Cisco IOS XR アプリケーション ホスティング コンフィギュレーション ガイド

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Cisco IOS XR アプリケーション ホスティング コンフィギュレーション ガイド

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使用例：コンテナ アプリケーションのホスティング

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2017年5月18日

章のタイトル： 使用例：コンテナ アプリケーションのホスティング

ここでは、IOS XR のコンテナ内でのテレメトリ レシーバの実行方法について説明します。コンテナ アプリケーションのホスティングについては、コンテナ アプリケーションのホスティング：概要とワークフローを参照してください。

IOS XR のコンテナ内でテレメトリ レシーバを実行する

テレメトリを IOS XR で機能させるには、TCP ではなく、UDP を介して GPB（Google プロトコル バッファ）を使用する必要があります。

この手順は、次のステップから構成されています。

  1. テレメトリ ポリシー ファイルの作成。

  2. .proto ファイルの生成とコンパイル。

  3. GPB エンコーダの設定。

  4. サードパーティ製コンテナ（LXC）の起動。

  5. テレメトリ レシーバの設定。

テレメトリ ポリシー ファイルの作成

テレメトリ ポリシー ファイルは、生成してからテレメトリ レシーバにプッシュするデータの種類を指定します。次に、テレメトリ用のポリシー ファイルの作成手順を示します。

  1. データをストリーミングするスキーマ パスを決定します。

    RP/0/RP0/CPU0:ios# schema-describe show interface
Wed Aug 26 02:24:40.556 PDT
RootOper.InfraStatistics.Interface(*).Latest.GenericCounters

  2. これらのパスが含まれているポリシー ファイルを作成します。

    {
"Name": "Test",
"Metadata": {
"Version": 25,
"Description": "This is a sample policy",
"Comment": "This is the first draft",
"Identifier": "<data that may be sent by the encoder to the mgmt stn"
},
"CollectionGroups": {
"FirstGroup": {
"Period": 30,
"Paths": [
"RootOper.InfraStatistics.Interface(*).Latest.GenericCounters"
			]
		}
	}
}

  3. XR Linux bash シェルを起動し、Secure Copy Protocol（SCP）を使用してポリシー ファイルを IOS XR にコピーします。.

    RP/0/RP0/CPU0:ios# run
[XR-vm_node0_RP0_CPU0:~]$ ip netns exec tpnns bash
[XR-vm_node0_RP0_CPU0:~]$ scp Test.policy cisco@10.0.0.1:/telemetry/policies
cisco@10.0.0.1's password:
Test.policy
100% 779 0.8KB/s 00:00
Connection to 10.0.0.1 closed by remote host.

    10.0.0.1 は、ポリシー ファイルのコピー元デバイスの IP アドレスです。

  4. IOS XR プロンプトに移動し、ポリシー ファイルが正しくインストールされているかどうかを確認します。

    RP/0/RP0/CPU0:ios# show telemetry policies brief
Wed Aug 26 02:24:40.556 PDT
Name |Active?| Version | Description
----------------------------|-------|---------|------------------------------
Test N 1 This is a sample policy

.proto ファイルの生成とコンパイル

作成したポリシー ファイルのパス内には、そのパスに関連付けられた .proto ファイルが必要です。.proto ファイルはデータのストリーミングに使用する GPB メッセージ形式を記述します。次に、テレメトリ レシーバ用に .proto ファイルを生成し、コンパイルするステップを示します。

.proto ファイルは .map ファイルにコンパイルされます。コンパイルはサーバ上で実行されます。telemetry_protoc というコンパイラを http:/​/​gitlab.cisco.com/​groups/​telemetry で入手できます。このコンパイラは .proto ファイルを取得し、メッセージを符号化するためにルータ上で使用するコードを生成します。

  1. .proto ファイルを生成します。

    telemetry generate gpb-encoding path
"RootOper.InfraStatistics.Interface(*).Latest.GenericCounters" file
disk0:generic_counters.proto

    .proto ファイルは、オンボックス ツールによって生成されます。ツールは命名パラメータを無視するため、任意です。


    （注）  

    ツールは引用符内のテキストを無視します。そのため、パスには引用符を含めないでください。

  2. ボックス外で .proto ファイルをコンパイルします。

    1. シスコは Dev Hub でテレメトリ コンパイラを提供しています。Linux ボックスにディレクトリをコピーして、次に示すように実行することができます。

      telemetry_protoc -f generic_counters.proto -o generic_counters.map

    2. .proto ファイルのコピーに Dev Hub からアクセスし、次のように Linux ボックスの標準コンパイラを実行します。

      protoc python_out . -I=/
sw/packages/protoc/current/google/include/:.
generic_counters.proto ipv4_counters.proto

  3. /telemetry/gpb/maps でマップ ファイルを IOS XR にコピーします。

GPB エンコーダの設定

以降に示すステップで概説するように、GPB エンコーダを設定し、テレメトリ ポリシーをアクティブ化してデータをストリーミングします。

  1. 次に示すように、ループバック インターフェイス アドレスを設定して IOS XR にテレメトリ レシーバをマッピングします。

    RP/0/RP0/CPU0:ios(config)#interface Loopback2
RP/0/RP0/CPU0:ios(config-if)#ipv4 address 2.2.2.2/32
RP/0/RP0/CPU0:ios(config-if)#no shut 
RP/0/RP0/CPU0:ios(config-if)#commit
Fri Oct 30 07:51:14.785 UTC
RP/0/RP0/CPU0:ios(config-if)#exit
RP/0/RP0/CPU0:ios(config)#exit
RP/0/RP0/CPU0:ios#show ipv4 interface brief
Fri Oct 30 07:51:48.996 UTC

Interface                      IP-Address      Status                Protocol
Loopback0                      1.1.1.1         Up                    Up      
Loopback1                      8.8.8.8         Up                    Up
Loopback2 2.2.2.2 Up Up
GigabitEthernet0/0/0/0         192.164.168.10  Up                    Up      
GigabitEthernet0/0/0/1         192.57.43.10    Up                    Up      
GigabitEthernet0/0/0/2         unassigned      Shutdown              Down    
MgmtEth0/RP0/CPU0/0            192.168.122.197 Up                    Up      
RP/0/RP0/CPU0:ios#

  2. エンコーダを設定し、前のステップで設定した IOS XR のループバック インターフェイスにポリシーをストリーミングします。

    telemetry
          encoder gpb
            policy group alpha
              policy demo
              destination ipv4 2.2.2.2 port 5555
            !
      !
   !

サードパーティ製コンテナ（LXC）の起動

ここでは、IOS XR のサードパーティ製コンテナ（LXC）を起動する方法について説明します。

  1. IOS XR にログインし、デフォルトの名前空間（XRNNS）に移動します。

    RP/0/RP0/CPU0:ios# run
[xr-vm_node0_RP0_CPU0:~]$

  2. サードパーティ製コンテナを起動します。

    [xr-vm_node0_RP0_CPU0:~]$virsh -c lxc+tcp://10.11.12.15:16509/ -e ^Q console demo1

  3. 要求されたら、コンテナにログインします。

    Connected to domain demo
Escape character is ^Q
Kernel 3.14.23-WR7.0.0.2_standard on an x86_64
host login: Password:

これで、サードパーティ製コンテナが正常に起動されました。

テレメトリ レシーバの設定

テレメトリ レシーバは、ストリーミングされたデータを指定したインターフェイス IP アドレスとポート番号でリッスンし、受信したパケットのヘッダーを印刷します。.proto ファイルが指定されている場合は、プロトコル コンパイラを使用してそのファイルがコンパイルされ、メッセージ コンテンツも印刷されます。デフォルトでは、各テーブルの最初の行は印刷されますが、出力全体を印刷するには print-all オプションを使用します。

起動したコンテナ内でテレメトリ レシーバを実行するには、次のステップを実行します。

  1. すべてのレシーバ ファイルをサードパーティ製コンテナにダウンロードします。https:/​/​github.com/​cisco/​bigmuddy-network-telemetry-collector では、レシーバ ファイルを IOS XR で使用できます。

  2. レシーバを実行してデータを印刷します。

    python gpb_receiver.py ipaddress 2.2.2.2 port 5555 proto
generic_counters.proto ipv4_counters.proto

    次に示すように、テレメトリ レシーバにデータが表示されます。 

    Waiting for message
Got message of length:1036bytes from address:('10.1.1.1', 5555)
Encoding:2271560481
Policy Name:demo
Version:25
Identifier:<data that may be sent by the encoder to the mgmt stn>
Start Time:Wed Jan 21 09:54:33 1970
End Time:Wed Aug 26 09:28:37 2015
# Tables:1
Schema
Path:RootOper.InfraStatistics.Interface.Latest.GenericCounters
# Rows:6
Row 0:
applique:0
availability_flag:0
broadcast_packets_received:0
broadcast_packets_sent:0
bytes_received:0
bytes_sent:0
carrier_transitions:0
crc_errors:0
framing_errors_received:0
giant_packets_received:0
input_aborts:0
input_drops:0
input_errors:0
input_ignored_packets:0
input_overruns:0
input_queue_drops:0
interface_name:Null0
last_data_time:1440606516
last_discontinuity_time:1440498130
multicast_packets_received:0
multicast_packets_sent:0
output_buffer_failures:0
output_buffers_swapped_out:0
output_drops:0
output_errors:0
output_queue_drops:0
output_underruns:0
packets_received:0
packets_sent:0
parity_packets_received:0
resets:0
runt_packets_received:0
seconds_since_last_clear_counters:0
seconds_since_packet_received:4294967295
seconds_since_packet_sent:4294967295
throttled_packets_received:0
unknown_protocol_packets_received:0
Waiting for message
Got message of length:510bytes from address:('2.2.2.2', 5555)
Encoding:2271560481
Policy Name:demo
Version:25
Identifier:<data that may be sent by the encoder to the mgmt stn>
Start Time:Wed Jan 21 09:54:33 1970
End Time:Wed Aug 26 09:28:38 2015
# Tables:1
Schema Path:RootOper.InfraStatistics.Interface.Latest.Protocol
# Rows:5
Row 0:
bytes_received:0
bytes_sent:0
input_data_rate:0
input_packet_rate:0
interface_name:Loopback2
last_data_time:1440606517
output_data_rate:0
output_packet_rate:0
packets_received:0
packets_sent:0
protocol:24
protocol_name:IPV4_UNICAST

テレメトリ レシーバはサードパーティ製コンテナ（LXC）内で正常に動作します。

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