1OC-12/STM-4 SRP Line Cardのインターフェイス ケーブル
Cisco 12000シリーズ インターネット ルータのケーブル マネジメント システム
ライン カード ケーブル マネジメント ブラケットの取り付けおよび取り外し
新しいライン カード ケーブル マネジメント ブラケットの取り付け
ライン カード ケーブル マネジメント ブラケットの取り外し
1OC-12/STM-4 SRP Line Cardのインターフェイスの設定
1OC-12/STM-4 SRP Line Cardの初期設定
1OC-12/STM-4 SRP Line Cardのコンフィギュレーション例
製品番号:OC12/SRP-MM/SC-B =、OC12/SRP-IR/SC-B =、OC12/SRP-LR/SC-B =、
OC12/SRP-XR/SC
Customer Order Number: DOC-J-785929=
このマニュアルには、Cisco 12000シリーズ インターネット ルータに1OC-12/STM-4 SRP Line Cardを取り付けて設定する手順が記載されています。
このコンフィギュレーション ノートで説明する内容は、次のとおりです。
• 「重要事項」
• 「1OC-12/STM-4 SRP Line Cardの概要」
• 「ライン カード ケーブル マネジメント ブラケットの取り付けおよび取り外し」
• 「1OC-12/STM-4 SRP Line Cardのインターフェイスの設定」
• 「電磁適合性」
• 「CCO」
ここでは、参考資料、Cisco IOSソフトウェアの設定、安全上の注意事項、テクニカル サポートについての重要事項を記述します。ライン カードの運用に関する考慮事項も記述します。
(注) Cisco IOSソフトウェアのマニュアル、ハードウェアのインストレーションおよびメンテナンス マニュアルは、WWW上のURL、http://www.cisco.com、
http://www.cisco.com/jp、http://www-china.cisco.com、および
http://www-europe.cisco.comから入手することもできます。
Cisco Documentation CD-ROMパッケージには、シスコ製品ライン全体に関する総合的な資料が収録されています。このCD-ROMパッケージには、Adobe Acrobat Readerで表示できるAdobe PDF形式とWebブラウザで表示できるHTML形式の両方でマニュアルが収められています。
Cisco Connection FamilyのDocumentation CD-ROMは、毎月更新されるので、印刷資料よりも新しい情報が得られます。最新のDocumentation CD-ROMの入手方法については、製品を購入された代理店にお問い合わせください。このCD-ROMパッケージは単独または年間契約で入手することができます。
Cisco 12000シリーズ インターネット ルータ製品ラインに関するハードウェアのインストレーションおよびメンテナンス情報については、ご使用のCisco 12000シリーズ インターネット ルータ対応のインストレーション コンフィギュレーション ガイドを参照してください。
冷却用ファン、電源装置、シャーシ バックプレーンなど、ルータ サブシステムの取り付け、メンテナンス、および交換手順については、Field-Replaceable Unit(FRU)の資料を参照してください。
ルータ上で稼働するCisco IOSソフトウェアには、豊富な機能があります。
Cisco IOSソフトウェアの設定情報およびサポートについては、ご使用のシスコ ハードウェア製品にインストールされているCisco IOSソフトウェア リリースに対応したCisco IOSソフトウェア コンフィギュレーション マニュアル セットの、コンフィギュレーション ガイドおよびコマンド リファレンスを参照してください。ルータ上で使用しているCisco IOSソフトウェア バージョンに対応したCisco IOSソフトウェア リリース ノートも参照してください。また、オンライン資料『Dynamic Packet Transport (DPT) Feature Module for Cisco 12000 Series Routers』も参照してください。
Cisco Connection Online(CCO)はシスコシステムズの主要なリアルタイム サポート チャネルです。CCOによるサポートのご利用方法の詳細については、「CCO」を参照してください。
1OC-12/STM-4 SRP Line Cardの運用について、次の点に注意してください。
• Cisco 12000シリーズ インターネット ルータに非冗長ファブリックを希望する場合は、Clock and Scheduler Card(CSC;クロック スケジューラ カード)が1つ、冗長ファブリックを希望する場合は2つ、搭載されていることを確認してください。
• Cisco 12000シリーズ インターネット ルータに3つのSwitch Fabric Card(SFC;スイッチ ファブリック カード)が搭載されていることを確認してください。これらは1OC-12/STM-4 SRP Line Cardの初期化に必要です。ルータは、クォーター ファブリックまたはフル ファブリックのどちらでも構成できます。一部のカードにはクォーター ファブリック構成が有効ですが、SRP Line Cardにはフル ファブリック構成が必要です。クォーター ファブリック用に構成されたルータにSRP Line Cardの搭載を希望する場合は、フル ファブリック構成にアップグレードする必要があります。スイッチ ファブリック カードの増設方法については、ルータに付属している
『Installation and Configuration Guide』を参照してください。
このマニュアルに記載されている作業を開始する前に、人身事故または機器の損傷を防ぐために、ここで説明する安全に関する注意事項を確認してください。
適合規格および安全性については、装置に付属している『 Regulatory Compliance and Safety
Information 』を参照してください。この資料には、安全を確保するための重要事項が記載されています。Cisco 12000シリーズ インターネット ルータのハードウェアの取り付け、取り外し、または変更を行う場合は、必ず事前に目を通しておいてください
誤って行うと危険が生じる可能性のある操作については、安全上の警告が記載されています。各警告文に、警告を表す記号が記されています。次に、安全に関する警告文の例を示します。警告を表す記号と、人身事故を引き起こす状況が記載されています。
警告 「危険」の意味です。人身事故を予防するための注意事項が記述されています。機器の取り扱い作業を行うときは、電気回路の危険性に注意し、一般的な事故防止対策に留意してください。
ESD(静電気放電)により、装置や電子回路が損傷を受けることがあります(静電破壊)。静電破壊は電子カードや部品の取り扱いが不適切な場合に発生し、故障または間欠的な障害をもたらします。EMI(電磁波干渉)シールドはライン カードの統合部品です。ネットワーク装置またはその部品のいずれかを扱う場合は、静電気防止用ストラップを使用することを推奨します。
ESDによる損傷を防ぐために、次の注意事項に従ってください。
• 静電気防止用リスト ストラップまたはアンクル ストラップを肌に密着させて着用してください。接続コードの装置側をルータのESD接続ソケットまたはシャーシの塗装されていない金属部分に接続します。
• ライン カードを扱う場合は、非脱落型ネジ、イジェクト レバー、またはライン カードの金属フレームのみを持ってください。基板またはコネクタ ピンには手を触れないようにしてください。
• 取り外したライン カードは、基板側を上向きにして、静電気防止用シートに置くか、静電気防止用袋に収めます。コンポーネントを返却する場合は、取り外した基板をただちに静電気防止用袋に入れてください。
• ライン カードと衣服が接触しないように注意してください。リスト ストラップは身体の静電気から基板を保護するだけです。衣服の静電気が、静電破壊の原因になることがあります。
1OC-12/STM-4 SRP Line Cardは、Cisco 12000シリーズ インターネット ルータに合計2つのOC-12c光ファイバSCデュプレックス ポートを提供します。このライン カードにより、シングルモードまたはマルチモードのどちらかのバージョンのデュプレックスSC接続を2つ使用できます。Synchronous Payload Envelope(SPE;同期ペイロード エンベロープ)が連結されるため、帯域幅を区分する必要がなく、効率性が向上します。1OC-12/STM-4 SRP Line Cardは、スロット独立です。
図 1に、シングルモードおよびマルチモード バージョンの1OC-12/STM-4 SRP Line Cardの前面および背面を示します。
図 1 1OC-12/STM-4 SRP Line Card(前面図および背面図)
ここでは、1OC-12/STM-4 SRP Line Cardのインストレーションおよびコンフィギュレーションのための準備について説明すると共に、安全に関する注意事項およびESD防止のための注意事項を示します。次の内容が説明されています。
1OC-12/STM-4 SRP Line Cardの取り付けおよび取り外しを行うには、次の工具および部品が必要です。
• 1OC-12/STM-4 SRP Line Cardを他のルータに接続するための、シングルまたはデュプレックスSCコネクタを備えたインターフェイス ケーブル
• 接続コード付きの静電気防止用リスト ストラップまたはアンクル ストラップ
• 交換用1OC-12/STM-4 SRP Line Card
(注) 機器の追加が必要な場合は、発注方法について、製品を購入された代理店にお問い合わせください。
このマニュアルに記載されている作業を始める前に、次の事項を行ってください。
• けがや機器の損傷を防ぐために、電気および電話の安全に関する注意事項および静電破壊の防止の注意事項を確認してください。
• 装置のコンフィギュレーションが、実行するアップグレードまたは交換に必要な最低要件を満たしているか、作業に必要な部品および工具が揃っているかどうかを確認してください。
1OC-12/STM-4 SRP Line Cardは、Cisco IOS Release 11.2(18) GS3以上の11.2 GS3リリースで稼働する任意のCisco 12000シリーズ ルータと互換性があります。画面出力から、システム ソフトウェア バージョンがCisco IOS Release 11.2(18)より古いことがわかった場合は、フラッシュ メモリの内容を調べ、必要なイメージをシステムで利用できるかどうかを判断してください。
1OC-12/STM-4 SRP Line Cardは、Cisco IOS Release 12.0(11)S GS2以上の12.0S GS2リリースとも互換性があります。
show flash コマンドを使用すると、フラッシュ メモリに保存されている全ファイルのリストが表示されます。有効なソフトウェア バージョンがない場合には、購入された代理店に連絡してください。
show version 、 show diag 、 show hardware コマンドを使用すると、ルータの現在のハードウェア コンフィギュレーションが、現在ロードされ稼働しているシステム ソフトウェアのバージョンと共に表示されます。 show コマンドの詳細は、『 Configuration Fundamentals Configuration Guide 』および
『 Configuration Fundamentals Command Reference 』を参照してください。いずれも、Documentation CD-ROM、CCO、または印刷資料で入手できます。
次の show version コマンドの例では、稼働しているシスコ システム ソフトウェアRelease 11.2(18) GS3を、イタリック体で示しています。
show diag コマンドを使用すると、RPのマイクロコード バージョンおよびライン カードのマイクロコード バージョンが表示されます(次の例ではイタリック体で示されています)。
ソフトウェアとの整合性を確保するために、1OC-12/STM-4 SRP Line Cardのハードウェア リビジョン レベルは73-5189-01 Rev. A0(シングルモード中距離)、73-5190-01 Rev. A0(シングルモード長距離)、または73-5188-01 Rev. A0(マルチモード)でなければなりません。ハードウェア リビジョン番号は、カードのコンポーネント側に貼付されたラベルに印字されています。 show diag コマンドおよび show hardware コマンドで、ハードウェア リビジョン番号を調べることもできます(ソフトウェア バージョンの要件を参照)。
光ファイバ伝送に関するSONET仕様では、シングルモードおよびマルチモードの2種類のファイバが定義されています。信号の到達可能距離は、マルチモード ファイバよりもシングルモード ファイバの方が長くなります。
シングルモード インストレーションでの最大距離は、ファイバ パス上での光の損失量によって決まります。スプライスが非常に少ない高品質のシングルモード中距離ファイバの場合、
OC-12/STM-4信号を約9マイル(15 km)離れた場所へ伝送できます。シングルモード長距離ファイバは、OC-12/STM-4信号を約25マイル(40 km)離れた場所へ伝送できます。マルチモード ファイバが信号を伝送できる最大距離は、1640 フィート(500 m)です。一般的な最大距離(表 1を参照)に近い信号伝送が必要な場合には、Optical Time-Domain Reflectometer(OTDR;オプティカル タイム ドメイン反射率計)を使用して、パワー ロスを測定してください。
1OC-12/STM-4 SRP Line Cardは、表 2に記載されているルート メモリ オプションと組み合わせて使用することができます。ライン カードのルート メモリおよびパケット メモリをアップグレードするか交換する場合は、『 Cisco 12000 series Internet Router Replacement Instructions 』に記載されたインストレーション手順を参照してください。
ライン カードのルート メモリは128~256 MBです。デフォルトのライン カードのルート メモリ構成は128 MBです。1つの128 MB DIMMがルート メモリDRAM DIMM0ソケットに搭載されています。最新のメモリ オプションについては、『 Cisco 12000 series Internet Router Memory Replacement Instructions 』を参照してください。
エンジン1のライン カードには、パケット バッファ メモリ用のSDRAM DIMMソケットが4つ搭載されています。これらのソケットの組み合わせは次のとおりです。
• 受信(RX)バッファ ― RX DIMM0およびRX DIMM1というラベルの付いた2つのSDRAM DIMM ソケット
• 送信(TX)バッファ ― TX DIMM0およびTX DIMM1というラベルの付いた2つのSDRAM DIMM ソケット
パケット メモリの合計容量
6
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|||
---|---|---|---|
6.特定のバッファ(送信側または受信側)に搭載するSDRAM DIMMは、いずれも同タイプおよび同サイズでなければなりません。ただし、受信バッファと送信バッファのメモリ容量は違っていてもかまいません。 |
Cisco 12000シリーズ インターネット ルータを他のルータまたはスイッチに接続するには、シングルモード、中間モード、またはマルチモードの光ファイバ インターフェイス ケーブルを使用します。標準のマルチモード ケーブルはグレーまたはオレンジ、シングルモード ケーブルはイエローです。
(注) シングルモード、中間モード、およびマルチモードの光ファイバ ケーブルは、AMP、Anixter、AT&T、Red-Hawk、およびSiemens製のものを使用できます。別途、このタイプのケーブルが必要です。
SONET/SDHシングルモードおよびマルチモード光ファイバ接続には、デュプレックスSCタイプ コネクタを1つ(図 3を参照)、またはシンプレックスSCタイプ コネクタを2つ(図 2を参照)使用します。
1本のデュプレックス光ファイバ ケーブルまたは2本のシンプレックス光ファイバ ケーブルを使用して、ライン カードを、接続先の装置に接続します。ケーブルの受信側(RX)と送信側(TX)の接続関係に注意してください(図 4を参照)。
図 4 シンプレックスまたはデュプレックス光ファイバ ケーブルの接続
警告 光ファイバ ケーブルが接続されていない場合、ポートの開口部から目に見えないレーザー光が放射されている可能性があります。レーザー光にあたらないように、のぞきこまないでください。
(注) 光ファイバ コネクタは、埃や油などの汚れから保護する必要があります。ファイバ用クリーニング キットを使用して、光ファイバ コネクタの汚れを丁寧に落としてください。
Cisco 12000シリーズ インターネット ルータのケーブル マネジメント システムにより、システムに出入りするインターフェイス ケーブルを整理し、作業の妨げになったり極端に折れ曲がるのを防ぐことができます。インターフェイス ケーブルが極端に曲がると、性能が低下し、ケーブルが損傷する原因になります。
ケーブル マネジメント システムは、次の2つのコンポーネントで構成されています。
• ライン カードに取り付けるケーブル マネジメント ブラケット(図 5を参照)
• シャーシに取り付けるケーブル マネジメント トレイ(図 6を参照)
図 5に、Cisco 12012インターネット ルータに取り付け可能なケーブル マネジメント ブラケットを示します。
図 5 ライン カード ケーブル マネジメント ブラケット(水平方向)
図 6に、Cisco 12012シャーシに取り付けられたケーブル マネジメント トレイおよびライン カード ケーブル マネジメント ブラケットを示します。Cisco 12008インターネット ルータのケーブル マネジメント トレイの形状および機能は、Cisco 12012インターネット ルータ上のケーブル マネジメント トレイと同じです。
図 6 Cisco 12012のケーブル マネジメント システム
Cisco 12016インターネット ルータは、上部ライン カード スロットの上に上部カード ケージ用のケーブル マネジメント トレイがあり、下部ライン カード スロットの下に下部カード ケージ用の
ケーブル マネジメント トレイがあります。さらに、カード ケージの左右どちらかに、ケーブルを整理して固定するためのケーブル トラフが縦方向に付いています(図 7を参照)。
ここでは、1OC-12/STM-4 SRP Line Cardの取り付けまたは交換の手順について説明します。説明する手順は、次のとおりです。
• 「ライン カードの取り外しおよび取り付けに関する注意事項」
• 「ライン カード インターフェイス ケーブルの接続解除」
(システムの電源をオンにしたままライン カードを取り外すときは、次の「ライン カードの取り外しおよび取り付けに関する注意事項」を参照してください)。
(注) 以下の手順では、Cisco 12012インターネット ルータの図を使用して、ライン カードの取り外しおよび取り付け方法を説明します。Cisco 12000シリーズ インターネット ルータの各種カード ケージは、カード スロット数に差がありますが、スロットの用途とライン カードの取り外しおよび取り付け作業は基本的に同じです。したがって、このマニュアルではCisco 12016インターネット ルータおよびCisco 12008インターネット ルータにおける手順および図は省略します。
(注) 新しいライン カードまたは再設定したライン カードの搭載時に問題が起きないように、ライン カードを取り外す前に、インターフェイスをシャットダウン(ディセーブルに)しておくことを推奨します。インターフェイスをシャットダウンすると、showコマンドの出力にadministratively downとして表示されます。
システムの稼働中にライン カードの取り付けおよび取り外しを行うことができます。ソフトウェアを再設定したり、システムの電源をリセットしたりする必要はありません。この機能により、システムをオンラインにしたままライン カードの取り付け、取り外し、または交換作業を行うことができるので、ネットワーク上のエンド ユーザに影響を与えることがなく、すべてのルーティング情報が維持され、セッションが中断されることもありません。
ライン カードを再び取り付けると、必要なソフトウェアがRoute Processor(RP;ルート プロセッサ)から自動的にダウンロードされます。そのあと、現在のコンフィギュレーションと一致するインターフェイスおよびアップとして設定されていたインターフェイスだけがオンラインになります。その他のインターフェイスはすべて、 configure コマンドで設定する必要があります(1OC-12/STM-4 SRP Line Cardの設定方法については、「1OC-12/STM-4 SRP Line Cardのインターフェイスの設定」を参照)。
各ライン カードにはイジェクト レバーが2つあります。ライン カードを取り外す場合は、イジェクト レバーを使用して、バックプレーン コネクタからカードを切り離します。ライン カードを取り付ける場合は、イジェクト レバーを使用して、バックプレーン コネクタにライン カードを固定します。イジェクト レバーによってカード コネクタがバックプレーンにかみ合い、正しく装着されます。
ライン カードを取り外すときは、必ずイジェクト レバーを使用して、ライン カードのコネクタ ピンがバックプレーンから完全に外れるようにします。ライン カードのピンが部分的にバックプレーンに接続していると、システムが停止する原因になります。
同様に、ライン カードを取り付ける場合には、必ずイジェクト レバーを使用し、ライン カードがバックプレーン コネクタと正しくかみ合い、カード コネクタのピンが正しい順序でバックプレーンに接触し、バックプレーンにライン カードが固定されるようにしてください。カードが完全にバックプレーンに装着されていないと、システムが停止し、最終的にクラッシュする原因になります。
ここで説明する手順は、図 8を参考にしてください。
図 8 ライン カード ケーブル マネジメント ブラケットの取り外し(Cisco 12012の場合)
(注) 新しいライン カードまたは再設定したライン カードの搭載時に問題が起きないように、ライン カードを取り外す前に、インターフェイスをシャットダウン(ディセーブルに)しておくことを推奨します。インターフェイスをシャットダウンすると、showコマンドの出力にadministratively downとして表示されます。
ライン カード インターフェイス ケーブルを取り外す手順は、次のとおりです。
ステップ 1 静電気防止用リスト ストラップを手首に巻き付け、シャーシのESD接続ソケットあるいはシャーシまたはフレームの塗装されていない金属面に接続します。
ステップ 2 ライン カードのインターフェイス ケーブルとライン カード ケーブル マネジメント ブラケットを切り離して外します(図 8を参照)。
a. ライン カードのインターフェイス ポートから、インターフェイス ケーブル コネクタを抜き取ります。
b. プラス ドライバを使用して、ライン カード ケーブル マネジメント ブラケットの両端にある非脱落型ネジを緩めます。
c. ライン カードからライン カード ケーブル マネジメント ブラケットを外して脇へ置きます。
(注) インターフェイス ケーブルは、ライン カード ケーブル マネジメント ブラケットから取り外さないでください。ブラケットの片側に、シャーシのケーブル マネジメント トレイまたはブラケットから、ブラケットとケーブルをぶら下げるための小さいフックがあります。
故障したライン カードを交換する場合は、先に既存のカードを取り外し、それから新しいライン カードを同じスロットに取り付けます。ルータはライン カードのOnline Insertion and Removal(ORI;ホットスワップ)をサポートしているので、システムの電源をオンにしたままライン カードの取り外しおよび取り付け作業を行うことができます。
(注) 新しいライン カードまたは再設定したライン カードの搭載時に問題が起きないように、ライン カードを取り外す前に、shutdownコマンドを使用して、インターフェイスをディセーブルにしておくことを推奨します。インターフェイスをシャットダウンにすると、
showコマンドの出力にadministratively downとして表示されます。
図 9 ライン カードの取り外しまたは取り付け(Cisco 12012の場合)
ライン カードを取り外すには、図 9を参考に、次の作業を行います。
ステップ 1 プラス ドライバを使用して、ライン カード前面プレートの両側にある非脱落型ネジを緩めます(図 9aを参照)。
ステップ 2 両側のイジェクト レバーをそれぞれ外側に同時に回転させ、バックプレーン コネクタからライン カードを外します(図 9bを参照)。
ステップ 3 イジェクト レバーを持って、ライン カードをスロットの途中まで引き出します。
ステップ 4 片手でライン カードの前面プレートを持ち、反対の手でライン カードの底面を支えながら、ライン カードをスロットからまっすぐに引き出します(図 9cを参照)。ライン カードのプリント基板、コンポーネント、またはコネクタ ピンに触れないように注意してください。
ステップ 5 取り外したライン カードを静電気防止用マットまたはフォームパッドの上に置きます。返却する場合には、ライン カードを静電気防止用袋に保管してください。
ステップ 6 ライン カード スロットを空にしておく場合は、シャーシに埃が入らないように、また、ライン カード コンパートメント内で通気を適切な状態に保つため、ライン カード ブランク(シスコ製品番号:800-03004-01)を取り付けます。非脱落型ネジを締め、ライン カード ブランクをシャーシに固定します。
適切なライン カード スロットにライン カードを押し込み、そのままバックプレーンに接続します。
新しいライン カードを取り付ける場合は、まず、使用するスロットからライン カード ブランクを取り外します。前述した「ライン カードの取り外し」の手順を参照してください。
(注) ライン カードは、空いているライン カード スロットに搭載できます。RPは任意のライン カード スロットに搭載できますが、スロット0にRPを搭載することを推奨します。ライン カード スロットの位置については、シャーシのインストレーション コンフィギュレーション ガイドを参照してください。
ステップ 1 コンソール端末がRPのコンソール ポートに接続されていて、コンソールの電源が入っていることを確認します。
ステップ 2 静電気防止用リスト ストラップを手首に巻き付け、シャーシのESD接続ソケットあるいはシャーシまたはフレームの塗装されていない金属面に接続します。
ステップ 3 取り付けるライン カードに使用できるライン カード スロットを選択し、ライン カードのインターフェイス ケーブルが、ライン カードと外部装置を接続できるだけの長さであることを確認します。
ステップ 4 片手でライン カードの前面プレートを持ち、反対の手でカード フレームの底面を支えながら、カード ケージのスロットにカードを差し込みます。ライン カードのプリント基板、コンポーネント、またはコネクタ ピンに触れないように注意してください。
ステップ 5 ライン カードをスロットに押し込み、イジェクト レバーがカード ケージのエッジに接触したところで、 ストップ します。イジェクト レバーのフックがカード ケージの縁を押さえていることを確認します(図 10を参照)。
ステップ 6 両方のイジェクト レバーを内側に回転させ、ライン カードの前面プレートに対して垂直になるようにします。これにより、カードがバックプレーンに固定されます。
ステップ 7 プラス ドライバを使用して、ライン カード前面プレートの両側にある非脱落型ネジを締めます。これにより、適切なEMIシールドを確保すると共に、ライン カードがバックプレーンから部分的に外れないようにします(EMI仕様に適合するには、ネジを締める必要があります)。
ステップ 8 ライン カード ケーブル マネジメント ブラケットを元どおりに取り付けます(前出の図 8を参照)。
a. シャーシのケーブル マネジメント トレイまたはブラケットから、ライン カード ケーブル マネジメント ブラケットのフックを外します。
b. ライン カードの前面プレート上に、ライン カード ケーブル マネジメント ブラケットを置きます。
c. ライン カード ケーブル マネジメント ブラケットの両端にある非脱落型ネジを締め、ブラケットをライン カードに固定します。
ステップ 9 ライン カード前面プレートの元のポートに、インターフェイス ケーブル コネクタを差し込みます。
• 「新しいライン カード ケーブル マネジメント ブラケットの取り付け」
• 「ライン カード ケーブル マネジメント ブラケットの取り外し」
次の手順では、ルータに新しいライン カードがすでに搭載されているものとします。新しいライン カードには、ライン カード ケーブル マネジメント ブラケットを取り付ける必要があります。
ライン カードにライン カード ケーブル マネジメント ブラケットを取り付けるには、次の作業を行います。
ステップ 1 静電気防止用リスト ストラップを手首に巻き付け、シャーシのESD接続ソケットあるいはシャーシまたはフレームの塗装されていない金属面に接続します。
ステップ 2 次のように、ライン カードにライン カード ケーブル マネジメント ブラケットを取り付けます。
a. ライン カードの前面プレート上に、ライン カード ケーブル マネジメント ブラケットを置きます。
b. ライン カード ケーブル マネジメント ブラケットの両端にある非脱落型ネジを締め、ブラケットをライン カードに固定します。
ステップ 3 ライン カードの一番下のポートから始めて(図 11aを参照)、順番にインターフェイス ケーブルをそれぞれのポートに接続します。
ステップ 4 インターフェイス ケーブルを、ケーブルのスタンドオフの端にあるケーブル クリップに慎重に押し込みます(図 11bを参照)。ケーブルをねじったり、極端に折り曲げたりしないよう注意してください(インターフェイス ケーブルを極端に曲げると、性能が低下する原因になります)。
ステップ 5 上に向かって順番に、ライン カード ケーブル マネジメント ブラケットの枠に沿って配置されているケーブル引き回しクリップに、インターフェイス ケーブルを慎重に押し込んでいきます(図 11cを参照)。
ステップ 6 ライン カード ポートのすべてのインターフェイス ケーブルについて、ステップ 3~ステップ 5を繰り返します。
図 11 ライン カード ケーブル マネジメント ブラケットへのインターフェイス ケーブルの取り付け(Cisco 12012の場合)
次の手順で、ライン カード ケーブル マネジメント ブラケットからインターフェイス ケーブルを外し、ライン カードからケーブル マネジメント ブラケットを取り外します。
ステップ 1 静電気防止用リスト ストラップを手首に巻き付け、シャーシのESD接続ソケットあるいはシャーシまたはフレームの塗装されていない金属面に接続します。
ステップ 2 ライン カード別に、インターフェイス ケーブルとポートの現在の接続関係を、サイト ログに書き留めておきます。
ステップ 3 (ライン カードに複数のポートがある場合)、カードの一番下のポートのインターフェイス ケーブルから順に、ライン カード ポートからケーブルを外していきます(図 12aを参照)。
ステップ 4 上に向かって順番に、ケーブルのスタンドオフの端にあるケーブル クリップからインターフェイス ケーブルを外します(図 12bを参照)。
ステップ 5 ライン カード ケーブル マネジメント ブラケットの枠に沿って配置されているケーブル引き回しクリップから、インターフェイス ケーブルを外します(図 12cを参照)。
ライン カード ポートの他のインターフェイス ケーブルについてもステップ 3~ステップ 5を繰り返し、そのあとステップ 6に進みます。
ステップ 6 ライン カード ケーブル マネジメント ブラケットの両端にある非脱落型ネジを緩め、ライン カードからブラケットを取り外します。
図 12 ライン カード ケーブル マネジメント ブラケットからのケーブルの取り外し(Cisco 12012の場合)
ライン カードを取り付け、インターフェイス ケーブルを接続したら、前面プレートにあるLEDを調べ、1OC-12/STM-4 SRP Line Cardが正常に動作していることを確認します。各1OC-12/STM-4 SRP Line Cardには、ライン カードの動作ステータスをモニタするため、次のLEDがあります。
• ライン カードの各ポートの横にある3ステートのステータスLED
ライン カードの一般的な起動プロセスでは、次のイベントが発生します。
• ライン カードのMBusモジュールは、+5.2 VDCの電圧が供給されるとMBusソフトウェアの実行を開始します。
• ライン カードのMBusモジュールが、搭載されているカードのタイプを判別し、内部チェックを実行し、RPからのCisco IOSソフトウェアのロードを受け入れる準備をします。
• RPがライン カードを起動し、Cisco IOSソフトウェアをロードします。
ライン カードが正常に動作していることを確認するには、次の動作チェックを行います。
• ライン カードの起動プロセス中は、ライン カードの英数字LEDディスプレイを観察することにより、カードが表 4に示した一般的な初期化シーケンスをたどっているかどうかを確認します。
• ライン カードのインターフェイス ポート ステータスLEDを観察して、ACTIVE LEDが点灯していることを確認します。
1OC-12/STM-4 SRP Line Cardには、7つのLEDがあります(図 13を参照)。
• PASS-THROUGH LED ― パススルー モードでは、ファイバ障害が発生しても、ノードがトランスペアレントであるかのようにデータ トラフィックが転送されます。
–アクティブ(オレンジ)― DPTインターフェイスがパススルー モードであることを示します。
• ステータスLEDは、それぞれの光ファイバ コネクタについて、次の3種類のポート ステータスを示します。
–ACTIVE(グリーン)― DPTインターフェイスがイネーブルになっており、ポートがラップされていないことを示します。
–RX CARRIER(グリーン)― OC-12 SONETフレームを正常に受信していることを示します。
–RX PACKETS(グリーン)― ポートがパケットを受信中であることを示します。パケットが転送されてリングに戻っても、このLEDは動作しません。
• 英数字LED ― 2列×4桁の英数字LEDに、ライン カードの状態を説明するメッセージが表示されます。
図 13 1OC-12/STM-4 SRP Line CardのLED
1OC-12/STM-4 SRP Line Card前面プレートの片側、イジェクト レバーのそばに、4桁の英数字LEDディスプレイが2列あり、カードの状態を示すメッセージが表示されます。通常、LEDが点灯するのは、RPがカードを認識し、カードを起動したあとです。メッセージは、シーケンスまたはプロセスの途中で表示されますが、瞬間的なため読み取れないのが普通です。
ライン カードの起動時には、表 4に示すような一連のメッセージが表示されます。
LEDディスプレイ
7
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||
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MBusマイクロコードの実行が開始されました。 nnnn は、マイクロコードのバージョン番号です。たとえば、マイクロコード バージョン1.33以上の場合、01178 と表示されます。 このメッセージは瞬間的に表示されるので、読み取れないこともあります。 |
||
ライン カードはファブリック ダウンローダ9のロードの待機中です。 |
||
7.表 4のLEDシーケンスは、実際には速すぎて読み取ることができないこともあります。したがって、この表のシーケンスから、起動時のライン カードの動作を理解してください。 |
表 5に、ライン カードの英数字LEDディスプレイに表示される他のメッセージを示します。
MBusマイクロコードの実行が開始されました。 nnnn は、マイクロコードのバージョン番号です。たとえば、マイクロコードのバージョンが1.17の場合、011710 と表示されます。 このメッセージは瞬間的に表示されるので、読み取れないこともあります。 |
||
ファブリック ダウンローダのロードが完了しました。11 |
||
1OC-12/STM-4 SRP Line Cardの各ポートの横には、ポートのステータスを表す3つのLEDがあります。表 6に、ACTIVE、CARRIER、およびRX PKTの各LEDの意味を説明します。
ライン カードのステータスLEDが点灯するのは、一般にライン カードのインターフェイスを設定(またはシャットダウンされている場合はイネーブルに設定)してからです。各インターフェイスの正常な動作を確認するには、ライン カードのコンフィギュレーション手順を完了してください(1OC-12/STM-4 SRP Line Cardのインターフェイスの設定を参照)。
PASS-THROUGH LEDは、ステータスLEDと英数字LEDの間にあります。PASS-THROUGH LEDは、ファイバ障害の有無を表します。表 7で、PASS-THROUGH LEDの状態を説明します。
ライン カードのACTIVE LEDが点灯しない場合は、次の条件が満たされているかどうかを確認してください。
• すべての電源コードおよびデータ ケーブルが両端とも正しく接続されている。
• すべてのカードがカード ケージに正しく装着され固定されている。
• すべてのコンポーネントが正しく接続されていて、カード ケージにネジで固定されている。
• ライン カードのポートとローカル接続装置上のポート間に互換性があり、適切なケーブル(シングルモードまたはマルチモード)を使用している。
次の手順で、ライン カードが正しく接続されているかどうかを確認します。
ステップ 1 各インターフェイスの再初期化中に、コンソールに表示されるメッセージを観察し、システムが1OC-12/STM-4 SRP Line Cardを認識していることを確認します。次の条件がすべて満たされている場合、システムはインターフェイスを認識していますが、インターフェイスは administratively down に設定されたままになっています。
• 1OC-12/STM-4 SRP Line Card がバックプレーンに正しく接続され、電力を供給されている。
• システム バスが1OC-12/STM-4 SRP Line Cardを認識している。
• 有効なマイクロコード バージョンがロードされ稼働している。
ステップ 2 再初期化の完了後、1OC-12/STM-4 SRP Line CardのACTIVE LEDが点灯し、点灯した状態が続いていることを確認します。LEDが点灯した状態が続いている場合は、ステップ 5に進みます。ACTIVE LEDが点灯状態にならない場合は、次のステップに進みます。
ステップ 3 1OC-12/STM-4 SRP Line CardのACTIVE LEDが点灯しない場合は、ボード コネクタがバックプレーンに完全に装着されているかどうかを確認します。非脱落型ネジを緩め、イジェクト レバーが両方とも、1OC-12/STM-4 SRP Line Cardの前面プレートに対して垂直になるまで、内側に回転させます。そのあと、非脱落型ネジを再び締めます。
システムがインターフェイスを再初期化すると、1OC-12/STM-4 SRP Line CardのACTIVE LEDが点灯するはずです。ACTIVE LEDが点灯した場合は、ステップ 5に進みます。ACTIVE LEDが点灯しない場合は、次のステップに進みます。
ステップ 4 ACTIVE LEDがまだ点灯しない場合は、1OC-12/STM-4 SRP Line Cardを取り外し、空いている他のライン カード スロットに搭載します。
• ライン カードを新しいスロットに取り付けたあとでACTIVE LEDが点灯した場合は、元のライン カード スロットのバックプレーン ポートに障害があると考えられます。
• ACTIVE LEDがまだ点灯せず、ライン カードの他のLEDが点灯して活動状態を表している場合には、ステップ 5に進んでインストレーション チェックを再開してください。ライン カードのACTIVE LEDに障害があると考えられます。
• ライン カードのLEDがどれも点灯しない場合は、ライン カードを交換してください。
• それでもACTIVE LEDが点灯しない場合は、インストレーションを中止してください。購入した代理店に機器が故障していることを連絡し、指示を受けてください。
ステップ 5 show interface コマンドを使用して、インターフェイスの状態を確認します(インターフェイスがまだ設定されていない場合は、1OC-12/STM-4 SRP Line Cardのインターフェイスの設定に記載されている手順に従ってください)。
コンソール端末にエラー メッセージが出力された場合には、該当するリファレンス マニュアルでエラー メッセージの意味を参照してください。その他の解決できない問題が生じたときは、購入した代理店に連絡してください。
トラブルシューティングおよび診断の詳細については、ご使用のCisco 12000シリーズ インターネット ルータに付属している『Installation and Configuration Guide』を参照してください。
ネットワーク上のルータに搭載した1OC-12/STM-4 SRP Line Cardに光ファイバ ケーブルを接続することにより、リングを作成することができます。4ノードDPTリングを作成する手順は、次のとおりです。
ステップ 1 ネットワーク上のCisco 12000シリーズ インターネット ルータに1OC-12/STM-4 SRP Line Cardを搭載します。1OC-12/STM-4 SRP Line Cardを最初に搭載したルータがノード1(リング内で最初のSRPインターフェイス)になります。
図 14 1OC-12/STM-4 SRP Line CardによるDPTリングの作成
ステップ 2 リングにノードを追加するには、ケーブルの受信側(Rx)と送信側(Tx)の接続関係に注意して、ケーブルを接続します。 すなわち、1つの1OC-12/STM-4 SRP Line CardのRxポートを、次のSRPライン カードのTxポートに接続します。 ファイバ コネクタの下にあるラベルによって、サイドAのTxおよびRx、サイドBのTxおよびRxを区別できます(図 14を参照)。
図 15および表 8を参考に、4ノード リングのケーブル接続を行います。
表 8に、4ノード リングのケーブル接続方法を示します。
ここでは、1OC-12/STM-4 SRP Line Cardの設定手順について説明します。説明する手順は次のとおりです。
• 「1OC-12/STM-4 SRP Line Cardの初期設定」
• 「1OC-12/STM-4 SRP Line Cardのコンフィギュレーション例」
DPTおよびSONET/SDHフレーマのパラメータを設定および表示するためにCLI(コマンドライン インターフェイス)が提供されています。
新しい1OC-12/STM-4 SRP Line Cardが正しく搭載されている(ACTIVE LEDが点灯する)ことを確認したあとで、 configure コマンドを使用して新しいインターフェイスを設定します。インターフェイスのIPアドレスなど、必要な情報を調べておきます。
次の手順は、基本的なコンフィギュレーションを作成する場合(インターフェイスのイネーブル化とIPルーティングの指定)に使用します。システム コンフィギュレーションの要件に応じて、他のコンフィギュレーション コマンドを入力しなければならないこともあります。コンフィギュレーション コマンドおよび利用できるコンフィギュレーション オプションについての詳細は、重要事項に記載された適切なソフトウェア マニュアルを参照してください。
Cisco 12000シリーズ インターネット ルータは、ライン カードのスロット番号およびポート番号( slot/port の形式で指定)によって、インターフェイスのアドレスを識別します。たとえば、ライン カード スロット1に搭載された1OC-12/STM-4 SRP Line Cardのインターフェイスのslot/portアドレスは、 1/0 です。1ポートだけのカードであっても、 slot/port 形式で指定する必要があります。
configure コマンドを使用するには、 enable コマンドを入力して、イネーブルEXECコマンド モードを開始する必要があります。パスワードが設定されている場合には、パスワードの入力が要求されます。
表 9に、イネーブルに設定した1OC-12/STM-4 SRP Line Cardのデフォルトのコンフィギュレーション値を示します。詳細については、「1OC-12/STM-4 SRP Line Cardのコンフィギュレーション例」を参照してください。
次の手順で、1OC-12/STM-4 SRP Line Cardを設定します。特に明記されていないかぎり、各コンフィギュレーション ステップの実行後、 Return キーを押してください。
ステップ 1 show version コマンドを入力して、システムがカードを認識しているかどうかを確認します。
show version コマンドの出力例は、後述する「showコマンドによるシステム ステータスの確認」を参照してください。
ステップ 2 show interface コマンドを入力し、各ポートのステータスを調べます。
show interface コマンドの出力例は、後述する「showコマンドによるシステム ステータスの確認」を参照してください。
ステップ 3 コンフィギュレーション モードを開始し、コンフィギュレーション コマンドの入力元としてコンソール端末を指定します。
ステップ 4 ip routing コマンドを入力して、IPルーティングをイネーブルにします。
ステップ 5 プロンプトに、 interface コマンド、続けて type( srp )およびslot/port(ライン カードのスロット番号およびポート番号)を入力することにより、設定対象の新しいインターフェイスを指定します。次の例では、シャーシ スロット1に搭載した1OC-12/STM-4 SRP Line Cardを指定しています。
ステップ 6 次の例のように、 ip address コンフィギュレーション コマンドを入力して、インターフェイスにIPアドレスとサブネット マスクを割り当てます。
ステップ 7 MACアドレスは、デフォルトで設定されます。ただし、次のようにして、デフォルトのMACアドレスを上書きできます。
ステップ 8 クロック ソースのデフォルト値が正しいかどうかを確認します。デフォルトの設定は、clock source internalです。
2台のCisco 12000シリーズ インターネット ルータがバックツーバックで接続されている場合、または外部クロックを使用できないダーク ファイバで接続されている場合には、各装置のクロック ソースをinternalに設定します。ルータがSONET/SDH ADMに接続されている場合は、各装置のクロック ソースをlineに設定します。
ステップ 9 シャットダウン ステートをアップに変更し、インターフェイスをイネーブルにします。
no shutdown コマンドによって、1OC-12/STM-4 SRP Line Cardに enable コマンドが渡されます。さらに、このコマンドによって、ライン カードはそれまでに送信されたコンフィギュレーション コマンドに基づいて自動的に設定されます。
(注) 1OC-12/STM-4 SRP Line Cardケーブルは、ルータおよび他の装置(ハイエンド ルータまたはスイッチ)の両方に接続されています。ステップ 10~ステップ 12は、Cisco 12000シリーズ インターネット ルータとリモート装置の両方に適用されます。
Cisco 12000シリーズ インターネット ルータにはCDPは不要です。
ステップ 11 必要な他のコンフィギュレーション コマンドを使用して、ルーティング プロトコルをイネーブルにし、インターフェイス特性を調整します。
ステップ 12 すべてのコンフィギュレーション コマンドを実行してコンフィギュレーションを完了したら、 ^Z を入力して( Ctrl キーを押しながら Z を押す)、コンフィギュレーション モードを終了します。
ステップ 13 新しいコンフィギュレーションをメモリに保存します。
コンフィギュレーションが保存されると、OKメッセージが表示されます。
コンフィギュレーションを完了したあと、コンフィギュレーションの内容は、 show コマンドを使用して確認できます。 show コマンドの詳細については、「showコマンドによるシステム ステータスの確認」を参照してください。
ここでは、自動IPSモードまたはユーザ設定IPSモードを挿入または上書きするためのSRP IPSコマンド オプションの使用方法について説明します。
• 自動SRP IPSモードは、DPTリングがイベント、ファイバ切断、またはノード障害を検出した時点で開始され、デフォルトのWait-to-Restore(WTR;復元待ち)時間が経過するまで続きます。
• ユーザ設定SRP IPSモードは、ユーザがコマンドを入力した時点で開始され、ユーザ コマンドによって削除されるか、または、より優先度の高いSRP IPSコマンドによって上書きされるまで続きます。SRP IPS要求の no 形式を使用することにより、自動コマンドまたはユーザ設定コマンドの逆の処理を行うことができます。
(注) ライン カードに物理的な作業を行う前に、リングで削除予定のサイドに、forced-switchを追加しておきます。
たとえば、1OC-12/STM-4 SRP Line Cardがルータのスロットから取り外された時点で、またはイベントに対する応答として、forced-switchコマンドを入力して、データ トラフィックがリングの一方のサイドを流れるよう強制することができます。表 10に、一連のIPS要求について、優先度の高い順に説明します。
ユーザ設定の srp ips request forced-switch コマンドを入力することにより、指定するスパンの両端に、ハイプライオリティのプロテクション スイッチ ラップを追加します。 |
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ユーザ設定の srp-ips request manual-switch コマンドを入力することにより、指定するスパンの両端に、ロープライオリティのプロテクション スイッチ ラップを追加します。 |
送信元ノードと宛先ノードの間のスパンに、自動ラップまたはユーザ設定ラップが挿入されると、ラップを受信した送信元ノードは、宛先ノードにラップを挿入する要求を出します。Spatial Reuseは、障害が発生したスパンを通る短いパスを使用します。障害が単一方向の場合には、Spatial Reuseはリングを迂回する長いパスを使用します。
プロテクション要求がリングを通過するとき、プロテクション階層が適用されます。たとえば、ハイプライオリティのSignal Fail(SF;信号障害)要求がリングに入ると、それによってロープライオリティのSignal Degrade(SD;信号劣化)要求が上書きされます。イベントまたはユーザ設定コマンドによってロープライオリティの要求が出された場合、リングにプライオリティの高い要求が存在していれば、その要求は認められません。
(注) 例外として、SRPリングに複数のSFおよびforced-switch要求が併存することは可能です。
プロテクション スイッチはすべて双方向に実行され、障害が単一方向であっても、スパンの両端で送信方向および受信方向にラップを行います。
ユーザ設定SRP IPS要求を必要なときに入力するには、イネーブルEXECモードから始めて次の作業を行います。
ステップ 1 configure terminal と入力して、グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。
ステップ 2 interface srp グローバル コンフィギュレーション コマンドを入力します。プロンプトはインターフェイス コンフィギュレーション モードに変化します。
ステップ 3 ユーザ設定のmanual-switchまたはforced-switchラップを入力します。
• manual-switchラップを入力するには、 srp ips request manual-switch インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを入力し、サイドAまたはサイドBのどちらかを指定します。デフォルトのWTR時間が経過すると、manual switchラップは消失します。
(注) manual-switchは、show running configurationコマンドの出力には表示されません。
• forced-switchラップ ステートに入るには、 srp ips request forced-switch インターフェイス コンフィギュレーション コマンド を入力し、サイドAまたはサイドBのどちらかを指定します。
forced-switchラップをディセーブルにするには、 no srp ips request forced-switch インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを入力し、サイドAまたはサイドBのどちらかを指定します。
ステップ 4 WTRタイマーの値をデフォルト以外に設定するには、 srp ips wait-to-restore timer インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを入力し、秒単位で値を指定します。
(注) SRPリングの全ノードで共通のWTR、トポロジ タイマー、およびIPS値を使用する必要があります。
ステップ 5 IPSメッセージが表示される間隔をデフォルト以外の値に設定するには、 srp ips timer インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを入力し、秒単位で値を指定します。
ステップ 6 イネーブルEXECモードに戻るまで、 end を入力します。
ステップ 7 show srp slot / port EXECコマンドを使用して、srp ips要求のステータスを表示します。
ここでは、いくつかのコンフィギュレーション例を紹介し、その出力を示します。ネットワーク構成によっては、これらの例がさらに長くなる場合があります。
次に、Cisco 7500シリーズ ルータ(第2のルータ:スロット3/ポート0にSRPポート アダプタを搭載)とバックツーバックで接続されたCisco 12000シリーズ インターネット ルータ(第1のルータ:スロット3/ポート0に1OC-12/STM-4 SRPを搭載)のコンフィギュレーション ファイル コマンド例を示します。
ルータのライン カードごとに、コンフィギュレーション、トラフィック、エラーなどの情報が維持されます。この情報を表示するには、 show コマンドを使用します。以下に、ライン カード情報およびシステム ステータスを表示する、各種の show コマンドについて説明し、その例を示します。
システム インターフェイス情報を表示するには、 show interface srp slot/port 、show srp、show diag、show version、show protocols、show running-config、およびshow controller srpコマンドを使用します。
• 次に、スロット2に搭載されたライン カードのポート0に対する show interface srp slot/port コマンドの例を示します。
• show srp slot / port コマンドを使用すると、各インターフェイスに関するIPS情報が表示されます。出力から、自動プロテクション スイッチがイネーブルになっているか、またはアイドルかを判別できます。次の例では、スロット2/ポート0のライン カードの情報を表示しています。
• show version コマンドを使用すると、システム ハードウェアのコンフィギュレーション(タイプ別の搭載ライン カード数)、Cisco IOSソフトウェア バージョン、コンフィギュレーション ファイルの名前とソース、およびブート イメージが表示されます。次に、1OC-12/STM-4 SRP Line Cardに対する show version コマンドの例を示します。
• show diag slot コマンドを使用すると、システムに搭載された1OC-12/STM-4 SRP Line Card固有のハードウェア情報が表示されます。次に、スロット6に搭載された1OC-12/STM-4 SRP Line Cardに対する show diag slot コマンドの例を示します。
• show protocols コマンドを使用すると、設定されているレベル3プロトコルについて、グローバルな(システム全体)ステータスおよびインターフェイス別のステータスが表示されます。
• show running-config コマンドを使用すると、RAM内の実行中のコンフィギュレーションが表示されます。
• show controller srp slot / port コマンドを使用すると、サイドAおよびサイドBリング上のトラフィックに関する情報が表示されます。次の例では、スロット2/ポート0のライン カードの情報を表示しています。
この装置はテスト済みであり、FCCルールPart 15に規定された仕様のクラスAデジタル装置の制限に適合していることが確認済みです。これらの制限は、商業環境で装置を使用したときに、干渉を防止する適切な保護を規定しています。この装置は、無線周波エネルギーを生成、使用、または放射する可能性があり、この装置のマニュアルに記載された指示に従って設置および使用しなかった場合、ラジオおよびテレビの受信障害が起こることがあります。住宅地でこの装置を使用すると、干渉を引き起こす可能性があります。その場合には、ユーザ側の負担で干渉防止措置を講じる必要があります。
シスコシステムズの書面による許可なしに装置を改造すると、装置がクラスAのデジタル装置に対するFCC要件に適合しなくなることがあります。その場合、装置を使用するユーザの権利がFCC規制により制限されることがあり、ラジオまたはテレビの通信に対するいかなる干渉もユーザ側の負担で矯正するように求められることがあります。
装置の電源を切ることによって、この装置が干渉の原因であるかどうかを判断できます。干渉がなくなれば、シスコシステムズの装置またはその周辺機器が干渉の原因になっていると考えられます。装置がラジオまたはテレビ受信に干渉する場合には、次の方法で干渉が起きないようにしてください。
• 干渉がなくなるまで、テレビまたはラジオのアンテナの向きを変えます。
• テレビまたはラジオの左右どちらかの側に装置を移動させます。
• テレビまたはラジオから離れたところに装置を移動させます。
• テレビまたはラジオとは別の回路にあるコンセントに装置を接続します(装置とテレビまたはラジオがそれぞれ別個のブレーカーまたはヒューズで制御されるようにします)。
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