この製品のマニュアルセットは、偏向のない言語を使用するように配慮されています。このマニュアルセットでの偏向のない言語とは、年齢、障害、性別、人種的アイデンティティ、民族的アイデンティティ、性的指向、社会経済的地位、およびインターセクショナリティに基づく差別を意味しない言語として定義されています。製品ソフトウェアのユーザーインターフェイスにハードコードされている言語、RFP のドキュメントに基づいて使用されている言語、または参照されているサードパーティ製品で使用されている言語によりドキュメントに例外が存在する場合があります。シスコのインクルーシブランゲージに対する取り組みの詳細は、こちらをご覧ください。
このドキュメントは、米国シスコ発行ドキュメントの参考和訳です。リンク情報につきましては、日本語版掲載時点で、英語版にアップデートがあり、リンク先のページが移動/変更されている場合がありますことをご了承ください。あくまでも参考和訳となりますので、正式な内容については米国サイトのドキュメントを参照ください。
• 「ラインカードの取り付けの確認およびトラブルシューティング」
ハードウェアを取り付けたら、LED をチェックして、ラインカードが正しく取り付けられていることを確認する必要があります。正しく取り付けられていない場合は、トラブルシューティングを行って問題を見つけてください。ここでは、ラインカードの取り付けの確認およびトラブルシューティングの方法について説明します。
Cisco IOS XR コマンドを使用したトラブルシューティングについては、「ラインカード インターフェイスの設定およびトラブルシューティング」に簡単な説明があります。
(注) 新しいラインカードはすべて、デフォルトで管理上のダウン状態に指定されています。インターフェイスを設定して、no shutdown コマンド を使用するまで、ポート ステータス LED は消灯しています。
通常のラインカード起動プロセスでは、次のイベントが発生します。
1. ラインカードに電力が供給され、初期化ソフトウェアが実行されます。
2. ラインカードは内部チェックを実行し、Cisco IOS XR ソフトウェアを Route Switch Processor(RSP; ルート スイッチ プロセッサ)から 受け入れるための準備を行います。
3. RSP は、ラインカードに Cisco IOS XR ソフトウェアをロードします。
ラインカードが正常に動作していることを確認するには、次の手順に従います。
ステップ 1 カード ステータス LED が点灯しているかどうかをチェックして、カードが正常に動作していることを確認します。
ステップ 2 目的のポートのポート ステータス LED が点灯(グリーン)しているかどうかをチェックして、ポートがアクティブになっていることを確認します。ポート ステータス LED が点灯していない場合は、対応するインターフェイスがシャットダウンされていないことを確認してください。
ステップ 3 上記の条件のいずれかが満たされていない場合は、「ラインカードの高度なトラブルシューティング」を参照して、考えられる原因を特定します。
ラインカード前面パネルのカード ステータス LED またはポート ステータス LED でラインカードが正常に動作しているかどうかを確認し、障害のトラブルシューティングを行います( 表 2-1 )。
(注) 新しいラインカードはすべて、デフォルトで管理上のダウン状態に指定されています。インターフェイスを設定して、no shutdown コマンド を使用するまで、ステータス LED は消灯しています。
カード ステータス LED またはポート ステータス LED が点灯しない場合は、ラインカードの取り付けに問題があるか、ハードウェア障害が発生しています。ラインカードが正しく取り付けられていることを確認するには、次の手順に従います。
ステップ 1 ポート ステータス LED が点灯していない(アクティビティなし)のに、カード ステータス LED が点灯する場合は、初期化シーケンスが正常に完了していることを確認します。正常に完了している場合は、インターフェイスがシャットダウンされていないことを確認します。インターフェイスがシャットダウンされていない場合は、ポート ステータス LED の回路で問題が発生している可能性があります。サービス担当者に連絡して、さらにサポートを受けてください。
ステップ 2 カード ステータス LED が点灯しない場合は、次の手順でルータの接続をチェックします。
a. ラインカードの基盤コネクタが完全にバックプレーンに装着されていることを確認します。非脱落型ネジを緩め、両方のレバーがラインカード前面プレートと平行になるまで、イジェクト レバーをしっかりと内側に回転させます。非脱落型ネジを締めます。
b. すべての電源コードおよびデータ ケーブルが両端でしっかりと接続されていることを確認します。
c. カードのすべてのコンポーネントが完全に装着され、対応するソケットに固定されていることを確認します。
ラインカードの初期化が完了すると、ラインカードのカード ステータス LED が点灯します。カード ステータス LED が点灯する場合、取り付けは完了しています。カード ステータス LED が点灯しない場合は、次のステップに進んでください。
ステップ 3 それでもカード ステータス LED が点灯しない場合は、ラインカードを取り外し、別の空きラインカード スロットに取り付けてみます。
• ラインカードを新しいスロットに取り付けたときに、カード ステータス LED が点灯した場合は、元のラインカード スロットのバックプレーン ポートで障害が発生している可能性があります。
• それでもカード ステータス LED が点灯しない場合は、取り付けを中止します。サービス担当者に連絡して障害のある装置を報告し、さらに指示を受けてください。
ステップ 4 ラインカードの初期化中に、コンソール端末にエラー メッセージが表示された場合は、適切なリファレンス マニュアルを参照して、エラー メッセージの定義を確認します。
解決できないその他の問題が発生した場合は、シスコのサービス担当者に連絡し、サポートを受けてください。
(注) インターフェイスをシャットダウンせずに SFP または XFP モジュールの活性挿抜を行うと、コンソール装置にエラー メッセージが表示されます。
ハードウェアの取り付け担当者が LED を確認して新しいラインカードが正しく取り付けられていることを確認したら、ネットワーク管理者は、新しいインターフェイスを設定できます。ここでは、ラインカードの設定およびトラブルシューティングについて説明します。
表 2-2 に、ギガビット イーサネットまたは 10 ギガビット イーサネット ラインカード上でインターフェイスがイネーブルになったときに存在する、デフォルトのインターフェイス設定パラメータを示します。これらのパラメータの詳細については、Cisco IOS XR ソフトウェアマニュアルを参照してください。
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Cisco ASR 9000 シリーズ ルータ は、インターフェイス アドレスを、ラック番号、ラインカード スロット番号、インスタンス番号、およびポート番号(ラック/ スロット /インスタンス/ ポート の形式)で識別します。ラック パラメータはマルチラック システム用に予約されているため、Cisco ASR 9000 シリーズ の場合は常に 0(ゼロ)です。ラインカード スロットには、0 ~ 7 の番号が付けられています。
インスタンス番号は、サブスロットを持つカード用に予約されています。Cisco ASR 9000 シリーズ のラインカードの場合、現在、このパラメータは常に 0(ゼロ)です。ラインカードのポートには、0、1、2 など の番号が付けられています。たとえば、ラインカード スロット 1 に取り付けられたラインカードの 4 つめのポートのラック/ スロット /インスタンス/ ポート アドレスは 0/1/0/3 です。ラインカードにスロットが 1 つしかない場合でも、ラック/ スロット /インスタンス/ ポート の形式を使用する必要があります。
Cisco IOS XR ソフトウェアのコマンドライン インターフェイス(CLI)には、さまざまなコマンド モードがあります。ラインカードを設定するには、正しいモードを入力してから、必要なコマンドを入力します。
初めてログインすると、自動的に EXEC モードになります。次に、 configure コマンドを入力して、コンフィギュレーション モードにアクセスします。その後、 interface コマンドを入力してインターフェイス コンフィギュレーション モードを開始し、インターフェイスを指定します。これで、新しいインターフェイスを設定できるコマンド モードが設定されました。インターフェイスの IP アドレスなど、必要な情報を準備してください。
ここでは、基本設定を作成する(インターフェイスをイネーブルにして IP ルーティングを指定する)手順について説明します。システム設定の要件によっては、他の設定サブコマンドを入力する必要もあります。
次の例は、ラインカードの基本パラメータを設定する 1 つの方法を示しています。
ステップ 2 show interface コマンドを入力して、各ポートのステータスを確認します。
ステップ 3 グローバル コンフィギュレーション モードを開始し、このコンソール端末がコンフィギュレーション コマンドの実行元となることを指定します。
ステップ 4 プロンプトで、 interface コマンドを入力し、続けて タイプ (たとえば、 gigabitethernet や tengige) とラック/ スロット /インスタンス/ ポート (ラインカード ラック、スロット番号、サブスロット番号、ポート番号)を入力して、設定する新しいインターフェイスを指定します。Cisco ASR 9000 シリーズのラックおよびサブスロットの値は常に 0(ゼロ)であることに注意してください。たとえば、ラインカード スロット 1 にある 8 ポート 10 ギガビット イーサネット ラインカードのポート 4 を設定するには、次のように入力します。
これで、インターフェイス コンフィギュレーション モードになります。
ステップ 5 次のように、 ipv4 address コンフィギュレーション サブコマンドを使用して、インターフェイスに IP アドレスとサブネット マスクを割り当てます。
ステップ 6 シャットダウン状態をアップに変更し、インターフェイスをイネーブルにします。
no shutdown コマンドは、 enable コマンドをラインカードに渡します。このコマンドにより、ラインカードは、受け取った最新のコンフィギュレーション コマンドに基づいて自己設定します。
ステップ 7 Cisco Discovery Protocol(CDP; シスコ検出プロトコル)をディセーブルにする場合は(必須ではありません)、次のコマンドを使用します。
ステップ 8 ルーティング プロトコルをイネーブルにし、インターフェイス特性を調整するために必要なその他のコンフィギュレーション サブコマンドを追加します。このようなサブコマンドの例は、次のとおりです。
ステップ 9 すべてのコンフィギュレーション サブコマンドを入力して設定を完了したら、 commit コマンドを入力して、実行中のコンフィギュレーションに加えたすべての変更をコミットします。
ステップ 10 Ctrl+Z ( Ctrl キーを押しながら Z キーを押す)を入力して、コンフィギュレーション モードを終了します。commit コマンドを入力していない場合は、入力するように求められます。
コミットする場合は yes、コミットせずに終了する場合は no、終了をキャンセルする場合は cancel(デフォルト)を選択してください。
現在ルータに取り付けられているすべてのトランシーバ モジュールについて、 show inventory all コマンドを使用して SFP または XFP モジュール情報を表示します。特定のモジュールについて SFP または XFP モジュール情報を表示するには、 show inventory location <スロット ID> コマンド を使用 できます。
これらのコマンドの出力として、スロット ID、トランシーバ タイプ、説明、製品 ID、バージョン、シリアル番号などの情報が表示されます。
たとえば、ルータのすべてのモジュールについてモジュール情報を表示するには、次のように入力します。
単一のトランシーバ モジュールのモジュール情報を表示するには、次のように入力します。
ここでは、ラインカード障害が発生した場合に使用できる高度なトラブルシューティング コマンドについて簡単に説明します。
(注) 以下の説明は、ユーザが Cisco IOS XR ソフトウェア コマンドの使用に関する基本スキルを身に付けていることを前提としています。
ここで示すコマンドを使用することにより、ラインカードで発生している問題の本質を判定できるようになります。第 1 段階は、表示されているラインカード障害またはコンソール エラーの原因を特定することです。
障害が発生している可能性があるカードを発見するには、次のコマンドの出力を収集する必要があります。
これらの show コマンドの他に、次の情報を収集する必要もあります。
• コンソール ログおよび Syslog 情報:この情報は、複数の症状が発生している場合に非常に重要です。Syslog サーバにログを送信するようにルータを設定している場合、発生した問題に関する情報が表示される場合があります。コンソール ログの場合、最適な方法は、ロギングをイネーブルにしているコンソール ポートのルータに直接接続することです。
• その他のデータ:show tech-support コマンドは、show version、show running-config、および show stacks を含むさまざまなコマンドを集積したものです。この情報は、Cisco Technical Assistance Center(Cisco TAC)に関する問題を扱う場合に必要になります。
これらのコマンドおよび結果として生成される出力の使用例については、『Cisco ASR 9000 シリーズ Troubleshooting Guide』を参照してください。
(注) リロードや電源の再投入を行う場合、事前に show tech-support コマンドでデータを収集しておくことが重要です。データを収集していない場合、問題に関するすべてのデータが失われる可能性があります。
(注) これらのコマンドの出力は使用しているラインカードによって少し異なりますが、基本的な情報は同じです。
各国語で記された安全上の警告を含む、その他の規制、適合性、および安全に関する情報については、『Cisco ASR 9000 シリーズ アグリゲーション サービス ルータ Regulatory Compliance and Safety Information』を参照してください。
シングルモード イーサネット ラインカード(すべてのラインカード)は、クラス 1 レーザーを装備しています。マルチモード イーサネット ラインカード(ギガビット ラインカード)は、クラス 1 LED を装備しています。これらの装置からは、目に見えない光が放射されています。動作しているラインカード ポートをのぞきこまないでください。これらのラインカードには、次のレーザー警告が適用されます。
警告 光ファイバケーブルが接続されていない場合、ポートの開口部から目に見えないレーザー光が放射されている可能性があります。レーザー光にあたらないように、開口部をのぞきこまないでください。