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OC48 POS Line Cardのインストレーションを進めるには、OC-48インターフェイスを設定する必要があります。以下の手順は、サポート対象プラットフォームのすべてに当てはまります。ここでは、次の項目について説明します。
• 「設定の確認」
ルータの設定を変更するには、 EXEC (またはイネーブル モード)と呼ばれるソフトウェア コマンド インタープリタを使用します 。 configure コマンドを使用して新規インターフェイスを設定したり、既存のインターフェイス設定を変更したりするには、まず enable コマンドを実行して、EXECコマンド インタープリタのイネーブル レベルを開始する必要があります。パスワードが設定されている場合、パスワード入力を要求するプロンプトが表示されます。
イネーブル レベルのシステム プロンプトの末尾には、かぎカッコ(>)ではなく、ポンド記号(#)が付きます。コンソール端末でイネーブル レベルを開始する手順は、次のとおりです。
ステップ 1 ユーザ レベルのEXECプロンプトで、 enable コマンドを入力します。次のようにイネーブル レベルのパスワードの入力が要求されます。
ステップ 2 パスワードを入力します(パスワードは大文字/小文字が区別されます)。セキュリティ上、パスワードは表示されません。
正しいパスワードを入力すると、イネーブル レベルのシステム プロンプト(#)が表示されます。
新しいOC48 POS Line Cardが正しく搭載されている(STATUS LEDが点灯する)ことを確認してから、イネーブル レベルの configure コマンドを使用して、新規インターフェイスを設定します。次の情報を用意しておく必要があります。
• IPアドレス(インターフェイスにIPルーティングを設定する場合)
新しいOC48 POS Line Cardを取り付けた場合、または既存インターフェイスの設定を変更する場合には、コンフィギュレーション モードを開始して、新規インターフェイスを設定する必要があります。設定済みのスロットでOC48 POS Line Cardを交換した場合には、システムによって新規インターフェイスが認識され、そのインターフェイスに既存の設定が適用されます。
使用できるコンフィギュレーション オプションの概要、およびOC48 POS Line Card上のインターフェイスの設定手順については、「関連資料」に記載された該当するコンフィギュレーション マニュアルを参照してください。
コンフィギュレーション コマンドは、EXECコマンド インタープリタのイネーブル レベルから実行するので、通常パスワードの入力が必要になります。必要に応じてシステム管理者に連絡し、パスワードを入手してください(EXECコマンド インタープリタのイネーブル レベルの説明については、EXECコマンド インタープリタの使用法を参照)。
電源を入れると、新しいOC48 POS Line CardのPOSインターフェイスはシャットダウンされます。インターフェイスをイネーブルにするには、コンフィギュレーション モードで no shutdown コマンドを入力してください。
追加引数を指定せずにPOSインターフェイスをイネーブルにする(シャットダウン状態から戻す)場合、インターフェイス コンフィギュレーション ファイル パラメータにはデフォルト値が使用されます(パラメータおよびデフォルト値については、 表 4-1 を参照)。
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ここでは、インターフェイスをイネーブルにして( no shutdown コマンドを使用)、IPルーティングを指定する基本的な設定手順について説明します。システム コンフィギュレーションの要件およびインターフェイスのルーティング プロトコルに応じて、他のコンフィギュレーション サブコマンドを使用した設定が必要になることがあります。
以下の手順では、特に明記しないかぎり、各ステップの最後に Return キーを押します。次のようにプロンプトに disable と入力すると、いつでもイネーブル レベルを終了し、ユーザ レベルに戻ることができます。
ステップ 1 コンフィギュレーション モードを開始し、コンフィギュレーション サブコマンドの入力元として次のようにコンソール端末を指定します。
ステップ 2 interface posサブコマンド 、その後ろに設定対象のインターフェイスのインターフェイス アドレスを入力して、新規に設定するインターフェイスを指定します。 表 4-2 に例を示します。
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次に、スロット5に搭載されたOC48 POS |
ステップ 3 (IPルーティングがイネーブルに設定されているシステムでは)次のように ip address コンフィギュレーション サブコマンドを入力して、インターフェイスにIPアドレスおよびサブネット マスクを割り当てます。
ステップ 4 次のようにシャットダウン ステートをアップに変更し、インターフェイスをイネーブルにします。
no shutdown コマンドを使用すると、 enable コマンドがインターフェイスに渡されます。さらに、このコマンドによって、OC48 POS Line Cardは以前に送信されたコンフィギュレーション コマンドに基づいて自動的に設定されます。
ステップ 5 その他のコンフィギュレーション サブコマンドを追加して、ルーティング プロトコルをイネーブルにし、インターフェイス特性を調整します。
ステップ 6 すべてのコンフィギュレーション サブコマンドを入力し、設定が完了したら、 Ctrl-Z ( Ctrl キーを押しながらZキーを押す)を入力するか、 end または exit と入力して、コンフィギュレーション モードを終了し、EXECコマンド インタープリタ プロンプトに戻ります。
設定パラメータのデフォルト値は、いずれもネットワーク環境に合わせて変更できます。OC48 POS Line Cardの設定をカスタマイズする必要がある場合は、次の説明に従ってインターフェイス サブコマンドを使用します。
• 「CRCの設定」
(注) OC48 POS Line Cardの取り付け先のプラットフォームに関係なく、インターフェイス サブコマンドは同じ働きをします。ただし、どのコマンドを使用する場合でも、最初にinterface posコマンドを入力して、設定するインターフェイスを選択する必要があります。
次に示すすべての設定例において、interface posコマンドのインターフェイス アドレスの引数はCisco 7304ルータの3/0(スロット3、インターフェイス0)です。
特定のプラットフォームで適切なinterface pos コマンド構文を使用するには、表 4-2を参照してください。
デフォルトのMaximum Transmission Unit(MTU;最大伝送ユニット)は、4470バイトです。MTUサイズを設定するには、 mtu bytes コマンドを入力します。ここで bytes の値は、64~9216の範囲内です。
デフォルトのフレーム同期設定はSONETです。SDH用に設定するには、 pos framing-sdh コマンドを入力します。
クロッキングのデフォルトでは、OC48 POS Line Cardは、再生されたRX(受信)クロッキングを使用してTX(送信)クロッキングを提供します(「 ループ タイミング 」)。OC48 POS Line Cardが内部で送信クロックを生成するように指定するには、 clock source internal コマンドを入力します。
ループ タイミングを元に戻すには、 no clock source internal コマンドまたは clock source line コマンドを入力します。
CRCのデフォルトは、16ビットCRCです。CRCは、計算された数値を使用して転送データのエラーを検出するエラー チェック技法です。OC48 POS Line Cardは、32ビットCRCもサポートします。データ フレームの送信側は、Frame Check Sequence(FCS)を計算します。送信側は、発信メッセージにFCS値を付加します。受信側は、FCSを再計算して、これを送信側からのFCSと比較します。計算値が異なる場合、受信側は送信エラーが発生したと見なします。32ビットCRC用にインターフェイスを設定するには、 crc 32 コマンドを入力します。
32ビットCRCをディセーブルにし、デフォルトの16ビットCRC設定にインターフェイスを戻すには、 no crc 32 コマンドまたはcrc 16 コマンドを入力します。
(注) 接続の両端には、同じCRCモードが設定されている必要があります。
SONETペイロード スクランブルは、十分なビット遷移密度を保証するため、自己同期スクランブラ(x^43+1)をOC-48インターフェイスのSynchronous Payload Envelope(SPE;同期ペイロード エンベロープ)に適用します。SONETペイロード スクランブルのデフォルトは、ディセーブルです。
(注) 接続の両端で、同じスクランブル アルゴリズムを使用する必要があります。
SONETペイロード スクランブルをイネーブルにするには、 pos scramble-atm コマンドを使用します(このコマンドにはキーワードまたは引数がありません)。
SONETペイロード スクランブルをイネーブルにするには、次のコマンド シーケンスを使用します。
SONETペイロード スクランブルがインターフェイス上でイネーブルになっていることを確認するには、 show running-config コマンドを入力します。スクランブルがイネーブルになっていると、コンフィギュレーションには次の行が表示されます。
pos scramble-atm
SONETペイロード スクランブルをディセーブルにするには、 no pos scramble-atm コマンドを使用します。
トリガーは、アサートされると回線プロトコルがダウンするアラームです。ここでは、pos delay triggersコマンドで設定する回線トリガーおよびパス トリガーについて説明します。
pos delay triggers lineコマンドは、内部的に保護されたDense Wavelength Division Multiplexing(DWDM;高密度波長分割多重)システムに接続されるインターネット ルータPOSインターフェイスに使用されます。このコマンドは、APS動作または保護が設定されているインターフェイスには無効です。通常、たとえ数マイクロ秒のライン レベルまたはセクション レベルのアラームであっても、アラームが10秒以上クリア状態になるまでリンクはダウンしたままです。ホールドオフが設定されている場合、このリンクダウン トリガーは100ミリ秒( ms)遅延します。アラームが100 ms以上継続して初めてリンクはダウンします。アラームが100 ms経過する前にクリアされた場合には、リンクはダウンしません。
デフォルトでは、次のライン アラームとセクション アラームが、ライン プロトコルをダウンさせるトリガーです。
• Section Loss of Signal(SLOS;セクション信号損失)
• Section Loss of Frame(SLOF;セクション フレーム損失)
• Line Alarm Indication Signal(LAIS;回線アラーム検出信号)
これらのアラームのうち1つまたは複数がアサートされた場合、インターフェイスのライン プロトコルは遅延なしでダウンします。インターフェイスのライン プロトコルのトリガーを遅延させるには、pos delay triggers lineコマンドを発行します。50 ~ 10000 msの遅延を設定できます。時間間隔を指定しなかった場合、デフォルトの遅延として100 msが設定されます。
以下のパス アラームはデフォルトではトリガーされません。これらのパス アラームをトリガーとして設定し、遅延を指定することができます。
• Path Alarm Indication Signal(PAIS;パス アラーム検出信号)
• Path Remote Defect Indicator(PRDI;パス リモート障害検出)
pos delay triggers pathコマンドを発行すれば、様々なパス アラームをトリガーとして設定し、アクティベーション遅延を50~10000 msの間で指定することができます。デフォルトの遅延値は、100 msです。
pos delay triggers pathコマンドではまた、B2およびB3エラー レートの高い方をSignal Failure(SF;信号障害)スレッシュホールドと比較して、ライン プロトコルをダウンすることがあります。SFスレッシュホールドを超えていると、インターフェイスのライン プロトコルはダウンします。
pos delay triggers pathコマンドは、Cisco IOS Release 12.0(16)Sで導入されました。
新規インターフェイスを設定したら、 show コマンドで、新規インターフェイスまたはすべてのインターフェイスのステータスを表示し、pingコマンドで接続を確認します。ここでは、次の内容について説明します。
• 「showコマンドによる新規インターフェイスのステータスの確認」
表 4-3 に、 show コマンドを使用して新規インターフェイスが正しく設定され正常に動作しているかどうか、また、OC48 POS Line Cardが正しく表示されているかどうかを確認する方法を示します。また、一部の show コマンドについては、出力例も示します。コマンドの詳細および例については、「関連資料」に記載されているマニュアルを参照してください。
(注) ここに記載されている出力例は、実際のコマンドの出力とは異なる場合があります。これらは、出力の一例です。
アップに設定したインターフェイスがシャットダウン状態になっている場合、またはハードウェアが正しく動作していないことが示された場合には、インターフェイスが正しく接続され、終端されているかどうかを確認してください。それでも、インターフェイスがアップにならない場合には、製品を購入した代理店に連絡してください。ここでは、次の内容について説明します。
• 「show versionコマンドまたはshow hardwareコマンドの使用例」
システムに応じて、使用例を参照してください。 show コマンドによる確認が終了したら、「pingコマンドによるネットワークの接続の確認」に進んでください。
show version (または show hardware )コマンドを実行すると、システムのハードウェア コンフィギュレーション、搭載されているインターフェイス タイプの数、Cisco IOSソフトウェアのバージョン、コンフィギュレーション ファイルの名前とソース、およびブート イメージが表示されます。
(注) ここに記載されている出力例は、実際のコマンドの出力とは異なる場合があります。これらは、出力の一例です。
OC48 POS Line Cardが搭載されているCisco 7304ルータにおける show version コマンドの出力例を以下に示します。
show diag slot コマンドを使用すると、システムに搭載されたライン カードのタイプ(および各ライン カードの詳細)が表示されます。 slot は、Cisco 7304ルータの スロット です。
(注) ここに記載されている出力例は、実際のコマンドの出力とは異なる場合があります。これらは、出力の一例です。
Cisco 7304ルータのスロット1に搭載されているOC48 POS Line Cardについて確認する場合の show diag slot コマンドの出力例を以下に示します。
show c7300コマンドを使用して、システムに搭載されたライン カードのタイプ、そのステータス、搭載時刻を表示します。
(注) ここに記載されている出力例は、実際のコマンドの出力とは異なる場合があります。これらは、出力の一例です。
Cisco 7304ルータにおけるshow c7300コマンドの出力例を以下に示します。
show interfaces コマンドは、指定したインターフェイスのステータス情報(物理スロットおよびインターフェイス アドレスを含む)を表示します。ここで紹介する例では、いずれもPOSインターフェイスを指定しています。
(注) ここに記載されている出力例は、実際のコマンドの出力とは異なる場合があります。これらは、出力の一例です。
Cisco 7304ルータのスロット4に搭載されているOC48 POS Line Cardについて確認する場合の show interfaces コマンドの出力例を以下に示します。
次の「pingコマンドによるネットワークの接続の確認」に進んで、ネットワークおよびOC48 POS Line Cardとルータとの間のネットワーク接続を確認します。
ping コマンドを使用して、インターフェイス ポートが正常に動作しているかどうかを確認することができます。ここでは、pingコマンドの概要について説明します。コマンドの詳細および例については、「関連資料」に記載されているマニュアルを参照してください。
ping コマンドは、指定したIPアドレスのリモート デバイスに対して、エコー要求パケットを送信します。エコー要求の送信後、システムは指定された時間だけ、リモート デバイスからの応答を待機します。各エコー応答は、コンソール端末に感嘆符(!)で表示されます。指定されたタイムアウト時間までに戻されなかった各要求は、ピリオド(.)で表示されます。連続する感嘆符(!!!!!)は正常な接続状態を示します。連続するピリオド(.....)、または[timed out]または[failed]メッセージが表示された場合は、接続に障害があることを意味します。
次に、アドレス10.0.0.10のリモート サーバに対して ping コマンドを実行し、正常な応答が得られた例を示します。
接続に失敗した場合には、宛先のIPアドレスが正しいかどうか、およびデバイスがアクティブ(電源がオンになっている)かどうかを確認し、再度 ping コマンドを実行してください。
ループバック テストを行うと、OC48 POS Line Cardとリモート デバイスとの間の接続状態を確認することにより、機器の異常のトラブルシューティング、検出、分離を行うことができます。 loop サブコマンドを実行すると、インターフェイスは内部ループバック(別名「 ローカルループバック 」)または回線ループバック モードになり、 ping コマンドによって生成されたテスト パケットがリモート デバイスまたはケーブルを通じてループするようになります。パケットがループを完了した場合、接続は正常です。ループを完了しない場合は、ループバック テストのパス内のリモート デバイスまたはケーブルに障害があることを特定できます。
デフォルトのループバック設定はno loopbackです。内部(またはローカル)ループバックでは、ルータから送られるパケットは、フレーマ内でループバックします。発信されたデータは、実際に送信されずにレシーバにループバックされます。内部ループバックは、OC48 POS Line Cardが動作していることを確認するのに役立ちます。内部ループバックのインターフェイスを設定するには、 loop internal コマンドを入力します。
デフォルトのループバック設定はno loopbackです。回線ループバックでは、受信(RX)ファイバは送信(TX)光ファイバ ケーブルに論理的に接続されるため、リモート ルータからのパケットはここにループバックします。着信データは、実際には受信されずにループして再送信されます。回線ループバックのインターフェイスを設定するには、 loop line コマンドを入力します。
OC48 POSライン カードには、特定のエラーのカウントが保持されます。各エラー カウンタは32ビットです。エラーには次のものがあります。
エラー メッセージは、次のタイプとフォーマットのものだけです。
(注) このエラー メッセージに関してサポートが必要な場合は、Technical Assistance Center(TAC)にご連絡ください。TACへの連絡方法については、「テクニカル サポート」を参照してください。
EXECモードでhw-module slot slot # stop/start コマンドを利用することにより、データ フローを中断することなくライン カードをCisco 7304ルータから取り外すことができます。hw-module slot slot # stopコマンドを実行すると、トラフィックが停止し、すべてのライン カード インターフェイスがシャットダウンされ、ラインカードが非アクティブになります。hw-module slot slot # startコマンドによってライン カードがリセットされ、ラインカードがオンラインに戻ると、OIR LED が消灯します。スロット2に搭載されているアクティブなライン カードの取り外しおよび取り付けを行うには、次の手順を実行します。
OIR LED(グリーン)が点灯すると、スロット2 のラインカードは非アクティブになっているので、物理的に取り外して新しいラインカードに交換することができます( ライン カードの取り外しおよび取り付け参照)。
スロット2に新しいラインカードを取り付けると、そのラインカードは自動的にリセットされ、オンライン状態になり、OIR LEDが消灯します。