この章では、SCE8000 サービス コントロール モジュール(SCE8000-SCM-E)をローカル コンソールに接続し、自動で実行されるセットアップ ウィザードにより、初期システム設定を実行する方法について説明します。
また、10/100/1000 イーサネット管理インターフェイスのケーブル接続手順も示します。
コンソール インターフェイス(CON)および管理インターフェイス(Port1 および Port2)は、Cisco SCE8000 シャーシのスロット 1 の SCE8000-SCM-E 上にあります( サービス コントロール モジュール(SCE8000-SCM-E)(P.2-2)を参照)。
ユニットをローカル コンソールに接続して、Cisco SCE8000 を遠隔地から管理する場合でもリモート管理をサポートできるように Cisco SCE8000 を初期設定します。初期接続を確立したら、セットアップ ユーティリティが自動的に起動し、初期システムの実行を求めるプロンプトが表示されます。
ここでは、セットアップ ユーティリティを使用して Cisco SCE8000 システムの初期システム設定ができるように、ワークステーションのローカル端末を設定する手順を示します。
SCE8000 ポートの上記のパラメータ設定は固定値であり、設定変更はできません。
図 5-1 ローカル コンソールと SCE8000-SCM-E CON ポートの接続
RJ-45 コネクタ(RS-232 シリアル ケーブルに装着)が完全に挿入され、カチッという音がしてレセプタクルに固定されるまで、コネクタを押し込みます。ゆっくりとプラグを引っ張り、プラグがソケットに固定されているかどうかを確認します。
ステップ 2 シリアル ケーブルの他端(DB-9 または DB-25 コネクタが装着)を VT100 互換のローカル(シリアル)端末に接続します。
ステップ 3 ローカル端末が、固定された Cisco SCE8000 CON ポート パラメータに従って、VT-100 端末として設定されていることを確認します。
ステップ 4 Cisco SCE8000 の電源がオンになり、起動が完了していることを確認します(起動には数分かかることがあります)。
ステップ 5 ローカル端末にシスコのロゴが表示されるまで、Enter を何度か押します。
この時点で、SCE プラットフォームが外部と適切に通信するためには、基本的なグローバル パラメータが正しく設定されている必要があります。次に、初期設定パラメータとコマンドを簡単にまとめます。詳細については、『 Cisco SCE8000 10GBE Software Configuration Guide 』 を参照してください。
• Cisco SCE8000 プラットフォーム自体の IP アドレスおよびサブネット マスク。この IP アドレスは管理インターフェイスが使用するアドレスです。
• ホスト名:SCE プラットフォームの識別に使用されます。ホスト名は CLI プロンプトの一部として表示され、MIB-II の sysName オブジェクトの値としても返されます。
• user、admin、および root レベル アクセスの各パスワード。これらは権限付与レベルのパスワードであって、個別のパスワードではありません。これらのパスワードは暗号化することができます。
• すべてのレベルのデフォルト パスワードは、 cisco です。
• システム クロック:現在の日付と時刻。クロックとカレンダーは必ず同期している必要があります。
• 時間帯:時間帯の名前または ID、および UTC からのオフセット時間数
• ドメイン ネーム サーバ:デフォルトのドメイン名(非限定型のホスト名を完成させるために使用)および最大 3 つまでのドメイン ネーム サーバ(DNS lookup に使用)
• RDR フォーマッタの宛先:SCE プラットフォームは Raw Data Record(RDR)を生成し、指定された宛先(外部の収集システム)に RDR フォーマッタを経由して送信します。RDR フォーマッタの宛先は最大 8 つまで設定できます。各宛先の IP アドレスおよびポート番号を指定します。
表 5-1 に、現在の設定値を表示するコマンドと、パラメータを設定するコマンドを示します。各コンフィギュレーション コマンドのコマンド モードも示します。すべての show コマンドは、ユーザ EXEC コマンド モードで実行します。
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ip name-server server-address1 [server-address2] [server-address3] |
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SCE8000-SCM-E は、RJ-45 のアクティブな管理ポートを 2 つ備えています。この 10/100/1000 イーサネット インターフェイスを使用すると、リモートの管理コンソールから LAN 経由で Cisco SCE8000 へアクセスできます。2 つの管理ポートによって冗長管理インターフェイスが可能となるため、一方の管理リンクに障害が発生しても、SCE プラットフォームへの管理アクセスが確保されます。
管理ポートを 1 つだけ使用する場合は、そのポートを LAN に直接接続します。両方の管理ポートを使用する場合は、両方をスイッチ経由で管理コンソールに接続する必要があります。そうすることで、どちらの物理ポートが現在アクティブかに関係なく、MNG ポートの IP アドレスが常に同じになります。
ここでは、管理ポートのケーブル接続手順、および Cisco SCE8000 とリモート管理ホスト間の接続テストの手順について説明します。
SCE8000-SCM-E には、Cisco SCE8000 シャーシのスロット 1 の位置に、管理ポートとして使用する 10/100/1000 イーサネット ポートが 2 つあり、Port1 および Port2 とラベル表示されています。
ステップ 1 SCE8000-SCM-E のスロット 1 の前面パネルにある該当する 10/100/1000 イーサネット ポートに、付属のイーサネット ケーブル(RJ-45 コネクタが付いているもの)を差し込みます(図 5-2 の 3 番を参照)。
ステップ 2 イーサネット ケーブルの他端を管理ネットワークに接続します。
• 管理ポートを 1 つだけ使用する場合:そのポートを LAN に直接接続します。
• 両方の管理ポートを使用する場合:両方のポートをスイッチ経由で管理コンソールに接続します。
カチッという音がして、RJ-45 コネクタが完全に挿入され、レセプタクルに固定されるまで、コネクタを押し込みます。ゆっくりとプラグを引っ張り、プラグがソケットに固定されているかどうかを確認します。
ポートの LINK LED が点灯しない場合は、ケーブルを取り外して、モジュール ソケットにしっかりと装着し直します。ソケットからプラグを外す場合は、プラグ上部の高い部分を押し下げて、ラッチを解除します。カチッという音がすれば、ラッチは解除されています。慎重にソケットからプラグを引き抜いてください。
装着し直しても LINK LED が点灯しない場合は、反対側の適切なネットワーク要素にケーブルが正しく接続されているかどうかを確認します。
Cisco SCE8000 プラットフォームに電源を投入したあと、Cisco SCE8000 とリモート管理ホストの間で接続が確立されているかどうかを確認するテストを行ってください。SCE8000 プラットフォームに電源が投入されていない場合は、Cisco SCE8000 プラットフォームを起動してから、この手順を実行します。
ステップ 1 管理ポートとネットワークをケーブルで接続したら、対応するポートの LED を調べます。
LED は、LINK/ACTIVE と 10/100/1000 の 2 つがあります( サービス コントロール モジュール(SCE8000-SCM-E)(P.2-2)を参照)。
この時点で、LINK/ACTIVE LED がグリーンであるかを確認してください。
10/100/1000 LED の状態は、次のようにイーサネット ネットワーク設定によって変わります。
ステップ 2 接続をテストします。リモート管理に使用するホストから Cisco SCE8000 に ping を実行します。ping を実行するには、 ping の後に Cisco SCE8000 IP アドレスを入力して、Enter を押します(次の例を参照)。
(注) リモート管理ホスト(LAN で Port1 または Port2 に接続)から実行するのは、このステップ(ステップ 2)のみであることに注意してください。
これにより、指定されたステーションと管理ポート間にアクティブな接続が存在することが確認されます。
ping コマンドは IP アドレスにエコー要求パケットを送信し、応答を待機します。ping の出力を確認することで、パス/ホストの信頼性、パス上の遅延、およびホストへの到達可能性やホストの機能を評価することができます。
次に、ターゲット IP アドレスが 10.10.10.20 である場合の一般的な ping 応答を示します。