この製品のマニュアルセットは、偏向のない言語を使用するように配慮されています。このマニュアルセットでの偏向のない言語とは、年齢、障害、性別、人種的アイデンティティ、民族的アイデンティティ、性的指向、社会経済的地位、およびインターセクショナリティに基づく差別を意味しない言語として定義されています。製品ソフトウェアのユーザーインターフェイスにハードコードされている言語、RFP のドキュメントに基づいて使用されている言語、または参照されているサードパーティ製品で使用されている言語によりドキュメントに例外が存在する場合があります。シスコのインクルーシブランゲージに対する取り組みの詳細は、こちらをご覧ください。
このドキュメントは、米国シスコ発行ドキュメントの参考和訳です。リンク情報につきましては、日本語版掲載時点で、英語版にアップデートがあり、リンク先のページが移動/変更されている場合がありますことをご了承ください。あくまでも参考和訳となりますので、正式な内容については米国サイトのドキュメントを参照ください。
目次
ご使用のソフトウェア リリースでは、このモジュールで説明されるすべての機能がサポートされているとは限りません。 最新の機能情報と注意事項については、ご使用のプラットフォームとソフトウェア リリースに対応したリリース ノートを参照してください。
プラットフォームのサポートおよびシスコ ソフトウェア イメージのサポートに関する情報を検索するには、Cisco Feature Navigator を使用します。 Cisco Feature Navigator には、http://www.cisco.com/go/cfn からアクセスします。 Cisco.com のアカウントは必要ありません。
この章では、Catalyst 2960、2960-S、2960-C、2960-X スイッチで IPv6 ホスト機能を設定する方法について説明します。
(注) |
IPv6 ホスト機能を使用するには、スイッチが LAN Base イメージを実行している必要があります。 |
IPv6 Multicast Listener Discovery(MLD)スヌーピングの設定については、MLD スヌーピング設定を参照してください。
Catalyst 2960 スイッチでデュアル スタック環境(IPv4 と IPv6 の両方をサポートする)をイネーブルにするには、スイッチング データベース管理(SDM)テンプレートをデュアル IPv4 および IPv6 テンプレートに設定する必要があります。 「デュアル IPv4 および IPv6 プロトコル スタック」の章を参照してください。 このテンプレートは、Catalyst 2960-S スイッチではサポートされません。
(注) |
この章で使用しているコマンドの完全な構文と使用方法については、手順の中で参照している Cisco IOS のマニュアルを参照してください。 |
IPv4 ユーザは IPv6 に移行することができ、エンドツーエンドのセキュリティ、Quality of Service(QoS)、およびグローバルに一意なアドレスのようなサービスを利用できます。 IPv6 アドレス スペースによって、プライベート アドレスの必要性が低下し、ネットワーク エッジの境界ルータで Network Address Translation(NAT; ネットワーク アドレス変換)処理を行う必要性も低下します。
シスコの IPv6 の実装方法については、次の URL を参照してください。
http://www.cisco.com/en/US/products/ps6553/products_ios_technology_home.html
IPv6 およびこの章のその他の機能については、
スイッチがサポートするのは、IPv6 ユニキャスト アドレスだけです。 スイッチはサイトローカルなユニキャスト アドレス、エニキャスト アドレス、またはマルチキャスト アドレスをサポートしません。
IPv6 の 128 ビット アドレスは、コロンで区切られた一連の 8 つの 16 進フィールド(n:n:n:n:n:n:n:n. の形式)で表されます。 次に、IPv6 アドレスの例を示します。
2031:0000:130F:0000:0000:09C0:080F:130B
実装を容易にするために、各フィールドの先行ゼロは省略可能です。 上記アドレスは、先行ゼロを省略した次のアドレスと同じです。
2031:0:130F:0:0:9C0:80F:130B
2 つのコロン(::)を使用して、ゼロが連続する 16 進フィールドを表すことができます。ただし、この短縮形を使用できるのは、各アドレス内で 1 回のみです。
2031:0:130F::09C0:080F:130B
IPv6 アドレス形式、アドレス タイプ、および IPv6 パケット ヘッダーの詳細については、Cisco.com で『Cisco IOS IPv6 Configuration Library 』の「Implementing IPv6 Addressing and Basic Connectivity」の章を参照してください。
「Implementing Addressing and Basic Connectivity」の章では、次の項の内容が Catalyst 2960、2960-S、2960-C、2960-X スイッチに適用されます。
スイッチでは、拡張アドレス機能、ヘッダー フォーマットの単純化、拡張子およびオプションのサポートの改善、および拡張ヘッダーのハードウェア解析などがサポートされています。 また、ホップ単位の拡張ヘッダー パケットもサポートし、これらをソフトウェアでルーティングまたはブリッジングします。
スイッチは集約可能なグローバル ユニキャスト アドレスおよびリンクに対してローカルなユニキャスト アドレスをサポートします。 サイトに対してローカルなユニキャスト アドレスはサポートされていません。
集約可能なグローバル ユニキャスト アドレスは、集約可能グローバル ユニキャスト プレフィックスの付いた IPv6 アドレスです。 このアドレス構造を使用すると、ルーティング プレフィックスを厳格に集約することができ、グローバル ルーティング テーブル内のルーティング テーブル エントリ数が制限されます。 これらのアドレスは、組織を経由して最終的にインターネット サービス プロバイダーに至る集約リンク上で使用されます。
これらのアドレスはグローバル ルーティング プレフィックス、サブネット ID、およびインターフェイス ID によって定義されます。 現在のグローバル ユニキャスト アドレス割り当てには、バイナリ値 001(2000::/3)で開始するアドレス範囲が使用されます。 プレフィックスが 2000::/3(001)~ E000::/3(111)のアドレスには、Extended Unique Identifier(EUI)64 フォーマットの 64 ビット インターフェイス ID を設定する必要があります。
リンクに対してローカルなユニキャスト アドレスをすべてのインターフェイスに自動的に設定するには、修飾 EUI フォーマット内で、リンクに対してローカルなプレフィックス FE80::/10(1111 1110 10)およびインターフェイス ID を使用します。 ネイバー探索プロトコル(NDP)およびステートレス自動設定プロセスでは、リンクに対してローカルなアドレスが使用されます。 ローカル リンク上のノードは、リンクに対してローカルなアドレスを使用します。通信する場合に、グローバルに一意なアドレスは不要です。 IPv6 ルータは、リンクに対してローカルな送信元または宛先アドレスを持つパケットをその他のリンクに転送しません。
詳細については、Cisco.com で『Cisco IOS IPv6 Configuration Library 』の「Implementing IPv6 Addressing and Basic Connectivity」の章にある IPv6 ユニキャスト アドレスに関する項を参照してください。
IPv6 は、ドメイン ネーム システム(DNS)のレコード タイプを、DNS 名前/アドレスおよびアドレス/名前の検索プロセスでサポートします。 DNS AAAA リソース レコード タイプは IPv6 アドレスをサポートし、IPv4 の A アドレス レコードと同等です。 スイッチは IPv4 および IPv6 の DNS 解決をサポートします。
IPv6 のインターネット制御メッセージ プロトコル(ICMP)は、ICMP 宛先到達不能メッセージなどのエラー メッセージを生成して、処理中に発生したエラーや、その他の診断機能を報告します。 IPv6 では、ネイバー探索プロトコルおよびパス MTU ディスカバリに ICMP パケットも使用されます。
スイッチは、IPv6 対応の NDP、ICMPv6 の最上部で稼働するプロトコル、および NDP をサポートしない IPv6 ステーション対応のスタティック ネイバー エントリをサポートします。 IPv6 ネイバー探索プロセスは ICMP メッセージおよび送信請求ノード マルチキャスト アドレスを使用して、同じネットワーク(ローカル リンク)上のネイバーのリンク層アドレスを判別し、ネイバーに到達できるかどうかを確認し、近接ルータを追跡します。
スイッチは、マスク長が 64 未満のルートに対して ICMPv6 リダイレクトをサポートしています。 マスク長が 64 ビットを超えるホスト ルートまたは集約ルートでは、ICMP リダイレクトがサポートされません。
ネイバー探索スロットリングにより、IPv6 パケットをルーティングするためにネクスト ホップ転送情報を取得するプロセス中に、スイッチ CPU に不必要な負荷がかかりません。 IPv6 パケットのネクスト ホップがスイッチによってアクティブに解決しようとしている同じネイバーである場合は、そのようなパケットが追加されると、スイッチはそのパケットをドロップします。 このドロップにより、CPU に余分な負荷がかからないようになります。
スイッチではステートレス自動設定が使用されているため、ホストやモバイル IP アドレスの管理のような、リンク、サブネット、およびサイト アドレス指定の変更を管理することができます。 ホストはリンクに対してローカルな独自アドレスを自動的に設定します。起動元ノードはルータに送信請求を送信して、インターフェイス設定をアドバタイズするようルータに要求します。
自動設定および重複アドレス検出の詳細については、Cisco.com で『Cisco IOS IPv6 Configuration Library』の「Implementing IPv6 Addressing and Basic Connectivity」の章を参照してください。
スイッチは、次のアプリケーションについて IPv6 をサポートします。
Ping、traceroute、および Telnet
IPv6 トランスポートによるセキュア シェル(SSH)
IPv6 トランスポートによる HTTP サーバ アクセス
IPv4 トランスポートによる AAAA の DNS レゾルバ
IPv6 アドレスの Cisco Discovery Protocol(CDP)サポート
これらのアプリケーションの管理の詳細については、Cisco.com から『Cisco IOS IPv6 Configuration Library 』の「Managing Cisco IOS Applications over IPv6」の章および「Implementing IPv6 Addressing and Basic Connectivity」の章を参照してください。
Catalyst 2960-X スイッチで、IPv4 および IPv6 プロトコルの両方で Ternary Content Addressable Memory(TCAM)の使用を割り当てるには、デュアル IPv4/IPv6 テンプレートを使用する必要があります。
この図に、IP パケットおよび宛先アドレスに基づいて、同じインターフェイスを介して IPv4 および IPv6 トラフィックを転送するルータを示します。
デュアル IPv4 および IPv6 スイッチ データベース管理(SDM)テンプレートを使用して、IPv6 のルーティング デュアル スタック環境(IPv4 および IPv6 の両方をサポートする)をイネーブルにします。 デュアル IPv4/IPv6 SDM テンプレートの詳細については、「SDM テンプレートの設定」を参照してください。
デュアル IPv4 および IPv6 テンプレートを使用すると、デュアル スタック環境でスイッチを使用できるようになります。
デュアル IPv4/IPv6 テンプレートを最初に選択しないで IPv6 を設定しようとすると、警告メッセージが表示されます。
IPv4 専用環境のスイッチは、IPv4 パケットをルーティングし、IPv4 の QoS および ACL をハードウェアで適用します。 IPv6 パケットはサポートされません。
デュアル IPv4/IPv6 環境で、スイッチは IPv4 QoS および ACL をハードウェアで適用します。
IPv6 QoS および ACL はサポートされていません。
デュアル スタック テンプレートを使用すると、各リソースのハードウェア メモリ容量が少なくなるため、IPv6 を使用する予定がない場合はこのテンプレートを使用しないでください。
IPv4/IPv6 プロトコル スタックについての詳細は、Cisco.com で『Cisco IOS IPv6 Configuration Library』の「Implementing IPv6 Addressing and Basic Connectivity」の章を参照してください。
IPv4 と IPv6 の両方をサポートするには、IPv6 のネットワーク管理で IPv4 および IPv6 のトランスポートが必要になります。 IPv6 による Syslog は、このトランスポートのアドレス データ タイプをサポートします。
IPv6 による SNMP および Syslog は、次の機能を提供します。
IPv4 と IPv6 両方のサポート
SNMP に対する IPv6 トランスポート、および SNMP 変更による IPv6 ホストのトラップのサポート
IPv6 アドレス指定をサポートするための SNMP および Syslog に関連する MIB
IPv6 ホストをトラップ レシーバとして設定
IPv6 に関連するサポートでは、SNMP は既存の IP トランスポート マッピングを変更して、IPv4 と IPv6 を同時にサポートします。 次の SNMP 動作は、IPv6 トランスポート管理をサポートします。
デフォルト設定のユーザ データグラム プロトコル(UDP)SNMP ソケットを開く
SR_IPV6_TRANSPORT と呼ばれる新しいトランスポート メカニズムを提供
IPv6 トランスポートによる SNMP 通知の送信
IPv6 トランスポートの SNMP 名のアクセス リストのサポート
IPv6 トランスポートを使用した SNMP プロキシ転送のサポート
SNMP マネージャ機能と IPv6 トランスポートの連動確認
設定手順を含む、IPv6 による SNMP については、Cisco.com で『Cisco IOS IPv6 Configuration Library』の「Managing Cisco IOS Applications over IPv6」の章を参照してください。
設定手順を含む、IPv6 による Syslog については、Cisco.com で『Cisco IOS IPv6 Configuration Library』の「Implementing IPv6 Addressing and Basic Connectivity」の章を参照してください。
HTTP クライアントは要求を IPv4 HTTP サーバと IPv6 HTTP サーバの両方に送信し、これらのサーバは IPv4 HTTP クライアントと IPv6 HTTP クライアントの両方からの要求に応答します。 IPv6 アドレスを含む URL は、16 ビット値をコロンで区切った 16 進数で指定する必要があります。
受信ソケット コールは、IPv4 アドレス ファミリまたは IPv6 アドレス ファミリを選択します。 受信ソケットは、IPv4 ソケットまたは IPv6 ソケットのいずれかです。 リスニング ソケットは、接続を示す IPvv4 と IPv6 の両方の信号を待ち受け続けます。 IPv6 リスニング ソケットは、IPv6 ワイルドカード アドレスにバインドされています。
基本 TCP/IP スタックは、デュアル スタック環境をサポートします。 HTTP には、TCP/IP スタック、およびネットワーク層相互作用を処理するためのソケットが必要です。
HTTP 接続が確立するためには、基本ネットワーク接続(ping)がクライアントとサーバ ホストとの間に存在する必要があります。
詳細については、Cisco.com で『Cisco IOS IPv6 Configuration Library』の「Managing Cisco IOS Applications over IPv6」の章を参照してください。
スイッチにより、スタック全体で IPv6 転送がサポートされ、スタック マスターで IPv6 ホスト機能がサポートされます。 スタック マスターにより、IPv6 ホスト機能および IPv6 アプリケーションが実行されます。
新しいスタック マスターが選択中およびリセット中の間には、スイッチ スタックによる IPv6 パケットの転送は行われません。 スタック MAC アドレスが変更され、これによって IPv6 アドレスが変更されます。 ipv6 address ipv6-prefix/prefix length eui-64 インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用して、拡張固有識別子(EUI)でスタック IPv6 アドレスを指定する場合、アドレスは、インターフェイス MAC アドレスに基づきます。 「IPv6 アドレッシングの設定と IPv6 ホストのイネーブル化」の章を参照してください。
スタック上で永続的な MAC アドレスを設定し、スタック マスターが変更された場合、スタック MAC アドレスは、約 4 分間、変更されません。 詳細については、「スイッチ スタックの管理」の「永続的な MAC アドレスのイネーブル化」の章を参照してください。
機能 |
デフォルト設定 |
---|---|
SDM テンプレート |
デフォルト デスクトップ |
IPv6 アドレス |
未設定 |
ここでは、IPv6 アドレスを各レイヤ 3 インターフェイスに割り当てて、IPv6 トラフィックをスイッチ上でグローバル転送する方法を説明します。
スイッチ上の IPv6 を設定する前に、次の注意事項に従ってください。
必ずデュアル IPv4/IPv6 SDM テンプレートを選択してください。
ipv6 address インターフェイス コンフィギュレーション コマンドでは、16 ビット値を使用したコロン区切りの 16 進形式で指定したアドレスで指定した ipv6-address 変数および ipv6-prefix 変数を入力する必要があります。 prefix-length 変数(スラッシュ(/)で始まる)は、プレフィックス(アドレスのネットワーク部分)を構成するアドレスの上位連続ビット数を示す 10 進値です。
インターフェイス上の IPv6 トラフィックを転送するには、そのインターフェイス上でグローバル IPv6 アドレスを設定する必要があります。 インターフェイス上で IPv6 アドレスを設定すると、リンクに対してローカルなアドレスの設定、およびそのインターフェイスに対する IPv6 のアクティブ化が自動的に行われます。 設定されたインターフェイスは、次に示す、該当リンクの必須マルチキャスト グループに自動的に参加します。
インターフェイスに割り当てられた各ユニキャスト アドレスの送信要求ノード マルチキャスト グループ FF02:0:0:0:0:1:ff00::/104(このアドレスはネイバー探索プロセスで使用される)
すべてのノードを含む、ルータリンクに対してローカルなマルチキャスト グループ FF02::1
すべてのルータを含む、リンクに対してローカルなマルチキャスト グループ FF02::2
IPv6 ルーティングの設定の詳細については、Cisco.com で『Cisco IOS IPv6 Configuration Library』の「Implementing Addressing and Basic Connectivity for IPv6」の章を参照してください。
IPv6 アドレスをレイヤ 3 インターフェイスに割り当てて IPv6 転送をイネーブルにするには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
ICMP レート制限はデフォルトでイネーブルです。エラー メッセージのデフォルト間隔は 100 ミリ秒、デフォルト バケット サイズ(バケットに格納される最大トークン数)は 10 です。
ICMP レート制限パラメータを変更するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
1. configure terminal
2. ipv6 icmp error-interval interval [bucketsize]
3. end
4. show ipv6 interface [interface-id]
5. copy running-config startup-config
スタティック IPv6 ルートを設定する前に、ip routing グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用してルーティングをイネーブルにし、ipv6 unicast-routing グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用して IPv6 パケットの転送をイネーブルにし、インターフェイスに IPv6 アドレスを設定して少なくとも 1 つのレイヤ 3 インターフェイス上で IPv6 をイネーブルにする必要があります。
スタティック IPv6 ルーティングの設定の詳細については、Cisco.com で『Cisco IOS IPv6 Configuration Library』の「Implementing Static Routes for IPv6」の章を参照してください。
次のコマンドの構文および使用方法の詳細については、Cisco IOS のコマンド リファレンスを参照してください。
コマンド |
目的 |
---|---|
show ipv6 access-list |
アクセス リストのサマリーを表示します。 |
show ipv6 interface interface-id |
IPv6 インターフェイスのステータスと設定を表示します。 |
show ipv6 mtu |
宛先キャッシュごとに IPv6 MTU を表示します。 |
show ipv6 neighbors |
IPv6 ネイバー キャッシュ エントリを表示します。 |
show ipv6 prefix-list |
IPv6 プレフィックス リストを表示します。 |
show ipv6 protocols |
スイッチ上の IPv6 ルーティング プロトコルを表示します。 |
show ipv6 route |
IPv6 ルート テーブル エントリを表示します。 |
show ipv6 static |
IPv6 スタティック ルートを表示します。 |
show ipv6 traffic |
IPv6 トラフィックの統計情報を表示します。 |
コマンド |
目的 |
---|---|
show ip http server history |
アクセスした IP アドレス、接続が終了したときの時間を含む、最近 20 回の HTTP サーバへの接続を表示します。 |
show ip http server connection |
アクセスしているローカルおよびリモート IP アドレスを含む、HTTP サーバへの現在の接続を表示します。 |
show ip http client connection |
HTTP サーバへの HTTP クライアント接続の設定値を表示します。 |
show ip http client history |
サーバに対して HTTP クライアントが行った最後の 20 回の要求のリストを表示します。 |
次に、IPv6 プレフィックス 2001:0DB8:c18:1::/64 に基づく、リンクに対してローカルなアドレスおよびグローバル アドレスを使用して、IPv6 をイネーブルにする例を示します。 EUI-64 インターフェイス ID が、両方のアドレスの下位 64 ビットで使用されます。 show ipv6 interface EXEC コマンドの出力は、インターフェイスのリンクに対してローカルなプレフィックス FE80::/64 にインターフェイス ID(20B:46FF:FE2F:D940)を付加する方法を示すために追加されています。
Switch(config)# sdm prefer dual-ipv4-and-ipv6 default Switch(config)# interface gigabitethernet1/0/11 Switch(config-if)# ipv6 address 2001:0DB8:c18:1::/64 eui 64 Switch(config-if)# end Switch# show ipv6 interface gigabitethernet1/0/11 GigabitEthernet1/0/11 is up, line protocol is up IPv6 is enabled, link-local address is FE80::20B:46FF:FE2F:D940 Global unicast address(es): 2001:0DB8:c18:1:20B:46FF:FE2F:D940, subnet is 2001:0DB8:c18:1::/64 [EUI] Joined group address(es): FF02::1 FF02::2 FF02::1:FF2F:D940 MTU is 1500 bytes ICMP error messages limited to one every 100 milliseconds ICMP redirects are enabled ND DAD is enabled, number of DAD attempts: 1 ND reachable time is 30000 milliseconds ND advertised reachable time is 0 milliseconds ND advertised retransmit interval is 0 milliseconds ND router advertisements are sent every 200 seconds ND router advertisements live for 1800 seconds Hosts use stateless autoconfig for addresses.
次に、IPv6 ICMP エラー メッセージ間隔を 50 ミリ秒に、バケット サイズを 20 トークンに設定する例を示します。
Switch(config)#ipv6 icmp error-interval 50 20
次に、アドミニストレーティブ ディスタンスが 130 のフローティング スタティック ルートをインターフェイスに設定する例を示します。
Switch(config)# ipv6 route 2001:0DB8::/32 gigabitethernet2/0/1 130
次に、show ipv6 interface 特権 EXEC コマンドの出力例を示します。
Switch# show ipv6 interface
Vlan1 is up, line protocol is up
IPv6 is enabled, link-local address is FE80::20B:46FF:FE2F:D940
Global unicast address(es):
3FFE:C000:0:1:20B:46FF:FE2F:D940, subnet is 3FFE:C000:0:1::/64 [EUI]
Joined group address(es):
FF02::1
FF02::2
FF02::1:FF2F:D940
MTU is 1500 bytes
ICMP error messages limited to one every 100 milliseconds
ICMP redirects are enabled
ND DAD is enabled, number of DAD attempts: 1
ND reachable time is 30000 milliseconds
ND advertised reachable time is 0 milliseconds
ND advertised retransmit interval is 0 milliseconds
ND router advertisements are sent every 200 seconds
ND router advertisements live for 1800 seconds
<output truncated>
目次
ご使用のソフトウェア リリースでは、このモジュールで説明されるすべての機能がサポートされているとは限りません。 最新の機能情報と注意事項については、ご使用のプラットフォームとソフトウェア リリースに対応したリリース ノートを参照してください。
プラットフォームのサポートおよびシスコ ソフトウェア イメージのサポートに関する情報を検索するには、Cisco Feature Navigator を使用します。 Cisco Feature Navigator には、http://www.cisco.com/go/cfn からアクセスします。 Cisco.com のアカウントは必要ありません。
この章では、Catalyst 2960、2960-S、2960-C、2960-X スイッチで IPv6 ホスト機能を設定する方法について説明します。
(注) |
IPv6 ホスト機能を使用するには、スイッチが LAN Base イメージを実行している必要があります。 |
IPv6 Multicast Listener Discovery(MLD)スヌーピングの設定については、MLD スヌーピング設定を参照してください。
Catalyst 2960 スイッチでデュアル スタック環境(IPv4 と IPv6 の両方をサポートする)をイネーブルにするには、スイッチング データベース管理(SDM)テンプレートをデュアル IPv4 および IPv6 テンプレートに設定する必要があります。 「デュアル IPv4 および IPv6 プロトコル スタック」の章を参照してください。 このテンプレートは、Catalyst 2960-S スイッチではサポートされません。
(注) |
この章で使用しているコマンドの完全な構文と使用方法については、手順の中で参照している Cisco IOS のマニュアルを参照してください。 |
IPv4 ユーザは IPv6 に移行することができ、エンドツーエンドのセキュリティ、Quality of Service(QoS)、およびグローバルに一意なアドレスのようなサービスを利用できます。 IPv6 アドレス スペースによって、プライベート アドレスの必要性が低下し、ネットワーク エッジの境界ルータで Network Address Translation(NAT; ネットワーク アドレス変換)処理を行う必要性も低下します。
シスコの IPv6 の実装方法については、次の URL を参照してください。
http://www.cisco.com/en/US/products/ps6553/products_ios_technology_home.html
IPv6 およびこの章のその他の機能については、
スイッチがサポートするのは、IPv6 ユニキャスト アドレスだけです。 スイッチはサイトローカルなユニキャスト アドレス、エニキャスト アドレス、またはマルチキャスト アドレスをサポートしません。
IPv6 の 128 ビット アドレスは、コロンで区切られた一連の 8 つの 16 進フィールド(n:n:n:n:n:n:n:n. の形式)で表されます。 次に、IPv6 アドレスの例を示します。
2031:0000:130F:0000:0000:09C0:080F:130B
実装を容易にするために、各フィールドの先行ゼロは省略可能です。 上記アドレスは、先行ゼロを省略した次のアドレスと同じです。
2031:0:130F:0:0:9C0:80F:130B
2 つのコロン(::)を使用して、ゼロが連続する 16 進フィールドを表すことができます。ただし、この短縮形を使用できるのは、各アドレス内で 1 回のみです。
2031:0:130F::09C0:080F:130B
IPv6 アドレス形式、アドレス タイプ、および IPv6 パケット ヘッダーの詳細については、Cisco.com で『Cisco IOS IPv6 Configuration Library 』の「Implementing IPv6 Addressing and Basic Connectivity」の章を参照してください。
「Implementing Addressing and Basic Connectivity」の章では、次の項の内容が Catalyst 2960、2960-S、2960-C、2960-X スイッチに適用されます。
スイッチでは、拡張アドレス機能、ヘッダー フォーマットの単純化、拡張子およびオプションのサポートの改善、および拡張ヘッダーのハードウェア解析などがサポートされています。 また、ホップ単位の拡張ヘッダー パケットもサポートし、これらをソフトウェアでルーティングまたはブリッジングします。
スイッチは集約可能なグローバル ユニキャスト アドレスおよびリンクに対してローカルなユニキャスト アドレスをサポートします。 サイトに対してローカルなユニキャスト アドレスはサポートされていません。
集約可能なグローバル ユニキャスト アドレスは、集約可能グローバル ユニキャスト プレフィックスの付いた IPv6 アドレスです。 このアドレス構造を使用すると、ルーティング プレフィックスを厳格に集約することができ、グローバル ルーティング テーブル内のルーティング テーブル エントリ数が制限されます。 これらのアドレスは、組織を経由して最終的にインターネット サービス プロバイダーに至る集約リンク上で使用されます。
これらのアドレスはグローバル ルーティング プレフィックス、サブネット ID、およびインターフェイス ID によって定義されます。 現在のグローバル ユニキャスト アドレス割り当てには、バイナリ値 001(2000::/3)で開始するアドレス範囲が使用されます。 プレフィックスが 2000::/3(001)~ E000::/3(111)のアドレスには、Extended Unique Identifier(EUI)64 フォーマットの 64 ビット インターフェイス ID を設定する必要があります。
リンクに対してローカルなユニキャスト アドレスをすべてのインターフェイスに自動的に設定するには、修飾 EUI フォーマット内で、リンクに対してローカルなプレフィックス FE80::/10(1111 1110 10)およびインターフェイス ID を使用します。 ネイバー探索プロトコル(NDP)およびステートレス自動設定プロセスでは、リンクに対してローカルなアドレスが使用されます。 ローカル リンク上のノードは、リンクに対してローカルなアドレスを使用します。通信する場合に、グローバルに一意なアドレスは不要です。 IPv6 ルータは、リンクに対してローカルな送信元または宛先アドレスを持つパケットをその他のリンクに転送しません。
詳細については、Cisco.com で『Cisco IOS IPv6 Configuration Library 』の「Implementing IPv6 Addressing and Basic Connectivity」の章にある IPv6 ユニキャスト アドレスに関する項を参照してください。
IPv6 は、ドメイン ネーム システム(DNS)のレコード タイプを、DNS 名前/アドレスおよびアドレス/名前の検索プロセスでサポートします。 DNS AAAA リソース レコード タイプは IPv6 アドレスをサポートし、IPv4 の A アドレス レコードと同等です。 スイッチは IPv4 および IPv6 の DNS 解決をサポートします。
IPv6 のインターネット制御メッセージ プロトコル(ICMP)は、ICMP 宛先到達不能メッセージなどのエラー メッセージを生成して、処理中に発生したエラーや、その他の診断機能を報告します。 IPv6 では、ネイバー探索プロトコルおよびパス MTU ディスカバリに ICMP パケットも使用されます。
スイッチは、IPv6 対応の NDP、ICMPv6 の最上部で稼働するプロトコル、および NDP をサポートしない IPv6 ステーション対応のスタティック ネイバー エントリをサポートします。 IPv6 ネイバー探索プロセスは ICMP メッセージおよび送信請求ノード マルチキャスト アドレスを使用して、同じネットワーク(ローカル リンク)上のネイバーのリンク層アドレスを判別し、ネイバーに到達できるかどうかを確認し、近接ルータを追跡します。
スイッチは、マスク長が 64 未満のルートに対して ICMPv6 リダイレクトをサポートしています。 マスク長が 64 ビットを超えるホスト ルートまたは集約ルートでは、ICMP リダイレクトがサポートされません。
ネイバー探索スロットリングにより、IPv6 パケットをルーティングするためにネクスト ホップ転送情報を取得するプロセス中に、スイッチ CPU に不必要な負荷がかかりません。 IPv6 パケットのネクスト ホップがスイッチによってアクティブに解決しようとしている同じネイバーである場合は、そのようなパケットが追加されると、スイッチはそのパケットをドロップします。 このドロップにより、CPU に余分な負荷がかからないようになります。
スイッチではステートレス自動設定が使用されているため、ホストやモバイル IP アドレスの管理のような、リンク、サブネット、およびサイト アドレス指定の変更を管理することができます。 ホストはリンクに対してローカルな独自アドレスを自動的に設定します。起動元ノードはルータに送信請求を送信して、インターフェイス設定をアドバタイズするようルータに要求します。
自動設定および重複アドレス検出の詳細については、Cisco.com で『Cisco IOS IPv6 Configuration Library』の「Implementing IPv6 Addressing and Basic Connectivity」の章を参照してください。
スイッチは、次のアプリケーションについて IPv6 をサポートします。
Ping、traceroute、および Telnet
IPv6 トランスポートによるセキュア シェル(SSH)
IPv6 トランスポートによる HTTP サーバ アクセス
IPv4 トランスポートによる AAAA の DNS レゾルバ
IPv6 アドレスの Cisco Discovery Protocol(CDP)サポート
これらのアプリケーションの管理の詳細については、Cisco.com から『Cisco IOS IPv6 Configuration Library 』の「Managing Cisco IOS Applications over IPv6」の章および「Implementing IPv6 Addressing and Basic Connectivity」の章を参照してください。
Catalyst 2960-X スイッチで、IPv4 および IPv6 プロトコルの両方で Ternary Content Addressable Memory(TCAM)の使用を割り当てるには、デュアル IPv4/IPv6 テンプレートを使用する必要があります。
この図に、IP パケットおよび宛先アドレスに基づいて、同じインターフェイスを介して IPv4 および IPv6 トラフィックを転送するルータを示します。
デュアル IPv4 および IPv6 スイッチ データベース管理(SDM)テンプレートを使用して、IPv6 のルーティング デュアル スタック環境(IPv4 および IPv6 の両方をサポートする)をイネーブルにします。 デュアル IPv4/IPv6 SDM テンプレートの詳細については、「SDM テンプレートの設定」を参照してください。
デュアル IPv4 および IPv6 テンプレートを使用すると、デュアル スタック環境でスイッチを使用できるようになります。
デュアル IPv4/IPv6 テンプレートを最初に選択しないで IPv6 を設定しようとすると、警告メッセージが表示されます。
IPv4 専用環境のスイッチは、IPv4 パケットをルーティングし、IPv4 の QoS および ACL をハードウェアで適用します。 IPv6 パケットはサポートされません。
デュアル IPv4/IPv6 環境で、スイッチは IPv4 QoS および ACL をハードウェアで適用します。
IPv6 QoS および ACL はサポートされていません。
デュアル スタック テンプレートを使用すると、各リソースのハードウェア メモリ容量が少なくなるため、IPv6 を使用する予定がない場合はこのテンプレートを使用しないでください。
IPv4/IPv6 プロトコル スタックについての詳細は、Cisco.com で『Cisco IOS IPv6 Configuration Library』の「Implementing IPv6 Addressing and Basic Connectivity」の章を参照してください。
IPv4 と IPv6 の両方をサポートするには、IPv6 のネットワーク管理で IPv4 および IPv6 のトランスポートが必要になります。 IPv6 による Syslog は、このトランスポートのアドレス データ タイプをサポートします。
IPv6 による SNMP および Syslog は、次の機能を提供します。
IPv4 と IPv6 両方のサポート
SNMP に対する IPv6 トランスポート、および SNMP 変更による IPv6 ホストのトラップのサポート
IPv6 アドレス指定をサポートするための SNMP および Syslog に関連する MIB
IPv6 ホストをトラップ レシーバとして設定
IPv6 に関連するサポートでは、SNMP は既存の IP トランスポート マッピングを変更して、IPv4 と IPv6 を同時にサポートします。 次の SNMP 動作は、IPv6 トランスポート管理をサポートします。
デフォルト設定のユーザ データグラム プロトコル(UDP)SNMP ソケットを開く
SR_IPV6_TRANSPORT と呼ばれる新しいトランスポート メカニズムを提供
IPv6 トランスポートによる SNMP 通知の送信
IPv6 トランスポートの SNMP 名のアクセス リストのサポート
IPv6 トランスポートを使用した SNMP プロキシ転送のサポート
SNMP マネージャ機能と IPv6 トランスポートの連動確認
設定手順を含む、IPv6 による SNMP については、Cisco.com で『Cisco IOS IPv6 Configuration Library』の「Managing Cisco IOS Applications over IPv6」の章を参照してください。
設定手順を含む、IPv6 による Syslog については、Cisco.com で『Cisco IOS IPv6 Configuration Library』の「Implementing IPv6 Addressing and Basic Connectivity」の章を参照してください。
HTTP クライアントは要求を IPv4 HTTP サーバと IPv6 HTTP サーバの両方に送信し、これらのサーバは IPv4 HTTP クライアントと IPv6 HTTP クライアントの両方からの要求に応答します。 IPv6 アドレスを含む URL は、16 ビット値をコロンで区切った 16 進数で指定する必要があります。
受信ソケット コールは、IPv4 アドレス ファミリまたは IPv6 アドレス ファミリを選択します。 受信ソケットは、IPv4 ソケットまたは IPv6 ソケットのいずれかです。 リスニング ソケットは、接続を示す IPvv4 と IPv6 の両方の信号を待ち受け続けます。 IPv6 リスニング ソケットは、IPv6 ワイルドカード アドレスにバインドされています。
基本 TCP/IP スタックは、デュアル スタック環境をサポートします。 HTTP には、TCP/IP スタック、およびネットワーク層相互作用を処理するためのソケットが必要です。
HTTP 接続が確立するためには、基本ネットワーク接続(ping)がクライアントとサーバ ホストとの間に存在する必要があります。
詳細については、Cisco.com で『Cisco IOS IPv6 Configuration Library』の「Managing Cisco IOS Applications over IPv6」の章を参照してください。
スイッチにより、スタック全体で IPv6 転送がサポートされ、スタック マスターで IPv6 ホスト機能がサポートされます。 スタック マスターにより、IPv6 ホスト機能および IPv6 アプリケーションが実行されます。
新しいスタック マスターが選択中およびリセット中の間には、スイッチ スタックによる IPv6 パケットの転送は行われません。 スタック MAC アドレスが変更され、これによって IPv6 アドレスが変更されます。 ipv6 address ipv6-prefix/prefix length eui-64 インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用して、拡張固有識別子(EUI)でスタック IPv6 アドレスを指定する場合、アドレスは、インターフェイス MAC アドレスに基づきます。 「IPv6 アドレッシングの設定と IPv6 ホストのイネーブル化」の章を参照してください。
スタック上で永続的な MAC アドレスを設定し、スタック マスターが変更された場合、スタック MAC アドレスは、約 4 分間、変更されません。 詳細については、「スイッチ スタックの管理」の「永続的な MAC アドレスのイネーブル化」の章を参照してください。
ここでは、IPv6 アドレスを各レイヤ 3 インターフェイスに割り当てて、IPv6 トラフィックをスイッチ上でグローバル転送する方法を説明します。
スイッチ上の IPv6 を設定する前に、次の注意事項に従ってください。
必ずデュアル IPv4/IPv6 SDM テンプレートを選択してください。
ipv6 address インターフェイス コンフィギュレーション コマンドでは、16 ビット値を使用したコロン区切りの 16 進形式で指定したアドレスで指定した ipv6-address 変数および ipv6-prefix 変数を入力する必要があります。 prefix-length 変数(スラッシュ(/)で始まる)は、プレフィックス(アドレスのネットワーク部分)を構成するアドレスの上位連続ビット数を示す 10 進値です。
インターフェイス上の IPv6 トラフィックを転送するには、そのインターフェイス上でグローバル IPv6 アドレスを設定する必要があります。 インターフェイス上で IPv6 アドレスを設定すると、リンクに対してローカルなアドレスの設定、およびそのインターフェイスに対する IPv6 のアクティブ化が自動的に行われます。 設定されたインターフェイスは、次に示す、該当リンクの必須マルチキャスト グループに自動的に参加します。
インターフェイスに割り当てられた各ユニキャスト アドレスの送信要求ノード マルチキャスト グループ FF02:0:0:0:0:1:ff00::/104(このアドレスはネイバー探索プロセスで使用される)
すべてのノードを含む、ルータリンクに対してローカルなマルチキャスト グループ FF02::1
すべてのルータを含む、リンクに対してローカルなマルチキャスト グループ FF02::2
IPv6 ルーティングの設定の詳細については、Cisco.com で『Cisco IOS IPv6 Configuration Library』の「Implementing Addressing and Basic Connectivity for IPv6」の章を参照してください。
IPv6 アドレスをレイヤ 3 インターフェイスに割り当てて IPv6 転送をイネーブルにするには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
コマンドまたはアクション | 目的 | |
---|---|---|
ステップ 1 | configure terminal 例:
Switch# configure terminal
|
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 | sdm prefer dual-ipv4-and-ipv6 {default} 例:
Switch(config)# sdm prefer dual-ipv4-and-ipv6 default
|
IPv4 および IPv6 をサポートする SDM テンプレートを選択します。 |
ステップ 3 | end 例:
Switch(config)# end
|
特権 EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 4 | reload 例:
Switch# reload
|
オペレーティング システムをリロードします。 |
ステップ 5 | configure terminal 例:
Switch# configure terminal
|
スイッチのリロード後、グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 6 | interface interface-id 例:
Switch(config)# interface gigabitethernet 1/0/1
|
インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始し、設定するレイヤ 3 インターフェイスを指定します。 |
ステップ 7 | 次のいずれかを使用します。
例: Switch(config-if)# ipv6 address 2001:0DB8:c18:1::/64 eui 64
Switch(config-if)# ipv6 address 2001:0DB8:c18:1::/64
Switch(config-if)# ipv6 address 2001:0DB8:c18:1:: link-local
Switch(config-if)# ipv6 enable
|
|
ステップ 8 | exit 例:
Switch(config-if)# exit
|
グローバル コンフィギュレーション モードに戻ります。 |
ステップ 9 | end 例:
Switch(config)# end
|
特権 EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 10 | show ipv6 interface interface-id 例:
Switch# show ipv6 interface gigabitethernet 1/0/1
|
入力を確認します。 |
ステップ 11 | copy running-config startup-config 例: Switch# copy running-config startup-config
|
(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。 |
ICMP レート制限はデフォルトでイネーブルです。エラー メッセージのデフォルト間隔は 100 ミリ秒、デフォルト バケット サイズ(バケットに格納される最大トークン数)は 10 です。
ICMP レート制限パラメータを変更するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
1. configure terminal
2. ipv6 icmp error-interval interval [bucketsize]
3. end
4. show ipv6 interface [interface-id]
5. copy running-config startup-config
コマンドまたはアクション | 目的 | |
---|---|---|
ステップ 1 | configure terminal 例:
Switch# configure terminal
|
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 | ipv6 icmp error-interval interval [bucketsize] 例:
Switch(config)# ipv6 icmp error-interval 50 20
|
IPv6 ICMP エラー メッセージの間隔とバケット サイズを設定します。 |
ステップ 3 | end 例:
Switch(config)# end
|
特権 EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 4 | show ipv6 interface [interface-id] 例:
Switch# show ipv6 dhcp interface gigabitethernet 1/0/1
|
入力を確認します。 |
ステップ 5 | copy running-config startup-config 例:
Switch# copy running-config startup-config
|
(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。 |
スタティック IPv6 ルートを設定する前に、ip routing グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用してルーティングをイネーブルにし、ipv6 unicast-routing グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用して IPv6 パケットの転送をイネーブルにし、インターフェイスに IPv6 アドレスを設定して少なくとも 1 つのレイヤ 3 インターフェイス上で IPv6 をイネーブルにする必要があります。
スタティック IPv6 ルーティングの設定の詳細については、Cisco.com で『Cisco IOS IPv6 Configuration Library』の「Implementing Static Routes for IPv6」の章を参照してください。
コマンドまたはアクション | 目的 | |||
---|---|---|---|---|
ステップ 1 | configure terminal 例:
Switch# configure terminal
|
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
||
ステップ 2 | ipv6 route ipv6-prefix/prefix length {ipv6-address | interface-id [ipv6-address]} [administrative distance] 例:
Switch(config)# ipv6 route 2001:0DB8::/32 gigabitethernet2/0/1 130
|
スタティック IPv6 ルートを設定します。
|
||
ステップ 3 | end 例:
Switch(config)# end
|
特権 EXEC モードに戻ります。 |
||
ステップ 4 | 次のいずれかを使用します。
例: Switch# show ipv6 static 2001:0DB8::/32 interface gigabitethernet2/0/1 130
または Switch# show ipv6 route static
|
IPv6 ルーティング テーブルの内容を表示して、設定を確認します。 |
||
ステップ 5 | copy running-config startup-config 例:
Switch# copy running-config startup-config
|
(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。 |
次のコマンドの構文および使用方法の詳細については、Cisco IOS のコマンド リファレンスを参照してください。
コマンド |
目的 |
---|---|
show ipv6 access-list |
アクセス リストのサマリーを表示します。 |
show ipv6 interface interface-id |
IPv6 インターフェイスのステータスと設定を表示します。 |
show ipv6 mtu |
宛先キャッシュごとに IPv6 MTU を表示します。 |
show ipv6 neighbors |
IPv6 ネイバー キャッシュ エントリを表示します。 |
show ipv6 prefix-list |
IPv6 プレフィックス リストを表示します。 |
show ipv6 protocols |
スイッチ上の IPv6 ルーティング プロトコルを表示します。 |
show ipv6 route |
IPv6 ルート テーブル エントリを表示します。 |
show ipv6 static |
IPv6 スタティック ルートを表示します。 |
show ipv6 traffic |
IPv6 トラフィックの統計情報を表示します。 |
コマンド |
目的 |
---|---|
show ip http server history |
アクセスした IP アドレス、接続が終了したときの時間を含む、最近 20 回の HTTP サーバへの接続を表示します。 |
show ip http server connection |
アクセスしているローカルおよびリモート IP アドレスを含む、HTTP サーバへの現在の接続を表示します。 |
show ip http client connection |
HTTP サーバへの HTTP クライアント接続の設定値を表示します。 |
show ip http client history |
サーバに対して HTTP クライアントが行った最後の 20 回の要求のリストを表示します。 |
次に、IPv6 プレフィックス 2001:0DB8:c18:1::/64 に基づく、リンクに対してローカルなアドレスおよびグローバル アドレスを使用して、IPv6 をイネーブルにする例を示します。 EUI-64 インターフェイス ID が、両方のアドレスの下位 64 ビットで使用されます。 show ipv6 interface EXEC コマンドの出力は、インターフェイスのリンクに対してローカルなプレフィックス FE80::/64 にインターフェイス ID(20B:46FF:FE2F:D940)を付加する方法を示すために追加されています。
Switch(config)# sdm prefer dual-ipv4-and-ipv6 default Switch(config)# interface gigabitethernet1/0/11 Switch(config-if)# ipv6 address 2001:0DB8:c18:1::/64 eui 64 Switch(config-if)# end Switch# show ipv6 interface gigabitethernet1/0/11 GigabitEthernet1/0/11 is up, line protocol is up IPv6 is enabled, link-local address is FE80::20B:46FF:FE2F:D940 Global unicast address(es): 2001:0DB8:c18:1:20B:46FF:FE2F:D940, subnet is 2001:0DB8:c18:1::/64 [EUI] Joined group address(es): FF02::1 FF02::2 FF02::1:FF2F:D940 MTU is 1500 bytes ICMP error messages limited to one every 100 milliseconds ICMP redirects are enabled ND DAD is enabled, number of DAD attempts: 1 ND reachable time is 30000 milliseconds ND advertised reachable time is 0 milliseconds ND advertised retransmit interval is 0 milliseconds ND router advertisements are sent every 200 seconds ND router advertisements live for 1800 seconds Hosts use stateless autoconfig for addresses.
次に、show ipv6 interface 特権 EXEC コマンドの出力例を示します。
Switch# show ipv6 interface
Vlan1 is up, line protocol is up
IPv6 is enabled, link-local address is FE80::20B:46FF:FE2F:D940
Global unicast address(es):
3FFE:C000:0:1:20B:46FF:FE2F:D940, subnet is 3FFE:C000:0:1::/64 [EUI]
Joined group address(es):
FF02::1
FF02::2
FF02::1:FF2F:D940
MTU is 1500 bytes
ICMP error messages limited to one every 100 milliseconds
ICMP redirects are enabled
ND DAD is enabled, number of DAD attempts: 1
ND reachable time is 30000 milliseconds
ND advertised reachable time is 0 milliseconds
ND advertised retransmit interval is 0 milliseconds
ND router advertisements are sent every 200 seconds
ND router advertisements live for 1800 seconds
<output truncated>