位互換性があるため、スイッチは、受信する CDP メッセージに従って応答します。 CDP はサードパーティの受電デバイスをサポートしません。このため、スイッチは、IEEE 分類を使用して装置の消費電力を判断します。
IEEE 802.3af:この規格の主な機能は、受電装置の検出、電力の管理、切断の検出です。オプションとして受電装置の電力分類があります。 詳細については、この規格を参照してください。
IEEE 802.3at:PoE+ 標準では、受電デバイスに供給される最大電力が、1 ポートあたり 15.4 W から 30 W に増えました。
Cisco UPoE 機能は、CDP や LLDP などのレイヤ 2 電力ネゴシエーション プロトコルを使用して、シグナル ペアおよび RJ-45 イーサネット ケーブルのスペア ペアの両方に、最大 60 W の電力(2 X 30 W)を供給します。 4 線式 Cisco 独自開発スペ アペア電力 TLV での 30 W 以上の LLDP および CDP 要求により、スペア ペアに電力を供給できます。
スイッチは、PoE 対応ポートがシャットダウンの状態でなく、PoE はイネーブルになっていて(デフォルト)、接続した装置は AC アダプタから電力供給されていない場合、シスコの先行標準受電デバイスまたは IEEE 準拠の受電デバイスを検出します。
装置の検出後、スイッチは、次のように装置のタイプに応じて電力要件を判断します。
シスコ先行標準の受電デバイスは、スイッチがそのデバイスを検出しても電力要件を提供しないので、スイッチは、電力バジェットの初期割り当てとして 15.4 W を割り当てます。
初期電力割り当ては、受電デバイスが要求する最大電力量です。 スイッチは、受電デバイスを検出および電力供給する場合、この電力を最初に割り当てます。 スイッチが受電デバイスから CDP メッセージを受信し、受電デバイスが CDP 電力ネゴシエーション メッセージを通じてスイッチと電力レベルをネゴシエートしたときに、初期電力割り当てが調整される場合があります。
スイッチは検出した IEEE 装置を消費電力クラス内で分類します。 スイッチは、電力バジェットに使用可能な電力量に基づいて、ポートに通電できるかどうかを決定します。 表 1 に、各種レベルの一覧を示します。
スイッチは電力要求をモニタリングおよび追跡して必要な場合にだけ電力供給を許可します。 スイッチは自身の電力バジェット(PoE のスイッチで使用可能な電力量)を追跡します。 電力の供給許可または拒否がポートで行われると、スイッチはパワーアカウンティング計算を実行し、電力バジェットを最新に保ちます。
電力がポートに適用されたあとで、スイッチは CDP を使用して、接続されたシスコ受電デバイスの CDP 固有の電力消費要件を調べます。この要件は、CDP メッセージに基づいて割り当てられる電力量です。 これに従って、スイッチは電力バジェットを調整します。 これは、サードパーティの PoE 装置には適用されません。 スイッチは要件を処理して電力の供給を許可または拒否します。 要求が許可されると、スイッチは電力バジェットを更新します。 要求が拒否された場合は、スイッチはポートの電力がオフに切り替わっていることを確認し、syslog メッセージを生成して LED を更新します。 受電デバイスはより多くの電力について、スイッチとのネゴシエーションを行うこともできます。
不足電圧、過電圧、オシレータ障害、または短絡状態による障害をスイッチが検出した場合、ポートへの電源をオフにし、syslog メッセージを生成し、電力バジェットと LED を更新します。
スタック可能なスイッチでは、StackPower もサポートされます。これによって、電源スタック ケーブルでスイッチを接続する場合、スタック内の複数のシステムの電源モジュールで負荷を分担できます。 最大 4 つのスタック メンバーの電源モジュールを 1 つの大規模な電源モジュールとして管理できます。
スイッチでは、次の PoE モードがサポートされます。
auto:接続されている装置で電力が必要であるかどうか、スイッチが自動的に検出します。 ポートに接続されている受電デバイスをスイッチが検出し、スイッチに十分な電力がある場合、スイッチは電力を供給して電力バジェットを更新し、先着順でポートの電力をオンに切り替えて LED を更新します。 LED の詳細については、ハードウェア インストレーション ガイドを参照してください。
すべての受電デバイス用としてスイッチに十分な電力がある場合は、すべての受電デバイスが起動します。 スイッチに接続された受電デバイスすべてに対し十分な電力が利用できる場合、すべての装置に電力を供給します。 使用可能な PoE がない場合、または他の装置が電力供給を待機している間に装置の接続が切断されて再接続した場合、どの装置へ電力を供給または拒否されるかが判断できなくなります。
許可された電力がシステムの電力バジェットを超えている場合、スイッチは電力を拒否し、ポートへの電力がオフになっていることを確認したうえで syslog メッセージを生成し、LED を更新します。 電力供給が拒否された後、スイッチは定期的に電力バジェットを再確認し、継続して電力要求の許可を試みます。
スイッチにより電力を供給されている装置が、さらに壁面コンセントに接続している場合、スイッチは装置に電力を供給し続ける場合があります。 このとき、装置がスイッチから受電しているか、AC 電源から受電しているかにかかわらず、スイッチは引き続き装置へ電力を供給していることを報告し続ける場合があります。
受電デバイスが取り外された場合、スイッチは切断を自動的に検出し、ポートから電力を取り除きます。 非受電装置を接続しても、その装置に障害は発生しません。
ポートで許可される最大ワット数を指定できます。 受電デバイスの IEEE クラス最大ワット数が設定されている最大値より大きい場合、スイッチはそのポートに電力を供給しません。 スイッチが受電デバイスに電力供給したが、受電デバイスが設定の最大値より多くの電力を CDP メッセージによって後で要求した場合、スイッチはポートの電力を取り除きます。 その受電デバイスに割り当てられていた電力は、グローバル電力バジェットに送られます。 ワット数を指定しない場合、スイッチは最大値の電力を供給します。 任意の PoE ポートで auto 設定を使用してください。 auto モードがデフォルト設定です。
static:スイッチは、受電デバイスが接続されていなくてもポートに電力をあらかじめ割り当て、そのポートで電力が使用できるようにします。 スイッチは、設定された最大ワット数をポートに割り当てます。その値は、IEEE クラスまたは受電デバイスからの CDP メッセージによって調節されることはありません。 これは、電力があらかじめ割り当てられていることから、最大ワット数以下の電力を使用するすべての受電デバイスが固定ポートに接続されている場合に電力が保証されるためです。 ポートはもう先着順方式ではなくなります。
ただし、受電装置の IEEE クラスが最大ワット数を超えると、スイッチは装置に電力を供給しません。 受電デバイスが最大ワット数を超える電力を消費していることを CDP メッセージによって知ると、スイッチは受電デバイスをシャットダウンします。
ワット数を指定しない場合、スイッチは最大数をあらかじめ割り当てます。 スイッチは、受電デバイスを検出した場合に限り、ポートに電力を供給します。 優先順位が高いインターフェイスには、static 設定を使用してください。
never:スイッチは受電装置の検出をディセーブルにして、電力が供給されていない装置が接続されても、PoE ポートに電力を供給しません。 PoE 対応ポートに電力を絶対に適用せず、そのポートをデータ専用ポートにする場合に限り、このモードを使用してください。
ほとんどの場合、デフォルトの設定(自動モード)の動作は適切に行われ、プラグアンドプレイ動作が提供されます。 それ以上の設定は必要ありません。 しかし、プライオリティの高い PoE ポートを設定したり、PoE ポートをデータ専用にしたり、最大ワット数を指定して高電力受電デバイスをポートで禁止したりする場合は、このタスクを実行します。
スタック対応スイッチでは、StackPower もサポートされます。これによって、電源スタック ケーブルで最大 4 つのスイッチを接続する場合、スタック内の複数のシステムの電源モジュールで負荷を分担できます。
PoE 設定を変更するとき、設定中のポートでは電力が低下します。 新しい設定、その他の PoE ポートの状態、電力バジェットの状態により、そのポートの電力は再びアップしない場合があります。 たとえば、ポート 1 が自動でオンの状態になっていて、そのポートを固定モードに設定するとします。 スイッチはポート 1 から電力を取り除き、受電デバイスを検出してポートに電力を再び供給します。 ポート 1 が自動でオンの状態になっていて、最大ワット数を 10 W に設定した場合、スイッチはポートから電力を取り除き、受電デバイスを再び検出します。 受電デバイスがクラス 1、クラス 2、シスコ専用受電デバイスのうちいずれかである場合、スイッチはポートに電力を再び供給します。
リアルタイムの消費電力のポリシングをイネーブルにした場合、受電デバイスが最大割り当て(カットオフ電力値)を超えて電力を消費すると、スイッチはアクションを開始します。
PoE がイネーブルである場合、スイッチは受電デバイスのリアルタイムの電力消費を検知します。 接続されている受電デバイスのリアルタイム電力消費をスイッチが監視することを、電力モニタリングまたは電力検知といいます。 また、スイッチはパワー ポリシング機能を使用して消費電力をポリシングします。
電力モニタリングは、シスコのインテリジェントな電力管理および CDP ベースの消費電力に対して下位互換性があります。 電力モニタリングはこれらの機能とともに動作して、PoE ポートが受電デバイスに電力を供給できるようにします。
スイッチは次のようにして、接続されている装置のリアルタイム電力消費を検知します。
スイッチは、個々のポートでリアルタイム消費電力をモニタリングします。
スイッチは、ピーク時の電力消費を含め、電力消費を記録します。 スイッチは CISCO-POWER-ETHERNET-EXT-MIB を介して情報を報告します。
電力ポリシングがイネーブルの場合、スイッチはリアルタイムの消費電力を装置に割り当てられた最大電力と比較して、消費電力をポリシングします。 最大消費電力は、PoE ポートでカットオフ電力とも呼ばれます。
装置がポートで最大電力割り当てを超える電力を使用すると、スイッチは、スイッチ コンフィギュレーションに基づいて、ポートへの電力をオフにするか、受電装置に電力を供給しながら syslog メッセージを生成して LED(ポート LED はオレンジ色で点滅)を更新することができます。 デフォルトでは、すべての PoE ポートで消費電力のポリシングはディセーブルになっています。
PoE の errdisable ステートからのエラー回復がイネーブルの場合、指定の時間の経過後、スイッチは PoE ポートを errdisable ステートから自動的に回復させます。
エラー回復がディセーブルの場合、shutdown および no shutdown インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用して、手動で PoE ポートをイネーブルにできます。
ポリシングがディセーブルの場合、受電デバイスが PoE ポートに割り当てられた最大電力より多くの量を消費し、スイッチに悪影響を与える可能性がある場合でも、アクションは実行されません。
ポートの初期電力割り当ておよび最大電力割り当てを設定することができます。 ただし、これらの値は、スイッチが PoE ポートの電力をオンまたはオフにするときを指定するために設定する値です。 最大電力割り当ては、受電デバイスの実際の電力と同じではありません。 スイッチによって電力ポリシングに使用される実際のカットオフ電力値は、設定済みの電力値と同等ではありません。
電力ポリシングがイネーブルの場合、スイッチは、スイッチ ポートで、受電装置の消費電力を超える消費電力ポリシングを行います。 最大電力割り当てを手動で設定する場合、スイッチ ポートと受電デバイス間のケーブルでの電力損失を考慮する必要があります。 カットオフ電力とは、受電デバイスの定格消費電力とケーブル上での最悪時の電力損失を合計したものです。
スイッチの PoE がイネーブルの場合、電力ポリシングをイネーブルにすることを推奨します。 たとえば、ポリシングがディセーブルで、power inline auto max 6300 インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用してカットオフ値を設定すると、PoE ポートに設定される最大電力割り当ては 6.3 W(6300 mW)です。 装置が 6.3 W までの電力を必要とする場合、スイッチはポートに接続されている装置に電力を供給します。 CDP によるパワー ネゴシエーション実施後の値または IEEE 分類値が設定済みカットオフ値を超えると、スイッチは接続されている装置に電力を供給しなくなります。 スイッチは PoE ポートで電力をオンにしたあとは、受電装置のリアルタイム電力消費のポリシングを行わないので、受電装置は最大割り当て量を超えて電力を消費できることになり、スイッチと、他の PoE ポートに接続されている受電装置に悪影響を及ぼすことがあります。
スタンドアロン スイッチでは内部電源装置がサポートされるため、受電デバイスが利用できる総電力量は電源装置の設定によって異なります。
電源装置を取り外して、低電力の新しい電源装置に交換すると、スイッチは受電デバイスに対して十分な電力を供給できなくなり、auto モードでポート番号の降順に従って PoE ポートへの電力供給を拒否します。 これでも十分な電力を利用できない場合、スイッチは、static モードでポート番号の降順に従って PoE ポートへの電力供給を拒否します。
新しい電源装置の電力が前の電源装置より大きく、スイッチが大電力を使用できる場合、スイッチは static モードでポート番号の昇順に従って PoE ポートへの電力供給を許可します。 これでもまだ使用可能な電力がある場合、スイッチは、ポート番号の昇順に従って auto モードで PoE ポートへの電力供給を許可します。
スタック対応スイッチでは、StackPower もサポートされます。これによって、電源スタック ケーブルでスイッチを接続する場合、スタック内の複数のシステムの電源モジュールで負荷を分担できます。 最大 4 つのスタック メンバーの電源モジュールを 1 つの大規模な電源モジュールとしてまとめて管理できます。
Cisco Universal Power Over Ethernet(Cisco UPOE)は、シグナル ペア(導線 1、2、3、6)付きの RJ-45 ケーブルのスペア ペア(導線 4、5、7、8)を使用して、IEEE 802.at PoE 標準を拡張するシスコ独自のテクノロジーで、標準のイーサネット ケーブル配線インフラストラクチャ(クラス D 以上)により最大 60 W の電力を供給する機能を提供します。 スペア ペアの電力は、スイッチ ポートとエンドデバイスが Cisco UPOE 対応であることを CDP または LLDP を使用して相互に識別し、エンドデバイスがスペア ペアの電力のイネーブル化を要求したときにイネーブルになります。 スペア ペアに給電されると、エンドデバイスは、CDP または LLDP を使用して、スイッチから最大 60 W の電力をネゴシエートできます。
エンド デバイスがシグナル ペアおよびスペア ペアの両方で PoE 対応であるが、Cisco UPOE に必要な CDP または LLDP の拡張をサポートしない場合、4 ペアの強制モード設定により自動的にスイッチ ポートからシグナル ペアおよびスペア ペアの両方の電力がイネーブルになります。
1. configure terminal
2. interface interface-id
3. power inline {auto [max max-wattage] | never | static [max max-wattage]}
4. end
5. show power inline [interface-id | module switch-number]
コマンドまたはアクション | 目的 | |||
---|---|---|---|---|
ステップ 1 | configure terminal 例: Switch# configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
||
ステップ 2 | interface interface-id 例: Switch(config)# interface gigabitethernet2/0/1 |
設定する物理ポートを指定し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。 |
||
ステップ 3 | power inline {auto [max max-wattage] | never | static [max max-wattage]} 例: Switch(config-if)# power inline auto |
ポートの PoE モードを設定します。 キーワードの意味は次のとおりです。
スイッチは、自動モードに設定されたポートに電力を割り当てる前に、固定モードに設定されたポートに PoE を割り当てます。 |
||
ステップ 4 | end 例: Switch(config-if)# end |
特権 EXEC モードに戻ります。 |
||
ステップ 5 | show power inline [interface-id | module switch-number] 例: Switch# show power inline |
スイッチまたはスイッチ スタックに関する、または指定したインターフェイスに関する、または指定したスタック メンバに関する PoE ステータスを表示します。 module switch-number キーワードは、スタッキング対応スイッチだけでサポートされます。 |
(注) |
エンド デバイスがスペア ペアのインライン パワー給電に未対応の場合、またはエンド デバイスが Cisco UPoE に CDP または LLDP 拡張をサポートしている場合は、このコマンドを入力しないでください。 |
1. configure terminal
2. interface interface-id
3. power inline four-pair forced
4. end
コマンドまたはアクション | 目的 | |
---|---|---|
ステップ 1 | configure terminal 例: Switch# configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 | interface interface-id 例: Switch(config)# interface gigabitethernet2/0/1 |
設定する物理ポートを指定し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 3 | power inline four-pair forced 例: Switch(config-if)# power inline four-pair forced |
スイッチ ポートから信号ペアおよびスペア ペアの両方の電力をイネーブルにします。 |
ステップ 4 | end 例: Switch(config-if)# end |
特権 EXEC モードに戻ります。 |
デフォルトでは、スイッチは接続されている受電デバイスの消費電力をリアルタイムでモニタリングします。 消費電力に対するポリシングを行うようにスイッチを設定できます。 デフォルトではポリシングはディセーブルです。
1. configure terminal
2. interface interface-id
3. power inline police [action{log | errdisable}]
4. exit
5. 次のいずれかを使用します。
6. exit
7. 次のいずれかを使用します。
コマンドまたはアクション | 目的 | |||
---|---|---|---|---|
ステップ 1 | configure terminal 例: Switch# configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
||
ステップ 2 | interface interface-id 例: Switch(config)# interface gigabitethernet2/0/1 |
設定する物理ポートを指定し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。 |
||
ステップ 3 | power inline police [action{log | errdisable}] 例: Switch(config-if)# power inline police |
ポートでリアルタイム消費電力が最大電力割り当てを超えるときに、次のいずれかのアクションを実行するようにスイッチを設定します。
action log キーワードを入力しない場合、デフォルトのアクションによってポートがシャットダウンされ、errdisable ステートになります。 |
||
ステップ 4 | exit 例: Switch(config-if)# exit |
グローバル コンフィギュレーション モードに戻ります。 |
||
ステップ 5 | 次のいずれかを使用します。
例: Switch(config)# errdisable detect cause inline-power
Switch(config)# errdisable recovery cause inline-power
Switch(config)# errdisable recovery interval 100
|
(任意)PoE errdisable ステートからのエラー回復をイネーブルにし、PoE 回復メカニズム変数を設定します。 デフォルトでは、回復間隔は 300 秒です。 interval interval では、errdisable ステートから回復する時間を秒単位で指定します。 指定できる範囲は 30 ~ 86400 です。 |
||
ステップ 6 | exit 例: Switch(config)# exit |
特権 EXEC モードに戻ります。 |
||
ステップ 7 | 次のいずれかを使用します。
例: Switch# show power inline police
Switch# show errdisable recovery
|
電力モニタリング ステータスを表示し、エラー回復設定を確認します。 |
コマンド |
目的 |
---|---|
show env power switch [switch-number] |
(任意)スタック内の各スイッチまたは指定したスイッチの内部電源装置のステータスを表示します。 指定できる範囲は、スタック内のスイッチ メンバ番号に従って 1 ~ 9 です。 次のキーワードは、スタック対応スイッチ上でだけ使用できます。 |
show power inline [interface-id | module switch-number] |
スイッチまたはスイッチ スタック、インターフェイス、またはスタック内の特定のスイッチの PoE ステータスを表示します。 |
show power inline police |
電力ポリシングのデータを表示します。 |
説明 | Link |
---|---|
このリリースのシステム エラー メッセージを調査し解決するために、エラー メッセージ デコーダ ツールを使用します。 |
https://www.cisco.com/cgi-bin/Support/Errordecoder/index.cgi |
説明 | リンク |
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