この製品のマニュアルセットは、偏向のない言語を使用するように配慮されています。このマニュアルセットでの偏向のない言語とは、年齢、障害、性別、人種的アイデンティティ、民族的アイデンティティ、性的指向、社会経済的地位、およびインターセクショナリティに基づく差別を意味しない言語として定義されています。製品ソフトウェアのユーザーインターフェイスにハードコードされている言語、RFP のドキュメントに基づいて使用されている言語、または参照されているサードパーティ製品で使用されている言語によりドキュメントに例外が存在する場合があります。シスコのインクルーシブランゲージに対する取り組みの詳細は、こちらをご覧ください。
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これらの前提条件は、MPLS フォワーディングの実装に必要です。
MPLS フォワーディングを実装するには、次の概念を理解する必要があります。
入力 LSR(LER)は、ラベルのマッピング データベースに基づいてラベル ヘッダーを追加します。ダウン ストリーム LSR は、ラベル スワップ マッピング テーブルに基づいてラベルをスワップします。LSP 内の最後の LSR(LER)はラベルを削除し、そのパケットを IP として転送します。
従来のレイヤ 3 転送メカニズムでは、パケットがネットワークを通過するとき、各ルータがパケットの転送に関連するすべての情報をレイヤ 3 ヘッダーから抽出します。この情報をルーティング テーブル検索のインデックスとして使用して、パケットのネクスト ホップを決定します。
最も一般的なケースでは、ヘッダーで唯一該当するフィールドは宛先アドレス フィールドですが、場合によっては、他のヘッダー フィールドが該当する場合もあります。その結果、ヘッダーの分析はパケットが通過する各ルータで個別に実行する必要があります。また、各ルータで複雑なテーブル検索も行う必要があります。
ラベル スイッチングでは、レイヤ 3 ヘッダーの分析が一度だけ実行されます。その後、レイヤ 3 ヘッダーは、ラベルという固定長の非構造化値にマップされます。
複数の異なるヘッダーで常に同じネクスト ホップが選択される場合は、これらのヘッダーを同じラベルにマッピングできます。実際、ラベルは転送等価クラス(つまり、パケットがそれぞれ別のものである可能性はあるが、転送機能によって識別不能な一連のパケット)を表します。
最初のラベル選択は、レイヤ 3 パケット ヘッダーの内容だけに基づいている必要はありません。たとえば、後続ホップでの転送判断はルーティング ポリシーに基づくこともできます。
ラベルが割り当てられた後に、短いラベル ヘッダーがレイヤ 3 パケットの前に追加されます。このヘッダーは、パケットの一部としてネットワークを介して伝送されます。ネットワーク内の各 MPLS ルータを介する後続ホップでは、ラベルはスワップされ、パケット ヘッダーで伝送されるラベルの MPLS 転送テーブル検索を使用して転送が判断されます。そのため、ネットワークを介したパケットの送信中にパケット ヘッダーを再評価する必要はありません。ラベルは構造化されていない固定長の値であるため、MPLS 転送テーブル検索プロセスは簡単かつ高速です。
ネットワーク内の各ラベル スイッチング ルータ(LSR)は、転送等価クラスを表すためにどのラベル値を使用するかについて独立したローカルな決定を行います。このアソシエーションは、ラベル バインディングと呼ばれます。
各 LSR は、自身が行ったラベル バインディングをネイバーに通知します。このようにネイバー ルータにラベル バインディングを認識させる処理は、次のプロトコルによって促進されます。
Label Distribution Protocol(ラベル配布プロトコル)
通常のルーテッド パスでの MPLS フォーワーディングをサポートします。
セグメント ルーティング
通常のルーテッド パスでの MPLS フォーワーディングをサポートします。
ラベル付きパケットが LSR A から隣接する LSR B に送信される場合、単一の IP パケットによって伝送されるラベル値は、パケットの転送同等クラスを表すために LSR B によって割り当てられたラベル値です。このため、IP パケットがネットワークを通過するにつれて、ラベル値は変更されます。
ローカル ラベルの MPLS フォワーディングの実装の詳細については、「MPLS Label Distribution Protocol の実装」の章のローカル ラベル割り当てコントロールの設定の項を参照してください。