Cisco 4G LTE-Advanced 連接型ダイポール アンテナ設置ガイド(LTE-ANTM-D)
このドキュメントでは、Cisco 4G LTE-Advanced(LTE-A)LTE-ANTM-D 連接型ダイポール アンテナとその仕様について説明します。
注意:アンテナを設置または交換する前に、安全上の注意の情報を確認してください。
■概要
■機能
■詳細仕様
■技術仕様
Cisco 4G LTE-A 連接型ダイポール アンテナは、Cisco 4G LTE-A NIM および TSN のプラットフォームで使用されます。また、標準の TNC アンテナ コネクタを備えたすべての次世代 4G ワイヤレス製品でも使用できます。
■698 ~ 960、1448 ~ 1511、1710 ~ 2690 MHz の周波数のサポート。
■3D データの合計ゲイン、空き領域テストから得られる最大 6 dBi のピーク ゲイン。
Cisco 4G LTE-A 連接型ダイポール アンテナは、天井または床と平行になっていると考えられる水平面の全方向に等しくエネルギーを放射する全方向アンテナです。
Cisco 4G LTE-A 連接型ダイポール アンテナの主な特長は、360 度回転可能で、0 度、45 度、および 90 度に設置可能な連接型ジョイントに基づいている点です。
図 1 Cisco 4G LTE-A 連接型ダイポール アンテナの 3 つの設置可能位置
Cisco 4G LTE-A 連接型ダイポール アンテナの唯一の外部インターフェイスは、TNC プラグ コネクタです。このコネクタを使用すると、TNC ジャック コネクタを備えたすべての Cisco 4G LTE-A 製品にアンテナを直接取り付けることができます。このコネクタのスレッドは、ANSI 7/16-28 UNEF 2B スレッド仕様に準拠している必要があります。
このアンテナはパッシブ デバイスであるため、ユーザ インタラクションが及ぶのはアクセス ポイントへのアンテナの設置までです。アンテナは、TNC コネクタを備えたすべての Cisco 4G ルータに直接接続され、ルータのジョイント コネクタの上に簡単に装着されます。
図 2 は、Cisco 4G LTE-A 連接型ダイポール アンテナを示しています。
注: アンテナの基本的な形状は先細りの「ブレード」です。各主要部分には独自の寸法があります。具体的に記載されていない寸法は、承認する前にシスコのエンジニアリングに対して指定する必要があります。
図 2 Cisco 4G LTE-A 連接型ダイポール アンテナ
表 1 に、Cisco LTE-A 4G 連接型ダイポール アンテナの機械仕様の概要を示します。
パフォーマンス要件は 4 つの表に分かれて記載されています。表 2 と表 3 ではアンテナの電気性能要件の概要、表 4 では Cisco LTE ルータのシャーシに設置した場合の VSWR および効率目標の概要、表 5 では機械および環境性能の目標の概要を示します。
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注: 補助ポートに設置したアンテナの効率性は、メイン ポートと比較して 2 dB 低下することがあります(例:70 % の目標値が 44 % になります)。
注: アンテナが適切に締め付けられていない場合、アンテナ性能が大幅に低下することがあります。
3.4.3 に設置されたアンテナ性能に関する最小の効率性仕様は、標準の性能に適用されます。これはダイポール アンテナであるため、接地個所はありません。
ここには、次の警告文が含まれています。警告とは危険を意味しています。人身事故を予防するための注意事項が記述されています。機器の取り扱い作業を行うときは、電気回路の危険性に注意し、一般的な安全上の事故防止対策に留意してください。
「危険」の意味です。人身事故を予防するための注意事項が記述されています。機器の取り扱い作業を行うときは、電気回路の危険性に注意し、一般的な事故防止対策に留意してください。各警告の最後に記載されているステートメント番号を基に、装置に付属の安全についての警告を参照してください。
警告: 送電線またはその他の電灯/電力回線に近い場所や、これらの回線に接触する可能性のある場所にアンテナを設置しないでください。アンテナを設置するときには、死傷事故のおそれがあるので、これらの回線に絶対に接触しないよう十分に注意する必要があります。アンテナの適切な設置およびアース接続の手順については、国および地域の規定を参照してください(たとえば、NFPA 70、National Electrical Code, Article 810(米国)。Canadian Electrical Code, Section 54(カナダ))。
警告: この装置は必ずアース接続を行う必要があります。絶対にアース導体を破損させたり、アース線が正しく取り付けられていない装置を稼働させたりしないでください。アースが適切かどうかはっきりしない場合には、電気検査機関または電気技術者に確認してください。
警告: バスタブ、洗面台、台所のシンク、洗濯機の周辺や、湿度の高い地下室、スイミング プールの近くなど、水のある場所の近くでは、この製品を使用しないでください。
警告: 装置を設置または交換する際は、必ずアースを最初に接続し、最後に取り外します。
注意: お客様の身体的安全を確保し、アンテナを正常に設置するためには、次の安全上の注意に従ってください。
■今までにアンテナを取り付けたことがない場合は、自分自身と周囲の安全のため、専門家に指示を仰いでください。
■アンテナを取り付ける前に、取り付けようとしているアンテナのサイズと種類に適した取り付け方法について、シスコ代理店に問い合わせてください。
■取り付けを開始する前に、取り付け手順を綿密に計画します。設置に関係する各担当者はそれぞれ特定のタスクを受け持ち、実行する内容とタイミングを認識している必要があります。1 人の作業員が作業の責任者となって指示を出し、トラブルの兆候がないかをモニタします。
–適切な衣服を着用する。靴底とかかと部分がゴム製の靴、ゴム製の手袋、および長袖のシャツまたはジャケットを着用する。
■組み立て部品が落下しかけた場合は、その場所から離れ、部品をそのまま落としてください。アンテナ、マスト、ケーブル、金属製の支線は、すべてが電流を非常によく通すため、これらの部品のいずれかが電力線にわずかに触れただけでも、アンテナと設置者を経由する電気回路が形成されます。
■アンテナ システムの一部が電力線に接触した場合は、その部分に触ったり自分で取り除こうとしたりしないでください。地域の電力会社に問い合わせて、安全に取り除いてもらってください。
Cisco 4G LTE-A 連接型ダイポール アンテナは、標準の TNC アンテナ コネクタを備えたすべての Cisco 4G ワイヤレス製品に直接取り付けられるように設計されています。Cisco 4G LTE-A 連接型ダイポール アンテナは、0 度、45 度、または 90 度の位置に設置して導入し、その後自由に位置を変更することができます。アンテナがジョイント コネクタ上でまだ緩んでいる間に、アンテナを回転して正しい位置に設置できます。設置にソフトウェアは不要です。
注意: Cisco 4G LTE-A 連接型ダイポール アンテナは屋外環境に設置しないでください。
Cisco 4G LTE-A 連接型ダイポール アンテナの方向に加えて、ワイヤレス セルラー ルータの設置場所も、すべてのワイヤレス クライアントに対する全体的なネットワーク パフォーマンスを決定する上で重要な役割を果たします。最も遠いカバレッジ ポイントにあるクライアントが使用可能な帯域幅は、Cisco 4G LTE-A 連接型ダイポール アンテナの近くにあるクライアントの 10 ~ 50 % になる可能性があります。他のエリアや場所にあるクライアントのパフォーマンスを向上させるために、1 つのエリアや場所にあるワイヤレス ネットワーク カバレッジを下げる必要があることがあります。
アンテナでは無線信号が送受信されるので、周辺環境(物理的遮蔽物や無線周波数(RF)干渉など)によってパフォーマンスが低下する場合があります。
最高のパフォーマンスを得るため、次のガイドラインに従ってください。
■セルラー ルータに直接設置した場合、Cisco 4G LTE-A 連接型ダイポール アンテナは最良のパフォーマンスを発揮できません。固定ルータ(セルラー ルータなし)には直接設置できます。
■可能な場合は、ワイヤレス デバイスが視界の範囲にあり、物理的遮蔽物がない場所にセルラー ルータと Cisco 4G LTE-A 連接型ダイポール アンテナを設置してください。デバイスとローカル ベース ステーション間のライン オブ サイト上に存在する遮蔽物は、ワイヤレス無線の信号を弱めます。多くの遮蔽物は床上に近い高さにあるため、最適なパフォーマンスを得るためには、オフィスの場合は床上の高さ以上、または天井の高さにセルラー ルータとアンテナを設置する必要があります。
■建物の建築部材の密度によって、信号が妥当なカバレッジを維持しながら通過できる壁の枚数が決まります。アンテナの設置場所を選択する前に、次のことを考慮してください。
–紙製およびビニール製の壁は、信号の透過にほぼ影響を与えません。
–空洞のないプレキャスト コンクリート製の壁の場合、カバレッジを低下させずに信号が透過できる壁の枚数は、1 ~ 2 枚です。
–コンクリート製およびウッドブロック製の壁の場合、信号が透過できる壁の枚数は、3 ~ 4 枚です。
–乾式壁の場合、信号が透過できる壁の枚数は、5 ~ 6 枚です。
–厚い金属製の壁または金網を使用した化粧しっくいの壁の場合、信号が反射し、透過性が低下します。
■シャドー ゾーンが生じて、カバレッジ エリアが低下することがあるため、柱や垂直の支柱の横には Cisco 4G LTE-A 連接型ダイポール アンテナを設置しないでください。
■ヒーターやエアコン用ダクトなどの反射しやすい金属製の物体、大型の天井トラス、建物の上部構造、主要な電力ケーブル配線の近くには Cisco 4G LTE-A 連接型ダイポール アンテナを設置しないでください。必要に応じて、延長ケーブルを使用してこのような物体から離れた位置に Cisco 4G LTE-A 連接型ダイポール アンテナを移動します。
注意: セルラー ルータとアンテナは、同じ周波数帯を共有するアプライアンスから離して取り付けます。電子レンジ、コードレス電話、セキュリティ モニタは、ワイヤレス通信のパフォーマンスに一時的に干渉する場合があります。
注意: 放射騒音が無線性能を著しく低下させるネットワーキング機器やコンピュータ サーバを含む、ラックマウントされた機器やその近くにはワイヤレス アンテナを設置しないでください。
注: 設置場所の放射騒音が許容レベルの限界である場合、無線性能とカバレッジを向上させるために、壁面取り付けアンテナや天井マウント アンテナなどのリモートマウント アンテナの使用を検討してください。
マニュアルの入手、Cisco Bug Search Tool(BST)の使用、サービス リクエストの発行、追加情報の収集の詳細については、『 What's New in Cisco Product Documentation 』を参照してください。
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