connection-mode コマンドを使用すると、1 つのコマンドでシステムのトポロジを設定できます。接続モードは、SCE プラットフォームの物理的な設置によって決められます。
• 「オプション」
connection-mode コマンドには、次のトポロジ関連パラメータがあります。
一部のオプションは、カスケード トポロジにのみ使用されます。
• Connection mode -- SCE プラットフォームの物理的な設置に基づいて、次のいずれかに設定できます。
–Inline -- 単一の SCE プラットフォームがインラインの状態
–Receive-only -- 単一の SCE プラットフォームが受信専用の状態
–Inline-cascade -- 2 つのカスケード SCE プラットフォームがインラインの状態
–Receive-only-cascade -- 2 つのカスケード SCE プラットフォームが受信専用の状態
• Physically-connected-links -- 物理的に接続されたリンクカスケード トポロジでは、この SCE プラットフォームに接続されたリンクを定義します。
1 つの SCE プラットフォームによるトポロジには適用できません。
• Priority -- このパラメータで、どちらがプライマリ SCE プラットフォームかを定義します。2 つの SCE プラットフォームによるトポロジにのみ適用できます。
有効値は、[primary] と [secondary] です。
1 つの SCE プラットフォームによるトポロジには適用できません。
• On-failure -- このパラメータは、SCE プラットフォームに障害が発生した場合、または SCE プラットフォームの起動中に、システムがトラフィックを切断する(カットオフ)か、バイパスするかを決定します。
(注) 物理的な設置が変更されないかぎり、接続モードを変更しないでください。
ステップ 1 SCE(config if)# プロンプトに、
connection-mode
inline|receive-only|inline-cascade|receive-only-cascade physically-connected-links
[link 0|link 1] priority
[primary|secondary] on-failure
[bypass|cutoff] を入力して、Enter キーを押します。
• 「例 1」
• 「例 2」
次に、2 つの SCE プラットフォームによる冗長構成のインライン トポロジでプライマリ デバイスを定義する例を示します。リンク 0 がこのデバイスに接続され、障害時のリンク モードは、bypass です。
次に、1 つの SCE プラットフォームによるデュアル リンクの受信専用トポロジを定義する例を示します。障害時のリンク モード、物理的に接続されたリンク、プライオリティのいずれも適用できません。
ステップ 1 SCE プロンプトに、
show interface linecard 0 connection-mode
を入力して、Enter キーを押します。
• 「オプション」
SCE プラットフォームは、SCE プラットフォームの障害時でもリンクの維持に使用されるハードウェア カードを内蔵しています。このハードウェア カードには、4 つの動作モードがあります。
通常、設定された接続モードに従って、SCE プラットフォーム ソフトウェアがリンク モードを選択します。ただし、 link-mode コマンドを使用して、必要な特定のモードを実施できます。これは、ネットワークをデバッグする場合、または SCE プラットフォームのトラフィック転送だけを実行したい場合に、役立ちます(受信専用モードで、設定が可能な状態であっても、これは、インライン トポロジにのみ適用できます)。
• Fowarding -- 処理用に、指定されたリンクのトラフィックを SCE プラットフォームに転送します。
• Bypass -- 指定されたリンクから SCE プラットフォームに転送されるすべてのトラフィックを停止します。トラフィックは継続してリンク上に流れますが、SCE プラットフォームで処理されることは決してありません。
• Sniffing -- SCE プラットフォームが継続してトラフィックを受動的に分析する一方で、指定されたリンクのトラフィックをバイパス メカニズムを介して転送できるようにします。
sniffing は、全リンクにのみ設定できます( all-links オプションを使用)。
• Cutoff -- 指定されたリンクを流れるトラフィック フローを完全に切断します。
すべてのリンクに設定を適用するには、 all-links オプションを使用します。
• SCE 1000 プラットフォームには 1 つのリンクしかないため、リンクは指定されません。
• SCE 2000 プラットフォームには複数のリンクがあるため、リンクを指定する必要があります。リンクの指定は、GBE プラットフォームと FE プラットフォームで次のように異なります。
–SCE 2000 4xGBE -- GBE1-GBE2/GBE3-GBE4
–SCE 2000 4/8xFE -- LINK1/LINK2
• すべてのリンクにリンク モードを設定するには、 all-links オプションを使用します(SCE 2000 プラットフォームのみ)。
• 両方のリンクを一緒に設定することを推奨します。 all-links オプションを使用してください。
• リンク モードは、インライン トポロジにのみ適用できます。
• カスケード トポロジでは、両方の SCE プラットフォームを同一のリンク モードに設定することを推奨します。そのように設定しないと、サービスが予測不可能になります。
• sniffing は全リンクにのみ設定できるので、sniffing を設定する場合は、all-links オプションを使用する必要があります。
• デフォルトのリンク モードは、forwarding です。
他のリンク モードが選択されていると、アクティブ サービス コントロールを使用できず、すべてのサービス コントロールの設定を適用できません。
ステップ 1 SCE(config if)# プロンプトに、
link-mode [
linknumber |all-links] [forwarding|bypass|sniffing|cutoff]
を入力して、Enter キーを押します。
• 「非対称ルーティングおよび Service Control のその他の機能」
Service Control の配置によっては、サービス コントロールの挿入ポイント間で非対称ルーティングが行われることがあります。非対称ルーティングでは、双方向フローの両方向が別の SCE プラットフォームを通過するため、各 SCE プラットフォームはフローの片方の方向(インバウンド トラフィックまたはアウトバウンド トラフィック)しか確認できない、という状況が発生することがあります。
この問題は、通常、2 つの SCE プラットフォームをカスケード モード(または MGSCP クラスタ経由)で接続して、フローの両方向が同一 SCE プラットフォームを通過するように設定することによって解決されます。ただし、スプリット フローを共有する SCE プラットフォームが地理的に遠く離れているために、この処理を実行できないことがあります(特にピアリング挿入の場合)。このようなシナリオでは、非対称ルーティング ソリューションを使用して、SCE プラットフォームでこうしたトラフィックを処理し、SCA BB(Service Control Application for Broadband)で単方向に基づいてトラフィックを分類して、単方向トラフィックに基本レポートおよびグローバル制御機能を適用できるようにします。
非対称ルーティングは他のほとんどの Service Control 機能と組み合わせて使用することができますが、いくつか例外があります。
非対称ルーティング トポロジで使用できない Service Control の機能は次のとおりです。
• MPLS VPN など、すべての種類のサブスクライバ統合(サブスクライバレス モードまたはアノニマス サブスクライバ モードを使用)
–従来のフローオープンモードが明示的にイネーブル(ROOT レベルの設定)
–VAS トラフィック フォワーディング モードがイネーブル
–分析レイヤ トランスポート モードがイネーブル(ROOT レベルの設定)
非対称ルーティング モードは、デフォルトではディセーブルにされています。このモードは、通常、適切なサービス設定を適用するときに SCA-BB アプリケーションによってイネーブルにされます。
単方向フローの検出は、非対称ルーティング モードに関係なく SCE プラットフォームによって行われますが、設定が適切であることにより、単方向フローが正しく分類および制御されます。
詳細については、『 Cisco Service Control Application for Broadband User Guide 』を参照してください。
非対称ルーティングに関する次の情報を表示するには、次のコマンドを使用します。
• 非対称ルーティング モードの現在のステータス(イネーブルまたはディセーブル)
• TCP 単方向フロー比率:トラフィック プロセッサごとの合計 TCP フローに対する TCP 単方向フロー比率は、SCE プラットフォームが最後にリロードされてからの期間(またはカウンタが最後にリセットされてからの期間)について計算されます。
ステップ 1 SCE プロンプトに、
show interface linecard 0 asymmetric-routing-topology
を入力して、Enter キーを押します。
次の例では、現在の非対称ルーティング情報の表示方法を示します。
アプリケーション アップグレードの実行時に、仮想エラー状態を強制する、またはエラー状態を抜けるには、次のコマンドを使用します( アプリケーション ファイルの管理方法 を参照)。
ステップ 1 SCE(config if)# プロンプトに、
force failure-condition
を入力して、Enter キーを押します。
ステップ 1 SCE(config if)# プロンプトに、
no force failure-condition
を入力して、Enter キーを押します。
failure-recovery operation-mode コマンドは、障害発生後に起動したあとのシステムの動作を定義します。
• 「オプション」
• operational -- 障害発生後、システムは動作モードに戻ります。
• non-operational -- 障害発生後、システムは非動作可能モードのままです。
ステップ 1 SCE(config)# プロンプトに、
failure-recovery operation-mode operational|non-operational
を入力して、Enter キーを押します。
• 「例 1」
• 「例 2」
次に、障害の発生後、非動作可能モードで起動するようにシステムを設定する例を示します。
次に、システムをデフォルトの障害回復モードに設定する例を示します。
• 「SM で障害が発生したときの SCE プラットフォームの動作の設定方法」
• 「SM-SCE プラットフォームの接続タイムアウトの設定方法」
ユーザは、Subscriber Manager(SM)で障害が発生したときの SCE プラットフォームの動作を設定できます。
• SM 機能が、システム動作にとって必要不可欠である場合 -- SM との接続損失が発生した場合の(SM の障害接続自体の障害から)SCE プラットフォームに必要な動作を設定します。
• force-failure -- SCE プラットフォームの強制エラー。SCE プラットフォームは、障害ステートに設定された動作に従って動作します。
• remove-mappings -- 現在のサブスクライバ マッピングすべてを削除します。
• shut -- SCE プラットフォームはシャットダウンして、サービスの提供を中止します。
• none (デフォルト) -- アクションを実行しません。
ステップ 1 SCE(config if)# プロンプトに、
subscriber sm-connection-failure action [force-failure|none|remove-mappings|shut]
を入力して、Enter キーを押します。
SM への接続で障害が発生したときの SCE プラットフォームの動作を設定します。
また、タイムアウト インターバル(SM-SCE プラットフォーム間の接続失敗が認識され、設定された動作が適用されるまでに接続が中断される時間の長さ)も設定できます。
• 「オプション」
• interval -- タイムアウト インターバル(秒数)
ステップ 1 SCE(config if)# プロンプトに、
subscriber sm-connection-failure action timeout
interval を入力して、Enter キーを押します。
• 「全ポートのリンク障害リフレクションをイネーブルおよびディセーブルにする方法」
• 「ラインカードアウェア モードのリンク障害リフレクション(SCE 2000 のみ)を設定する方法」
一部のトポロジでは、ネットワークの上位レイヤ冗長プロトコルが障害を検出し、正常に機能するように、1つのポート上のリンク障害を関連するポートに反映させる必要があります。
link failure-reflection コマンドは、リンクに問題がある場合のシステムの動作を決定します。link failure-reflection コマンドは、リンク障害のリフレクションをイネーブルにします。リンクの障害リフレクションをディセーブルにするには、このコマンドの [no] 形式を使用します。
ステップ 1 SCE(config if)# プロンプトに、
link failure-reflection
を入力して、Enter キーを押します。
ステップ 1 SCE(config if)# プロンプトに、
no link failure-reflection
を入力して、Enter キーを押します。
• 「オプション」
全ポートのリンク障害リフレクション 機能は、リンク障害リフレクション機能をさらに拡張したものです。この機能により、1 つのポート リンクに障害が発生したときに、全ポートを停止させるかどうかをユーザが決定できます。
特定のトポロジでは、1 つのリンクで障害状態が発生したときに、この SCE プラットフォームを使用しているすべての要素に、デバイスが障害状態にあり、使用できないことを伝える手段として、リンク ステートを全ポートに反映させる必要があります。
(注) 全ポートのリンク障害リフレクション機能はリンクの 1 つが冗長構成の提供用に使用されるので、カスケード モードで使用できません。
全ポートのリンク リクレクション モードでは、SCE プラットフォームの全ポートが強制終了し、全ポートに最初のポートのリンク ステートが反映されます。
障害状態から回復する場合、最初に障害が発生したポート(リンク)が回復したあとに、初めて強制終了したポート(他のリンク)がアップの状態になります。また、リフレクション アルゴリズムは、自動ネゴシエーションのリンクの安定性の問題を回避するために、次の 15 秒の間は、再度このリンクの障害を反映しようとしません。
• on-all-ports キーワードは、全ポートへのリンク障害のリフレクションをイネーブルにします。
• 全ポートへの障害リフレクションをディセーブルにするには、このコマンドの no 形式を使用します(コマンドの no 形式には、 on-all-ports キーワードが使用されません)。
ステップ 1 SCE(config if)# プロンプトに、
link failure-reflection on-all-ports
を入力して、Enter キーを押します。
ステップ 1 SCE(config if)# プロンプトに、
no link failure-reflection
を入力して、Enter キーを押します。
linecard-aware-mode オプションは、リンク障害リフレクション機能を MGSCP トポロジで使用するために付加拡張されました。このオプションは、SCE 2000 プラットフォームの同一リンク上にあるサブスクライバ側インターフェイスおよびそれに対応するネットワーク側インターフェイスが、ルータ内の同一ラインカードに接続されている場合に使用されます。
このモードでは、次のような異なる障害状態に応じて、SCE 2000 の 1 つのポートの障害が他の 3 つのポートに別々に反映されます。
• SCE 2000 の 1 つのインターフェイスがダウンした場合:リンク障害は他のすべての SCE プラットフォーム ポートに反映されます。
• SCE 2000 の 2 つの相互ポートが同時にダウンして、SCE プラットフォームが接続されているルータのラインカードに問題がある可能性を示している場合:この場合、障害は他のいずれのインターフェイスにも反映されません。これにより、SCE プラットフォームのセカンド リンクを使用して機能を中断することなく継続できます。
リンク障害リフレクション機能自体はイネーブルのまま、linecard-aware モードをディセーブルにするには、 linecard-aware-mode キーワードを指定して、このコマンドの no 形式を使用します。
ステップ 1 SCE(config if)# プロンプトに、
link failure-reflection on-all-ports linecard-aware-mode
を入力して、Enter キーを押します。
ラインカードアウェア モードで全ポートの障害リフレクションをイネーブルにします。
ステップ 1 SCE(config if)# プロンプトに、
no link failure-reflection linecard-aware-mode
を入力して、Enter キーを押します。
このコマンドを使用しても、全ポートのリンク障害のリフレクションがディセーブルになるわけではありません。